JP2001346532A - 大豆入り麺の製法 - Google Patents

大豆入り麺の製法

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JP2001346532A JP2000172050A JP2000172050A JP2001346532A JP 2001346532 A JP2001346532 A JP 2001346532A JP 2000172050 A JP2000172050 A JP 2000172050A JP 2000172050 A JP2000172050 A JP 2000172050A JP 2001346532 A JP2001346532 A JP 2001346532A
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soybeans
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Kiyoshi Sato
喜義 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 栄養分には優れるが、のどごしや青臭み、き
な粉臭のために、麺類に添加が不可能であった大豆につ
いて、これらの欠点が無い添加技術を提供する。 【解決手段】 水に浸漬した大豆を、含有タンパクの半
量以上が水不溶性のものとなるまで熱水又は蒸気で蒸煮
し、その後十分にすりつぶしてペースト状物にし、これ
を麺材料の一つとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大豆を原料の一つ
とする麺の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】麺類は、主として小麦粉を原料とする加
工食品で、うどん類、そば、中華麺、マカロニ、スパゲ
ティ等がある。このうちソバと共に和食麺類の代表的な
ものである「うどん」は、簡単に述べるとまず小麦粉に
水又は食塩水を加えて混ぜ合わせ、これをロールで圧延
して麺帯にし、さらに切出機で細い麺線とする。これは
機械打ちであるが、麺棒で延べたのち折り重ねて包丁で
細く切って行く手打ちもある。得られたものは、いずれ
も「生麺」と言う。そして、生麺を茹でたものが茹で
麺、茹でずに適当な方法で吊るして充分に乾燥したもの
が乾麺である。生麺には、半分程度乾燥した半生麺もあ
る。
【0003】一方大豆は、味噌・醤油・豆腐・納豆・き
なこ、等々の原料でもあり、わが国では極めて重要な食
材の一つである。そしてこの大豆は、他の豆類と違いデ
ンプンをほとんど含まず、タンパク質と脂肪が多く含ま
れているという特徴を持っている。しかもタンパク質の
アミノ酸組成が動物性タンパクに比べて良質であるとさ
れている。また、ビタミンB類・ビタミンE・カロチ
ン、等も豊富に含んでいるので、栄養的に非常に優れて
いる。
【0004】そこで、麺内に予め大豆を入れておけば、
デンプン、脂肪、タンパク質が同時に摂取できることに
なり好適である。こうした観点から、大豆入りの麺、或
いはその製法が従来より相当数提案されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし大豆には、組織
が堅いために通常の加熱では消化が非常に悪い、味が単
調になりがちである、好ましくないにおい(青臭み)が
ある、有害物質(トリプシンの作用を阻害する物質トリ
プシンインヒビター、血液凝固作用を有するヘマグルチ
ニン、等々)を含んでいる、といった問題がある。
【0006】ところで大豆は、どのような形であれ食す
るには「加熱工程」が必須でありそれは、煮豆のように
乾燥大豆をそのままの形で食する場合は勿論、味噌・醤
油・豆腐・納豆・きなこといった加工食品の場合にもあ
てはまるものである。そして加熱することで、その中に
含まれるタンパク質は熱変形を受ける。つまり、加熱す
るだけで大豆中に含まれる生理的有害物質は変形を受
け、不活性化(無害化)される。また、組織が堅いため
に通常の加熱では消化しにくいという点は、豆腐製造時
のように堅い部分を「おから」として除去する、納豆の
ように発酵工程において微生物により分解する、きなこ
のように細粉化する、といった方法で対応していた。
【0007】しかし、麺材料としてこれらを見直すと、
例えば「きなこ」を小麦粉中に入れて麺とした場合には
「青臭さ」はなくなるものの「きなこ臭さ」は麺の香り
として好ましいものではなく調理しづらい。
