JP4814235B2 - 建設機械のキャブ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、下部走行体上に上部旋回体を有する建設機械において上部旋回体上に取り付けられた運転室(キャブ)の構造に関する。
従来より、土砂や砂礫等の掘削を行う土木工事の現場において作業を行う際に、油圧ショベル(掘削機械)等の建設機械が使用されている。
この油圧ショベルには、一般的に主要な構成として、下部走行体と、下部走行体上に旋回可能な状態で取り付けられた上部旋回体と、上部旋回体上に固定配置されたオペレータが搭乗するための運転室(キャブ)と、が設けられている。
例えば、特許文献1には、下部走行体上に設けた上部旋回体の旋回中心から偏位した位置に設置され、かつ外側に膨らむ湾曲面を含むように形成された外側側面部にスライドドアを備えており、安い製造コストでロールオーバー(転倒)対応強度を確保することが可能なキャブ構造について開示されている。
特開2004−306893号公報(平成16年11月4日公開) 特開2004−224083号公報 特開平11−200412号公報
しかしながら、上記従来の建設機械のキャブ構造では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された建設機械のキャブ構造では、4本の柱部材(支柱)のうち、他の柱部材よりも短い柱部材に対応するマウント部を他のマウント部よりも高い位置に設けているため(上記公報の図3参照)、短い柱部材であってもマウント部に対して直接接合することができる。しかし、他の柱部材よりも短い柱部材を有するキャブ構造において、全てのマウント部が同じレベルに配置されている場合には、キャブの剛性が大幅に低下してしまう。
本発明の課題は、複数の柱部材によって構成されるキャブ構造において、キャブ構造の剛性を確保することが可能な建設機械のキャブ構造を提供することにある。
第1の発明に係る建設機械のキャブ構造は、下部走行体上に取り付けられた上部旋回体上に配置される建設機械のキャブ構造であって、略鉛直方向に沿って配置される複数の柱部材と、略水平面に沿って配置されて床面の一部を構成するフロアフレームと、第1柱部材と、補強部材と、第2柱部材と、を備えている。第1柱部材は、複数の柱部材のうち、キャブ背面の右側端部に設けられ、フロアフレームと同じレベルの高さまで到達しない長さで形成されている。補強部材は、第1柱部材とフロアフレームとを接合し、キャブ右側面に沿って設けられている。第2柱部材は、複数の柱部材のうち、キャブ背面の左側端部に設けられ、フロアフレームに下端部が取り付けられている。
ここでは、キャブの四隅にそれぞれ配置される複数の柱部材のうち、フロアフレームのレベルまで到達しない他の柱部材よりも短い柱部材(第1柱部材)を有するキャブ構造において、上記短い柱部材とフロアフレームとを補強部材によって接合する。
通常、建設機械の下部走行体に取り付けられた上部旋回体上に配置されるキャブでは、キャブの四隅に柱部材を設け、これに梁部材等を組み合せて骨格部分を構成する。この場合、上部旋回体に複数のマウント部分を配置し、その上にフロアパネル、フロアフレーム、柱部材を配置して上部旋回体とキャブとを接合することで、キャブの剛性を向上させることができる。しかし、キャブの形状は必ずしも略直方体になるとは限らず、例えば、上部旋回体上のスペースを確保するためにキャブの背面側等に凹み部分を形成したキャブでは、柱部材がフロアフレームのレベルまで達しない長さとなってしまう場合がある。この場合、他の柱部材よりも短い柱部材に対応するマウント部を高い位置まで持ち上げた場合には、キャブの剛性の低下を回避できるものの、フロアフレームの形状を段差のあるものに変更する必要がある。
本発明の建設機械のキャブ構造では、フロアフレームのレベルまで到達しない柱部材を含んでいる場合でも、この他の柱部材よりも短い柱部材とフロアフレームとを、補強部材によって接合している。
これにより、例えば、キャブの背面側にラジエータ等を配置するためのスペースを形成するためにフロアフレームのレベルまで到達しない短い柱部材が使用されたキャブ構造であっても、短い柱部材とフロアフレームとの間を補強部材によって補強して接合することができる。この結果、キャブの剛性を低下させることなく、キャブの背面側等にスペースを確保することが可能なキャブ構造を得ることができる。
なお、建設機械には、例えば、上部旋回体上にキャブ(運転室)や各種建機を備えた油圧ショベル等が含まれる。
第2の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、補強部材は、板金部材である。
ここでは、フロアフレームと同じレベルの高さまで到達しない短い柱部材とフロアフレームとを接合する補強部材として、板金部材を用いている。
これにより、例えば、補強部材がキャブの背面側に配置される場合には、板金部材の形状を任意の形状に加工することで、キャブの背面側に所望の空間を容易に形成することができる。また、板金部材の厚みを調整することにより、所望の強度を有する補強部材を得ることができる。このため、フロアフレームのレベルまで到達しない柱部材の下端部分とマウント部のレベルまでの距離が長い場合には、板金部材の厚みを増すことで、十分な強度を備えた補強部材を得ることができる。
第3の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1または第2の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、補強部材は、背面側に配置されており、内側に向かって突出する凹部を有している。
ここでは、キャブの背面側に配置された補強部材に、キャブの内側に向かって突出する凹部を設けている。
これにより、キャブの背面側に、例えば、ラジエータ等を配置するためのスペースを確保することができる。この結果、上部旋回体上のスペースが小さく、キャブを必要最小限の大きさにする必要がある場合でも、オペレータがキャブ内で座る座席の後方に凹部を形成することで、上部旋回体上に占めるキャブのスペースを小さくして、上部旋回体上のスペースを有効に活用することができる。
第4の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る建設機械のキャブ構造であって、複数の柱部材に含まれる少なくとも1つの柱部材は、パイプ材によって形成されている。
ここでは、複数の柱部材に含まれる柱部材の少なくとも1つを、パイプ材によって形成している。
これにより、例えば、板金部材を組み合わせて形成される柱部材と比較して、キャブの剛性を大幅に向上させることができる。
第5の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、補強部材は、背面側に配置されており内側に向かって突出する凹部を有する板状部材と、側面側に配置された板状部材とを有する。
ここでは、補強部材として、キャブの背面側と側面側とにそれぞれ配置された板状部材を用いている。
これにより、フロアフレームのレベルまで到達しない柱部材を含むキャブ構造であっても、両部材によって第1柱部材とフロアフレームとを連結することで、十分な強度を備えたキャブ構造を構成することができる。
第6の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、フロアフレームと、柱部材とを有し、運転者が入り込む室内空間を内部に形成するフレーム体と、第1柱部材から側方に距離を隔ててフレーム体の背面に設けられ、下部が背面から前方に陥入するように屈曲した形状を有することによってフレーム体の背面側の下部に外部収納空間を形成する外部収納空間形成部と、第1柱部材と外部収納空間との間に設けられ室内空間に連通する内部収納空間を形成する内部収納空間形成部と、を備えている。そして、内部収納空間形成部は、内部収納空間の後方を覆うようにフロアフレームに立設され第1柱部材に接合される後板状部と、内部収納空間と外部収納空間との間を仕切るようにフロアフレームに立設され後板状部と繋がった側方板状部と、を有する。
