JP4855070B2 - 金属微粒子分散物及び赤外線遮蔽フィルター - Google Patents

金属微粒子分散物及び赤外線遮蔽フィルター Download PDF

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Description

本発明は、金属微粒子分散物及びこの金属粒子を用いて形成された赤外線遮蔽フィルターに関する。
また、本発明は、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、EL(エレクトロルミネッセンス)、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などのディスプレイ前面から発生する赤外線ないし近赤外線を遮蔽し、かつ、透明性を有する赤外線遮蔽フィルターに関するものであり、また、該赤外線遮蔽フィルターを備えた光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネルに関する。
一般に、約380nm以下の波長の光線は紫外線と呼ばれ、約700nm以上の波長の光線は赤外線と呼ばれている。
太陽光から発せられる光線は、その波長範囲が約200nm〜5μmの広範囲にわたっており、紫外線や赤外線などの可視光線以外の光線も含んでいる。また、ハロゲンランプやメタルハライドランプのような高輝度光源からも多量の紫外線や赤外線が照射される。
紫外線は、人体や種々の物体に対して、日焼けや褪色・劣化などを引き起こしやすく、一方、赤外線は熱エネルギーとなる。
一般に窓ガラスなどに用いられているガラスは、約320nm以上の紫外線や5μm以下の赤外線を完全に吸収することができないため、太陽光からの紫外線や赤外線を容易に透過する。また、ランプの前面レンズなどに使われるガラスやプラスチックも完全に紫外線や赤外線をカットすることはできない。
上記に関連して、CuCl及び/又はCuBr微粒子を析出させた紫外線カットガラス表面に、赤外線反射膜又は赤外線吸収膜を有する紫外線及び赤外線カットガラスに関する開示がある(例えば、特許文献1参照)。
また、赤外線吸収成分として、酸化インジウム、酸化スズ及びITO、ATO、ランタン化合物、鉄、マンガン等の金属系の群より選ばれる微粒子状の金属酸化物が、ポリビニルアセタール系樹脂に対して0.01〜5質量%の割合で含有する赤外線カット用透明組成物に関する開示がある(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、前者の紫外線及び赤外線カットガラスでは、赤外線カットには多層膜を形成する必要があり、コスト、耐熱性(熱膨張に伴なう膜厚変化が引き起こす反射波長変化)に課題がある。
また、赤外領域に分光スヘ゜クトルを有する化合物として銀微粒子の形状を制御する事によって調製する方法が知られている(例えば、参考文献3参照)。しかし、この銀微粒子を用いて光学フィルターを作製した場合、可視部(400〜700nm)の透過性が低く、赤外線遮光膜を作製した場合に実用に満足できる性能を発揮出来無いという問題があった。
また、PDPでは、リモコンの誤作動等を防止する目的で近赤外線カット性能が重要な要求特性とされている。特に、最近では、PDPの輝度の向上に伴って、近赤外線の発生量も多くなっていることから、より一層高度な近赤外線カット性能が必要とされている。
しかしながら、近赤外線を吸収する色素の耐久性が十分ではなく、この点での改善が必要とされている。
特開平7−61835号公報 特開2005−126650号公報 Jin et al. Nature 425, 487(2003)
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、可視部透過性に優れ、赤外線遮蔽性に優れた赤外線遮蔽フィルター、該フィルターを形成するのに好適な金属微粒子分散物を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
さらに本発明の別目的は、高い近赤外線カット性能を有するPDP用赤外線遮蔽フィルターを提供することであり、また、PDP用光学フィルターを提供することであり、さらにプラズマディスプレイパネルを提供することである。
また、本発明のさらなる目的は、高い近赤外線カット性能と高い耐久性とを有する、赤外線遮蔽フィルター、及びPDP用光学フィルター、およびプラズマディスプレイを提供することである。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 平板状であり、銀微粒子または銀を含有する合金で構成され、かつ赤外線吸収能を有する金属微粒子を含む分散物の分光吸収スクトルが、下記一般式Xを満たすことを特徴とする金属微粒子分散物である。
一般式X Amax/Bmax ≦0.25
(一般式Xにおいて、Amaxは450nm〜650nmの分光吸収スクトルの吸光度の最大値を表し、Bmax700nm〜1200nmの分光吸収スクトルの吸光度の最大値を表す。)
<2> 前記金属微粒子が、球相当径50nm以下であることを特徴とする前記<1>に記載の金属微粒子分散物である。
> 硫黄原子および/または窒素原子を1個以上有する分散ポリマーを含有することを特徴とする前記<1>又は2>に記載の金属微粒子分散物である。
> 前記金属微粒子を含む分散物中に含有する金属微粒子の主平面形状が、実質角を有さない円盤状で、そのアスペクト比が3.0以上である事を特徴とする前記<1>〜<>のいずれかに記載の金属微粒子分散物である。
> 前記金属微粒子を含む分散物中の、金属の固形分重量比が40%以上であることを特徴とする前記<1>〜<>のいずれかに記載の金属微粒子分散物である。
> 前記金属微粒子を含む分散物が、限外ろ過法により、精製・濃縮されることを特徴とする前記<1>〜<>のいずれかに記載の金属微粒子分散物である。
> 前記金属微粒子は、異なる波長の2つ以上の光を照射し、少なくとも一つは700nm以下の波長を照射することで得られる金属を含有することを特徴とする前記<1>〜<>のいずれかに記載する金属微粒子分散物である。
> 前記金属粒子は、レーザー光の照射により調製されることを特徴とする前記<>に記載の金属微粒子分散物である。
> 前記<1>〜<>のいずれかに記載の金属微粒子分散物を用いて形成された赤外線遮光フィルターである。
10> プラズマディスプレイパネル用であることを特徴とする、前記<>に記載の赤外線遮光フィルターである。
11> 前記<>に記載の赤外線遮光フィルターを有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用光学フィルターである。
12> 前記<11>に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルターが、反射防止、電磁波シールド、赤外線遮蔽、色調調節、紫外線吸収の機能の少なくとも2つの機能を有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用光学フィルターである。
13> 前記<>に記載の赤外線遮光フィルターを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルである。
本発明によれば、可視部透明性に優れ、赤外線遮蔽性に優れた赤外線遮蔽フィルターを提供することができる。
かつまた、高い耐久性を有する赤外線遮蔽性に優れたフィルターを提供することができ、PDP用途に好適に利用することができる。
本発明の金属微粒子分散物は、赤外線遮蔽フィルターに好適に用いられる。
以下、本発明の赤外線遮光フィルターについて詳細に説明する。
