JP4846731B2 - 耐摩耗性電線 - Google Patents

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Description

本発明は耐摩耗性電線に関する。
エンジン室内でフードの下方に配置される自動車用電線は、従来、未被覆銅心線をおおって配設された単一の耐熱絶縁材層で絶縁されていた。熱可塑性ポリエステル、架橋ポリエチレン及びハロゲン化樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル)が、長い間、耐熱性ばかりでなく耐薬品性、難燃性及びたわみ性を要求するこのような苛酷な環境中で必要とされる耐熱絶縁材に対するニーズを満たしてきた。
ガス及び油に対して傑出した抵抗性を有する熱可塑性ポリエステル絶縁層は、機械的に強靱であると共に銅で触媒される劣化に対して抵抗性を有するが、加水分解のため早期に破損することがある。熱可塑性ポリエステル絶縁電線での絶縁層はまた、高温の塩水に暴露された場合に亀裂を生じると共に、湿潤温度サイクルに暴露された場合に破損することも判明している。
環境への悪影響があるので、被覆へのハロゲン化樹脂の使用を低減又は排除したいという要望が強くなりつつある。実際、多くの国では、ハロゲン化材料の使用の減少を命令し始めている。しかし、電線被覆用押出装置の多くはポリ塩化ビニルのようなハロゲン化樹脂の規格に基づいて作られているので、いかなる代替材料もポリ塩化ビニルと同様に取り扱うことができなければならない。
架橋ポリエチレンは耐熱絶縁材を提供することに大きな成功を収めてきたが、この成功は自動車用電線に関する要件が進化するのに伴って維持するのが難しいことがある。自動車での電線の量は、最新の乗物でますます多くの電子装置が使用されつつあるのに伴って指数関数的に増加している。配線の劇的な増加のため、自動車製造業者は、減少した絶縁層厚さを規定すると共に、小さい心線サイズを規定することで、総合的な電線直径を減少させようとしている。例えば、ISO6722は、2.5平方ミリメートルの横断面積を有する心線について、薄肉絶縁材の厚さは0.35ミリメートルであり、超薄肉絶縁材の厚さは0.25ミリメートルであると規定している。
絶縁材の肉厚の減少は、架橋ポリエチレンを使用する場合に困難をもたらす。架橋ポリエチレンに関しては、薄い絶縁層厚さは、150〜180℃のオーブン温度で老化させた場合に短い熱寿命をもたらす。これはそれの熱的定格を制限する。例えば、銅心線と共に肉厚0.75ミリメートルの隣接した架橋ポリエチレン絶縁層を有する電線はたわみ性を示し、150℃に3000時間暴露した後にマンドレルの周囲で曲げても絶縁層は亀裂を生じない。しかし、肉厚0.25ミリメートルの架橋ポリエチレン絶縁層を有する同様な電線は、150℃に3000時間暴露した後には脆くなる。これらの極めて薄い肉厚要件が生み出す有害な効果は銅で触媒される劣化に帰せられていて、これは当業界で問題として広く認められている。
銅が架橋ポリエチレンに接触するのを防止するために銅心線を(例えば)スズで被覆することが可能であるが、被覆材料及び被覆プロセスの追加コストは高い。加えて、多くの自動車規格は銅心線が未被覆であることを要求している。また、金属不活性化剤としても知られる安定剤を絶縁材に添加することも可能であるが、安定剤は薄い肉厚を有する電線に部分的な保護しかもたらさないことが認められている。
架橋ポリエチレンと銅心線との間に樹脂系の保護層を配設した二層又は三層絶縁材を使用することも提唱されてきた。しかし、二層及び三層絶縁材の製造は複雑で資本支出の増加を必要とすると共に、多層材料は新たな層間密着性の問題も提起する。
したがって、自動車環境で有用な無ハロゲン被覆を有する電線に対するニーズが今も存続している。
欧州特許第0362660号公報 欧州特許第0639620号公報 欧州特許第0546841号公報 ドイツ特許第3917342号公報 米国特許第4166055号公報 米国特許第4239673号公報 米国特許第4383082号公報 米国特許第5166264号公報 米国特許第5262480号公報 米国特許第5364898号公報 米国特許第5397822号公報 米国特許第5455292号公報 米国特許第6045883号公報 米国特許第6610422号公報 特開2003−253066号公報 特開2004−091692号公報 特開2004−106513号公報 特開2004−259683号公報 特開2004−292660号公報 特開2004−315645号公報 特開平07−224193号公報 特開平11−185532号公報 特開平11−189690号公報 特開平03−220231号公報 特開平03−267146号公報 特開平03−418209号公報 特開平03−457042号公報 特開平05−093107号公報 ISO 6722"Road vehicles−60V and 600V single−core cables−Dimensions,test methods and requirements"34pages. ASTM D638−03"Standard Test Method for Tensile Properties of Plastic"15pages. ASTM D790−03"Standard Test Methods for Flexural Properties of Unreinforced and Reinforced Plastics and Electrical Insulating Materials"11pages. ASTM D1238"Standard Test Method for Melt Flow Rates of Thermoplastics by Extrusion Plastometer"12pages.
