JP2857193B2 - ホトクロミック重合体膜 - Google Patents

ホトクロミック重合体膜

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JP2857193B2 JP1506895A JP50689589A JP2857193B2 JP 2857193 B2 JP2857193 B2 JP 2857193B2 JP 1506895 A JP1506895 A JP 1506895A JP 50689589 A JP50689589 A JP 50689589A JP 2857193 B2 JP2857193 B2 JP 2857193B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はホトクロミック材料に関するものであり、よ
り詳しくはホトクロミック重合体に関するものである。
ここで用いる「ホトクロミック」なる語は、可視また
は近可視放射エネルギーに暴露させたとき、光透過を暗
化または吸蔵するが、化学線電磁放射がなくなれば短時
間で光の透過率が回復する光透過材料に対いて用いられ
るものである。多数のホトクロミック化合物が知られて
いるが、その多くは有効寿命が僅く限られたものとなっ
ている。とくに有機ホトミック物質は光吸蔵に役立って
いる放射応答性材料の量を減少するような不可逆性劣化
が起るため、その有効寿命が短くなる。
ハロゲン化銀粒子は極めて有用なホトクロミック材料
であることがわかっており、ガラスはこのホトクロミッ
クハロゲン化銀粒子の好ましいマトリックスとなってい
る。ハロゲン化銀粒子は、代表的には高温法を用いて溶
融ガラス内で形成される。ガラスが形成され適当に徐冷
されてホトクロミック粒子が発生すると、紫外線および
短波長可視光線はハロゲン化銀粒子を元素状の銀とハロ
ゲン原子に分解するようになる。ガラスは、活性化光線
を取り去った後にハロゲン原子と元素状の銀が再結合で
きるよう極めて接近したままになっているという微視的
環境を与えているものと信じられる。さらにハロゲン原
子は、ガラスの他の成分と不可逆反応するとは考えられ
ず、従ってハロゲンは可逆反応に有用なまま残存してい
ると思われる。ホトクロミックガラスは、例えば米国特
許第3,208,860号、第4,550,087号および第4,076,542号
ならびにここで引用する文献に記載されている。
ホトクロミックガラスのマトリックスとしてガラスを
使用した場合の主な欠点は、その重量と製造時のコスト
高にある。ガラスよりも軽量で、製造コストが安価で、
ホトクロミックガラスの性質に似た透明な高分子材料で
製作した窓ガラス、眼鏡レンジおよびその他の物品にハ
ロゲン化銀を基材にしたホトクロミック性質を付与しよ
うとする試みが行われて来た。しかしこのような試み
は、とくに工業的な成功には至らなかった。
一般に、光線の存在下で急速に暗化し、活性光線を取
り去った後は急速に消色するのが、ホトクロミック材料
で最も望ましい性質である。しかし色相もまた重要であ
る。最初の色は勿論、光線に露光された後の色相の変化
もまた使用者に心理的に受け入れられるものでなければ
ならず、とくに眼鏡レンズ工業にとってはこの色相問題
は重要である。
さらにハロゲン化物の大きさと形状も、ホトクロミッ
ク工業製品においては重要で、粒子の大きさが0.1μm
(0.1ミクロン;1,000オングストローム)近くなると、
光線の散乱が起り、視覚的に受け入れられないような曇
ったレンズになる。
ハロゲン化銀を高分子マトリックスに組み込まうとす
る場合には、重合材料の化学的影響、例えば感光性粒子
に対して失活効果を有する触媒や開始剤の化学的影響を
遮蔽し、ハロゲン化銀粒子を保護しなければならない。
この失活効果は、ハロゲン化銀が、例えば注型法で開始
剤として使用する過酸化物により少なくとも一部が容易
に酸化される効果であると信じられている。米国特許第
4,046,586号および第4,596,673号に記載されているよう
に、このような問題を解決するための試みがなされてい
るが、明らかに工業的な成功はみられなかった。
ガラスマトリックス中のハロゲン化銀粒子の挙動に匹
敵するような挙動をホトクロミック重合体に与えようと
するため、多くの興味ある技術が開発されて来たが、工
業的に実用できる眼鏡レンズ製品は明らかに得られてい
ない。例えばピーピージー社(PPG Corp.)から市販さ
れたビセンザ(Visenza)レンズは、眼鏡レンズ向きで
ないレンズとしてのみ市販されたが、市場から撤退した
ものと信じられる。米国においては、ソーラオプティカ
ル(Sola Optical)、ヨーロッパにおいてはローデンス
トック(Rodenstock)が、プラスチックホトクロミック
レンズを市販しているが、これらのレンズも眼鏡レンズ
向きでない形でのみ市販されている。本発明に対する資
料とみなすことのできるこれら興味ある技術のうちいく
つかは、下記の特許ならびにここに引用した文献に開示
されている。ウールマン(Uhlmann)等の米国特許第4,0
46,586号には、眼鏡レンズ用のために、重合体組成物中
でのハロゲン化銀の調製を開示している。大きさが3nm
ないし1μm(30ないし10000オングストローム)で、C
u+または他の陽イオンで内部的にドープされたハロゲン
化銀をまず形成させる。該特許によれば、Al2O3、SiO2
またはTiO2のような金属酸化物のハロゲン不透過層のコ
ーティングをハロゲン化銀粒子上にほどこして、(a)
結晶からハロゲンが放散するのを防止し、(b)ホトク
ロミックハロゲン化銀の機能を抑制するような酸素、湿
分または重合体中に含まれている触媒その他の化学成分
の影響に対してハロゲン化銀に十分な抵抗性を与えてい
る。ついでレンズを形成するために使用する高分子材料
に、コーティングした粒子を最高約10重量%組み込んで
いる。
チュ(Chu)の米国特許第4,049,567号は、0.1μm(1
000オングストローム)以下の活性化ハロゲン化銀を含
有する、とくにポリビニルピロリドンおよびポリビニル
アルコールに重点を置いた重合体マトリックスの調製を
開示している。ハロゲン化銀粒子は、前記の重合体の存
在下で結晶成長抑制剤として作用するCu+、その他の金
属陽イオンまたはSにより内部的にドープされる。ハ
ロゲン化銀粒子の繰返しての活性と失活に対して適して
いる環境を与えるために、製品には水、グリセリン、エ
チレングリコール、ポリエチレングリコールおよびこれ
らの混合物のような可塑剤を必要としている。重合体は
そのホトクロミック性質を保つため可塑剤を保有する必
要があり、可塑剤の損失と、従ってホトクロミック活性
を失わないためガラス板間を封止してもよいと主張して
いる。
ライト(Wright)の米国特許第4,106,861号は、該特
