JP2008158040A - 調光材料、それを用いた調光フィルム及びその製造方法 - Google Patents

調光材料、それを用いた調光フィルム及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電場による光調整粒子の可変能力の低下が低減し、紫外線に対する耐久性が優れ、また熱的安定性に優れ、電気的信頼性の優れた調光フィルムとその製造方法、それに用いられる調光材料を提供する。
【解決手段】エチレン性不飽和結合を有する樹脂及び光重合開始剤を含むエネルギー線硬化可能な高分子媒体と、光調整粒子が流動可能な状態で分散媒中に分散した光調整懸濁液の液滴とを含有する調光材料であって、光調整懸濁液中の分散媒が高分子媒体及びその硬化物と相分離しうるものであり、エチレン性不飽和結合を有する樹脂のエチレン性不飽和結合濃度が0.3モル/Kg〜0.5モル/Kgである調光材料。
【選択図】図1

Description

本発明は、窓ガラス、各種平面表示素子、各種液晶表示素子の代替品、光シャッター、広告及び案内表示板、眼鏡、サングラス等に好適に用いられる調光材料、それを用いた調光フィルム及びその製造方法に関する。
光調整懸濁液を含む調光硝子は、エドウィン・ランド(Edwin.Land)(米国特許第1,955,923号明細書、米国特許第1,963,496号明細書)により最初に発明されたもので、その形態は、狭い間隔を有する2枚の透明導電性基板の間に、液体状態の光調整懸濁液を注入した構造になっている。エドウィン・ランドの発明によると、2枚の透明導電性基板の間に注入されている液状の光調整懸濁液は、電界を印加していない状態では懸濁液中に分散されている光調整粒子のブラウン運動により、入射光の大部分が光調整粒子により反射、散乱又は吸収され、ごく一部分だけが透過することになる。即ち、光調整懸濁液に分散されている光調整粒子の形状、性質、濃度及び照射される光エネルギーの量により、透過、反射、散乱又は吸収の程度が決められる。前記の構造の調光硝子を用いた調光窓に電界を印加すると、透明導電性基板を通じて光調整懸濁液に電場が形成され、光調整機能を表す光調整粒子が分極を起こし、電場につれて平行に配列され、光調整粒子と光調整粒子の間、或は光調整粒子を通じ、光が透過し、最終的に調光硝子は透明になる。しかし、このような初期の調光装置は、実用上、光調整懸濁液内での光調整粒子の凝集、自重による沈降、熱による色相変化、光学密度の変化、紫外線照射による劣化、基板の間隔維持及びその間隔内への光調整懸濁液の注入の困難等のために、実用化が難しかった。
ロバート・エル・サックス(Robert.L.Saxe)の米国特許第3,756,700号、4,247,175号、4,273,422号、4,407,565号及び4,422,963号明細書、又はエフ・シー・ローウェル(F.C.Lowell)の米国特許第3,912,365号明細書、アール・アイ・トンプソン(R.I.Thompson)の米国特許第4,078,856号明細書には、調光窓の初期問題点、即ち、光調整粒子の凝集及び沈降、光学密度の変化等を補完した調光硝子を用いた調光窓が開示されている。これらの特許等では、針状の光調整結晶粒子、結晶粒子分散用懸濁剤、分散調剤及び安定剤等からなる液体状態の光調整懸濁液によって、光調整粒子と懸濁剤の密度を殆ど同様に合わせて光調整粒子の沈降を防止しながら、分散調剤を添加して光調整粒子の分散性を高めることにより光調整粒子の凝集を防止し、初期の問題点を解決している。しかし、これらの調光硝子もやはり従来の調光硝子のように、2枚の透明導電性基板の間隔内に液状の光調整懸濁液を封入した構造になっているため、大型製品製造の場合、2枚の透明導電性基板の間隔内への均一な懸濁液の封入が困難で、製品上下間の水圧差による下部の膨張現象が起こったり、外部環境、例えば、風圧によって基板の間隔が変化することにより、その結果、光学密度が変化して色相が不均質になり、又は透明導電性基板の間に液体をためるための周辺の密封材が破壊され、光調整材料が漏れる問題がある。また、紫外線による劣化、透明導電性基板の周辺部と中央部間の電圧降下により、応答時間にむらが発生する。
前記ロバート・エル・サックス(Robert.L.Saxe)等の特許に開示されている光調整懸濁液をそのまま使用してフィルムを製造する場合、液状の光調整懸濁液を高分子樹脂溶液と混合し、重合による相分離法、溶媒揮発による相分離法、又は温度による相分離法等を利用してフィルムを製造する場合には、従来の光調整懸濁液が安定剤、分散剤及び紫外線吸収剤等の多成分の物質が複合的に混合されたものであるので、相分離が起こる過程において、液状の光調整懸濁液中に入っている光調整粒子が相分離された液滴内に陥入されず、硬化する高分子樹脂内に残存することにより、電場につれ可変できなくなる問題が発生する。また、一般的には光調整粒子を合成する過程において均一な大きさの粒子を形成して、特定の懸濁液内で光調整粒子の分散性を向上させるため、ニトロセルロースのような高分子物質で処理するが、ニトロセルロースはフィルムマトリックスである高分子樹脂と親和性があるため、相分離時にニトロセルロースにより処理した光調整粒子が、分離された液滴内に陥入されず、高分子樹脂内に残存することにより、電場による可変能力が低下する。
米国特許第3,756,700号明細書 米国特許第4,247,175号明細書 米国特許第4,273,422号明細書 米国特許第4,407,565号明細書 米国特許第4,422,963号明細書 米国特許第3,912,365号明細書 米国特許第4,078,856号明細書
本発明は、電界の有無により光透過度が変化する調光フィルムであって、全体入射光量の調節が可能で、光調整粒子の凝集、沈降がなく、安定した調光機能を発揮することができ、また、作製の際にも基板の間隔維持等の操作を容易にすることができ、端部の処理が容易に行える調光フィルムとその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、この調光フィルムの製造に好適に用いられる調光材料を提供することを目的とする。また、本発明は、電場による光調整粒子の可変能力の低下が低減し、紫外線に対する耐久性が優れ、また熱的安定性に優れ、電気的信頼性の優れた調光フィルムとその製造方法、それに用いられる調光材料を提供することを目的とする。
