JP5703156B2 - 熱線遮蔽材 - Google Patents

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本発明は、可視光線透過性、電波透過性、及び耐光性に優れ、近赤外線を広帯域に遮蔽でき、近赤外線の遮蔽率が高い熱線遮蔽材に関する。また、該熱線遮蔽剤を用いた合わせガラスおよび建材用ガラスにも関する。
近年、二酸化炭素削減のための省エネルギー施策の一つとして、自動車や建物の窓に対する熱線遮蔽性付与材料が開発されている。例えば、金属Ag薄膜は、その反射率の高さから、熱線反射材として一般に使用されているが、可視光や熱線だけでなく電波も反射してしまうため、可視光透過性及び電波透過性が低いことが問題となっていた。可視光透過性を上げるために、Ag及びZnO多層膜を利用したLow−Eガラス(例えば旭硝子株式会社製)は、広く建物に採用されているが、Low−Eガラスは、ガラス表面に金属Ag薄膜が形成されているため、電波透過性が低いという問題があった。
前記課題を解決するため、例えば、電波透過性を付与した島状Ag粒子付きガラスが提案されている。蒸着により製膜したAg薄膜をアニールすることにより、粒状Agを形成したガラスが提案されている(特許文献1参照)。しかし、この提案では、アニールにより粒状Agを形成しているため、粒子サイズ、形状、面積率などを制御することが難しく、熱線の反射波長、帯域等の制御、可視光透過率の向上などが難しいという問題があった。
また、赤外線遮蔽フィルタとして、Ag平板粒子を用いたフィルタが提案されている(特許文献2〜6参照)。しかし、これらの提案は、いずれもプラズマディスプレイパネルに用いることを意図したものであり、また、赤外域の波長光の吸収能を向上させるために体積の小さな粒子を用いており、熱線を遮蔽する材料(熱線を反射する材料)としてAg平板粒子を用いるものではなかった。
一方、透明電極に用いられる錫ドープ酸化インジウム(ITO)粒子は、1,200nm以上の遮蔽率90%以上、かつ可視透過率90%を確保している。しかし、熱エネルギーの高い800nm〜1,200nmの波長範囲の近赤外線を遮蔽できないという問題があった。
また、ITO粒子を含む熱線遮断層と、有機系熱線遮蔽物質であるジイモニウム系物質及び紫外線吸収物質を含む熱線遮断層とを有する熱線遮蔽フィルムが提案されている(特許文献7参照)。しかし、可視光透過率が60%であり不十分であるという問題があった。また、ジイモニウム系物質については耐光性が不十分であり、紫外線吸収物質を同一層に含んでいてもなお、熱線吸収によるフィルム自体の発熱、太陽光に含まれる紫外線などにより劣化し、熱線遮蔽効果がすぐに低下してしまうという問題があった。
特許第3454422号公報 特開2007−108536号公報 特開2007−178915号公報 特開2007−138249号公報 特開2007−138250号公報 特開2007−154292号公報 特開2008−020525号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、可視光線透過性、電波透過性、及び耐光性に優れ、近赤外線を広帯域に遮蔽でき、近赤外線の遮蔽率が高い熱線遮蔽材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 銀平板粒子と、金属酸化物粒子とを含み、単層構造または積層構造である熱線遮蔽層を有することを特徴とする熱線遮蔽材。
<2> <1>に記載の熱線遮蔽材は、前記熱線遮蔽層が単層構造であり、銀平板粒子と金属酸化物粒子が同一の熱線遮蔽層のなかに混合して存在していることが好ましい。
<3> <1>に記載の熱線遮蔽材は、前記熱線遮蔽層が積層構造であり、銀平板粒子を含む第1の熱線遮蔽層と、金属酸化物粒子を含む第2の熱線遮蔽層が別々に形成され、積層されていることが好ましい。
<4> <1>〜<3>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、前記金属酸化物粒子が、錫ドープ酸化インジウム粒子であることが好ましい。
<5> <1>〜<4>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、前記銀平板粒子が、略六角形状以上の多角形状〜略円盤形状の銀平板粒子を60個数%以上有することが好ましい。
<6> <1>〜<5>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、前記銀平板粒子の粒度分布における変動係数が、30%以下であることが好ましい。
<7> <1>〜<6>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、前記銀平板粒子の平均粒子径が、40nm〜400nmであり、銀平板粒子のアスペクト比(平均粒子径/平均粒子厚み)が、5〜100であることが好ましい。
<8> <1>〜<7>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、前記銀平板粒子の前記熱線遮蔽層における含有量が、0.02g/m2〜0.20g/m2であることが好ましい。
<9> <1>〜<8>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、前記金属酸化物粒子の前記熱線遮蔽層における含有量が、1.0g/m2〜4.0g/m2であることが好ましい。
<10> <1>〜<9>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、可視光透過率が65%以上であり、かつ波長780nm〜2,000nmにおける平均透過率が20%以下であることが好ましい。
<11> <1>〜<10>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、前記熱線遮蔽層が、銀平板粒子と金属酸化物粒子とがバインダー内に混合分散されたことが好ましい。
<12> <1>〜<11>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、プラスチック基材上に前記熱線遮蔽層を形成してなることが好ましい。
<13> <1>〜<11>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材は、ガラス基材上に前記熱線遮蔽層を形成してなることが好ましい。
<14> <1>〜<12>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材が2枚のガラス中に挿入されたことを特徴とする合わせガラス。
<15> <1>〜<12>のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材が貼り付けられたことを特徴とする建材用ガラス。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、可視光線透過性、電波透過性、及び耐光性に優れ、近赤外線を広帯域に遮蔽でき、近赤外線の遮蔽率が高い熱線遮蔽材を提供することができる。
図1は、本発明の熱線遮蔽材の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の熱線遮蔽材の他の一例を示す概略図である。 図3Aは、本発明の熱線遮蔽材に含まれる平板粒子の形状の一例を示した概略斜視図であって、略円盤形状の平板粒子を示す。 図3Bは、本発明の熱線遮蔽材に含まれる平板粒子の形状の一例を示した概略斜視図であって、略六角形状の平板粒子を示す。 図4Aは、本発明の熱線遮蔽材において、銀平板粒子と金属酸化物粒子とが混合分散された熱線遮蔽層の存在状態を示した概略断面図である。 図4Bは、本発明の熱線遮蔽材において、銀平板粒子を含む銀平板粒子含有層及び金属酸化物粒子を含む金属酸化物粒子含有層の存在状態を示した概略断面図である。 図4Cは、本発明の熱線遮蔽材において、銀平板粒子を含む銀平板粒子含有層及び金属酸化物粒子を含む金属酸化物粒子含有層の存在状態を示した概略断面図であって、基材の平面と銀平板粒子の平面とのなす角度(θ)を説明する図である。 図5は、実施例1で得られた熱線遮蔽材のSEM写真であって、20,000倍で観察したものを示す。 図6は、実施例1で得られた熱線遮蔽材の分光スペクトルを示すグラフである。 図7は、実施例1で得られた熱線遮蔽材の分光スペクトルを示すグラフである。
(熱線遮蔽材)
本発明の熱線遮蔽材は、少なくとも銀平板粒子と、金属酸化物粒子とを含む熱線遮蔽層を有してなり、必要に応じて、基材などのその他の層を有する。
