JP4521652B2 - 金属ナノロッド含有組成物およびその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は可視光・近赤外光に対する選択的な吸収機能と電磁波遮蔽機能を有する金属ナノロッドを含有した組成物とその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属の微粒子に光を照射するとプラズモン吸収と呼ばれる共鳴吸収現象が生じる。この吸収現象は金属の種類と形状によって吸収波長域が異なる。例えば、球状の金微粒子が水に分散した金コロイドは530nm付近に吸収域を持つが、微粒子の形状を短軸10nmのロッド状にすると、ロッドの短軸に起因する530nm付近の吸収の他に、ロッドの長軸に起因する長波長側の吸収を有することが知られている(例えば、S-S.Chang et al,Langmuir,1999,15.p701-709)。
【0003】
【発明の解決課題】
従来、金属微粒子がこのようなプラズモン吸収を示すことは知られているが、この現象を利用したコーティグ組成物、すなわち塗料組成物はこれまで知られていない。例えば、特開平11−80647号および特開平11−319538号には、貴金属や銅のコロイド粒子と高分子顔料分散剤を含むコロイド溶液が記載されているが、これは塗料としての着色性や溶液の安定性を高めることを目的としたものであり、金属微粒子の形状を特定して近赤外光に対する吸収効果や電磁波遮蔽効果を得るようにしたものではない。また、特表平9−506210号には金属炭化物ナノ微粒子とその製造方法が記載されているが、金属微粒子の短軸と長軸の比を特定して近赤外光に対する吸収機能を高めることは認識されておらず、これを塗料に具体化することは示されていない。
【0004】
また、金属配線パターンを形成することを目的として、固体表面に担持させたプラズモン吸収する無機質微粒子を直径100nm未満およびアスペクト比1以上に成長させた微細ロッドにして使用することが知られている(特開2001−64794)。しかし、この方法は、微細ロッドは固体表面に担持された状態で成長するため、各種溶媒、バインダーに分散させることができないので塗料化することができない。また、金属微粒子のプラズモン吸収は合成過程における成長目的にのみ利用されており、金属ナノロッドの長軸に起因する可視光・近赤外光の特定波長の選択的な吸収に利用したものではない。
【0005】
【課題を解決する手段】
以上の従来技術に対して、本発明は長軸の長さとアスペクト比を特定した金属ナノロッドを用いることによって、波長400nm〜2000nmの可視光・近赤外光に対して選択的な吸収機能を有すると共に電磁波遮蔽機能を有する組成物と、この組成物によって形成されたコーティング組成物ないしコーティング膜等の用途を提供するものである。
【0006】
本発明によれば、以下の構成からなる金属ナノロッド含有塗料組成物とその製造方法および被膜に関する。
〔1〕ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)によって表面が保護された金属ナノロッド(長軸が400nm未満であってアスペクト比が1より大きい)の水分散液を樹脂に混合してなる塗料組成物であって、金属ナノロッドの長さによる波長吸収能を有する被膜を形成することを特徴とする金属ナノロッド含有塗料組成物。
〔2〕ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面が保護された金属ナノロッドの水分散液を、界面活性剤(商品名ソルスパース24000SC)を溶解したトルエン中に混合し、アセトンを添加して金属ナノロッド表面の上記CTABをアセトンによって溶解すると共に上記界面活性剤によって表面処理し、次いで、トルエン相を分離して有機溶媒相を抽出することによって得た金属ナノロッド(長軸が400nm未満であってアスペクト比が1より大きい)の有機溶媒分散液を樹脂に混合してなる塗料組成物であって、金属ナノロッドの長さによる波長吸収能を有する被膜を形成することを特徴とする金属ナノロッド含有塗料組成物。
〔3〕上記[1]の樹脂がアクリル樹脂またはフッ素樹脂であり、上記[2]の樹脂がアクリル樹脂、ウレタン樹脂、またはラジカル重合性オリゴマーである上記[1]または上記[2]の金属ナノロッド含有塗料組成物。
〔4〕上記[1]または上記[2]の塗料組成物によって形成された被膜であって、短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ50nmの金ナノロッドを含有し、800nm〜1000nmの全波長域において透過率が15%以下であり、表面抵抗が2.5Ω/□以下である波長吸収被膜。
〔5〕上記[1]または上記[2]の塗料組成物によって形成された被膜であって、短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ30nmの金ナノロッドを含有し、700nmに吸光度のピークを有する波長吸収被膜。
〔6〕上記[1]または上記[2]の塗料組成物によって形成された被膜であって、短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ100nmの金ナノロッドを含有し、1200nm〜1600nmの全波長域において透過率が15%以下であり、表面抵抗が2.5Ω/□以下である波長吸収被膜。
〔7〕ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面が保護された金属ナノロッドを水分散液にして樹脂に混合し、金属ナノロッドを含有する塗料組成物を製造する方法。
〔8〕ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面が保護された金属ナノロッドの水分散液を、界面活性剤(商品名ソルスパース24000SC)を溶解したトルエン中に混合し、アセトンを添加して金属ナノロッド表面の上記CTABをアセトンによって溶解すると共に界面活性剤によって表面処理し、次いで、トルエン相を分離して有機溶媒相を抽出することによって金ナノロッドが分散した有機溶媒濃縮液にし、これを樹脂に混合して金ナノロッドを含有する塗料組成物を製造する方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明は以下[1]、[2]の金属ナノロッド含有塗料組成物に関する。