本発明は、下記の調光材料、調光フィルム及び調光フィルムの製造方法を提供するものである。
(1) エチレン性不飽和結合を有する樹脂及び光重合開始剤を含むエネルギー線硬化可能な高分子媒体と、光調整粒子が流動可能な状態で分散媒中に分散した光調整懸濁液の液滴とを含有する調光材料であって、光調整懸濁液中の分散媒が高分子媒体及びその硬化物と相分離しうるものであり、エチレン性不飽和結合を有する樹脂のエチレン性不飽和結合濃度が0.3モル/Kg〜0.5モル/Kgである調光材料。
(2) 光調整懸濁液中の分散媒が、高分子媒体との非相溶性又は部分相溶性を有するものである前記(1)の調光材料。
(3) 光調整懸濁液中の光調整粒子が、二色性を有する結晶である前記(1)又は(2)の調光材料。
(4) 光調整懸濁液中の分散媒が、フルオロ基及び水酸基を有するアクリル酸エステルオリゴマーである前記(1)〜(3)いずれかに記載の調光材料。
(5) 光調整懸濁液中の分散媒と高分子媒体との屈折率の差が0.002以下である前記(1)〜(4)いずれかに記載の調光材料。
(6) 光調整懸濁液の液滴径が0.5〜20μmである前記(1)〜(5)いずれかに記載の調光材料。
(7) 前記(1)〜(6)いずれかに記載の調光材料を用いて形成された調光フィルムであって、高分子媒体から形成された樹脂マトリックスと、樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とからなる調光層を有する調光フィルム。
(8) 調光層が、2枚の透明導電性基板間に挟持されてなる前記(7)の調光フィルム。
(9) 前記(1)〜(6)いずれかに記載の調光材料を透明導電性基板の上に塗布し、エネルギー線を照射して高分子媒体を硬化させて調光層を形成し、調光層上に透明導電性基板を密着せしめることを特徴とする調光フィルムの製造方法。
本発明の調光材料を用いることにより、透明導電性基板間隔の変化がないために基板間隔の変化による局部的な色相変化がなく、また、透明導電性基板の間の密封材の破壊による調光材料の漏洩のおそれもなく、また、全面に渡って一定の応答時間を示す調光フィルムを製造することができる。
本発明の調光フィルムは、電界の有無により光透過度が変化し、全体入射光量の調節が可能で、光調整粒子の凝集、沈降がなく、安定した調光機能を発揮することができ、また、作製の際にも基板の間隔維持等の操作を容易にすることができ、端部の処理が容易に行える。
また、本発明の調光フィルムは、電場による光調整粒子の可変能力の低下が低減し、紫外線等のエネルギー線に対する耐久性が優れ、また熱的安定性に優れ、耐湿性に優れ、電気的信頼性に優れる。
本発明の調光材料は、エチレン性不飽和結合濃度が0.3モル/Kg〜0.5モル/Kgでエチレン性不飽和結合を有する樹脂と光重合開始剤からなりエネルギー線硬化可能な高分子媒体と、光調整粒子が流動可能な状態で分散媒中に分散した光調整懸濁液とを含有するものであり、光調整懸濁液中の分散媒は、高分子媒体及びその硬化物と相分離しうるものである。本発明の調光材料を用いて、2枚の透明導電性基板間等に、高分子媒体から形成された樹脂マトリックス中に光調整懸濁液が分散した調光層を挟持することにより、本発明の調光フィルムが得られる。すなわち、本発明の調光フィルムの調光層では、液状の光調整懸濁液が、固体状の高分子樹脂内に微細な液滴の形態で分散されている。このような調光フィルムに電界を印加すると、樹脂マトリックス中に分散されている光調整懸濁液の液滴中に浮遊分散されている電気的双極子モーメントをもつ光調整粒子が、電界に対し平行に配列されることにより、液滴が透明な状態に転換され、視野角度による散乱、又は透明性低下の殆どない状態で入射光を透過させる。このように調光層をフィルム化することによって、従来の技術による調光硝子の問題点、即ち、2枚の透明導電性基板の間への液状の懸濁液の注入の困難性、製品の上下間の水圧差による下部の膨張現象、風圧などの外部環境による基板間隔の変化による局部的な色相変化、透明導電性基板の間の密封材の破壊による調光材料の漏洩が解決される。また、液晶を用いないことから、紫外線露光による色調変化及び可変能力の低下、大型製品特有の透明導電性基板の周辺部と中央部間に生ずる電圧降下に伴う応答時間差も解消される。
高分子媒体及び分散媒(光調整懸濁液中の分散媒)としては、高分子媒体及びその硬化物と分散媒とが、少なくともフィルム化したときに互いに相分離しうるものを用いる。互いに非相溶又は部分相溶性の高分子媒体と分散媒とを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明において用いられる高分子媒体は、(A)エチレン性不飽和結合を有する樹脂及び(B)光重合開始剤を含み、紫外線、可視光線、電子線等のエネルギー線を照射することにより硬化するものである。(A)エチレン性不飽和結合を有する樹脂としては、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が合成容易性、調光性能、耐久性等の点から好ましい。これらの樹脂は、置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を有することが、調光性能、耐久性等の点から好ましい。前記シリコーン系樹脂の具体例としては、例えば、特公昭53−36515号公報、特公昭57−52371号公報、特公昭58−53656号公報、特公昭61−17863号公報等に記載の樹脂を挙げることができる。