許の主張するところによれば、曇りが少ないことを特徴
とするホトクロミック系を開示している。ハロゲンをほ
ぼ透過しない材料をコーティングしたプラスチック上
に、ホトクロミックハロゲン化銀を蒸発させることによ
り光透過性物品を形成する。このハロゲン化銀を金、白
金、パラジウムおよびクロムのような金属層でコーティ
ングし、つぎにハロゲンをほぼ透過しない材料をコーテ
ィングしたもう一枚のプラスチックシートと積層させ
る。
ホーベイ(Hovey)の米国特許第4,110,244号は、まず
透明重合体を形成し、メタノールのような極性溶剤で硬
化した重合体表面を膨潤させ、この膨潤させた表面層に
銀とハロゲン化物イオンを吸収させて、溶剤を蒸発して
膨潤表面層をつぶし、重合体の表面層にハロゲン化銀粒
子をトラップさせることにより、透明ポリエステル材料
中にハロゲン化銀を調製することを開示している。
モガミ(Mogami)等の米国特許第4,556,605号は、ホ
トクロミックコーティング組成物とホトクロミック合成
樹脂眼鏡レンズを開示している。このコーティング組成
物は、有機シリコーン化合物と、この中に分散すべき好
ましいホトクロミック材料としてハロゲン化銀を含んで
いる。
ポスツル(Postle)等の米国特許第4,578,305号は、
大きさが0.05乃至50μm(0.05ないし50ミクロン)の粉
砕したホトクロミックガラスビースをプラスチックに埋
め込んだホトクロミック集成材を開示している。この方
法は、ガラスを溶融し、製造し、粉砕するコストのため
コスト高となる。
バルンハート(Barnhart)等の米国特許第4,581,283
号は、水のない表面を有し、かつプラスチックマトリッ
クス内に分散したホトクロミックガラス粒子からなる本
質的に透明なガラス/プラスチック複合材を開示してい
る。この材料は50重量%までのガラス粒子で構成されて
おり、ガラス粒子はマトリックスと適合できる屈折率を
有している。この方法は、ガラス粒子の製造コストが高
くなり、これを低減することができなかった。
ビール(Beale)の米国特許第4,596,673号は、ヘキサ
メチルジシロキサンのような単量体中に約2.4乃至15nm
(約24ないし150オグストローム)の範囲の大きさのハ
ロゲン化銀粒子を分散させ、これをグロー放電重合する
ことを教示している。
米国特許第4,489,108号および第4,367,170号ならびに
ここの引用する文献にはその他のホトクロミック材料の
例が挙げられている。
ハロゲン化銀粒子の感光性は、写真映像システムにお
いてもその有用性がわかっているが、写真材料に含まれ
ているハロゲン化銀には不可逆的光化学変化しか要求さ
れていない。写真フィルムで元素状の銀とハロゲンが再
結晶すると、写真の潜像が解像することになる。写真材
料の例は、米国特許第3,479,186号、第4,246,337号、第
4,323,640号、第4,347,309号および第4,440,463号なら
びに米国特許第2,110,405A号、および第2,603,499B号お
よびここに引用する文献に掲げられている。
普通の窓ガラスを、夏季に化学線放射に対応して、可
視光線および/または赤外線透過を遮断し、熱獲得を減
ずることによって空気調節の要求度を減少し、および/
または冬季に熱を保持して非回復性のエネルギー資源の
要求を減少するホトクロミック窓ガラスに代えることに
より、かなりの費用節減になる可能性があるように思わ
れる。
従って本発明の主な目的は、高分子マトリックスを含
むホトクロミック製品を提供することにある。
本発明のさらにもう一つの目的は、光透過材料ととも
に使用するためのホトクロミック製品を提供することに
ある。
本発明の別の目的は、光透過材料をコーティングする
ためのホトクロミック製品を提供し、また希望する寿命
の間は、クロミック活性度を減少する不可逆性劣化をう
けず、各周期毎に回復期間が次第に長くなるようなこと
のないホトクロミック製品を提供し、さらにまた照明下
での曇りが少ないホトクロミック偏光レンズを得るため
に光透過性合成樹脂材料をコーティングするためのホト
クロミック製品を提供することにある。
本発明のなおその他の目的は、入射光線に対してホト
クロミック的に対応するこのとのできる窓ガラスを与え
るために、窓ガラスコーテーング用として重合体中に含
まれているホトクロミックハロゲン化銀を提供し、また
各種用途のためにガラスやプラスチックシートまたは板
に塗布することのできるような重合体中に含まれている
ホトクロミックハロゲン化銀を提供することにある。
従って本発明は、方法と数種類の段階と、このような
段階の1種またはそれ以上と、他の段階との関係、なら
びに下記の詳細な記載に具体化されているような特徴、
性質および各要素の関係を有する製品および組成物、さ
らに請求の範囲に示しているような範囲の用途を含むも
のである。
一般に前記およびその他の目的を達成するために、本
発明は本質的に重合体中に含まれているハロゲン化銀を
含む曇りのない材料を提供するものであり、該材料は好
ましくは光透過および/または光反射物質に対するコー
ティングとして塗布されるものである。この材料は、大
きさが約5ないし100nm(約50ないし1000オングストロ
ーム)の範囲にあるホトクロミックハロゲン化銀を含
み、かつこの粒子は可逆的にハロゲンを結合することが
できる保護コロイド中に分散しているものである。
本発明の材料として意図している第一の用途は、眼鏡
レンズ、窓ガラス、天窓ガラス、張出しガラス、自動車
のウインドシールド、カメラのフィルター、望遠鏡、双
眼鏡、温室を含め、しかしこれに限定されない光透過材
料上に、UVおよび可視光線放射ならびに光輝を抑制する
ためのホトクロミック重合体膜を形成するためのもので
ある。
本発明の性質および目的をより十分に理解するため
に、添付する図面を参照して下記に詳細な説明を行うも
のである。
第1図は、本発明の原理により作成された試料を評価
するために使用する1種類の光源の特性を表わす分光曲
線であり、 第2図は、本発明の膜を組み込んだ眼鏡レンズの模式
的横断図であり、 第3図は、本発明の膜を組み込んだ窓パネルの模式的
横断図である。
本発明は、高分子マトリックス中にあるホトクロミッ
クハロゲン化銀を含む材料とその製造法をとくに具体化
するものであるが、このような材料は、光透過材料とと
もに用いる高分子膜の形成にとくに有用である。高分子
溶液に懸濁した大きさが約5乃至100nm(約50ないし100
0オングストローム)の範囲にある表面ドープしたハロ
ゲン化銀粒からまずエマルジョンを形成するのが好まし
い。ハロゲン化銀粒子は、代表的にはAgCl,AgBrおよびA
gIならびにこれらの混合物の群から選ばれる。ハロゲン
化銀粒子は、Cu+イオン、Cu+2イオンおよびこれらの混
合物、およびS、R−S-、S2O3 および/またはアス