この建設機械のキャブ構造では、第1柱部材の側方に内部収納空間が形成され、内部収納空間の側方に外部収納空間が形成される。内部収納空間は、室内空間に連通しており、第1柱部材と内部収納空間形成部とフロアフレームとによって外部から仕切られた空間となっている。また、外部収納空間は、フレーム体の背面下部に前方に陥入するように形成されており、キャブの外部に連通した空間となっている。このため、風雨から保護する必要が高い電装品などの機器は、内部収納空間に収納し、風雨から保護する必要が比較的低いラジエータ等の機器は、外部収納空間に収納することで限られた空間内に機器を適切に配置することができる。
また、内部収納空間を形成している内部収納空間形成部は、互いに繋がった後板状部と側方板状部とを有している。そして、この内部収納空間形成部がフロアフレームに立設されると共に第1柱部材に接合されている。このため、第1柱部材に掛かった荷重を内部収納空間形成部によって支持することができる。すなわち、内部収納空間形成部は、外部収納空間と内部収納空間とを仕切る部材であると共に、第1柱部材の補強部材としても機能することができる。
以上のように、この建設機械のキャブ構造では、内部収納空間形成部が第1柱部材を補強することによって剛性を確保すると共に、内部収納空間形成部と外部収納空間形成部とによって機器の種類に応じた適切な収納空間を形成することができる。
第7の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第6の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、フレーム体は、背面の他側端部に沿って設けられた第2柱部材と、第1柱部材と第2柱部材とを繋ぐ桟部材と、をさらに有し、後板状部の上端部は桟部材に接合されている。
この建設機械のキャブ構造では、第1柱部材と第2柱部材とを繋ぐ桟部材に後板状部の上端部が接合されている。このため、この建設機械のキャブ構造では、より高い剛性を確保することができる。
第8の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第6または第7の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、内部収納空間の前面を覆うように第1柱部材から側方板状部に亘って設けられるカバー部材をさらに備える。
この建設機械のキャブ構造では、カバー部材によって内部収納空間の前方が閉じられる。このため、内部収納空間に収納される機器の室内空間への露出を抑えることができる。また、カバー部材が第1柱部材と側方板状部とに亘って設けられることにより、第1柱部材に掛かった荷重をカバー部材によって支持することができる。このため、この建設機械のキャブ構造では、より高い剛性を確保することができる。
第9の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第8の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、内部収納空間に収納される電装品をさらに備える。
この建設機械のキャブ構造では、内部収納空間に電装品が収納される。このため、電装品を風雨から保護することができる。
第10の発明に係る建設機械のキャブ構造は、フレーム体と、外部収納空間形成部と、内部収納空間形成部とを備える。フレーム体は、略水平面に沿った底面に設けられるフロアフレームと、背面の一側端部に沿ってフロアフレームに立設された第1柱部材を含む、略鉛直方向に沿って配置された複数のパイプ状部材とを有し、運転者が入り込む室内空間を内部に形成する。外部収納空間形成部は、第1柱部材から側方に距離を隔ててフレーム体の背面に設けられ、下部が背面から前方に陥入するように屈曲した形状を有することによって外部収納空間をフレーム体の背面下部に形成する。内部収納空間形成部は、第1柱部材と外部収納空間との間に設けられ室内空間に連通する内部収納空間を形成する。そして、内部収納空間形成部は、後板状部と、側方板状部とを有する。後板状部は、内部収納空間の後方を覆うようにフロアフレームに立設され、第1柱部材に接合される。側方板状部は、内部収納空間と外部収納空間との間を仕切るようにフロアフレームに立設され、後板状部と繋がっている。
この建設機械のキャブ構造では、第1柱部材の側方に内部収納空間が形成され、内部収納空間の側方に外部収納空間が形成される。内部収納空間は、室内空間に連通しており、第1柱部材と内部収納空間形成部とフロアフレームとによって外部から仕切られた空間となっている。また、外部収納空間は、フレーム体の背面下部に前方に陥入するように形成されており、キャブの外部に連通した空間となっている。このため、風雨から保護する必要が高い電装品などの機器は、内部収納空間に収納し、風雨から保護する必要が比較的低いラジエータ等の機器は、外部収納空間に収納することで限られた空間内に機器を適切に配置することができる。
また、内部収納空間を形成している内部収納空間形成部は、互いに繋がった後板状部と側方板状部とを有している。そして、この内部収納空間形成部がフロアフレームに立設されると共に第1柱部材に接合されている。このため、第1柱部材に掛かった荷重を内部収納空間形成部によって支持することができる。すなわち、内部収納空間形成部は、外部収納空間と内部収納空間とを仕切る部材であると共に、第1柱部材の補強部材としても機能することができる。
以上のように、この建設機械のキャブ構造では、内部収納空間形成部が第1柱部材を補強することによって剛性を確保すると共に、内部収納空間形成部と外部収納空間形成部とによって機器の種類に応じた適切な収納空間を形成することができる。
第11の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第10の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、フレーム体は、背面の他側端部に沿って設けられた第2柱部材と、第1柱部材と第2柱部材とを繋ぐ桟部材とをさらに有する。そして、後板状部の上端部は、桟部材に接合されている。
この建設機械のキャブ構造では、第1柱部材と第2柱部材とを繋ぐ桟部材に後板状部の上端部が接合されている。このため、この建設機械のキャブ構造では、より高い剛性を確保することができる。
第12の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第10または第11の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、カバー部材をさらに備える。カバー部材は、内部収納空間の前方を閉じるように第1柱部材と側方板状部とに亘って設けられる。
この建設機械のキャブ構造では、カバー部材によって内部収納空間の前方が閉じられる。このため、内部収納空間に収納される機器の室内空間への露出を抑えることができる。また、カバー部材が第1柱部材と側方板状部とに亘って設けられることにより、第1柱部材に掛かった荷重をカバー部材によって支持することができる。このため、この建設機械のキャブ構造では、より高い剛性を確保することができる。
第13の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第10または第11の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、内部収納空間に収納される電装品をさらに備える。
