JP4999689B2 - 建設機械のキャブ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械において、下部走行体上に旋回可能な状態で取り付けられた旋回台に配置される運転室(キャブ)の構造に関する。
従来より、土砂や砂礫等の掘削を行う土木工事の現場において作業を行う際に、油圧ショベル(掘削機械)等の建設機械が使用されている。
この油圧ショベルには、一般的に主要な構成として、下部走行体と、下部走行体上に旋回可能な状態で取り付けられた旋回台と、旋回台上に固定配置されたオペレータが搭乗するための運転室(キャブ)と、が設けられている。
近年、EOPS(6トンを超える油圧ショベル転倒時等保護構造:社団法人日本建設機械化協会規格)等の規格に対応した運転室の転倒時保護構造が特に重要視されてきており、キャブ構造の剛性アップが安全面の重要な課題として挙げられている。
例えば、特許文献1には、インナプレートとアウタプレートとを合わせて支柱を形成し、その支柱内部の中空空間に鋼管等の補強材を設けた建設機械(作業車両)のキャブ構造について開示されている。
この構成によれば、インナプレートおよびアウタプレート等の板金部材だけで構成されたキャブ構造と比較して、建設機械が転倒した際における変形に対する剛性を大幅に向上させることができる。
特開平9−25648号公報(平成9年1月28日公開)
しかしながら、上記従来の建設機械のキャブ構造では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された建設機械のキャブ構造では、運転室の剛性の向上により、運転室の安全性は確保できるものの、補強部材を追加することで部品点数が増加するためコストアップの要因となるおそれがある。
また、平面視において、旋回時における下部走行体からの旋回台のはみ出し長さが旋回半径に対して所定の割合以下である、いわゆる後方小旋回型のキャブ構造を採用した建設機械では、はみ出し量制限による形状の制限を満足させつつ、オペレータの快適性のために運転室の大きさをできるだけ大きくし、かつ十分な剛性を持たせる必要がある。このため、上記公報に開示されたキャブ構造では、部品点数が増加することにより、運転室の大型化と十分な剛性の確保という両面を実現できるとは言い難い。
本発明の課題は、平面視において、旋回時における下部走行体からの旋回台のはみ出し長さが旋回半径に対して所定の割合以下である、いわゆる後方小旋回型のキャブ構造において、部品点数を増加させることなく、転倒時にかかる荷重に対して十分な剛性を確保することが可能な建設機械のキャブ構造を提供することにある。
第1の発明に係る建設機械のキャブ構造は、下部走行体上に旋回可能な状態で取り付けられた旋回台に対して固定配置されており、所定の旋回半径を超えないように旋回軌道に沿って形成された円弧部分をいずれか一方の側面に有している建設機械のキャブ構造であって、第1柱部材と、第2柱部材と、第1接合部材とを備えている。第1柱部材は、略L字型に折り曲げられたパイプ材によって形成されており、キャブの右前端部から右後端部、および左前端部から左後端部にかけてそれぞれ配置されている。そして、第1柱部材は、略鉛直方向に沿って配置される柱部と略水平方向に沿って配置される梁部とを有している。第2柱部材は、略直線状のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿ってキャブの右後端部および左後端部にそれぞれ配置されている。そして、第2柱部材は、円弧部分を有する側の側面の後端部に配置された一方の上端部分が第1柱部材によって形成される平面からずれた位置に配置されている。第1接合部材は、右後端部および左後端部にそれぞれ配置された第2柱部材の上端部分同士を接合する。さらに、第1接合部材は、第1柱部材の梁部の後端部分と第2柱部材の上端部分とを接合する略L字型形状の板金部材である
ここでは、平面視において、旋回時における旋回台が下部走行体からはみ出す長さが、旋回半径に対して10%以下となる後方小旋回型の建設機械のキャブ構造において、略箱型のキャブの四隅の柱として、パイプ材によって形成された第1・第2柱部材を用いている。第1柱部材は、2つの略L字型形状に折り曲げられたパイプ材によって構成されており、左右の前端部から後端部にかけて配置されている。そして、第1柱部材は、左右の前端部にそれぞれ配置されて略鉛直方向に延びる柱部と、左右前端部上方から左右後端部上方まで延びる梁部とを含んでいる。左右の後端部分に配置された2本の第2柱部材のうち、キャブの一方の側面に形成された円弧部分の後端部に配置された一方の第2柱部材は、その上端部分が、第1柱部材の梁部の後端部分からずれた位置に配置されている。第1接合部材は、左右の後端部にそれぞれ配置された第2柱部材の上端部分同士を接合する。さらに、第1接合部材は、互いにずれた位置に配置された第1柱部材の梁部の後端部分と第2柱部材の上端部分とを接合する。