本発明の赤外線遮蔽フィルターは、平板状の金属微粒子を分散状態で含有してなり、例えば、平板状の金属微粒子を分散状態で膜の形態で(例えばガラス基板等の基板上に設けて)構成することができる。この赤外線遮蔽フィルターを、赤外線(及び紫外線)発光部の発光方向における光路の任意位置に配置することにより、赤外線(及び紫外線)を吸収、カットして遮蔽することができる。
赤外線(及び紫外線)発光部からの発光スペクトルは、分光放射輝度計SR−3(トプコン社製(株)製)を用いて検出、測定することができる。
以下、本発明に係る金属微粒子分散物について詳述する。
本発明の金属微粒子分散物は、前記一般式で表されるAmax/Bmaxの値、0.25以下であり、0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることが更に好ましい。本発明において、前記Amax/Bmaxの値は、分光吸収測定から、可視域(450nm〜650nm)の吸収スペクトルの最大値Amaxと長波領域(700nm〜1200nm)の吸収スペクトルの最大値Bmaxをそれぞれ求め、得られたそれぞれの吸収スペクトルの最大値の比(Amax/Bmax)と定義する。上記式が、前記範囲内であれば、可視域透過率が高まり、赤外カットフィルターとして可視域の色味を抑える効果が得られる。ここで、分光吸収測定には、日立(株)製「U−3410形自記分光光度形」を用いることができる。
〈金属微粒子〉
金属微粒子における金属としては、特に限定されず、いかなるものを用いてもよい。金属微粒子には、2種以上の金属を組み合わせた複合粒子も含まれ、合金微粒子として用いることが可能である。
金属としては、特に、長周期律表(IUPAC 1991)の第4周期、第5周期、及
び第6周期からなる群から選ばれる金属を主成分として含むことが好ましい。また、第2〜14族からなる郡から選ばれる金属を含有することが好ましく、第2族、第8族、第9族、第10族、第11族、第12族、第13族、及び第14族からなる群から選ばれる金属を主成分として含むことがより好ましい。これらの金属のうち、金属微粒子としては、第4周期、第5周期、又は第6周期の金属であって、第2族、第10族、第11族、第12族、又は第14族の金属の粒子が更に好ましい。
前記金属微粒子として好ましい例は、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンテル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。更に好ましい金属は、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム及びこれらの合金、より好ましい金属は、銅、銀、金、白金、錫及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種である。とりわけ銀(銀微粒子)が好ましく、銀としてはコロイド銀が最も好ましい。
〈金属化合物微粒子〉
「金属化合物」とは、前記金属と金属以外の他の元素との化合物である。金属と他の元素との化合物としては、金属の酸化物、硫化物、硫酸塩、炭酸塩など及びこれらを含む複合粒子が挙げられ、金属化合物微粒子としてはこれらの粒子が好適である。
金属化合物の例としては、酸化銅(II)、硫化鉄、硫化銀、硫化銅(II)、チタンブラックなどがあるが、色調や微粒子形成のしやすさから硫化物の粒子が好ましく、色調、微粒子形成のしやすさや安定性の観点から、硫化銀が特に好ましい。
〈複合粒子〉
複合粒子は、金属同士、金属化合物同士、金属と金属化合物がそれぞれ結合して1つの粒子になったものであり、例えば、粒子の内部と表面で組成の異なるもの、2種の粒子が合一したもの(合金を含む。)等を挙げることができる。また、金属化合物と金属とは、それぞれ1種でも2種以上であってもよい。
前記金属微粒子には、金属と金属との複合粒子が含まれ、前記金属化合物微粒子には、金属と金属化合物との複合粒子、金属化合物と金属化合物との複合粒子が含まれる。
複合粒子のうち、銀を有する合金微粒子は好ましく、銀を有する合金微粒子には、銀と他の金属との合金、銀と銀化合物又は銀化合物以外の金属化合物との合金、銀化合物と銀化合物以外の他の金属化合物との合金が含まれ、合金微粒子としても使用することができる。
金属と金属化合物との複合粒子の具体例としては、銀と硫化銀の複合粒子、銀と酸化銅(II)の複合粒子などが好適に挙げられる。
〈コアシェル粒子〉
本発明に係る微粒子は、コア・シェル型の複合粒子(コアシェル粒子)であってもよい。コア・シェル型の複合粒子(コアシェル粒子)とは、コア材料の表面をシェル材料でコートしたものである。
コア・シェル型の複合粒子を構成するシェル材料としては、例えば、Si、Ge、AlSb、InP 、Ga、As、GaP 、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、PbS、PbSe、PbTe、Se、Te、CuCl、CuBr、CuI、TlCl、TlBr、TlIやこれらの固溶体及びこれらを90mol%以上含む固溶体から選ばれる少なくとも1種の半導体、又は銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンテル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種の金属が挙げられる。
前記シェル材料は、反射率を低下させる目的で屈折率の調整剤としても好適に用いられる。
また、好ましいコア材料としては、銅、銀、金、パラジウム、ニッケル、錫、ビスマス、アンモチン、鉛、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
コアシェル構造を有する複合粒子の作製方法には、特に制限はなく、代表的な方法は以下のものが挙げられる。
(1)公知の方法で作製した金属微粒子の表面に、酸化、硫化などにより、金属化合物のシェルを形成する方法であり、例えば、金属微粒子を水などの分散媒に分散させて、硫化ナトリウムや硫化アンモニウムなどの硫化物を添加する方法である。この方法により粒子の表面が硫化されてコアシェル粒子が形成できる。
この場合、用いる金属微粒子は、気相法、液相法などの公知の方法で作製することができる。金属微粒子の作製方法については、例えば、「超微粒子の技術と応用における最新動向II」(住ベテクノリサーチ(株)、2002年発行)に記載されている。
(2)金属微粒子を作製する過程で連続的に表面に金属化合物のシェルを形成する方法であり、例えば、金属塩溶液に還元剤を添加して、金属イオンの一部を還元して金属微粒子を作製し、次いで硫化物を添加して、作製した金属微粒子の周囲に金属硫化物を形成する方法である。
−金属微粒子の形状−
Advanced Materials 2002,14,80−82やJ.Phys.Chem.B.2003.107,2466−2470等に記載されているように、金属粒子は粒子形状によって色味が変化することが知られている。本発明における金属微粒子は、赤外遮光性を高めるために、色々な種類の粒子を組み合わせることにより得ることができる。粒子を球形や立方体から平板状に変化させることにより、より高い透過濃度を得る。また、平板粒子に主平面形状が実質的に角がない円形状平板粒子ほど可視部透過性が優れ、赤外遮蔽性に優れる。
[円盤状平板微粒子]
円盤状平板微粒子とは、主平面形状が実質的に角を有さない円盤状の微粒子であり、具体的な例として、平板粒子の主平面の形状が例えば円盤状や三角形の角が丸まった形等である粒子が挙げられる。中でも円盤状である金属系微粒子、特に円盤状の金属微粒子が好ましい。
ここで、「円盤状」であるとは、下記の方法によって粒子を、X軸、Y軸、Z軸からなる三軸径の直方体と捉えた場合に、実質角を有さない平板粒子形態となることをさす。すなわち、三軸径の直方体と捉えた場合に、ある1軸方向に厚みを持ち、残り2軸が作る平面周辺に余分面積が最小となるような3直線を引き、3直線からできる三角形の面積に対するその余分面積の比RAが0.03以上である粒子のことを指す。ここでRAとは(三角形の面積−粒子面積)/三角形の面積を言う。