上述のニーズは、心線及び心線をおおって配設された被覆を含んでなる電線であって、
被覆が熱可塑性樹脂組成物からなると共に、熱可塑性樹脂組成物が
(i)ポリ(アリーレンエーテル)、
(ii)ポリオレフィン、
(iii)ブロックコポリマー、及び
(iv)難燃剤
を含み、
7ニュートンの荷重、直径0.45ミリメートルの針、及び横断面積0.22平方ミリメートルの心線と厚さ0.2ミリメートルの被覆とを有する電線を用いてISO6722のスクレープ摩耗規格で測定した場合、当該電線が100サイクルを超える耐摩耗性を有し、
熱可塑性樹脂組成物が、タイプI試験片及び50ミリメートル/分の速度を用いてASTM D638−03で測定して30%を超える破断点引張伸び、及び1.27ミリメートル/分の速度を用いてASTM D790−03で測定して1800メガパスカル(MPa)未満の曲げ弾性率を有する電線によって満たされる。
図面の簡単な説明
図1は、電線の横断面の略図である。
図2及び3は、複数の層を有する電線の斜視図である。
本明細書及び特許請求の範囲では多くの用語を用いるが、これらは以下の意味をもつものと定義される。
単数形で記載したものであっても、前後関係から明らかでない限り、複数の場合も含めて意味する。
「任意」又は「任意には」という用語は、その用語に続いて記載された事象又は状況が起きても起きなくてもよいことを意味しており、かかる記載はその事象が起こる場合と起こらない場合を包含する。
同じ特性を記載しているすべての範囲の端点は、独立に結合可能であると共に、記載された端点を含んでいる。「約…より大きい」又は「約…より小さい」として示された値は、記載された端点を含んでいる。例えば、「約3.5より大きい」は3.5の値を包含する。
ISO6722は、本明細書中で言及される場合、この規格の2002年12月15日版である。
前記に略述した通り、電線はその用途に応じて広範囲の要件を満たさなければならない。自動車用電線に関する要件は、特にハロゲン化材料が存在しない場合、達成するのが困難である。特に、良好な耐摩耗性、高い引張伸び及び高いたわみ性の組合せは達成するのが困難である。
最終の配装状態を達成するためにワイヤハーネスは各種のスペースやキャビティを通されるので、電線は自動車製造中に多くの操作にさらされる。このような操作では、電線を各種の表面にこすりつけることをしばしば伴う。加えて、自動車の寿命期間中には、多くの電線が通常の使用中に追加の摩耗にさらされる。従来、被覆の厚さは摩耗に対する一次的な保護手段であり、多少の材料が摩滅することがあっても、十分な電気絶縁をもたらすのに足る部分が残存していた。配線密度が増加するのに伴い、薄い被覆を有する電線に対するニーズが高まり、被覆の耐摩耗性は一層重要になっている。
本明細書中に記載される耐摩耗性は、横断面積0.22平方ミリメートルの心線と厚さ0.2ミリメートルの被覆とを有する電線に関し、7ニュートンの荷重及び直径0.45ミリメートルの針を用いてISO6722で測定される。摩耗の結果はサイクル数で報告される。様々な実施形態では、電線の耐摩耗性は100サイクルを超え、さらに詳しくは150サイクル以上、さらに一段と詳しくは200サイクル以上である。計数される最大サイクル数は1000であり、1000を超える耐摩耗性を有する試料は>1000として報告される。
被覆のもう1つの重要な特性は引張伸びである。自動車製造中に電線は様々なスペース及びキャビティを通して引き回されるので、被覆は切れることなく操作に耐えるのに十分な伸びを示さなければならない。加えて、特に座席のような可動部品に取り付けられている場合には、自動車の補修及び通常の摩耗のため、引張伸びは自動車の寿命期間にわたって重要であり続ける。
熱可塑性樹脂組成物は、タイプI試験片を用いてASTM D638−03で測定して30%以上、さらに詳しくは40%以上、さらに一段と詳しくは50%以上の破断点引張伸びを有する。引張伸びは300%以下であり得る。引張伸び用の試験片は、実施例に記載されるようにして成形される。
被覆に使用される熱可塑性樹脂組成物のもう1つの重要な特性は、曲げ弾性率で表されるようなたわみ性である。電線は被覆に亀裂を生じることなく曲げたり操作したりすることが可能でなければならないので、たわみ性は被覆に関する重要な特性である。被覆の亀裂は電圧漏れを生じることがある。加えて、道路車両での60V及び600V単心ケーブルに関する国際標準規格であるISO6722に含まれるいくつかの試験では、規定された1組の条件に電線を暴露し、次いでマンドレルの回りに巻き付けることが要求されている。マンドレルの回りに巻き付けた後、電線の被覆が亀裂及び欠陥の有無について検査される。熱老化又は耐薬品性試験のような条件に暴露される前に最小限のたわみ性しかもたない熱可塑性樹脂組成物を用いた電線は、試験条件に暴露された後、被覆に亀裂を生じることなくマンドレルの回りに巻き付けるのに十分なたわみ性をもたないことが多い。
熱可塑性樹脂は、800〜1800メガパスカル(MPa)未満の曲げ弾性率を有している。異なる成形条件を使用すれば、試験試料の曲げ弾性率値は顕著に変化し得ることが経験的に知られている。本明細書中に記載されるすべての曲げ弾性率値は、実施例に記載されるようにして成形され、ASTM D790−03に従って試験された試料を用いて得られたものである。この範囲内では、曲げ弾性率は1000MPa以上、さらに詳しくは1200MPa以上であり得る。やはりこの範囲内では、曲げ弾性率は1700MPa以下、さらに詳しくは1600MPa以下であり得る。
耐摩耗性、引張伸び及び曲げ弾性率の個々の基準を独立に達成し得ることは確かであるが、3つの領域のすべてで十分な性能を同時に達成することは意外に難しい。
本明細書中に記載される熱可塑性樹脂組成物は、少なくとも2つの相、即ちポリオレフィン相及びポリ(アリーレンエーテル)相を含んでいる。ポリオレフィン相は連続相である。一実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)相はポリオレフィン相中に分散している。両相間の良好な相溶化は、低温及び室温での高い衝撃強さ、良好な熱老化性、良好な難燃性、並びに大きい引張伸びをはじめとする向上した物理的性質をもたらし得る。一般に、組成物の形態は相溶化の程度又は品質を表すことが認められている。小さくて比較的一様な粒度のポリ(アリーレンエーテル)粒子が組成物の領域全体にわたって均等に分布していることは、良好な相溶化を表している。
本明細書中に記載される熱可塑性樹脂組成物は、ポリスチレン又はゴム改質ポリスチレン(耐衝撃性ポリスチレン又はHIPSとしても知られる)のようなアルケニル芳香族樹脂を実質的に含まない。実質的に含まないとは、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン及びブロックコポリマーの合計質量を基準にして10質量%(wt%)未満、さらに詳しくは7質量%未満、さらに詳しくは5質量%未満、さらに一段と詳しくは3質量%未満のアルケニル芳香族樹脂を含むこととして定義される。一実施形態では、組成物はアルケニル芳香族樹脂を完全に含まない。意外にも、アルケニル芳香族樹脂の存在はポリ(アリーレンエーテル)相とポリオレフィン相との相溶化にマイナスの影響を及ぼすことがある。