【0008】豆乳の場合も、独特の「青臭さ」が、麺と
して食する時にもこれが気になる程度には残る。なお豆
乳は、元来が豆腐と大豆との中間物であり、水溶したタ
ンパク質を凝固剤(ニガリ等)で凝固させて豆腐が得ら
れるわけであるから、タンパク質の性状は、水溶性であ
ることが好ましい。ところが凝固剤を含有していない水
溶性タンパクを麺材料として小麦粉中に加えた場合、麺
を茹でる時に水溶性タンパクが茹で湯中に流出し、栄養
的価値も低くなる。豆腐を例に挙げて詳述すると、豆乳
から「もめん豆腐」を製造する場合、凝固しない黄色い
上澄み液ができる。これは「ゆ」と称して汲みだすか、
箱の孔から出してしまうわけであるが、この中にはビタ
ミンB1 や タンパク質が多量に含まれていることが良
く知られている。加えて、豆乳と同時に生成される「お
から」も栄養的には優れたものであるが、これは麺の舌
触り(いわゆる「のどごし」)を損なうものであるた
め、麺材料としては採用し難い。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、上記
諸点に鑑み鋭意研究の結果、栄養的な価値、麺自体が備
えているのどごし、を損なうことなく、しかも臭みはな
くて旨味がある大豆入り麺の製法を遂に完成させたもの
であり、その特徴とするところは、一晩程度水に浸漬し
た大豆(非破砕大豆、脱皮大豆、破砕大豆等)を、含有
タンパクの半量以上が水不溶性のものとなるまで熱水又
は蒸気で蒸煮し、その後十分にすりつぶしてペースト状
物にし、これを麺材料の一つとした点にある。
【0010】即ち本発明方法は、組織が堅いために通常
の加熱では消化が非常に悪い、味が単調になりがちであ
る、青臭みがある、有害物質を含んでいる、といった問
題の全てを、大豆の細胞壁をすべて残したまま(非破砕
状態で)長時間蒸煮することにより解決した発明であ
る。これは大豆の細胞壁が、例えタンパク質が水溶性で
あってもこれを細胞外へ逃がさない性質を有しているこ
と、水溶性タンパク質自体は長時間の蒸煮で次第に難溶
性化してゆくこと、を利用した発明であるとも言える。
【0011】加熱により変性し一旦水に対して難溶性と
なったタンパク質は、もはや水溶性のものとはならない
ので、これを麺材料とした場合、「ゆがき」によってタ
ンパクが湯中に逃げにくくなり、栄養的に誠に好まし
い。更に、長時間の蒸煮によって、独特の生臭さが消失
するばかりか、短時間の加熱では感じられなかった「旨
味」が現れる。この旨味は、長時間炊きあげて作った煮
豆にはあって、豆乳にはない、という種類のものであ
り、これも長時間の蒸煮によるタンパク質の変性による
ものと考えられる。
【0012】この状態で大豆全体をすりつぶして加水し
ていくと、容易にペースト状のものとなる。このペース
ト状物は、豆乳製造時におけるおからのようなザラツキ
感はなく、麺に混入しても舌触りを損なうことがない。
【0013】蒸煮自体については、大気開放状態で加熱
する場合と、圧力釜等を使用して加圧状況下で加熱する
場合とで、タンパク変性までに要する時間が大きく異な
ることになるし、火力によっても多少違ってくる。従っ
て、蒸煮の方法や時間については限定しない。要する
に、水にもどした大豆中に含まれるタンパク質のうち熱
変性を起こし水に対して難溶性となるものの割合が半量
を超える程度以上の加熱が加えられれば良いものとす
る。
【0014】
【発明の実施の態様】以下本発明方法によって「うど
ん」を製造するまでの過程を概略的に示してみる。
【0015】〔原料〕麺材料は、大豆、小麦粉、水、食
塩であり、大豆以外に関しては従来のうどんと等しい。
即ち、小麦粉は、本例では外国産小麦からひいた中力粉
のみを使用した。中力粉以外に、薄力粉や、歯ごたえを
良くするための強力粉を混用しても良い。食塩を用いる
のは、水の小麦粉への浸透を促し、グルテンを強くして
製麺工程及び麺の性質に良い影響を与え、更に、食塩中
の塩化マグネシウムが吸湿性を有しているため、急激な
乾燥を抑えるという効果を期待する意味もある。なお塩
分自体は、茹でることにより茹で湯中に溶出してしま
い、茹であがったうどんはほとんど無塩となる。特に本
発明方法によって麺を製造する場合には、ペースト状大
豆(含水率60%前後)が存在するので、加水量を大幅
に少なくする。
【0016】大豆は、水洗いした後一晩水に浸漬してお
いた乾燥大豆を水と共に鍋に入れ5時間蒸煮した。熱水
による蒸煮の代わりに、蒸気によって蒸煮しても良い。
また蒸煮時間についても、本例の場合大気開放状態での
蒸煮ゆえ5時間が必要であったが、高圧高熱雰囲気下で