コルビン酸のような緩和な酸、およびこれらの混合物か
らなる群から選ばれたイオンで表面ドープまたは活性化
される(Rはアルキル基、アルキリデン基、アルケン
基、アルカジェン基、アリール基、アルカリール基など
のような有機基である)。ハロゲン化銀粒子の光分解に
よって生ずるハロゲンが不可逆的に結合しないようなコ
ロイド(または非コロイド状添加物)を有するホストク
ロミックハロゲン化銀エマルジョンで不活性物質をコー
ティングすることにより、膜は代表的に形成される。こ
の膜は室内または赤色光線下で塗布することができる。
本発明においては、高分子マトリックスにホトクロミ
ック特性を付与するハロゲン化銀粒子は、連続核生成
(continuous nucleation)法で合成される。この目的
のため、銀イオン溶液は、水性媒質、またはほとんど非
水性媒質中のいずれかで調製できる。粒子を非水性溶剤
を基材とする系中で調製する場合には、水はその後に除
去することができる。銀陽イオンは、酢酸銀、トリフル
オロ酢酸銀、硝酸銀などのような可溶性銀塩を水に溶解
して容易に供給することができる。溶液中の銀イオンの
初期濃度は、例えば0.001モル濃度という低濃度から、
7.0モル濃度またはそれ以上という高濃度まで広範囲に
変えることができるが、ハロゲン化銀粒子の形成のため
には低くする方が好ましい。銀イオンまたはハロゲンイ
オンのいずれとも結合しない水溶性重合体(代表的には
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリカ
ルボン酸、ポリスルホン酸、ポリエーテル、およびこれ
らの共重合体など)を、ハロゲン化銀粒子成長を抑制す
るための保護環境を与えるために、低濃度、好ましくは
10重量%以上でない濃度で添加する。成長抑制添加剤お
よび単量性または重合性界面活性剤を必要により添加す
ることができる。
ハロゲン化塩を含む第二の溶液も調製される。ハロゲ
ン化塩はアンモニウム、第四級アンモニウム、アルカリ
金属(例えばリチウム、ナトリウムまたはカリウム)、
あるいはアルカリ土類金属(例えばマグネシウムまたは
カルシウム)のハロゲン化物のような可溶性ハロゲン化
塩の水溶液として代表的に供給され、さらに臭化物、ヨ
ウ化物および塩化物のような数種のハロゲン化物の1種
類またはそれ以上を希望するような比率にして調製する
ことができる。初期のハロゲン化塩溶液も0.001ないし
7.0モル濃度以上の広範囲の濃度に変えることができ
が、使用するには約0.1モル濃度またはそれ以下の低濃
度にする必要がある。銀溶液の場合と同じく、銀イオン
またはハロゲン化物イオンと不可逆的に結合しない水溶
性保護重合体を10重量%以下添加することができ、この
重合体は銀溶液に使用したものと同じものが都合がよい
が、絶対ということではない。
好ましくは0.1モル濃度またはそれ以下に調節された
銀イオン溶液およびハロゲンイオン溶液を、つぎに好ま
しくは理論量または生成するハロゲン化銀の安定性保持
を助けるように正味の負の電荷を与えるためハロゲンイ
オンを僅かに過剰にしてともに混合する。ホトクロミッ
ク用として最も有利な大きさと形状のハロゲン化銀粒子
を形成する、代表的にはハロゲン化銀粒子がコロイド状
の大きさになるリップマン型(Lippman−type)エマル
ジョンを形成する反応を促進するように、温度、イオン
濃度、pH、撹拌などの要因を制御しながら混合を行う。
ハロゲン化銀粒子は、三重または二重ジェット沈殿技術
を採用して、連続核生成法により合成するのが好まし
い。生成する粒子の大きさは約80nm(約800オングスト
ローム)より小さく、好ましくは50nm(500オングスト
ローム)以下にする必要がある。粒子の形状および大き
さを正確に抑制することは、写真用のハロゲン化銀エマ
ルジョンを調製するための十分に確立された方法を採用
すれば容易に行える。
第一と第二の溶液を混合すると、ハロゲン化銀粒子が
形成されるが、ハロゲン化銀粒子の成長を遅らせ、粒子
の大きさを80nm(800オングストローム)以下に保つた
めエマルジョンに結晶成長抑制剤を添加することができ
る。本発明において使用に適する公知で市販されている
ハロゲン化銀成長抑制剤を例示すると、1H−プリン−6
−アミン〔ニューヨーク州ローチェスターのイーストマ
ンコダック社からアデニン(Adenine)として市販され
ている〕、グアニンおよび1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾール〔ニュージャージー州、ニューワークの
ファイヤーモント化学(Fairmount Chemical Co.Inc.)
からPMTとして市販されている〕が挙げられる。成長調
節剤および安定剤の表は、米国特許第4,400,463号に掲
げられている。別法として、活性化された時、赤色から
カッ色を通って灰色に至る色相範囲の色を形成する粒子
を生成するように、安定化する前にハロゲン化銀粒子を
オストワルト(Ostwalt)熟成することができる。いず
れの場合においても、粒度分布は、均一な大きさの粒子
とするために極めて狭いことが好ましい。
好ましい実施態様においては、形成されるハロゲン化
銀粒子は構成内容が比較的均一であり、また混合ハロゲ
ン化物として形成されたものである。しかし粒子の中心
領域と外周領域のハロゲン化銀構成内容が異ったものに
なるようなことが意図されている。例えば、AgIの芯をA
gClBrの外殻が取り囲んでいるような粒子を形成するこ
とができる。別法として、AgClBrの芯をAgIの外殻で取
り囲んだ粒子を形成してもよい。
水性溶液の銀とハロゲン化塩を混合する別の方法とし
て、銀とハロゲン化塩を、分散媒質中に懸濁させたハロ
ゲン化銀微粒子の形で最初から、あるいは粒子成長段階
中に加えることができる。この際の粒子の大きさは、反
応容器に加えられたものが、大きな粒子核上で容易にオ
ストワルド熟成するような大きさにする。
ハロゲン化銀粒子は、つぎに通常の洗浄法により洗浄
し濃縮し、ハロゲン化銀粒の望ましいホトクロミック挙
動に対して有害な影響を与える過剰のハロゲン化塩やそ
の他の可溶性物質を除去する。ハロゲン化銀粒子を洗浄
する方法としては、限外濾過〔例えば分子量10000のカ
ットオフを有するミリポア(Millipore)フィルターに
よる〕が好ましい方法で、この理由は、限外濾過法によ
り溶液中に溶解している望ましくない塩を含んでいる過
剰の水を除去するだけでなく、適当な分子量のカットオ
フを選択することにより、ハロゲン化銀粒子を形成する
際、保護環境を与えるために使用した水溶液重合体を大
部分除去できるからである。本発明方法において、ホト
クロミック活性を付与するため、濾過後に使用される多
価陽イオンと有害な反応を起するような陰イオン的に荷
電した物質を導入しない限り、凝集および/またはデカ