[六角形平板微粒子]
六角形平板微粒子は、平板形状が六角形の微粒子であり、具体的な例として、平板粒子の主平面の形状が例えば正六角形や合同な二等辺三角形を4つ重ねた六角形等である粒子が挙げられ、中でも正六角形である金属系微粒子、特に正六角形の金属微粒子が好ましい。
ここで、「六角形状」であるとは、下記の方法によって粒子を、X軸、Y軸、Z軸からなる三軸径の直方体と捉えた場合に、角が六個ある平板粒子形態となることをさす。すなわち、三軸径の直方体と捉えた場合に、ある1軸方向に厚みを持ち、残り2軸が作る平面内に角が六個ある粒子のことをさす。
[円盤度]
円盤度とは、主平面を持つ三角形平板、六角形平板、円盤状平板を含める平板状粒子全体の個数に対する円盤状平板粒子の割合である。
前記金属系微粒子としては、六角形平板微粒子、円盤状平板微粒子が好ましい形態として挙げられ、円盤度は50%以上存在することが好ましく、さらに好ましくは70%以上である。
本発明において、金属微粒子の「アスペクト比」とは、後述のごとく定義した金属微粒子の長軸長を短軸長で割った値を意味し、100個の金属微粒子について測定した値の平均値と定義する。
尚、粒子の投影面積は電子顕微鏡写真上での面積を測定し、撮影倍率を補正することにより得られる。
前記金属微粒子における径(長軸長、短軸長)とは、金属微粒子を三軸径として、1個の金属微粒子がちょうど(きっちりと)収まるような箱(直方体)を考え、この箱の長さL、幅b、高さまたは厚みtをもってこの金属微粒子の寸法と定義する。
上記した金属系微粒子のうち、アスペクト比(粒子の長軸長/粒子の短軸長の比)が3以上の微粒子が、長波長側の光の吸収効果が高まり、赤外線遮蔽効果が向上する点で好ましい。中でも、吸収スペクトルの制御ができ、赤外線あるいは赤外線及び紫外線の吸収が高く遮蔽効果に優れる点で、アスペクト比は4〜80が好ましく、10〜60が特に好ましい。
本発明に係る微粒子のサイズとしては、球相当直径で50nm以下であることが好ましく、30nm以下であるのがより好ましい。該球相当直径の下限値としては5nmである。球相当直径が前記範囲内であると、赤外域(及び紫外域)の波長光の吸収能が良好であり、遮蔽効果が効果的に高められる。
本発明において、球相当直径は、電子顕微鏡で写真撮影して微粒子(断面、厚み)から体積を求め、得られた体積(=(4/3)πr3)から算出される直径(2r)である。ここで、電子顕微鏡には、電子顕微鏡〔日本電子社製のJEM2010(例えば加速電圧200kVで測定)〕、原子間力顕微鏡〔AFM;セイコーインスツルメンツ社製のSPA−400〕を用いることができる。
本発明においては、アスペクト比が3以上の平板粒子又は円盤状粒子が好ましい。平板粒子又は円盤状粒子であると、可視部透明性に優れ、赤外域(及び紫外域)の光の吸収がよく、特に針状粒子は赤外域及び紫外域の双方の吸収性に優れ、赤外線遮蔽効果と紫外線遮蔽効果の双方を得るのに有効である。
(本発明の金属微粒子分散物の製造方法)
以下、本発明の金属微粒子分散物調製に関する記述をする。
本発明の金属微粒子は、金属イオンの化学的還元法、無電解メッキ法、金属の蒸発法等により調製することが可能である。また、調製された金属微粒子形状の単分散性の観点から、金属微粒子に光を照射して、形状を制御する方法が好ましい。
金属微粒子に光を照射して粒子形状を制御する方法は Science 294, 1901-1903(2001)やNature 425, 487-490(2003)を参照することができる。
光を照射する前の種晶粒子を形成する方法は、いかなる還元剤を用いても良いが、標準還元電位が0.9以下である事が好ましい。また金属イオンと還元剤を混合する方法は、いずれの方法も可能であるが、本発明の効果を高めるためには、温調のもと、金属イオンと還元剤が同時に添加されることが好ましい。また、その種晶粒子の形状は、5〜30nmの径を持つ球状粒子であることが好ましい。
本発明において、金属微粒子に光を照射して800nm以上に分光スペクトルの吸収ピークの極大値を持つ粒子を調製する際は、異なる2つ以上波長の光を照射し、少なくとも1つは700nm以下の波長を照射し、残りの異なる波長の光としては、700nm以上の光が好ましく、さらに好ましくは700nmの光と300〜450nmの間の光の組み合わせである。
2波長の光を照射する際に、短波長光の選択フィルターに入射する光束の長波長光の選択フィルターに入射する光束に対する比が、0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましい。さらに好ましくは長波長光をフィルターで選択するより、光源にレーザーを用い、波長選択性をあげる方が好ましい。
それぞれのフィルターに入射する光束の比を上記条件にすることで、可視域(450nm〜650nm)の吸収スペクトルの最大値Amaxが低下し、可視域透過率が上昇することで、赤外カットフィルターとして可視域の色味を抑える効果が高められる。
また、好ましくは、微粒子分散液中にクエン酸Naを添加することが好ましく、金属とのモル比は好ましくは1以上20以下であり、更に好ましくは3以上12以下である。
−金属微粒子の精製・濃縮−
また、本発明の金属微粒子分散物は、金属微粒子調整後、共存する金属微粒子以外のイオンや残留還元剤等の不純物を取り除き精製し、同時に金属微粒子を濃縮する事が出来る。
上記、精製・濃縮方法は、遠心分離、デカンテーション、吸引濾過法等いずれの方法もとることが出来るが、赤外遮光フィルターを作製した際の、フィルターの耐湿性、耐熱性の観点から、限外濾過法が好ましい。限外濾過法に関しては、フジテクノシステム株式会社出版「最新の膜処理技術とその応用」に用いられている方法を参照することが出来る。
分散液を限外濾過により洗浄、濃縮する際に用いられる濾過膜としては特に限定されないが、通常、例えば、ポリアクリロニトリル、塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、ポリスルフォン、ポリイミド、ポリアミド等の樹脂製のものが用いられる。これらのうち、ポリアクリロニトリル、ポリスルフォンが好ましく、ポリスルフォンがより好ましい。上記限外濾過の濾過膜は、上記限外濾過終了後に通常行われる濾過膜の洗浄を効率よく行う点から、逆洗浄が可能な濾過膜を用いることが好ましい
上記の精製・濃縮方法にて、金属微粒子分散物中に含まれる全固形分中の金属重量の比すなわち金属の固形分重量比を40%以上に濃縮することが可能となる。また赤外遮光フィルター作製の際の、安定性、耐久性を向上させるには、金属の固形分重量比を40%以上が好ましく、60%以上更に好ましく、80%以上がもっとも好ましい。
また、本発明の金属微粒子分散物は、金属微粒子調製後に溶媒置換を行うこともできる。溶剤置換は、遠心分離、デカンテーション、吸引濾過法、限外濾過により、精製・濃縮した分散物に、目的の溶媒を添加することによって、行うことが出来る。例えばデカンテーション法を組み合わせれば、水から徐々に非極性溶媒を添加し、順次溶媒を置換することで、非水性の溶媒に置換することも出来る。溶媒置換後に、再分散を行う際には、超音波、ビーズミル分散機等を利用して機械的な分散を行うことが好ましい。このような再分散を行うことにより、残留した還元剤等の不純物を除去や溶媒置換をおこなうことができる。
前記溶媒置換の際に用いる溶媒は特に制限なく用いられるが、中でもSP値が9.0以上のものが好ましい。「SP値」は溶解性パラメーターともいわれるもので、凝集エネルギー密度の平方根で表される。本発明においては、SP値とは、「接着ハンドブック」(日本接着学会編、日刊工業新聞社発行、1971年初版発行)の838頁記載のものを意味する。