この建設機械のキャブ構造では、内部収納空間に電装品が収納される。このため、電装品を風雨から保護することができる。
[実施形態1]
本発明の一実施形態に係る建設機械のキャブ構造を採用した運転室(キャブ)を搭載した油圧ショベル(建設機械)1について、図1〜図13を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下の説明において使用する「左右」「前後」「前面背面」という文言は、キャブ10(図1等参照)内でオペレータが椅子に座ったときに向く方向を基準とする方向を示すものとする。
[油圧ショベル1全体の構成]
本実施形態に係る油圧ショベル1は、図1および図2に示すように、下部走行体2と、旋回台(上部旋回体)3と、作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジン6と、機器室9と、キャブ10とを備えている。そして、油圧ショベル1は、作業機4を除外した機械の旋回半径R(図2参照)が所定の値以下であって、平面視において、旋回時における旋回台3が下部走行体2からはみ出す長さが、旋回半径に対して10%以下となる後方小旋回型の油圧ショベルである。
下部走行体2は、進行方向左右両端部分に巻き掛けられた履帯Pを回転させることで、油圧ショベル1を前進、後進させるとともに、上面側に旋回台3を旋回可能な状態で搭載している。
旋回台3は、下部走行体2上において任意の方向に旋回可能であって、上面に作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジン6と、キャブ10とを搭載している。
作業機4は、ブームと、ブームの先端に取り付けられたアームと、アームの先端に取り付けられたバケットとを含むように構成されており、油圧シリンダによってアームやバケット等を上下に移動させながら、土砂や砂礫等の掘削を行う土木工事の現場において作業を行う。
カウンタウェイト5は、例えば、鋼板を組み立てて形成した箱の中に屑鉄やコンクリート等を入れて固めたものであって、採掘時等において車体のバランスをとるために旋回台3の後部に設けられている。
エンジン6は、下部走行体2や作業機4を駆動するための駆動源であって、カウンタウェイト5に隣接する位置に配置されている。
機器室9は、作業機4の側方に配置されており、図示しない燃料タンク、作動油タンクおよび操作弁等を収容する。
キャブ10は、油圧ショベル1のオペレータが乗降する運転室であって、作業機4の先端部を見通せるように、旋回台3上における作業機4の側方となる左側前部に配置されている。なお、このキャブ10のキャブ構造については、後段にて詳述する。
[キャブ10の構造]
キャブ10は、図3に示すように各種柱部材31a,31b,32a,35等によって構成される箱型の構造体であって、図2に示すように、キャブ10の左側の側面部の中央部Mを、旋回台3の旋回中心Oを中心とする半径Rの円の外周部分にほぼ沿わせるように円弧状(ラウンド形状)に膨らませた形状(以下、円弧部分と示す)を有している。これにより、旋回時においても、下部走行体2よりも外側に旋回台の部分が大きくはみ出すことを回避した後方小旋回の油圧ショベルとして、道路工事等の狭いスペースでの作業が可能になる。そして、この円弧状の部分には、オペレータが乗降するためのスライドドア7が取り付けられている。これにより、スライドドア7を開けた場合でもスライドドア7が旋回台3の旋回半径Rの外側へ突出しないようにすることができる。この結果、キャブ10が車体外幅B(図2参照)からはみ出して隣接する構築物等に干渉することなく、キャブ10内部の容積を最大限に確保することができる。
また、キャブ10には、図4に示すように、後段にて詳述するキャブ構造体20に対して、サイドパネル21a,21b,21cや上面パネル21d、サイドフレーム22a,22bや背面フレーム22cが取り付けられて構成されている。なお、各パネル21a〜21dおよび各フレーム22a〜22cによって形成される枠内には、図示しないガラスが嵌め込まれてキャブ10内にオペレータが乗り込むための空間が形成される。
キャブ10の左側の側面に取り付けられるサイドパネル21aやサイドフレーム22a,22bは、上述したキャブ10の左側の側面に現れる円弧部分が形成されたキャブ構造体20の部分に取り付けられるため、旋回中心Oを中心とする円の半径方向に膨らんだ形状となっている。
また、キャブ10は、図5に示すように、旋回台3の上面部分となる旋回フレーム25における左側前方に形成された4つのマウント部24上に、防振装置24aおよびフロアパネル27を、キャブ10のフロアフレーム27aに対してボルト(図示せず)で固定した状態で搭載される。このため、キャブ10は、旋回台3(旋回フレーム25)に対して4点支持された状態で配置される。
さらに、キャブ10は、その骨組み部分となるキャブ構造体20を備えている。なお、このキャブ構造体20を構成する具体的な部材については、後段にて詳述する。
(キャブ構造体20の構成)
本実施形態の油圧ショベル1では、複数の柱部材と梁部材とを組み合わせてキャブ10を構成する骨格部分を形成している。
具体的には、キャブ構造体20は、図4および図6に示すように、左前柱部材(柱部材)31aと、右前柱部材(柱部材)31bと、左後柱部材(柱部材、第2柱部材)32aと、右後柱部材(柱部材、第1柱部材)32bと、後方梁部材(第1接合部材)33と、側方梁部材(第2接合部材)34と、支柱(第3柱部材)35と、を備えている。
上記各部材のうち、キャブ構造体20の四隅に配置される左右前後の柱部材31a,31b,32a,32bは、パイプ材によって形成されている。このため、板金部材を組み合わせて形成される従来のキャブ構造体と比較して、大幅にキャブの剛性を向上させることができる。また、左前柱部材31aは矩形断面形状を有しており、右前柱部材31bは、窓ガラス等を嵌め込むための異形断面形状を有している。
左前柱部材31aは、図7に示すように、パイプ材を中央部分付近で折り曲げて形成されており、略鉛直方向に沿って配置される柱部31aaと、略水平方向に沿って配置される梁部31abとを有している。このように、1本のパイプ材を折り曲げて柱部31aaと梁部31abとを形成することで、部品点数を減らしつつ、剛性の高いキャブ構造体20を得ることができる。なお、右前柱部材31bについても同様である。
左後柱部材32aは、図7に示すように、1本のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿って配置されている。また、左後柱部材32aは、接合相手となる後方梁部材33の形状に適合するように切り欠きが上端部分に形成されており、この切り欠きの部分と後方梁部材33の側面とが接合される。さらに、左後柱部材32aは、その下端部がフロアフレーム27aに取り付けられている。そして、フロアフレーム27aは、上述したマウント部24のほぼ真上に位置している部分において、防振装置24aを介してフロアパネル27とともに取り付けられている。
右後柱部材32bについても、1本のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿って配置されている点、接合相手となる後方梁部材33の形状に適合するように切り欠きが上端部分に形成されておりこの切り欠きの部分で後方梁部材33の側面と接合される点については左後柱部材32aと同様である。そして、右後柱部材32bは、キャブ10の背面側に凹部空間40が形成されているために、下端部がフロアフレーム27aのレベル(高さ位置)にまで達していない。つまり、右後柱部材32bは、左後柱部材32aと同様に平面視においてキャブ構造体20の後端位置に配置されているものの、左後柱部材32aと比べて長さが短いために下端部がフロアフレーム27aまで届いていない。このため、キャブ10の剛性を保持するためには、この右後柱部材32b周辺を補強する必要がある。なお、右後柱部材32bを含むキャブ10の背面側における補強構造については、後段にて詳述する。