ンテーションもしくは当該技術において既知の方法を用
いてハロゲン化銀粒子を洗浄することができる。
本質的にホトクロミック的に不活性のハロゲン化銀粒
子を洗浄し濃縮した後、洗浄工程で除去した保護重合体
の代りに、ハロゲンと不可逆的に結合しない高分子量重
合体または別の保護重合体を添加する。置換するための
重合体としては、エマルジョンの形でハロゲン化銀粒子
と混合できる水分散性膜形成重合体が用いられる。R−
S-、S2O3 、Sまたはこれらの組合せのような硫黄含
有イオンとともに、Cu++、Cu+またはこれらの組合せの
ようなイオンを、光活性化剤としてエマルジョンに対し
て(エマルジョンの銀含有量に対して)102ないし105pp
mの濃度になるようにエマルジョンに添加する。別法と
して、活性化剤としての硫黄含有イオンの代りに、レド
ックス電位がpH6.5において約235mV以下のアスコルビン
酸のような緩和な還元剤を用いることもできる。ただ
し、この還元剤も、コロイド品質とくにエマルジョンの
ハロゲン化銀粒子に対して有害な影響を与えないものを
選択する必要がある。かかる還元剤の添加量は、銀の重
量に対して0.01ないし50モルパーセントである。本発明
の好ましい実施態様において、ハロゲン化銀粒子の光活
性化は、ハロゲン化銅(II)と、Na2S2O3、Na2Sもしく
は、驚くべきことには1−フェニル−5−メルカプトテ
トラゾール(PMT)またはその他のメルカプト含有化合
物のような硫黄含有化合物との併用により行われる。こ
のPMTは通常の写真体系では感光活性に対する強い抑制
剤と考えられているものである。この活性化イオンはハ
ロゲン化銀粒を表面ドープしてその感光性とホトクロミ
ック性を極限まで増大する。例えば、銅イオンがエマル
ジョンに添加される濃度は、ホトクロミック反応の可逆
性の程度を少なくともその可逆反応速度の範囲内に制御
するものと信じられる。硫黄は、ホトクロミック反応の
量子効果を向上するものと信じられる。
照射がなくなったとき、加水分解した銀にハロゲンが
可逆的に供与されるという必要性を満す重合体として
は、ハロゲンイオンをゆるく結合し、照射がなくなると
ハロゲンを銀に供与することのできるようなものであ
る。この重合体として、少なくとも50%のハロゲン化さ
れた基を含むような重合体を選んでもこの可逆反応は増
進する。有用な重合体を例示すれば、ポリ−4−ビニル
ピリジン、ポリ−2−ビニルピリジン、ポリビニルハロ
ゲン化ピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリリシ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポ
リカルボン酸、ポリスルホン酸、ポリビニルベンジルト
リメチルアンモニウム塩化物およびポリビニルハロゲン
化ピリジウムのような高分子ハロゲン化第四級アンモニ
ウム、セルロース系カルボキシレート、セルロース系サ
ルフェート、セルロース系エーテル、これらの共重合体
およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
ラウロアンホジプロピオナート〔ニュージャージー州
サウスブランズイックのミラノール社(Miranol Inc.)
からミラノールH2M−SFとして市販されている〕、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウム〔ニュージャージー州
ウェインのアメリカン シアナミッドからアエロゾール
(Aerosol)OTとして市販されている〕、およびオクチ
ルフェノキシポリエトキシエタノール〔ペンシルベエニ
ア州、フィラデルフィアのロームアンドハースからトリ
トン(Triton)X−100として市販されている〕のよう
な界面活性剤を、を重合体基体に対して塗布時の湿潤性
を促進するため添加することができる。
前記の適当な重合体とともに表面活性化されたハロゲ
ン化銀を懸濁させて得られたエマルジョンは、最終pHを
約6.5以下、好ましくは3.0ないし4.5に保つのが好まし
い、このpH値は、CuCl2の添加もしくは酢酸または塩酸
による緩衝により調節される。このエマルジョンをつぎ
にガラスまたは非付着性基体上にフィルムとしてキャス
トし、さらに乾燥してほぼ全ての水またはその他の溶剤
もしくは懸濁媒を除去し、乾燥したエマルジョンを基体
から剥離して非支持膜とする。別法として、エマルジョ
ンを適当な高分子透明基体フィルム上に塗布し、乾燥す
る。ホトクロミックエマルジョンは、基体上に1ないし
30μm(1ないし30ミクロン)の連続高分子膜を形成す
るため、浸漬法、吹付け法、スピンコーティング法、フ
ローコーティング法などにより基体上に塗布することが
できる。得られた膜またはフィルムは、溶剤または接着
剤を使用して、あるいは使用することなく、例えばプラ
スチック積層体として、ポリカーボネート、酢酪酸セル
ロース、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、CR−39ストッ
クなどから製作された眼鏡レンズ構成要素の間に結合し
たり、ガラスまたは高分子窓ガラスに接着したり、ある
いはその他の光透過材料上に接着したりすることができ
る。最終積層品の化学線放射の存在下での視感透過率
は、高分子膜の厚さ、活性化量およびホトクロミック材
料の濃度により変えることができる。
本発明を下記の実施例によりさらに説明するが、これ
ら実施例は本発明を何等制限するものではない。
実施例1 1%W/Vのポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレ
ンブロック共重合体〔ニュージャージー州、パーンパニ
イのBASFワイアンドット社(BASF Wyandote Corporatio
n)からプルロニック(Pluronic)31R1として市販され
ているもの;CAS登録#9003−11−6〕2.0ml、1%W/Vの
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(ニュージャージ
ー州、ウェインのアメリカン シアナミッド社から市販
されているもの;CAS登録#577−11−7)60.0ml、およ
び1.00M(モル濃度)のAgNO3100.0mlをともに混合して
第一の溶液を調製した。この混合物を連続的に撹拌しな
がら、高粘度の6%W/V(すなわち乾燥重量5g)のポリ
ビニルアルコール〔例えばデュポン社から市販されてい
るエルバノール(Elvanol)HV;CAS登録#9002−89−
5〕83.0mlに混合し、脱イオン水を加えて1000mlにし
た。
同じく1%W/Vのポリオキシプロピレン−ポリオキシ
エチレンブロック共重合体2.0ml、1.00M KBr40.0ml、1.