前記シリコーン系樹脂は、例えば、両末端シラノールポリジメチルシロキサン、両末端シラノールポリジフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、両末端シラノールポリジメチルジフェニルシロキサン等の両末端シラノールシロキサンポリマー、トリメチルエトキシシラン等のトリアルキルアルコキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン等のエチレン性不飽和結合含有シラン化合物などを、2−エチルヘキサン錫等の有機錫系触媒の存在下で、脱水素縮合反応及び脱アルコール反応させて合成される。シリコーン系樹脂の形態としては、無溶剤型が好ましく用いられる。すなわち、シリコーン樹脂の合成に溶剤を用いた場合には、合成反応後に溶剤を除去することが好ましい。
前記アクリル系樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン等の主鎖形成モノマーと、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル等のエチレン性不飽和結合導入用官能基含有モノマーなどを共重合して、プレポリマーを一旦合成し、次いで、このプレポリマーの官能基と反応させるべく(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸等のモノマーを前記プレポリマーに付加反応させることにより得ることができる。
前記ポリエステル樹脂は、公知の方法で容易に製造できる。
これらエチレン性不飽和結合を有する樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって得られるポリスチレン換算の重量平均分子量は、20,000〜100,000であることが好ましく、30,000〜80,000であることがより好ましい。
エチレン性不飽和結合を有する樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は0.3モル/Kg〜0.5モル/Kgとされる。この濃度が0.3モル/Kg未満では、調光フィルム端部の処理が容易に行えず、相対する透明電極間がショートしやすく電気的信頼性が劣る。一方この濃度が0.5モル/Kgを超えると硬化した高分子媒体が、光調整懸濁液の液滴を構成する分散媒に溶け込みやすくなり、溶け込んだ高分子媒体が液滴中の光調整粒子の動きを阻害し調光性能が低下する。
エチレン性不飽和結合を有する樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は、NMRの水素の積分強度比から求められる。また、仕込み原料の樹脂への転化率がわかる場合は計算によっても求められる。
なお、シリコーン系樹脂の製造時の各種原料の仕込み配合において、(3−アクリロキシプロピル)メトキシシラン等のエチレン性不飽和結合含有シラン化合物の量は、原料シロキサン及びシラン化合物総量の19〜50重量%とすることが好ましく、25〜40重量%とすることがより好ましい。エチレン性不飽和結合含有シラン化合物の量は、19重量%未満であると最終的に得られる樹脂のエチレン性不飽和結合濃度が所望の濃度より低くなりすぎる傾向があり、50重量%を超えると得られる樹脂のエチレン性不飽和結合濃度が所望の濃度より高くなりすぎる傾向がある。
光重合開始剤としては、J.Photochem. Sci. Technol.,2,283(1977)に記載される化合物、具体的には2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)フェニルケトン等を使用することができる。
光重合開始剤の使用量は、上記の樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜1重量部であることがより好ましい。
また、上記の樹脂の他に、有機溶剤可溶型樹脂又は熱可塑性樹脂、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000のポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等も併用することができる。
また、高分子媒体中には、ジブチル錫ジラウレート等の着色防止剤等の添加物を必要に応じて添加してもよい。
上記の組み合わせに用いられる、光調整懸濁液中の分散媒としては、光調整懸濁液中で分散媒の役割を果たし、また光調整粒子に選択的に付着被覆し、高分子媒体との相分離の際に光調整粒子が相分離された液滴相に移動するように作用し、電気導電性がなく、高分子媒体とは親和性がない液状共重合体を使用することが好ましい。
例えば、フルオロ基及び/又は水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーが好ましく、フルオロ基及び水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーがより好ましい。このような共重合体を使用すると、フルオロ基、水酸基のどちらか1つのモノマー単位は光調整粒子に向き、残りのモノマー単位は高分子媒体中で光調整懸濁液が液滴として安定に維持するために働くことから、光調整懸濁液内に光調整粒子が非常に均質に分散され、相分離の際に光調整粒子が相分離される液滴内に誘導される。
このようなフルオロ基及び/又は水酸基を有するアクリル酸エステルオリゴマーとしては、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸3,5,5−トリメチルヘキシル/アクリル酸2−ヒドロキシプロピル/フマール酸共重合体、アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体等が挙げられる。フルオロ基及び水酸基の両方を有することがより好ましい。
これらのアクリル酸エステルオリゴマーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜20,000であることが好ましく、2,000〜10,000であることがより好ましい。
