JP4853530B2 - 可動部を有するマイクロデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、可動部を有するマイクロデバイスに関する。
可動部を有するマイクロデバイスが知られている。この種のマイクロデバイスは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)又はマイクロマシンとも呼ばれており、SOI基板などの成層材料から、半導体素子の製造技術を用いて製造されている。
可動部を有するマイクロデバイスでは、可動部が支持基板に固着することを防止する必要がある。例えば特許文献1−4に、可動部が支持基板に固着することを防止する技術が開示されている。
特許文献1には、振動式検出器が開示されている。この振動式検出器は、基板と、基板に隙間を介して対向する可動部を備えている。可動部は、基板に対して相対変位可能に支持されている。この振動式検出器では、基板の可動部に対向する表面が、エッチングによって粗面化されている。
特許文献2には、半導体装置が開示されている。この半導体装置は、第1の構造層と、第1の構造層に隙間を介して対向する第2の構造層を備えている。第2の構造層は、第1の構造層に対して相対変位可能に支持された可動部となっている。この半導体装置では、第1の構造層と第2の構造層の互いに対向する表面が、レーザによって互いに異なる粗さで粗面化されている。
特許文献3には、加速度センサが開示されている。この加速度センサは、固定電極と、固定電極に隙間を介して対向する可動電極を備えている。可動電極は、固定電極に対して相対変位可能に支持された可動部となっている。この加速度センサでは、固定電極と可動電極の互いに対向する表面の少なくとも一方に、凹部の幅が0.01μm以上0.1μm以下の凹凸が、陽極化成処理によって形成されている。
特許文献4には、インクジェットヘッドが開示されている。このインクジェットヘッドは、固定電極と、固定電極に隙間を介して対向する可動電極を備えている。可動電極は、固定電極に対して相対変位可能に支持された可動部となっている。このインクジェットヘッドでは、可動電極と固定電極の互いに対向する表面の少なくとも一方に、絶縁性を有する複数の突起が設けられている。
特開2000−349065号公報 特開2007−268704号公報 特開平11−340477号公報 特開2002−160363号公報
特許文献1−3に開示された技術のように、可動部と支持基板の互いに対向する表面を粗面化すれば、可動部と支持基板が互いに接触したときに、その接触面積を比較的に小さく抑えることができる。従って、可動部と支持基板が固着することを防止することができる。しかしながら、可動部と支持基板が接触を繰り返せば、粗面化されていた表面が次第に平滑化されてしまい、その結果、可動部と支持基板が固着してしまうことがある。
それに対して、特許文献4に開示された技術のように、可動部と支持基板の互いに対向する表面に突起する手法であれば、突起が完全に摩耗しないかぎり、可動部と支持基板の固着を長期に亘って防止できるように思われる。しかしながら、可動部と支持基板が接触を繰り返せば、突起そのものが可動部又は支持基板から剥離してしまい、その結果、可動部と支持基板が固着してしまうことがある。
以上のように、特許文献1−4に開示された技術では、可動部と支持基板が固着することを、長期に亘って防止することができないという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決する。本発明は、可動部と支持基板が固着することを、長期に亘って防止することができる技術を提供する。
本発明は、マイクロデバイスに具現化される。このマイクロデバイスは、支持基板と、支持基板に隙間を介して対向しているとともに、支持基板に対して相対変位可能に支持された可動部を備えている。支持基板と可動部の互いに対向する表面の少なくとも一方には、少なくとも一つの突起が設けられている。そして、前記突起には、その突起が設けられた支持基板又は可動部の内部へ伸びる基礎部が、一体に設けられている。
このマイクロデバイスでは、突起がストッパとして機能することにより、可動部と支持基板が直接的に接触することが禁止される。それにより、可動部と支持基板の固着が防止される。
前記突起は、支持基板又は可動部に埋設された基礎部によって、強固に保持されている。従って、支持基板と可動部が突起を介して衝突を繰り返しても、突起が剥離することが防止される。
このマイクロデバイスによると、支持基板と可動部が固着することを、長期に亘って防止することができる。
前記したマイクロデバイスにおいて、突起の少なくとも先端における表面は、曲面であることが好ましい。
この構成によると、可動部と支持基板が突起を介して衝突したときに、突起や突起に衝突した可動部又は支持基板に生じる応力を、低く抑えることができる。それにより、突起や可動部又は支持基板の損傷が防止され、異物の発生に起因する誤作動なども防止される。
前記したマイクロデバイスにおいて、突起と基礎部の接続位置では、突起の断面積の方が、基礎部の断面積よりも大きいことが好ましい。
この構成によると、突起は、基礎部によって保持されるだけでなく、支持基板又は可動部の表面にも接合される。それにより、突起の剥離がより確実に防止される。
前記したマイクロデバイスにおいて、突起及びその基礎部は、ポリシリコンによって形成されていることが好ましい。
ポリシリコンを用いると、微小な突起及び基礎部を、高い強度で形成することができる。また、ポリシリコンは高い電気抵抗率を有するので、可動部と支持基板が電気的にショートすることも防ぐことができる。
本発明は、基板に犠牲層を介してバルク層が積層された積層材料から、基板と、基板に隙間を介して対向するとともに、基板に対して相対変位可能に支持された可動部を備え、基板と可動部の互いに対向する表面の少なくとも一方に、少なくとも一つの突起が設けられたマイクロデバイスを製造する製造方法にも具現化される。
本発明に係る製造方法は、基板とバルク層の少なくとも一方に、犠牲層に達する貫通孔を形成する工程と、貫通孔を通して犠牲層の一部をエッチングし、貫通孔に連なる空洞部を犠牲層内に形成する工程と、貫通孔と空洞部の内部に前記突起を形成する材料を充填する工程と、バルク層を前記可動部の形状に加工する工程と、可動部と基板の間の犠牲層をエッチングによって除去する工程を、備えている。
上記した製造方法のように、突起を形成する材料を、支持基板又は可動部に形成した貫通孔を通じて、犠牲層に形成した空洞部に充填すると、支持基板又は可動部の表面に突起を形成することができる。このとき、突起を形成する材料を、支持基板又は可動部に形成した貫通孔にも充填すれば、支持基板又は可動部の内部に伸びる基礎部を、突起と一体に形成することができる。