後方梁部材33は、図7に示すように、断面形状が略L字型の板金部材によって形成されている。そして、後方梁部材33は、図8に示すように、左右前柱部材31a,31bの梁部31ab,31bbの後端部と、左右後柱部材32a,32bの上端部とを接合する。より詳細には、左右前柱部材31a,31bの梁部31ab,31bbの後端部については、後方梁部材33の略L字型の断面形状における鉛直方向にほぼ平行な面に対して接合される。一方、左右後柱部材32a,32bの上端部については、後方梁部材33の略L字型の断面形状における水平方向にほぼ平行な面に対して接合される。
ここで、左前柱部材31aおよび左後柱部材32aの接合部分(左前柱部材31aの梁部31abの後端部分、左後柱部材32aの上端部分)は、図8および図9に示すように、互いに異なる位相に配置される。この位相のずれは、上述した後方小旋回型の油圧ショベル1を構成するために、キャブ10の側面部分に円弧部分を含むようにキャブ10が形成されたことに起因するものである。具体的には、キャブ構造体20において、図6に示すように、左右前柱部材31a,31bが互いに平行に配置されており、かつ左右前柱部材31a,31bの間隔d1と、左右後柱部材31a,32bの間隔d2とが異なるように各柱部材31a,31b,32a,32bが配置されている。このように、キャブ10では、後方の幅が前方の幅よりも広くなっているために、左右前柱部材31a,31bを互いに平行に配置した場合には、円弧部分を含む左側の前後の柱部材31a,32aの接合部分の位相のずれが生じてしまう。
本実施形態の油圧ショベル1では、このように後方小旋回型の油圧ショベルに適合するようにキャブ10の構造を形成した場合でも、それによって発生する柱部材31a,32aの接合部分の位相のずれの問題を、後方梁部材33を接合部材として用いることで解決している。
側方梁部材34は、図6、図9および図10に示すように、2つの略L字型の板金部材を上下に組み合わせて形成されており、上述した円弧部分を含むキャブ10の左側面側に左前柱部材31a(梁部31ab)に沿って取り付けられている。そして、側方梁部材34は、左前柱部材31aの梁部31abと、左後柱部材32aとを接合するとともに、支柱35の上端を支持する。これにより、互いに位相が異なる位置にある左前柱部材31aの梁部31abの後端部と、左後柱部材32aの上端部とを、後方梁部材33とともにより強固に接合することができる。そして、側方梁部材34は、スライドドア7が摺動する範囲に沿ってその上方に配置されており、上側の略L字型の板金部材の下面にガイド、下側の略L字型の板金部材の上面にローラ走行部分を設けることで、スライドドア7の重量がかかってもキャブ10のバランスを保持できる。
支柱35は、スライドドア7が取り付けられる円弧部分を含む左側側面における左前柱部材31aの柱部31aaと左後柱部材32aとの中間の位置に、略鉛直方向に沿って配置されている。このため、キャブ10全体の剛性を向上させるとともに、キャブ10の左側側面に取り付けられたスライドドア7を摺動させた場合でも、上記側方梁部材34とともにキャブ10のバランスを保持することができる。
(キャブ10の背面側の構成)
本実施形態の油圧ショベル1では、キャブ10の背面側に、図10に示すような凹部空間40が形成されている。そして、この空間に旋回台3(旋回フレーム25)上に載置されたラジエータ等の冷却部品50(図12および図13参照)が配置されるようにキャブ10が取り付けられる。このように、キャブ10の形状を、完全な直方体にするのではなく一部に凹部空間40を形成した形状とすることで、キャブ10によって占められる旋回台3上の面積を拡大して旋回台3上のスペースを有効活用できるとともに、旋回台3自体を小型化することができる。
凹部空間40は、図11に示すように、左右後柱部材32a,32bに接合された第1背面パネル部(補強部材)41と板材(補強部材)42とによって形成されている。
第1背面パネル部41は、板金部材によって形成されており、凹部空間40の大きさに合わせて成形される。また、第1背面パネル部41は、左後柱部材32aの側面部分、右後柱部材32bの下端部と、それぞれ接合されている。
板材42は、右後柱部材32bの近傍の接合部分を補強するために、キャブ10の右側側面に沿って設けられた板金部材である。そして、板材42は、右後柱部材32bの側面と第1背面パネル部41の側面と、フロアパネル27との取り付け部材であるフロアフレーム27aとを互いに接合する。
ここで、上述したように、右後柱部材32bは、上記凹部空間40が形成されているためにフロアフレーム27aまで到達しない長さとなっている。このため、本実施形態では、右後柱部材32bの下端部分からフロアフレーム27aまでの強度を補強するために、第1背面パネル部41および板材42を取り付けている。また、第1背面パネル部41と板材42とは、図11に示すように、互いに交差する向きで取り付けられている。
これにより、右後柱部材32bが、フロアフレーム27aのレベルまで達している他の柱部材31a,31b,32aよりも長さが短く、キャブ10の強度を大幅に低下させるおそれがある場合でも、右後柱部材32bの下端部が接合されている第1背面パネル部41および板材42によって強度を補強することで、キャブ10の剛性を保持することができる。この結果、図12および図13に示すように、キャブ10の背面側にラジエータ等の冷却部品50の配置スペースを確保するための凹部空間40を形成する場合でも、キャブ10の剛性を保持することが可能になる。
[本油圧ショベル1のキャブ構造体20の特徴]
(1)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、図10および図11に示すように、キャブ10の背面側に凹部空間40を形成するために、他の柱部材(左後柱部材32a)よりも短く、フロアフレーム27aのレベルまで届かない長さの右後柱部材32bを有している。そして、この右後柱部材32bには、右後柱部材32bの下端部分からフロアフレーム27aの高さ位置までの部分を補強する補強部材として、第1背面パネル部41および板材42が接合されている。
これにより、キャブ10の背面側にラジエータ等の冷却部品50等を収める凹部空間40が形成されており、その上部に配置される柱部材(右後柱部材32b)がフロアフレーム27aの高さまで届かない場合でも、キャブ10の全体の剛性が大幅に低下してしまうことを回避することができる。この結果、剛性を保持し、キャブ10の内部空間を確保したままで省スペース化を実現したキャブ構造体20を得ることができる。
(2)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、図11に示すように、補強部材として用いた第1背面パネル部41および板材42を板金部材によって形成している。
これにより、キャブ10の背面側の空間に合わせて、板金部材を任意の形状に加工することができる。また、板金部材の厚みを調整することにより、所望の強度を有する補強部材として第1背面パネル部41および板材42を用いることができる。
(3)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、補強部材の1つである第1背面パネル部41には、図11に示すように、キャブ10の内側に向かって突出する凹部空間40が形成されている。
これにより、第1背面パネル部41を加工して所望の大きさの凹部空間40を形成することで、旋回台3上に搭載されるキャブ10の背面側のスペースを、ラジエータ等の冷却部品50の置き場として用いることができる。この結果、旋回台3の上面におけるキャブ10の占める面積の割合を減らして省スペース化を実現したキャブ10を得ることができる。
