JP3536544B2 - 半導体力学量センサの製造方法 - Google Patents
半導体力学量センサの製造方法Info
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Description
構造の可動部を有する半導体力学量センサに係り、例え
ば、加速度,ヨーレート,振動等の力学量を検出するた
めの半導体力学量センサの製造方法に関するものであ
る。
価格化の要望が高まっている。このため、特表平4−5
04003号公報にてポシシリコンを電極として用いた
差動容量式半導体加速度センサが示されている。この種
のセンサを図56,57を用いて説明する。図56にセ
ンサの平面を示すとともに、図57に図56のI−I断
面を示す。
てて梁構造の可動部51が配置されている。ポリシリコ
ン薄膜よりなる可動部51は、梁部52,53,54,
55と重り部56と可動電極部57とからなる。可動部
51は、アンカー部58,59,60,61にてシリコ
ン基板50の上面に固定されている。つまり、アンカー
部58,59,60,61から梁部52,53,54,
55が延設され、この梁部52,53,54,55に重
り部56が支持されている。この重り部56に可動電極
部57が突設されている。一方、シリコン基板50上に
は、1つの可動電極部57に対し固定電極62が2つ対
向するように配置されている。そして、シリコン基板5
0の表面に平行な方向(図56においてGにて示す方
向)に加速度が加わった場合、可動電極部57と固定電
極62との間の静電容量において片側の静電容量が増
え、もう一方は減る構造となっている。
コン基板50の上にシリコン酸化膜等の犠牲層63を形
成するとともに犠牲層63におけるアンカー部となる箇
所に開口部64を形成し、その後、図59に示すよう
に、犠牲層63の上に可動部となるポリシリコン薄膜6
5を堆積し、所望のパターン形状にし、そして、エッチ
ング液にてアンカー部を除くポリシリコン薄膜65の下
の犠牲層63を除去して、図60に示すように、基板5
0の上方に可動部51を所定間隔を隔てて配置すること
により製造される。
去工程を、より詳細に説明すると、図61に示すよう
に、シリコン基板50をエッチング液66に浸し、犠牲
層63のエッチングを行った後に、図62に示すよう
に、シリコン基板50を純水67に浸し、シリコン基板
50の表面に付いているエッチング液66と純水67と
を置換する。さらに、シリコン基板50を純水67の中
から取り出し、乾燥する。その結果、図60に示すよう
になる。
3に示すように、シリコン基板50と可動部51との間
に純水68が残り、この純水68の表面張力により可動
部51がシリコン基板50の表面に引っ張られる。その
結果、図64に示すように、可動部51がシリコン基板
50の表面に固着してしまう。これを回避する技術が、
特開平4−286165号公報にて開示されている。こ
れは、基板を(HF+CH3 COOH+HNO3 )溶液
に浸すことにより、基板の表面に凹凸を形成し、この基
板上に犠牲層およびポリシリコン薄膜(可動部形成用薄
膜)を形成し、犠牲層エッチングにより梁構造の可動部
としている。つまり、基板側の上面に凹凸を形成して平
坦面同志が近接して配置された際における表面張力の影
響を緩和するようにしている。
すると、基板の表面に凹凸を形成するために基板を(H
F+CH3 COOH+HNO3 )溶液に浸す際に基板に
はダメージが入ってしまう。つまり、例えば、基板の表
層部に半導体素子(トランジスタ等)を形成しようとす
る際に好ましくないものとなってしまう。
ングにより梁構造の可動部を形成する際において、基板
表面に凹凸がなくても可動部の基板への固着が防止でき
る、特別な工程を必要としない新規な手法の半導体力学
量センサの製造方法を提供することにある。
に記載の発明によれば、少なくとも半導体基板と可動部
との間隔が最も小さくなる領域における下地用膜に凹凸
表面が形成されるようになり、更に可動部の下面に凹凸
部が形成されるので、エッチング液との置換液(純水
等)もしくは洗浄液等により可動部が半導体基板に固着
することが回避される。
ト電極(配線)を、同ー工程を利用して各々同ーの材料
にて形成することにより、下地用膜を形成するのに新た
に特別な工程を必要としない。請求項7および8に記載
の発明によれば、ソース・ドレイン電極を、半導体基板
内の表面部分であって下地用膜とは異なる部分に形成す
るため、下地用膜の表面に形成した凹凸が被検出電気信
号に悪影響を与えることを防止できる。
態で説明すると、ソース・ドレイン電極12, 13の表
面は平坦である故、ソース・ドレイン電極間の表面を流
れる電流が滑らかになる。一方、ソース・ドレイン電極
12, 13間の表面に凹凸が形成される場合には、この
部分で移動度が著しく低下して検出される電気信号に変
動が起こる可能性がある。そして、移動度が低下する
と、この部分で起こる温度変動によっても電気信号が変
動する可能性がある。そこで本発明においては、ソース
・ドレイン電極12, 13を、下地用膜2とは異なる部
分に形成するため、表面の凹凸に起因して生じる被検出
電気信号の変動を抑えることができる。
の実施の形態を図面に従って説明する。図1は、本実施
の形態の半導体加速度センサの平面図を示す。又、図2
には図1のA−A断面面を示し、図3には図1のB−B
断面を示し、図4には図1のC−C断面を示す。
可動部5およびアンカー部6が形成された可動部形成領
域(センサエレメント形成領域)Z1と信号処理等を行
う周辺回路形成領域Z2とを有している。可動部形成領
域(センサエレメント形成領域)Z1におけるシリコン
基板1上にはポリシリコン薄膜よりなる配線用薄膜(以
下、単に配線という)2が形成されている。この配線2
は、可動部5およびアンカー部6の形成領域に形成さ
れ、配線(ポリシリコン薄膜)2の上面には凹凸部3が
全面に形成されている。配線2上には、ポリシリコン薄
膜よりなる可動部5が架設されている。この可動部5
は、4本の梁部7と重り部8と可動ゲート電極部9,1