本明細書中で使用する「ポリ(アリーレンエーテル)」は、下記の式(I)を有する構造単位を複数含んでいる。
式中、各構造単位について、Q及びQは各々独立に水素、ハロゲン、第一若しくは第二低級アルキル(例えば、1〜7の炭素原子を含むアルキル)、フェニル、ハロアルキル、アミノアルキル、アルケニルアルキル、アルキニルアルキル、炭化水素オキシ、アリール、又はハロゲン原子と酸素原子とを2以上の炭素原子が隔てているハロ炭化水素オキシである。若干の実施形態では、各Qは独立にアルキル又はフェニル(例えば、C1−4アルキル)であり、各Qは独立に水素又はメチルである。ポリ(アリーレンエーテル)は、通例はヒドロキシ基に対してオルト位に位置するアミノアルキル含有末端基を有する分子を含み得る。また、通例はテトラメチルジフェニルキノン副生物が存在する反応混合物から得られるテトラメチルジフェニルキノン(TMDQ)末端基が存在することも多い。
ポリ(アリーレンエーテル)は、ホモポリマー、コポリマー、グラフトコポリマー、イオノマー又はブロックコポリマー、並びに上述のものの1種以上を含む組合せの形態を有し得る。ポリ(アリーレンエーテル)には、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位を任意には2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位と共に含むポリフェニレンエーテルがある。
ポリ(アリーレンエーテル)は、2,6−キシレノール、2,3,6−トリメチルフェノール、又は2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールの組合せのようなモノヒドロキシ芳香族化合物の酸化カップリングで製造できる。かかるカップリングには一般に触媒系を使用する。触媒系は、銅、マンガン又はコバルトの化合物のような重金属化合物を、通常は他の各種物質(例えば、第二アミン、第三アミン、ハロゲン化物、又は上述のものの2種以上の組合せ)と共に含み得る。
一実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)は封鎖ポリ(アリーレンエーテル)からなる。末端ヒドロキシ基は、例えばアシル化反応により封鎖剤で封鎖できる。選択される封鎖剤は、好ましくは、反応性の低いポリ(アリーレンエーテル)を生じることで、高温での加工中におけるポリマー鎖の架橋及びゲル又は黒斑点の形成を低減又は防止するものである。好適な封鎖剤には、例えば、サリチル酸、アントラニル酸又はこれらの置換誘導体のエステルなどがあり、サリチル酸のエステル、特にサリチルカーボネート及び線状ポリサリチレートが好ましい。本明細書中で使用する「サリチル酸のエステル」という用語は、カルボキシ基、ヒドロキシ基又はその両方がエステル化された化合物を包含する。好適なサリチレートには、例えば、フェニルサリチレートのようなアリールサリチレート、アセチルサリチル酸、サリチルカーボネート及びポリサリチレート(線状ポリサリチレート及びジサリチリドやトリサリチリドのような環状化合物の両方を含む)がある。一実施形態では、封鎖剤はサリチルカーボネート及びポリサリチレート(特に線状ポリサリチレート)、並びに上述のものの1種以上を含む組合せから選択される。例示的な封鎖ポリ(アリーレンエーテル)及びその製法は、米国特許第4760118号(Whiteら)及び同第6306978号(Braatら)に記載されている。
ポリサリチレートによるポリ(アリーレンエーテル)の封鎖は、ポリ(アリーレンエーテル)鎖中に存在するアミノアルキル末端基の量を低減させるとも考えられる。アミノアルキル基は、ポリ(アリーレンエーテル)の製造プロセス中にアミンを使用する酸化カップリング反応の結果である。ポリ(アリーレンエーテル)の末端ヒドロキシ基に対してオルト位にあるアミノアルキル基は、高温で分解しやすい。かかる分解は、第一又は第二アミンの再生及びキノンメチド末端基の生成をもたらすと考えられ、これは2,6−ジアルキル−1−ヒドロキシフェニル末端基を生成することがある。アミノアルキル基を含むポリ(アリーレンエーテル)をポリサリチレートで封鎖すれば、かかるアミノ基を除去してポリマー鎖の封鎖末端ヒドロキシ基を生じ、2−ヒドロキシ−N,N−アルキルベンズアミン(サリチルミド)の生成をもたらすと考えられる。アミノ基の除去及び封鎖は、高温に対して一層安定なポリ(アリーレンエーテル)を与え、それによってポリ(アリーレンエーテル)の加工中に生じるゲルのような分解生成物を減少させる。
ポリ(アリーレンエーテル)は、単分散ポリスチレン標準(40℃のスチレン−ジビニルベンゼンゲル)及びクロロホルム1ミリリットル当たり1ミリグラムの濃度を有する試料を用いるゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定して3000〜40000グラム/モル(g/mol)の数平均分子量及び5000〜80000g/molの質量平均分子量を有し得る。ポリ(アリーレンエーテル)又はポリ(アリーレンエーテル)の組合せは、25℃のクロロホルム中で測定して約0.3デシリットル/グラム(dl/g)を超える初期固有粘度を有する。初期固有粘度は、組成物の他の成分と溶融混合する前のポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度と定義される。当業者には理解される通り、ポリ(アリーレンエーテル)の粘度は溶融混合後には最大30%まで高くなることがある。増加パーセントは、((溶融混合後の最終固有粘度)−(溶融混合前の初期固有粘度))/(溶融混合前の初期固有粘度)で計算できる。2通りの固有粘度を使用する場合、正確な比率の決定は使用するポリ(アリーレンエーテル)の正確な固有粘度及び所望の最終的な物理的性質に多少依存する。
熱可塑性樹脂組成物を製造するために使用するポリ(アリーレンエーテル)は、可視微粒子不純物を実質的に含まないものであり得る。一実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)は直径が15マイクロメートルを超える微粒子不純物を実質的に含まない。本明細書中で使用する「可視微粒子不純物を実質的に含まない」という用語は、ポリ(アリーレンエーテル)に適用される場合、50ミリリットルのクロロホルム(CHCl)中に溶解した10グラムのポリ(アリーレンエーテル)試料がライトボックス内で肉眼で観察して5未満の可視斑点を示すことを意味する。肉眼で見える粒子は、通例は直径が40マイクロメートルを超えるものである。本明細書中で使用する「15マイクロメートルを超える微粒子不純物を実質的に含まない」という用語は、400ミリリットルのCHCl中に溶解した40グラムのポリ(アリーレンエーテル)試料についてPacific Instruments社のABS2アナライザーで測定した場合、15マイクロメートルの粒度を有する微粒子の1グラム当たりの数が、溶解ポリマー材料20ミリリットルずつからなる5つの試料を1ミリリットル/分(±5%)の流量でアナライザーに流した場合の平均に基づいて50未満であることを意味する。