例えば、n−ヘキサン/7.3、トルエン/8.9、酢酸エチル/9.1、メチルエチルケトン/9.3、アセトン/10.0、エチルアルコール/12.7、メチルアルコール/14.5、水/23.4等である。ここで前記SP値の単位は「(cal/cm31/2」である。
溶剤再分散の際にSP値が9.0以上のものを用いると、分散性が特に良好となり、メチルエチルケトン、2−プロパノール、1−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、シクロヘキサノン、アセトン、N−メチルピロリドン、あるいはそれらの混合物などが好適に上げられる。
〜分散ポリマー〜
本発明においては、更に分散ポリマー用いて金属微粒子を構成することができ、金属微粒子が該分散ポリマー中に分散された形態が好ましい。分散時における微粒子の存在状態は特に限定されないが、微粒子が安定な分散状態で存在していることが好ましく、例えばコロイド状態にあることがより好ましい。
分散ポリマーを添加する段階は、粒子調製する前に添加し、分散ポリマー存在下で添加しても良いし、粒子調整後、分散状態の制御のために添加してもかまわない。
分散ポリマーとしては、チオール基含有化合物、アミノ酸又はその誘導体、ペプチド化合物、多糖類及び多糖類由来の天然高分子、合成高分子及びこれらに由来するゲル等の高分子類等が挙げられ、分散剤として使用できる。
前記高分子類としては、保護コロイド性のあるポリマーでゼラチン、ポリビニルアルコール(P-3)、メチルセルロース、ヒドロキシプルピルセルロース、ポリアルキレンアミン、ポリアクリル酸の部分アルキルエステル、ポリビニルピロリドン(P-1)、及びポリビニルピロリドン共重合体などが挙げられる。
分散剤として使用可能なポリマーについては、例えば「顔料の事典」(伊藤征司郎編、(株)朝倉書院発行、2000年)の記載を参照できる。
上記以外に、バインダーとして、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載のメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体などを挙げることができる。また、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができる。このほか、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用できる。特に、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体も挙げることができる。
前記バインダーの中でも、分散物の安定性の点で、誘電率が2〜2.5の範囲にあるものが好ましい。特に好ましくは、誘電率が2.1〜2.4の範囲にあるものである。ここでの誘電率は、物質に電場を印加したときに、物質中の原子がどの程度応答するかを示す物理量をいう。
本発明の金属微粒子分散物中におけるにおける金属微粒子の含有量は、本発明の効果をより効果的に発揮させる観点から、分散物中の金属固形分質量が全固形分に対して40質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
(硫黄原子および/または窒素原子を1個以上有する分散ポリマー)
次に、本発明における硫黄原子および/または窒素原子を1個以上有する分散ポリマーについて説明する。これらの分散ポリマーの存在下で金属微粒子を調製することにより、金属微粒子の分散安定性を更に改良できる。
本発明における分散ポリマーには、硫黄原子、窒素原子の両方を含むポリマーであってもよいし、硫黄原子または窒素原子のいずれか一方を有するポリマーであってよく、両者ともに本発明の効果を得ることができる。
硫黄原子をもつポリマーとしては、チオエーテル基、メルカプト基、スルフィド基、チオキソ基を有するものが好ましく、また、窒素原子をもつポリマーとしては、アミノ基、イミノ基を有するものや含窒素複素環化合物が好ましい。
前記含窒素複素環としては、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール、ピロール、ピロリジン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、ベンズイミダゾールが挙げられ、これらの基は未置換でもよいし、置換された形でもよい。
本発明における分散ポリマーは、上述した硫黄原子または窒素原子を含む基を後述する重合体(共重合体を含む。)或いは重合性化合物の側鎖末端基として有するものでも、また、その側鎖末端以外に有していてもよいが、側鎖末端基として有するものが好ましい。以下、重合体(共重合体を含む。)または重合性化合物を単に重合体ともいう。
本発明における分散ポリマーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。前記酸性基としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができる。前記酸性基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、ボロン酸、フェノール類、スルホアミドなどが挙げられ、これらの中でもカルボキシル基が好ましい。
本発明における分散ポリマーの酸価としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜300(mgKOH/g)が好ましく、90〜250(mgKOH/g)がより好ましく、100〜200(mgKOH/g)が分散安定性の観点から特に好ましい。
前記酸性基としてカルボキシル基を有する重合体としては、例えば、カルボキシル基を有するビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂、変性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜物性の調整の容易さ等の観点からカルボキシル基を有するビニル共重合体が好ましい。また、スチレンおよびスチレン誘導体の少なくともいずれかの共重合体も好ましい。
前記カルボキシル基を有するビニル共重合体は、少なくとも(1)カルボキシル基を有するビニルモノマーと、(2)前記(1)のビニルモノマーと共重合可能なモノマーとの共重合により得ることができる。
前記カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)と環状無水物(例えば、無水マレイン酸や無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物)との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、共重合性、コストおよび溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。尚、本願明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸およびメタクリル酸を総称し、その誘導体の場合も同様である。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