0とからなる。可動部5は、4本のアンカー部6により
固定され、シリコン基板1(配線2)の上方に所定の間
隔を隔てて配置されている。アンカー部6は、可動部5
と同じくポリシリコン薄膜よりなり、可動部5と一体と
なっている。より詳しくは、配線2の上には4本のアン
カー部6が配置され、アンカー部6から帯状の4本の梁
部7が延び、四角形状の重り部8が支持されている。重
り部8には長方形状の可動ゲート電極部9,10が相反
する方向に突設されている。そして、梁構造の可動部5
(可動ゲート電極部9,10)は、シリコン基板1の表
面に垂直な方向と平行な方向とに変位できるようになっ
ている。
電極部10の下方でのシリコン基板1上にはゲート絶縁
膜としてのシリコン酸化膜4が形成されるとともに、可
動ゲート電極部10に対しその両側にN型不純物拡散層
よりなるソース・ドレイン部としての固定電極12,1
3が形成されている。同様に、図1に示すように、可動
部5の可動ゲート電極部9の下方でのシリコン基板1に
は、可動ゲート電極部9に対しその両側にN型不純物拡
散層よりなるソース・ドレイン部としての固定電極1
4,15が形成されている。図4に示すように、シリコ
ン基板1における固定電極12,13間にはチャネル領
域16が形成され、同チャネル領域16はシリコン基板
1と可動ゲート電極部10との間に電圧を印加すること
により生じたものである。そして、固定電極12,13
間に電圧を印加することによりこのチャネル領域16に
ドレイン電流が流れる。同様に、シリコン基板1におけ
る固定電極14,15間にはチャネル領域(図示略)が
形成され、同チャネル領域はシリコン基板1と可動ゲー
ト電極部9との間に電圧を印加することにより生じたも
のである。そして、固定電極14,15間に電圧を印加
することによりこのチャネル領域にドレイン電流が流れ
る。
8には上下に貫通する開口部11が多数設けられ、この
開口部11により、後述する犠牲層エッチングの際のエ
ッチング液が浸透しやすくなっている。周辺回路形成領
域Z2にはトランジスタ等からなる回路が形成されてい
る。そして、周辺回路と可動部5とが配線2にて接続さ
れている。又、周辺回路と固定電極12,13,14,
15とが電気的に接続されている。
明する。可動部5とシリコン基板1との間、および固定
電極12,13(14,15)間に電圧をかけると、チ
ャネル領域16が形成され、固定電極12,13(1
4,15)間に電流が流れる。ここで、本半導体加速度
センサが加速度を受けて、図1に示すX+ 方向(基板1
の表面に平行な方向)に可動ゲート電極部9,10(可
動部5)が変位した場合には、固定電極間のチャネル領
域の面積(トランジスタでいうチャネル幅)が変わるこ
とにより、固定電極12,13に流れる電流は減少し、
固定電極14,15に流れる電流は増大する。又、図1
に示すX- 方向(基板1の表面に平行な方向)に可動ゲ
ート電極部9,10(可動部5)が変位した場合には、
固定電極間のチャネル領域の面積(トランジスタでいう
チャネル幅)が変わることにより、固定電極12,13
に流れる電流は増加し、固定電極14,15に流れる電
流は減少する。
けて、図4に示すZ方向(基板1の表面に垂直な方向)
に可動ゲート電極部9,10が変位した場合には、電界
強度の変化によってチャネル領域16のキャリア濃度が
減少するため、前記電流は同時に減少する。このように
本半導体加速度センサは、加速度による可動ゲート電極
部9,10と固定電極12,13、および14,15と
の相対的位置の変化により固定電極12,13間と固定
電極14,15間に流れる電流が変化し、この電流変化
の大きさ、位相により二次元の加速度を検出することが
できる。
図9を用いて説明する。図5〜図9は図1のA−A断面
での状態を示すものである。図5に示すように、まず半
導体基板としてのP型シリコン基板1を用意する。この
シリコン基板1の上面は平坦になっている。そして、可
動部における固定電極となる不純物拡散層と、周辺回路
のトランジスタにおけるソース・ドレイン領域(不純物
拡散層)を形成する。このとき、従来の方法(公報にて
開示)のように基板の酸処理を行っていないので、基板
表面に所望の拡散層が容易に形成できる。
してのポリシリコン薄膜よりなる配線2をLPCVD法
により成膜する。この成膜は成膜条件として620℃程
度の低温にて行う。この低温成膜により、配線(ポリシ
リコン薄膜)2の表面には凹凸部3が形成される。又、
膜厚は3700Å程度とする。図10(a)、10
(b)は、このLPCVD法で、低温にて成膜した配線
(ポリシリコン薄膜)2の表面観察図であり、図10
(a)は、表面を上面から見た図、図10(b)は斜視
図である。
する凹凸部が形成されていることが分かる。このよう
に、配線2の表面にLPCVD法を用いて凹凸部を形成
することができるので、特別に凹凸部を形成させる工程
(例えば、イオン照射やエッチングによる工程)はいら
ず、容易に効率よく配線2に凹凸表面を形成させること
ができる。
すような140nm以上でなくてもよい。本発明者らの
試作確認によれば、例えば図11(a)、11(b)に
示すように配線2の表面の高低差が30nm以上であっ
て、また、好ましくは100nm以上であれば、本発明
の効果が充分得られることを確認している。次に、図7
に示すように、配線(ポリシリコン薄膜)2を所定の形
状にパターニングする。さらに、配線(ポリシリコン薄
膜)2の上に犠牲層としてのシリコン酸化膜17をプラ
ズマCVD等で全面に形成するとともにシリコン酸化膜
17を所定の形状にパターニングする。そして、図8に
示すように、可動部形成用薄膜としてのポリシリコン薄
膜18を、配線2の形成のときと同ー工程を利用してL
PCVD法により成膜する。この成膜は、成膜条件とし
て600℃程度の高温にて行う。この高温成膜により、
ポリシリコン薄膜18の表面は平坦となる。
膜18を可動部5の形状にパターニングする。つまり、
アンカー部6,梁部7,重り部8,可動ゲート電極部
9,10を同時に一括形成する。最後に、シリコン基板