本組成物は、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、難燃剤及びブロックコポリマーの合計質量を基準にして35〜65質量%(wt%)の量でポリ(アリーレンエーテル)を含み得る。この範囲内では、ポリ(アリーレンエーテル)の量は37質量%以上、さらに詳しくは40質量%以上であり得る。やはりこの範囲内では、ポリ(アリーレンエーテル)の量は60質量%以下、さらに詳しくは55質量%以下であり得る。
ポリオレフィンは、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、又はポリプロピレンと高密度ポリエチレンの組合せからなり得る。
ポリプロピレンはホモポリプロピレン又はポリプロピレンコポリマーであり得る。ポリプロピレンとゴム又はブロックコポリマーとのコポリマーは、時には耐衝撃性改良ポリプロピレンといわれる。かかるコポリマーは通例は異相性であり、非晶質相及び結晶相の両方を有するのに十分な長さの各成分セクションを有している。さらに、ポリプロピレンはホモポリマーとコポリマーの組合せ、異なる融解温度を有するホモポリマーの組合せ、及び/又は異なるメルトフローレートを有するホモポリマーの組合せからなり得る。
一実施形態では、ポリプロピレンはイソタクチックポリプロピレンのような結晶性ポリプロピレンからなっている。結晶性ポリプロピレンは、20%以上、さらに詳しくは25%以上、さらに一段と詳しくは30%以上の結晶化度を有するポリプロピレンと定義される。結晶化度は示差走査熱量測定法(DSC)で測定できる。
若干の実施形態では、ポリプロピレンは134℃以上、さらに詳しくは140℃以上、さらに一段と詳しくは145℃以上の融解温度を有する。一実施形態では、ポリプロピレンは175℃以下の融解温度を有する。
ポリプロピレンは、0.4グラム/10分を超えて15グラム/10分(g/10分)以下のメルトフローレート(MFR)を有する。この範囲内では、メルトフローレートは0.6g/10分以上であり得る。やはりこの範囲内では、メルトフローレートは10g/10分以下、さらに詳しくは6g/10分以下、さらに一段と詳しくは5g/10分以下であり得る。メルトフローレートは、粉末化又はペレット化ポリプロピレン、2.16キログラムの荷重、及び230℃の温度を使用しながらASTM D1238に従って測定できる。
高密度ポリエチレンは、ホモポリエチレン又はポリエチレンコポリマーであり得る。さらに、高密度ポリエチレンはホモポリマーとコポリマーの組合せ、異なる融解温度を有するホモポリマーの組合せ、及び/又は異なるメルトフローレートを有するホモポリマーの組合せからなり得る。高密度ポリエチレンは、0.941〜0.965グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
若干の実施形態では、高密度ポリエチレンは124℃以上、さらに詳しくは126℃以上、さらに一段と詳しくは128℃以上の融解温度を有する。一実施形態では、高密度ポリエチレンの融解温度は140℃以下である。
高密度ポリエチレンは、0.29グラム/10分以上で15グラム/10分(g/10分)以下のメルトフローレート(MFR)を有する。この範囲内では、メルトフローレートは1.0g/10分以上であり得る。やはりこの範囲内では、メルトフローレートは10g/10分以下、さらに詳しくは6g/10分以下、さらに詳しくは5g/10分以下であり得る。メルトフローレートは、粉末化又はペレット化ポリエチレン、2.16キログラムの荷重、及び190℃の温度を使用しながらASTM D1238に従って測定できる。
本組成物は、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、難燃剤及びブロックコポリマーの合計質量を基準にして25〜40質量%(wt%)の量でポリオレフィンを含み得る。この範囲内では、ポリオレフィンの量は27質量%以上、さらに詳しくは30質量%以上であり得る。やはりこの範囲内では、ポリオレフィンの量は37質量%以下、さらに詳しくは35質量%以下であり得る。
若干の実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)とポリオレフィンとの質量比は1.0〜1.6である。若干の実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)とポリオレフィンとの質量比は1.0超〜1.6である。
本明細書中で使用する「ブロックコポリマー」とは、ただ1種のブロックコポリマー又はブロックコポリマーの組合せをいう。ブロックコポリマーは、繰返しアリールアルキレン単位からなる1以上のブロック(A)と、繰返しアルキレン単位からなる1以上のブロック(B)とを含んでいる。ブロック(A)及び(B)の配列は、線状構造又は枝分れ鎖を有するいわゆるラジアルテレブロック構造であり得る。A−B−Aトリブロックコポリマーは、繰返しアリールアルキレン単位からなるブロックAを2つ含んでいる。A−Bジブロックコポリマーは、繰返しアリールアルキレン単位からなるブロックAを1つ含んでいる。アリールアルキレン単位のペンダントアリール部分は、単環式又は多環式であり得ると共に、環状部分上の任意の利用可能な位置に置換基を有し得る。好適な置換基には、炭素原子数1〜4のアルキル基がある。例示的なアリールアルキレン単位は、下記の式IIに示すフェニルエチレンである。
ブロックAはさらに、アリールアルキレン単位の量がアルキレン単位の量を超える限り、炭素原子数2〜15のアルキレン単位を含み得る。ブロックBは、エチレン、プロピレン、ブチレン又は上述のものの2以上の組合せのような炭素原子数2〜15の繰返しアルキレン単位を含んでいる。ブロックBはさらに、アルキレン単位の量がアリールアルキレン単位の量を超える限り、アリールアルキレン単位を含み得る。各々のブロックAは、他のブロックAと同一の又は異なる分子量を有し得る。同様に、各々のブロックBは他のブロックBと同一の又は異なる分子量を有し得る。ブロックコポリマーは、α,β−不飽和カルボン酸との反応で官能化できる。
