JP4831588B2 - 電気化学発電装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、電気化学的発電装置用の、ポリマー類に基づく電解質組成物類に関する。特に本発明は、少なくとも一種類のアルカリ金属塩と、ポリエーテルからなるポリマーマトリックスと、少なくとも別のポリマーマトリックスとからなることを特徴とする非プロトン性電解質組成物類に関し、該マトリックスは顕微鏡レベルで分離され、かつ、少なくとも一種類の極性非プロトン性有機溶媒によって膨潤し、該溶媒または溶媒類の混合物は各マトリックスの間に不均等に分布する。
従来技術
この10年の間で、一次タイプ及び再充電可能なタイプのリチウム電池は、相当数の研究及び開発努力の目的となっている。その目的は、安全で、かつ高価でなく、エネルギー容量が大きく、かつ良好な電気化学的性能を有する電池を開発することだった。これに関して多数の電池設計が、様々な用途、わずかながら例を挙げると、例えばマイクロエレクトロニクス、電気通信、ポータブルコンピュータ及び電動車両のような用途に答えるために開発された。
電気化学的電池すなわち発電装置は、再充電可能であろうとなかろうと全て、リチウムのような金属または炭素のようにリチウムに対して可逆的な挿入化合物からなることができるアノードと、酸化コバルトのようにリチウムに対して可逆的な挿入化合物からなるカソードと、各電極の間に置かれている機械的セパレータと電解質成分とから作られる。電解質成分という用語が意味するのは、発電装置内部に置かれ、かつ、電極材料を除いてイオン輸送として使用される任意の材料であり、この中でLi+イオンはセパレータのレベルで並びに少なくとも一つの複合電極中で置き換えられてよい。発電装置の放電または充電の最中には、電解質成分は、発電装置全体を通って一つの電極からもう一方の電極に至るイオン種の輸送を、そして複合電極内部にさえもイオン種の輸送を確実にする。リチウム電池においては、電解質成分は一般に、液体電解質と呼ばれる液体形態であるか、または機械的セパレータとしても働くことができる乾燥またはゲルポリマーマトリックスである。
電解質成分が液体形態の場合、電解質成分は、非プロトン性溶媒中に溶解したアルカリ金属塩からなる。リチウム発電装置の場合には、より一般的な塩類はLiPF6、LiBF4、及びLiN(SO2CF32であり、極性非プロトン性溶媒類は、わずかながら例を挙げると、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン及び1,3−ジオキソランまたはこれらの類似体から選択できる。セパレータのレベルでは、液体電解質を、使用される非プロトン性溶媒に対して不活性な多孔質ポリマーマトリックスに含浸させるかまたはファイバーガラス紙に含浸させる。不活性なポリマーマトリックスに含浸させた液体電解質を使用することで、十分なイオン移動度を維持することができ、電気伝導度は25℃で約10-3Scm-1に達する。複合電極のレベルでは、後者とほとんど相互作用をしない非プロトン性溶媒類に対するポリマーマトリックスにより結合された挿入材料から後者が作られる際には、液体電解質が電極の多孔性を補償する。液体電解質成分を利用する電池の例は、米国特許第5,422,203号、同第5,625,985号及び同第5,630,993号に見い出される。
電解質成分が乾燥ポリマーマトリックス形態の場合、電解質成分は高分子量ホモポリマーまたはコポリマーからなり、このポリマーは架橋可能または架橋不可能であり、繰り返し単位中に例えば酸素または窒素のようなヘテロ原子を含み、その中にはアルカリ金属塩の例えばLiN(SO2CF32、LiSO3CF3及びLiClO4が溶解している。ポリエチレンオキシドは、様々なアルカリ金属塩類を溶媒和できるポリマーマトリックスの好例である。Armandは米国特許第4,303,748号において、リチウム電池中において電解質成分として使用してよいポリマー類の族を説明している。より詳細なポリマー類の族(架橋可能なまたは架橋不可能なコポリマー類及びターポリマー類)は、米国特許第4,578,326号、同第4,357,401号、同第4,579,793号、同第4,758,483号及びカナダ特許第1,269,702号に説明されている。高分子量ポリマーを使用することで、薄膜(約10〜100μm)の形態で電解質類を提供することが可能になり、この薄膜は、アノードとカソードとの間にセパレータとして全面的に使用するのに十分良好な機械的性質を有し、同時に各電極の間のイオン輸送を確実にする。この複合材中では、固体電解質は電極の材料のバインダーとなり、かつ、複合材を通るイオン輸送を確実にする。架橋可能なポリマーを使用することで、より低い分子量のポリマーの利用が可能になり、これによりセパレータ並びに複合材の作成が容易になり、かつまた、セパレータの機械的性質を増大させることが可能になり、かつ同様の理由で、金属リチウムアノードを使用する際のデンドライトの成長に対する耐性を増大させることが可能になる。液体電解質とは反対に、固体ポリマー電解質は発電装置から漏れることも蒸発することもあり得ない。固体ポリマー電解質の不利益は、こうした固体電解質類においてはイオン移動度がより低い結果として生じ、これにより使用温度が60〜100℃に制限される。
ゲル電解質成分自体は一般に、リチウム塩類に対して溶媒和するかまたは非溶媒和のポリマーマトリックスと、非プロトン性溶媒と、ポリマーマトリックス中に含浸させたアルカリ金属塩で構成される。最も一般的な塩類はLiPF6、LiBF4、及びLiN(SO2CF32であり、極性非プロトン性溶媒類は、わずかながら例を挙げると、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチロラクトン類及び1,3−ジオキソランから選択できる。ゲルは、架橋可能なまたは架橋不可能な高分子量ホモポリマーまたはコポリマーから、または架橋可能なホモポリマーまたはコポリマーから得てよい。後者の場合には、ゲルの寸法安定性を確実にするために、ポリマーマトリックスを架橋する。アルキル類、アクリレート類またはメタクリレート類のような架橋可能な官能基を含むポリエーテル類は、ゲル電解質を調合する際に使用してよいポリマー類の好例であり、例えば米国特許第4,830,939号に説明されている。このことは、ポリエーテル類の、リチウム塩類に溶媒和する容量、極性非プロトン性溶媒類との混和性並びに低コスト、及び取り扱いと架橋との容易さから説明される。ゲル電解質の利点は、固体として取り扱いでき、かつ、液体電解質発電装置とは異なり、発電装置から漏れるかまたは無くなることがない、という点である。イオン輸送効率は、ポリマーマトリックス中に組み込まれた非プロトン性溶媒の比率に関連する。ポリマーマトリックスの性質と、塩と、可塑化剤と、マトリックス中の比率とに依って、ゲルのイオン伝導率は25℃で約10-3Scm-1に達し、同時に顕微鏡レベルで固体のままである。乾燥電解質の場合と同様に、ゲル電解質は陽極と陰極との間のセパレータとして使用してよく、同時に各電極の間のイオン輸送を確実にする。この発電装置の単数または複数の複合電極では、ゲル電解質は単数または複数の電極の材料のバインダーとして使用され、かつ、単数または複数の複合電極を通るイオン輸送を確実にする。しかしながら、液相(非プロトン性溶媒)の添加の結果として生じる機械的性質の損失を一般に補償しなければならず、この補償は、固体フィラー類の添加により、可能な時はいつでもポリマーマトリックスを架橋することにより、または場合によっては、液体の比率が高過ぎる場合は、セパレータ中の電解質成分となるゲルを含浸させた、多孔質機械的セパレータを使用することにより行う。ゲル電解質成分を利用する発電装置の例は、米国特許第5,443,927号及び同第4,830,939号に説明されている。Takeda et al.,は米国特許第5,658,687号において、電池と該電池の製造方法とを請求しており、この電池は、架橋可能な高分子量の特定のポリエーテルからなる電解質成分を含む。この高分子量ポリエーテルを得るためには、アクリル酸またはメタクリル酸と、スルホン酸またはパラ−トルエンスルホン酸と、有機溶媒との存在下で、ポリエチレンオキシドグリコールをエステル化する。この発明者らは、例えば環状炭酸エステルのような有機溶媒の添加により、これはゲル電解質の形成を意味する、電解質の電気伝導度を実質的に増大させることが可能になると述べている。前記ポリエーテルから上述のようにして得られた電解質類は、セパレータとして、また、複合材中では電解質材料としてかつ電極の材料のバインダーとして使用できる。複合電極中では、電解質として使用されるポリエーテルに、第二のポリマーを小さい比率で添加してよい。一般にこの第二のポリマーは、複合材の機械的性質を実質的に増大させる目的で添加される。
しかしながら、ポリエーテル類が酸化に対して耐性が低いことは、再充電中の電圧が3.5〜3.7Vに達するかまたは超えることさえある複合陰極中の電解質材料として、ポリエーテルに基づく固体及びゲル電解質類を利用することに関連する大きな問題となる。これにより発電装置の容量の大きな損失を生じ、これは放電/充電の連続サイクル最中のポリマーマトリックスの幾分かの塊状劣化(massive degradation)により引き起こされる。
本発明は、複数のポリマーマトリックスを含む電解質成分という新概念に関する。少なくとも一種類の非プロトン性溶媒と少なくとも一種類のアルカリ金属塩とからなる液体電解質により、ポリマーマトリックスは様々な量の溶媒において膨潤可能で、マトリックスは発電装置内部で顕微鏡レベルで分離される。示差膨潤(differential swelling)の割合は、複合電極中等の電気伝導度の性質と、機械的セパレータとして働くポリマーメンブランの機械的性質とを局所的に最適化することを可能にする。
発明の概要
本発明は、電気化学発電装置用の少なくとも1種のアルカリ金属塩と少なくとも1種の極性非プロトン性有機溶媒とを含有する少なくとも2つのポリマーマトリックスからなる電解質成分に係る。前記電解質成分は、セパレータと、少なくとも1つの複合体電極の電解質物質とを構成する電解質物質として定義される。ポリマーマトリックスは、その中を巨視的に仕切られており、それらの1つは、発電装置のセパレータの全部または一部に局在化しているポリエーテルである必要がある。巨視的仕切りという用語は、例えば、相互貫入網状体構造におけるようにポリマーマトリックスが微視的な混合物の形で相互貫入していないことを意味する。ポリマーマトリックスは、非プロトン性溶媒がポリマーマトリックス間に不均等に分布するように、非プロトン性溶媒の量を局所的に最適化するように選択される。膨潤可能なポリマーマトリックスという用語は、ゲルを形成するのに十分な量の非プロトン性有機溶媒を含むことのできるポリマーマトリックスを意味する。