上記した製造方法によれば、可動部と支持基板の接触を防止する突起を、可動部と支持基板の間の犠牲層を除去するのに先立って、予め形成しておくことができる。可動部と支持基板の間の犠牲層を除去すれば、可動部と支持基板は隙間を介して対向することになり、両者は互いに接触し得る状態となる。このとき、可動部と支持基板の間に突起が既に形成されていれば、可動部と支持基板が直接的に接触することが防止される。この製造方法によると、マイクロデバイスを製造する段階から、可動部と支持基板が固着することを防止することができる。
上記した製造方法では、前記した空洞部を、等方性エッチングによって形成することが好ましい。
貫通孔を通して犠牲層を等方性エッチングした場合、犠牲層のエッチングは貫通孔の位置を起点にして放射状に進行する。従って、犠牲層には、略半球状の空洞部が形成される。空洞部の形状が略半球状であれば、その後に形成される突起の形状も略半球状となる。この場合、突起の先端における表面は曲面となり、突起と基礎部の接続位置では、突起の断面積の方が、基礎部の断面積よりも大きくなる。即ち、先に説明した好適な突起及び基礎部を、比較的に簡単に構成することができる。
本発明のマイクロデバイスによると、支持基板と可動部が固着することを、長期に亘って防止することができる。さらに、本発明の製造方法によれば、支持基板と可動部が固着することを、マイクロデバイスの製造プロセスの段階から防止することができる。
実施例1の二軸加速度センサを示す平面図。 図1に示す二軸加速度センサのA−A’断面図。 図1に示す二軸加速度センサのB−B’断面図。 図1に示す二軸加速度センサのC−C’断面図。 二軸加速度センサがy軸方向の加速度を検出する様子を示す図。 二軸加速度センサがz軸方向の加速度を検出する様子を示す図(B−B’断面)。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程1を示しており、図7(a)はB−B’断面図を示し、図7(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程2を示しており、図8(a)はB−B’断面図を示し、図8(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程3を示しており、図9(a)はB−B’断面図を示し、図9(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程4を示しており、図10(a)はB−B’断面図を示し、図10(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程5を示しており、図11(a)はB−B’断面図を示し、図11(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程6を示しており、図12(a)はB−B’断面図を示し、図12(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程7を示しており、図13(a)はB−B’断面図を示し、図13(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程8を示しており、図14(a)はB−B’断面図を示し、図14(b)はC−C’断面図を示す。 二軸加速度センサの製造プロセスの工程9を示しており、図15(a)はB−B’断面図を示し、図15(b)はC−C’断面図を示す。 バルク基板に形成された貫通孔と絶縁層内に形成された空洞部を示す図(工程4)。 バルク基板に形成された突起及び基礎部を示す図。 二軸加速度センサにz軸方向の衝撃力が加わり、可動マスと支持基板が突起を介して衝突した状態を示す図。 実施例2の突起を形成するために、バルク基板に形成された貫通孔及び絶縁層内に形成された空洞部を示す図。 実施例2の突起及び基礎部の示す図。 実施例3の突起及び基礎部を形成するプロセスを示しており、図21(a)は工程4の状態を示し、図21(b)は工程5の状態を示し、図21(c)は工程8の状態を示す。 実施例4の突起及び基礎部の示す図。 実施例5の突起及び基礎部の示す図。 実施例6の突起及び基礎部の示す図。 実施例7の突起及び基礎部の示す図。 実施例8の突起及び基礎部を形成するために、支持基板に形成された貫通孔及び絶縁層内に形成された空洞部を示す図。 実施例8の突起及び基礎部を示す図。 実施例9の二軸角速度センサを示す平面図。 図28に示す二軸角速度センサのD−D’断面図。 実施例10のミラーアレイデバイスを示す平面図。 図30に示すミラーアレイデバイスのE−E’断面図。 実施例10のミラーアレイデバイスを駆動方法を説明する図。
本発明を実施するための好適な実施形態を列記する。
(形態1) 本発明の技術は、加速度センサ又は角速度センサに適用することができる。加速度センサや角速度センサは、支持基板と、支持基板に隙間を介して対向するとともに、支持基板に対して相対変位可能に支持された可動マスを備えている。この場合、可動マスと支持基板の少なくとも一方に、本発明に係る突起及び基礎部を形成するとよい。それにより、支持基板と可動マスの固着を長期に亘って防止することができる。
(形態2) 本発明の技術は、ミラーアレイデバイスに適用することができる。ミラーアレイデバイスは、支持基板と、支持基板に隙間を介して対向するとともに、支持基板に対して相対変位可能に支持された可動ミラーを備えている。この場合、本発明に係る突起及び基礎部を、可動ミラーと支持基板の少なくとも一方に形成するとよい。それにより、支持基板と可動ミラーの固着を長期に亘って防止することができる。
(形態3) 本発明の技術は、例えば半導体材料で形成されたマイクロデバイスに適用することができる。ただし、マイクロデバイスを構成する材料によって、その適用が制限されるものではなく、半導体材料以外の材料で形成されたマイクロデバイスにも、本発明に係る突起及び基礎部を同様に設けることができる。
図1は、実施例1の二軸加速度センサ1の構成を示す平面図である。図2は、図1に示す二軸加速度センサ1のA−A’断面図である。図3は、図1に示す二軸加速度センサ1のB−B’断面図である。図4は、図1に示す二軸加速度センサ1のC−C’断面図である。二軸加速度センサ1は、y軸方向に印加された加速度と、z軸方向に印加された加速度を、それぞれ検出することができるマイクロデバイスである。二軸加速度センサ1は、半導体基板から製造された半導体装置の一種である。詳しくは、2枚のシリコン基板が絶縁層を介して積層されたSOI(Silicon on Insulator)基板から製造されている。
図1、図2、図3に示すように、二軸加速度センサ1は、支持基板15と、支持基板15の上面に絶縁層14を介して固定された4つのアンカー部9と、4つのアンカー部9に対して略中央に位置しているとともに、支持基板15に隙間を介して対向している可動マス2と、可動マス2から各々のアンカー部9へ伸びている4本の支持梁3を備えている。