前記(1)のビニルモノマーと共重合可能なモノマーとしては、特に制限は無く目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類(例えば、スチレン、スチレン誘導体等)、(メタ)アクリロニトリル、ビニル基が置換した複素環式基(例えば、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール等)、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクトン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(2−アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−アクリロイルオキシエチルエステル)、官能基(例えば、ウレタン基、ウレア基、スルホンアミド基、フェノール基、イミド基)を有するビニルモノマーなどが挙げられ、これらの中でもスチレン類が好ましい。
前記(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、アセトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、β−フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、オクタフロロペンチル(メタ)アクリレート、パーフロロクチルエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記クロトン酸エステル類としては、例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシルなどが挙げられる。
前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
前記マレイン酸ジエステル類としては、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
前記フマル酸ジエステル類としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチルなどが挙げられる。
前記イタコン酸ジエステル類としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
前記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
前記ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
前記ビニルアルコールのエステル類としては、ベルサト酸ビニル、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなどが挙げられる。
前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えば、tert−ブチルオキシカルボニル基等)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレンなどが挙げられる。
本発明における分散ポリマーの分子量としては、特に制限は無く目的に応じて適宜選択することができるが、金属微粒子の分散安定性の観点から、例えば、重量平均分子量として、2,000〜300,000が好ましく、4,000〜150,000がより好ましく、6000〜100,000が特に好ましい。
また、本発明における分散ポリマーの有機概念図における有機性/無機性比(I/O値)は0.44以上1.90以下が好ましく、0.5以上1.65以下が更に好ましい。
本発明における分散ポリマーが硫黄原子を有する場合、ポリマー中の硫黄原子の含有量は、金属微粒子の分散安定性の観点から、0.5質量%〜20質量%が好ましく、1.0質量%〜10.0質量%が更に好ましい。また、本発明における分散性ポリマーが窒素原子を有する場合、ポリマー中の窒素原子の含有量は、金属微粒子の分散安定性の観点から、0.5質量%〜20質量%が好ましく、1.0質量%〜10.0質量%が更に好ましい。更に、本発明における分散ポリマーが硫黄原子および窒素原子の両者を有する場合、硫黄原子(s)と窒素原子(n)との質量比(s/n)は、金属微粒子の分散安定性の観点から、0.01〜200好ましく、0.1〜20が更に好ましい。
本発明における分散ポリマーが硫黄原子を含有する場合の具体例としては、例えば、下記一般式(1)で表される繰り返し単位の少なくとも1種を有する高分子化合物が挙げられる。
Figure 0004855070
前記一般式(1)において、Rは、水素原子、または総炭素数1〜4のアルキル基を表す。総炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、secブチル基、イソブチル基、tert−ブ
チル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。
前記一般式(1)において、Rは、水素原子、総炭素数1〜18のアルキル基、総炭素数6〜14のアリール基、または総炭素数7〜16のアラルキル基を表し、このアルキル基、アリール基、およびアラルキル基は各々独立に、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和または不飽和の環状構造を形成していてもよい。
前記Rで表される総炭素数1〜18のアルキル基は、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、secブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ステアリル基等のアルキル基が挙げられる。置換基を有する場合の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基、エステル基、スルホニル基等が好適である。
上記のうち、総炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、総炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基ノルマルブチル基、tert−ブチル基は特に好ましい。
前記Rで表されるアリール基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基、アントラセニル等のアリール基が挙げられる。置換基を有する場合の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基、エステル基、スルホニル基等が好適である。
上記のうち、総炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基は特に好ましい。
前記Rで表されるアラルキル基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数7〜16のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基等のアラルキル基が挙げられる。置換基を有する場合の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基、エステル基、スルホニル基等が好適である。
上記のうち、総炭素数7〜11のアラルキル基が好ましく、ベンジル基は特に好ましい。
前記一般式(1)において、Zは、−O−またはNH−を表す。また、Yは、総炭素数1〜8の2価の連結基を表す。Yで表される総炭素数1〜8の2価の連結基は、アルキレン基(例、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン)、アルケニレン基(例、エテニレン、プロぺニレン)、アルキニレン基(例、エチニレン、プロピニレン)、アリーレン基(例、フェニレン)、二価のヘテロ環基(例、6−クロロ−1、3、5−トリアジン−2、4−ジイル基、ピリミジン2、4−ジイル基、キノキサリン−2、3−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル)、−O−、−CO−、−NR−(Rは水素原子、アルキル基またはアリール基)、またはこれらの組み合わせ(例えば−NHCH2CH2NH−、−NHCONH−等)であることが好ましい。