ここで、上記建設機械とは、例えば、旋回台上にキャブ(運転室)や各種建機を備えた油圧ショベルやクレーン車等が含まれる。また、上記後方小旋回型とは、例えば、旋回時において運転室が配置された旋回台が、平面視において、旋回半径に対する下部走行体からはみ出す長さの割合が10%以下となるように旋回半径が設計された建設機械が含まれる。なお、上述した構成に含まれる左右前後の方向については、運転室内で建設機械を操作するオペレータから見た方向を意味している。
これにより、後方小旋回型の建設機械のように所定の旋回半径とするためにキャブの一方の側面が円弧部分を含むラウンド形状となっているために、ともにパイプ材によって形成された第1柱部材と第2柱部材と接合部分が互いにずれた位置に存在する場合でも、第1接合部材によってこれらを接合することができる。そして、この第1接合部材は、第2柱部材間を接合する梁としての機能も兼ね備えているため、部品点数を増やすことなく第1柱部材と第2柱部材とを互いに接合することができる。さらに、第1・第2柱部材が、ともにパイプ材を用いて形成されているため、従来の板金部材によって構成されるキャブ構造と比較して、部品点数を増やすことなくキャブの剛性を従来よりも向上させることができる。
さらに、第1接合部材としてパイプ材を用いた場合と比較して、キャブの端部の形状を任意の形状に加工し易くなるとともに、内部に電気配線を通すことによりキャブ構造の省スペース化が図れる。
第2の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、第1柱部材は、互いに平行に配置されており、第1柱部材と第2柱部材とは、左右前端部にそれぞれ配置された第1柱部材間の距離が、左右後端部にそれぞれ配置された第2柱部材間の距離と異なるように配置されている。
ここでは、例えば、キャブの前側の左右両端に設けられた第1柱部材間の距離よりもキャブの後側の左右両端に設けられた第2柱部材間の距離が長くなるように各部材を配置している。
ここで、キャブの左右の前端部にそれぞれ配置された2つの第1柱部材は、互いに柱部と梁部とが平行になるように配置されている。このため、円弧部分を含む側の側面上方に配置される第1柱部材の梁部の後端部分は、第2柱部材の上端からずれた位置に配置されることになる。
本発明のキャブ構造では、互いにずれた位置に存在する第1・第2柱部材を、第1接合部材によって接合することができるため、運転室からの広範囲にわたる視認性を確保しつつ、十分な剛性を確保したキャブ構造を得ることができる。
第3の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1または第2の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、円弧部分を有する側における第1柱部材の柱部と第2柱部材と第1接合部材とを互いに接合する第2接合部材を、さらに備えている。
ここでは、キャブの側面に円弧部分を有する側において、第1柱部材と第2柱部材と第1接合部材とを互いに接合する第2接合部材をさらに設けている。
これにより、キャブ構造の主要な構成である第1・第2柱部材と第1接合部材とを、より強固に接合することが可能になる。さらに、第1柱部材の柱部と第2柱部材との間に第3柱部材を設けている場合には、第2接合部材によって、第1柱部材の梁部と、第3柱部材の上端部とを接合することもできる。この結果、さらに剛性を向上させたキャブ構造を得ることができる。
第4の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第3の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、第2接合部材は、断面が略L字形状の板金部材である。
ここでは、第1柱部材の端部と、第2柱部材の端部と、これらを接合する第1接合部材と、を接合する第2接合部材として、例えば、略L字型形状の板金部材を用いている。
これにより、第2接合部材としてパイプ材を用いた場合と比較して、キャブの端部の形状を任意の形状に加工し易くなるとともに、内部に電気配線を通すことによりキャブ構造の省スペース化が図れる。
第5の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第3の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、円弧部分を有する側における第1柱部材の柱部と第2柱部材との間に、第2接合部材に対して上端部分が接合され、略鉛直方向に沿って設けられた第3柱部材をさらに備えている。