前記熱線遮蔽材の層構成としては、図1に示すように、基材11と、該基材上に銀平板粒子と金属酸化物粒子とが混合分散された熱線遮蔽層12を有する態様、図2に示すように、基材11と、該基材上に銀平板粒子含有層13及び金属酸化物含有層14が積層された熱線遮蔽層12とを有する態様などが挙げられる。
<熱線遮蔽層>
前記熱線遮蔽層は、その形状、構造、大きさなどについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては平板状などが挙げられ、前記構造としては単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては用途等に応じて適宜選択することができる。
前記熱線遮蔽層としては、第一の実施形態として、前記銀平板粒子と前記金属酸化物粒子とがバインダー内に混合分散された態様、第二の実施形態として、銀平板粒子含有層と、金属酸化物含有層とが積層された態様などが挙げられ、いずれの態様も好ましく用いることができる。製造コストと性能を両立する観点からは、銀平板粒子含有層と、金属酸化物含有層とが積層された態様が好ましく、図7に記載するように前記熱線遮蔽層として銀平板粒子含有層である第1の熱線遮蔽層と、第2の熱線遮蔽層である金属酸化物含有層とがそれぞれ基材の異なる表面に設けられている態様がより好ましい。図7のような構成であると、銀平板粒子含有層が太陽光などの熱線の入射方向側に本発明の熱線遮蔽材を配置したときに、銀平板粒子含有層で熱線の一部(または全部でもよい)を反射した後、金属酸化物含有層で熱線の一部を吸収することとなり、金属酸化物含有層で吸収されて熱線遮蔽材を透過した熱線に起因して生じる熱量と、熱線遮蔽材で吸収される熱量の合計としての熱量を低減することができる。
第一の実施形態では、前記熱線遮蔽層は、少なくとも銀平板粒子と、金属酸化物粒子と、バインダーとを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
第一の実施形態における前記熱線遮蔽層は、前記銀平板粒子と前記金属酸化物粒子とがバインダー内に混合分散された単層構造であってもよく、複層構造であってもよいが、生産性の点で、単層構造であることが好ましい。また、前記銀平板粒子と前記金属酸化物粒子とが、バインダー内に混合分散された混合液を塗布することにより、平面及び曲面のいずれの形状を有する基材表面上においても前記熱線遮蔽層を形成することができる点で好ましく、曲面の形状を有する基材表面上に前記熱線遮蔽層を形成することができる点でより好ましい。
第二の実施形態では、前記熱線遮蔽層は、少なくとも銀平板粒子含有層と、金属酸化物粒子含有層とを積層してなる。前記銀平板粒子含有層は、少なくとも銀平板粒子と、バインダーとを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。前記金属酸化物含有層は、少なくとも金属酸化物粒子と、バインダーとを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記銀平板粒子の前記銀平板粒子含有層における配向としては、後述するように面配向(反射型)であってもよく、ランダム配向(吸収型)であってもよい。
第一及び第二のいずれの実施形態においても、柔軟なバインダーと共に前記熱線遮蔽層を形成することができ、よって、得られた前記熱線遮蔽材を曲面に適用できる点で好ましい。
前記熱線遮蔽層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜10μmが好ましい。
−銀平板粒子−
前記銀平板粒子としては、形状などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、略三角平板状、略六角平板状、及びこれらの角が取れた略円盤状の銀平板粒子の少なくともいずれかが好ましい。
前記銀平板粒子の材料としては、少なくとも銀を含む限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱線(近赤外線)の遮蔽率が高い金、アルミニウム、銅、ロジウム、ニッケル、白金等の金属などを更に含んでいてもよい。
前記銀平板粒子の前記熱線遮蔽層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、第一及び第二のいずれの実施形態においても、0.01g/m2〜1.00g/m2が好ましく、0.02g/m2〜0.20g/m2がより好ましい。
前記含有量が、0.01g/m2未満であると、熱線遮蔽が不十分になることがあり、1.00g/m2を超えると、可視透過率が落ちることがある。一方、前記含有量が、0.02g/m2〜0.20g/m2であると、十分な熱線遮蔽と可視透過率の点で有利である。
なお、前記銀平板粒子の前記熱線遮蔽層における含有量は、例えば、以下のようにして算出することができる。前記熱線遮蔽層の超箔切片TEM像及び表面SEM像の観察から、一定面積における銀平板粒子の個数、平均粒子径及び平均厚みを測定する。或いは、平均厚みに関しては、当該熱線遮蔽層に使用している銀平板粒子をバインダー添加無しで分散液状態にてガラス板に塗布し、その表面を原子間力顕微鏡にて測定することにより、更に正確な平均厚みを測定することができる。このようにして測定した銀平板粒子の個数、平均粒子径及び平均厚みと、銀平板粒子の比重とに基づいて算出した銀平板粒子の質量(g)を、前記一定面積(m2)で除することにより算出することができる。また、前記熱線遮蔽層の一定面積における銀平板粒子をメタノールに溶出させ、蛍光X線測定により測定した銀平板粒子の質量(g)を、前記一定面積(m2)で除することにより算出することもできる。
前記銀平板粒子としては、2つの主平面からなる粒子(図3A及び図3B参照)であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、略六角形状、略円盤形状、略三角形状などが挙げられる。これらの中でも、可視光透過率が高い点で、略六角形状以上の多角形状〜略円盤形状であることがより好ましく、略六角形状または略円盤形状が特に好ましい。
本明細書中、略円盤形状とは、後述する銀平板粒子の平均円相当径の10%以下の凹凸を無視したときに、平均円相当径の50%以上の長さを有する辺の個数が1個の銀平板粒子当たり0個である形状のことを言う。前記略円盤形状の銀平板粒子としては、透過型電子顕微鏡(TEM)で銀平板粒子を主平面の上方から観察した際に、角が無く、丸い形状であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本明細書中、略六角形状とは、後述する銀平板粒子の平均円相当径の10%以下の凹凸を無視したときに、平均円相当径の20%以上の長さを有する辺の個数が1個の銀平板粒子当たり6個である形状のことを言う。なお、その他の多角形についても同様である。前記略六角形状の銀平板粒子としては、透過型電子顕微鏡(TEM)で銀平板粒子を主平面の上方から観察した際に、略六角形状であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、六角形状の角が鋭角のものでも、鈍っているものでもよい。
前記略六角形状または略円盤形状の銀平板粒子の割合としては、銀平板粒子の全個数に対して、60個数%以上が好ましく、65個数%以上がより好ましく、70個数%以上が特に好ましい。前記銀平板粒子の割合が、60個数%未満であると、可視光線透過率が低くなってしまうことがある。
[平均粒子径(平均円相当径)及び平均粒子径(平均円相当径)の粒度分布]
前記銀平板粒子の平均粒子径(平均円相当径)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40nm〜400nmが好ましく、60nm〜350nmがより好ましい。前記平均粒子径(平均円相当径)が、40nm未満であると、銀平板粒子の吸収の寄与が反射より大きくなるため十分な熱線遮蔽能が得られなくなることがあり、400nmを超えると、ヘイズ(散乱)が大きくなり、基材の透明性が損なわれてしまうことがある。
ここで、前記平均粒子径(平均円相当径)とは、TEMで粒子を観察して得た像から任意に選んだ200個の平板粒子の主平面直径(最大長さ)の平均値を意味する。
前記熱線遮蔽層中に平均粒子径(平均円相当径)が異なる2種以上の銀平板粒子を含有することができ、この場合、銀平板粒子の平均粒子径(平均円相当径)のピークが2つ以上、即ち2つの平均粒子径(平均円相当径)を有していてもよい。