上記のうちアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、二価のヘテロ環基、Rのアルキル基またはアリール基は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、アリール基の置換基と同じである。Rのアルキル基およびアリール基は前述と同義である。
Yで表される総炭素数1〜8の2価の連結基のうち、総炭素数1〜6の2価の連結基が好ましく、中でも、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、−CH−CH(OH)−CH−、−C−O−C−は特に好ましい。
高分子分散剤は、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を1種のみならず、2種以上を共重合して硫黄原子を2以上含む高分子化合物であってもよい。また、側鎖を構成するチオエーテル構造は、硫黄原子を1つのみならず、前記Z、Rを、硫黄原子を有する基で構成することにより、2つ以上の硫黄原子を有する側鎖とすることができる。
高分子分散剤は、所望の高分子化合物に(好ましくは側鎖として)チオエーテル構造を導入する、あるいはチオエーテル基を(好ましくは側鎖に)持つ単量体の単独重合、またはチオエーテル基を(好ましくは側鎖に)持つ単量体と他の単量体との共重合により得ることができる。好ましくは、エチレン性不飽和単量体の側鎖にチオエーテル構造を導入する、あるいはチオエーテル構造を側鎖に含むエチレン性不飽和単量体の単独重合、またはチオエーテル構造を側鎖に含むエチレン性不飽和単量体と他の共重合成分との共重合により得ることができる。
以下、前記一般式(1)で表される繰り返し単位の具体例を示す。但し、本発明は、これらに制限されるものではない。
Figure 0004855070
上述の中でも、特にRが水素原子あるいはメチル基であって、Rがメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、ノルマルブチル基、tert−ブチル基、フェニル基であって、Zが−O−であって、Yがエチレン基、である化合物が好ましい。
本発明における分散ポリマーが窒素原子を含有する場合の具体例としては、例えば、下記で表される繰り返し単位の少なくとも1種を有する高分子化合物が挙げられる。
Figure 0004855070
以下に本発明における硫黄原子あるいは窒素原子を含有する分散ポリマーの具体例をあげるが、これらに限定される物ではない。下記化合物P−2、4〜17はA、B、Cで表される繰り返し単位を有した共重合体である。またa、b、c、は繰り返し単位A,B,Cそれぞれの質量%の比を表す。
Figure 0004855070
また、本発明の金属微粒子分散物には、界面活性剤、防腐剤、または分散安定剤などを適宜配合してもよい。
前記界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系界面活性剤のいずれも使用でき、アニオン系およびノニオン系界面活性剤が特に好ましい。界面活性剤のHLB値は塗布液の溶媒が非極性溶剤であるため、3〜6程度のものが好ましい。
尚、前記HLB値については、例えば「界面活性剤ハンドブック」(吉田時行、進藤信一、山中樹好編、工学図書(株)発行昭和62年)に記載されている。前記界面活性剤の具体例としては、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノラウリル酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステルなどがある。界面活性剤の例についても前述の「界面活性剤ハンドブック」に記載されている。
前記分散安定剤については、例えば「顔料分散技術(技術情報協会(株)1999年発行)」に記載されているものを用いることができる。
また、微粒子を分散した分散液には、更に親水性高分子、界面活性剤、防腐剤、又は安定化剤などを適宜配合してもよい。
前記親水性高分子としては、水に溶解でき、希薄状態において実質的に溶液状態を維持できるものであればいかなるものを用いてもよい。例えば、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、フィブロネクチン、ラミニン、エラスチンなどのタンパク質及びタンパク質由来の物質;セルロース、デンプン、アガロース、カラギーナン、デキストラン、デキストリン、キチン、キトサン、ペクチン、マンナンなどの多糖類及び多糖類由来の物質などの天然高分子;ポバール(ポリビニルアルコール)、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルアミンなどの合成高分子;又はこれらに由来するゲルなどを用いることができる。ゼラチンを用いる場合には、ゼラチンの種類は特に限定されず、例えば、牛骨アルカリ処理ゼラチン、豚皮膚アルカリ処理ゼラチン、牛骨酸処理ゼラチン、牛骨フタル化処理ゼラチン、豚皮膚酸処理ゼラチンなどを用いることができる。
前記界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系界面活性剤のいずれも使用でき、アニオン系及びノニオン系界面活性剤が特に好ましい。界面活性剤のHLB値は塗布液の溶媒が水系か有機溶剤系かにより一概にはいえないが、溶媒が水系の場合は8〜18程度のものが好ましく、有機溶剤系の場合は3〜6程度のものが好ましい。
なお、前記HLB値については、例えば「界面活性剤ハンドブック」(吉田時行、進藤信一、山中樹好編、工学図書(株)発行、昭和62年)の記載を参照できる。
前記界面活性剤の具体例としては、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノラウリル酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステルなどがある。
界面活性剤の例についても、前記「界面活性剤ハンドブック」に記載がある。
本発明の赤外線遮蔽フィルターは、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置、液晶表示装置などの画像表示装置の画像表示部に赤外線あるいは赤外線及び紫外線をカットする遮蔽フィルターとして好適である。また、シャーカステン、画像表示用バックライトなどの蛍光灯(陰極線管を含む。)等の紫外線を発する光源を備えた装置の発光面に配置して紫外線をカットする遮蔽フィルターとしても好適である。
前記液晶表示素子は、例えば、カラーフィルターを含む少なくとも2枚の基板と該基板間に設けられた液晶と該液晶に電界を印加する2枚の電極とを設けて構成することができる。
(PDP用光学フィルター)
PDP用の赤外線遮蔽フィルターは、必要に応じて、別途、機能性を有する機能層を設けていてもよい。この機能層は、用途ごとに種々の仕様とすることができる。例えば、電磁波シールド機能を有する層や、屈折率や膜厚を調整した反射防止機能を付与した反射防止層や、ノングレアー層またはアンチグレア層(共にぎらつき防止機能を有する)、特定の波長域の可視光を吸収する色調調節機能をもった層、指紋などの汚れを除去しやすい機能を有した防汚層、傷のつき難いハードコート層、衝撃吸収機能を有する層、ガラス破損時のガラス飛散防止機能を有する層などを設けることができる。これらの機能層は、赤外線遮蔽機能を有する層と反対側の面に設けてもよく、さらに同一面側に設けてもよい。