00M NaCl60.0ml、1.00M KI5.00mlおよび同じく1%W/V
のジオクチルスルホコハク酸ナトリウム30.0mlをともに
混合して第二の溶液を調製した。この混合物をやはり連
続的に撹拌しながら同じく6%W/Vのポリビニルアルコ
ール83.0mlに混合し、脱イオン水を加えて1000mlにし
た。
つぎに、第一と第二の溶液を、それぞれ同時に400ml/
minおよび440ml/minの流速で、渦巻ポンプの入口側から
ジェット吸引させた。AgClBrI粒子を含む生成したエマ
ルジョンを、1000mlの脱イオン水が入っている4のビ
ーカー中によく撹拌しながら排出した。
室温で30分間放置後、結晶がさらに成長しないよう
に、安定剤としてアデニン(0.0037M)20.0mlを5分間
かけて滴下して加えた。粒子の大きさはほぼ100nm(100
0オングストローム)以下と推定された。分子量30000の
カットオフを有する市販のミリポール ミニタン タン
ジエンシアル フロー システム(Millipore Minitan
Tangential Flow System)を用いて、得られた分散液を
限外濾過した。限外濾過後に回収した保有エマルジョン
量は300mlで透明なベージュ色をしていた。銀濃度分析
値は0.244meq/mlであった。
実施例2 前記のように調製したエマルジョンを、つぎに下記の
ようにしてフィルムの調製に使用した。
中間ないし低粘度で7%W/V(すなわち乾燥重量0.3
g)のポリビニルアルコール(例えばデュポン社市販の
エルバノール90〜50)4.30mlの形の水溶性重合体、3%
W/Vのオクチルフェノキシポリエトシキエタノール(ペ
ンシルベニア州フィラデルフィアのロームアンドハース
社からトリトンX−100として市販されているもの;CAS
登録#9002−93−1)0.50mlの形の界面活性剤、および
0.100M Na2S2O30.50mlと1.00M CuCl20.25mlの形の表面
ドーピング増感剤を混合して皮膜形成分散液を作り、こ
の混合物を、実施例1と同様にして調製したエマルジョ
ン3.60gに急速に撹拌しながら添加した。
この分散液をゼラチン下塗りした約0.1mm(4mil)の
ポリエステル基体に塗布量5.5ml/約194cm2(30in2)で
塗布し、#18マイヤーロッド(Meyer rod)を用いて過
剰分を基体から除いた。乾燥後、露光装置としてX−ラ
イト(X−Rite)309デンシトメーターの光源を用い
て、得られた膜を評価した。この光源の分光特性は第1
図に示すとおりである。420nmないし725nmの可視範囲
(第1表では記号Nで示す)、570nmないし725nmの赤色
吸収範囲(第1表では記号Rで示す)、475nmないし650
nmの緑色吸収範囲(第1表では記号Gで示す)および37
0nmないし535nmの青色吸収範囲(第1表では記号Bで示
す)における光学濃度を読み取るためフィルターした読
み取りヘッドを使用した。
フィルム調製後直ちに最初の光学濃度を記録し、つい
でフィルムを光源に60秒間露光して、新らしい光学濃度
を記録した。つぎにこのフィルムを市販のリットン(Li
tton)マイクロ波炉中でその最高目盛で2分間マイクロ
波加熱し、フィルム中に残存する湿分を除去した。この
フィルムの最初の光学濃度を読み取り、つぎに光源に60
秒間露光して新らしい光学濃度を読み取った。このフィ
ルムを24時間露光した後、光学濃度を再評価した。デン
シトメーターの読みを第1表に記録した。
光源に1分間露光した後に、光学濃度が0.23N増加し
ていることに注目すべきである。露光部は急速に退色す
る。
このフィルムを、ニューイングランドにおいて1月初
め午前11時から午後2時の間南南東向きの窓の一枚の窓
ガラスを通して明るい間接太陽光に露光させた。コーニ
イング(Corning)のホトブラウン エキストラ(Photo
brown Extra)ホトクロミックガラスレンズを同時に露
光し比較例とした。デンシトメーターによる読み取り
を、最初の5分間は各1分間毎に、30分間経過するまで
は5分間隔で、ついで45、60、90および120分間経過時
に行った。フィルムの色を記録し、つぎにこのフィルム
を暗箱中に置いた。デンシトメーターによる読み取りを
最初の5分間は各1分間毎に行い、その後の読み取りは
太陽光露光時と同一順序で行った。デンシトメーターの
読み取りの結果を第2表に示した。
データを評価する時に考慮すべき有意差としては、本
発明のフィルムは約0.1mm(4mil)のボリエステル基材
上に塗布された厚さ約5マイクロメーターの膜であり、
これに対しガラスレンズは厚さ約2mmであり、本発明の
フィルムの銀含有分析値は約2.1g/m2(0.195g/ft2)で
あるのに対し、ガラスレンズの銀含有量は、米国第4,25
1,278号に与えられたデータから計算して約12.27g/m
2(約1.14g/ft2)である。このフィルムはガラスレンズ
より薄く軽量であるばかりでなく、銀の単位重量当りは
より活性であり、露光5分間においてレンズの0.26に比
較すると、0.12N濃度単位増加し、2時間経過の間に全
増加分は34%対60%となっていることがわかる。
実施例3 Na2S2O3を増感剤として使用しなかた以外は、実施例
2と同様にしてフィルムを調製した。水を補って容量を
同じにした。得たフィルムを実施例2と同様に試験し
た。得られたデンシトメーターの読みを第1表に掲げて
あるが、濃度単位の増加は0.03Nと無視出来る程度であ
る。コーテングのホトブラウンエキストラホトクロミッ
クガラスとの比較を第2表に示す。
実施例4 CuCl2を増感剤として使用しなかった以外は、実施例
2と同様にしてフィルムを調製した。水を補って容量を
同じにした。得たフィルムを実施例2と同様に試験し
た。得られたデンシトメーターの読みを第1表に記録し
てあるが、フィルムは0.14N濃度単位暗化しているが、
その後消色しなかった。ホトクロミックガラスとの比較
を第2表に示す。
実施例5 Na2S2O3やCuCl2およびその他の増感剤を全く使用しな
かった以外は、実施例2と同様にしてフィルムを調製し
た。水を補って容量を同じにした。得たフィルムを実施
例2と同様に試験した。得られたデンシトメーターの読
みを、第1表に記録してあるが、暗化は無視できる程度
である。露光暗部は24時間部に置いても消色しなかっ
た。第2表はこのフィルムとホトクロミックガラスの比
較データを掲げたものである。
実施例6 CuCl2の代りに1.00M FeCl3を0.25ml使用した以外は、
実施例2と同様にしてフィルムを調製した。水を補って
容量を同じにした。得たフィルムを実施例2と同様に試
験した。得られたデンシトメーターの読みを第1表に示
す。露光部は24時間暗部に置いても消色しなかった。
実施例7 CuCl2の代りに1.00M CoCl2を0.25ml使用した以外は、
実施例2と同様にしてフィルムを調製した。水を補って
容量を同じにした。得たフィルムを実施例2と同様に試
験した。得られたデンシトメーターの読みを第1表に示
す。露光部の暗化は極く僅かであった。
実施例8 CuCl2の代りに1.00M NiCl2を0.25ml使用した以外は、
実施例2と同様にしてフィルムを調製した。水を補って
容量を同じにした。得たフィルムを実施例2と同様に試
験した。得られたデンシトメーターの読みを第1表に示
す。露光部の暗化は極く僅かであった。
実施例9 CuCl2の代りに1.00M CuBr2を0.25ml使用した以外は、
実施例2と同様にしてフィルムを調製した。水を補って