支持基板15は、単結晶シリコンによって形成されている。支持基板15を形成する単結晶シリコンには、導電性の不純物が添加されており、導電性を有している。同様に、アンカー部9と可動マス2と支持梁3も、単結晶シリコンのバルク基板を加工することによって一体に形成されている。アンカー部9、可動マス2、支持梁3を形成する単結晶シリコンも、導電性の不純物が添加されており、導電性を有している。ただし、支持基板15を形成する単結晶シリコンと、アンカー部9、可動マス2、支持梁3を形成する単結晶シリコンは、絶縁層14によって電気的に絶縁されている。
各々の支持梁3は、可動マス2と各々のアンカー部9の間を、x軸方向に平行に伸びている。また、各々の支持梁3は、支持基板15に対して略平行に伸びており、支持基板15に隙間を介して対向している。即ち、各々の支持梁3は、支持基板15から離間しており、弾性変形することができる。それにより、可動マス2は、支持基板15に対してy軸方向及びz軸方向に、相対変位可能に支持されている。従って、二軸加速度センサ1にy軸方向の加速度が印加されると、可動マス2は支持基板15に対してy軸方向に変位し、二軸加速度センサ1にz軸方向の加速度が印加されると、可動マス2は支持基板15に対してz軸方向に変位する。このとき、可動マス2は、印加された加速度の向きとは逆の向きに変位する。
可動マス2には、マトリクス状に開口する複数の矩形孔8が形成されている。これらの矩形孔8は、二軸加速度センサ1の製造プロセスにおいて、犠牲層である絶縁層14をエッチングするために設けられたものである。可動マス2に形成する矩形孔8の数、大きさ、配列は、特に限定されるものでなく、適宜設計することができる。
図1に示すように、可動マス2には、複数の第1可動櫛歯電極4と、複数の第2可動櫛歯電極7が設けられている。複数の第1可動櫛歯電極4は、可動マス2のy軸正方向側の端面に設けられており、複数の第2可動櫛歯電極7は、可動マス2のy軸負方向側の端面に設けられている。第1可動櫛歯電極4と第2可動櫛歯電極7は、可動マス2と一体に、導電性を有する単結晶シリコンによって形成されている。各々の第1可動櫛歯電極4及び第2可動櫛歯電極7は、x軸方向に伸びている。
一方、支持基板15には、第1固定電極12aと、第2固定電極12bが設けられている。第1固定電極12aと第2固定電極12bは、不純物が添加された単結晶シリコンによって形成されており、十分な導電性を有している。第1固定電極12aと第2固定電極12bは、絶縁層14を介して支持基板15に固定されており、支持基板15とは電気的に絶縁されている。
第1固定電極12aは、可動マス2に対して、y軸正方向に位置している。第1固定電極12aには、複数の第1固定櫛歯電極5が形成されている。各々の第1固定櫛歯電極5は、可動マス2の第1可動櫛歯電極4と平行にx軸方向へ伸びており、第1可動櫛歯電極4に対してy軸方向から対向している。
第2固定電極12bは、可動マス2に対して、y軸負方向に位置している。第2固定電極12bには、複数の第2固定櫛歯電極6が形成されている。各々の第2固定櫛歯電極6は、可動マス2の第2可動櫛歯電極7と平行にx軸方向へ伸びており、第2可動櫛歯電極7に対してy軸方向から対向している。
複数の第1可動櫛歯電極4と複数の第1固定櫛歯電極5は、y軸方向の加速度を検出するための第1検出キャパシタ13aを構成している。同様に、複数の第2可動櫛歯電極7と複数の第2固定櫛歯電極6も、y軸方向の加速度を検出するための第2検出キャパシタ13bを構成している。第1検出キャパシタ13aと第2検出キャパシタ13bは、y軸方向に印加された加速度に応じて、その静電容量が変化する。従って、第1検出キャパシタ13aと第2検出キャパシタ13bの静電容量を計測することによって、y軸方向に印加されている加速度を計測することができる。第1検出キャパシタ13aと第2検出キャパシタ13bの静電容量は、第1固定電極12aと第2固定電極12bとアンカー部9の上に設けられた3つの電極パッド11によって、個々に測定することができる。
ここで、電極パッド11は、例えば金属材料で形成することができ、アルミニウムに代表される単一金属材料、アルミニウムとシリコンと銅の混合材料、クロムとニッケルと金からなる積層材料、チタンと白金と金からなる積層材料などによって形成することができる。
図5を参照して、y軸方向の加速度を検出する一例を説明する。図5に例示するように、二軸加速度センサ1にy軸正方向の加速度が印加されると、可動マス2は支持基板15に対してy軸負方向に変位する。可動マス2が支持基板15に対してy軸負方向に変位すると、第1検出キャパシタ13aでは、第1可動櫛歯電極4と第1固定櫛歯電極5の間の間隔が狭くなり、その結果、第1検出キャパシタ13aの静電容量は、+ΔCのように増加する。一方、第2検出キャパシタ13bでは、第2可動櫛歯電極7と第2固定櫛歯電極6の間の間隔が広くなり、その結果、第2検出キャパシタ13bの静電容量は、−ΔCのように減少する。各々の静電容量の変化量+ΔC、−ΔCを差動増幅すると、全体として、正の変化量+ΔC×2を得ることができる。この正の変化量+ΔC×2に基づいて、印加されたy軸正方向の加速度を、正確に計測することができる。
一方、二軸加速度センサ1にy軸負方向の加速度が印加されると、第1検出キャパシタ13aの静電容量は−ΔCのように減少し、第2検出キャパシタ13bの静電容量は+ΔCのように増加する。この場合、各々の静電容量の変化量−ΔC、+ΔCを差動増幅すると、全体として、負の変化量−ΔC×2を得ることができる。この負の変化量−ΔC×2に基づいて、印加されたy軸負方向の加速度についても、正確に計測することができる。
図3に示すように、可動マス2と支持基板15は、隙間を介してz軸方向に対向しており、z軸方向の加速度を検出するための第3検出キャパシタ17を構成している。第3検出キャパシタ17は、z軸方向に印加された加速度に応じて、その静電容量が変化する。従って、第3検出キャパシタ17の静電容量を計測することによって、z軸方向に印加された加速度を計測することができる。第3検出キャパシタ17の静電容量は、アンカー部9の上に設けられた電極パッド11と、支持基板15の下面に形成された電極膜16によって、測定することができる。
図6を参照して、z軸方向の加速度を検出する一例を説明する。図6に例示するように、二軸加速度センサ1にz軸正方向の加速度が印加されると、可動マス2は支持基板15に対してz軸負方向に変位する。可動マス2が支持基板15に対してz軸負方向に変位すると、第3検出キャパシタ17では、可動マス2と支持基板15の間の間隔が狭くなり、その結果、第3検出キャパシタ17の静電容量は、+ΔCのように増加する。検出された静電容量の増加量+ΔCに基づいて、印加されたz軸正方向の加速度を、正確に計測することができる。
一方、二軸加速度センサ1にz軸負方向の加速度が印加された場合は、第3検出キャパシタ17の静電容量は、−ΔCのように減少する。従って、印加されたz軸負方向の加速度についても、検出された静電容量の減少量−ΔCに基づいて、正確に計測することができる。