これらの赤外線遮蔽能を有する機能性膜はPDPに直接貼合してもよく、プラズマディスプレイパネル本体とは別に、ガラス板やアクリル樹脂板などの透明基板に貼合してもよい。これらの機能性膜を光学フィルター(または単にフィルター)と呼ぶ。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−1>
クエン酸Na水溶液6.2×10−3モル/L800mLにポリマーP−1を7.0×10−2%(W/W)となるように添加し、1.0×10−2モル/L硝酸銀水溶液100ccと5.0×10−2モル/LNaBH4水溶液100mLを同時添加した。さらに45分間室温で攪拌を続け、黄色の球状銀ナノ粒子含有液を調製した。得られた球状銀ナノ粒子は、径が約10nmの球状粒子であった。
透過波長440±50nmのフィルターと透過限界波長が700nmのフィルターを光源の前にそれぞれ設置し、2波長の光がサンプルに照射されるようにフィルターに対してランプと反対側に上記で調製した球状銀ナノ粒子を置き、温度調節装置によりサンプル温度を30℃に保った。それぞれのフィルターに入射する光束(比透過波長440±50nmのフィルター/透過限界波長が700nmのフィルター)比を0.1とし、キセノン光照射を30時間行い球状の粒子を平板状粒子に転化させた。
(ポリマーP-1)
下記のポリビニルピロリドン
重合度:40,000
Figure 0004855070
Ag濃度=1.0×10−3モル/Lの得られた金属含有分散液を、0.4倍に薄め、日立(株)製「U−3410形自記分光光度形」を用い、分光吸収を測定した。450nm〜650nmの吸光度の最大値Aと700nm〜1200nmの吸光度の最大値Bの比は、0.17であった。この粒子分散液のTEM観測を行ったところ、アスペクト比が6.0、円盤度が82%であった。光動的散乱法により、球相当直径は24.6nmであった。
限外濾過モジュールAHP1010(旭化成社製;分画分子量50000)とポンプをシリコンチューブでつないで、限外濾過装置とした。光照射によって得られた反応液10Lを、ポンプを稼動させて限外濾過を行った。モジュールからの濾液が2リットルになった時点で、2リットルのイオン交換水を加えた。この作業を4回繰り返し行った。その後、濾液の伝導度が300μS/cm以下になったことを確認し、母液の量が100mlになるまで濃縮を行った。
続いて母液を入れた500mlステンレスカップ、限外濾過モジュールAIP1013(旭化成社製;分画分子量6000)、チューブポンプ、及び、アスピレーターからなる限外濾過装置を組んだ。このステンレスカップに先に得られた母液を入れ、固形分濃度を高めるための濃縮を行った。母液が約100mlになった時点でポンプを停止して、濃縮を終了することにより、固形分43%の銀コロイドの溶液が得られた。この溶液中の銀コロイド粒子の平均粒子径は約22.6nmであった。この銀ナノ粒子分散液を粒子分散液A―1とする。
[実施例2]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−2>
前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、ポリマーP−1を前述の硫黄含有ポリマーP−2に置き換えた以外は、前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−2を調製した。
[実施例3]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−3>
前記A−2を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、キセノン光照射時間を30hから50hに置き換えた以外は、前記A−2を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−3を調製した。
[実施例4]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−4>
前記A−3を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、透過波長440±50nmのフィルターと透過限界波長が700nmのフィルターに入射する光束の比を0.05にし、キセノン光照射時間を50hから70hに置き換えた以外は、前記A−3を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−4を調製した。
[実施例5]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−5>
前記A−4を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、限外ろ過で濃縮を行う代わりに、以下に示すデカンテーションを用いた以外は、前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−5を調製した。
光照射により球形粒子から平板粒子へ転化させた銀ナノ顔料分散液10Lを、1Nの硝酸でpH7に調製した後1日静置し、銀ナノ粒子を凝集沈降させ、凝集銀ナノ粒子液とした。
凝集銀ナノ粒子液の上澄み液を除去し、これに蒸留水900mlと1Nの硝酸を加えpHを2.5に調整した。その液をスターラーで攪拌して凝集銀ナノ粒子を分散した後1時間静置し、再度凝集銀ナノ粒子を沈降させた。この上澄み液を除去し、凝集銀ナノ粒子液を得た。これをさらに2回繰り返した。
上記凝集銀ナノ粒子液にメタノール900mlを加えてスターラーで攪拌して凝集銀ナノ粒子を分散した後、1時間静置し、凝集銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去して凝集銀ナノ粒子液を得た。これをさらに2回繰り返した。
上記凝集銀ナノ粒子液にアセトン100mlを加えてスターラーで攪拌して凝集銀ナノ粒子を分散した後、1時間静置し、凝集銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去して凝集銀ナノ粒子液を得た。これをさらに1回繰り返し、銀ナノ粒子分散液A−5を調製した。
[実施例6]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−6>
前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、ポリマーP−1を下記ポリマーP−3に置き換えた以外は、前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−6を調製した。
(ポリマーP−3)
下記のポリビニルアルコール
重合度:500
Figure 0004855070
[実施例7]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−7>
前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、二種類のフィルターを通してAg粒子に二波長の光を照射する代わりに、450 nmと700nmの二種類のレーザー光を用いて光照射する以外は、前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−7を調製した。
[実施例8]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−8>
前記A−2を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、二種類のフィルターを通してAg粒子に二波長の光を照射する代わりに、450 nmと700nmの二種類のレーザー光を用いて光照射する以外は。前記A−2を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−8を調製した。