容量を同じにした。得たフィルムを実施例2と同様に試
験した。得られたデンシトメーターの読みを第1表に示
す。露光部の暗化は極く僅かであった。ホトクロミック
ガラスとの比較を第2表に掲げる。
実施例10 Na2S2O2を使用せず、またCuCl2の代りに1.00M FeCl3
を0.25ml使用した以外は実施例2と同様にしてフィルム
を調製した。水を補って容量を同じにした。得たフィル
ムを実施例2と同様に試験した。得られたデンシトメー
ターの読みを第1表に示す。露光部は暗化したが、消色
しなかった。
実施例11 Na2S2O3を使用せず、またCuCl2の代りに1.00M CoCl2
を0.25ml使用した以外は、実施例2と同様にしてフィル
ムを調製した。水を補って容量を同じにした。得たフィ
ルムを実施例2と同様に試験し、得られたデンシトメー
ターの読みを第1表に示す。露光部は暗化したが消色し
なかった。
実施例12 Na2S2O3を使用せず、またCuCl2の代りに1.00M NiCl2
を0.25ml使用した以外は、実施例2と同様にしてフィル
ムを調製した。水を補って容量を同じにした。得たフィ
ルムを実施例2と同様に試験し、得られたデンシトメー
ターの読みを第1表に示す。露光部は暗化したが消色し
なかった。
実施例13 1.00Mヨウ化カリウムを脱イオン水で希釈して0.100M
水溶液20mlを作り、ついでこの水溶液と、(7%W/V
の)ポリビニルアルコール571ml(乾燥重量40.0g)とを
混合して第一の溶液を調製した。抑泡剤として1mlのプ
ルロニック31R12(1%W/V)を添加した。
脱イオン水730mlに0.100モル濃度のAgNO3水溶液20ml
を添加して第二の溶液を調製した。
この2つの溶液を2のバッフル付ビーカー内で、30
秒間かけて混合し、1時間撹拌して濾過した。得られた
AgI2結晶のエマルジョンのpHは5.90で非常に透明であっ
た。結晶成長抑制剤として、イソプロピルアルコール対
水比が1:1の溶媒中で1%W/V濃度の1−フェニル−5−
メルカプトテトラゾール(PMT)溶液0.10mlを添加し
た。
前記のエマルジョンを下記のようにしてヨウ化物芯を
有するAgClBrIのエマルジョンに転換した。
1.00M AgNO380mlを脱イオン水1000mlに加えて希釈し
て第三の溶液を調製する。脱イオン水1065ml中で、1.00
M KBr水溶液60mlと1.00M NaCl水溶液25mlを混合し、そ
の後結晶成長抑制剤として1%W/VのPMT5mlを添加して
第四の溶液を調製した。
もとのAgIエマルジョンを幅の広い羽根型撹拌機を設
えた4のバッフル付ビーカーに移した。エマルジョン
を激しく撹拌しながら、このエマルジョン中に第三およ
び第四の溶液をそれぞれ155ml/minと165ml/minの流速で
同時にジェット注入した。得られたエマルションは黄色
で、pHは5.65で、最初のAgIシードエマルジョンよりも
透明度は低かった。分子量10000カットオフのポリスル
ホン膜を有するミリポールミニタンタンジェンシアルフ
ローシステムを用い、圧力約9kg(20ポンド)で分散液
を限外濾過した。最初約4の容量は約lに減じ、つ
いで脱イオン水1で14回洗浄した。つぎに最終の容量
を500mlに調節すると、pHは5.49、Ag濃度は1.94%W/V
(0.180meq/ml)で、5%のPVAを含有していた。
実施例14 実施例13のエマルジョン3.6mlに、3%W/Vのオクチル
フェノキシポリエトキシエタノール界面活性剤(ベンジ
ルベニア州フイラデルフィアのロームアンドハースから
市販されているトリトンX−100)0.50mlと、ジオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウム(アエロゾールOT)0.10ml
とを混合して皮膜形成分散液を作った。得られた分散液
に表面ドーピング増感剤として0.10M Ma2S2O30.5mlと1.
00M CuCl20.25ml、ならびに脱イオン水4.2mlを添加し
た。
この分散液5.5mlを約0.1mm(4mil)のポリエステル基
材約194cm2(30in2)に塗布し、#18マイヤーロッドを
用いて過剰分を除去した。乾燥後、実施例2に記載した
光源を用いて膜を評価した。フィルムの初期光学濃度と
60秒間露光後の光学濃度を記録した。フィルムはまたマ
イクロ波炉で最高目盛にして2分間加熱して全ての水を
除去し、実施例2と同様に光学濃度を記録した。光学濃
度を第3表に示す。
実施例15 Na2S2O3の代りに等量の0.100M Na2Sを使用した以外
は、実施例14と同様にしてフィルムを調製した。得たフ
ィルムを実施例2と同様に試験した。得られたデンシト
メーターの読みを第3表に掲げる。
実施例16 Na2S2O3の代りに0.100M Na2S0.25mlを用い、水0.025m
lを調節のため加えた以外は実施例14と同様にしてフィ
ルムを調製した。得たフィルムを実施例2と同様にして
試験した。得られたデンシトメーターの読みを第3表に
示す。
実施例17 Na2S2O3の代りに、0.056M(1%W/V)PMT1.00mlを使
用し、調節のため水を3.70ml加えた以外は実施例14と同
様にしてフィルムを調製した。得たフィルムを実施例2
と同様に試験した。得られたデンシトメーターの読みを
第3表に示す。
実施例18 CuCl2を使用せず、水を調節のため3.95ml使用した以
外は、実施例14と同様にしてフィルムを調製した。得た
フィルムを実施例2と同様に試験し、得られたデンシト
メーターの読みを第3表に示す。
実施例19 1%W/Vのポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレ
ンブロック共重合体(ニュージャージー州パーシパアニ
イのBASFワイヤンドットコーポレーションからプルロニ
ック31R1として市販されているもの;CAS登録#9003−11
−6)8.0mlと脱イオン水2500mlとを混合し、1.00M AgN
O3400.0mlを加えて第一の溶液を調製した。ついでこの
混合物を、中間ないし低粘度の5%W/Vのポリビニルア
ルコール(例えばデュポン社から市販されているエルバ
ノール90−50;CAS登録#9002−89−5)400.0ml中に連
続的に撹拌しながら混合し、さらに脱イオン水を加えて
7000mlとし、溶液のpHを5.44にした。
脱イオン水2500ml中に、同じく1%W/Vのポリオキシ
プロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体8.0m
l、1.00M KBr160.0ml、1.00M NaCl220.0ml、1.00M KI2
0.00mlおよび1%W/Vのジオクチルスルホコハク酸ナト
リウム532.0mlをともに混合して第二の溶液を調製し
た。この混合物を同じく6%W/Vのポリビニルアルコー
ル400.0ml中に連続的に撹拌しながら混合し、脱イオン
水を加えて7000mlにした。pHは5.78であった。
ついで、第一と第二の溶液を1800ml/minの流速で混合
装置の入口側から同時にジェット吸引させ、0.28ミリセ
カンドの滞留時間で混合した。得られた混合物を撹拌機
付きの20容器に入れた。脱イオン水1づつで、第一
と第二の溶液を入れた容器を洗った。この水と、0.05M
の1−フェニル−5メルカプトテトラゾール560mlと
を、35ml/minの流速で撹拌している混合物に同時にジェ
ット混合させた。
分子量10000のカットオフを有する市販の酢酸セルロ
ース膜を用いて前記の分散液を限外濾過し、2に濃縮