一実施形態では、Bブロックはアリールアルキレン単位と炭素原子数2〜15のアルキレン単位(例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン又は上述のものの2以上の組合せ)とのコポリマーである。Bブロックはさらに、若干の不飽和炭素−炭素結合を含み得る。Bブロックは制御分布コポリマーであり得る。本明細書中で使用する「制御分布」とは、いずれかのモノマーの明確なブロックが欠如している分子構造をいうものと定義される。即ち、各々のホモポリマーのTgの中間にただ1つのガラス転移温度(Tg)が存在することで示されるように、或いは陽子核磁気共鳴法で示されるように、所定の単一モノマーの「つながり」が20単位の平均最大数を有している。各Aブロックは3000〜60000g/molの平均分子量を有し得る一方、各Bブロックは30000〜300000g/molの平均分子量を有し得る。各Bブロックは、Aブロックに隣接した、アルキレン単位に富む1以上の末端領域と、Aブロックに隣接しない、アリールアルキレン単位に富む領域とを含んでいる。アリールアルキレン単位の総量は、ブロックコポリマーの総質量を基準にして15〜75質量%である。Bブロック中でのアルキレン単位とアリールアルキレン単位との質量比は5:1〜1:2であり得る。例示的なブロックコポリマーは、さらに米国特許出願公開第2003/181584号に開示されており、Kraton Polymers社からKRATONの商標で商業的に入手できる。例示的なグレードはA−RP6936及びA−RP6935である。
繰返しアリールアルキレン単位は、スチレンのようなアリールアルキレンモノマーの重合で得られる。繰返しアルキレン単位は、ブタジエンのようなジエンから導かれた繰返し不飽和単位の水素化で得られる。ブタジエンは1,4−ブタジエン及び/又は1,2−ブタジエンからなり得る。Bブロックはさらに、若干の不飽和非芳香族炭素−炭素結合を含み得る。
例示的なブロックコポリマーには、ポリフェニルエチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)(時にはポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ともいう)、ポリフェニルエチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリフェニルエチレン(時にはポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンともいう)及びポリフェニルエチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリフェニルエチレン(時にはポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンともいう)がある。
一実施形態では、熱可塑性樹脂組成物は2種のブロックコポリマーを含んでいる。第一のブロックコポリマーは、第一のブロックコポリマーの総質量を基準にして50質量%以上のアリールアルキレン含有量を有している。第二のブロックコポリマーは、第二のブロックコポリマーの総質量を基準にして50質量%未満のアリールアルキレン含有量を有している。例示的な組合せのブロックコポリマーとしては、ブロックコポリマーの総質量を基準にして15〜40質量%のフェニルエチレン含有量を有する第一のポリフェニルエチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリフェニルエチレン、及びブロックコポリマーの総質量を基準にして55〜70質量%のフェニルエチレン含有量を有する第二のポリフェニルエチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリフェニルエチレンが使用できる。50質量%を超えるアリールアルキレン含有量を有する例示的なブロックコポリマーには、Asahi社からTUFTECの商品名で商業的に入手できる、H1043のようなグレード名を有するもの、並びにKuraray社からSEPTONの商品名で入手できる若干のグレードがある。50質量%未満のアリールアルキレン含有量を有する例示的なブロックコポリマーには、Kraton Polymers社からKRATONの商標で商業的に入手できる、G−1701、G−1702、G−1730、G−1641、G−1650、G−1651、G−1652、G−1657、A−RP6936及びA−RP6935のようなグレード名のものがある。
一実施形態では、熱可塑性樹脂組成物はジブロックコポリマー及びトリブロックコポリマーを含んでいる。トリブロックコポリマーとジブロックコポリマーとの質量比は1:3〜3:1であり得る。
若干の実施形態では、ブロックコポリマーは5000〜1000000グラム/モル(g/mol)の数平均分子量を有する。この範囲内では、数平均分子量は10000g/mol以上、さらに詳しくは30000g/mol以上、さらに一段と詳しくは45000g/mol以上であり得る。やはりこの範囲内では、数平均分子量は好ましくは800000g/mol以下、さらに詳しくは700000g/mol以下、さらに一段と詳しくは650000g/mol以下であり得る。
ブロックコポリマーは、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、難燃剤及びブロックコポリマーの合計質量を基準にして7〜20質量%の量で存在する。この範囲内では、ブロックコポリマーはポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、難燃剤及びブロックコポリマーの合計質量を基準にして8質量%以上、さらに詳しくは9質量%以上の量で存在し得る。やはりこの範囲内では、ブロックコポリマーはポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、難燃剤及びブロックコポリマーの合計質量を基準にして14質量%以下、さらに詳しくは13質量%以下、さらに一段と詳しくは12質量%以下の量で存在し得る。
例示的な難燃剤には、フェニル基、置換フェニル基、又はフェニル基と置換フェニル基の組合せを含むリン酸エステル、レソルシノールに基づくビス−アリールリン酸エステル(例えば、レソルシノールビス−ジフェニルホスフェート)並びにビスフェノールに基づくもの(例えば、ビスフェノールAビス−ジフェニルホスフェート)のような有機リン酸エステル難燃剤がある。一実施形態では、有機リン酸エステルは、トリス(アルキルフェニル)ホスフェート(例えば、CAS No.89492−23−9及び/又は78−33−1)、レソルシノールビス−ジフェニルホスフェート(例えば、CAS No.57583−54−7)、ビスフェノールAビス−ジフェニルホスフェート(例えば、CAS No.181028−79−5)、トリフェニルホスフェート(例えば、CAS No.115−86−6)、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート(例えば、CAS No.68937−41−7)及び上述のものの2種以上の混合物から選択される。