(4)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、左右前柱部材31a,31bおよび左右後柱部材32a,32bが、フロアフレーム27a、フロアパネル27および防振装置24aを介してマウント部24に連結される。
これにより、各柱部材31a〜32bに対してかかる荷重を旋回台3とキャブ10との接合部分であるマウント部24の位置において受けることができるため、より剛性の高いキャブ10を得ることができる。
(5)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、左右前柱部材31a,31bおよび左右後柱部材32a,32bが、パイプ材によって形成されている。
これにより、例えば、板金部材を組み合わせて形成される柱部材と比較して、キャブ10の剛性を大幅に向上させることができる。
[実施形態2]
本発明の他の実施形態に係る建設機械のキャブ構造を採用した運転室(キャブ)を搭載した油圧ショベル(建設機械)1について、図1、図2、図5および図14〜図18を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、上記実施形態1で説明した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。さらに、上記実施形態1で説明した方向の定義については、本実施形態においても同様に適用されるものとする。
本実施形態のキャブ10は、図5に示すように、旋回台3の上面部分となる旋回フレーム25における左側前方に形成された4つのマウント部24上に、防振装置24aおよびフロアパネル27を、キャブ10のフロアフレーム27aに対してボルト(図示せず)で固定した状態で搭載される。このため、キャブ10は、旋回台3(旋回フレーム25)に対して4点支持された状態で固定配置される。
以下、このキャブ10のキャブ構造について詳述する。
[キャブ10の構造]
キャブ10は、図14に示すように、内部に運転者用の空間が形成された箱型の構造体であり、運転者が座るシート、操作用のハンドルやペダル等、各種の計器類が内装されている(図示せず)。
キャブ10は、図2に示すように、キャブ10の左側の側面部の中央部Mを、旋回台3の旋回中心Oを中心とする半径Rの円の外周部分にほぼ沿わせるように外方に膨らむように湾曲した形状(以下、円弧部分と示す)を有している。これにより、旋回時においても、下部走行体2よりも外側に旋回台の部分が大きくはみ出すことを回避した後方小旋回の油圧ショベルとして、道路工事等の狭いスペースでの作業が可能になる。そして、この円弧部分には、運転者が乗降するためのスライドドア7が取り付けられている。これにより、スライドドア7を開けた場合でもスライドドア7が旋回台3の旋回半径Rの外側へ突出しないようにすることができる。この結果、キャブ10が車体外幅B(図2参照)からはみ出して隣接する構築物等に干渉することなく、キャブ10内部の容積を最大限に確保することができる。
このキャブ10は、図14に示すように、フレーム体11(図15参照)、側方梁部材34(図15参照)、複数のパネル部材13−16、スライドドア7等を備えている。
(フレーム体11)
フレーム体11は、図15および図16に示すように、複数のパイプ状部材と板金部材とが組み合わされて運転者が入り込む室内空間を内部に形成するキャブ10の骨格部分である。具体的には、フレーム体11は、フロアフレーム27aと、左前柱部材31aと、右前柱部材31bと、左後柱部材32a(第2柱部材)と、右後柱部材32b(第1柱部材)と、後方梁部材33と、中間梁部材55と、支柱35と、上部桟部材51(桟部材)と、下部桟部材52とを備えている。なお、図15および図16は、フレーム体11の外観斜視図であり、図14におけるキャブ10から複数のパネル部材13−16やスライドドア7等を取り外した状態を示している。
フロアフレーム27aは、フレーム体11の底面に設けられた板状の部材である。フロアフレーム27aは、略長方形の外形を有しており、中央に大きな開口が設けられている。そして、開口の周囲に沿って後述するパイプ状部材が立設される板状の部分が設けられている。また、フロアフレーム27aの左後方部には後方(キャブ10の室外側)に突出した凸状部分43が設けられており(図17参照)、フロアフレーム27aの後端部は左側が右側より後方に延びた段差のある形状になっている。言い換えれば、フロアフレーム27aの右後方部には前方(キャブ10の室内空間側)に突出した凹状部分44が設けられている。
左前柱部材31aは、1本のパイプ状部材を中央部分付近で折り曲げて形成されており、略鉛直方向に沿って設けられる柱部31aaと、略水平方向に前後方向に沿って設けられ前端部が柱部31aaの上端部と繋がっている梁部31abとを有している。柱部31aaは、フロアフレーム27a上に立設されており、上部が後方に位置するように僅かに傾斜している。このように、1本のパイプ状部材を折り曲げて柱部31aaと梁部31abとを形成することで、部品点数を減らしつつ、剛性の高いフレーム体11を得ることができる。なお、右前柱部材31bについても同様の構造である。
左後柱部材32aは、1本の直線状のパイプ状部材によって形成されており、略鉛直方向に背面の左側端部に沿って設けられている。また、左後柱部材32aは、接合相手となる後方梁部材33の形状に適合するように切り欠きが上端部に形成されており、この切り欠きの部分と後方梁部材33の側面とが接合される。さらに、左後柱部材32aは、その下端部がフロアフレーム27aの凸状部分43に取り付けられており(図17参照)、柱部31aaと同様にフロアフレーム27a上に立設されている。より詳細には、左後柱部材32aは、その下端部が凸状部分43の左側端部に沿って取り付けられている。そして、フロアフレーム27aは、上述したマウント部24のほぼ真上に位置している部分において、防振装置24aを介してフロアパネル27と共に取り付けられている(図5参照)。
右後柱部材32bも、左後柱部材32aと同様に1本の直線状のパイプ状部材によって形成されており、略鉛直方向に沿って背面の右側端部に沿って配置されている。また、接合相手となる後方梁部材33の形状に適合するように切り欠きが上端部に形成されており、この切り欠きの部分で後方梁部材33の側面と接合される点についても左後柱部材32aと同様である。なお、右後柱部材32bは、側面視において左後柱部材32aと概ね重なるように前後方向に左後柱部材32aと同じ位置に配置されているが、右後柱部材32bの下端部はフロアフレーム27aのレベル(高さ位置)にまで達しておらず、下部が内側に屈曲した第1背面パネル部41の上部に接合されている。これにより、第1背面パネル部41の背面側にキャブ10の内側に向けて突出した凹部空間(以下、「外部収納空間S1」と呼ぶ)が形成されている。
後方梁部材33は、断面形状が略L字型の板金部材によって形成されている。後方梁部材33は、左前柱部材31aの梁部31abの後端部と、左後柱部材32aの上端部とを接合する。また、後方梁部材33は、右前柱部材31bの梁部31bbの後端部と、右後柱部材32bの上端部とを接合する。より詳細には、左前柱部材31aの梁部31abの後端部は、後方梁部材33の略L字型の断面形状における鉛直方向にほぼ平行な面に接合される。一方、左後柱部材32aの上端部は、後方梁部材33の略L字型の断面形状における水平方向にほぼ平行な面に接合される。右前柱部材31bの梁部31bbおよび右後柱部材32bについても同様である。
中間梁部材55は、1本の直線状の板金部材によって形成されており、水平方向に沿って配置されている。中間梁部材55は、一端が左前柱部材31aの梁部31abの内側の面に固定され、他端が右前柱部材31bの梁部31bbの内側の面に固定されている。