1をエッチング液としてのHF溶液の中に入れ(図61
と同様)、可動部形成領域の下の犠牲層としてのシリコ
ン酸化膜17をエッチングする。その結果、図2に示す
ように、梁構造の可動部5が、配線(ポリシリコン薄
膜)2の上に所定間隔を隔てて配置される。
ら取り出す。この状態では基板表面にHF溶液が付着し
ているので、シリコン基板1を純水中に入れる(図62
と同様)。このようにして犠牲層エッチング液と純水と
を置換する。さらに、シリコン基板1を純水の中から取
り出し乾燥する。この乾燥工程において、純水が可動部
5と基板1との間に入り、可動部5とシリコン基板1と
間に液滴が付着する。このとき、可動部5が基板表面に
引っ張られるが、配線(ポリシリコン薄膜)2の上面の
凹凸部3により可動部5が基板表面に固着することがな
い。
コン基板1の表面に、少なくともシリコン基板1と可動
部5との間隔が最も小さくなる領域に凹凸部3を有する
下地用膜である配線2を形成し(下地膜形成工程)、配
線2の上に犠牲層としてのシリコン酸化膜17を形成し
(犠牲層形成工程)、そのシリコン酸化膜17の上に可
動部形成用薄膜としてのポリシリコン薄膜18を成膜し
(可動部形成用薄膜形成工程)、ポリシリコン薄膜18
の下のシリコン酸化膜17をウェットエッチングにより
除去して梁構造の可動部5を形成する(犠牲層除去工
程)。この犠牲層除去工程において、シリコン基板1と
可動部5との間隔が最も小さくなる領域に凹凸部3が形
成されているので、エッチング液との置換液(純水等)
もしくは洗浄液等により可動部2が基板に固着すること
が回避される。
膜はゲート電極膜形成の工程で形成したゲート電極と同
ー材料のポリシリコン薄膜であるので、同ー工程を利用
することができる。つまり、例えば下地用膜を形成する
際には成膜温度を下げた状態で成膜するというように、
成膜条件を変更すればその表面に容易に凹凸部3を形成
することが可能となり、下地用膜を形成するのに必ずし
も新たに特別な工程を必要としない。
した配線材であるので、専用の膜を用いることなく製造
が容易となる。尚、下地用膜である配線2は、可動部5
の直下に形成され、可動部5と電気接続されているた
め、動作時において可動部5と同電位に設定することが
できる。。この結果、動作時において可動部5がシリコ
ン基板1に引きつけられることを防止できる。
2, 13は拡散層からなり、可動部5の変位を電気信号
に変換する検出回路の電極である。この固定電極12,
13を、シリコン基板1内の表面部分であって、下地用
膜2とは異なる部分に形成するため、表面の凹凸が検出
される電気信号に悪影響を与えることを防止できる。即
ち、固定電極12, 13の表面は平坦であるため両固定
電極12, 13間の表面を流れる電流が滑らかになる
が、逆に、両固定電極12, 13間の表面に凹凸が形成
されると、この部分で移動度が著しく低下して検出され
る電気信号に変動が起こる可能性がある。ここで、移動
度が低下すると、この部分で起こる温度変動によっても
電気信号が変動する可能性がある。これに対して、本実
施の形態においては、固定電極12, 13を、下地用膜
2とは異なる部分に形成するため、表面の凹凸が検出さ
れる電気信号の変動を抑えることができる。
低差を有する表面を形成するLPCVDの成膜条件とし
ては、上記以外に、例えば基板温度を600℃の状態で
SiH4 を80sccmとし、デポ圧184mtorr
としてもよい。また、図11(a)、11(b)のよう
な高低差を有する表面を形成するLPCVDの成膜条件
としては、上記以外に、、例えば基板温度を570℃の
状態でSiH4 を80sccmとし、デポ圧167mt
orrとしてもよい。
図11(a)、11(b)のような凹凸表面のポリシリ
コンを堆積させる場合、SiH4 の流量を80sccm
とした場合、以下の如く関係がある。即ち、デポ圧がー
定(例えば160〜190mtorrの間の何れか)の
時は、基板温度を高く(例えば600℃以下に)設定し
た方が高低差は大きくなる。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を第1の
実施の形態との相違点を中心に説明する。
示し、図13には図12のD−D断面を示し、図14に
は図12のE−E断面を示し、図15には図12のF−
F断面を示す。本加速度センサにおいては、各梁部7で
の重り部8の近接位置における下面に突起19がそれぞ
れ設けられている。図13に示すように、突起19と基
板1(配線2)とのエアギャップ(間隔)L1は、図1
5に示すように、可動ゲート電極部10とシリコン酸化
膜4とのエアギャップ(間隔)L2より小さくなってい
る。そして、通常の加速度範囲であれば、正常に加速度
センサとして作用するが、過大な加速度がシリコン基板
1の表面に垂直な方向に加わった場合には、可動部5は
その加速度により基板表面に垂直な方向に変形しようと
するが、突起19によりその過大変形が抑えられる。つ
まり、可動ゲート電極部9,10がシリコン酸化膜4に
接触する前に、突起19が配線2に接触しMISFET
のトランジスタ特性の劣化が回避される。このように、
突起19が可動範囲制限部として機能する。
が形成されている。次に、本加速度センサの製造工程
を、図16〜図21を用いて説明する。図16〜図21
は図12のD−D断面での状態を示すものである。図1
6に示すように、まずP型シリコン基板1を用意する。
そして、図17に示すように、ポリシリコン薄膜よりな
る配線2をLPCVD法により成膜する。このとき、6
20℃程度の低温にて成膜を行って、配線(ポリシリコ
ン薄膜)2の表面に凹凸部3を形成する。
リシリコン薄膜)2を所定の形状にパターニングし、配
線(ポリシリコン薄膜)2の上に犠牲層としてのシリコ
ン酸化膜17をプラズマCVD等で全面に形成するとと
もにシリコン酸化膜17を所定の形状にパターニングす
る。さらに、図19に示すように、シリコン酸化膜17
における突起19の形成領域にレジストでパターニング
をしRIE法により活性イオンの照射を行い凹部21を