一実施形態では、有機リン酸エステルは下記の式IIIを有するビス−アリールホスフェートからなる。
式中、R、R及びRは独立に炭素原子数1〜5のアルキル基であり、R〜Rは独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はアルキルアリール基であり、nは1〜25に等しい整数であり、s1及びs2は独立に0〜2に等しい整数である。若干の実施形態では、OR、OR、OR及びORは独立にフェノール、モノアルキルフェノール、ジアルキルフェノール又はトリアルキルフェノールから導かれる。
当業者には容易に理解される通り、ビス−アリールホスフェートはビスフェノールから導かれる。例示的なビスフェノールには、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから導かれる。一実施形態では、ビスフェノールはビスフェノールAからなる。
有機リン酸エステルは相異なる分子量を有し得るので、様々な有機リン酸エステルの量を決定するのは困難である。一実施形態では、有機リン酸エステルの結果としてのリンの量は、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、ブロックコポリマー及び難燃剤の合計質量を基準にして0.8〜1.2質量%である。
一実施形態では、難燃剤の量は、電線が10の試料に基づいて10秒以下の平均消炎時間を有するのに十分なものである。消炎時間は、横断面積0.2平方ミリメートルの心線と厚さ0.2ミリメートルの被覆とを有する電線を用いた横断面積2.5平方ミリメートル以下のケーブルに関し、ISO6722に含まれる火炎伝搬方法で測定される。
一実施形態では、難燃剤はポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、ブロックコポリマー及び難燃剤の合計質量を基準にして5〜18質量%の量で存在する。この範囲内では、難燃剤の量は7質量%以上、さらに詳しくは9質量%以上であり得る。やはりこの範囲内では、難燃剤の量は16質量%以下、さらに詳しくは14質量%以下であり得る。
さらに、熱可塑性樹脂組成物は、酸化防止剤、10マイクロメートル以下の平均粒度を有する充填材及び補強材(例えば、ケイ酸塩、TiO、繊維、ガラス繊維、ガラス球、炭酸カルシウム、タルク及び雲母)、離型剤、UV吸収剤、安定剤(例えば、光安定剤など)、潤滑剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤、帯電防止剤、発泡剤、泡立て剤、金属不活性化剤、並びに上述の添加剤の1種以上を含む組合せのような各種添加剤を任意に含み得る。
一実施形態では、電線は心線及び心線をおおって配設された被覆を含んでなる。被覆は、25℃のクロロホルム中で測定して0.35dl/gを超える初期固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)、145℃以上の融解温度及び0.4〜15g/10分のメルトフローレートを有するポリプロピレン、ビス−アリールホスフェート、並びに異なるアリールアルキレン含有量を有する2種のブロックコポリマーの組合せであって、第一のブロックコポリマーが第一のブロックコポリマーの総質量を基準にして50質量%以上のアリールアルキレン含有量を有し、第二のコポリマーが第二のブロックコポリマーの総質量を基準にして50質量%未満のアリールアルキレン含有量を有する組合せから実質的になる熱可塑性樹脂組成物からなっている。ポリ(アリーレンエーテル)は、ポリオレフィンの質量基準の量より多い質量基準の量で存在している。電線は、7ニュートンの荷重、直径0.45ミリメートルの針、及び横断面積0.22平方ミリメートルの心線と厚さ0.2ミリメートルの被覆とを有する電線を用いてISO6722のスクレープ摩耗規格で測定した場合に100サイクルを超える耐摩耗性を有する。熱可塑性樹脂組成物は、タイプI試験片及び50ミリメートル/分の速度を用いてASTM D638−03で測定して30%を超える破断点引張伸び、並びに1.27ミリメートル/分の速度を用いてASTM D790−03で測定して1800メガパスカル(MPa)未満の曲げ弾性率を有する。
一実施形態では、電線は心線及び心線をおおって配設された被覆を含んでなる。被覆は、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、ブロックコポリマー及び難燃剤の合計質量を基準にして、40〜55質量%のポリ(アリーレンエーテル)、25〜35質量%のポリオレフィン、7〜12質量%のブロックコポリマー、及び8〜12質量%の難燃剤から実質的になっている。電線は、7ニュートンの荷重、直径0.45ミリメートルの針、及び横断面積0.22平方ミリメートルの心線と厚さ0.2ミリメートルの被覆とを有する電線を用いてISO6722のスクレープ摩耗規格で測定した場合に100サイクルを超える耐摩耗性を有する。熱可塑性樹脂組成物は、タイプI試験片及び50ミリメートル/分の速度を用いてASTM D638−03で測定して30%を超える破断点引張伸び、並びに1.27ミリメートル/分の速度を用いてASTM D790−03で測定して1800メガパスカル(MPa)未満の曲げ弾性率を有する。
熱可塑性樹脂組成物の成分は、通例は配合押出機又はバンバリーミキサーのような溶融混合装置内で溶融混合される。一実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリマー相溶化剤及びポリオレフィンが同時に溶融混合される。別の実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリマー相溶化剤及び任意にはポリオレフィンの一部を溶融混合することで第一の溶融混合物が形成される。次いで、ポリオレフィン又はポリオレフィンの残部を第一の溶融混合物とさらに溶融混合することで第二の溶融混合物が形成される。別法として、ポリ(アリーレンエーテル)及びポリマー相溶化剤の一部を溶融混合して第一の溶融混合物を形成し、次いでポリオレフィン及びポリマー相溶化剤の残部を第一の溶融混合物とさらに溶融混合して第二の溶融混合物を形成することもできる。
上述の溶融混合方法は、第一の溶融混合物を単離することなく実施でき、或いは第一の溶融混合物を単離することでも実施できる。これらの方法では、1種以上の溶融混合装置を含む1以上の溶融混合装置を使用できる。一実施形態では、被覆を形成する熱可塑性樹脂組成物の若干の成分を、心線を被覆するために使用する押出機に導入して溶融混合できる。
ブロックコポリマーが2種のブロックコポリマー(即ち、50質量%以上のアリールアルキレン含有量を有するもの及び50質量%未満のアリールアルキレン含有量を有する第二のもの)を含む場合には、ポリ(アリーレンエーテル)及び50質量%以上のアリールアルキレン含有量を有するブロックコポリマーを溶融混合して第一の溶融混合物を形成し、次いでポリオレフィン及び50質量%未満のアリールアルキレン含有量を有するブロックコポリマーを第一の溶融混合物と溶融混合して第二の溶融混合物を形成することができる。