ここでは、略箱型の四隅にそれぞれ配置された第1柱部材と第2柱部材を含むキャブ構造において、円弧部分を有する側の第1柱部材と第2柱部材との間に3つ目の柱として第3柱部材を設けている。
これにより、例えば、円弧部分を有する側の側面にスライドドアやヒンジ付きのドアを取り付ける場合でも、ドア分の重量を支えるために必要な強度を確保して、さらにキャブの剛性を向上させることができる。
の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、円弧部分を有する側面の側には、乗降用のスライドドアが取り付けられる。
ここでは、旋回軌道に沿って形成された円弧部分を有するキャブの一方の側面に、オペレータが運転室へ乗降するためのスライドドアを設けている。
ここで、上記円弧部分を有する側の側面は、旋回軌道に沿って形成されていることから、通常、建設機械の車体の外側に位置している。
これにより、建設機械の車体の外側に位置している側のキャブ側面にスライドドアを取り付けることで、オペレータが容易に乗降できるようにすることができる。また、外側に膨らむように形成された円弧部分にスライドドアを収納することで、円弧部分をスライドドアのスライドスペースに当てた収まりの良いキャブ構造とすることができる。
の発明に係る建設機械のキャブ構造は、第1の発明に係る建設機械のキャブ構造であって、パイプ材のうちの少なくとも1つは、異形断面の鋼管によって形成されている。
ここでは、断面が単なる円形や四角形ではなく、複数の円弧部や直線部を組み合わせた異形断面の鋼管をパイプ材として用いている。
これにより、例えば、窓ガラスの嵌め込み部分等の形状に合わせて形成された異形断面を有するパイプ材を用いた場合には、部品点数を減らすとともに外観性を向上させた建設機械のキャブ構造を提供することができる。
第8の発明に係る建設機械のキャブ構造は、下部走行体上に旋回可能な状態で取り付けられた旋回台に対して固定配置されており、所定の旋回半径を超えないように旋回軌道に沿って形成された円弧部分をいずれか一方の側面に有している建設機械のキャブ構造であって、第1柱部材と、第2柱部材と、第1接合部材とを備えている。第1柱部材は、略L字型に折り曲げられたパイプ材によって形成されており、キャブの右前端部から右後端部、および左前端部から左後端部にかけてそれぞれ配置されている。そして、第1柱部材は、略鉛直方向に沿って配置される柱部と略水平方向に沿って配置される梁部とを有している。第2柱部材は、略直線状のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿ってキャブの右後端部および左後端部にそれぞれ配置されている。そして、第2柱部材は、円弧部分を有する側の側面の後端部に配置された一方の上端部分が第1柱部材の梁部とは異なる位相に配置されている。第1接合部材は、右後端部および左後端部にそれぞれ配置された第2柱部材の上端部分同士を接合する。さらに、第1接合部材は、第1柱部材の梁部の後端部分と第2柱部材の上端部分とを接合する略L字型形状の板金部材である
ここでは、平面視において旋回時における下部走行体からのはみ出し長さが旋回半径に対して所定の割合以下である、後方小旋回型の建設機械のキャブ構造において、略箱型のキャブの四隅の柱として、パイプ材によって形成された第1・第2柱部材を用いている。第1柱部材は、2つの略L字型形状に折り曲げられたパイプ材によって構成されており、左右の前端部から後端部にかけて配置されている。そして、第1柱部材は、左右の前端部にそれぞれ配置されて略鉛直方向に延びる柱部と、左右前端部上方から左右後端部上方まで延びる梁部とを含んでいる。左右の後端部分に配置された2本の第2柱部材のうち、キャブの一方の側面に形成された円弧部分の後端部に配置された一方の第2柱部材は、その上端部分が、第1柱部材の梁部の後端部分とは異なる位相に配置されている。第1接合部材は、左右の後端部にそれぞれ配置された第2柱部材の上端部分同士を接合する。さらに、第1接合部材は、互いに異なる位相に配置された第1柱部材の梁部の後端部分と第2柱部材の上端部分とを接合する。
ここで、上記建設機械とは、例えば、旋回台上にキャブ(運転室)や各種建機を備えた油圧ショベルやクレーン車等が含まれる。また、上記後方小旋回型とは、例えば、平面視において、旋回時に運転室が配置された旋回台が下部走行体からはみ出す長さが旋回半径に対して10%以下となるように旋回半径が設計された建設機械が含まれる。なお、上述した構成に含まれる左右前後の方向については、運転室内で建設機械を操作するオペレータから見た方向を意味している。また、互いに異なる位相に配置されるとは、両部材を延長していっても交わることがない関係をいう。