形成する。このとき、電極に印加する電圧やガス圧を調
整して凹部21の底面に凹凸部22を形成する。
用薄膜としてのポリシリコン薄膜18を、配線2の形成
のときと同ー工程を利用してLPCVD法により成膜す
る。このとき、600℃程度の高温にて成膜を行って、
ポリシリコン薄膜18の表面を平坦にする。又、ポリシ
リコン薄膜18は下地の形状が反映され、凹部21内に
突起形成部23が形成される。
薄膜18を可動部5の形状にパターニングする。つま
り、アンカー部6,梁部7,重り部8,可動ゲート電極
部9,10を同時に一括形成する。最後に、シリコン基
板1をエッチング液としてのHF溶液の中に入れ(図6
1と同様)、可動部形成領域の下の犠牲層としてのシリ
コン酸化膜17をエッチングする。その結果、図13に
示すように、下面に突起19を有する梁構造の可動部5
が、配線(ポリシリコン薄膜)2の上に所定間隔を隔て
て配置される。
ら取り出す。この状態では基板表面にHF溶液が付着し
ているので、シリコン基板1を純水中に入れる(図62
と同様)。このようにして犠牲層エッチング液と純水と
を置換する。さらに、シリコン基板1を純水の中から取
り出し乾燥する。この乾燥工程において、純水が可動部
5と基板1との間に入り、可動部5の突起19とシリコ
ン基板1との間にのみ液滴(図13においてWで示す)
が付着する。ところが、突起19の下面には凹凸部20
が、又、配線2の上面には凹凸部3が設けられているの
で、エッチング液との置換液(純水等)により可動部5
が基板に固着することが回避される。
20の形状と、配線2の凹凸部3の形状とを異ならせて
いる。よって、凹凸部20と凹凸部3とが密着して可動
部5が基板側に固着されにくくなる。つまり、対向する
凹凸部20,3においてその凹凸の形状を異ならせるこ
とにより、対向する凹凸部が密着することは無く、固着
が確実に回避される。又、凹凸部20の凹凸形状と、配
線2の凹凸部3の凹凸形状とを異ならせる代わりに、凹
凸の形状が同じでも山と谷とが一致しないようにズラし
て配置してもよい。例えば、山と山、谷と谷とが対向す
るように配置する。このようにすることによっても、対
向する凹凸部が密着することは無く、固着が確実に回避
される。
板1の表面に、凹凸部3を有する下地用膜である配線2
を形成し(下地膜形成工程)、配線2の上に、少なくと
もシリコン基板1と可動部5との間隔が最も小さくなる
領域に凹凸部22を有する犠牲層としてのシリコン酸化
膜17を形成し(犠牲層形成工程)、シリコン酸化膜1
7の上に可動部形成用薄膜としてのポリシリコン薄膜1
8を成膜し(可動部形成用薄膜形成工程)、ポリシリコ
ン薄膜18の下のシリコン酸化膜17をウェットエッチ
ングにより除去して梁構造の可動部5を形成した(犠牲
層除去工程)。この犠牲層除去工程において、対向して
配置した凹凸部3,20により可動部5が基板1に固着
するのが防止できる。
膜はゲート電極膜形成の工程で形成した可動ゲート電極
部と同ー材料のポリシリコン薄膜であるので、同ー工程
を利用することができる。つまり、例えば下地用膜を形
成する際には成膜温度を下げた状態で成膜するというよ
うに、成膜条件を変更すればその表面に容易に凹凸部3
を形成することが可能となり、下地用膜を形成するのに
必ずしも新たに特別な工程を必要としない。
ことなく製造が容易となる点、配線が可動部と電気接続
されており動作時において可動部がシリコン基板に引き
つけられることを防止できる点、及び、固定電極を下地
用膜とは異なる部分に形成しており検出される電気信号
が安定する点など、上記実施の形態と同様な効果が得ら
れることはいうまでもない。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態を第2の
実施の形態との相違点を中心に説明する。
を示し、図13に対応するものである。本加速度センサ
においては、第2の実施の形態と同じように可動部5の
下面には突起19が設けられているが、凹凸部3を有す
る配線2が無い構造となっている。
7を用いて説明する。図23に示すように、まずP型シ
リコン基板1を用意する。そして、図24に示すよう
に、シリコン基板1の上に犠牲層としてのシリコン酸化
膜17をプラズマCVD等で全面に形成するとともにシ
リコン酸化膜17を所定の形状にパターニングする。さ
らに、図25に示すように、シリコン酸化膜17におけ
る突起19の形成領域にレジストでパターニングをしR
IE法により活性イオンの照射を行い凹部21を形成す
る。このとき、電極に印加する電圧やガス圧を調整して
凹部21の底面に凹凸部22を形成する。
用薄膜としてのポリシリコン薄膜18を、LPCVD法
(600℃程度)により成膜する。このとき、ポリシリ
コン薄膜18は下地の形状が反映され、凹部21内に突
起形成部23が形成される。次に、図27に示すよう
に、ポリシリコン薄膜18を可動部5の形状にパターニ
ングする。つまり、アンカー部6,梁部7,重り部8,
可動ゲート電極部9,10を同時に一括形成する。
2に示すように、下面に突起19を有する梁構造の可動
部5をシリコン基板1の上に所定間隔を隔てて配置す
る。このとき、突起19の下面には凹凸部20が設けら
れているので、エッチング液との置換液(純水等)によ
り可動部2が基板1に固着することが回避される。この
ように本実施の形態では、シリコン基板1の表面に、少
なくともシリコン基板1と可動部5との間隔が最も小さ
くなる領域に凹凸部22を有する犠牲層としてのシリコ
ン酸化膜17を形成し(犠牲層形成工程)、シリコン酸
化膜17の上に可動部形成用薄膜としてのポリシリコン
薄膜18を成膜し(可動部形成用薄膜形成工程)、ポリ
シリコン薄膜18の下のシリコン酸化膜17をウェット
エッチングにより除去し(犠牲層除去工程)、凹凸部2
2により形成された凹凸部20を下面とする梁構造の可
動部5を形成した。これによって、凹凸部20により可
動部5が基板1に固着するのが防止できる。
1、第2の実施の形態と同様な部分については同様な効