これらのアクリル酸エステルオリゴマーの原料となるフルオロ基含有モノマーの使用量は、原料であるモノマー総量の6〜12モル%であることが好ましく、より効果的には7〜8モル%である。フルオロ基含有モノマーの使用量が12モル%を超える場合には、屈折率が大きくなり、光透過率が低下する傾向がある。また、これらのアクリル酸エステルオリゴマーの原料となる、水酸基含有モノマーの使用量は0.5〜22.0モル%であることが好ましく、より効果的には1〜8モル%である。水酸基含有モノマーの使用量が22.0モル%を超える場合には、屈折率が大きくなり、光透過性が低下する傾向がある。
本発明に使用される光調整懸濁液は、分散媒中に光調整粒子が流動可能に分散したものである。光調整粒子としては、例えば、高分子媒体、又は高分子媒体中の樹脂成分、即ち上記のエチレン性不飽和結合を有する置換基をもつシリコーン樹脂と親和力がなく、また光調整粒子の分散性を高めることができる高分子分散剤の存在下で、光調整粒子の前駆体(基板形成物質)であるピラジン−2,3−ジカルボン酸・2水和物、ピラジン−2,5−ジカルボン酸・2水和物、ピリジン−2,5−ジカルボン酸・1水和物からなる群の中から選ばれた1つの物質と沃素及び沃化物を反応させて作ったポリ過沃化物の針状小結晶が、好ましく用いられる。使用しうる高分子分散剤としては、例えば、ニトロセルロース等が挙げられる。沃化物としては、沃化カルシウム等が挙げられる。このようにして得られるポリ過沃化物としては、例えば、下記一般式
CaI(C)・XHO (X:1〜2)
CaI(C)b・cHO (a:3〜7、b:1〜2、c:1〜3)
で表されるものが挙げられる。これらのポリ過ヨウ化物は針状結晶であることが好ましい。
また、調光硝子用光調整懸濁液に用いる光調整粒子として米国特許第2,041,138号明細書(E.H.Land)、米国特許第2,306,108号明細書(Landら)、米国特許第2,375,963号明細書(Thomas)、米国特許第4,270,841号明細書(R.L.Saxe)及び英国特許第433,455号明細書に開示されている光調整粒子も、使用することができる。これらの特許によって公知とされたポリ沃化物の結晶は、ピラジンカルボン酸、ピリジンカルボン酸の内の1つを選択して、沃素と反応させることにより、ポリ沃化物、ポリ塩化物又はポリ臭化物等のポリハロゲン化物とすることによって作製されている。これらのポリハロゲン化物は、ハロゲン原子が無機質又は有機質と反応した錯化合物で、これらの詳しい製法は、例えば、サックスの米国特許第4,422,963号明細書に開示されている。
サックスが開示しているように、光調整結晶粒子を合成する過程において、均一な大きさの光調整粒子を形成させるため、及び、特定の懸濁媒体内での光調整粒子の分散性を向上させるため、ニトロセルロースのような高分子物質を使用することが好ましい。このようにして得られるニトロセルロースのような高分子物質で被覆された結晶を光調整粒子として用いる場合、従来の高分子媒体として用いられてきた硬化性高分子は、ニトロセルロースと親和性があるため、ニトロセルロースにより処理した光調整粒子は相分離の時に分離される液滴内に浮遊せず、樹脂マトリックス内に残存するようになり、可変能力を失うことがある。本発明においては、エチレン性不飽和結合を有する置換基をもつシリコーン樹脂を硬化性高分子媒体として用いることにより、フィルム製造の際に光調整粒子が相分離により形成された微細な液滴内へ容易に分散、浮遊し、その結果、優れた可変能力を得ることができる。
上記の光調整粒子の他、例えば、炭素繊維等の無機繊維、τ型無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン等のフタロシアニン化合物などを使用することもできる。フタロシアニン化合物において、中心金属としては、銅、ニッケル、鉄、コバルト、クロム、チタン、ベリリウム、モリブデン、タングステン、アルミニウム、クロム等が挙げられる。
本発明において、光調整粒子の大きさは1μm以下であることが好ましく、0.1〜1μmであることがより好ましく、0.1〜0.5μmであることがさらに好ましい。光調整粒子の大きさが1μmを超える場合には、光散乱が生じたり、電界が印加された場合に光調整懸濁液中での配向運動が低下するなど、透明性が低下する問題が発生することがある。なお、光調整粒子の大きさは、サブミクロンアナライザ(例えば、N4MD(ベックマン・コールタ社製)で測定した光子相関分光分析法による体積平均粒径の値とする。
本発明に使用される光調整懸濁液は、光調整粒子1〜70重量%及び分散媒30〜99重量%からなることが好ましく、光調整粒子4〜50重量%及び分散媒50〜96重量%からなることがより好ましい。本発明における高分子媒体と分散剤との屈折率の差は、好ましくは0.002以下、より好ましくは0.001以下、更に好ましくは0.0005以下である。本発明の調光材料は、高分子媒体100重量部に対して、光調整懸濁液を通常1〜100重量部、好ましくは6〜70重量部、より好ましくは6〜60重量部含有する。
本発明の調光フィルムは、本発明の調光材料を用いて形成された調光フィルムであって、高分子媒体から形成された樹脂マトリックスと、樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とからなる調光層を有する。調光層は、通常、2枚の透明導電性基板に挟持されている。
本発明の調光フィルムは、例えば、本発明の調光材料を混合し、混合液をバーコーター、アプリケーター、ドクターブレード、ロールコーター、ダイコーター、コンマコーター等の公知の塗工手段を用いて、透明導電性基板等の基材に塗布する。なお、塗布する際は、必要に応じて、適当な溶剤で希釈してもよい。溶剤を用いた場合には、基材上に塗布した後に乾燥を要する。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘプタン、シクロヘキサン、エチルアセテート、エタノール、メタノール、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル等を用いることができる。液状の光調整懸濁液が、固体高分子マトリックス中に微細な液滴形態で分散されているフィルムを形成するためには、本発明の調光材料をホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等で混合して高分子媒体中に光調整懸濁液を微細に分散させる方法、高分子媒体中のシリコーン樹脂成分の重合による相分離法、溶媒揮発による相分離法、又は温度による相分離法等を利用することができる。