図4に示すように、可動マス2の支持基板15に対向する下面2aには、複数の突起19が形成されている。これらの突起19は、可動マス2と支持基板15が直接的に接触することを禁止し、可動マス2と支持基板15が固着することを防止する。突起19には、基礎部18が一体に形成されている。基礎部18は、可動マス2に形成された貫通孔24の内部へ伸びており、その上端は可動マス2の上面2bに露出している。このように、各々の突起19には、可動マス2に埋設されている基礎部18が設けられている。各々の突起19は、基礎部18によって強固に保持されており、可動マス2から剥離することが防止される。
図4に示すように、突起19は、概して半球体の形状を有しており、その表面は支持基板15に向けて凸状に湾曲している。突起19の少なくとも先端における表面が湾曲していると、支持基板15と可動マス2が突起19を介して衝突したときに、突起19や支持基板15に生じる応力を低く抑えることができる。それにより、突起19や支持基板15の損傷が防止され、異物の発生に起因する誤作動なども防止することができる。
また、突起19と基礎部18の接続位置(可動マス2の下面2aの位置)では、突起19の断面積の方が、基礎部18の断面積よりも大きくなっている。そのことから、突起19は、基礎部18によって保持されているだけでなく、可動マス2の下面2aにも接合されている。それにより、可動マス2の剥離が効果的に防止されている。
本実施例の突起19及び基礎部18は、ポリシリコンで形成されている。ただし、突起19及び基礎部18を形成する材料は、ポリシリコンに限定されない。例えば、他の材料として、窒化シリコンとポリシリコンの混合材料や、金属材料を挙げることができる。ただし、金属材料を用いる場合は、絶縁性を確保するために、その表面を酸化させるとよい。これらの材料によっても、一体に形成された基礎部18によって強固に保持された突起19を実現することができる。
次に、図7−図15を参照して、二軸加速度センサ1の製造プロセスについて説明する。図7−図15は、二軸加速度センサ1の製造プロセスの工程1−9における状態をそれぞれ示している。図7−図15の各図において、(a)は図1のB−B’位置に対応する断面図を示しており、(b)は図1のC−C’位置に対応する断面図を示している。
最初に、この製造プロセスでは、SOI(Silicon on Insulator)基板から、二軸加速度センサ1を製造する。SOI基板は、単結晶シリコンの支持基板15に、単結晶シリコンのバルク基板20が、酸化シリコンの絶縁層14を介して積層された積層材料である。支持基板15とバルク基板20は、導電性の不純物が添加されており、導電性を有している。絶縁層14は、支持基板15とバルク基板20を電気的に絶縁している。
図7に示すように、工程1では、バルク基板20に貫通孔24を形成するために、第1レジスト21を形成する。第1レジスト21には、フォトリソグラフィによって、貫通孔24の位置及び形状に対応する開口が形成されている。ここでは、貫通孔24の形状を円形とする。ただし、貫通孔24の形状は、矩形であってもよいし、楕円形状であってもよい。
図8に示すように、工程2では、第1レジスト21をマスクに用い、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)によって、バルク基板20に貫通孔24を形成する。貫通孔24は、絶縁層14に達するように形成する。
DRIEによって貫通孔24を形成した場合、貫通孔24は、深さ方向に沿って断面積が略一定のストレート形状となる。しかしながら、貫通孔24はストレート形状に限られず、深部に向って断面積が減少する順テーパ形状であってもよいし、深部に沿って断面積が拡大する逆テーパ形状であってもよい。貫通孔24を形成する手法は特に限定されないが、加工条件を適宜調整すれば、DRIEによっても順テーパ形状や逆テーパ形状の貫通孔24を形成することができる。
また、DRIEで貫通孔24を形成すると、貫通孔24の側面には、数十から数百ナノメートル程度の凹凸が深さ方向に沿って形成される。この凹凸は、スキャロップと呼ばれる。貫通孔24の側面にスキャロップが形成されていると、後の工程で形成される突起19の基礎部18が、貫通孔24に強固に固定される。
図9に示すように、工程3では、第1レジスト21を除去し、基板を洗浄する。第1レジスト21の除去には、酸素プラズマや剥離液を用いるとよい。
図10に示すように、工程4では、貫通孔24を通じて絶縁層14を等方性エッチングし、絶縁層14内に空洞部25を形成する。具体的には、BHF(バッファードフッ酸)の溶液を、貫通孔24を通じて絶縁層14に送り、絶縁層14を等方性エッチングする。その結果、絶縁層14には、半球状の空洞部25が形成される。なお、別の手法として、フッ酸のガスを用いたベーパーHFにより、気相エッチングを行うこともできる。この場合でも、絶縁層14は等方性エッチングされ、半球状の空洞部25が形成される。
なお、工程4では、異方性エッチングによって空洞部25を形成してもよい。この場合、貫通孔24を通じて例えばRIE(Reactive Ion Etching)を行い、絶縁層14を異方性エッチングすることができる。なお、異方性エッチングによって空洞部25を形成した場合は、等方性エッチングで空洞部25を形成した場合と比較して、空洞部25の形状が相違する。異方性エッチングによる空洞部25の形成については、後の実施例2において詳細に説明する。
図11に示すように、工程5では、減圧CVDを用いて、基板にポリシリコンを堆積させる。この工程5により、基板の両面にポリシリコン膜22が成膜されるとともに、貫通孔24及び空洞部25の内部にもポリシリコンが充填される。ここで、基板の両面に成膜されたポリシリコン膜22は、後の工程で除去されるものであり、その膜厚を特に管理する必要はない。この工程5では、貫通孔24及び空洞部25にポリシリコンが十分に充填されるように、その処理条件や処理時間を設定するとよい。この工程5によって、突起19及び基礎部18が形成される。ここで、ポリシリコンには、導電性の不純物を添加しないことが好ましい。それにより、突起19及び基礎部18の電気抵抗率を高めることができる。
図12に示すように、工程6では、先ず、支持基板15側のポリシリコン膜22をCMP(Chemical Mechanical Polishing)によって除去する。次に、バルク基板20側のポリシリコン膜22を同手法によって除去し、バルク基板20を露出させる。次に、バルク基板20側の表面に第2レジスト23を塗布し、可動マス2(第1可動櫛歯電極4及び第2可動櫛歯電極7を含む)、支持梁3、アンカー部9、第1固定電極12a、第2固定電極12bを形成するためのマスクパターンを、フォトリソグラフィによって第2レジスト23に転写する。