本発明の熱線遮蔽材において、銀平板粒子の粒度分布における変動係数としては、30%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。前記変動係数が、30%を超えると、熱線遮蔽材における熱線の遮蔽波長域がブロードになってしまうことがある。
ここで、前記銀平板粒子の粒度分布における変動係数は、例えば、前記の通り得た平均値の算出に用いた200個の銀平板粒子の粒子径の分布範囲をプロットし、粒度分布の標準偏差を求め、前記の通り得た主平面直径(最大長さ)の平均値(平均粒子径(平均円相当径))で割った値(%)である。
[アスペクト比]
前記銀平板粒子のアスペクト比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、波長780nm〜2,000nmの赤外光領域での遮蔽率が高くなる点から、2〜200が好ましく、5〜100がより好ましい。前記アスペクト比が、2未満であると、遮蔽波長が780nmより小さくなり、200を超えると、遮蔽波長が2,300nmより長くなり、十分な熱線遮蔽能が得られないことがある。
前記アスペクト比は、銀平板粒子の平均粒子径(平均円相当径)を銀平板粒子の平均粒子厚みで除算した値を意味する。平均粒子厚みは、銀平板粒子の主平面間距離に相当し、例えば、図3A及び図3Bに示す通りであり、原子間力顕微鏡(AFM)により測定することができる。
前記AFMによる平均粒子厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス基板に銀平板粒子を含有する粒子分散液を滴下し、乾燥させて、銀平板粒子1個の厚みを測定する方法などが挙げられる。
−銀平板粒子の製造方法−
前記銀平板粒子の製造方法としては、略六角形状または略円盤形状を合成し得るものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学還元法、光化学還元法、電気化学還元法等の液相法などが挙げられる。これらの中でも、形状とサイズ制御性の点で、化学還元法、光化学還元法などの液相法が特に好ましい。六角形状や三角形状の銀平板粒子を合成後、例えば硝酸、亜硫酸ナトリウム、Br-、Cl-等のハロゲンイオンなどの銀を溶解する溶解種によるエッチング処理、又は加熱によるエージング処理を行うことにより、六角形状や三角形状の銀平板粒子の角を鈍らせて、略六角形状または略円盤形状の銀平板粒子を得てもよい。
なお、前記銀平板粒子の製造方法としては、前記の他、予めフイルムやガラスなどの透明基材の表面に種晶を固定後、平板状に金属粒子(例えばAg)を結晶成長させてもよい。
前記銀平板粒子は、所望の特性を付与するために、更なる処理を施してもよい。前記更なる処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高屈折率シェル層の形成、分散剤、酸化防止剤等の各種添加剤を添加することなどが挙げられる。
−−高屈折率シェル層の形成−−
前記銀平板粒子は、可視光域透明性を更に高めるために、可視光域透明性が高い高屈率材料で被覆されてもよい。
前記高屈折率材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、TiOx、BaTiO3、ZnO、SnO2、ZrO2、NbOxなどが挙げられる。
前記被覆する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Langmuir、2000年、16巻、p.2731−2735に報告されているようにテトラブトキシチタンを加水分解することにより銀平板粒子の表面にTiOx層を形成する方法であってもよい。
また、前記銀平板粒子に直接高屈折率金属酸化物層シェルを形成することが困難な場合は、前記の通り銀平板粒子を合成した後、適宜SiO2やポリマーのシェル層を形成し、更に、このシェル層上に前記金属酸化物層を形成してもよい。TiOxを高屈折率金属酸化物層の材料として用いる場合には、TiOxが光触媒活性を有することから、銀平板粒子を分散するマトリクスを劣化させてしまう懸念があるため、目的に応じて銀平板粒子にTiOx層を形成した後、適宜SiO2層を形成してもよい。
−−各種添加物の添加−−
前記銀平板粒子は、該銀平板粒子を構成する銀などの金属の酸化を防止するために、メルカプトテトラゾール、アスコルビン酸等の酸化防止剤を吸着していてもよい。また、酸化防止を目的として、Ni等の酸化犠牲層が銀平板粒子の表面に形成されていてもよい。また、酸素を遮断することを目的として、SiO2などの金属酸化物膜で被覆されていてもよい。
前記銀平板粒子は、分散性付与を目的として、例えば、4級アンモニウム塩、アミン類等のN元素、S元素、及びP元素の少なくともいずれかを含む低分子量分散剤、高分子量分散剤などの分散剤を添加してもよい。
[面配向]
前記熱線遮蔽材において、銀平板粒子は、その主平面が熱線遮蔽層の一方の表面(熱線遮蔽材が基材を有する場合は、基材表面)に対してランダムに配向していてもよく、所定の範囲で面配向していてもよい。前者のランダム配向型は、主に赤外線吸収型として機能し、簡便に前記熱線遮蔽層または前記銀平板粒子含有層を形成できる点で好ましく、後者の面配向型は、主に赤外線反射型として機能し、より遮熱性能に優れる点で好ましく、いずれも好適に用いることができる。前記銀平板粒子含有層において、前記銀平板粒子は、所定の範囲で面配向することが好ましい。
前記銀平板粒子は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱線遮蔽率を高める点で、後述する図4Cのように熱線遮蔽層の一方の表面(熱線遮蔽材が基材を有する場合は、基材表面)に対して略水平に偏在していることが好ましい。
前記面配向としては、銀平板粒子の主平面と、熱線遮蔽層の一方の表面(熱線遮蔽材が基材を有する場合は、基材表面)とが、所定の範囲内で略平行になっている態様であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、面配向の角度は、0°〜±30°が好ましく、0°〜±20°がより好ましい。
ここで、図4A〜図4Cは、本発明の熱線遮蔽材において、銀平板粒子を含む熱線遮蔽層の存在状態を示した概略断面図である。図4Aは、銀平板粒子1と金属酸化物粒子2とが混合分散された熱線遮蔽層12の存在状態を示す。図4Bは、銀平板粒子1を含む銀平板粒子含有層13及び金属酸化物粒子2を含む金属酸化物粒子含有層14において、銀平板粒子がランダム配向する存在状態を示した図である。図4Cは、銀平板粒子1を含む銀平板粒子含有層13及び金属酸化物粒子2を含む金属酸化物粒子含有層14において、銀平板粒子が面配向する存在状態を示した図であり、熱線遮蔽層12の平面と銀平板粒子1の平面とのなす角度(±θ)を説明する図である。
図4Cにおいて、熱線遮蔽層12の平面と、銀平板粒子1の主平面または主平面の延長線とのなす角度(±θ)は、前記の面配向における所定の範囲に対応する。即ち、面配向とは、熱線遮蔽材の断面を観察した際、図4Cに示す角度(±θ)が小さい状態をいい、特に、θが0°である状態とは、熱線遮蔽層12の平面と銀平板粒子1の主平面とが平行である状態を示す。図4A及び図4Bのように、熱線遮蔽層12の表面に対する銀平板粒子1の主平面の面配向の角度θが±30°を超えると、即ち、銀平板粒子1がランダム配向していると、熱線遮蔽材の所定の波長(例えば、可視光域長波長側から近赤外光領域)の吸収率が上昇する。
[面配向の評価]
前記熱線遮蔽層の一方の表面(熱線遮蔽材が基材を有する場合は、基材表面)対して銀平板粒子の主平面が面配向しているかどうかの評価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、適当な断面切片を作製し、この切片における熱線遮蔽層の一方の表面(熱線遮蔽材が基材を有する場合は、基材表面)及び銀平板粒子を観察して評価する方法であってもよい。具体的には、熱線遮蔽材を、ミクロトーム、集束イオンビーム(FIB)等を用いて熱線遮蔽材の断面サンプルまたは断面切片サンプルを作製し、これを、各種顕微鏡(例えば、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)等)を用いて観察して得た画像から評価する方法などが挙げられる。
前記熱線遮蔽材において、銀平板粒子を被覆するバインダーが水で膨潤する場合は、液体窒素で凍結した状態の試料を、ミクロトームに装着されたダイヤモンドカッター切断することで、前記断面サンプルまたは断面切片サンプルを作製してもよい。また、熱線遮蔽材において銀平板粒子を被覆するバインダーが水で膨潤しない場合は、前記断面サンプルまたは断面切片サンプルを作製してもよい。