支柱35は、略鉛直方向に沿って設けられた直線状のパイプ状部材である。支柱35は、柱部31aaの後方であって左後柱部材32aの前方に配置されており、柱部31aaと左後柱部材32aとの中間位置に配置されている。なお、上述したように、キャブ10の左側の側面は外側に膨らんだ形状となっているため、支柱35は、柱部31aaの真後ろよりも外側に位置しており、梁部31abの直下よりも外側に位置している。また、支柱35の下端部は、フロアフレーム27aに固定されており、支柱35はフロアフレーム27a上に立設されている。支柱35の上端部は、後述する第1支持部材37の下面に固定されている。この支柱35によって、キャブ10全体の剛性を向上させるとともに、キャブ10の左側側面に取り付けられたスライドドア7を摺動させた場合でも、キャブ10のバランスを保持することができる。
上部桟部材51は、フレーム体11の背面において水平方向に沿って設けられており、上下方向においてフロアフレーム27aと後方梁部材33との間に設けられている。上部桟部材51は、左後柱部材32aと右後柱部材32bとを繋いでおり、一端が左後柱部材32aの上下方向の中間部分に接合され、他端が右後柱部材32bの下端部近傍に接合されている。上部桟部材51は、図17に示すように、板金部材が上下方向の中間部分で屈曲されて形成されており、垂直面部51aと傾斜面部51bとを有している。垂直面部51aは、鉛直方向に平行に配置されており両端がそれぞれ左後柱部材32aと右後柱部材32bとの後側の面に接合されている。傾斜面部51bは、上端が垂直面部51aの下端と一体的に繋がっており、下端が前方に位置するように傾斜して設けられている。傾斜面部51bは左右方向に垂直面部51aより僅かに短く形成されており、左後柱部材32aと右後柱部材32bとの内側の面の間に位置している。
下部桟部材52は、フロアフレーム27aの後端部近傍に立設された板金部材であり、左後柱部材32aや後述する第1背面パネル部41と比べてごく小さな高さ方向寸法を有している。下部桟部材52は、フロアフレーム27aの後端部右側の凹状部分44に沿って設けられ、凸状部分43を横切って左後柱部材32aの下端部近傍に接続されている。なお、下部桟部材52の右側端部は、後述する右側面補強用の板材42に接合されている。
(側方梁部材34)
側方梁部材34は、図15に示すように、上述した円弧部分を含むキャブ10の左側面上部に左前柱部材31aの梁部31abに沿って取り付けられている。側方梁部材34は、左前柱部材31aの梁部31abと、左後柱部材32aとを接合するとともに、支柱35の上端に固定される。また、側方梁部材34は、スライドドア7が摺動する範囲に沿ってその上方に配置されており、スライドドア7を案内する案内部(図示せず)が設けられている。側方梁部材34は、L字型の断面形状を有する第1支持部材37と第2支持部材38とが組み合わせて形成されている。
(パネル部材13−16の全体構成)
図14に示す複数のパネル部材13−16は、上記のフレーム体11を覆うように取り付けられており、プレス加工等の加工を施された板金部材から形成されている。複数のパネル部材13−16には、サイドパネル14,16や上面パネル13、背面パネル15、右側面補強用の板材42等があり、各パネル部材13−16に形成された開口には、図示しないガラス窓が嵌め込まれる。また、キャブ10の左側の側面に取り付けられるサイドパネル16や側方梁部材34の外側を覆うように取り付けられたサイドフレーム39は、キャブ10の左側面に現れる円弧部分を構成するため、旋回中心Oを中心とする円の円弧に近似した形状となっている。なお、スライドドア7は、フレーム体11の左側面に取り付けられており、柱部31aaと支柱35との間に設けられた出入口を開閉する。
また、このキャブ10の背面には、図16に示すように、キャブ10の内部に向けて凹状に窪んだ外部収納空間S1が形成されている。この外部収納空間S1は、キャブ10の外部に連通する空間であり、旋回台3(旋回フレーム25)上に載置されたラジエータ等の冷却部品が配置される。このように、キャブ10の形状を、完全な直方体にするのではなく一部に外部収納空間S1を形成した形状とすることで、旋回台3上におけるキャブ10の占有面積を縮小して旋回台3上のスペースを有効活用できるとともに、旋回台3自体を小型化することができる。また、外部収納空間S1は、キャブ10の背面下部の右側の一部に設けられており残りの左側は背面上部と面一に設けられている。すなわち、キャブ10の背面下部の左側部分は右側部分よりも後方に突出しており、その内部は室内空間に連通し電装品46が収容される内部収納空間S2となっている。
以下、外部収納空間S1と内部収納空間S2とを形成する背面パネル15と、右側面補強用の板材42について詳細に説明する。
(背面パネル15)
背面パネル15は、フレーム体11の背面下部を覆う板状の部材であり、フレーム体11の背面の概ね下半分を覆っている。背面パネル15は、その右側約3分の2程度が前方に突出した形状となっており、左側部分は右側部分と比べて後方に突出した形状となっている。また、背面パネル15の上端部は上部桟部材51に接合されており、下端部は下部桟部材52を介してフロアフレーム27aに接合されている。背面パネル15は、第1背面パネル部41(図15および図16参照)と、第2背面パネル部48(図17参照)とを有する。
第1背面パネル部41(外部収納空間形成部)は、外部収納空間S1を形成する部材であり、板金部材が屈曲されて形成されている。第1背面パネル部41は、左後柱部材32aから側方に距離を隔ててフレーム体11の背面に設けられており、左後柱部材32aとの間に第2背面パネル部48を挟んでいる。第1背面パネル部41は、フレーム体11の背面下部のうち、第2背面パネル部48の右側端部から右後柱部材32bまでに亘って設けられている。また、第1背面パネル部41は上下方向の中間部分において所定角度に屈曲した形状を有している。第1背面パネル部41の上部41aは、上部桟部材51の傾斜面部51bと同様に傾斜して配置されており、上部41aの上端部は傾斜面部51bに接合されている。第1背面パネル部41の下部41bは、略鉛直方向に沿って設けられており、フレーム体11の背面上部よりも前方に位置している。また、第1背面パネル部41の下端部は、下部桟部材52を介してフロアフレーム27aに接合されている。このように、第1背面パネル部41は、下部41bがフレーム体11の背面上部の下端、すなわち、上部桟部材51から前方に突出するように屈曲した形状であることによって、外部収納空間S1をフレーム体11の背面下部に形成している。
第2背面パネル部48(内部収納空間形成部)は、図17に示すように、外部収納空間S1と左後柱部材32aとの間に内部収納空間S2を形成する部材であり、板金部材が屈曲されて形成されている。なお、図17は、内部収納空間S2と外部収納空間S1との近傍の構造を示す図であり、理解の容易のために一部の構造を省略している。第2背面パネル部48の一側端は左後柱部材32aに接合され、他側端は第1背面パネル部41に接合されている。また、第2背面パネル部48の上端部は上部桟部材51に接合されており、下端部はフロアフレーム27aに接合されている。第2背面パネル部48は、後板状部48aと側方板状部48bとを有する。
後板状部48aは、内部収納空間S2の後方を覆うようにフロアフレーム27aに立設されている。より詳細には、後板状部48aは、フロアフレーム27aの凸状部分43の後端に沿って設けられており、左後柱部材32aよりも僅かに後方に位置している。後板状部48aは、略鉛直方向に沿って設けられており、上端部が上部桟部材51に接合されている。なお、後板状部48aの左側端部は、左後柱部材32aの後面に接合されている。また、後板状部48aの右側端部は、側方板状部48bの後端部に一体的に繋がっている。