これにより、後方小旋回型の建設機械のように所定の旋回半径とするためにキャブの一方の側面が円弧部分を含むラウンド形状となっているために、ともにパイプ材によって形成された第1柱部材と第2柱部材と接合部分が互いに異なる位相に存在する場合でも、第1接合部材によってこれらを接合することができる。そして、この第1接合部材は、第2柱部材間を接合する梁としての機能も兼ね備えているため、部品点数を増やすことなく第1柱部材と第2柱部材とを互いに接合することができる。さらに、第1・第2柱部材が、ともにパイプ材を用いて形成されているため、従来の板金部材によって構成されるキャブ構造と比較して、部品点数を増やすことなくキャブの剛性を従来よりも向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る建設機械のキャブ構造を採用した運転室(キャブ)を搭載した油圧ショベル(建設機械)1について、図1〜図13を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下の説明において使用する「左右」「前後」「前面背面」という文言は、キャブ10(図1等参照)内でオペレータが椅子に座ったときに向く方向を基準とする方向を示すものとする。
[油圧ショベル1全体の構成]
本実施形態に係る油圧ショベル1は、図1および図2に示すように、下部走行体2と、旋回台3と、作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジン6と、機器室9と、キャブ10とを備えている。そして、油圧ショベル1は、作業機4を除外した機械の旋回半径R(図2参照)が所定の値以下であって、平面視において旋回時における旋回台3が下部走行体2からはみ出す長さが旋回半径に対して10%以下となる後方小旋回型の油圧ショベルである。
下部走行体2は、進行方向左右両端部分に巻き掛けられた履帯Pを回転させることで、油圧ショベル1を前進、後進させるとともに、上面側に旋回台3を旋回可能な状態で搭載している。
旋回台3は、下部走行体2上において任意の方向に旋回可能であって、上面に作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジン6と、キャブ10とを搭載している。
作業機4は、ブームと、ブームの先端に取り付けられたアームと、アームの先端に取り付けられたバケットとを含むように構成されており、油圧シリンダによってアームやバケット等を上下に移動させながら、土砂や砂礫等の掘削を行う土木工事の現場において作業を行う。
カウンタウェイト5は、例えば、鋼板を組み立てて形成した箱の中に屑鉄やコンクリート等を入れて固めたものであって、採掘時等において車体のバランスをとるために旋回台3の後部に設けられている。
エンジン6は、下部走行体2や作業機4を駆動するための駆動源であって、カウンタウェイト5に隣接する位置に配置されている。
機器室9は、作業機4の側方に配置されており、図示しない燃料タンク、作動油タンクおよび操作弁等を収容する。
キャブ10は、油圧ショベル1のオペレータが乗降する運転室であって、作業機4の先端部を見通せるように、旋回台3上における作業機4の側方となる左側前部に配置されている。なお、このキャブ10のキャブ構造については、後段にて詳述する。
[キャブ10の構造]
キャブ10は、図3に示すように各種柱部材31a,31b,32a,35等によって構成される箱型の構造体であって、図2に示すように、キャブ10の左側の側面部の中央部Mを、旋回台3の旋回中心Oを中心とする半径Rの円の外周部分にほぼ沿わせるように円弧状(ラウンド形状)に膨らませた形状(以下、円弧部分と示す)を有している。これにより、旋回時においても、下部走行体2よりも外側に旋回台の部分が大きくはみ出すことを回避した後方小旋回の油圧ショベルとして、道路工事等の狭いスペースでの作業が可能になる。そして、この円弧状の部分には、オペレータが乗降するためのスライドドア7が取り付けられている。これにより、スライドドア7を開けた場合でもスライドドア7が旋回台3の旋回半径Rの外側へ突出しないようにすることができる。この結果、キャブ10が車体外幅B(図2参照)からはみ出して隣接する構築物等に干渉することなく、キャブ10内部の容積を最大限に確保することができる。
また、キャブ10には、図4に示すように、後段にて詳述するキャブ構造体20に対して、サイドパネル21a,21b,21cや上面パネル21d、サイドフレーム22a,22bや背面フレーム22cが取り付けられて構成されている。なお、各パネル21a〜21dおよび各フレーム22a〜22cによって形成される枠内には、図示しないガラスが嵌め込まれてキャブ10内にオペレータが乗り込むための空間が形成される。
キャブ10の左側の側面に取り付けられるサイドパネル21aやサイドフレーム22a,22bは、上述したキャブ10の左側の側面に現れる円弧部分が形成されたキャブ構造体20の部分に取り付けられるため、旋回中心Oを中心とする円の半径方向に膨らんだ形状となっている。