果が得られることを認識すべきである。 (第4の実施の形態)次に、第4の実施の形態を第2の
実施の形態との相違点を中心に説明する。図28には本
実施の形態のセンサの断面図を示し、図13に対応する
ものである。
形態と同じように可動部5の下面には突起19が設けら
れるとともに、この突起19に対向する箇所にのみ、表
面に凹凸部3を有する配線用薄膜(以下、単に配線とい
う)2aが配置されている。加速度センサの製造工程
を、図29〜図34を用いて説明する。図29に示すよ
うに、まずP型シリコン基板1を用意する。そして、図
30に示すように、ポリシリコン薄膜よりなる配線2を
LPCVD法により成膜する。このとき、620℃程度
の低温にて成膜を行って、配線(ポリシリコン薄膜)2
の表面に凹凸部3を形成する。
リシリコン薄膜)2を所定の形状にパターニングする。
この際、図28の突起19と対向する領域に配線2aを
残す。さらに、配線(ポリシリコン薄膜)2の上に犠牲
層としてのシリコン酸化膜17をプラズマCVD等で全
面に形成するとともにシリコン酸化膜17を所定の形状
にパターニングする。さらに、図32に示すように、シ
リコン酸化膜17における突起19の形成領域にレジス
トでパターニングをしRIE法により活性イオンの照射
を行い凹部21を形成する。このとき、電極に印加する
電圧やガス圧を調整して凹部21の底面に凹凸部22を
形成する。
用薄膜としてのポリシリコン薄膜18を、配線2の形成
のときと同ー工程を利用してLPCVD法により成膜す
る。このとき、600℃程度の高温にて成膜して表面を
平坦にする。又、ポリシリコン薄膜18は下地の形状が
反映され、凹部21内に突起形成部23が形成される。
薄膜18を可動部5の形状にパターニングする。つま
り、アンカー部6,梁部7,重り部8,可動ゲート電極
部9,10を同時に一括形成する。最後に、ウェットエ
ッチングにより、図28に示すように、下面に突起19
を有する梁構造の可動部5を基板1(配線2a)の上に
所定間隔を隔てて配置する。このとき、突起19の下面
には凹凸部20が、又、配線2aの上面には凹凸部3が
設けられているので、エッチング液との置換液(純水
等)もしくは洗浄液等により可動部2が基板に固着する
ことが回避される。
板1の表面に、シリコン基板1と可動部5との間隔が最
も小さくなる領域に凹凸部3を有する下地用膜である配
線2aを形成し(下地膜形成工程)、配線2aの上に、
少なくとも凹凸部3に対応する突起形成領域に凹凸部2
2を有する犠牲層としてのシリコン酸化膜17を形成し
(犠牲層形成工程)、シリコン酸化膜17の上に可動部
形成用薄膜としてのポリシリコン薄膜18を成膜し(可
動部形成用薄膜形成工程)、ポリシリコン薄膜18の下
のシリコン酸化膜17をウェットエッチングにより除去
し(犠牲層除去工程)、梁構造の可動部5を形成した。
これによって、対向して配置した凹凸部3,20により
可動部5が基板1に固着するのが防止できる。
膜はゲート電極膜形成の工程で形成した可動ゲート電極
部と同ー材料のポリシリコン薄膜であるので、同ー工程
を利用することができる。つまり、例えば下地用膜を形
成する際には成膜温度を上げた状態で成膜するというよ
うに、成膜条件を変更すればその表面に容易に凹凸部3
を形成することが可能となり、下地用膜を形成するのに
必ずしも新たに特別な工程を必要としない。
1〜第3の実施の形態と同様な部分については同様な効
果が得られることを認識すべきである。 (第5の実施の形態)次に、第5の実施の形態を第3の
実施の形態との相違点を中心に説明する。図35には本
実施の形態のセンサの断面図を示し、図22に対応する
ものである。
の下面において突起(19)は無く、可動部5自身の下
面全体に凹凸部24が形成されている。本加速度センサ
の製造工程を、図36〜図39を用いて説明する。図3
6に示すように、まずP型シリコン基板1を用意する。
そして、図37に示すように、シリコン基板1の上に犠
牲層としてのシリコン酸化膜17をプラズマCVD等で
全面に形成するとともにシリコン酸化膜17を所定の形
状にパターニングする。さらに、シリコン酸化膜17に
対しRIE法により活性イオンを照射して表面に凹凸部
25を形成する。より詳しくは、加速電圧やガス圧を調
整して凹凸部25を形成する。
用薄膜としてのポリシリコン薄膜18を、LPCVD法
(600℃程度)により成膜する。次に、図39に示す
ように、ポリシリコン薄膜18を可動部5の形状にパタ
ーニングする。つまり、アンカー部6,梁部7,重り部
8,可動ゲート電極部9,10を同時に一括形成する。
5に示すように、下面に凹凸部24を有する梁構造の可
動部5を基板1の上に所定間隔を隔てて配置する。この
とき、可動部5の下面には凹凸部24が設けられている
ので、エッチング液との置換液(純水等)もしくは洗浄
液等により可動部2が基板に固着することが回避され
る。
1〜第4の実施の形態と同様な部分については同様な効
果が得られることを認識すべきである。 (第6の実施の形態)以下、この発明を半導体加速度セ
ンサに具体化した第6の実施の形態を図面に従って説明
する。
膜よりなる梁構造の可動部を備えたエアギャップ型のM
ISトランジスタで、可動部の変位を検出する検出回路
を重り部の中央の開口部に設けた構造となっている。図
40は、本実施の形態の半導体加速度センサの平面図
で、図41は図40のA−A断面である。図40におい
て、シリコン基板1上にセンサエレメント形成領域Z1
と信号処理等を行う周辺回路形成領域Z2とを有してお
り、図41においては、センサエレメント形成領域Z1
の断面と周辺回路形成領域Z2のMOSトランジスタの
断面を併せて模式的に示している。
のセンサエレメント形成領域Z1には絶縁膜32, 34
が形成され、絶縁膜32, 34はSiO2 、Si3 N4
等よりなる。シリコン基板1上には、ポリシリコン薄膜
よりなる可動部5が設けられている。可動部5は、4本
の梁部7と重り部8とを備えている。可動部5は、4つ
のアンカー部6にて基板1に固定され、基板1の上方に
おいて所定の間隔(エアギャップ)を隔てて配置されて