ゲルポリエーテルに基づくセパレータの使用は、出力、すなわち、セパレータが不活性多孔質セパレータの孔に包含された自由液体溶媒からなる等価な発電装置と比較して発電装置の充電または放電の容量を制限しないことが本発明において示される。溶媒と非常に相溶性のポリマーマトリックスの使用にもかかわらず、溶媒の量を制限するためには、架橋セパレータを使用することによって達成されたこの比較は、ポリマーマトリックスの機械的挙動を最適とし、その薄さを最適とする。他方、これは、本発明の利点の1つであるが、固体フィラーより生じた曲がりくねった経路により、概して、複合電極においてさらに制限されるアルカリ金属塩イオンの容易な拡散を増大させるために、好ましくは、より高い量の溶媒で複合電極の1つまたは複数のポリマーマトリックスの溶媒の量を調節することが可能であり、望ましいことも示される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の4つの実施態様における二重複合電極(制限なし)を有する発電装置を概略的に例示するものである:
(A)セパレータ全体における同様のポリマーマトリックス
(B)各複合電極においてより多くの溶媒(より膨潤した)を含有するポリマーマトリックス。例:コモノマーの架橋量の対照を有するポリエーテル。
(C)複合電極およびセパレータ内の異なるポリマーマトリックス。例:放電/充電のサイクル間の溶媒変化を予想するために。例:種々の性質を有する種々の架橋またはポリマーを有するポリエーテル類。
(D)4V電極と適合するポリエーテルセパレータを製造するための2層におけるセパレータのポリマーマトリックス。
図2は、実施例1の発電装置をサイクルさせた結果を与える。
図3は、実施例12の発電装置をサイクルさせた結果を与える。
この教示について説明する実施態様は、図1に概略的に例示する。
複合電極のポリマーマトリックスの高い膨潤量は、全てのポリエーテルシステムの場合に、非架橋またはわずかに架橋されるポリエーテルを使用することによって達成しうることが思い起こされるであろう。
複合電極で高い溶媒量を達成する別法は、とりわけ、幾分かのみ膨潤し、自由液体相によって複合体の多孔性を補償するポリマーマトリックスを使用することからなる。この実施態様は、高電圧カソード類≧4Vを製造するために好ましく、なお、3Vまたはそれ以上のカソード、例えば、LiFePO4またはその類縁体のポリアニオン類により大きな出力能を与える。
例示としては厳格であるが、ゲルを含むこれらのタイプの発電装置の最適化は、以下のことを考察することによって理解することができるが、ただし、これは、本発明を限定するものではない:
極性非プロトン性媒体中にリチウム塩類を含有する電解質のカチオン性輸率は、1ではないが、それより低い。この現象は、迅速な放電または充電の間に複合電極に再び吸収させることが時には難しい塩濃度の勾配を生ずる。本発明は、この現象の効果を少なくすることを意図したものである;
アルカリカチオン類の輸送は、液体溶媒または低分子量ポリマーを使用する時には、その溶媒和小球の移動によって達成される。したがって、複合電極に液体溶媒の量の減少または増大を生ずることが可能である。本発明は、この現象の効果を少なくし、発電装置の性能を最適化する意味がある。
アルカリ金属塩(類)は、リチウム、ナトリウム、カリウム塩類、または、例えば、米国特許No. 4,505,997に記載されたリチウムトリフルオロスルホンイミドを基体とする塩類、例えば、米国特許No. 4,818,644およびPCT WO 92/02966に記載されたビスパーハロゲノアシルまたはスルホニルイミドから誘導される架橋可能なまたは架橋不可能なリチウム塩類のようなその他であってもよく、LiPF6、LiBF4、LiSO3CF3、LiClO4、LiSCN、NaSCN、NaClO4、KSCNおよびKClO4等である。塩の性質は本発明を制限しない。極性非プロトン性溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、γ−ブチルラクトン、ブチレンカーボネート、スルホラン、3−メチルスルホラン、t−ブチル−エーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ビス(メトキシエチル)エーテル、1,2−エトキシメトキシエタン、t−ブチルメチルエーテル、グライム類および式:R12N−SO2−NR34[式中、R1、R2、R3およびR4は、1個〜6個の炭素原子を有するアルキル類および/または1個〜6個の炭素原子を有するオキシアルキル類である。]で表されるスルファミドから選択することができる。溶媒の性質は、本発明を限定しない。
カソードの活性物質は、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化ニッケルコバルト、酸化ニッケルコバルトアルミニウム、酸化マンガン(LiMn24)、もしくは、いわゆる、4Vカソードについてのそれらの類縁体、または、4V未満のカソードのうち、例えば、ホスフェート類または遷移金属のその他のポリアニオン、例えば、LiFePO4、あるいは、また、V25、LiV38およびMnO2を含むナシコン構造体から選択することができる。活性物質の性質は、本発明を制限しない。
アノードの活性物質は、金属リチウム、または、リチウムを基体とする金属性合金、例えば、リチウム−アルミニウムまたはリチウム−錫、あるいは、リチウムを挿入することのできる炭素またはもう1つの低電圧挿入化合物から選択することができる。活性物質の性質は、本発明を制限しない。
本発明の導電性ゲルは、また、リチウム塩類について溶媒和が低いか塩類の存在で真性導電率の低いポリマーから形成されるゲルを含むが、しかし、ヘテロ原子、例えば、フッ素、または、極性基、例えば、ニトリル類、スルホネート類、フルオロメタン類を含み、これにより、それらを1種以上の極性非プロトン性有機溶媒と混和性とする。ついで、後者は、それらを電解質成分として作用させることができるように、リチウム塩類の溶媒和性をゲルに付与する。主要な低溶媒和ポリマー類は、PVDFまたはそのコポリマー類;ポリアクリロニトリル類;および、スルホネートもしくはフルオロスルホネート基またはそれらの等価体を含む高分子電解質であるが、これらに限定されるものではない。
本発明の実施態様
実施態様1
第1の実施態様において、電解質成分は、化学的な性質が異なり、少なくとも1種のアルカリ金属塩を含有する少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒によって異なる比率で膨潤される2つの極性マトリックスからなる。
主としてセパレータを構成する第1のポリマーマトリックスは、架橋可能または架橋不可能な高分子量のホモポリマーまたはコポリマー、または、低分子量の架橋可能なホモポリマーまたはコポリマーの形のポリエーテル(ポリマー#1)からなる。マトリックスは、形成されるセパレータの寸法安定性を増大し、特に、膨潤比率を制限するのに役に立つように、少なくとも1種の架橋添加剤を含有してもよい。架橋添加剤は、トリメチロールプロパン、トリメタクリレート、ポリエチレンオキシドジアクリレート、ポリエチレンオキシドジメタクリレート、グリセロールトリアクリレート、グリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセロールプロポキシレート(1PO/OH)トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレートおよびジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレートから選択される。マトリックスは、また、架橋開始剤を含有してもよい。マトリックスの架橋は、熱的に、UV放射線により、または、電子ビーム(EB)で行われる。マトリックス中の含有される非プロトン性溶媒の量は、ポリエーテルの化学的性質、その非プロトン性溶媒との相溶性およびその架橋度によって決定される。セパレータについては、拡散が複合電極におけるものよりも制御されていないという知見および非プロトン性溶媒の量が増大するにつれて、機械的性質が低下するという知見により、より限られた量の非プロトン性溶媒を有することが重要である。
第2のポリマーマトリックスは、主として複合電極に使用され、場合によっては、電極に隣接した部分、例えば、複合カソードの近傍に使用される。2つのポリマーマトリックスの巨視的な仕切りは、概して、複合電極とセパレータとの間の界面に局在される。第2のポリマーマトリックスは、必ずしもポリエーテルではなく、いわゆる、4Vカソードに、例えば:LiCoO2、LiMnO2およびLiMn24を含有する時、その酸化抵抗性について選択することのできる架橋可能なまたは架橋不可能な高分子量ホモポリマーまたはコポリマー(ポリマー#2)からなる。マトリックス中の非プロトン性溶媒の量は、ポリマー#2の化学的性質、その架橋度および使用する非プロトン性溶媒の化学的性質によって決定される。ポリマー#2は、好ましくは、複合電極の5〜20重量%を占める量比で使用される。ポリマー#2は、同時に、電極の活性物質のためのバインダーとしての役割を果たし、電解質成分の残りの活性物質を溶媒から分離させる。含まれる電極物質に対して電気化学的に安定であることもまた必要であり、ポリエーテルマトリックスの使用は、再充填の際の電圧が3.5〜3.7Vを上回らない電極材料に限られる。複合体は、例として、集電装置上の溶媒相に電極物質を分散させ、ポリマー#2を溶解した溶液で被覆することによって得ることができる。電極は、また、他の方法、例えば、押出、セリグラフィー等で得ることもできる。実施態様を制限することではないが、非プロトン性溶媒およびアルカリ金属塩の複合体電極への導入は、電極をセパレータで組み立てる直前または半電池の形または完全な電池の形にセパレータで組み立てられた後に行われる。
複合電極の製造工程に続く工程の間に非プロトン性溶媒およびアルカリ金属塩を電極に導入するための本方法は、2つの利点を有する。乾燥工程をその使用直前に行う限り、大気および湿潤率を特別に調節する必要のない条件下で、電極は、製造され、貯蔵されることができる。また、電極物質の被覆を最大とするために、電極物質とポリマー#2との間の緊密かつ最適な接触を生ずる工程が採用される。電極材料の被覆は、セパレータと複合電極との間の界面で後者のポリエーテルとの直接接触を最小とする。
ポリマー#2の化学的性質は、極性非プロトン性溶媒でゲルを構成するように選択される。膨潤量は、複合電極で電気的なパーコレーションを維持するためにさほど重要ではないが、被覆が生成する時、可能な場合には、一定とすべきである。エチルメチルカーボネートおよびエチルカーボネートLiPF61モルを含む非プロトン性溶媒のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマー(PVDF−HFP)との混合物と、テトラメチルスルホンアミドおよびエチルカーボネートLiPF61モルを含む溶媒のエチレンプロピレンジエンコポリマー(EPDM)との混合物とが、先に記載したような、非プロトン性溶媒ポリマーカップルの2つの例である。少量の膨潤で、複合電極中の残る多孔性は、アルカリ金属塩が溶解した非プロトン性有機溶媒によってその後補償される。
実施態様2
電解質成分の第2の実施態様は、セパレータを構成するマトリックスの組成のみが実施態様#1とは異なり、セパレータのポリマーマトリックスは、溶媒和するかまたは非溶媒和する第3の架橋可能なポリマーの添加によって相互に貫入した網状構造体から形成することができ、かくして、第3のポリマーの添加によって半相互貫入網状構造体を形成する。第3のポリマーは、必ずしもポリエーテルではなく、ポリマー#1のそれより低い体積比で使用される。