した。限外濾過中に7回約1の脱イオン水を添加し
て、3に希釈し、さらに2に再濃縮した。最終的に
分散液は638mlに濃縮され、抑泡剤として同じくポリオ
キシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体
5.0mlをさらに加えると、分散液は400mlに減少した。分
散液を装置から排出させ、約600mlの脱イオン水を用い
て装置をフラッシュし、分散液を5枚の#541ワットマ
ン(Whatman)濾紙により濾過して瓶詰めした。
最終分散液の分析結果は、Ag含有量は0.354meq/ml
で、pHは5.6、導電率は82.0マイクロモー/cmであった。
実施例20 実施例19と同様にして調製したエマルジョンを用い
て、下記のようにしてフィルムを調製した。
水2.00ml、10%ポリビニルピロリドンK−30 1.00ml
の形の水溶性重合体、3%W/Vのオクチルフェノキシポ
リエトキシエタノール(ペンシルベニア州フイラデルフ
ィアのロームアンドハース社からトリトンX−100とし
て市販されているもの;CAS登録#9002−93−1)0.20ml
の形の界面活性剤、および0.100M Ma2S2O31.00mlと1.00
M CuCl21.00mlの形の表面ドーピング増感剤、さらに消
色速度を制御するための薬剤として、0.100Mベンジルト
リメチルアンモニウム塩化物3.00mlを全部急速に撹拌し
ながら加えて混合し、ついで実施例19と同様に調製した
エマルジョン11.3mlに添加して皮膜形成分散剤を調製し
た。pHは4.0であった。
この分散液を酢酪酸セルロース基体上に、塗布量3.0m
l/約194cm2(30in2)で均一に塗布した。マイクロ波炉
で2分間乾燥して後、得られた膜を実施例2と同様にし
て評価した。ただし、露光装置としては、大よそ気団
(air mass)1を与えるためフィルターした太陽シミュ
レーターを用いた。デンシトメーターの読みを、第4表
に記録する。
実施例21 緩和な還元剤である1.00Nアスコルビン酸0.50mlを添
加した以外は、実施例20と同様にしてフィルムを調製し
た。同じ容量にするため、実施例20の最初の添加水量を
1.50mlに減少した。得られたフィルムを実施例20と同様
に試験した。得られたデンシトメーターの読みを第4表
に示す。
実施例22 増感剤としてのNa2S2O3を使用しなかった以外は、実
施例21と同様にしてフィルムを調製した。同じ容量にす
るため最初の添加水量を2.50mlにした。実施例20と同様
に試験し、得られたデンシトメーターの読みを第4表に
示す。
実施例3ないし5は、銅イオンまたは硫黄含有イオン
(もしくは硫黄含有イオンの代りに緩和な還元剤)単独
では増感性が不十分であり、2成分とも必要なことを示
している。実施例6ないし12において、銅イオンの代り
に銅以外の周期4の金属のイオンを、組み合わせる増感
剤とともに、あるいはこれなしで使用したが、これら代
替品はどれも銅と同等の機能を示すものはなかった。
第4表のデータでとくに興味があると考えられるもの
は、実施例20において調製したフィルムが、比較のため
使用したホトクロミックガラスより遥かに早く消色した
ことである。ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド
が、マイクロ波乾燥フィルムに高い導電率を与える薬剤
として働き、この結果電子交換がより速く行われ、優れ
た消色性を与えるようになる。実施例21および22でそれ
ぞれ調製したフィルムは、チオサルフェートの存在下お
よび不存在下でのアスコルビン酸の挙動を比較するため
のものである。
前記のように、ホトクロミックエマルジョンの一つの
好ましい用途は、低照度下で無色で透明な眼鏡レンズを
製作するために使用されるレンズ構成要素上に積層する
ためのものである。第2図の断面にみられるように、ホ
トクロミックレンズ20は、本発明のエマルジョンの膜26
によりそれぞれコーティングされたポリエステルのよう
な基体材料の一対のシート24から形成された積層体22を
含んでおり、この積層体は、2枚のシートのエマルジョ
ン表面を相互に面と面とを接触させて形成されている。
従って乾燥エマルジョンの二重膜は、シート24によって
設けられた外部層により保護されている。つぎにこの積
層体22は、ポリカーボネート、アクリル樹脂、CR−39樹
脂、ポリスチレン、ポリエステル、酢酪酸セルロースな
どのような適当で既知の高分子眼鏡レンズ材料または透
明樹脂に既知の方法で組み込まれる。
同様に、第3図に示すようにホトクロミック窓ガラス
を形成するために、プラスチックまたはガラスの平坦な
板またはシート28の間に積層体22を組み込むことができ
る。
本発明の利点および特性については、本発明の構造や
機能についての詳細な説明とともに記載したが、この開
示は説明の目的のみのものと了解すべきである。本発明
は、添付の請求の範囲で表現している広い一般的な意味
の語て表わされるものである。

Claims (32)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】約50乃至800オングストロームの範囲の大
    きさを有し、ハロゲン化銀が表面増感された感光性ハロ
    ゲン化銀粒子と、 前記ハロゲン化銀粒子を保護し、かつ前記ハロゲン化銀
    粒子の光分解中に生成したハロゲンを可逆的に結合する
    高分子コロイド状沈殿防止剤とを含む光透過材料をコー
    ティングするためのホトクロミックエマルジョン。
  2. 【請求項2】前記ハロゲン化銀粒子が、AgCl、AgBrおよ
    びAgIならびにこれらの組合せからなる郡から選ばれた
    請求項1記載のホトクロミックエマルジョン。
  3. 【請求項3】前記ハロゲン化銀粒子が、AgClBrの外殻に
    より取り囲まれたAgI芯を有する請求項1記載のホトク
    ロミックエマルジョン。
  4. 【請求項4】前記ハロゲン化銀粒子が、Cu++、Cu+およ
    びこれらの組合せからなる群から選ばれたイオンと、さ
    らに前記のエマルジョンのコロイド性を阻害しないよう
    に選ばれた緩和な還元剤、もしくはR−S-、S2O3 、S
    またはこれらの組合せ(Rは有機基)からなる群から
    選ばれたイオンのいずれかまたは両者とにより表面ドー
    プされた請求項1記載のホトクロミックエマルジョン。
  5. 【請求項5】前記のイオンが、前記のエマルジョンの銀
    含有量に対して約102乃至105ppmの濃度範囲で前記のエ
    マルジョンに添加されている請求項4記載のホトクロミ
    ックエマルジョン。
  6. 【請求項6】前記のR−S-、S2O3 およびSイオン
    が、Na2S2O3、Na2S、1−フェニル−5−メルカプトテ
    トラゾールおよびこれらの混合物からなる群から選ばれ
    た1種類またはそれ以上の化合物により供給された請求
    項4記載のホトクロミックエマルジョン。
  7. 【請求項7】前記のSがNa2S2O3から供給され、前記
    のハロゲン化銀粒子がCu++陽イオンで表面ドープされた
    請求項4記載のホトクロミックエマルジョン。
  8. 【請求項8】前記の還元剤がアスコルビン酸である請求
    項4記載のホトクロミックエマルジョン。
  9. 【請求項9】前記の陽イオンが水溶性ハロゲン化銅から
    供給された請求項7記載のホトクロミックエマルジョ
    ン。
  10. 【請求項10】前記の沈殿防止剤が、高分子第三級アミ