前記の通り作製した断面サンプルまたは断面切片サンプルの観察としては、サンプルにおいて熱線遮蔽層の一方の表面(熱線遮蔽材が基材を有する場合は、基材表面)に対して銀平板粒子の主平面が面配向しているかどうかを確認し得るものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FE−SEM、TEM、光学顕微鏡などを用いた観察が挙げられる。前記断面サンプルの場合は、FE−SEMにより、前記断面切片サンプルの場合は、TEMにより観察を行ってもよい。FE−SEMで評価する場合は、銀平板粒子の形状と面配向角度(図4Cの±θ)が明瞭に判断できる空間分解能を有することが好ましい。
前記熱線遮蔽層における銀平板粒子を構成する金属のプラズモン共鳴波長λは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱線遮蔽性能を付与する点で、400nm〜2,500nmであることが好ましく、可視光域のヘイズ(散乱性)を低くする点から、700nm〜2,500nmであることがより好ましい。
前記熱線遮蔽層における媒質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂;ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂;ポリウレタン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);ポリアミド系樹脂;エポキシ系樹脂;ポリアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;ゼラチン、セルロース等の天然高分子;二酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物などが挙げられる。
前記媒質の屈折率(n)としては、1.4〜1.7が好ましい。
[銀平板粒子の面積率]
前記熱線遮蔽材を上から見た時の基材の面積Aに対する銀平板粒子の面積の合計値Bの割合である面積率〔(B/A)×100〕としては、15%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。前記面積率が、15%未満であると、熱線の最大遮蔽率が低下してしまい、遮熱効果が十分に得られないことがある。
ここで、前記面積率は、例えば熱線遮蔽材を上からSEM観察で得られた画像や、AFM(原子間力顕微鏡)観察で得られた画像を画像処理することにより測定することができる。
[銀平板粒子の平均粒子間距離]
前記熱線遮蔽層における水平方向に隣接する前記銀平板粒子の平均粒子間距離としては、不均一(ランダム)であることが好ましい。ランダムでない場合、即ち、均一であると回折が起こり、モアレが観察されるようになるので光学フィルムとして好ましくない。
ここで、前記銀平板粒子の水平方向の平均粒子間距離とは、隣り合う2つの粒子の粒子間距離の平均値を意味する。また、前記平均粒子間距離がランダムであるとは、「100個以上の銀平板粒子が含まれるSEM画像を二値化した際の輝度値の2次元自己相関を取ったときに、原点以外に有意な極大点を持たない」ことを意味する。
[熱線遮蔽層の層構成]
本発明の熱線遮蔽材において、銀平板粒子は、図4A〜図4Cに示すように、銀平板粒子と金属酸化物とを含む熱線遮蔽層の形態で配置され、図4Aに示すように、銀平板粒子と金属酸化物粒子とが混合分散された熱線遮蔽層の形態で配置されてもよく、図4B及び図4Cに示すように、銀平板粒子を含む銀平板粒子含有層と金属酸化物粒子を含む金属酸化物粒子含有層とが積層された熱線遮蔽層の形態で配置されてもよい。
前記銀平板粒子含有層としては、図4B及び図4Cに示すように、単層で構成されてもよく、例えば、異なるアスペクト比を有する銀平板粒子をそれぞれ含む、複数の銀平板粒子含有層で構成されてもよい。複数の銀平板粒子含有層で構成される場合、遮熱性能を付与したい波長帯域に応じた遮蔽性能を付与することが可能となる。
−金属酸化物粒子−
前記金属酸化物粒子の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錫ドープ酸化インジウム(以下、「ITO」と略記する。)、錫ドープ酸化アンチモン(以下、「ATO」と略記する。)、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、ガラスセラミックスなどが挙げられる。これらの中でも、熱線吸収能力に優れ、銀平板粒子と組み合わせることにより幅広い熱線吸収能を有する熱線遮蔽材が製造できる点で、ITO、ATO、酸化亜鉛がより好ましく、1,200nm以上の赤外線を90%以上遮蔽し、可視光透過率が90%以上である点で、ITOが特に好ましい。
前記金属酸化物粒子の一次粒子の体積平均粒径としては、可視光透過率を低下させないため、0.1μm以下が好ましい。
前記金属酸化物粒子の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、球状、針状、板状などが挙げられる。
前記金属酸化物粒子の前記熱線遮蔽層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、第一及び第二のいずれの実施形態においても、0.1g/m2〜20g/m2が好ましく、0.5g/m2〜10g/m2がより好ましく、1.0g/m2〜4.0g/m2がより好ましい。
前記含有量が、0.1g/m2未満であると、肌に感じる日射量が上昇することがあり、20g/m2を超えると、可視光透過率が悪化することがある。一方、前記含有量が、1.0g/m2〜4.0g/m2であると、上記2点を回避できる点で有利である。
なお、前記金属酸化物粒子の前記熱線遮蔽層における含有量は、例えば、前記熱線遮蔽層の超箔切片TEM像及び表面SEM像の観察から、一定面積における金属酸化物粒子の個数及び平均粒子径を測定し、該個数及び平均粒子径と、金属酸化物粒子の比重とに基づいて算出した質量(g)を、前記一定面積(m2)で除することにより算出することができる。また、前記熱線遮蔽層の一定面積における金属酸化物微粒子をメタノールに溶出させ、蛍光X線測定により測定した金属酸化物微粒子の質量(g)を、前記一定面積(m2)で除することにより算出することもできる。
−バインダー−
前記バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂;ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂;ポリウレタン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);ポリアミド系樹脂;エポキシ系樹脂;ポリアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;ゼラチン、セルロース等の天然高分子などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が特に好ましい。
−その他の成分−
前記熱線遮蔽層には、必要に応じて、各種の添加剤、例えば、溶媒、界面活性剤、酸化防止剤、硫化防止剤、腐食防止剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、着色剤、粘度調整剤、防腐剤などを含有することができる。
<基材>
前記基材としては、その形状、構造、大きさ、材料などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記熱線遮蔽材の大きさなどに応じて適宜選択することができる。
前記基材の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本発明の熱線遮蔽材は、プラスチック基材上またはガラス基材上に前記熱線遮蔽層を形成してなることが好ましく、プラスチック基材上またはガラス基材上に前記熱線遮蔽層を塗布によって形成してなることがより好ましい。特に、窓用ガラスへの直接コーティングも可能であるし、プラスチックフィルムへの塗工はロール状フィルムへの連続コーティングを可能にするため量産適性が高い。プラスチックフィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、ポリカーボネート、ポリイミド(PI)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、機械的強度、熱に対する寸法安定性などの点からポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