任意成分としての難燃剤の添加方法及び添加位置は、通例、ポリマーアロイ及びその製造に関する一般技術分野でよく知られている通り、難燃剤の種類及び物理的性質(例えば、固体か液体か)によって決定される。一実施形態では、難燃剤を熱可塑性樹脂組成物の一成分(例えば、ポリオレフィンの一部)と合わせて濃縮物が形成され、次いでそれが残りの成分と溶融混合される。
ポリ(アリーレンエーテル)、ブロックコポリマー、ポリオレフィン及び任意成分としての難燃剤は、ポリ(アリーレンエーテル)のガラス転移温度以上であるがポリオレフィンの劣化温度より低い温度で溶融混合される。例えば、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリマー相溶化剤、ポリオレフィン及び任意成分としての難燃剤は240〜320℃の押出機温度で溶融混合できるが、溶融混合中にこの範囲を超える短い期間が存在していてもよい。この範囲内では、温度は250℃以上、さらに詳しくは260℃以上であり得る。やはりこの範囲内では、温度は310℃以下、さらに詳しくは300℃以下であり得る。
一部又は全部の成分を溶融混合した後、20〜150マイクロメートルの孔径を有する1以上のフィルターを通して溶融混合物を溶融濾過できる。この範囲内では、孔径は130マイクロメートル以下、さらに詳しくは110マイクロメートル以下であり得る。やはりこの範囲内では、孔径は30マイクロメートル以上、さらに詳しくは40マイクロメートル以上であり得る。一実施形態では、心線上の被覆の厚さの1/2以下の最大孔径を有する1以上のフィルターを通して溶融混合物が溶融濾過される。
熱可塑性樹脂組成物からは、ストランドペレット化又は水中ペレット化でペレットを形成し、冷却し、包装することができる。一実施形態では、ペレットは金属箔ラインドプラスチック袋(例えば、ポリプロピレン袋)又は金属箔ラインド紙袋中に包装される。ペレットを満たした袋からは、実質的にすべての空気を排気できる。
一実施形態では、熱可塑性樹脂組成物は可視微粒子不純物を実質的に含まない。本明細書中で使用する「可視微粒子不純物を実質的に含まない」という用語は、熱可塑性樹脂組成物に適用される場合、組成物を射出成形して75mm×50mmの寸法及び3mmの厚さを有する5つのプラークを形成し、黒斑点の有無についてプラークを肉眼で目視検査した時に、5つのプラークのすべてに関する黒斑点の総数が100以下、さらに詳しくは70以下、さらに一段と詳しくは50以下であることを意味する。
一実施形態では、ペレットを溶融し、組成物を押出被覆のような適当な方法で心線に適用することで電線が形成される。例えば、スクリュー、クロスヘッド、ブレーカープレート、分配器、ニップル及びダイを備えた被覆押出機が使用できる。溶融した熱可塑性樹脂組成物は、心線の周囲をおおって配設された被覆を形成する。押出被覆では、心線を中心に配置すると共にダイリップの蓄積を回避するため、単一テーパーダイ、二重テーパーダイ、他の適当なダイ又はダイの組合せを使用できる。
若干の実施形態では、押出被覆前に熱可塑性樹脂組成物を乾燥することが有用であり得る。例示的な乾燥条件は、60〜90℃で2〜20時間である。さらに、一実施形態では、押出被覆に際して被覆の形成前に、20〜150マイクロメートルの孔径を有する1以上のフィルターを通して熱可塑性樹脂組成物が溶融濾過される。この範囲内では、孔径は30マイクロメートル以上、さらに詳しくは40マイクロメートル以上であり得る。やはりこの範囲内では、孔径は130マイクロメートル以下、さらに詳しくは110マイクロメートル以下であり得る。別法として、1以上のフィルターは心線上の被覆の厚さの1/2以下の最大孔径を有する。
押出被覆中の押出機温度は、一般に320℃以下、さらに詳しくは310℃以下、さらに一段と詳しくは290℃以下であり得る。さらに、加工温度は、心線に被覆を施すのに十分な流動性の溶融組成物を与えるように調整される。例えば、加工温度は熱可塑性樹脂組成物の融点より高く、さらに詳しくは熱可塑性樹脂組成物の融点より10℃以上高い。
押出被覆後、電線は通常は水浴、水スプレー、エアジェット、又は上述の冷却方法の1以上を含む組合せを用いて冷却される。例示的な水浴温度は20〜85℃である。冷却後、通例は50〜1500メートル/分(m/分)の速度で、電線はスプール又は類似の装置上に巻き取られる。
一実施形態では、心線に組成物を適用することで、心線をおおって配設された被覆が形成される。追加の層を被覆に適用することもできる。
一実施形態では、心線と被覆との間に1以上の介在層を有する心線に組成物を適用することで、心線をおおって配設された被覆が形成される。例えば、心線と被覆との間に任意の密着性向上剤を配設することができる。別の例では、被覆の適用に先立って心線を金属不活性化剤で被覆できる。別の例では、介在層は熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物からなり、この組成物は場合によっては発泡している。
心線は単一のストランド又は複数のストランドからなり得る。場合によっては、複数のストランドを束ね、撚り合わせ、又は編むことで心線を形成できる。さらに、心線は円形又は楕円形のような各種の形状を有し得る。好適な心線には、特に限定されないが、銅線、アルミニウム線、鉛線、及び上述の金属の1種以上を含む合金の線がある。心線はまた、例えばスズ又は銀で被覆されていてもよい。
心線の横断面積及び被覆の厚さは変化し得るが、通例は電線の最終用途で決定される。電線は、例えば自動車用ハーネス電線、家庭電化製品用電線、電力用電線、計器用電線、情報通信用電線、電気自動車や船舶や飛行機用電線などを含め、特に限定せずに電線として使用できる。
例示的な電線の横断面を図1に示す。図1は、心線2をおおって配設された被覆4を示している。一実施形態では、被覆4は発泡熱可塑性樹脂組成物からなっている。例示的な電線の斜視図を図2及び3に示す。図2は、複数のストランドからなる心線2をおおって配設された被覆4と、被覆4及び心線2をおおって配設された任意の追加層6とを示している。一実施形態では、被覆4は発泡熱可塑性樹脂組成物からなっている。心線2は単一の心線からなっていてもよい。図3は、単一の心線2をおおって配設された被覆4と、介在層6とを示している。一実施形態では、介在層6は発泡組成物からなっている。心線2は複数のストランドからなっていてもよい。
押出被覆プロセス前又は押出被覆プロセス中にカラーコンセントレート又はマスターバッチを組成物に添加することができる。カラーコンセントレートを使用する場合、それは通例は組成物の総質量を基準にして3質量%以下の量で存在する。一実施形態では、カラーコンセントレート中に使用する染料及び/又は顔料は塩素、臭素及びフッ素を含まない。当業者には理解される通り、カラーコンセントレート添加前の組成物の色は得られる最終の色に影響を及ぼすことがあり、場合によっては漂白剤及び/又は色安定剤を使用するのが有利なこともある。漂白剤及び色安定剤は当技術分野で公知であり、商業的に入手できる。