本発明において、発電装置の主要部分に、ポリエーテルを使用することが好ましい。何故ならば、ポリエーテルは、導電性バインダーとしてまた架橋可能なセパレータとしての電気化学および技術的利点を有するからである。非溶媒和ポリマーから形成されるゲルは、好ましくは、主として、複合体に使用され、特に、カソードに使用され、カソードでは、酸化抵抗性が重要となり、カソードを3.5〜3.7Vを上回る再充電電圧で操作する時、ポリエーテル単独での使用に限界があるからである。
実施態様3
第3の実施態様において、電解質成分は、複合電極に残る多孔性を少なくとも1種のアルカリ金属塩を含有する少なくとも1種の非プロトン性溶媒によって膨潤されるポリエーテルマトリックスによって補償する以外は、実施態様#1の成分と同一であった。この場合、非プロトン性溶媒の量比は、例えば、4Vのカソードの場合に、ポリエステルとカソードの活性物質との間の接触面積を最小としつつ、複合体中のイオン類の拡散を最適とするために、複合体中に存在するポリエーテルにおいてよりもセパレータのポリエーテルにおいて、非プロトン性溶媒の量比は低い。
実施態様4
第4の実施態様において、電解質成分は、少なくとも1種のアルカリ金属塩を含有する少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒によって種々の度合いに膨潤させた2つのポリエーテル基体のマトリックスからなる。
3.5−3.7Vより低い再充電電圧で操作されるカソードが使用される場合には、全てのポリエーテル発電装置は、セパレータのポリエーテル中に存在する非プロトン性溶媒の量および複合電極中に存在するポリエーテルの量を調節するのに架橋の量に頼ることにより好ましくなるであろう。迅速な充電または放電の間に、複合電極内でイオン類の拡散を最大とするように、複合電極内には、より高い量の非プロトン性溶媒が求められるであろう。
セパレータを構成する第1のポリマー(マトリックス#1)は、架橋可能なホモポリマーまたはコポリマーの形のポリエーテルからなる。マトリックスは、得られるセパレータの寸法安定性を増大し、その膨潤率を調節するために少なくとも1種の架橋添加剤を含有してもよい。架橋添加剤は、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレンオキシドジアクリレート、ポリエチレンオキシドジメタクリレート、グリセロールトリアクリレート、グリセロールトリメタクリレート、ペンタエリチオールテトラアクリレート、グリセロールプロポキシレート(1PO/OH)トリアクリレート、ジペンタエリチオールペンタ/ヘキサアクリレートおよびジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレートから選択することができる。マトリックスの架橋は、熱的に、UV放射線により、または、電子ビーム(EB)で行うことができる。マトリックス中の非プロトン性溶媒の量は、ポリエーテルの化学的性質、その架橋度、および、使用した非プロトン性溶媒の化学的性質によって決定される。
第2のポリマー(マトリックス#2)は、複合電極に包含される。2つのポリマーマトリックスの巨視的な仕切りは、複合電極とセパレータとの間の界面、または、再充電の際の電圧が3.5〜3.7V以下であるカソード、例として限定するものではないが、例えば、LiFePO4を基体とするものから選択されるカソードの界面近傍に局在化される。第2のポリマーマトリックスは、高分子量架橋可能かまたは架橋不可能なホモポリマーまたはコポリマー、または、低分子量架橋可能なホモポリマーまたはコポリマーの形のポリエーテルからなる。ポリエーテルマトリックスは、同時に、電極の活性物質のためのバインダーおよび複合電極でのイオン輸送を確実とするための電解質成分としての役割を果たす。マトリックスは、形成したセパレータの寸法安定性を増大するためおよびその架橋度を調節するための少なくとも1種の架橋添加剤を含有することができる。架橋添加剤は、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレンオキシドジアクリレート、ポリエチレンオキシドジメタクリレート、グリセロールトリアクリレート、グリセロールトリメタクリレート、ペンタエリチオールテトラアクリレート、グリセロールプロポキシレート(1PO/OH)、ジペンタエリチオールペンタ/ヘキサアクリレートおよびジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレートから選択される。マトリックスは、また、架橋開始剤を含有してもよい。マトリックスの架橋は、熱的または電子ビーム放射線(EB)によって行うことができる。しかし、複合電極においては、マトリックス中に存在する非プロトン性溶媒の量は、この場合、複合電極中のイオン類の拡散に影響を及ぼすように、セパレータのマトリックス中におけるよりも高い。マトリックス中に存在する非プロトン性溶媒の量は、ポリエーテルの化学的性質、その架橋度および使用される非プロトン性溶媒のポリエーテルマトリックスとの化学的な相溶性によって一定とされる。
実施態様5
本実施態様は、セパレータを構成する、膨潤形のポリエーテル基体マトリックスの製造に係る。ポリエーテルの少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒および少なくとも1種のアルカリ金属塩との混合物を、必要とあらば、揮発性であり、発電装置の成分と化学的に相溶性である液体溶媒を使用して溶媒で被覆する公知の方法または押出によって、剥離可能な支持体上または発電装置の電極の1つの上に直接に、薄いフィルムに形成した。低分子量を有するポリエーテルの1種以上の非プロトン性有機溶媒との混合物については、それは塗布温度で液体の形であり、被覆は、塗料溶媒なしで行うことができる。製造のこの工程の間に、ポリエーテル基体混合物は、少なくとも1種の架橋添加剤、少なくとも1種のアルカリ金属塩および架橋開始剤を含有することができる。マトリックスの架橋は、熱的に、UV放射線により、または、電子ビーム(EB)で行われる。かくして、セパレータは、アルカリ金属塩を含有してもよく、含有しなくともよい少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒とともに膨潤状態で得られ、発電装置を組み立てるのに容易に使用される。
実施態様6
本実施例は、セパレータを構成するポリエーテル基体マトリックスの製造に係る。ポリエーテルは、溶媒での塗布かまたは押出による公知の方法によって剥離可能な支持体上に薄いフィルムに形成される。25℃で液体である低分子量のポリエーテル類については、被覆は、塗料溶媒なしで行うことができる。この製造工程の間に、ポリエーテルは、少なくとも1種の架橋添加剤、少なくとも1種のアルカリ金属塩および架橋開始剤を含有することができる。マトリックスの架橋は、熱的に、UV放射線により、または、電子ビーム(EB)で行うことができる。かくして得られるセパレータは、発電装置の組み立てに使用する直前に、アルカリ金属塩を含有してもよいかまたは含有しなくともよい少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒で膨潤される。この実施態様の変形例は、セパレータの非プロトン性有機溶媒を、組み立て後に、セパレータまたは複合電極から溶媒を移すことによって導入することである。
実施態様7
本実施態様は、本発明の電解質成分よりの電気化学発電装置のサブアセンブリの製造の2工程法に係る。
第1の工程は、空気の存在で、バインダーとして作用する低膨潤可能なポリマーマトリックスを含む少なくとも1つの多孔質複合電極を被覆することにある。この膨潤した電極は、容易に乾燥することができ、発電装置の組み立てのこの工程を単純化するために、それは、少し/幾分吸湿性である。
第2の工程は、先に乾燥した多孔質複合電極上に、無水の条件で、少なくとも1種のアルカリ金属塩を含有する1種以上の非プロトン性有機溶媒によって膨潤可能とした架橋可能または架橋不可能なポリエーテルを含む液体非プロトン性溶液を広げて塗ることにある。必要とあらば、操作を促進するために、揮発性の有機溶媒を加える。トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレンオキシドジアクリレート、ポリエチレンオキシドジメタクリレート、グリセロールトリアクリレート、グリセロールトリメタクリレート、ペンタエリチオールテトラアクリレート、グリセロールプロポキシレート(1PO/OH)トリアクリレート、ジペンタエリチオールペンタ/ヘキサアクリレートおよびジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレートから選択される少なくとも1種の架橋添加剤もまた加える。かくして、非プロトン性溶液は、複合電極の全部または一部の多孔性を補償し、後者の表面にセパレータを全部または一部構成する。
かくして得られたサブアセンブリのポリエーテル基体マトリックスは、熱的に、UV放射線により、または、電子ビーム(EB)で架橋することができる。
実施態様8
本実施態様は、接着し、積層し、実施態様7に記載したように2つのサブアセンブリをプレスするかまたはアノードサブアセンブリとカソードサブアセンブリとをプレスすることによる本発明の電解質成分を含む発電装置の組み立て法に係る。2つのサブアセンブリの一方の多孔性が部分的にのみ補償される場合には、前記多孔性は、前記接着の後、液体電解質を含浸させることによって補償される。
実施態様9
本実施態様は、カソードが多孔質電極または実施態様1に記載したカソードである以外は、実施態様8のそれと同一である。
実施態様10
本実施態様は、固体強化充填材を含有する10μm未満の厚さのポリエーテル基体電解質セパレータを、前記接着を行う時に、2つのアセンブリの間に挿入する以外は、実施態様7のそれと同一である。

本明細書に含まれる総ての例は実験室で実行された。使用される実験室の手段は、単に本発明を説明することを意図するものであって、決して本発明を限定するものではない。例えば、最初に乾燥した形態で得られ、発電装置を組み立てる際に非プロトン性溶媒の塩溶液の中に浸漬することによって膨潤される、隔離板すなわちセパレータを使用することは、実験室の必要性に応じて単純化されたプロセスを単に構成するだけであって、必ずしも興味のある技術的なプロセスではない。
例 1:
第1の実施例においては、ゲル状ポリエステル系のセパレータの使用は、その出力(すなわち、多孔質の不活性なセパレータの気孔の中に含まれる自由な液体溶媒からセパレータが構成されている等価の発電装置と比較した場合の本発電装置の放電又は充電のキャパシティ)を制限しないことが証明された。溶媒に対して極めて高い適合性を有するポリマーマトリックスを使用するにも拘わらず溶媒の量を制限するために架橋型のセパレータを用いることにより得られる上記比較は、機械的な挙動を最適化すると共に、薄さを最適化することを可能にする。