図13に示すように、工程7では、第2レジスト23をマスクに用い、バルク基板20にDRIEを行う。それにより、バルク基板20から、可動マス2(第1可動櫛歯電極4及び第2可動櫛歯電極7を含む)、支持梁3、アンカー部9、第1固定電極12a、第2固定電極12bを形成する。可動マス2には、矩形孔8も併せて形成する。なお、ポリシリコンで形成された基礎部18については、第2レジスト23によってカバーされているので、DRIEによってエッチングされることはない。
図14に示すように、工程8では、第2レジスト23を酸素プラズマ又は剥離液によって除去し、基板を洗浄する。
図15に示すように、工程9では、ベーパーHFを用いた気相エッチングにより、絶縁層14を除去する犠牲層エッチングを行う。この犠牲層エッチングにより、可動マス2と支持基板15の間、及び、支持梁3と支持基板15の間から、絶縁層14が除去される。一方、アンカー部9と支持基板15の間、及び、第1、第2固定電極12a、12bと支持基板15の間では、絶縁層14が完全に除去されず、その一部が残存する。ここで、工程9の犠牲層エッチングは、ベーパーHFを用いる以外に、BHFを用いたウエットエッチングによって行うこともできる。
工程9の犠牲層エッチングによって、可動マス2は、支持基板15に隙間を介して対向するとともに、支持基板15に対して相対変位可能に支持された状態となる。このとき、可動マス2の支持基板15に対向する2aには、複数の突起19が既に形成されている。従って、可動マス2と支持基板15の間の絶縁層14が除去されても、可動マス2と支持基板15が直接的に接触することが禁止される。
以上、SOI基板から二軸加速度センサ1を製造する製造プロセスを説明した。ただし、SOI基板を用いることなく、基板の接合を用いた他の製造プロセスも考えられる。例えば、表面に絶縁層14が形成されたバルク基板20を用意し、そのバルク基板20に突起19及び基礎部18を形成する。突起19及び基礎部18の形成は、上記した製造プロセスと同じ手法で行うことができる。即ち、バルク基板20に貫通孔24を形成し、絶縁層14に空洞部25を形成し、貫通孔24及び空洞部25にポリシリコンを充填すればよい。そして、突起19及び基礎部18を形成したバルク基板20を、別に用意した支持基板15に接合すれば、上記した製造プロセスの工程6における仕掛品を得ることができる。
また、二軸加速度センサ1は、シリコンに限られず、他の半導体材料が絶縁層を介して積層された積層材料から形成することもできる。さらに、二軸加速度センサ1は、必ずしも半導体材料を用いて形成する必要はなく、他の導電性材料が絶縁層を介して積層された積層材料から形成することもできる。
図16は、上述した製造プロセスの工程4において、バルク基板20に形成された貫通孔24と、絶縁層14に形成された空洞部25を拡大して示している。図16を参照して、貫通孔24と空洞部25の形状を詳細に説明する。
貫通孔24の断面形状は円形であるとし、その直径をWとする。また、絶縁層14の厚さをDとする。工程4の等方性エッチングでは、エッチャント(BHF)が貫通孔24を通って絶縁層14に到達し、絶縁層14のエッチングが等方的に進行する。絶縁層14のエッチングは放射状に進行することから、空洞部25の高さがdであるとすれば、面内方向にも距離dだけエッチングが進行している。即ち、バルク基板20と絶縁層14との界面において、空洞部25の断面形状は、W+2dの直径を有する円形状となり、貫通孔24の径Wよりも2dだけ大きくなる。即ち、空洞部25は扁平の半球状に形成され、空洞部25の底面は曲率半径Rで湾曲する曲面となる。
図17は、貫通孔24及び空洞部25にポリシリコンを充填した後、絶縁層14を犠牲層エッチングによって除去した状態を示す。即ち、可動マス2に形成される突起19及び基礎部18の断面構造を示している。図17に示すように、突起19及び基礎部18は、空洞部25及び貫通孔24の位置及び形状に一致する。即ち、突起19は、可動マス2の支持基板15に対向する下面2aに形成される。突起19には、基礎部18が一体に形成され、その基礎部18は、可動マス2の内部へ伸びている。突起19の高さはdであり、突起19の基礎部18との接続部における断面形状は、W+2dの直径を有する円形状となる。突起19と基礎部18の接続部では、突起19の直径W+2dの方が、基礎部18の直径Wよりも、2dだけ大きい。そのことから、突起19は、可動マス2の下面2aにも接合している。また、突起19の高さdは、絶縁層14の厚みDよりも小さく、突起19の先端は支持基板15の表面から離間している。突起19は、やや扁平の半球形状を有しており、その先端は曲率半径Rで湾曲する曲面となる。
図18は、二軸加速度センサ1がz軸方向に衝撃力を受け、可動マス2と支持基板15が突起19を介して衝突した状態を示している。図18に示すように、二軸加速度センサ1がz軸方向に衝撃力を受けると、可動マス2が支持基板15に対して接近する。このとき、突起19の先端が支持基板15に当接するが、可動マス2の下面2aが支持基板15に接触することはない。可動マス2と支持基板15が直接的に接触することが禁止されるので、可動マス2と支持基板15の固着が防止される。仮に、二軸加速度センサ1に衝撃力が繰り返し加えられ、突起19が支持基板15に繰り返し衝突した場合でも、突起19は基礎部18によって強固に保持されているので、突起19が可動マス2から剥離することが防止される。それにより、可動マス2と支持基板15が固着することを、長期に亘って防止することができる。
突起19の先端は、球面状に湾曲する曲面となっている。従って、突起19が支持基板15に接触した場合でも、突起19や支持基板15に生じる応力は小さく抑えられる。それにより、突起19や支持基板15の破損が防止される。さらに、突起19は電気抵抗率の高いポリシリコンで形成されていることから、可動マス2と支持基板15が突起19を介して接触しても、可動マス2と支持基板15が電気的にショートすることもない。
実施例2では、突起19の変形例について説明する。図19は、実施例2の突起19を形成するために、バルク基板20に形成される貫通孔24と、絶縁層14内に形成される空洞部25を示している。図19に示す状態は、実施例1で説明した製造プロセスの工程4の状態に対応する。図20は、これらの貫通孔24及び空洞部25によって形成される実施例2の突起19及び基礎部18を示している。
実施例2の突起19を形成する場合は、実施例1で説明した製造プロセスの工程4において、絶縁層14に異方性エッチングを行うとよい。具体的には、貫通孔24を通じて、絶縁層14にRIEを行うとよい。それにより、図19に示す形状の空洞部25を形成することができる。この空洞部25は、弾丸の先端のような形状を有する。貫通孔24の径をWとすると、空洞部25の貫通孔24との接続部における径も、ほぼ同じ寸法Wとなる。