前記基材の表面には、その上の熱線遮蔽層との密着性を向上させるため、表面活性化処理を行うことが好ましい。前記表面活性化処理としては、例えば、グロー放電処理、コロナ放電処理などが挙げられる。
前記基材は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。
[熱線遮蔽材の製造方法]
本発明の熱線遮蔽材の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塗布方法により、前記銀平板粒子と前記金属酸化物粒子とが前記バインダー内に混合分散された熱線遮蔽層を形成する方法、前記基材の表面に前記銀平板粒子含有層と、前記金属酸化物粒子層とが積層された熱線遮蔽層を形成する方法などが挙げられる。
−銀平板粒子含有層の形成方法−
前記銀平板粒子含有層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基材上に、少なくとも前記銀平板粒子と、前記バインダーとを含む分散液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法、LB膜法、自己組織化法、スプレー塗布法等により面配向させる方法などが挙げられる。
また、銀平板粒子の基材表面への吸着性や面配向性を高めるために、静電的な相互作用を利用して、面配向させる方法であってもよい。具体的には、銀平板粒子の表面が負に帯電している場合(例えば、クエン酸等の負帯電性の媒質に分散した状態)は、基材の表面を正に帯電(例えば、アミノ基等で基材表面を修飾)させておき、静電的に面配向性を高めることにより、面配向させる方法であってもよい。また、銀平板粒子の表面が親水性である場合は、基材の表面をブロックコポリマーやμコンタクトスタンプ法などにより、親疎水の海島構造を形成しておき、親疎水性相互作用を利用して面配向性と銀平板粒子の粒子間距離とを制御してもよい。
なお、面配向を促進するために、銀平板粒子を塗布後、カレンダーローラー、ラミローラー等の圧着ローラーを通すことにより促進させてもよい。
−金属酸化物粒子層の形成方法−
前記金属酸化物粒子層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基材上に、少なくとも前記金属酸化物粒子と、前記バインダーとを含む分散液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法などが挙げられる。
前記金属酸化物粒子を含む分散液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、市販品を用いることができる。該市販品としては、例えば、ITOハードコート塗布液EI−1(三菱マテリアル株式会社製)などが挙げられる。
−混合分散層の形成方法−
前記銀平板粒子と前記金属酸化物粒子とが前記バインダー内に混合分散された熱線遮蔽層(混合分散層)の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基材上に、少なくとも前記銀平板粒子と、前記金属酸化物粒子と、前記バインダーとを含む分散液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法などが挙げられる。
本発明の熱線遮蔽材の可視光線透過率としては、60%以上が好ましく、65%以上がより好ましい。前記可視光線透過率が、60%未満であると、例えば自動車用ガラスや建物用ガラスとして用いた時に、外部が見にくくなることがある。
本発明の熱線遮蔽材の780nm〜2,000nmにおける平均透過率としては、熱線遮蔽率の効率を上げることができる点で、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。
これらの中でも、本発明の熱線遮蔽材は、可視光透過率が65%以上であり、かつ波長780nm〜2,000nmにおける平均透過率が20%以下であることが特に好ましい。
ここで、「可視光透過率」とは、各サンプルをJIS−R3106:1998「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射取得率の試験方法」に記載の方法で測定した値であり、380nmから780nmまで測定した各波長の透過率を、各波長の分光視感度により補正した値の平均値である。
また、近赤外における「平均透過率」とは、各サンプルを所定の近赤外波長範囲(例えば、780nm〜2,000nm)において測定した各波長の透過率の平均値である。
本発明の熱線遮蔽材のヘイズとしては、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、3%以下が特に好ましい。前記ヘイズが20%を超えると、例えば自動車用ガラスや建物用ガラスとして用いた時に、外部が見にくくなったり、安全上好ましくないことがある。
[熱線遮蔽材の使用態様]
本発明の熱線遮蔽材は、熱線(近赤外線)を選択的に反射および/または吸収するために使用される態様であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよく、例えば、乗り物用ガラスまたはフィルム、建材用ガラスまたはフィルム、農業用フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、省エネルギー効果の点で、乗り物用ガラスまたはフィルム、建材用ガラスまたはフィルムであることが好ましい。
なお、本発明において、熱線(近赤外線)とは、太陽光に約50%含まれる近赤外線(780nm〜2,500nm)を意味する。
前記ガラスの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記のようにして製造した本発明の熱線遮蔽材に、更に接着層を形成し、自動車等の乗り物用ガラスや建材用ガラスに貼り合わせすることができる。
−合わせガラス−
特に自動車等の乗り物用ガラスとしての遮熱ガラスを製造する場合は合わせガラスとして製造することが好ましい。本発明の合わせガラスを製造する場合は、通常の合わせガラスの製造に用いるPVB中間膜、EVA中間膜等に本発明の熱線遮蔽材を挟み込んで用いることができる。また、前記銀平板粒子と、前記金属酸化物粒子とを含む前記熱線遮蔽層のみをPVB中間膜、EVA中間膜等に転写し、基材を剥離除去した状態で使用してもよい。
−建材用ガラス−
本発明の熱線遮蔽材は建築材料としても好適に使用することが出来る。建築材料として使用する場合は、本発明の熱線遮蔽材を遮熱フィルムの形状とし、任意の方法で貼り付けて建材用ガラスとすることが好ましい。本発明の建材用ガラスを製造する場合は、前記遮熱フィルム上に粘着剤層を塗工し、窓ガラスやパーテイションに貼り付けることが好ましい。この際、家屋の内側へ貼る手法と外側へ貼る手法とがある。内側へ貼るメリットとしては風雨耐性を気にする必要が無いことが挙げられ、その分粘着剤などに安価なものが使用できる。外側へ貼るメリットとしては特に反射型遮熱フィルムでは熱線を外側で反射してしまうのでガラスへの吸収光線を軽減でき、内側貼りよりも有効に熱線カットができるという点がある。
上述のように本発明の熱線遮蔽材を建築材料として使用する場合に採用できる粘着剤としては、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系などの各種感圧性接着剤がある。粘着層として有効に機能させる観点から、10〜40μm厚で粘着剤を塗ることが好ましい。そのとき、残留溶剤をできるだけ少なくするために揮発性の高いトルエンやメチルエチルケトンなどを溶媒として塗布することが好ましい。また、粘着剤の中にはUVカット剤を混合しておくと遮熱フィルムの構成物に対する光劣化を低減することができる。前記UVカット剤としてはチヌビン(BASF社製)などが好ましい。また、粘着剤は塗布後1日〜1週間をおき、内部歪などの諸物性を落ち着かせることが好ましい。
ガラスに遮熱フィルムを貼る施工方法には何種類か考えられ、主な手法には、水貼り、加熱ラミネート、静電印加が挙げられる。