この例は、本例の実験室における作動を容易にするためにセパレータを実施例6で説明した態様で作製した点を除いて、実施例1で説明した電解質成分を含む電気化学的な発電装置に関係するものである。
総てのハンドリングは、不活性の無水雰囲気条件下にあるグローブボックスの中で実行された。酸素対リチウム(O/Li)のモル比が30/1になるように、ヘキサフルオロリン酸リチウムを分子量8,000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートの中に溶解させることによって、溶液Aを得る。酸素対リチウム(O/Li)のモル比が30/1になるように、リチウム(O/Li)を分子量が200の市販のポリエチレンオキシドジメタクリル酸グリコール(米国のPolyscienceから入手可能)の中に溶解させることによって、溶液Bを得る。各々の溶液A及びBをある割合で混合することによって、溶液Cを得る。溶液A及びBの割合は、溶液Cの中における溶液Aのポリマーの容積割合が70%で溶液Bのポリマーの容積割合が30%になるように、調節する。1重量%(ポリマーの重量)のフォトイニシエータIrgacure−651(登録商標:Ciba Geigy)を添加する。
溶液Cを15μmの厚さの膜の形態で塗布し、紫外線(UV)によって架橋させる。
重量割合で90%のグラファイトと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含む重量割合で10%のポリマーとを含む負極すなわちカソードを用いて、電気化学的な発電装置を作製する。上記負極は、3.56クーロン/平方cmの静電容量を有している。上記電極は、16μmの銅の集電子の上に56μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることによって得られる。上記セパレータは、前のパラグラフで説明したようなポリマー薄膜(ヘキサフルオロリン酸リチウムをO/Li=30のモル比で含む15μmの厚さのポリマー薄膜)から構成されている。正極は、重量割合で91.6%のコバルト酸化物(LiCoO2)と、重量割合で2.7%のShawiniganカーボンブラックと、重量割合で5.7%のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーとから成る混合物を含んでいる。上記正極は、4.08クーロン/平方cmの静電容量を有している。上記電極は、8μmの厚さのアルミニウム集電子の上に49μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることによって得られる。電気化学的な発電装置を組み立てる時には、セパレータを、1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネートの混合物(モル比で1:1)の中に30分間にわたって浸漬させ、また、カソード及びアノードを、1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネートの混合物(モル比で1:1)から成る溶媒溶液の中に10分間にわたって浸漬させる。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの非プロトン性溶媒に対する親和力は、同じ非プロトン性溶媒に対するポリエーテルの親和力よりもかなり重要性が低い。従って、上記溶媒は、ポリエーテルのマトリックスとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーのマトリックスとの間で不均一に分布される。しかしながら、複合電極においては、非プロトン性溶媒は、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーをゲル化させることに加えて、電極の多孔性を補償する。従って、浸漬の後に、溶媒は、セパレータの体積の42%、カソードの体積の51%、及び、アノードの体積の45%を占める。電気化学的な発電装置はその後、セパレータの負極及び正極を25℃で軽く加圧することによって迅速に組み立てられ、不透過性のバッグの中に入れられる。図2に示す25℃におけるサイクル動作の結果は、C/6の放電及びC/8の充電に相当する4.1V及び2.7Vの電圧限界の間での0.14mA/平方cmの定電流放電Id及び0.11mA/平方cmの充電電流において得られる130サイクル以上の深い充電に関して、キャパシティ及び効率(その後の放電充電に対する放電の比として定義される)の観点から発電装置の正常なサイクル動作を示している。130サイクルの深い放電の後のキャパシティの損失は14%であり、この値は、Sonyのリチウムイオン電池に匹敵する。サイクル#2及びサイクル#90の後に、放電電流は、C/3、C/2及びC/1における放電率に相当する3つの連続的なサイクルに関して増大した。その結果を下に示す。
Figure 0004831588
これらの結果は、少量(40容積%近く)の非プロトン性溶媒を含むゲル状電解質を用いた場合に、発電装置のイオン輸送を制限することはないことを明確に示している。上記結果は、40容積%の割合の溶媒を含むClegardタイプの多孔性のセパレータの中に含浸された液体電解質を用いた等価の発電装置(同様な複合電極)から得られる結果と同様である。
例 2:
この例は、本例の実験室における作動を容易にするためにセパレータを実施例6の場合のように作製した点を除いて、実施例3で説明したような電解質成分を含む電気化学的な発電装置に関係するものである。
ハンドリングは総て、不活性の無水雰囲気条件下にあるグローブボックスの中で実行された。酸素対リチウム(O/Li)のモル比が30/1になるように、ヘキサフルオロリン酸リチウムを分子量8,000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートの中に溶解させることによって、溶液Aを得る。酸素対リチウム(O/Li)のモル比が30/1になるように、ヘキサフルオロリン酸リチウムを分子量が200の市販のポリエチレンオキシドグリコールジアクリレート(米国のPolyscienceから入手可能)の中に溶解させることによって、溶液Bを得る。各々の溶液A及びBをある割合で混合することによって、溶液Cを得る。溶液A及びBの割合は、溶液Cの中における溶液A中のポリマーの容積割合が70%で溶液Bの中のポリマーの容積割合が30%になるように、調節する。
溶液Cを15μmの厚さの膜の形態で塗布し、5Mradの照射線量の電子ビーム(EB)を照射することによって架橋させる。
重量割合で89%のグラファイトと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含む重量割合で11%のポリマーとを含む負極すなわちカソードを用いて、電気化学的な発電装置を作製する。上記負極は、1.90クーロン/平方cmの静電容量を有している。上記電極は、16μmの銅の集電子の上に30μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることによって得られる。上記セパレータは、上述のパラグラフで説明したようなポリマー薄膜(ヘキサフルオロリン酸リチウムをO/Li=30のモル比で含む15μmの厚さのポリマー薄膜)から構成されている。正極すなわちアノードは、重量割合で86.1%の鉄リン酸塩(LiFePO4)と、重量割合で5.8%のShawiniganカーボンブラックと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含む重量割合で8.1%のポリマーとから成る混合物を含んでいる。上記正極は、2.18クーロン/平方cmの静電容量を有している。上記電極は、8μmの厚さのアルミニウムの集電子の上に41μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることによって得られる。電気化学的な発電装置を組み立てる時には、1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)の溶媒混合物の中にセパレータを30分間にわたって浸漬させる。この浸漬の後に、溶媒は、セパレータの体積の42%を占める。エチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)並びに1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)から成る溶媒混合物を容積割合で50%と、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートのポリマーを容積割合で50%とを含む溶液Dを、アノード及びカソードに上塗りし、これにより、両電極の表面に過剰の溶液を残すことなく、上記2つの電極の多孔性を補償する。上塗りによって浸漬した後に、負極及び正極に5Mradの照射線量の電子ビームEBを照射して、上記グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートのポリマーを架橋させる。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの非プロトン性溶媒に関する親和力は、同じ非プロトン性溶媒に関するポリエーテルに関する親和力よりもかなり小さい。従って、溶媒は、ポリエーテルのマトリックスとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーのマトリックスとの間で不均一に分布する。また、複合電極の多孔性を補償するために使用されるポリエーテルのマトリックスは、セパレータとして使用されるポリエーテルのマトリックスよりも強い非プロトン性溶媒を含んでいる。電気化学的な発電装置はその後、セパレータの負極、及び、正極を25℃において軽く加圧することにより、迅速に組み立てられ、その後密封されたバッグに入れられる。4.1V及び2.7Vの電圧限界の間での0.09mA/平方cmの定電流放電Id及び0.08mA/平方cmの充電電流において得られた47サイクルの深い放電の後に、キャパシティの70%以上が常に残る。
例 3:
この例は、本例の実験室における作動を容易にするためにセパレータを実施例6で述べた態様で作製した点を除いて、実施例4で説明した電解質成分を含む電気化学的な発電装置に関係するものである。
総てのハンドリングは、不活性の無水雰囲気条件下のグローブボックスの中で行った。酸素対リチウム(O/Li)比が30/1になるように、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)を分子量が8,000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートの中に溶解することによって、溶液Aを得る。溶液Aのポリマーの容積割合が85%でトリメチロールプロパントリアクリレートの容積割合が15%になるように、溶液Aにトリメチロールプロパントリアクリレート(米国のPolyscienceから入手可能)を添加することにより、溶液Bを得る。