いる。この可動部5(薄膜)は、下側に配置した犠牲層
を除去することによりシリコン基板1の上方に犠牲層の
厚さ分だけの間隔を隔てて配置されたものである。より
詳しくは、センサエレメント形成領域Z1において絶縁
膜34の上にはポリシリコン層からなる配線用薄膜(以
下、配線)2が配置され、その配線2上にアンカー部6
が設けられている。このアンカー部6からそれぞれ帯状
の梁部7が延び、この梁部7に四角形状の重り部8が支
持されている。可動部5は基板1の表面に垂直および平
行な方向にそれぞれ変位できるようになっている。そし
て、図40において、X+ ,X- で示す方向(基板表面
に平行な方向)と、図41でZで示す方向(基板表面に
垂直な方向)が加速度検出方向となる。
れ、この開口部11により可動ゲート電極部9, 10が
形成されている。可動ゲート電極部9, 10は帯状の片
持ち梁をなし、重り部8の中央部において加速度検出方
向X+ ,X- に互いに接近するように突設されている。
このように、可動ゲート電極部9, 10もシリコン基板
1の上方に所定の間隔を隔てた状態で配置されている。
方におけるシリコン基板1には、加速度検出方向X+ ,
X- に直交するY方向にN型不純物拡散層よりなり、ソ
ース電極とドレイン電極とをなす固定電極14, 15が
所定間隔を隔てて並設されている。この固定電極14,
15は長方形状をなし、加速度検出方向X+ ,X- に延
びている。同様に、可動部5の可動ゲート電極部10の
下方におけるシリコン基板1には、加速度検出方向
X+ ,X- に直交するY方向にN型不純物拡散層よりな
り、ソース電極とドレイン電極とをなす固定電極12,
13が所定間隔を隔てて並設されている。この固定電極
12,13は長方形状をなし、加速度検出方向X+ ,X
- に延びている。尚、固定電極21〜24は、例えば砒
素等を注入することにより形成される。周辺回路形成領
域Z2には、MOSFET等を含む複数のトランジスタ
等からなる回路が形成されている。図41、45〜55
においては、ソース電極41とドレイン電極42とゲー
ト酸化膜43を介したポリシリコンゲート電極44とを
有するMOSFETを示す。
0に示すように、可動部5の下方において可動部5と対
向する領域に配置され、かつ、センサエレメント形成領
域Z1の外へ引き出され、周辺回路形成領域Z2上で電
気的に接続されている。尚、可動部5(可動ゲート電極
部9, 10)はポリシリコン薄膜の他にも、アモルファ
スシリコン薄膜、アルミニウムやタングステン等の耐熱
金属の薄膜を用いてもよい。特に、ポリシリコンまたは
アモルファスシリコンの薄膜を用いることにより、通常
のIC製造工程で用いる材料にて薄膜の形成が容易なも
のとなる。
5はそれぞれ周辺回路形成領域Z2まで拡散層として延
びており、周辺回路形成領域Z2内の回路に接続されて
いる。又、図41に示すように、可動部5(ポリシリコ
ン薄膜)の表面には、変形抑制のための表面改質層29
が形成され、この表面改質層45により可動部5が上下
方向に反ることなく真っ直ぐに延びている。本実施の形
態では、表面改質層45はリン(P)が注入されたイオ
ン注入層である。
可動ゲート電極部9, 10と、シリコン基板1上のソー
ス電極12,14およびドレイン電極13,15とによ
り、可動部5の変位を電気信号に変換する検出回路とし
ての電界効果型トランジスタ(FET)を構成してい
る。ソース電極とドレイン電極との間および可動ゲート
電極部9, 10とシリコン基板1との間に電圧を印加す
ると、ソース電極とドレイン電極との間のシリコン基板
1の表面にチャネル領域が形成され、第1のソース電極
14と第1のドレイン電極15との間に電流(第1ドレ
イン電流)が流れ、又、第2のソース電極12と第2の
ドレイン電極13との間に電流(第2ドレイン電流)が
流れる。
のX+ 方向(基板1の表面に平行な方向)に可動ゲート
電極部9, 10(可動部5)が変位した場合には、第1
のソース電極14と第1のドレイン電極15との間のチ
ャネル領域の面積(トランジスタでいうチャネル幅)が
減少し、両電極間に流れる第1ドレイン電流は減少す
る。一方、第2のソース電極12と第2のドレイン電極
13との間のチャネル領域の面積(トランジスタでいう
チャネル幅)が増加し、両電極間に流れる第2ドレイン
電流は増加する。同様に、図40のX- 方向(基板1の
表面に平行な方向)に可動ゲート電極部9, 10(可動
部5)が変位した場合には、第1ドレイン電流が増加
し、第2ドレイン電流が減少する。このように、加速度
検出方向X+,X- への可動ゲート電極部9, 10の変
位によりソース・ドレイン電極14,15に流れる電流
とソース・ドレイン電極12,13に流れる電流とが互
いに逆相にて変化する。
の形態に示した加速度センサと同様であるため、その詳
細な説明は省略する。ここでは、固定電極12〜15に
流れる電流の変化は、図40に示すようなソース・ドレ
イン電極12〜15を形成している拡散層を通して周囲
の周辺回路形成領域Z2に伝えられ、処理される。この
際、本加速度センサでは、重り部8に開口部11を設け
ることにより重り部8の中央部においてシリコン基板1
の表面に平行な方向の加速度に対し差動式で検出するた
めの固定電極12〜15を接近して配置でき、2つのト
ランジスタの特性のバラツキを小さくして検出回路側で
の制約を小さくすることができる。
〜図55を用いて説明する。まず、図42に示すよう
に、シリコン基板1を用意し、表面に約50nmの絶縁
膜(シリコン酸化膜)32を形成した後、センサエレメ
ント形成領域Z1におけるソース・ドレイン電極(固定
電極)となる所望の領域にフォトリソ工程を経て固定電
極(ソース・ドレイン電極)12〜15(不純物拡散
層)をイオン注入等により形成する。
mの絶縁膜(シリコン窒化膜)34を形成し、その後、
フォトリソ工程を経て周辺回路形成領域Z2でのトラン
ジスタ形成領域の絶縁膜(シリコン窒化膜)34と絶縁
膜(シリコン酸化膜)32をエッチング除去する。さら
に、周辺回路形成領域Z2でのトランジスタ形成領域に