〔1〕ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTABと云う)によって表面が保護された金属ナノロッド(長軸が400nm未満であってアスペクト比が1より大きい)の水分散液を樹脂に混合してなる塗料組成物であって、金属ナノロッドの長さによる波長吸収能を有する被膜を形成することを特徴とする金属ナノロッド含有塗料組成物。
〔2〕ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面が保護された金属ナノロッドの水分散液を、界面活性剤(商品名ソルスパース24000SC)を溶解したトルエン中に混合し、アセトンを添加して金属ナノロッド表面の上記CTABをアセトンによって溶解すると共に上記界面活性剤によって表面処理し、次いで、トルエン相を分離して有機溶媒相を抽出することによって得た金属ナノロッド(長軸が400nm未満であってアスペクト比が1より大きい)の有機溶媒分散液を樹脂に混合してなる塗料組成物であって、金属ナノロッドの長さによる波長吸収能を有する被膜を形成することを特徴とする金属ナノロッド含有塗料組成物。
さらに、本発明は上記[1]または上記[2]の塗料組成物によって形成された波長吸収被膜に関する。上記被膜は導電性を有し、また可視光および近赤外光に対して吸収機能を有し、例えば、実施例1〜15に示すように、〔イ〕短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ50nmの金ナノロッドを含有することによって、800nm〜1000nmの全波長域において透過率が15%以下であり、〔ロ〕短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ30nmの金ナノロッドを含有することによって700nmに吸光度のピークを有する。なお、上記[イ][ロ]の各波長域に対する光吸収能を有することを、便宜上、選択的な光吸収機能を有すると云う。
【0008】
金属ナノロッドの金属種としては金、銀、銅、およびそれらの合金などを用いることができる。本発明において用いる金属ナノロッドはアスペクト比(長軸長さ/短軸長さ)が1より大きく、特にアスペクト比2〜10のものが好適である。アスペクト比が1の場合には、球状の金属微粒子が溶媒に分散したコロイド状の分散液と同様になり、可視光および近赤外光の波長域において選択的な光吸収効果が得られない。
【0009】
また、本発明の金属ナノロッドは長軸が400nm未満であるものが好ましく、200nm以下がさらに好ましい。金属ナノロッドの長軸が400nm以上であると、これを溶媒に分散させたときに安定なコロイド状の分散液が得られ難い。また、長軸が400nm未満、好ましくは200nm以下の金属ナノロッドは、これを溶媒に分散させたものは肉眼で粒子として認識し難いので、この金属ナノロッドを分散させた組成物は透明性を有することができる。また、長軸が400nm未満、好ましくは200nm以下の金属ナノロッドは長軸による波長吸収能によって、波長400nm〜2000nmの可視光・近赤外光の特定波長に対して選択的な吸収効果を有することができる。なお、例えば金ナノロッドは短軸の波長吸収能として530nm付近に吸収域が存在するが、短軸の長さが2nm以下であればこの影響は無視できる。
【0010】
また、上記金属ナノロッドは導電性を有するので、本発明の金属ナノロッド含有組成物は導電性を有し、電磁波に対して遮蔽機能を有する。この金属ナノロッド含有組成物からなるコーティング組成物を用いて基材表面に導電性コーティング膜を形成することができる。
【0011】
本発明の金属ナノロッド含有組成物をコーティング液に分散させたコーティング組成物を得ることができる。具体的には、例えば上記金属ナノロッド含有組成物を塗料成分に混合することによってコーティング組成物、すなわち塗料組成物を得ることができる。金属ナノロッドを分散させる溶媒の種類は塗料に使用されている水や各種有機溶剤であれば良い。また、金属ナノロッドの分散量やその他のバインダー(樹脂)や添加剤などは使用条件に応じて適宜定めることができる。なお、本発明の金属ナノロッド含有組成物は上記金属ナノロッドを分散した水分散液もその範囲に含む。例えば、実施例に示すように、本発明の金属ナノロッドの水分散液を樹脂エマルジョンと混合することによって塗料組成物を得ることができる。また、本発明に係るコーティング組成物の使用方法も特には制限されない。刷毛塗り、吹き付け、ロールコーティングやスピンコーティングなどの各種の方法によって使用することができる。
【0012】
本発明のコーティング組成物によって形成されるコーティング膜は波長400nm〜2000nmの可視光・近赤外光に対して選択的な吸収機能を有すると共に電磁波遮蔽機能を有する。また、コーティング組成物を基材表面にコーティングした被膜は上記光吸収機能および電磁波遮蔽機能と共に導電性を有し、例えば、表面抵抗値2.5Ω/□以下の導電性コーティング層を形成することができる。
【0013】
上記コーティング組成物によって形成されたコーティング膜を基材表面に形成し、またはコーティング膜を形成した基材表面に他の基材を積層するなどの方法によって基材の間にコーティング膜を形成することにより、上記光吸収機能および電磁波遮蔽機能を有する光学フィルターを得ることができる。さらに、基材表面に上記コーティング膜を形成したものは上記表面抵抗値以下の導電性を有する光学フィルターを得ることができる。
【0014】
この表面抵抗値以下の導電性コーティング層はプラズマディスプレーパネル(PDP)の光学フィルターとして必要な近赤外光に対する十分な光吸収性と電磁波遮蔽性を有するので、このコーティング層を有するフィルターはPDP用の光学フィルターとして使用することができる。