溶液Bは、15μmの厚さの膜の形態として塗布され、5Mradの照射線量の電子ビームEBを照射することにより架橋される。
電気化学的な発電装置は、90重量%のグラファイトと、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートから成る10重量%のポリマーとから成る負極と、1モル濃度のビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)を負極の容積割合で20%含んでいる溶媒混合物とから構成される。この負極は、3.48クーロン/平方cmの静電容量を有している(O/Li=30)。上記負極は、16μmの厚さの銅の集電子の上に55μmの厚さの膜を形成するように溶媒相(メトキシエタン)の中でコーティングすることにより得られる。セパレータは、上述のパラグラフで説明したポリマー薄膜(ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)リチウムをモル比でO/Li=30になるように含んでいる15μmの厚さのポリマー薄膜)から構成されている。正極は、鉄リン酸塩(LiFePO4)を重量割合で80.6%、Shawiniganカーボンブラックを重量割合で5.4%、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートから成るポリマーを重量割合で15%、及び、1モル濃度のビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)の混合物を容積割合で該正極の20%を含む混合物を含んでいる。この正極は、3.98クーロン/平方cmの静電容量を有している。この電極は、8μmのアルミニウムの集電子の上に49μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(メトキシエタン)の中でコーティングすることにより得られる。電気化学的な発電装置を組み立てる時には、1モル濃度のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)の溶媒混合物の中にセパレータを30分間にわたって浸漬させる。この浸漬の後に、溶媒は、セパレータの体積の42%を占める。セパレータのポリエーテル系のマトリックスと複合電極のポリエーテルのマトリックスとの間の異なる架橋速度に応じて、非プロトン性溶媒は、上記ポリエーテルのマトリックスの間で不均一に分布する。電気化学的な発電装置はその後、負極、セパレータ及び正極を軽く加圧することにより25℃で迅速に組み立てられ、その後密封されたバッグの中に入れられる。4.1V及び2.7モルとの電圧限界の間での0.15mA/平方cmの一定の放電電流Id及び0.12mA/平方cmの充電電流において得られる33サイクルの深い放電の後に、静電容量の80%以上が常に得られる。
例 4:
この例は、セパレータとして使用されるゲルの機械的性質の評価に関係するものである。機械的性質の測定は、半球形状の先端のセパレータの中への針入度を評価することにより行われる。この測定は、7mmの直径を有する半球形状の先端を用いて乾燥した60±3μmのゲル状薄膜に25℃又は60℃において240gの荷重を加えることにより行う。総ての薄膜は、UVによって架橋されている。
乾燥した薄膜#1)グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレート(8000):
− 25℃
− 0%溶媒
− 13%針入度
乾燥した薄膜#2)グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレート(8000):
− 60℃
− 0%溶媒
− 24%針入度
乾燥した薄膜#4)グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレート(8000):
− 25℃
− 63容積%のテトラエチルスルファミド
− 37%針入度
薄膜#4)グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレート(8000)+ポリエチレンオキシドグリコールジメタクリレート(容積割合でそれぞれ70%及び30%):
− 25℃
− 42容積%のテトラエチルスルファミド
− 25%針入度
薄膜#5)グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレート(8000)+トリメチロールプロパントリアクリレート(容積割合でそれぞれ70%及び30%):
− 25℃
− 39容積%のテトラエチルスルファミド
− 23%針入度
本例は、容積割合で約40%の非プロトン性溶媒を含むゲル状薄膜は、乾燥電解質成分を有する発電装置において60℃で使用される溶媒を含まない薄膜の機械的性質に比肩しうる25℃における機械的性質を有していることを良く示している。
例 5:
この例は、実験室における本例の作動を容易にするためにセパレータを実施例6で述べた態様で作製した点を除いて、例3で述べたような電解質成分を含む電気化学的な発電装置に関係するものである。
総ての操作は、不活性の無水雰囲気条件下のグローブボックスの中で行った。酸素対リチウム(O/Li)のモル比が30/1になるように、ヘキサフルオロリン酸リチウムを分子量が8,000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートの中に溶解することによって、溶液Aを得る。溶液Aのポリマーの容積割合が85%でトリメチロールプロパントリアクリレートの容積割合が15%になるように、溶液Aにトリメチロールプロパントリアクリレート(米国のPolyscienceから入手可能)を添加することにより、溶液Bを得る。
溶液Bを15μmの厚さの膜の形態で塗布し、5Mradの放射線量の電子ビームEBを照射することにより架橋させる。
電気化学的な発電装置は、グラファイトを重量割合で90%、及び、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含むポリマーを重量割合で10%含む負極を用いて作製される。この負極は、3.54クーロン/平方cmの静電容量を有している。この電極は、16μmの厚さの銅の集電子の上に56μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることにより得られる。セパレータは、上のパラグラフに述べたポリマー薄膜(O/Liがモル比で30になるようなヘキサフルオロリン酸リチウムを含んでいる15μmの厚さのポリマー薄膜)から構成されている。正極は、重量割合で91.6%のコバルト酸化物(LiCoO2)と、重量割合で2.7%のShawiniganカーボンブラックと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含む重量割合で5.7%のポリマーとから成る混合物を含んでいる。この正極は、4.06クーロン/平方cmの静電容量を有している。この電極は、8μmの厚さのアルミニウムの集電子の上に49μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることによって得られる。電気化学的な発電装置を組み立てる時には、1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)の溶媒混合物の中にセパレータを30分間にわたって浸漬する。この浸漬の後に、溶媒は、セパレータの体積の41%を占める。カソード及びアノードを溶液Cで浸漬処理してカソード及びアノードの多孔性を補償する。上記溶液Cは、1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)から成る溶媒混合物50容積%と、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートを含むポリマー50容積%とを含んでいる。浸漬処理の後に、負極及び正極を5Mradの照射線量の電子ビームEBで照射して、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートのポリマーを架橋させる。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーは、同じ非プロトン性溶媒に関するポリエーテルの親和力よりもかなり小さな親和力を有している。従って、溶媒は、ポリエーテルのマトリックスとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーのマトリックスとの間で不均一に分布する。また、複合電極の多孔性を補償するために使用されるポリエーテルのマトリックスは、セパレータとして使用されるポリエーテルのマトリックスよりも強い非プロトン性溶媒を含んでいる。その後、電気化学的な発電装置は、セパレータの負極、及び、正極を25℃において軽く加圧することにより迅速に組み立てられ、密封されたバッグの中に入れられる。4.1V及び2.7Vの電圧限界の間での0.15mA/平方cmの定電流放電Id及び0.12mA/平方cmの充電電流で得られる28サイクルの深い放電の後に、静電容量の80%以上が常に得られる。
例 6:
この例は、複合電極を不活性雰囲気下で作製する点を除いて、実施例7で述べた製造プロセスを用いて実施例3で述べた電解質成分を含む電気化学的な発電装置に関係するものである。
総ての操作は、不活性の無水雰囲気条件下のグローブボックスの中で行った。1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)から成る溶媒50容積%をグリコール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートから成るポリマー50容積%と混合することによって、溶液Aを得る。
電気化学的な発電装置は、89重量%のグラファイトと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含む11重量%のポリマーとから成る負極を用いて製造される。この負極は、1.90クーロン/平方cmの静電容量を有している。この電極は、16μmの厚さの銅の集電子の上に30μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることによって得られる。正極は、86.1重量%の鉄リン酸塩(LiFePO4)と、5.8重量%のShawiniganカーボンブラックと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーから成る8.1重量%のポリマーとを含んでいる。正極は、2.12クーロン/平方cmの静電容量を有している。この電極は、8μmの厚さのアルミニウムの集電子の上に42μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることにより得られる。上記溶液Aをアノード及びカソードの上に塗布して、これら2つの電極の多孔性を補償し、5μm乃至10μmの過剰の溶液Aを両電極の表面に残して、セパレータの一部を構成させる。上記塗布作業の直後に、負極及び正極に5Mradの電子ビームEBを照射して、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートから成るポリマーを架橋させる。非プロトン性溶媒は、ポリエーテルのマトリックスとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーのマトリックスとの間で不均一に分布する。次に、負極及び正極を25℃において軽く加圧することによって電気化学的な発電装置を迅速に組み立て、密封されたバッグの中に入れる。4.1V及び2.7Vの電圧限界の間での0.09mA/平方cmの一定の放電電流Id及び0.08mA/平方cmの充電電流で得られる38サイクルの深い放電の後に、70%以上の静電容量が常に得られる。