おける基板1の表面に約20nmのゲート酸化膜43を
形成する。
nmの配線用薄膜2となるポリシリコン層46をLPC
VD法等により成膜する。ここで、ポリシリコン層46
は全面にリン等の不純物をドープして低抵抗化されてい
る。その後、ポリシリコン層46に対しフォトリソ工程
を経てドライエッチ等で周辺回路形成領域Z2のトラン
ジスタのゲート電極44とするとともに、センサの可動
ゲート電極部9, 10のセンサ領域外への引き出し用の
配線(配線電極)2とする。
成領域Z2の所望の領域にフォトリソ工程を経てトラン
ジスタのソース・ドレイン電極41,42をボロン・砒
素等のイオン注入等により形成する。その後、例えばボ
ロン・リンガラス(BPSG)等の約500nmの層間
絶縁膜31を全面に例えばプラズマCVD法により成膜
する。
メント形成領域Z1におけるトランジスタ形成領域の層
間絶縁膜31をフォトリソグラフィを経てエッチング除
去する。その後、全面に犠牲層17となる約1μmのシ
リコン酸化膜をCVD法等により成膜する。次に、図4
7に示すように、犠牲層17に対し、フォトリソ工程を
経てドライエッチング等により、可動ゲート電極部9,
10(図40に図示)とセンサエレメント形成領域Z1
の外への引き出し電極の配線2とのコンタクト部33を
形成する。
部形成膜である約2μmのポリシリコン薄膜18を、配
線用薄膜2の形成のときと同ー工程を利用してLPCV
D法により成膜する。尚、このポリシリコン薄膜18の
少なくともシリコン酸化膜(犠牲層17)に接する面側
近傍にはリン等の不純物がドープされ低抵抗化されてい
る。
シリコン薄膜18に対しフォトリソ工程を経て図40に
示したように長方形のセンサエレメント形成領域Z1の
みに残すようにパターニングする。このとき、ウェット
エッチングやRIE等により側壁が傾斜するようにテー
パーエッチングする。こうすることで段差が軽減(ステ
ップカバレッジの向上)できるため、これ以後の工程で
配線等の成膜・エッチング・フォトリソ工程等での微細
加工が可能となる。
領域Z2のシリコン酸化膜(犠牲層17)をフォトリソ
グラフィを経てエッチング除去する。さらに、図51に
示すように、層間絶縁膜31の所望の領域にフォトリソ
工程を経てコンタクトホール35をドライエッチング等
により形成する。次に、金属電極材料である例えばアル
ミニウムを約600nm成膜して、フォトリソ工程、エ
ッチング工程を経て、所望の領域に金属配線36をパタ
ーニング形成する。
膜のシリコン窒化膜37を約1.5μm、例えばプラズ
マCVD法により成膜する。その後、センサエレメント
形成領域Z1上のシリコン窒化膜37をフォトリソグラ
フィ工程を経た後、エッチング除去する。そして、図5
3に示すように、フォトリソ工程を経た後、ポリシリコ
ン薄膜18を所望のパターン(図40の可動部5の形
状)にエッチングする。
ーンを開口部38としたレジスト39を用いて、ポリシ
リコン薄膜18の表面部分にリン(P)を適量イオン注
入する。このイオン注入により表面改質層45が形成さ
れる。表面改質層45にて犠牲層エッチング後の薄膜構
造体の膜厚方向に存在する応力分布による薄膜構造体の
変形が調整され、反りが防止される。この際、レジスト
39により薄膜構造体(可動部形成領域)以外の領域が
保護され周辺の回路部やパッド等に対してはイオン注入
が行われず回路の特性等が変わることもない。
9を残した状態で、例えばHF水溶液等によりシリコン
酸化膜(犠牲層17)をエッチングしてシリコン基板1
の上にエアギャップを介して可動部5を配置する。この
際、レジスト39を不純物導入と犠牲層エッチングの際
のマスクとして共用できる。つまり、イオン注入領域を
設定するレジスト39を、犠牲層をエッチングする際に
も用いることにより、応力を調整するイオン注入領域を
設定する際に新たなフォト工程を増やす必要がなくな
る。又、イオン注入工程と犠牲層エッチング工程が連続
して行われる場合や、2つの工程中にレジスト除去しな
くてもよい場合はフォト工程を1回で行うことができ
る。
りに、犠牲層エッチングでエッチングされないシリコン
窒化膜等の薄膜をマスク材として用いてもよい。又、可
動部5を形成する際に2μmの段差が発生するが、領域
38のようなラフなパターンであれば、フォトリソ工程
を問題なく行うことができる。このようにして、MIS
トランジスタ式半導体加速度センサの製作工程が終了す
る。
コン基板1の表面に、少なくともシリコン基板1と可動
部5との間隔が最も小さくなる領域に凹凸部3を有する
下地用膜である配線2を形成し(下地膜形成工程)、配
線2の上に犠牲層としてのシリコン酸化膜17を形成し
(犠牲層形成工程)、そのシリコン酸化膜17の上に可
動部形成用薄膜としてのポリシリコン薄膜18を成膜し
(可動部形成用薄膜形成工程)、ポリシリコン薄膜18
の下のシリコン酸化膜17をウェットエッチングにより
除去して梁構造の可動部5を形成し(犠牲層除去工
程)、シリコン基板1上にゲート絶縁膜となるゲート酸
化膜34を形成し(ゲート絶縁膜形成工程)、ゲート絶
縁膜上に多結晶シリコンからなるゲート電極9, 10を
形成し(ゲート電極膜形成工程)、またシリコン基板1
上に配線電極となる配線(用薄膜)2を形成した(配線
電極形成工程)。この犠牲層除去工程において、基板と
可動部5との間隔が最も小さくなる領域に凹凸部3が形
成されているので、エッチング液との置換液(純水等)
もしくは洗浄液等により可動部2が基板に固着すること
が回避される。
膜はゲート電極膜形成工程で形成したゲート電極及び配
線電極形成工程で形成した配線と同ー材料のポリシリコ
ン薄膜であるので、同ー工程を利用することができた。
具体的には、例えば下地用膜を形成する際には成膜温度
を上げた状態で成膜するというように、成膜条件を変更
すればその表面に容易に凹凸部3を形成することが可能
となり、下地用膜を形成するのに必ずしも新たに特別な
工程を必要としない。
1〜第5の実施の形態と同様な部分については同様な効
果が得られることを認識すべきである。また、本実施の