図19に示す貫通孔24及び空洞部25にポリシリコンを充填し、絶縁層14を犠牲層エッチングによって除去すると、図20に示す突起19及び基礎部18が得られる。即ち、突起19の先端は、曲率半径Rで湾曲する曲面となり、突起19の基礎部18との接続部では、その径が基礎部18と等しい寸法Wとなる。また、突起19の高さdは、絶縁層14の厚みDよりも小さい。
実施例2の突起19の構造によっても、可動マス2と支持基板15の直接的な接触が禁止され、可動マス2と支持基板15の固着が防止される。突起19は、一体に形成された基礎部18によって強固に保持されており、可動マス2から剥離することが防止される。そのことから、可動マス2と支持基板15の固着が、長期に亘って防止される。
突起19の剛性を高め、突起19の剥離を防止するために、基礎部18をテーパ形状又は逆テーパ形状とすることも有効である。この場合、バルク基板20に形成する貫通孔24を、テーパ形状又は逆テーパ形状とすればよい。±10°の範囲で傾斜するテーパ形状の貫通孔24は、DRIEによって十分に加工することができる。テーパ形状の基礎部18は、可動マス2から抜けにくくなるので、突起19の剥離をより確実に防止することができる。ここで、基礎部18をテーパ形状とすることは、実施例2の突起19に限られず、実施例1や他の実施例の突起19についても有効である。
実施例3では、突起19の他の変形例について説明する。図21は、実施例3の突起19を形成する際の工程4、工程5、工程8の状態を示している。
実施例3の突起19を形成する場合は、実施例1で説明した製造プロセスの工程4において、BHF溶液による絶縁層14の等方性エッチングを行う。このとき、処理時間を比較的に長く設定することによって、図21(a)に示すように、空洞部25を横方向に拡大させるとともに、支持基板15の表面が露出するまで、絶縁層14をエッチングする。
次に、工程5では、図21(b)に示すように、貫通孔24及び空洞部25にポリシリコンを充填する。このとき、空洞部25内では、バルク基板20の露出面に突起19が形成されると同時に、支持基板15の露出面にも第2の突起27が形成される。バルク基板20に形成された突起19の先端は、曲率半径Rで湾曲する曲面となる。また、支持基板15に形成された第2の突起27の先端も、異なる曲率半径で湾曲する曲面となる。なお、本実施例のように空洞部25を大きく形成した場合、空洞部25の全体にポリシリコンが充填される前に、貫通孔24がポリシリコンによって閉塞されてしまう。
図21(c)に示すように、可動マス2に形成される突起19の高さdは、絶縁層14の厚さDに比べて、非常に小さい。しかしながら、可動マス2に形成された突起19には、支持基板15に形成された第2の突起27が対向する。従って、可動マス2と支持基板15の間には、対向する2つの突起19、27によって、十分な隙間が常に確保される。それにより、可動マス2と支持基板15の直接的な接触が防止される。また、突起19は、一体に形成された基礎部18によって強固に保持されているので、可動マス2から剥離することが防止される。それにより、可動マス2と支持基板15の固着は、長期に亘って防止される。
実施例4では、突起19の他の変形例について説明する。図22は、実施例4の突起19及び基礎部18を示す断面図である。実施例4の突起19は、実施例1と同じ形状を有しているが、その基礎部18の形状に特徴を有している。即ち、図22に示すように、基礎部18が比較的に短くなっており、その上端が可動マス2の上面2bに対して陥没している。この基礎部18の陥没は、実施例1で説明した製造プロセスの工程6において、形成されるときがある。具体的には、CMPによってポリシリコン層22を研磨した際に、貫通孔24内のポリシリコンも同時に除去されることがあり、その結果、可動マス2の上面2bに対して基礎部18が陥没する。ただし、基礎部18がこのような形状であっても、突起19の剥離は十分に防止される。即ち、突起19に一体に形成された基礎部18が、可動マス2の内部に埋設されていれば、突起19の剥離は十分に防止される。
実施例5では、突起19の他の変形例について説明する。図23は、実施例5の突起19及び基礎部18を示す断面図である。実施例5の突起19は、実施例2の突起19と、実施例4の基礎部18を、組み合せた形状を有している。実施例2及び実施例4の説明から明らかなように、実施例5の突起19及び基礎部18によっても、可動マス2と支持基板15の固着が長期に亘って防止される。
実施例6では、突起19の他の変形例について説明する。図24は、実施例6の突起19及び基礎部18を示す断面図である。実施例6の突起19は、実施例1と同じ形状を有しているが、その基礎部18の形状に特徴を有している。即ち、図24に示すように、基礎部18の側面には、軸方向に沿って凹凸28が形成されている。この基礎部18の凹凸は、貫通孔24の側面に形成された凹凸によるものである。DRIEによる貫通孔24の形成では、ポリマーの被膜による保護とエッチングによる除去が交互に繰り返されることによって、深さ方向に沿って貫通孔24の側面に凹凸が形成される。この凹凸は、スキャロップと呼ばれる。スキャロップによる凹凸は、通常、数十から数百ナノメートル程度である。貫通孔24の側面にスキャロップが形成されることで、基礎部18の側面にも軸方向に沿って凹凸28が形成される。基礎部18の側面に凹凸28が形成されていると、基礎部18が貫通孔24から抜けにくくなる。それにより、突起19の剥離がより確実に防止され、可動マス2と支持基板15の固着がより長期に亘って防止される。
実施例7では、突起19の他の変形例について説明する。図25は、実施例7の突起19及び基礎部18を示す断面図である。実施例7の突起19は、実施例1と同じ形状を有しているが、その基礎部18の形状に特徴を有している。即ち、図25に示すように、基礎部18が比較的に短くなっており、その上端が可動マス2の上面2bに対して陥没している。基礎部18が陥没する原因については、実施例4で説明した通りである。さらに、基礎部18には、空隙29が形成されている。この空隙29は、CVDによるポリシリコンの充填時に、充填不良によって生じたものである。ただし、このような空隙29が存在していても、基礎部18が貫通孔24の側面に密着していれば、基礎部18が簡単に抜けるようなことはない。即ち、突起19の剥離が有意に防止され、可動マス2と支持基板15の固着が長期に亘って防止される。
上記のような空隙29は、ポリシリコンに限られず、例えば突起19及び基礎部18を金属で形成した場合にも生じ得る。即ち、貫通孔24及び空洞部25に金属を充填した場合でも、充填した金属に空隙29が生じることがある。ただし、この場合でも、基礎部18が貫通孔24の側面に密着していれば、基礎部18が簡単に抜けるようなことはない。即ち、突起19の剥離は確実に防止され、可動マス2と支持基板15の固着が長期に亘って防止される。