【0015】
また、本発明の組成物によって形成されるコーティング膜は400nm〜2000nmの可視光・近赤外光に対して選択的な吸収機能を有するので、可視光を選択吸収するカラーフィルターや、近赤外光を選択吸収する熱線遮蔽フィルターなどに使用することができる。
【0016】
【実施例】
本発明を実施例によって具体的に示す。なお、以下の実施例は金ナノロッドを用いた主に400nm〜1800nmの波長域における光吸収機能ないし電磁波遮蔽機能を示しているが、金属ナノロッドの種類や長さ、組成化の条件などを変更することによって2000nmまでの波長域における光吸収機能および電磁波遮蔽機能を有することができる。
【0017】
〔実施例1〕
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面を保護した金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ50nm)の水分散液10g(金ナノロッド1g含有)をアクリル樹脂エマルジョン(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料を室温下に3ヶ月以上放置したところ、変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料を透明な基材(PETシート)に厚さ2μmに塗布し乾燥してコーティング膜を形成した。この膜に400nm〜1000nmの光を照射し、分光光度計(日本分光株式会社製品:V-570)によって透過率を測定したところ、この800nm〜1000nmの全域にわたり透過率は15%以下であり、近赤外光に対して十分な遮蔽効果を有することを確認した。さらに、このコーティング膜(膜厚2μm)の表面抵抗を4端針法により抵抗率計(三菱化学株式会社製品:ロレスターGP)を用いて測定したところ2.5Ω/□以下であり、PDP用電磁波遮蔽フィルターとして使用可能な値を示した。
【0018】
〔実施例2〕
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面を保護した金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ30nm)の水分散液10g(金ナノロッド1g含有)をアクリル樹脂エマルジョン(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料を室温下に3ヶ月以上放置したところ、変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料を透明な基材(PETシート)に厚さ2μmに塗布し乾燥してコーティング膜を形成した。この膜に400nm〜1000nmの光を照射し、分光光度計(日本分光株式会社製品:V-570)によって透過率を測定したところ、700nmにピークを持つ吸光度が得られ、本コーティング膜は光学フィルターとして機能することを示した。
【0019】
〔実施例3〕
実施例1と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ50nm)の水分散液をフッ素樹脂エマルジョン(固形分40質量%)と混合して塗料化した。この塗料について実施例1と同様の試験を行ったところ、室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料を用いたコーティング膜の800nm〜1000nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0020】
〔実施例4〕
実施例2と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ30nm)の水分散液をフッ素樹脂エマルジョン(固形分40質量%)と混合して塗料化した。この塗料について実施例1と同様の試験を行ったところ、室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料によって形成したコーティング膜は700nmにピークを持つ光吸収特性を有し、光学フィルターとして機能することを示した。
【0021】
〔実施例5〕
実施例1と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ50nm)の水分散液を界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)を溶解したトルエン中に混合しながらアセトンを添加し、1時間攪拌後、静置した。保護剤のCTABはアセトンによって溶解し、金ナノロッドは界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)によって表面処理された。静置した混合液は無色透明の水相と鮮やかな赤色のトルエン相に分離した。その後、有機溶媒相のみを抽出し、さらにエバポレーターを用いて余剰のトルエンを除去して、トルエンの金ナノロッド濃縮液(固形分50質量%)を得た。この濃縮液は沈殿を生成せず、界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)で表面処理された金ナノロッドが安定に分散していた。この濃縮液2gをアクリル樹脂のトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料を用いたコーティング膜(膜厚2μm)の800nm〜1000nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0022】
〔実施例6〕