例 7:
この例は、実験室における本例の作動を容易にするために実施例6で述べた態様でセパレータを作製する点を除いて、好ましい実施例1及び4で述べた電解質成分を含む電気化学的な発電装置に関係するものである。
総ての操作は、不活性の無水雰囲気条件下のグローブボックスの中で行った。酸素対リチウム(O/Li)のモル比が30/1になるように、ヘキサフルオロリン酸リチウムを分子量が8,000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートの中に溶解することによって、溶液Aを得る。溶液Aのポリマーの容積割合が85%でトリメチロールプロパントリアクリレートの容積割合が15%になるように、溶液Aにトリメチロールプロパントリアクリレート(米国のPolyscienceから入手可能)を添加することにより、溶液Bを得る。
溶液Bを15μmの厚さの膜の形態で塗布し、5Mradの電子ビームEBを照射することにより架橋させる。
90重量%のグラファイトと、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートから成る10重量%のポリマーとから構成される負極と、1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)から成る電極の20容積%の溶媒混合物とを用いて、電気化学的な発電装置を製造する。この負極は、3.48クーロン/平方cmの静電容量を有している。この電極は、16μmの厚さの銅の集電子の上に55μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(メトキシエタン)の中でコーティングすることにより得られる。セパレータは、上のパラグラフで述べたようなポリマー薄膜(O/Liのモル比が30になるようなヘキサフルオロリン酸リチウムを含む15μmの厚さのポリマー薄膜)から構成される。正極は、91.6重量%のコバルト酸化物(LiCoO2)と、2.7重量%のShawiniganカーボンブラックと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーから成る5.7重量%のポリマーとを含んでいる。この正極は、4.05クーロン/平方cmの静電容量を有している。この電極は、8μmの厚さのアルミニウムの集電子の上に48μmの厚さの膜が形成されるように溶媒相(アセトン)の中でコーティングすることにより得られる。電気化学的な発電装置を組み立てる時には、1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)から成る溶媒混合物の中にセパレータを30分間にわたって浸漬させる。1モル濃度のヘキサフルオロリン酸リチウム(トミヤマ社から入手可能)を含むエチルメチルカーボネート及びエチレンカーボネート(モル比で1:1)の溶媒混合物から成る溶液の中にカソードを10分間にわたって浸漬させる。この浸漬処理の後に、溶媒は、セパレータの体積の44%及びカソードの体積の51%を占める。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの親和力は、同じ非プロトン性溶媒に関するポリエーテルの親和力よりもかなり低い。溶媒は、アノードのポリエーテルのマトリックス、セパレータのポリエーテルのマトリックス及びフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーのマトリックスの間で不均一に分布する。その後、電気化学的な発電装置は、セパレータの負極、及び、正極を25℃において軽く加圧することにより迅速に組み立てられ、密封されたバッグの中に入れられる。4.1V及び2.7の電圧限界の間での0.15mA/平方cmの一定の放電電流Id及び0.12mA/平方cmの充電電流において得られる43サイクルの深い放電の後に、80%以上の静電容量が常に得られる。
例 8:
本実施例は、態様3で説明した電解質成分を含む電気化学的発電体に関するものであり、複合電極が不活性雰囲気下で調製されたこと以外は態様10で説明したとおりの製造方法を用いたものに関する。
全ての操作は、不活性及び無水雰囲気下のグローブボックス中で行われた。溶液Aは、分子量8000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートに、ヘキサフルオロリン酸リチウムをリチウムに対する酸素のモル比(O/Li)が30/1になるように溶解することにより得る。溶液Bは、溶液Aに、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートを含むポリマーに対して10体積%のリチウムアルミネートと、ジメトキシエタンを含む希釈剤を50体積%添加することにより得る。
溶液Bを8μm厚のフィルムの形態で広げ、希釈剤を蒸発した後、5Mradの電子ビームEBで架橋して、荷電したセパレータを得る。
溶液Cは、エチルメチルカーボネートとエチレンカーボネート(モル比1:1)及びヘキサフルオロリン酸リチウムを1モル濃度含む溶液(溶媒はトミヤマ社から入手可能)50体積%を、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートを含むポリマー50体積%と混合することにより得る。
電気化学的発電体はグラファイト90重量%とフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含むポリマー10重量%からなる負極を用いて製造する。該正極は3.52クーロン/cm2の容量を有する。電極は16μm厚の銅集電体上に56μm厚のフィルムとなるように溶媒相(アセトン)でコーティングすることにより得る。正極は91.6重量%の酸化コバルト(LiCoO2)、2.7重量%のShawiniganカーボンブラック及び5.7重量%のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含むポリマーからなる。該正極は4.11クーロン/cm2の容量を有する。電極は8μm厚のアルミニウム集電体上に49μmのフィルムとなるように溶媒相(アセトン)でコーティングすることにより得る。前記溶液Cをアノード及びカソード上に広げてこれら2つの電極の多孔性を補償するようにし、電極表面上の過剰な溶液C(2〜5μm)を残しておいてセパレータ部分を構成する。広げてすぐに負極及び正極を5Mradの電子線EBで照射してグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートを含むポリマーを架橋させる。複合電極中のポリマーマトリックスの間、すなわちセパレータ部分を構成するリチウムアルミネートを補償したポリエーテルマトリックスと、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーマトリックスの間で、非プロトン性溶媒は不均一に分布する。電気化学的発電体は、負極、上述の荷電したセパレータ及び正極をシールドバッグ内に入れて25℃の低圧力下で即座に組み立てられる。定放電電流Idが0.15mA/cm2、充電電流0.12mA/cm2、電圧限界4.1V〜2.7Vの深放電52サイクルの後、80%以上の容量を常時得ることができる。
例 9:
本実施例は、実験室での実施例の実行を容易にするためにセパレータを態様6で説明したのと同様に調製した以外は態様1で説明したのと同様の電解質成分を含む電気化学的発電体に関する。
全ての操作は、不活性及び無水雰囲気下のグローブボックス中で行われた。溶液Aは、分子量8000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートに、リチウムテトラフルオロボレート4.4gをリチウムに対する酸素のモル比(O/Li)が30/1になるように添加することにより得る。溶液Bは、市販の分子量200のポリエチレンオキシドグリコールジメチルアクリレート(ポリサイエンス社より入手可能)52.1gにリチウムテトラフルオロボレート11.3gをリチウムに対する酸素のモル比(O/Li)が30/1になるように添加することにより得る。溶液Cは溶液AとBをある割合で混合することにより得る。溶液AとBの割合は、溶液Cにおいて溶液Aのポリマーが70体積%及び溶液Bのポリマーが30体積%となるように調節する。イルガキュア−651(Irgacure-651、登録商標、チバガイギー社)からなる光開始剤を1重量%(ポリマー重量)添加する。
溶液Cを20μm厚のフィルムの形態で広げ、2分間14.6mW/cm2(UVA)の強さでUVを照射して架橋する。
電気化学的発電体は30μm厚の金属リチウムの負極(8μm厚のニッケル集電体上に積層されたもの)を用いて製造する。セパレータは前記段落で説明したポリマー膜(モル比O/Li=30のリチウムテトラフルオロボレートを含む厚さ20μmのポリマー膜)からなる。正極は91.6重量%の酸化コバルト(LiCoO2)、2.7重量%のShawiniganカーボンブラック及び5.7重量%のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含むポリマーからなる。該正極は4.07クーロン/cm2の容量を有する。電極は8μm厚のアルミニウム集電体上に49μmのフィルムとなるように溶媒相(アセトン)でコーティングすることにより得る。電気化学的発電体を組み立てる際に、セパレータを30分間プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネート(体積割合はそれぞれ60%と40%)の混合溶媒に浸漬し、カソードを10分間リチウムテトラフルオロボレートを0.31mol/kgの濃度で含むプロピレンカーボネート及びエチレンカーボネート(体積割合はそれぞれ60%と40%)の混合溶液に浸漬する。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの非プロトン性溶媒に対する親和力は、同じ非プロトン性溶媒に対するポリエーテルの親和力よりもかなり重要性が低い。そこで溶媒はポリエーテルマトリックスとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの間で不均一に分布する。しかしながら、複合電極においては、非プロトン性溶媒は、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーをゲル化させることに加えて、電極の多孔性を補償する。したがって、浸漬の後、溶媒はセパレータの41体積%、及びカソードの61体積%を占める。その後電気化学的発電体は、負極、セパレータ及び正極を25℃で軽く加圧することによって迅速に組み立てられ、不透過性のバッグの中に入れられる。定放電電流Idが0.13mA/cm2、充電電流0.13mA/cm2、電圧限界4.2V〜2.5Vの深放電50サイクルの後、50%以上の容量をいつも得ることができる。