実施例8では、突起19を支持基板15に形成する形態について説明する。図26は、突起19を支持基板15に形成する場合の工程4の状態を示しており、支持基板15に形成される貫通孔24及び絶縁層14内に形成される空洞部25を示している。図27は、これらの貫通孔24及び空洞部25によって形成される突起19及び基礎部18を示している。
図26に示すように、突起19を支持基板15に形成する場合は、支持基板15に貫通孔24を形成する。貫通孔24は、バルク基板20に形成する場合と同じく、絶縁層14に達する深さで形成する。そして、貫通孔24を通じて絶縁層14をエッチングすることにより、貫通孔24に連なる空洞部25を絶縁層14内に形成する。各部の寸法W、d、Dは、例えば実施例1と同一とすることができる。その後、貫通孔24及び絶縁層14にポリシリコンを充填することによって、図27に示すように、突起19及び基礎部18を一体に形成することができる。
突起19及び基礎部18を支持基板15に形成した場合でも、可動マス2と支持基板15が直接的に接触することが防止され、可動マス2と支持基板15が固着することが防止される。また、支持基板15に形成された突起19は、支持基板15に埋設された基礎部18によって強固に保持されているので、可動マス2との衝突を繰り返した場合でも、支持基板15から剥離することが防止される。突起19を支持基板15に形成した場合でも、可動マス2と支持基板15が固着することを、長期に亘って防止することができる。
なお、突起19及びその基礎部18は、可動マス2と支持基板15の一方だけでなく、その両方に形成することも有効である。
実施例9では、本発明を実施した振動式の二軸角速度センサ30を説明する。図28は、本実施例の二軸角速度センサ30を平面視した構造を示している。図29は、図28に示す二軸角速度センサ30のD−D’位置における断面図を示している。二軸角速度センサ30は、z軸回りの角速度、及び、y軸周りの角速度を、それぞれ検出することができるマイクロデバイスである。
本実施例の二軸角速度センサ30は、実施例1の二軸加速度センサ1と比較して、多くの部分でその構成が一致している。実施例1の二軸加速度センサ1と共通する構成については、同一の符号を付することによって、ここでは重複する説明を避けるように努める。
図28、図29に示すように、二軸角速度センサ30は、支持基板15と、支持基板15の上面に絶縁層14を介して固定された4つのアンカー部9と、4つのアンカー部9に対して略中央に位置しているとともに、支持基板15に隙間を介して対向している可動マス2と、可動マス2から各々のアンカー部9へ伸びている4本の支持梁3を備えている。
本実施例の二軸角速度センサ30では、各々の支持梁3は、x軸方向に伸びる部分と、y軸方向に伸びる部分を備えている。それにより、可動マス2は、支持基板15に対してx軸方向、y軸方向、z軸方向のそれぞれに移動可能であり、かつ、x軸、y軸、z軸のそれぞれの軸回りに回転可能に支持されている。
二軸角速度センサ30は、さらに、可動マス2をx軸方向に振動させるための第1駆動キャパシタ32a及び第2駆動キャパシタ32bと、y軸方向に発生するコリオリ力を検出する第1検出キャパシタ13a及び第2検出キャパシタ13bと、z軸方向に発生するコリオリ力を検出する第3検出キャパシタ17を備えている。第1駆動キャパシタ32aは、第1駆動固定電極31aに形成された櫛歯部分と、それに対向する可動マス2に形成された櫛歯部分によって構成されている。ここで、第1駆動固定電極31aは、絶縁層14を介して支持基板15に固定されている。第2駆動キャパシタ32bは、第2駆動固定電極31bに形成された櫛歯部分と、それに対向する可動マス2に形成された櫛歯部分によって構成されている。ここで、第2駆動固定電極31bは、絶縁層14を介して支持基板15に固定されている。第1検出キャパシタ13a、第2検出キャパシタ13b、第3検出キャパシタ17の構成については、実施例1で説明した通りであり、ここでは説明を省略する。
図29に示すように、本実施例の二軸角速度センサ30では、可動マス2の支持基板15に対向する表面に、複数の突起19が設けられている。各々の突起19には、可動マス2の内部に伸びる基礎部18が、一体に形成されている。これらの突起19及び基礎部18は、実施例2で説明した構成を有している。
本実施例の二軸角速度センサ30においても、可動マス2に設けられた突起19よって、可動マス2と支持基板15が直接的に接触することが禁止され、可動マス2と支持基板15の固着が防止される。さらに、各々の突起19は、基礎部18によって強固に保持されているので、支持基板15との衝突を繰り返した場合でも、可動マス2から剥離することが防止される。それにより、可動マス2と支持基板15の固着が、長期に亘って防止される。
以下では、二軸角速度センサ30の動作について説明する。二軸角速度センサ30では、z軸回りの角速度ω及びy軸回りの角速度ωを検出するために、可動マス2をx軸方向に振動させる。具体的には、図28に示すように、第1駆動固定電極31aに設けられた電極パッド11に、交流電圧V−Vsin(2πf)を印加するとともに、第2駆動固定電極31bに設けられた電極パッド11に、交流電圧V+Vsin(2πf)を印加する。ここで、V>Vとする。それにより、第1駆動キャパシタ32a、第2駆動キャパシタ32bにおいて静電力が発生し、マス2がx軸方向に周波数fで振動する。
マス2がx軸方向に周波数fで振動している状態において、二軸角速度センサ30にz軸回りの角速度ωが印加されると、y軸方向のコリオリ力が可動マス2に作用する。可動マス2に作用したy軸方向のコリオリ力は、第1検出キャパシタ13aと第2検出キャパシタ13bによって検出される。例えば、図28に示すように、y軸負方向にコリオリ力が作用すると、可動マス2はy軸負方向に移動する。この場合、第1検出キャパシタ13aでは静電容量の増加(+ΔC)が検出され、第2検出キャパシタ13bでは静電容量の減少(−ΔC)が検出される。これらの静電容量の変化を作動増幅することで、静電容量の変化量(+ΔC×2)を得ることができる。得られた静電容量の変化量(+ΔC×2)に基づいて、二軸角速度センサ30に印加されたz軸回りの角速度ωを計測することができる。
一方、マス2がx軸方向に周波数fで振動している状態において、二軸角速度センサ30にy軸回りの角速度ωが印加されると、z軸方向のコリオリ力が可動マス2に作用する。可動マス2に作用したz軸方向のコリオリ力は、第3検出キャパシタ17によって検出される。例えば、図29に示すように、z軸負方向にコリオリ力が作用すると、可動マス2はz軸負方向に移動する。この場合、第3検出キャパシタ17では静電容量の増加(+ΔC)が検出される。この静電容量の変化量(+ΔC)に基づいて、二軸角速度センサ30に印加されたy軸回りの角速度ωを計測することができる。
本実施例の二軸角速度センサ30は、例えばSOI基板から、実施例1で説明した製造プロセスによって製造することができる。ただし、二軸角速度センサ30は、必ずしもSOI基板から製造される必要はなく、シリコン以外の他の半導体層が絶縁層を介して積層された積層材料から形成することもできる。