現在最も普及している施工方法は水貼りである。ガラス板片側全面に水滴を噴霧し、粘着剤側から遮熱フィルムをガラス板に沿わせ、フィルムがガラス板上をスライドできている間に、貼り付けたいエリアに位置決めをする。位置が決まったら端部の数箇所を強く押し当ててフィルムのスライドを止め、中央部から端部に向かって、スキージーまたはローラーを使って、挟まれている水を履き出していく。その後、1日程度放置すれば粘着力が増してフィルムは剥がれなくなる。本手法のメリットは、どのような現場でも施工可能であり、使用する工具も一般的なもので可能であるため、新築、中古を問わず適用範囲が広いことである。また、水貼りは、加熱ラミネートや静電印加に比べ、小さいサイズのガラスへの貼り付けが容易である点で好ましい。また水貼りは、ロール状のサイズで一般的に実施される加熱ラミネートや静電印加に比べ、多様なサイズのガラスに合わせて熱線遮蔽材(遮熱フィルム)を調製でき、端材の無駄が生じないように適用できる観点からも好ましい。
これに対し、新築や設備改装時、新規にガラス板カットをする場合、カット工程直後のガラス板にラミネーター設備を使って機械的に遮熱フィルムを貼り付ける加熱ラミネートという手法がある。上部から過熱された金属ロールまたは耐熱性ゴムロール、下部からは室温または加熱された耐熱性ゴムロールにて挟まれるスリットエリアをガラス板が通っていくラミネーターを用意する。ガラス板の上に粘着剤面がガラス面と接触するように遮熱フィルムを乗せ、ラミネーターの上部ロールが遮熱フィルムを押し付けるようにセットして、ラミネーターを通す。粘着剤の種類によって適切なロール加熱温度を選んで貼れば、粘着力が強くなり、気泡も紛れ込まないように貼る事ができる。遮熱フィルムがロール状で供給できる場合は、加熱ロールに上部から連続的にテープ状フィルムを供給して、加熱ロールに90度程度のラップ角をもつようにした方が遮熱フィルムの粘着層がプレヒートを受けて貼り付けられやすくなり、気泡排除と粘着力アップの両方を高次元に達成できる。
粘着剤を全面に使わずに貼り付けられる手法として静電印加法がある。アースを取った金属板の上にガラスを置いて、その上に粘着剤塗工をしていない遮熱フィルムを置き、数cm上部から金属線に数十ボルトの電圧を掛けてガラスへ遮熱フィルムを静電印加貼付けする。静電印加は金属線の周辺数センチ幅でフィルムを貼り付ける力を出せるので、端部から次第に金属線を中央部、そして反対側の端部へと動かしていくことにより、全面を貼る事ができる。静電気は時間と共に弱くなるので、端部の若干幅に粘着層を設けておき、時間と共に剥ぎ取れないようにしておくほうがよい。その場合、貼付け始めのエリアは袋小路になるよう端部に隙間無く粘着層を設けるべきであり、反対側の端部は挟まれた空気が逃げられるように極一部に隙間を開けておき、全面が貼り付けられた後にその隙間を粘性の高い接着剤で封止して空気の戻りを防ぐという手順がよい。本手法はラミネーターとドッキングしてラミネーションロールのすぐ後にアースを取った金属板と静電印加の金属線ゾーンを設ければ連続工程としてスムーズに作業できる。本手法のメリットとしては遮熱フィルムのガラス側表面を適度に荒らす、あるいは挟まれるエリアに微細ビーズを散布しておくことにより、フィルムとガラスの間に空気層が出来、断熱効果を大幅に高めることができることが挙げられる。デメリットとして多少全体にヘイズ度が上がるので、端部に粘着剤を使用する場合はそのヘイズ度に合わせて散乱性を上げた粘着層を用いるなどの調整をすることが外観を良くする手段として有効である。また本法の場合、遮熱フィルムを静電印加しやすい素材としておくことが大事である。使用するPETフィルムの素材重合時にマグネシウムを一定量使用することを初めとして遮熱フィルム全体としての誘電率を高くしておけばよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
−銀平板粒子の合成−
−−平板核粒子の合成工程−−
2.5mMのクエン酸ナトリウム水溶液50mLに0.5g/Lのポリスチレンスルホン酸水溶液を2.5mL添加し、35℃まで加熱した。この溶液に10mMの水素化ほう素ナトリウム水溶液を3mL添加し、0.5mMの硝酸銀水溶液50mLを20mL/minで攪拌しながら添加した。この溶液を30分間攪拌し、種溶液を作製した。
−−平板粒子の第1成長工程−−
次に、2.5mMのクエン酸ナトリウム水溶液132.7mLにイオン交換水87.1mLを添加し、35℃まで加熱した。この溶液に10mMのアスコルビン酸水溶液を2mL添加し、前記種溶液を42.4mL添加し、0.5mMの硝酸銀水溶液79.6mLを10mL/minで攪拌しながら添加した。
−−平板粒子の第2成長工程−−
次に、上記溶液を30分間攪拌した後、0.35Mのヒドロキノンスルホン酸カリウム水溶液を71.1mL添加し、7質量%ゼラチン水溶液を200g添加した。この溶液に、0.25Mの亜硫酸ナトリウム水溶液107mLと0.47Mの硝酸銀水溶液107mLを混合してできた白色沈殿物混合液を添加した。前記白色沈殿物混合液を添加した後すぐに0.83MのNaOH水溶液72mLを添加した。このときpHが10を超えないように添加速度を調節しながらNaOH水溶液を添加した。これを300分間攪拌し、銀平板粒子分散液aを得た。
この銀平板粒子分散液a中には、平均円相当径210nmの銀の六角平板粒子(以下、Ag六角平板粒子と称する)が生成していることを確認した。また、原子間力顕微鏡(NanocuteII、セイコーインスツル社製)で、六角平板粒子の厚みを測定したところ、平均18nmであり、アスペクト比が11.7の平板粒子が生成していることが分かった。
次に、得られた銀平板粒子及び熱線遮蔽材について、以下のようにして諸特性を評価した。結果を表1に示す。
<<銀平板粒子の評価>>
−平板粒子の割合、平均粒子径(平均円相当径)、変動係数−
Ag平板粒子の形状均一性は、観察したSEM画像から任意に抽出した200個の粒子の形状を、略六角形状又は略円盤形状の粒子をA、涙型などの不定形形状の粒子をBとして画像解析を行い、Aに該当する粒子個数の割合(個数%)を求めた。
また同様にAに該当する粒子100個の粒子径をデジタルノギスで測定し、その平均値を平均粒子径(平均円相当径)とし、粒径分布の標準偏差を平均粒子径(平均円相当径)で割った変動係数(%)を求めた。
−平均粒子厚み−
得られた銀平板粒子を含む分散液を、ガラス基板上に滴下して乾燥し、銀平板粒子1個の厚みを、原子間力顕微鏡(AFM)(NanocuteII、セイコーインスツル社製)を用いて測定した。なお、AFMを用いた測定条件としては、自己検知型センサー、DFMモード、測定範囲は5μm、走査速度は180秒/1フレーム、データ点数は256×256とした。
−アスペクト比−
得られた銀平板粒子の平均粒子径(平均円相当径)及び平均粒子厚みから、平均粒子径(平均円相当径)を平均粒子厚みで除算して、アスペクト比を算出した。
−透過スペクトル−
得られた銀平板粒子分散液の透過スペクトルは、銀平板粒子分散液を水で40倍に希釈し、光路長1mmの石英セルに入れ、紫外可視近赤外分光機(日本分光株式会社製、V−670)を用いて評価した。
(製造例2)
製造例1において、0.83MのNaOH水溶液72mLを添加する代わりに、イオン交換水72mLを添加したこと以外は、製造例1と同様にして銀平板粒子分散液bを作製した。
(製造例3)
製造例1において、イオン交換水87.1mLを添加しないこと、前記種晶溶液の添加量を127.6mLに変えたこと、及び0.83MのNaOH水溶液72mLを添加する代わりに、0.08MのNaOH水溶液72mLを添加したこと以外は、製造例1と同様にして銀平板粒子分散液cを作製した。
(製造例4)
製造例3において、2.5mMのクエン酸ナトリウム水溶液132.7mLを添加しないこと、及び、前記種晶溶液の添加量を255.2mLに変えたこと以外は、製造例3と同様にして銀平板粒子分散液dを作製した。
(製造例5)
製造例4において、0.08MのNaOH水溶液72mLを添加する代わりに、イオン交換水72mLを添加したこと以外は、製造例4と同様にして銀平板粒子分散液eを作製した。
(製造例6)
製造例1において、前記種晶溶液の添加量を42.4mLから21.2mLに変え、イオン交換水21.2mLを添加したこと以外は、製造例1と同様にして銀平板粒子分散液fを作製した。
(実施例1)
−銀平板粒子面配向層の作製−
製造例5の銀平板粒子分散液e16mLに1NのNaOHを0.75mL添加し、イオン交換水24mL添加し、遠心分離器(コクサン社製H−200N、アンブルローターBN)で5,000rpm、5分間、遠心分離を行い、Ag六角平板粒子を沈殿させた。遠心分離後の上澄み液を捨て、水を5mL添加し、沈殿したAg六角平板粒子を再分散させた。この分散液に2質量%の下記構造式(1)で表される化合物の水メタノール溶液(水:メタノール=1:1(質量比))を1.6mL添加し塗布液を作製した。この塗布液をワイヤー塗布バーNo.14(R.D.S Webster N.Y.社製)を用いて50μ厚のPETフィルム(A4300、東洋紡績株式会社製)上に塗布し、乾燥させて、表面にAg六角平板粒子が固定されたフィルムを得た。以上により、銀平板粒子面配向層を作製した。