組成物及び電線を以下の非限定的な実施例でさらに例証する。
以下の例は、表1に示す材料を用いて製造した。
例1〜13
例1〜13は、二軸押出機で成分を混合することで製造した。PPE及びブロックコポリマーは供給スロートで添加し、PPは下流で添加した。有機リン酸エステルは、押出機の第二の(下流側)半部において液体インゼクターで添加した。押出機の端部で材料をペレット化し、ペレット化材料から曲げ弾性率及び引張伸び試験用の試験片を射出成形した。
曲げ弾性率(FM)は、1.27ミリメートル/分の速度を用いてASTM D790−03で測定し、メガパスカル(MPa)単位で表す。表記の値は3つの試料の平均である。引張伸びは、50ミリメートル/分の速度及びタイプI試験片を用いてASTM D638−03に従って破断点で測定した。値はパーセント(%)単位で表す。表記の値は3つの試料の平均である。曲げ弾性率及び引張伸び用の試料は、Toyo Machinery & Metal Co.LTDから入手したPlastar Ti−80G上で、600〜700キログラム重/平方センチメートルの射出圧力及び15〜20秒の保圧時間を用いて射出成形した。残りの成形条件は表2に示す。
耐摩耗性は、横断面積0.22平方ミリメートルの心線と絶縁材厚さ0.2ミリメートルの被覆とを有する電線について測定した。耐摩耗性は、7ニュートン(N)の荷重及び直径0.45ミリメートルの針を使用しながらISO6722に従って試験した。結果はサイクル単位で表す。
これらの例の組成及びデータを表3に示す。
耐摩耗性に関して記載した電線は、例1〜13の組成物を用いて製造した。熱可塑性樹脂組成物を80℃で3〜4時間乾燥した後、心線と共に押し出して電線を形成した。
例1〜13は、単一の組成物で所望の引張伸び、曲げ弾性率及び耐摩耗性を達成するのが意外に難しいことを示している。例1は3種の望ましい性質(100サイクルを超える耐摩耗性、1800MPa未満の曲げ弾性率、及び30%を超える破断点引張伸び)のすべてを示しているが、ポリプロピレンを10質量%増加させかつポリ(アリーレンエーテル)を10質量%減少させた例2は十分な耐摩耗性を示していない。ポリ(アリーレンエーテル)及びポリプロピレンの量について例1及び2と同じ傾向を示す例3及び4は、共に十分な引張伸び、曲げ弾性率及び耐摩耗性を有している。例1及び2と例3及び4との差は、ブロックコポリマーの組成にある。例1で使用したブロックコポリマーより高いフェニルエチレン含有量を有するブロックコポリマーを使用した例5は、優れた耐摩耗性を示しているが、曲げ弾性率が高すぎる。例1で使用したブロックコポリマーより低いフェニルエチレン含有量を有するブロックコポリマーを使用した例6は、低い曲げ弾性率を有するが、耐摩耗性が不良である。
例14〜25
例14〜25は、例1〜13に関して上記に記載したようにして製造した。組成及び結果を表4に示す。
以上、若干の実施形態に関して本発明を説明してきたが、当業者であれば、本発明の技術的範囲から逸脱せずに様々な変更及び同等物による構成要素の置換を行い得ることが理解されよう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために多くの修正を行うことができる。したがって、本発明はこの発明を実施するために想定される最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に含まれるすべての実施形態を包含するものである。
すべての引用された特許、特許出願及び他の参考文献の開示内容は、援用によって本明細書の内容の一部をなす。
電線の横断面の略図である。 複数の層を有する電線の斜視図である。 複数の層を有する電線の斜視図である。
符号の説明
2 心線
4 被覆
6 介在層

Claims (5)

  1. 心線及び心線をおおって配設された被覆を含んでなる電線であって、
    被覆が熱可塑性樹脂組成物からなると共に、熱可塑性樹脂組成物が
    (i)40〜55質量%の、25℃のクロロホルム中で測定して0.30〜0.46デシリットル/グラムの初期固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)、
    (ii)25〜40質量%の、ASTM D1238に従って測定して0.6〜5グラム/10分のメルトフローレートを有するポリプロピレン、ASTM D1238に従って測定して1〜5グラム/10分のメルトフローレートを有する高密度ポリエチレン、又はこれらの組合せから選択されるポリオレフィン、
    (iii)7〜15質量%の、ブロックコポリマーの全質量に基づいて30〜67質量%のフェニルエチレン含有量を有するポリフェニルエチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリフェニルエチレンブロックコポリマー、及び
    (iv)8〜12質量%の、有機リン酸エステル、
    からなり、ここで、成分(i)〜(iv)の質量%は、該ポリ(アリーレンエーテル)、該ポリオレフィン、該ブロックコポリマー及び該有機リン酸エステルの合計量に基づくものであり、
    7ニュートンの荷重、直径0.45ミリメートルの針、及び横断面積0.22平方ミリメートルの心線と厚さ0.2ミリメートルの被覆とを有する電線を用いてISO6722のスクレープ摩耗規格で測定した場合、当該電線が100サイクルを超える耐摩耗性を有し、
    熱可塑性樹脂組成物が、タイプI試験片及び50ミリメートル/分の速度を用いてASTM D638−03で測定して30%を超える破断点引張伸び、並びに1.27ミリメートル/分の速度を用いてASTM D790−03で測定して1800メガパスカル(MPa)未満の曲げ弾性率を有する、電線。
  2. 熱可塑性樹脂組成物がアルケニル芳香族樹脂を実質的に含まない、請求項1記載の電線。
  3. 熱可塑性樹脂組成物が連続ポリオレフィン相及び分散したポリ(アリーレンエーテル)相を含む、請求項1記載の電線。
  4. 前記ブロックコポリマーが1以上のブロック(A)及び1以上のブロック(B)を含み、ブロック(B)が制御分布コポリマーである、請求項1記載の電線。
  5. 前記ブロックコポリマーが、
    第一のブロックコポリマーの総質量を基準にして50質量%以上のアリールアルキレン含有量を有する第一のブロックコポリマー、及び
    第二のコポリマーの総質量を基準にして50質量%未満のアリールアルキレン含有量を有する第二のブロックコポリマー
    からなる、請求項1記載の電線。
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