従来技術である液晶を使用した調光フィルムの製造における水を用いたエマルジョンによる方法を使用すると、液晶が水分と反応して光調整特性を失うことが多く、同一の特性のフィルムを製造しにくいという問題がある。本発明においては、液晶ではなく、光調整粒子が光調整懸濁液内に分散されている液状の光調整懸濁液を使用するため、液晶を利用したフィルム形態の調光硝子とは異なり、電界が印加されていない場合にも光が散乱せず、鮮明度が優れて視野角の制限のない着色状態を表す。そして、光調整粒子の含量、液滴形態や膜厚を調節したり、又は電界強度を調節することにより、光可変度を任意に調節できる。
例えば、調光材料を混合して、光調整粒子を含有する光調整懸濁液がシリコーン樹脂又はその溶液中に液滴状態で分散した混合液とし、この混合液を透明導電性基板の上に塗布し、紫外線を照射してシリコーン樹脂を硬化させて調光層を形成し、調光層上に透明導電性基板を密着せしめることにより、好適に調光フィルムを製造することができる。なお、本発明の調光材料中の光調整懸濁液の量は、シリコーン樹脂100重量部に対して1〜100重量部であることが好ましく、4〜70重量部であることがより好ましく、8〜60重量部であることが更に好ましく、8〜50重量部であることが特に好ましい。また、光重合開始剤の量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、1〜10重量部であることがより好ましい。
まず、液状の光調整懸濁液を、エチレン性不飽和結合を有する置換基をもつシリコーン樹脂(又はその溶液)及び光重合開始剤を含む高分子媒体とを、均質に混合し、光調整懸濁液がシリコーン樹脂又はその溶液中に液滴状態で分散した混合液とする。この混合液を透明導電性基板上に一定な厚さで塗布し、必要に応じて溶剤を乾燥除去した後、高圧水銀灯等を用いて紫外線を照射し、シリコーン樹脂を硬化させる。その結果、硬化シリコーン樹脂からなる樹脂マトリックス中に、液状光調整懸濁液が液滴状に分散されているフィルムができ上がる。高分子媒体と液状の光調整懸濁液との混合比率を様々に変えることにより、フィルムの光透過率を調節することができる。このようにして形成された調光層の上に他の透明導電性基板を密着せしめることにより、調光フィルムが得られる。2枚の透明導電性基板の両方の上に調光層を形成し、それを調光層同士が密着するようにして積層してもよい。調光層の厚みは、5〜1,000μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。
樹脂マトリックス中に分散されている光調整懸濁液の液滴の大きさ(平均液滴径)は、通常0.5〜100μm、好ましくは0.5〜20μm、より好ましいは1〜5μmである。液滴の大きさは、光調整懸濁液を構成している各成分の濃度、光調整懸濁液及び高分子媒体の粘度、光調整懸濁液中の分散媒の高分子媒体に対する相溶性等により決められる。平均液滴径は、例えば、光学顕微鏡を用いて、調光フィルムの一方の面方向から写真等の画像を撮影し、任意に選択した複数の液滴直径を測定し、その平均値として算出することができる。また、調光フィルムの光学顕微鏡での視野画像をデジタルデータとしてコンピュータに取り込み、画像処理インテグレーションソフトウェアを使用し算出することも可能である。
上記の方法によれば、電場の形成により任意に光透過率が調節できる調光フィルムが提供される。この調光フィルムは、電場が形成されていない場合にも、光の散乱のない鮮明な着色状態を維持し、電場が形成されると透明な状態に転換される。この能力は、20万回以上の可逆的反復特性を示す。透明な状態においての光透過率増進と、着色された状態においての鮮明度の増進は、液状光調整懸濁液の屈折率と、エチレン性不飽和結合を有する置換基をもつシリコーン樹脂の屈折率を一致させることにより果たす。使用電源は交流で、10〜100ボルト(実効値)、30Hz〜500kHzの周波数範囲で作動できる。電界に対する応答時間は、消色時には1〜50秒以内であり、着色時には1〜100秒以内である。紫外線耐久性は、750W紫外線等を利用した紫外線照射試験の結果、250時間が経過した後にも安定な可変特性を示し、−50℃〜90℃で長時間放置した場合にも、初期の可変特性を維持することがわかった。
本発明による調光材料を利用して調光フィルムを製造するときに使用される透明導電性基板としては、一般的に、光透過率が80%以上の透明導電膜(ITO、SnO、In等の膜)がコーティングされている表面抵抗値が3〜600Ωの透明基板を使用することができる。なお、透明基板の光透過率はJIS K7105の全光線透過率の測定法に準拠して測定することができる。また、透明基板としては、例えば、ガラス、高分子フィルム等を使用することができる。
上記ガラスとしては、可視光線等に透明な基板を意味し、二酸化ケイ素を主成分とする一般的なガラスの他、種々の組成の無機材料のガラス、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の有機材料を用いた樹脂ガラスも用いることができる。
上記高分子フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂系のフィルム,ポリエーテルサルフォンフィルム,ポリアリレートフィルム,ポリカーボネートフィルムなどの樹脂フィルムが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムが、透明性に優れ、成形性、接着性、加工性等に優れるので好ましい。
透明導電膜の厚みは、10〜5,000nmであることが好ましく、透明基板の厚みは特に制限はない。例えば、硝子の場合には、1〜15mmが好ましく、高分子フィルムの場合には10〜200μmが好ましい。基板の間隔が狭く、異物質の混入等により発生する段落現象を防止するために、透明導電層の上に200〜1,000オングストローム程度の厚さの透明絶縁層が形成されている基板を使用してもよい。また、反射型の調光窓の場合(例えば、自動車用リアビューミラー等)は、反射体であるアルミニウム、金、又は銀のような導電性金属の薄膜を電極として直接用いてもよい。