[実施例9]
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−9>
前記A−6を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、二種類のフィルターを通してAg粒子に二波長の光を照射する代わりに、450 nmと700nmの二種類のレーザー光を用いて光照射する以外は。前記A−6を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−9を調製した。
比較
<銀ナノ粒子分散液の調製:A−10>
前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成において、照射光の光源をXeランプから蛍光灯にする以外は、前記A−1を用いた銀ナノ粒子分散液作成と同様にして、銀ナノ粒子分散液A−10を調製した。
A−1〜10の微粒子分散物のアスペクト比、球相当直径、円盤度、固形分中金属濃度、濃縮方法、Amax/Bmaxの値を表1に示す。
Figure 0004855070
<金属微粒子分散物を含む赤外線遮光フィルターの作製>
次に、上記より得た銀ナノ粒子分散液A−1〜10をガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が1.0μmになるように塗布して100℃で5分間乾燥させ、赤外線遮蔽フィルターを作製した。
比較
<色素を含む赤外線遮光フィルターの作製>
光学用ポリエステル樹脂(鐘紡社製、商品名「O−PET」)を樹脂濃度10%になるようにシクロペンタノンに溶解して、近赤外線遮蔽フィルムの主剤溶液を調製した。この主剤溶液100gに対して、ニッケル,ビス−1,2−ジフェニル−1,2−エテンジチオラト(みどり化学社製、商品名「MIR101」)を5.6mg、フタロシアニン系色素(日本化薬社製、商品名「イーエクスカラー801K」)を3.2mg、ジインモニウム系色素(日本化薬社製、商品名「IRG022」)を22.4mg、およびアントラキノン系色素(大日本精化社製、色素A)を0.4mg溶解させ、色素分散液を調製した。
この色素分散液を、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が1.0μmになるように塗布して100℃で5分間乾燥させ、赤外線遮蔽フィルターを作製した。
そして、作製した赤外線遮蔽フィルターを液晶ディスプレイの液晶表示部の上に配置することで観察者と表示部との間の光路中に挿入し、以下のようにして赤外線遮蔽効果を評価した。
<評価>
上記のように赤外線遮蔽フィルターを配置する前の液晶ディスプレイからの発光スペクトルを、分光放射輝度計SR−3(トプコン社製)により測定した。続いて、赤外線遮蔽フィルターを液晶ディスプレイ(メーカー:三星電子、機種:Sync Master 172X)の液晶表示部の上に配置したときの液晶ディスプレイからの発光スペクトルを、赤外線遮蔽フィルターを介して前記同様に測定した。
(耐湿性の評価)
東京理化器械(株)製恒温恒湿試験器KCH-1000を用い、温度60℃、相対湿度90%RHに設定し、500 時間試験後の各試料の波長 850nmの分光透過率を測定し、もとの試験前の値に対する試験後の増加の割合を計算した。
(耐熱性の評価)
いすゞ製作所(株)社製定温恒温器を用い、温度80℃に設定し、500 時間試験後の各試料の波長850nmの分光透過率を測定し、もとの試験前の値に対する試験後の増加の割合を計算した。
Figure 0004855070
[実施例10
(PDP用光学フィルターの作製)
上記実施例で得た赤外線遮蔽性を有する分散物をポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布し、厚さ25μmのアクリル系透光性粘着材を介して、ガラス板を貼り合わせた。該アクリル系透光性粘着材層中には光学フィルターの透過特性を調整する調色色素(三井化学製PS−Red−G、PS−Violet−RC)を含有させた。さらに、該ガラス板の反対の主面には、粘着材を介して反射防止フィルム(日本油脂(株)製 商品名リアルック8201)を貼り合わせ、光学フィルターを作製した。
得られた光学フィルターは、透明性に優れかつ近赤外線カット能を有し、反射防止層により視認性に優れていた。また、色素を含有させることによって、調色機能を付与できており、プラズマディスプレイ等の光学フィルターとして好適に使用できる。

Claims (13)

  1. 平板状であり、銀微粒子または銀を含有する合金で構成され、かつ赤外線吸収能を有する金属微粒子を含む分散物の分光吸収スクトルが、下記一般式Xを満たすことを特徴とする金属微粒子分散物。
    一般式X Amax/Bmax ≦0.25
    (一般式Xにおいて、Amax450nm〜650nmの分光吸収スクトルの吸光度の最大値を表し、Bmax700nm〜1200nmの分光吸収スクトルの吸光度の最大値を表す。)
  2. 前記金属微粒子が、球相当径50nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の金属微粒子分散物。
  3. 硫黄原子および/または窒素原子を1個以上有する分散ポリマーを含有する事を特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の金属微粒子分散物。
  4. 前記金属微粒子を含む分散物中に含有する金属微粒子の主平面形状が、実質角を有さない円盤状で、そのアスペクト比が3.0以上である事を特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の金属微粒子分散物。
  5. 前記金属微粒子を含む分散物中の、金属の固形分重量比が40%以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の金属微粒子分散物。
  6. 前記金属微粒子を含む分散物が、限外ろ過法により、精製・濃縮されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の金属微粒子分散物。
  7. 前記金属微粒子は、異なる波長の2つ以上の光を照射し、少なくとも一つは700nm以下の波長を照射することで得られる金属を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載金属微粒子分散物。
  8. 前記金属粒子は、レーザー光の照射により調製されることを特徴とする請求項に記載金属微粒子分散物。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の金属微粒子分散物を用いて形成されたことを特徴とする赤外線遮光フィルター。
  10. プラズマディスプレイパネル用であることを特徴とする、請求項9に記載の赤外線遮光フィルター。
  11. 請求項9に記載の赤外線遮光フィルターを有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用光学フィルター。
  12. 請求項11記載のプラズマディスプレイ用光学フィルターが、反射防止、電磁波シールド、赤外線遮蔽、色調調節、紫外線吸収の機能の少なくとも2つの機能を有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用光学フィルター。
  13. 請求項に記載の赤外線遮光フィルターを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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