    ンを含有している請求項1記載のホトクロミックエマル
    ジョン。
  11. 【請求項11】前記のコロイドが、ポリ−4−ビニルピ
    リジン、ポリ−2−ビニルピリジン、ポリビニルハロゲ
    ン化ピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリリシン、
    ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩
    化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポリカ
    ルボン酸、ポリスルホン酸、ポリビニルベンジルトリメ
    チルアンモニウム塩化物およびポリビニルハロゲン化ピ
    リジウムを含む高分子ハロゲン化第四級アンモニウム、
    セルロース系カルボキシレート、セルロース系サルフェ
    ート、セルロース系エーテル、これらの共重合体および
    混合物からなる群から選ばれた重合体を含有する請求項
    1記載のホトクロミックエマルジョン。
  12. 【請求項12】前記の沈殿防止剤がハロゲン化された基
    を少なくとも50%含有する重合体である請求項1記載の
    ホトクロミックエマルジョン。
  13. 【請求項13】前記のエマルジョンがさらに、 ハロゲン化銀結晶成長抑制剤 を含む請求項1記載のホトクロミックエマルジョン。
  14. 【請求項14】前記の結晶成長抑制剤が1H−プリン−6
    −アミン、グアニンおよび1−フェニル−5−メルカプ
    ト−テトラゾールからなる群から選ばれた請求項13記載
    のホトクロミックエマルジョン。
  15. 【請求項15】前記のエマルジョンが、10重量%以下の
    前記のコロイド状沈殿防止剤の存在下で調製される請求
    項1記載のホトクロミックエマルジョン。
  16. 【請求項16】Ag+イオンを含む第一の溶液を形成し; Br-、Cl-およびI-イオンの群から選ばれたハロゲン化物
    を含む第二の溶液を形成し; 前記の第一および第二の溶液を混合して、約50乃至800
    オングストロームの範囲の大きさを有するハロゲン化銀
    粒子の懸濁液を形成し; 前記の溶液のいずれか、もしくは前記の懸濁液に、ハロ
    ゲンを不可逆的に結合しない高分子材料を、前記懸濁液
    の10重量%以下の量で添加し; Cu++、Cu+およびこれらの組合せからなる群から選ばれ
    たイオン、ならびに(1)R−S-、S2O3 、Sまたは
    これらの組合せ(Rは有機基)からなる群から選ばれた
    イオンおよび/または(2)緩和な還元剤を含む第三の
    溶液を形成し; 前記ハロゲン化銀粒子を表面ドープして、該ハロゲン化
    銀粒子の感光性およびホトクロミック性を増加するよう
    に前記のハロゲン化銀粒子の懸濁液と前記第三の溶液を
    混合する; 各段階を含むホトクロミック材料の製造方。
  17. 【請求項17】前記の第三の溶液と混合した後、前記の
    懸濁液の薄層を形成し、膜を形成するように該薄層中の
    ほぼ全部の水を除去することにより前記薄層を乾燥する 段階をさらに含む請求項16記載の製造法。
  18. 【請求項18】前記の高分子材料が第三級アミンを含む
    請求項16記載の製造法。
  19. 【請求項19】前記の高分子材料が、ポリ−4−ビニル
    ピリジン、ポリ−2−ビニルピリジン、ポリビニルハロ
    ゲン化ピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリリシ
    ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
    リ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポ
    リカルボン酸、ポリスルホン酸、ポリビニルペンジルト
    リメチルアンモニウム塩化物およびポリビニルピリジウ
    ムハロゲン化物を含む高分子ハロゲン化第四級アンモニ
    ウム、セルロース系カルボキシレート、セルロース系サ
    ルフェート、セルロース系エーテル、これらの共重合体
    または混合物からなる群から選ばれた請求項16記載の製
    造法。
  20. 【請求項20】前記の高分子材料が、ハロゲン化された
    基を少なくとも50%含有する重合体である請求項16記載
    の製造法。
  21. 【請求項21】前記のハロゲン化銀粒子と前記の第三の
    溶液とを混合する前に、前記のハロゲン化銀粒子を洗浄
    し濃縮する 段階をさらに含む請求項16記載の製造法。
  22. 【請求項22】前記の懸濁液を洗浄し濃縮する前記の段
    階が、限外濾過で行われる請求項21記載の製造法。
  23. 【請求項23】ハロゲン化銀粒子を含有する懸濁液を形
    成する前記の段階が、連続核生成により行われる請求項
    16記載の製造法。
  24. 【請求項24】前記の第一および第二の溶液を混合した
    後、前記の懸濁液に結晶成長抑制剤を添加する 段階ほさらに含む請求項16記載の製造法。
  25. 【請求項25】前記の懸濁液の最終pHが約6.5以下であ
    る請求項16記載の製造法。
  26. 【請求項26】前記の最終pHが、3.0乃至4.5の範囲にあ
    る請求項25記載の製造法。
  27. 【請求項27】前記懸濁液をフィルムに乾燥した時、該
    懸濁液の導電率が増加するような薬剤を、前記懸濁液に
    添加する段階をさらに含む請求項16記載の製造法。
  28. 【請求項28】前記懸濁液にハロゲン化第四級アンモニ
    ウムを添加する段階をさらに含む請求項16記載の製造
    法。
  29. 【請求項29】前記ハロゲン化第四級アンモニウムが、
    ベンジルトリメチルアンモニウム塩化物およびトリメチ
    ルアンモニウム塩化物からなる群から選ばれた請求項28
    記載の製造法。
  30. 【請求項30】約50乃至800オングストロームの大きさ
    を有する表面増感された感光性ハロゲン化銀粒子がその
    中に分布しているマトリックスから形成され、該マトリ
    ックスが、本質的に前記ハロゲン化銀粒子の光分解中に
    生成したハロゲンを不可逆的に結合しない重合体であ
    る、ほぼ水のない膜を含むホトクロミック材料。
  31. 【請求項31】約50乃至800オングストロームの大きさ
    を有する表面増感された感光性ハロゲン化銀粒子がその
    中に分布しているマトリックスから形成され、該マトリ
    ックスが、本質的に前記ハロゲン化銀粒子の光分解中に
    生成したハロゲンを不可逆的に結合しない重合体であ
    る、ほぼ水のない膜と、 前記の膜を封入している透明レンズ構成要素と を含むホトクロミックレンズ。
  32. 【請求項32】約50乃至800オングストロームの大きさ
    を有する表面増感された感光性ハロゲン化銀粒子がその
    中に分布しているマトリックスから形成され、該マトリ
    ックスが、本質的に前記ハロゲン化銀粒子の光分解中に
    生成したハロゲンを不可逆的に結合しない重合体であ
    る、ほぼ水のない膜と、 前記の膜を封入している透明シート材料と を含むホトクロミック窓ガラス。
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