側方板状部48bは、内部収納空間S2と外部収納空間S1との間を仕切るようにフロアフレーム27aに立設されており、後板状部48aと垂直に繋がっている。側方板状部48bは、フロアフレーム27aの凸状部分43の右側端部に沿って設けられており、間に内部収納空間S2を挟んで左後柱部材32aに対向している。また、側方板状部48bは、略鉛直方向に沿って設けられている。側方板状部48bの上端部は第1背面パネル部41の上部47aの傾斜に沿った形状となっており、第1背面パネル部41の上部47aに接合されている。また、側方板状部48bの前端部は、第1背面パネル部41の下部47bに接合されている。
このように、フロアフレーム27aの凸状部分43と左後柱部材32aと第2背面パネル部48とによって下方、後方、両側方が覆われ、室内空間から後方に突出した内部収納空間S2が形成されている。この内部収納空間S2には、図16に示すように、電装品46が収納される。電装品46は、例えば、油圧ショベルの駆動系の制御コンピュータ、エアコンの制御コンピュータ、ヒューズ、通信装置などであり、これらの複数の電装品46が一体的にユニット化されている。
また、内部収納空間S2の側方には、第1背面パネル部41と第2背面パネル部48の側方板状部48bとによって、キャブ10の外部に外部収納空間S1が形成されている。この外部収納空間S1には、キャブ10の後方に配置されるラジエータ等の機器の一部が収納される。
なお、左後柱部材32aの前面と側方板状部48bの前端部とには、内部収納空間S2の前方を閉じるようにカバー部材49が取り付けられている。このカバー部材49は、左後柱部材32aの前面と側方板状部48bとに亘って設けられており、左後柱部材32aと側方板状部48bとに対して着脱自在、或いは、開閉自在に設けられている。
(右側面補強用の板材42)
右側面補強用の板材42は、右後柱部材32bの近傍の接合部分を補強するために、キャブ10の右側面に沿って設けられた板金部材である。右側面補強用の板材42は、右後柱部材32b、背面パネル15およびフロアフレーム27aを互いに接合している。右側面補強用の板材42の上端部は、右後柱部材32bの外側の面と接合されており、下端部はフロアフレーム27aに接合されている。右側面補強用の板材42の後端部は、第1背面パネル部41の屈曲に沿った形状となっており、第1背面パネル部41の右側端部に接合されている。なお、第1背面パネル部41と右側面補強用の板材42とは、互いに交差する向きに取り付けられている。
[特徴]
(1)
この建設機械のキャブ構造では、左後柱部材32aの側方に内部収納空間S2が形成され、内部収納空間S2の側方に外部収納空間S1が形成される。内部収納空間S2は、室内空間に連通し外部から保護された空間であるため、風雨や塵埃から保護する必要の高い機器の収容に適している。また、外部収納空間S1は、フレーム体11の背面下部に前方に突出するように形成されており、キャブ10の外部に配置される機器の収容に適している。このため、風雨等から保護する必要が高い電装品46は、内部収納空間S2に収納し、風雨等から保護する必要が比較的低いラジエータ等の機器は、外部収納空間S1に収納することで、限られた空間内に機器を適切に配置することができる。
また、内部収納空間S2は、室内空間から後方に突出して設けられるため、収納された電装品46が運転者の邪魔にならず、室内空間を広く確保することができる。
(2)
この建設機械のキャブ構造では、内部収納空間S2を形成している第2背面パネル部48は、互いに垂直に繋がった後板状部48aと側方板状部48bとを有しており、90度に屈曲した外形となっている。そして、この第2背面パネル部48がフロアフレーム27aに立設されると共に左後柱部材32aおよび上部桟部材51に接合されている。このため、左後柱部材32aに掛かった側方への荷重を第2背面パネル部48によって支持することができる。すなわち、第2背面パネル部48は、外部収納空間S1と内部収納空間S2とを仕切る部材であると共に、左後柱部材32aの補強部材としても機能することができ、キャブ10の剛性を確保することができる。
(3)
この建設機械のキャブ構造では、内部収納空間S2を室内空間側から閉じるカバー部材49が左後柱部材32aと側方板状部48bとに亘って設けられている。このため、左後柱部材32aに掛かった側方への荷重をカバー部材49によっても支持することができる。このため、キャブ10の剛性をより高く確保することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態1では、フロアフレーム27aまで届かない長さの右後柱部材32bの近傍の強度を補強するための補強部材として、第1背面パネル部41と板材42とを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、第1背面パネル部41を薄肉の板金部材によって形成し、板材42を厚肉の板金部材によって形成して、板材42の方だけを補強部材として用いてもよい。このように、板金部材の厚みに差を設けることで、一方の部材を補強部材として用いることができる。
(B)
上記実施形態1では、後方小旋回型の油圧ショベルに対して本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、後方小旋回型以外の通常の油圧ショベルに対しても本発明を適用可能である。この場合でも、キャブの一部に凹部空間等を設けて旋回台上の面積に占めるキャブの割合を減らして、旋回台上のスペースを有効に利用することができる。
(C)
上記実施形態1では、キャブ構造体20の下方に位置するフロアフレーム27aをフロアパネル27とは別の部材として設けている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、フロアフレーム27aをフロアパネル27と一体の部材としてもよい。つまり、左右前柱部材31a,31bおよび左後柱部材32bを、直接フロアパネル27と接続してもよい。
また、同様に、キャブ構造体20が、防振装置24aを介さずに旋回台3上に設置されている構造であってもよい。
(D)
上記実施形態1では、右後柱部材32bの1本だけが、フロアフレーム27aまで届かない長さの柱部材である例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、左後柱部材32a等の他の柱部材についてもフロアフレーム27aまで届かない長さの柱部材であってもよい。この場合でも、上記実施形態と同様に、短い柱部材とフロアフレーム27aとの間に補強部材を取り付けることで、キャブ10(キャブ構造体20)の剛性を保持することができる。
ただし、キャブ10の剛性を考慮すれば、短い柱部材はできる限り少ない方が好ましいため、上記実施形態1のように、1本の柱部材だけがフロアフレーム27aまで届かない短い柱部材であることがより好ましい。
(E)
上記実施形態1では、左右前柱部材31a,31bおよび左右後柱部材32a,32bが、パイプ材によって形成されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、キャブ構造体20の四隅にそれぞれ配置される柱部材のうち、1本〜3本の柱部材がパイプ材によって形成されていてもよい。この場合でも、板金部材を組み合わせて形成される柱部材と比較して、キャブ10の剛性を大幅に向上させることができるという効果を奏する。
(F)
上記実施形態1では、本発明の一実施形態に係るキャブ構造を、油圧ショベル1に対して適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、キャブを搭載した旋回台を備えている他の建設機械に対しても同様に適用することが可能である。
(G)