本発明による調光フィルムに電界が印加されていないときには、光調整懸濁液内の光調整粒子のブラウン運動のため、光調整粒子の光吸収、2色性効果による鮮明な着色状態を示す。しかし、電界が印加されると、液滴又は液滴連結体の中の光調整粒子が電場に平行に配列され、樹脂マトリックスと屈折率の差が0.005以下である分散媒を使用した場合には透明な状態に転換し、視野角度による散乱及び透明性の低下はない。また、フィルム状態であるがため、液状の光調整懸濁液をそのまま使用する従来技術による調光硝子の問題点、即ち、2枚の透明導電性基板の間への液状の懸濁液の注入の困難性、製品の上下間の水圧差による下部の膨張現象、風圧などの外部環境による基板感覚の変化による局部的な色相変化、透明導電性基板の間の密封材の破壊による調光材料の漏洩が解決される。また、紫外線露光による色調変化及び可変能力の低下、大型製品特有の透明導電性基板の周辺部と中央部間に生ずる電圧降下に伴う応答時間差も解消される。また、液晶を利用した従来技術による調光窓の場合には、液晶が紫外線に容易に劣化し、またネマチック液晶の熱的特性によりその使用温度の範囲も狭い。更に、光学特性面においても、電界が印加されていない場合には光散乱による乳白色の半透明な状態を示し、電界が印加される場合にも、完全には鮮明化せず、乳濁状態が残存する問題点がある。従って、このような調光窓では、既存の液晶表示素子で動作原理として利用されている光の遮断及び透過による表示機能が不可能である。しかし、本発明による調光フィルムを使用すれば、このような問題点が解決できる。
本発明の調光フィルムは、例えば、室内外の仕切り(パーティッション)、建築物用の窓硝子/天窓、電子産業および映像機器に使用される各種平面表示素子、各種計器板と既存の液晶表示素子の代替品、光シャッター、各種室内外広告および案内標示板、航空機/鉄道車両/船舶用の窓硝子、自動車用の窓硝子/バックミラー/サンルーフ、眼鏡、サングラス、サンバイザー等の用途に好適に使用することができる。適用法としては、本発明の調光フィルムを直接使用することも可能であるが、用途によっては、例えば、本発明の調光フィルムを2枚の基材に挟持させて使用したり、基材の片面に貼り付けて使用したりしてもよい。前記基材としては、上記透明基板と同様に、例えば、ガラス、高分子フィルム等を使用することができる。
本発明による調光フィルムの構造及び動作を図面により更に詳しく説明すると、下記の通りである。
図1は、本発明の一態様の調光フィルムの構造概略図で、調光層1が、透明導電性薄膜5がコーティングされている2枚の透明基板6からなる透明導電性基板4の間に挟まれている。スイッチ8の切り換えにより、電源7と2枚の透明導電性薄膜5の接続、非接続を行う。調光層1は、エチレン性不飽和結合を有する置換基をもつシリコーン樹脂を紫外線硬化させたフィルム状の樹脂マトリックス2と、樹脂マトリックス2内に液滴3の形態で分散されている液状の光調整懸濁液からなる。
図2は、図1に示した調光フィルムの作動を説明するための図面で、スイッチ8が切られ、電界が印加されていない場合を示す。この場合には、液状の光調整懸濁液の液滴3を構成している分散媒9の中に分散している光調整粒子10のブラウン運動により、入射光11は光調整粒子10に吸収、散乱又は反射され、透過できない。しかし、図3に示すように、スイッチ8を接続して電界を印加すると、光調整粒子10が印加された電界によって形成される電場と平行に配列するため、入射光11は配列した光調整粒子10間を通過するようになる。このようにして、散乱及び透明性の低下のない光透過機能が付与される。
以下、本発明の実施例及びその比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(光調整粒子の製造例)
光調整粒子を製造するために、攪拌機及び冷却管を装着した500mlの四つ口フラスコに、ニトロセルロース1/4LIG(商品名、旭化成(株)製)15重量%の酢酸イソアミル(試薬特級、和光純薬工業(株)製)希釈溶液87.54g、酢酸イソアミル44.96g、脱水CaI(化学用、和光純薬工業(株)製)4.5g、無水エタノール(有機合成用、和光純薬工業(株)製)2.0g、精製水(精製水、和光純薬工業(株)製)0.6gの溶液に、沃素(JIS試薬特級、和光純薬工業(株)製)4.5gを溶解し、光調整粒子の基盤形成物質であるピラジン−2,5−ジカルボン酸2水和物(PolyCarbon Industries製)3gを添加した。45℃で3時間撹拌して反応を終了させた後、超音波分散機で2時間分散させた。このとき、混合液の色相は、茶色から暗紺色に変化した。次に、反応溶液から一定な大きさの光調整粒子を取り出すために、遠心分離機を用いて光調整粒子を分離した。反応溶液を750Gの速度で10分間遠心分離して沈殿物を取り除き、更に7390Gで2時間遠心分離して、浮遊物を取り除き、沈殿物粒子を回収した。この沈殿物粒子は、サブミクロン粒子アナライザ(N4MD、ベックマン・コールタ社製)で測定した平均粒径が0.36μmを有する針状結晶であった。この沈殿物粒子を光調整粒子とした。
(光調整懸濁液の製造例)
前記の(光調整粒子の製造例)で得た光調整粒子45.5gを、光調整懸濁液の分散媒としてのアクリル酸ブチル(和光特級、和光純薬工業(株)製)/メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル(工業用、共栄社化学工業(株)製)/アクリル酸2−ヒドロキシエチル(和光1級、和光純薬工業(株)製)共重合体(モノマーモル比:18/1.5/0.5、重量平均分子量:2,000、屈折率1.4519)50gに加え、攪拌機により30分間混合した。次いで酢酸イソアミルをロータリーエバポレーターを用いて133Paの真空で80℃、3時間減圧除去し、光調整粒子の沈降及び凝集現象のない安定な液状の光調整懸濁液を製造した。