得られたPETフィルムに厚み20nmになるようにカーボン薄膜を蒸着した後、SEM観察(日立製作所製、FE−SEM、S−4300、2kV、2万倍)を行った。結果を図5に示す。PETフィルム上にAg六角平板粒子が凝集なく固定されており、以下のようにして測定したAg六角平板粒子の基材表面に占める面積率は、45%であることが分かった。また、以下のようにして測定した前記銀平板粒子の前記銀平板粒子面配向層における含有量は、0.04g/m2であることが分かった。このとき、フィルムの銀平板粒子含有層の表面にAg六角平板粒子が露出して配置されていた。
−遮熱フィルムの作製−
次に、上記PETフィルムの銀平板塗布面とは裏側の面に、ITOハードコート塗布液(三菱マテリアル株式会社製EI−1)を乾燥後の層厚み1.5μmとなるようワイヤー塗布バーNo.10(R.D.S Webster N.Y.社製)を用いて塗布し、遮熱フィルム1を得た。なお、以下のようにして測定した前記ITO粒子の前記金属酸化物粒子含有層における含有量は、3.0g/m2であることが分かった。得られた遮熱フィルム1の構成の概略を図7に示した。
−遮熱ガラス(合わせガラス・建材用ガラス)の作製−
(1)合わせガラスのラミネートによる製造:
該遮熱フィルム1を厚み0.38mmの自動車用ポリビニルブチラールフィルム(ソルーシア社製)にて両面から挟み、更にその積層物の両面から2mm厚のガラス板で挟み込む(各々面方向サイズは50mm角とした)。その状態において60℃加熱された金属ロールを有するロールラミネーターに通して仮圧着した。仮圧着したサンプルをオートクレーブに入れ、130℃、30分、13気圧の条件にて本圧着して、実施例1の遮熱ガラス1を得た。
(2)建材用ガラスの水貼りによる製造:
アクリル系粘着剤8重量部とトルエン100重量部にて塗布液を作製し、スリットコーターにて上記にて得られた遮熱フィルム1上に粘着剤塗工を行ない、約20μm厚の粘着層を遮熱フィルム上に形成した。
タテ1800mm×ヨコ900mm×厚み3mmの建材用ガラス窓に粘着剤付きの遮熱フィルム1を室内側から水貼りした。まず、ガラス窓片側全面に水滴を噴霧し、粘着剤側から粘着剤付きの遮熱フィルム1をガラス窓に沿わせ、フィルムがガラス窓上をスライドできている間に、貼り付けたいエリアに位置決めをした。位置が決まった後、端部の数箇所を強く押し当ててフィルムのスライドを止め、中央部から端部に向かって、スキージーを使って、挟まれている水を履き出していった。その後、1日放置したところ、粘着力が増して各実施例および比較例のフィルムは剥がれなくなった。実施例1の遮熱ガラス1’を得た。
<<遮熱フィルムの評価>>
得られた遮熱フィルムについて、以下のようにして諸特性を評価した。各評価の結果を表2に示す。
−面積率−
得られた遮熱フィルムについて、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して得たSEM画像を2値化し、遮熱フィルムを上から見た時の基材の面積A(遮熱フィルムに対して垂直方向から見たときの前記遮熱フィルムの全投影面積A)に対する銀平板粒子の面積の合計値Bの割合である面積率〔(B/A)×100〕を求めた。
−電波透過性−
該遮熱フィルムについて東京都立産業技術センターにてKEC法を用いて測定した。シールド効果5dB以下が電波透過性ありと判断した。
<<遮熱ガラスの評価>>
次に、得られた遮熱ガラス1および遮熱ガラス1’について、以下のようにして諸特性を評価した。各評価の結果を表2に示す。
−可視光透過スペクトル−
得られた遮熱ガラス1および遮熱ガラス1’の透過スペクトルは、自動車用ガラスの評価規格であるJISに準じて評価した。
透過スペクトルは、紫外可視近赤外分光機(日本分光株式会社製、V−670)を用いて評価した。入射光は45°偏光板を通し、無偏光と見なせる入射光とした。
図6は、実施例1で得られた遮熱ガラス1の分光スペクトルを示すグラフである。
−可視光線透過率・初期近赤外透過率−
可視光線透過率は、各サンプルをJIS−R3106:1998「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射取得率の試験方法」に記載の方法で測定した値であり、380nmから780nmまで測定した各波長の透過率を、各波長の分光視感度により補正した値の平均値である。初期近赤外透過率は、各サンプルを780nmから2,000nmまで測定した各波長の透過率の平均値である。
−耐光性−
耐光性は、各サンプルに一定の耐光性テストを課したときに、テスト後の近赤外透過率に対する初期近赤外透過率の割合を百分率で表した値をもって遮蔽性能の耐光性の値とした。良好とすべきラインは90%以上とした。一定の耐光性テストとは、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機製、キセノンランプ照射)にて180W/m、63℃、30%RH、1,000時間、暴露するテストである。
−ヘイズの測定−
ヘイズメーター(NDH−5000、日本電色工業株式会社製)を用いて、前記の通りに得た遮熱ガラスのヘイズ(%)を測定した。前記遮熱ガラスを評価した結果、ヘイズは0.8%であった。
−銀平板粒子及びITO粒子の含有量の測定−
前記銀平板粒子の熱線遮蔽層における含有量及び前記ITO粒子の熱線遮蔽層における含有量は、熱線遮蔽層(塗布膜)の一定面積における銀平板粒子及びITO粒子をメタノールに溶出させ、蛍光X線測定により銀平板粒子及びITO粒子の各々の質量を測定し、該各々の質量を前記一定面積で除することにより算出した。
(実施例2)
−遮熱フィルム及び遮熱ガラスの作製−
実施例1において製造例5の銀平板粒子分散液eを使用する代わりに、製造例2の銀平板粒子分散液bを使用したこと以外は全て実施例1と同様にして、実施例2の遮熱フィルム2及び遮熱ガラス2、並びに建材用ガラスに遮熱フィルム2を水貼りした遮熱ガラス2’を作製した。
(実施例3)
−銀平板粒子ランダム配向層の作製−
製造例3、4及び6の銀平板粒子分散液c、d及びf各々16mLに1NのNaOHを0.75mL添加し、イオン交換水24mL添加し、遠心分離器(コクサン社製H−200N、アンブルローターBN)で5,000rpm、5分間、遠心分離を行い、Ag六角平板粒子を沈殿させた。遠心分離後の上澄み液を捨て、水を5mL添加し、沈殿したAg六角平板粒子を再分散させた。この3つの分散液にゼラチン10質量%の水溶液を1.6mLずつ添加した後混ぜ合わせ、塗布液を作製した。この塗布液をワイヤー塗布バーNo.14(R.D.S Webster N.Y.社製)を用いてPETフィルム上に塗布し、乾燥させて、表面近傍にAg六角平板粒子がランダムに配向したPETフィルムを得た。以上により、銀平板粒子ランダム配向層を作製した。
−遮熱フィルム及び遮熱ガラスの作製−
実施例1において、銀平板粒子面配向層に代えて銀平板粒子ランダム配向層を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例3の遮熱フィルム3及び遮熱ガラス3、並びに建材用ガラスに遮熱フィルム3を水貼りした遮熱ガラス3’を得た。
(実施例4)
−遮熱フィルム及び遮熱ガラスの作製−
実施例3において製造例3、4及び6の銀平板粒子分散液c、d及びfを使用する代わりに、製造例1及び5の銀平板粒子分散液a及びeを使用したこと以外は全て実施例3と同様にして、実施例4の遮熱フィルム4及び遮熱ガラス4、並びに建材用ガラスに遮熱フィルム4を水貼りした遮熱ガラス4’を作製した。
(実施例5:混合分散)
−遮熱フィルムの作製−
実施例3において、PETフィルムの替わりにB4大ガラス板を用いて銀平板粒子ランダム配向層を作製し、片刃カミソリを使ってガラス面から銀平板ランダム配向層を掻き落とす。これを10枚分行ない、銀平板含有粉を集めておく。また、別のB4大ガラス板にITOハードコート塗布液(三菱マテリアル株式会社製EI−1)を乾燥後の層厚み1.5μmとなるようワイヤー塗布バーNo.10(R.D.S Webster N.Y.社製)を用いて塗布し、得られたITO粒子含有層を片刃カミソリを使ってガラス面から掻き落とす。これを10枚分行ない、ITO粒子含有粉を集める。