上記の実施形態2では、カバー部材49は、内部収納空間S2の前方を覆っているが、前方だけに限らず、図18に示すカバー部材60のように、内部収納空間S2の上方も覆うように設けられてもよい。
(H)
上記の実施形態2では、第2背面パネル部48は約90度の角度で屈曲しているが、90度以外の所定角度で屈曲していてもよい。また、所定角度で屈曲する場合に限らず、湾曲していてもよい。この場合も、上記の実施形態2と同様に、キャブ10の剛性を確保することができる。
第1背面パネル部41についても同様に、所定角度で屈曲する場合に限らず湾曲していてもよい。
本発明のキャブ構造は、キャブ構造を構成する複数の柱部材について、フロアフレームまで到達しない柱部材を含む場合でも、キャブ構造の剛性を確保することができるという効果を奏することから、建設機械や農業機械等の作業用機械の運転室に対しても広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの外観の構成を示す側面図。 図1の油圧ショベルを示す平面図。 図1の油圧ショベルに搭載されたキャブの構造を示す斜視図。 図3のキャブの構造を示す分解斜視図。 図3のキャブが旋回台上にマウントされることを説明する図。 図3のキャブの構成を示す平面図。 図3のキャブを構成する骨格を形成する柱部材等の構成を示す斜視分解図。 図7の柱部材等の組立図。 図7の柱部材等を組み立てた際の各部材の配置を示す拡大平面図。 図3のキャブの背面側の構造を示す斜視図。 図3のキャブの背面側に取り付けられる各部材の構成を示す斜視図。 図3に示すキャブを旋回台上に搭載する際の状態を示す斜視図。 図3に示すキャブを旋回台上に搭載した状態を示す斜視図。 キャブの外観斜視図。 フレーム体の外観斜視図。 フレーム体の外観斜視図。 内部収納空間と外部収納空間との近傍の構造を示す図。 他の実施形態に係るカバー部材を示す図。
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 旋回台
4 作業機
5 カウンタウェイト
6 エンジン
7 スライドドア
9 機器室
10 キャブ
11 フレーム体
20 キャブ構造体
21a〜21c サイドパネル
21d 上面パネル
22a,22b サイドフレーム
22c 背面フレーム
24 マウント部
24a 防振装置
25 旋回フレーム
27 フロアパネル
27a フロアフレーム
31a 左前柱部材(柱部材)
31b 右前柱部材(柱部材)
31aa,31ba 柱部
31ab,31bb 梁部
32a 左後柱部材(柱部材、第2柱部材)
32b 右後柱部材(柱部材、第1柱部材)
33 後方梁部材
34 側方梁部材
35 支柱
40 凹部空間
41 第1背面パネル部(補強部材、外部収納空間形成部)
42 板材(補強部材)
46 電装品
48 第2背面パネル部(内部収納空間形成部)
48a 後板状部
48b 側方板状部
49 カバー部材
50 冷却部品(ラジエータ)
51 上部桟部材(桟部材)
60 カバー部材
d 間隔
M 中央部
S1 外部収納空間
S2 内部収納空間

Claims (13)

  1. 下部走行体上に取り付けられた上部旋回体上に配置される建設機械のキャブ構造であって、
    略鉛直方向に沿って配置される複数の柱部材と、
    略水平面に沿って配置されて床面の一部を構成するフロアフレームと、
    前記複数の柱部材のうち、キャブ背面の右側端部に設けられ、前記フロアフレームと同じレベルの高さまで到達しない長さの第1柱部材と、
    前記第1柱部材と前記フロアフレームとを接合し、キャブ右側面に沿って設けられた補強部材と、
    前記複数の柱部材のうち、キャブ背面の左側端部に設けられ、前記フロアフレームに下端部が取り付けられる第2柱部材と、
    を備えている建設機械のキャブ構造。
  2. 前記補強部材は、板金部材である、
    請求項1に記載の建設機械のキャブ構造。
  3. 前記補強部材は、背面側に配置されており、内側に向かって突出する凹部を有している、
    請求項1または2に記載の建設機械のキャブ構造。
  4. 前記複数の柱部材に含まれる少なくとも1つの柱部材は、パイプ材によって形成されている、
    請求項1に記載の建設機械のキャブ構造。
  5. 前記補強部材は、背面側に配置されており内側に向かって突出する凹部を有する板状部材と、側面側に配置された板状部材とを有する、
    請求項1に記載の建設機械のキャブ構造。
  6. 前記フロアフレームと、前記フロアフレームに立設された前記第2柱部材とを有し、運転者が入り込む室内空間を内部に形成するフレーム体と、
    前記第2柱部材から側方に距離を隔てて前記フレーム体の背面に設けられ、下部が背面から前方に陥入するように屈曲した形状を有することによって前記フレーム体の背面側の下部に外部収納空間を形成する外部収納空間形成部と、
    前記第2柱部材と前記外部収納空間との間に設けられ前記室内空間に連通する内部収納空間を形成する内部収納空間形成部と、
    を備え、
    前記内部収納空間形成部は、
    前記内部収納空間の後方を覆うように前記フロアフレームに立設され前記第2柱部材に接合される後板状部と、
    前記内部収納空間と前記外部収納空間との間を仕切るように前記フロアフレームに立設され前記後板状部と繋がった側方板状部と、
    を有する、
    請求項1に記載の建設機械のキャブ構造。
  7. 前記フレーム体は、
    背面の他側端部に沿って設けられた前記第1柱部材と、
    前記第1柱部材と前記第2柱部材とを繋ぐ桟部材と、
    をさらに有し、
    前記後板状部の上端部は前記桟部材に接合されている、
    請求項6に記載の建設機械のキャブ構造。
  8. 前記内部収納空間の前面を覆うように前記第2柱部材から前記側方板状部に亘って設けられるカバー部材をさらに備える、
    請求項6または7に記載の建設機械のキャブ構造。
  9. 前記内部収納空間に収納される電装品をさらに備える、
    請求項8に記載の建設機械のキャブ構造。
  10. 略水平面に沿った底面に設けられるフロアフレームと、背面の一側端部に沿って前記フロアフレームに立設された第2柱部材を含む、略鉛直方向に沿って配置された複数のパイプ状部材とを有し、運転者が入り込む室内空間を内部に形成するフレーム体と、
    前記第2柱部材から側方に距離を隔てて前記フレーム体の背面に設けられ、下部が背面から前方に陥入するように屈曲した形状を有することによって前記フレーム体の背面下部に外部収納空間を形成する外部収納空間形成部と、
    第2柱部材と前記外部収納空間との間に設けられ前記室内空間に連通する内部収納空間を形成する内部収納空間形成部と、
    を備え、
    前記内部収納空間形成部は、
    前記内部収納空間の後方を覆うように前記フロアフレームに立設され前記第2柱部材に接合される後板状部と、
    前記内部収納空間と前記外部収納空間との間を仕切るように前記フロアフレームに立設され前記後板状部と繋がった側方板状部と、
    を有する、
    建設機械のキャブ構造。
  11. 前記フレーム体は、
    背面の他側端部に沿って設けられた第1柱部材と、
    前記第1柱部材と前記第2柱部材とを繋ぐ桟部材と、
    をさらに有し、
    前記後板状部の上端部は前記桟部材に接合されている、
    請求項10に記載の建設機械のキャブ構造。
  12. 前記内部収納空間の前方を閉じるように前記第2柱部材と前記側方板状部とに亘って設けられるカバー部材をさらに備える、
    請求項10または11に記載の建設機械のキャブ構造。
  13. 前記内部収納空間に収納される電装品をさらに備える、
    請求項10または11に記載の建設機械のキャブ構造。
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