(エネルギー線硬化型シリコーン樹脂の製造例1)
ディーンスタークトラップ、冷却管、攪拌機、加熱装置を備えた四つ口フラスコに、両末端シラノールポリジメチルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)17.8g、両末端シラノールポリジメチルジフェニルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)62.2g、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)20g、2−エチルヘキサン錫(和光純薬工業(株)製)0.1gを仕込み、ヘプタン中で100℃で3時間リフラックスし、反応を行った。次いで、トリメチルエトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)25gを添加し、2時間リフラックスし、脱アルコール反応させ、ヘプタンをロータリーエバポレーターを用いて100Paの真空で80℃、4時間減圧除去し、重量平均分子量35000、屈折率1.4745のエネルギー線硬化型シリコーン系樹脂を得た。NMRの水素積分比からこの樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は、0.31モル/Kgであった。なお、エチレン性不飽和結合濃度は下記の方法により測定した。
[エチレン性不飽和結合濃度の測定方法]
エチレン性不飽和結合濃度(モル/Kg)は、NMRの水素積分比から算出した(エチレン性不飽和結合の水素の6ppm近傍の積分値とフェニル基の水素の7.5ppm近傍の積分値、及びメチル基の水素の0.1ppm近傍の積分値を使用。測定溶媒はCDClとした。上記で製造した樹脂においては、NMRの水素積分比から算出した重量比率がメチル基:フェニル基:エチレン性不飽和結合基=11:6.4:1、全体の中のエチレン性不飽和結合基の割合は5.4%、各々の分子量から1分子あたりのエチレン性不飽和結合基の数は9.35、よって、1Kgあたりのモル数は0.31モル/Kgと算出した。
(エネルギー線硬化型シリコーン樹脂の製造例2)
ディーンスタークトラップ、冷却管、攪拌機、加熱装置を備えた四つ口フラスコに、両末端シラノールポリジメチルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)15.4g、両末端シラノールポリジメチルジフェニルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)54.6g、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)30g、2−エチルヘキサン錫(和光純薬工業(株)製)0.1gを仕込み、ヘプタン中で100℃で3時間リフラックスし、反応を行った。次いで、トリメチルエトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)25gを添加し、2時間リフラックスし、脱アルコール反応させ、ヘプタンをロータリーエバポレーターを用いて100Paの真空で80℃、4時間減圧除去し、重量平均分子量33000、屈折率1.4741のエネルギー線硬化型シリコーン系樹脂を得た。NMRの水素積分比からこの樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は、0.46モル/Kgであった。エチレン性不飽和結合濃度は、上記[エチレン性不飽和結合濃度の測定方法]と同様にして測定した。
(エネルギー線硬化型シリコーン樹脂の製造例3)
ディーンスタークトラップ、冷却管、攪拌機、加熱装置を備えた四つ口フラスコに、両末端シラノールポリジメチルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)20g、両末端シラノールポリジメチルジフェニルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)70g、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)10g、2−エチルヘキサン錫(和光純薬工業(株)製)0.1gを仕込み、ヘプタン中で100℃で3時間リフラックスし、反応を行った。次いで、トリメチルエトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)25gを添加し、2時間リフラックスし、脱アルコール反応させ、ヘプタンをロータリーエバポレーターを用いて100Paの真空で80℃、4時間減圧除去し、重量平均分子量45000、屈折率1.475のエネルギー線硬化型シリコーン系樹脂を得た。NMRの水素積分比からこの樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は、0.18モル/Kgであった。エチレン性不飽和結合濃度は、上記[エチレン性不飽和結合濃度の測定方法]と同様にして測定した。
実施例1
(エネルギー線硬化型シリコーン樹脂の製造例1)で得たエネルギー線硬化型シリコーン樹脂10g、光重合開始剤としてのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルス(株)製)0.2g、着色防止剤としてのジブチル錫ジラウレート0.3gに、前記(光調整懸濁液の製造例)で得た光調整懸濁液2.5gを添加し、1分間機械的に混合し、調光材料を製造した。この調光材料をITO(インジウム錫の酸化物)の透明導電膜(厚み300Å)がコーティングされている表面電気抵抗値が200〜300Ωのポリエステルフィルム(テトライトTCF、尾池工業(株)製、厚み125μm)からなる透明導電性基板の上に全面塗布し、次いでその上に別途前記したのと同じ透明導電性基板を透明導電膜が塗布層に向くようにして積層して密着させ、メタルハライドランプを用いて3000mJ/cmの紫外線を前記積層した透明導電性基板のポリエステルフィルム側から照射し、光調整懸濁液が球形の液滴として紫外線硬化したシリコーン樹脂内に分散形成されたフィルム状の厚み90μmの調光層が透明導電性基板に挟まれた厚み340μm調光フィルムを製造した。