例 10:
本実施例は、実験室での実施例の実行を容易にするためにセパレータを態様6で説明したのと同様に調製した以外は態様1で説明したのと同様の電解質成分を含む電気化学的発電体に関する。
全ての操作は、不活性及び無水雰囲気下のグローブボックス中で行われる。溶液Aは、分子量8000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレート21.2gに、リチウムテトラフルオロボレート4.4gをリチウムに対する酸素のモル比(O/Li)が30/1になるように添加することにより得る。溶液Bは、市販の分子量200のポリエチレンオキシドグリコールジメチルアクリレート(ポリサイエンス社、USA、より入手可能)52.1gにリチウムテトラフルオロボレート11.3gをリチウムに対する酸素のモル比(O/Li)が30/1になるように添加することにより得る。溶液Cは溶液AとBをある割合で混合することにより得る。溶液AとBの割合は、溶液Cにおいて溶液Aのポリマーが70体積%及び溶液Bのポリマーが30体積%となるように調節する。イルガキュア−651(Irgacure-651、登録商標、チバガイギー社)からなる光開始剤を1重量%(ポリマー重量)添加する。
溶液Cを20μm厚のフィルムの形態で広げ、2分間14.6W/cm2の強さでUVを照射して架橋する。
電気化学的発電体は30μm厚の金属リチウムの負極(8μm厚のニッケル集電体上に積層されたもの)を用いて製造する。セパレータは前記段落で説明したポリマー膜(モル比O/Li=30のリチウムテトラフルオロボレートを含む厚さ20μmのポリマー膜)からなる。正極は91.6重量%の酸化コバルト(LiCoO2)、2.7重量%のShawiniganカーボンブラック及び5.7重量%のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含むポリマーからなる。該正極は4.07クーロン/cm2の容量を有する。電極は8μm厚のアルミニウム集電体上に49μmのフィルムとなるように溶媒相(アセトン)でコーティングすることにより得る。電気化学的発電体を組み立てる際に、セパレータを30分間テトラエチルスルファミドに浸漬し、カソードを10分間リチウムテトラフルオロボレートを0.31mol/kgの濃度で含むテトラエチルスルファミドに浸漬する。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの非プロトン性溶媒に対する親和力は、同じ非プロトン性溶媒に対するポリエーテルの親和力よりもかなり重要性が低い。そこで溶媒はポリエーテルマトリックスとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの間で不均一に分布する。しかしながら、複合電極においては、非プロトン性溶媒は、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーをゲル化させることに加えて、電極の多孔性を補償する。したがって、浸漬の後、テトラエチルスルファミドはセパレータの体積の36%、及びカソードの体積の61%を占める。その後電気化学的発電体は、負極、セパレータ及び正極を25℃で軽く加圧することにより組み立てられ、その後密封されたバッグに入れられる。定放電電流Idが13μA/cm2、充電電流13μA/cm2、電圧限界4.2V〜2.5Vの深放電11サイクルの後、61%以上の容量をいつも得ることができる。
例 11:
本実施例は、実験室での実施例の実行を容易にするためにセパレータを態様6で説明したのと同様に調製した以外は態様1で説明したのと同様の電解質成分を含む電気化学的発電体に関する。
全ての操作は、不活性及び無水雰囲気下のグローブボックス中で行われる。溶液Aは、分子量8000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートに、リチウムテトラフルオロボレートをリチウムに対する酸素のモル比(O/Li)が30/1になるように添加することにより得る。溶液Bは、溶液Aにトリメチルプロパントリアクリレート(ポリサイエンス社、アメリカより入手可能)を、体積割合にして溶液Aのポリマーが85%及びトリメチルプロパントリアクリレートが15%になるように添加することにより得る。
溶液Bを15μm厚のフィルムの形態で広げ、5Mradの電子線EB照射で架橋する。
電気化学的発電体は27μm厚の金属リチウムの負極(8μm厚のニッケル集電体上に積層されたもの)を用いて製造する。セパレータは前記段落で説明したポリマー膜(モル比O/Li=30のリチウムテトラフルオロボレートを含む厚さ15μmのポリマー膜)からなる。正極は89.1重量%の酸化マンガン(MnO2)、2.6重量%のShawiniganカーボンブラック及び8.3重量%のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーを含むポリマーからなる。該正極は4.10クーロン/cm2の容量を有する。電極は8μm厚のアルミニウム集電体上に54μmのフィルムとなるように溶媒相(アセトン)でコーティングすることにより得る。電気化学的発電体を組み立てる際に、セパレータを30分間リチウムテトラフルオロボレートを1モル濃度で含んだγ−ブチロラクトンとカーボネート(モル比1:1)の混合溶媒に浸漬する。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの非プロトン性溶媒に対する親和力は、同じ非プロトン性溶媒に対するポリエーテルの親和力よりもかなり重要性が低い。そこで溶媒はポリエーテルマトリックスとフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーの間で不均一に分布する。しかしながら、複合電極においては、非プロトン性溶媒は、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマーをゲル化させることに加えて、電極の多孔性を補償する。したがって、浸漬の後、溶液はセパレータの45体積%を占める。カソードも孔を満たすために溶液Cに漬ける(前記溶液Cとは、リチウムテトラフルオロボレートを1モル濃度で含んだγ−ブチロラクトンとカーボネート(モル比1:1)の混合溶媒50体積%と、グリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートを含むポリマー50体積%を含む溶液である)。浸漬後、正極は5Mradの電子線EBに照射してグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレートポリマーを架橋する。その後電気化学的発電体は、負極、セパレータ及び正極を25℃で軽く加圧して迅速に組み立てられ、その後密封されたバッグに入れられる。発電体は放電電流Idが0.19mA/cm2、電圧限界3.2V〜2.0Vの深放電で1回処理される。
例 12:
本実施例は、実験室での実施例の実行を容易にするためにセパレータを態様6で説明したのと同様に調製した以外は態様1で説明したのと同様の電解質成分を含む電気化学的発電体に関する。
全ての操作は、不活性及び無水雰囲気下のグローブボックス中で行われる。エチレンオキシド、メチルグリシジルエーテル及びアリルグリシジルエーテルのターポリマー367gとリチウムビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)82gを1638mlのアセトニトリルに添加する。塩とターポリマーの濃度は、リチウムに対する酸素のモル比(O/Li)が30/1になるように調節する。
この母液20mlに、4.5gのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)を分子量8000のグリセロール−トリ[ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)]トリアクリレート20.9gに溶解して得られる溶液0.90mlに添加する。その後これら2つの混合溶液を室温下で12時間攪拌する。2重量%の過酸化ベンゾイルを添加して溶液を再度90分間攪拌する。
溶液を20μm厚のフィルムの形態で広げ、不活性雰囲気下85℃で24時間材料を加熱する。
電気化学的発電体は30μm厚の金属リチウムの負極(8μm厚のニッケル集電体上に積層されたもの)を用いて製造する。セパレータは前記段落で説明したポリマー膜(モル比O/Li=30のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)を含む厚さ20μmのポリマー膜)からなる。正極は90.0重量%の二硫化チタン(TiO2)、3.6重量%のShawiniganカーボンブラック及び6.4重量%のポリ(エチレンプロピレンジエン)(EPDM)を含むターポリマーからなる。該正極は1クーロン/cm2の容量を有する。電極は8μm厚のアルミニウム集電体上に15μmのフィルムとなるように溶媒相(アセトン)でコーティングすることにより得る。電気化学的発電体を組み立てる際に、電解質にテトラエチルスルファミド/リチウムビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)が1に等しくなるように(テトラエチルスルファミド/Li=1)、テトラエチルスルファミドを添加する。その後電気化学的発電体は、負極、セパレータ及び正極を25℃で軽く加圧することによって迅速に組み立てられ、その後密封されたバッグに入れられる。図3に示すように、25℃でのサイクル結果は容量並びに効率(充電量に対する放電量の割合で定義される)の観点から、500サイクル以上においても発電体の通常のサイクルを示し、正極の容量1クーロン/cm2に100%相当する。深放電サイクルは、定放電電流Idが23μA/cm2、充電電流18μA/cm2及び電圧限界2.7V〜1.7Vの間で行われる。

Claims (30)

  1. 少なくとも1つの複合電極、及び電解質セパレータを含む、電気化学発電装置であって、前記電解質セパレータは第1のポリマーマトリックスを含み、前記少なくとも1つの複合電極は第2のポリマーマトリックスを含み、
    前記第1のポリマーマトリックスは、架橋可能なポリエーテル、少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒、及び少なくとも1種のアルカリ金属塩を含み、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒は、前記ポリエーテルを膨潤させて第1のゲルを形成し、