あれば、より短時間での蒸煮が可能となる。いずれにせ
よこの状態では大豆は非常に柔らかくなっているので、
大豆を十分に挽き練って加水しペースト状とした。
【0017】〔製法〕上記各材料を、小麦粉100、大
豆(吸水により230%に増加したもの)50、水7
(全体に占める加水量は約29%)、食塩4%の混合比
(重量比)でこね機により混合した。混合は、毎分15
0回程度の回転速度で約15分行なった。グルテン形成
は吸水の段階で始まっているが、この状態ではまだ十分
ではなく、見た目には乾いたオカラをバラバラにしたよ
うなものである。
【0018】次いで、こね機から取り出した混合物を麺
帯機に通す。これは互いに反対方向に同一回転数で回転
する滑面ロールであって、こね機でできた混合物は互い
に接着して不均一であるが一応帯状にまとまるので、こ
れを棒に巻き取る。ついでこれを半分に折って二枚重ね
とし、次のロールである荒延ばし機に通す。ここで麺帯
は粘弾力が増加してゆく。麺帯はさらに均一にし、また
薄くするために、中延ばし機、仕上げ延ばし機に通され
る。この工程でグルテンが次第に形成され、ロールを通
す回数が多くなるほど麺は粘弾力が強くなる。この間の
ロールの数は機械の規模によりまちまちで、1台の延ば
し機を用い、ロール間距離を少しずつ狭めながら麺帯を
通し、荒延ばし、中延ばし、仕上延ばしを兼用するとこ
ろもある。以上のようにして「延ばし」を終わった麺帯
は、切出機によって麺線に切り出す。このようにして、
生麺が得られる。
【0019】茹で麺は、切り出された麺線を、沸騰水中
で茹でる。即ち、麺を切り出し後直ちに、且つ一気に沸
騰水中に投じ、しかも湯温が下がらないように大量の湯
を用いる。茹で上げた麺は、冷水で水洗いしながら冷却
する。このようにして、茹で麺が完成する。
【0020】本例では「茹でうどん」の製法を示してき
たが、乾麺を製造する場合には麺線掛機にかかった麺を
集めて、天日乾燥させるか人工的な乾燥設備にて乾燥さ
せれば良い。更に、うどん以外の麺、例えば、蕎麦、冷
麦、きしめん等にも採用可能な製法である。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
大豆入り麺の製法は、一晩程度水に浸漬した大豆を、含
有タンパクの半量以上が水不溶性のものとなるまで熱水
又は蒸気で蒸煮し、その後十分にすりつぶしてペースト
状物にし、これを麺材料の一つとしたことを特徴とする
ものであり、以下述べる如き種々の効果を有する極めて
高度な発明である。
【0022】1) 栄養豊かな大豆を含んでいる。 2) 大豆独特の生臭さが全くない。 3) ほのかな旨みがある。 4) 十分蒸煮しているので、組織が柔らかくなり豆腐に
おけるオカラの如き不要物が発生しない。 5) 大豆を十分に蒸煮しているので、すりつぶす時には
大豆タンパクの大部分が水に対して難溶性となってい
る。よって、麺をゆがく際にタンパク質が湯中に逃げに
くい。 6) 大豆タンパクが付加されているのでゲル化が一層進
み、麺のコシが増す。これによって、麺はノビにくくな
り食味が向上する。またサラダ風料理の材料とし得る等
適用料理の幅が広がる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一晩程度水に浸漬した大豆を、含有タン
    パクの半量以上が水不溶性のものとなるまで熱水又は蒸
    気で蒸煮し、その後十分にすり潰してペースト状物に
    し、これを麺材料の一つとしたことを特徴とする大豆入
    り麺の製法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003101220A1 (fr) * 2002-05-31 2003-12-11 Isyokudougensya Co.,Ltd Pate de legumineuses a graines, son procede de production, et aliment traite par cette pate
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RU2487555C1 (ru) * 2010-03-19 2013-07-20 Ниссин Фудз Холдингз Ко., Лтд. Сухая лапша быстрого приготовления и способ ее получения
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