上記の銀平板含有粉とITO粒子含有粉とを150℃に加熱して混合し、ペレット状態にしておく。このペレット10質量部に対して、エタノール90質量部を加えて溶かし、塗布液とする。この塗布液を用いて、PETフィルム上に乾燥後の層厚み1.5μmとなるようワイヤー塗布バーNo.10(R.D.S Webster N.Y.社製)を用いて塗布し実施例5の遮熱フィルム5を得た。
−遮熱ガラスの作製−
実施例1において、遮熱フィルム1に代えて遮熱フィルム5を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の遮熱ガラス5、並びに建材用ガラスに遮熱フィルム5を水貼りした遮熱ガラス5’を得た。
(比較例1:ジイモニウム系有機顔料含有層及びITO含有層)
−遮熱フィルムの作製−
まず、以下の手順で、有機系熱線遮蔽物質であるジイモニウム系有機顔料を含有する層を含むPETフィルムを得た。
メチルエチルケトン20質量部、トルエン20質量部、アクリル樹脂(LP-45M、
綜研化学株式会社製)50質量部、ジイモニウム系有機顔料(N,N,N,N−テトラキス(p−ジブチルアミノフェニル)1,4ベンゼンイミニウム ジテトラオキシクロラート;IRG023、日本化薬株式会社製)5質量部、紫外線吸収剤2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(ケミソーブ79、ケミプロ化成株式会社製)5質量部を攪拌混合し、塗布液とする。この塗布液を用いて、乾燥後の層厚み2.5μmとなるようにワイヤー塗布バーNo.10(R.D.S Webster N.Y.社製)で50μ厚のPETフィルム(A4300、東洋紡績株式会社製)上に塗布し、100℃で3分間乾燥することにより、ジイモニウム系有機顔料含有層を含むPETフィルムを得た。
次に該PETフィルムのジイモニウム系物質塗布面とは裏側の面に、ITOハードコート塗布液(三菱マテリアル株式会社製EI−1)を乾燥後の層厚み1.5μmとなるようワイヤー塗布バーNo.10(R.D.S Webster N.Y.社製)を用いて塗布し、比較例1の遮熱フィルムAを得た。
なお、比較例1の遮熱フィルムAは、特開2008−20525に記載の熱線遮蔽フィルムに該当する。
−遮熱ガラスの作製−
実施例1において、遮熱フィルム1に代えて遮熱フィルムAを用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の遮熱ガラスA、並びに建材用ガラスに遮熱フィルムAを水貼りした遮熱ガラスA’を得た。
(比較例2:ITO単独分散層)
−遮熱フィルムの作製−
50μ厚のPETフィルム(A4300、東洋紡績株式会社製)の表面に、ITOハードコート塗布液(三菱マテリアル株式会社製EI−1)を乾燥後の層厚み1.5μmとなるようワイヤー塗布バーNo.10(R.D.S Webster N.Y.社製)を用いて塗布し、比較例2の遮熱フィルムBを得た。
−遮熱ガラスの作製−
実施例1において、遮熱フィルム1に代えて遮熱フィルムBを用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例2の遮熱ガラスB、並びに建材用ガラスに遮熱フィルムBを水貼りした遮熱ガラスB’を得た。
(比較例3:銀平板粒子単独分散層)
−遮熱フィルム及び遮熱ガラスの作製−
実施例1において、ITOハードコート塗布液を塗らないこと以外は、全て実施例1と同様にして、比較例3の遮熱フィルムC及び遮熱ガラスC、並びに建材用ガラスに遮熱フィルムCを水貼りした遮熱ガラスC’を作製した。
次に、実施例2〜5ならびに比較例1〜3の遮熱フィルム2〜5ならびにA〜C、遮熱ガラス2〜5ならびにA〜C、および建材用ガラスに遮熱フィルム2〜5ならびにA〜Cを水貼りした遮熱ガラス2’〜5’ならびにA’〜C’について、実施例1と同様にして、諸特性を評価した。ただし、実施例3〜5、比較例1及び2については、面積率の測定が不可能なので行なっていない。実施例2〜5ならびに比較例1〜3の遮熱フィルム2〜5ならびにA〜C、および、遮熱ガラス2〜5ならびにA〜Cの評価結果を表2に示す。
表2から分かるように、本発明の製造方法で製造した遮熱フィルム及び遮蔽ガラスは、電波透過性を維持しつつ、65%以上の高い可視光線透過性を有し、高い耐光性を示し、780nm〜2,000nmの近赤外線を広帯域に遮蔽でき、かつ該近赤外線における平均透過率が20%以下であった。
また、合わせガラスをラミネートで製造した遮熱ガラス1〜5及びA〜Cの評価結果は、建材用ガラスに遮熱フィルム1〜5及びA〜Cを水貼りした遮熱ガラス1’〜5’及びA’〜C’の評価結果と各評価項目は同様の傾向を示したが、耐光性テスト結果については合わせガラスの遮熱ガラス1〜5及びA〜Cの方が耐光性テスト前後の変化率が小さく好ましかった。なお、遮熱ガラス1’〜5’及びA’〜C’の製造時において、スキージーの代わりにローラーを用いた場合も同様に粘着剤付き遮熱フィルムを建材用ガラス窓に貼り付けることができ、得られた建材用ガラス窓はスキージーを用いた場合と同等の光学的性能であった。
本発明の熱線遮蔽材は、可視光線透過性、電波透過性、及び耐光性に優れ、近赤外線を広帯域に遮蔽でき、近赤外線の遮蔽率が高いので、例えば自動車、バス等の乗り物用ガラス、建材用ガラスなど、熱線の透過を防止することの求められる種々の部材として好適に利用可能である。
1 銀平板粒子
2 金属酸化物粒子
10 熱線遮蔽材
11 基材
12、12’ 熱線遮蔽層
13 銀平板粒子含有層
14 金属酸化物粒子層

Claims (15)

  1. 銀平板粒子と、金属酸化物粒子とを含み、単層構造または積層構造である熱線遮蔽層を有することを特徴とする熱線遮蔽材。
  2. 前記熱線遮蔽層が単層構造であり、銀平板粒子と金属酸化物粒子が同一の熱線遮蔽層のなかに混合して存在していることを特徴とする請求項1に記載の熱線遮蔽材。
  3. 前記熱線遮蔽層が積層構造であり、銀平板粒子を含む第1の熱線遮蔽層と、金属酸化物粒子を含む第2の熱線遮蔽層が別々に形成され、積層されていることを特徴とする請求項1に記載の熱線遮蔽材。
  4. 前記金属酸化物粒子が、錫ドープ酸化インジウム粒子である請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  5. 前記銀平板粒子が、略六角形状以上の多角形状〜略円盤形状の銀平板粒子を60個数%以上有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  6. 前記銀平板粒子の粒度分布における変動係数が、30%以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  7. 前記銀平板粒子の平均粒子径が、40nm〜400nmであり、銀平板粒子のアスペクト比(平均粒子径/平均粒子厚み)が、5〜100である請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  8. 前記銀平板粒子の前記熱線遮蔽層における含有量が、0.02g/m2〜0.20g/m2である請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  9. 前記金属酸化物粒子の前記熱線遮蔽層における含有量が、1.0g/m2〜4.0g/m2である請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  10. 可視光透過率が65%以上であり、かつ波長780nm〜2,000nmにおける平均透過率が20%以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  11. 前記熱線遮蔽層が、銀平板粒子と金属酸化物粒子とがバインダー内に混合分散された請求項1または2に記載の熱線遮蔽材。
  12. プラスチック基材上に前記熱線遮蔽層を形成してなることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  13. ガラス基材上に前記熱線遮蔽層を形成してなることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材。
  14. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材が2枚のガラス中に挿入されたことを特徴とする合わせガラス。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の熱線遮蔽材が貼り付けられたことを特徴とする建材用ガラス。
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