実施例10では、本発明を実施したミラーアレイデバイス33を説明する。図30は、本実施例のミラーアレイデバイス33を平面視した構造を示している。図31は、図30に示すミラーアレイデバイス33のE−E’位置における断面図を示している。ミラーアレイデバイス33は、微小な可動ミラー35を備えるマイクロデバイスである。
ミラーアレイデバイス33は、支持基板15と、支持基板15に絶縁層14を介して支持されているミラー基板34を備えている。支持基板15とミラー基板34のそれぞれは、単結晶シリコンのバルク基板を加工することによって形成されている。ミラーアレイデバイス33は、例えばSOI基板を用いて製造することができる。
ミラー基板34には、6つの可動ミラー35が設けられている。6つの可動ミラー35は、3×2のマトリクス状に配置されている。各々の可動ミラー35は、一対のねじり梁36を介してミラー基板34に接続されており、一対のねじり梁36の中心軸37を回転軸に回動可能に支持されている。
各々の可動ミラー35には、その四隅に突起19が設けられている。各々の突起19は、支持基板15に対向している。各々の突起19には、基礎部18が一体に設けられている。基礎部18は、可動ミラー35の内部に伸びており、突起19を強固に保持している。これらの突起19及び基礎部18は、実施例2で説明した構成を有している。
ミラーアレイデバイス33では、可動ミラー35の回転角を制限するストッパとして、突起19が設けられている。即ち、突起19が支持基板15に当接することによって、可動ミラー35の過度な回転が禁止される。可動ミラー35と支持基板15は、突起19を介して衝突し、両者が直接的に接触することはない。それにより、可動ミラー35と支持基板15が固着するようなことが防止される。
各々の突起19は、一体に形成された基礎部18を有しており、可動ミラー35に強固に固定されている。従って、可動ミラー35と支持基板15が突起19を介して衝突を繰り返した場合でも、突起19が可動ミラー35から剥離することが防止される。それにより、可動ミラー35と支持基板15の固着が、長期に亘って防止される。さらに、突起19の剥離が防止されることから、突起19を利用して可動ミラー35の位置決めを行えば、その位置決め精度を長期に亘って維持することができる。
以下では、ミラーアレイデバイス33の駆動方法について説明する。図32に示すように、ミラーアレイデバイス33の駆動は、ミラー駆動用電極39を有する電極基板38によって行われる。電極基板38は、絶縁層14で被覆されたシリコン基板であり、一方の絶縁層14の上に、ミラー駆動用電極39が設けられている。電極基板38では、一つの可動ミラー35毎に、一対のミラー駆動用電極39が配設されている。図32に示すように、電極基板38は、各対のミラー駆動用電極39がミラー基板34の各可動ミラー35に対向するように配置される。ミラー駆動用電極39は、金属材料によって形成されており、アルミニウムに代表される単一金属材料、アルミニウムとシリコンと銅の混合材料、クロムとニッケルと金からなる積層材料、チタンと白金と金からなる積層材料、などによって形成することができる。
図32に示すように、ミラーアレイデバイス33を駆動する場合、一方のミラー駆動用電極39に交流電圧V+Vsin(2πf)を印加し、他方のミラー駆動用電極39に交流電圧V−Vsin(2πf)を印加する。また、ミラー基板34及び支持基板15をグラウンド電位に接続する。ここで、V>Vとする。その結果、各々のミラー駆動用電極39と可動ミラー35の間に静電力が発生し、可動ミラー35が回転軸37を中心に周波数fで揺動するように回転駆動される。可動ミラー35の回転角が大きくなると、可動ミラー35の突起19が支持基板15に当接し、可動ミラー35の回転が規制される。このように、突起19はストッパとして機能する。
図32に示すように、可動ミラー35には、支持基板15に設けられた開口を通って、外部から光が照射される。可動ミラー35への入射光は、可動ミラー35によって反射され、再び支持基板15の開口を通って外部に照射される。このとき、可動ミラー35の回転角の変化に伴って、可動ミラー35からの反射光の照射方向も変化する。6つの可動ミラー35は、個々に独立して回転駆動される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1:二軸加速度センサ
2:可動マス
2a:可動マスの下面
2b:可動マスの上面
3:支持梁
14:絶縁層
15:支持基板
18:基礎部
19:突起
20:バルク基板
24:貫通孔
25:空洞部
30:二軸角速度センサ
33:ミラーアレイデバイス
35:可動ミラー

Claims (6)

  1. 基板と、
    基板に隙間を介して対向しているとともに、基板に対して相対変位可能に支持されている可動部を備え、
    基板と可動部の互いに対向する表面の少なくとも一方には、少なくとも一つの突起が設けられており、
    前記突起には、その突起が設けられた基板又は可動部の内部へ伸びる基礎部が、一体に設けられていることを特徴とするマイクロデバイス。
  2. 前記突起の少なくとも先端における表面は、曲面であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロデバイス。
  3. 前記突起と前記基礎部の接続位置では、突起の断面積の方が、基礎部の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロデバイス。
  4. 前記突起及びその基礎部は、ポリシリコンによって形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のマイクロデバイス。
  5. 基板に犠牲層を介してバルク層が積層された積層材料から、基板と、基板に隙間を介して対向するとともに、基板に対して相対変位可能に支持された可動部を備え、基板と可動部の互いに対向する表面の少なくとも一方に、少なくとも一つの突起が設けられたマイクロデバイスを製造する製造方法であって、
    基板とバルク層の少なくとも一方に、犠牲層に達する貫通孔を形成する工程と、
    貫通孔を通して犠牲層の一部をエッチングし、貫通孔に連なる空洞部を犠牲層内に形成する工程と、
    貫通孔と空洞部の内部に、前記突起を形成する材料を充填する工程と、
    バルク層を前記可動部の形状に加工する工程と、
    可動部と基板の間の犠牲層をエッチングによって除去する工程と、
    を備えるマイクロデバイスの製造方法。
  6. 前記空洞部は、犠牲層の等方性エッチングによって形成されることを特徴とする請求項5に記載のマイクロデバイスの製造方法。
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