    前記第2のポリマーマトリックスは、第2のポリマー、少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒、及び少なくとも1種のアルカリ金属塩を含み、前記極性非プロトン性溶媒は、前記第2のポリマーを膨潤させて第2のゲルを形成し、
    前記第1と第2のポリマーマトリックスは、互いに接して配置され、
    前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒は、前記少なくとも1つの複合電極が前記電解質セパレータよりも極性非プロトン性溶媒をより高い体積比率で含むように、前記第1と第2のポリマーマトリックス間に不均一に分布し、それによって、前記第1と第2のポリマーマトリックス間に巨視的仕切りを形成する、前記電気化学発電装置。
  2. 前記ポリエーテルは、前記第2のポリマーの架橋結合の量とは異なる架橋結合の量を有し、それによって、前記第1と第2のポリマーマトリックス間に、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒の不均一な分布を形成している、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  3. 前記第1と第2のポリマーマトリックスの少なくとも1つが固体フィラーを含み、それによって、前記第1と第2のポリマーマトリックス間に、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒の不均一な分布を形成している、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  4. 前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒と前記ポリエーテルとの親和性が、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒と前記第2のポリマーとの親和性とは異なり、それによって、前記第1と第2のポリマーマトリックス間に、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒の不均一な分布を形成している、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  5. 前記ポリエーテルと前記第2のポリマーが、前記第1と第2のポリマーマトリックス間に、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒の不均一な分布を形成している、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  6. 前記第1のポリマーマトリックスが、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒によってごく僅かだけ膨潤する、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  7. 前記第1のポリマーマトリックスが、架橋可能なポリエーテルと、少なくとも1つの他のポリエーテル又はポリエーテルベースのオリゴマーとの混合物をさらに含み、前記少なくとも1つの他のポリエーテル又はポリエーテルベースのオリゴマーが、多官能性の架橋可能な化学基を有する、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  8. 前記第1のポリマーマトリックスが、少なくとも1つの他のポリエーテル又はポリエーテルベースのオリゴマーをさらに含み、前記少なくとも1つの他のポリエーテル又はポリエーテルベースのオリゴマーが、多官能性の架橋可能な化学基を有する、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  9. 前記第1のポリマーマトリックスが、架橋可能なポリエーテルと、少なくとも1種の架橋添加剤をさらに含む、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  10. 前記架橋添加剤が、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレンオキシドジアクリレート、ポリエチレンオキシドジメタクリレート、グリセロールトリアクリレート、グリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセロールプロポキシレートトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレート、及びそれらの混合物から選択される、請求項9に記載の電気化学発電装置。
  11. 前記第1と第2のポリマーマトリックスのうちの一方が架橋している、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  12. 前記第1と第2のポリマーマトリックスの少なくとも1つが、第3の架橋可能なポリマー、オリゴマー又はモノマーの少なくとも1種を含み、この第3の架橋可能なポリマー、オリゴマー又はモノマーは、前記2つのマトリックスと物理的に接触し、多次元の架橋可能な化学基を含んでおり、それによって、第1と第2のポリマーマトリックス間の接着を保持し及び/又は向上させる、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  13. 前記第1と第2のポリマーマトリックスと物理的に接触した少なくとも1つのポリマー又は架橋不可能なオリゴマーをさらに含む請求項1に記載の電気化学発電装置であって、前記少なくとも1つのポリマー又は架橋不可能なオリゴマーは、前記第1と第2のポリマーマトリックスと相互作用することができる極性基を有しており、それによって、第1と第2のポリマーマトリックス間の接着を保持し及び/又は向上させる、前記電気化学発電装置。
  14. 前記第1のポリマーマトリックスが、架橋不可能で且つ膨潤可能なポリエーテルをさらに含む、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  15. 前記第1のポリマーマトリックスが、架橋可能なポリエーテルをさらに含む、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  16. 前記第2のポリマーマトリックスが、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、及びポリ(エチレンプロピレンジエン)(EPDM)から選択される、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  17. 前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、γ−ブチロラクトン、ブチレンカーボネート、スルホラン、3−メチルスルホラン、t−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ビス(メトキシエチル)エーテル、1,2−エトキシメトキシエタン、t−ブチルメチルエーテル、グライム及び式:R1R2N−SO2−NR3R4(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、炭素原子1〜6個を含むアルキル基及び/または炭素原子1〜6個を含むオキシアルキル基である)のスルファミドから選択される、請求項1に記載の電気化学発電装置。
  18. 負極、正極、及びポリマー電解質セパレータを含む電気化学発電装置であって、
    前記電極は、アルカリイオンに対して可逆性であり、
    前記ポリマー電解質セパレータは、架橋可能なポリエーテル、少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒、及び少なくとも1種のアルカリ金属塩を含む第1のポリマーマトリックスを含み、前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒は、前記ポリエーテルを膨潤させて第1のゲルを形成し、
    前記負極及び前記正極の少なくとも1つが、活性物質と、第2のポリマー、少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒及び少なくとも1種のアルカリ金属塩を含む第2のポリマーマトリックスとを含む複合電極であり、前記すくなくとも1種の極性非プロトン性溶媒は、前記第2のポリマーを膨潤させて第2のゲルを形成し、
    前記第1と第2のポリマーマトリックスは、互いに接して配置され、
    前記少なくとも1種の極性非プロトン性溶媒は、前記複合電極が前記ポリマー電解質セパレータよりも極性非プロトン性溶媒をより高い体積比率で含むように、前記第1と第2のポリマーマトリックス間に不均一に分布し、それによって、前記第1と第2のマトリックス間に巨視的仕切りを形成する、
    前記電気化学発電装置。
  19. 前記正極と接触しているポリマーマトリックスが、前記正極の存在下で電気化学的に安定である、請求項18に記載の電気化学発電装置。
  20. 前記負極と接触しているポリマーマトリックスが、前記負極の存在下で電気化学的に安定である、請求項19に記載の電気化学発電装置。
  21. 前記アルカリ金属塩が、少なくとも1種のリチウム塩を含む、請求項18に記載の電気化学発電装置。
  22. 前記負極が金属リチウムを含む、請求項18に記載の電気化学発電装置。
  23. 前記正極及び前記負極が、リチウムに対して可逆性である挿入性材料を含む複合電極である請求項18に記載の電気化学発電装置。
  24. 負極が炭素複合材である請求項18に記載の電気化学発電装置。
  25. 負極が、ポリエーテルベースのポリマーマトリックスを含むバインダーを有する炭素複合材である請求項24に記載の電気化学的発電装置。
  26. 前記第1のポリマーマトリックスが、少なくとも前記セパレータ中に存在し、前記第2のポリマーマトリックスが、前記複合電極中にのみ存在する、請求項18に記載の電気化学発電装置。
  27. 前記第1のポリマーマトリックスが、前記セパレータ中にのみ存在し、前記第2のポリマーマトリックスが、前記複合電極中に存在し、それによって、前記複合電極と前記セパレータとの間に巨視的仕切りが形成される、請求項18に記載の電気化学発電装置。
  28. 前記第2のポリマーマトリックスが僅かに膨潤し、前記複合電極が前記極性非プロトン性溶媒によって補われる孔を有する、請求項18に記載の電気化学発電装置。
  29. 前記正極が、前記第1及び第2のポリマーマトリックスのうちの少なくとも1つによって部分的に又は全体的にコーティングされている、請求項18に記載の電気化学発電装置。
  30. 前記負極が、前記第1及び第2のポリマーマトリックスのうちの少なくとも1つによって部分的に又は全体的にコーティングされている、請求項18に記載の電気化学発電装置。
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