実施例2と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ30nm)の水分散液を界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)を溶解したトルエン中に混合しながらアセトンを添加し、1時間攪拌後、静置した。保護剤のCTABはアセトンによって溶解し、金ナノロッドは界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)によって表面処理された。静置した混合液は無色透明の水相と着色したトルエン相に分離した。その後、有機溶媒相のみを抽出し、さらにエバポレーターを用いて余剰のトルエンを除去し、トルエンの金ナノロッド濃縮液(固形分50質量%)を得た。この濃縮液は沈殿を生成せず、界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)で表面処理された金ナノロッドが安定に分散していた。この濃縮液2gをアクリル樹脂のトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料によって形成したコーティング膜は700nmにピークを持つ光吸収特性を有し、光学フィルターとして機能することを示した。
【0023】
〔実施例7〕
実施例1と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ50nm)を実施例5と同様の方法で処理して得た金ナノロッド濃縮液2gをウレタン樹脂のトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。さらに、この塗料を用いたコーティング膜(膜厚2μm)の800nm〜1000nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0024】
〔実施例8〕
実施例2と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ30nm)を実施例6と同様の方法で処理して得た金ナノロッド濃縮液2gをウレタン樹脂のトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は暗所の室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料によって形成したコーティング膜は700nmにピークを持つ光吸収特性を有し、光学フィルターとして機能することを示した。
【0025】
〔実施例9〕
実施例1と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ50nm)を実施例5と同様の方法で処理して得た金ナノロッド濃縮液2gをラジカル重合性オリゴマーのトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は暗所の室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。さらに、この塗料を用いたコーティング膜(膜厚2μm)の800nm〜1000nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0026】
〔実施例10〕
実施例2と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ30nm)を実施例6と同様の方法で処理して得た金ナノロッド濃縮液2gをラジカル重合性オリゴマーのトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は暗所の室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料によって形成したコーティング膜は700nmにピークを持つ光吸収特性を有し、光学フィルターとして機能することを示した。
【0027】
〔実施例11〕
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面を保護した金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ100nm)の水分散液10g(金ナノロツド1g含有)をアクリル樹脂エマルジョン(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料を室温下に3ケ月以上放置したところ、変色や沈毅を生成せず安定であった。また、この塗料を透明な基材(PETシート)に厚さ2μmに塗布し乾燥してコーティング膜を形成した。この膜に400nm〜2000nmの光を照射し、分光光度計(日本分光株式会社製品:V-570)によって透過率を測定したところ、この1200nm〜1600nmの全域にわたり透過率は15%以下であり、近赤外光に対して十分な遮蔽効果を有することを確認した。さらに、このコーティング膜(膜厚2μm)の表面抵抗を4端針法により抵抗率計(三菱化学株式会社製品:ロレスターGP)を用いて測定したところ2.5Ω/□以下であった。
【0028】
〔実施例12〕
実施例11と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ100nm)の水分散液をフッ素樹脂エマルジョン(固形分40質量%)と混合して塗料化した。この塗料について実施例11と同様の試験を行ったところ、室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料を用いたコーティング膜の1200nm〜1600nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0029】
〔実施例13〕