形態で具体的に説明した、半導体基板1上にゲート酸化
膜34を介して形成されるゲート電極9, 10を有し、
梁構造の可動部の変位を電気信号に変換する検出回路
は、上記第1〜第5の実施の形態においても同様に製造
し、構成することができる。
されるものではなく、下地用膜はポリシリコン薄膜
(2)以外の材料でもよく、又、必ずしも配線材である
必要もない。又、上記各実施の形態では犠牲層の除去で
ウェットエッチングを用い、その時発生する固着を防止
する方法として述べてきたが、ドライエッチングにより
除去した後でも、後工程での洗浄等による固着をこの方
法で回避できる。
面に凹凸を形成する方法として、LPCVD法において
低温にて成膜する以外にも、例えば、シランの供給量を
多くして成膜速度を速くすることにより表面に凹凸を形
成してもよい。さらに、加速度の他にもヨーレート,振
動等の力学量を検出するための半導体力学量センサに具
体化してもよい。
図。
シリコン薄膜の表面観察上面図。(b)は、LPCVD
法により形成したポリシリコン薄膜の表面観察斜視図。
シリコン薄膜の表面観察上面図。(b)は、LPCVD
法により形成したポリシリコン薄膜の表面観察斜視図。
面図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
面図。
図。
図。
図。
図。
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面図。
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図。
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面図。
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面図。
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図。
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に純水が残った状態の説明図。
に固着した状態の説明図。
Claims (8)
- 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板の上方に所定の間隔を隔てて配置され、
力学量の作用により変位する、薄膜よりなる梁構造の可
動部と、 前記半導体基板上に形成され、前記半導体基板上にゲー
ト絶縁膜を介して形成されるゲート電極を有し、前記可
動部の変位を電気信号に変換する検出回路とを備えた半
導体力学量センサの製造方法であって、 前記半導体基板の表面に、少なくとも前記半導体基板と
前記可動部との間隔が最も小さくなる領域に凹凸表面を
有する下地用膜を形成する下地膜形成工程と、 前記下地用膜上に凹凸部を表面に有する犠牲層を形成す
る犠牲層形成工程と、 前記犠牲層上に可動部形成用薄膜を形成する可動部形成
用薄膜形成工程と、 前記可動部形成用薄膜の下の前記犠牲層をエッチングに
より除去して前記下地膜を露出させて、下面に凹凸部を
有する梁構造の可動部を形成する犠牲層除去工程と、 前記半導体基板上に前記ゲート絶縁膜を形成するゲート
絶縁膜形成工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極
形成工程とを有し、前記下地用膜と前記ゲート電極とを
同ーの工程を利用して各々同ーの材料にて形成すること
を特徴とする半導体力学量センサの製造方法。 - 【請求項2】 半導体基板と、 前記半導体基板の上方に所定の間隔を隔てて配置され、
力学量の作用により変位する、薄膜よりなる梁構造の可
動部と、 前記半導体基板上に形成され、前記半導体基板上に形成
される配線を有し、前記可動部の変位を電気信号に変換
する検出回路とを備えた半導体力学量センサの製造方法
であって、 前記半導体基板の表面に、少なくとも前記半導体基板と
前記可動部との間隔が最も小さくなる領域に凹凸表面を
有する下地用膜を形成する下地膜形成工程と、 前記下地用膜上に凹凸部を表面に有する犠牲層を形成す
る犠牲層形成工程と、 前記犠牲層上に可動部形成用薄膜を形成する可動部形成
用薄膜形成工程と、 前記可動部形成用薄膜の下の前記犠牲層をエッチングに
より除去して下面に凹凸部を有する梁構造の可動部を形
成する犠牲層除去工程と、 前記半導体基板上に前記配線を形成する配線形成工程と
を有し、前記下地用膜と前記配線とを同一の工程を利用
して夫々同一の材料にて形成することを特徴とする半導
体力学量センサの製造方法。 - 【請求項3】 前記下地用膜は、多結晶シリコンからな
る請求項1または請求項2記載の半導体力学量センサの
製造方法。 - 【請求項4】 前記下地用膜の前記凹凸表面は、当該表
面の高低差が30nm以上の領域を有する表面である請
求項1乃至請求項3記載の半導体力学量センサの製造方
法。 - 【請求項5】 前記下地用膜の前記凹凸表面は、当該表
面の高低差が100nm以上の領域を有する表面である
請求項1乃至請求項4記載の半導体力学量センサの製造
方法。 - 【請求項6】 前記下地用膜の前記凹凸表面は、当該表
面の高低差が140nm以上の領域を有する表面である
請求項1乃至請求項5記載の半導体力学量センサの製造
方法。 - 【請求項7】 前記検出回路は前記ゲート電極に対する
ソース・ドレイン電極を有し、前記半導体基板表面にお
ける前記下地用膜を形成する領域とは異なる領域に前記
ソース・ドレイン電極を形成する請求項1乃至請求項6
記載の半導体力学量センサの製造方法。 - 【請求項8】 前記ソース・ドレイン電極を拡散層とし
て前記半導体基板に形成する請求項7記載の半導体力学
量センサの製造方法。
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---|---|---|---|
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