次いで、この調光フィルムの端部から調光層を除去し端部の透明導電膜を電圧印加用の通電をとるために露出させた(図4参照)。調光フィルム中の光調整懸濁液の液滴の大きさ(平均液滴径)は、平均3μmであった。調光フィルムの光透過率は、交流電圧を印加しない場合(未印加時)は1.1%であった。また、400Hzの交流電圧50V(実効値)の印加時の調光フィルムの光透過率は33%であり、電界印加時と電界未印加時の光透過率の比が30と大きく、良好であった。また、調光層の硬度は2.5μmであり、硬化性は良好であった。目視により観察した調光フィルム端部(調光層が除去されが露出した部分)の膜の厚み方向で調光フィルム中心部へ向かっての曲がりこみは、きわめて小さかった。なお、調光フィルム中の光調整懸濁液の液滴の大きさ、調光フィルムの光透過率、調光層の硬度は下記のように測定した。
[調光フィルムの光透過率の測定方法]
分光式色差計SZ−Σ90(日本電色工業(株)製)を使用し、A光源、視野角2度で測定したY値(%)を光透過率とした。
[調光フィルム中の光調整懸濁液の液滴の大きさ(平均液滴径)の測定方法]
調光フィルムの一方の面方向から光学顕微鏡で倍率200倍の視野画像の写真を撮影し、任意に選択した50個の光調整懸濁液の液滴の直径を測定し、その平均値として算出した。
[調光層の硬度の測定方法]
透明電極層付フィルムを取り除き、調光層のみを取り出し、これを所定枚数かさねて、2mmとしてから、直径5cmに円形に切り出してサンプルとし、25℃で、サンプルより充分大きい平らな基盤の上にサンプルを載置し、その上に一辺10cmの正方形の平板をサンプルが中心にくるようにして重ね、ついで錘を載せて平板の重みと錘の重みが合計200gとなるように加重し、5分後のサンプルの加重による膜厚方向の変位長さを、変位計(マイクロゲージ)で測定した。
実施例2
(エネルギー線硬化型シリコーン樹脂の製造例2)で得たエネルギー線硬化型シリコーン樹脂を(実施例2用の樹脂の製造例)で得たエネルギー線硬化型シリコーン樹脂に変えたことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を下に示す。
比較例1
(エネルギー線硬化型シリコーン樹脂の製造例3)で得たエネルギー線硬化型シリコーン樹脂を(比較例1用の樹脂の製造例)で得たエネルギー線硬化型シリコーン樹脂に変えたことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を下に示す。
Figure 2008158040
表1の結果から、比較例1のものは、印加時の光透過率と未印加時の光透過率との差が大きいものの、硬化膜の硬度が低く寸法安定性、耐久性に劣り、調光フィルム端部(調光層が除去されが露出した部分)の膜の厚み方向で調光フィルム中心部へ向かっての曲がりこみ(以下、単に曲がりこみという)が大きく、電極への電圧印加や端部の処理のためのマージンが小さく、作業性が劣り、電気的信頼性の低いものであった。一方、実施例1及び実施例2のものは、印加時の光透過率と未印加時の光透過率との差が大きく調光特性が優れ、硬化膜の硬度が高く寸法安定性、耐久性に優れ、曲がりこみが小さく、電極への電圧印加や端部の処理のためのマージンが大きく、作業性が良好で、電気的信頼性の高いものであった。
本発明の調光フィルムの一態様の断面構造概略図である。 図1の調光フィルムの電界が印加されていない場合の作動を説明するための概略図である。 図1の調光フィルムの電界が印加されている場合の作動を説明するための概略図である。 調光フィルムの端部の状態を説明するための概略図である。液滴3のなかの光調整粒子10は図示を省略した。
符号の説明
1 調光層
2 樹脂マトリックス
3 液滴
4 透明導電性基板
5 透明導電性薄膜
6 透明基板
7 電源
8 スイッチ
9 分散媒
10 光調整粒子
11 入射光
12 調光層を除去して露出した導電性薄膜の表面
13 導電性薄膜に電圧印加する導線

Claims (9)

  1. エチレン性不飽和結合を有する樹脂及び光重合開始剤を含むエネルギー線硬化可能な高分子媒体と、光調整粒子が流動可能な状態で分散媒中に分散した光調整懸濁液の液滴とを含有する調光材料であって、光調整懸濁液中の分散媒が高分子媒体及びその硬化物と相分離しうるものであり、エチレン性不飽和結合を有する樹脂のエチレン性不飽和結合濃度が0.3モル/Kg〜0.5モル/Kgである調光材料。
  2. 光調整懸濁液中の分散媒が、高分子媒体との非相溶性又は部分相溶性を有するものである請求項1記載の調光材料。
  3. 光調整懸濁液中の光調整粒子が、二色性を有する結晶である請求項1又は2記載の調光材料。
  4. 光調整懸濁液中の分散媒が、フルオロ基及び水酸基を有するアクリル酸エステルオリゴマーである請求項1〜3いずれかに記載の調光材料。
  5. 光調整懸濁液中の分散媒と高分子媒体との屈折率の差が0.002以下である請求項1〜4いずれかに記載の調光材料。
  6. 光調整懸濁液の液滴径が0.5〜20μmである請求項1〜5いずれかに記載の調光材料。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載の調光材料を用いて形成された調光フィルムであって、高分子媒体から形成された樹脂マトリックスと、樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とからなる調光層を有する調光フィルム。
  8. 調光層が、2枚の透明導電性基板間に挟持されてなる請求項7記載の調光フィルム。
  9. 請求項1〜6いずれかに記載の調光材料を透明導電性基板の上に塗布し、エネルギー線を照射して高分子媒体を硬化させて調光層を形成し、調光層上に透明導電性基板を密着せしめることを特徴とする調光フィルムの製造方法。
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