実施例11と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ100nm)の水分散液を界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)を溶解したトルエン中に分散しながらアセトンを添加し、1時間攪拌後、静置した。保護剤のCTABはアセトンによって溶解し、金ナノロッドは界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)によって表面処理された。静置した混合溶液は無色透明の水相と鮮やかな赤色のトルエン層に分離した。その後、有機溶媒相のみを抽出し、さらにエパボレーターを用いて余剰のトルエンを除去し、トルエンの金ナノロッド濃縮液(固形分50質量%)を得た。この濃縮液は沈殿を生成せず、界面活性剤(アヒ゛シア社製品:ソルスハ゜ース24000SC)で表面処理された金ナノロッドが安定に分散していた。この濃縮液2gをアクリル樹脂のトルエン溶液(同形分40質量%〉0.625gと混合して塗料化した。この塗料は室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。また、この塗料を用いたコーティング膜(膜厚2μm)の1200nm〜1600nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0030】
〔実施例14〕
実施例11と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ100nm)を実施例13と同様の方法で処理して得た金ナノロッド濃縮液2gをウレタン樹脂のトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈擬を生成せず安定であった。また、この塗料を用いたコーティング膜(膜厚2μm)の1200nm〜1600nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0031】
〔実施例15〕
実施例11と同様の金ナノロッド(短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ100nm)を実施例13と同様の方法で処理して得た金ナノロッド濃縮液2gをラジカル重合性オリゴマーのトルエン溶液(固形分40質量%)0.625gと混合して塗料化した。この塗料は暗所の室温下に3ヶ月以上放置しても変色や沈殿を生成せず安定であった。さらに、この塗料を用いたコーティング膜(膜原2μm)の1200nm〜1600nmの波長に対する透過率は全域にわたり15%以下であり、表面抵抗値は2.5Ω/□以下であった。
【0032】
【発明の効果】
本発明の金属ナノロッド含有組成物によって得られるコーティング膜は、波長400nm〜2000nmの可視光・近赤外光に対して優れた選択的吸収機能と電磁波遮蔽機能を有する。従って、本発明のコーティング組成物を透明な基材にコーティングすることによって可視光・近赤外線に対する光吸収機能と電磁波遮蔽機能とを有する光学フィルターを得ることができる。さらに、この組成物によって表面抵抗値2.5Ω/□以下の導電性コーティング層を形成することができ、この導電性コーティング層を形成したフィルターはプラズマディスプレーパネル(PDP)用の光学フィルターとして利用することができる。
Claims (8)
- ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)によって表面が保護された金属ナノロッド(長軸が400nm未満であってアスペクト比が1より大きい)の水分散液を樹脂に混合してなる塗料組成物であって、金属ナノロッドの長さによる波長吸収能を有する被膜を形成することを特徴とする金属ナノロッド含有塗料組成物。
- ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面が保護された金属ナノロッドの水分散液を、界面活性剤(商品名ソルスパース24000SC)を溶解したトルエン中に混合し、アセトンを添加して金属ナノロッド表面の上記CTABをアセトンによって溶解すると共に上記界面活性剤によって表面処理し、次いで、トルエン相を分離して有機溶媒相を抽出することによって得た金属ナノロッド(長軸が400nm未満であってアスペクト比が1より大きい)の有機溶媒分散液を樹脂に混合してなる塗料組成物であって、金属ナノロッドの長さによる波長吸収能を有する被膜を形成することを特徴とする金属ナノロッド含有塗料組成物。
- 請求項1の樹脂がアクリル樹脂またはフッ素樹脂であり、請求項2の樹脂がアクリル樹脂、ウレタン樹脂、またはラジカル重合性オリゴマーである請求項1または請求項2の金属ナノロッド含有塗料組成物。
- 請求項1または請求項2の塗料組成物によって形成された被膜であって、短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ50nmの金ナノロッドを含有し、800nm〜1000nmの全波長域において透過率が15%以下であり、表面抵抗が2.5Ω/□以下である波長吸収被膜。
- 請求項1または請求項2の塗料組成物によって形成された被膜であって、短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ30nmの金ナノロッドを含有し、700nmに吸光度のピークを有する波長吸収被膜。
- 請求項1または請求項2の塗料組成物によって形成された被膜であって、短軸の平均長さ10nmおよび長軸の平均長さ100nmの金ナノロッドを含有し、1200nm〜1600nmの全波長域において透過率が15%以下であり、表面抵抗が2.5Ω/□以下である波長吸収被膜。
- ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面が保護された金属ナノロッドを水分散液にして樹脂に混合し、金属ナノロッドを含有する塗料組成物を製造する方法。
- ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)で表面が保護された金属ナノロッドの水分散液を、界面活性剤(商品名ソルスパース24000SC)を溶解したトルエン中に混合し、アセトンを添加して金属ナノロッド表面の上記CTABをアセトンによって溶解すると共に界面活性剤によって表面処理し、次いで、トルエン相を分離して有機溶媒相を抽出することによって金ナノロッドが分散した有機溶媒濃縮液にし、これを樹脂に混合して金ナノロッドを含有する塗料組成物を製造する方法。
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