また、キャブ10は、図5に示すように、旋回台3の上面部分となる旋回フレーム25における左側前方に形成された4つのマウント部24上に、防振装置24aおよびフロアパネル27を、キャブ10のフロアフレーム27aに対してボルト(図示せず)で固定した状態で搭載される。このため、キャブ10は、旋回台3(旋回フレーム25)に対して4点支持された状態で固定配置される。
さらに、キャブ10は、その骨組み部分となるキャブ構造体20を備えている。なお、このキャブ構造体20を構成する具体的な部材については、後段にて詳述する。
(キャブ構造体20の構成)
本実施形態の油圧ショベル1では、複数の柱部材と梁部材とを組み合わせてキャブ10を構成する骨格部分を形成している。
具体的には、キャブ構造体20は、図4および図6に示すように、左前柱部材(第1柱部材)31aと、右前柱部材(第1柱部材)31bと、左後柱部材(第2柱部材)32aと、右後柱部材(第2柱部材)32bと、後方梁部材(第1接合部材)33と、側方梁部材(第2接合部材)34と、支柱(第3柱部材)35と、を備えている。
上記各部材のうち、キャブ構造体20の四隅に配置される左右前後の柱部材31a,31b,32a,32bは、パイプ材によって形成されている。このため、板金部材を組み合わせて形成される従来のキャブ構造体と比較して、大幅にキャブの剛性を向上させることができる。また、左前柱部材31aは矩形断面形状を有しており、右前柱部材31bは、図14に示すように、複数の円弧部分と互いに平行な直線部分とを組み合わせて構成される、窓ガラス等を嵌め込むための異形断面形状を有している。
左前柱部材31aは、図7に示すように、パイプ材を中央部分付近で折り曲げて形成されており、略鉛直方向に沿って配置される柱部31aaと、略水平方向に沿って配置される梁部31abとを有している。このように、1本のパイプ材を折り曲げて柱部31aaと梁部31abとを形成することで、部品点数を減らしつつ、剛性の高いキャブ構造体20を得ることができる。なお、右前柱部材31bについても同様である。
左後柱部材32aは、図7に示すように、1本のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿って配置されている。また、左後柱部材32aは、接合相手となる後方梁部材33の形状に適合するように切り欠きが上端部分に形成されており、この切り欠きの部分と後方梁部材33の側面とが接合される。さらに、左後柱部材32aは、その下端部がフロアフレーム27aに取り付けられている。そして、フロアフレーム27aは、上述したマウント部24のほぼ真上に位置している部分において、防振装置24aを介してフロアパネル27とともに取り付けられている。
右後柱部材32bについても、1本のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿って配置されている点、接合相手となる後方梁部材33の形状に適合するように切り欠きが上端部分に形成されておりこの切り欠きの部分で後方梁部材33の側面と接合される点については左後柱部材32aと同様である。そして、右後柱部材32bは、下端部がフロアフレーム27aのレベル(高さ位置)にまで達していない。
後方梁部材33は、図7に示すように、断面形状が略L字型の板金部材によって形成されている。そして、後方梁部材33は、図8に示すように、左右前柱部材31a,31bの梁部31ab,31bbの後端部と、左右後柱部材32a,32bの上端部とを接合する。より詳細には、左右前柱部材31a,31bの梁部31ab,31bbの後端部については、後方梁部材33の略L字型の断面形状における鉛直方向にほぼ平行な面に対して接合される。一方、左右後柱部材32a,32bの上端部については、後方梁部材33の略L字型の断面形状における水平方向にほぼ平行な面に対して接合される。
ここで、左前柱部材31aおよび左後柱部材32aの接合部分(左前柱部材31aの梁部31abの後端部分、左後柱部材32aの上端部分)は、図8および図9に示すように、互いに異なる位相に配置される。この位相のずれは、上述した後方小旋回型の油圧ショベル1を構成するために、キャブ10の側面部分に円弧部分を含むようにキャブ10が形成されたことに起因するものである。具体的には、キャブ構造体20において、図6に示すように、左右前柱部材31a,31bが互いに平行に配置されており、かつ左右前柱部材31a,31bの間隔d1と、左右後柱部材31a,32bの間隔d2とが異なるように各柱部材31a,31b,32a,32bが配置されている。このように、キャブ10では、後方の幅が前方の幅よりも広くなっているために、左右前柱部材31a,31bを互いに平行に配置した場合には、円弧部分を含む左側の前後の柱部材31a,32aの接合部分の位相のずれが生じてしまう。換言すれば、左側の前後の柱部材31a,32aは、それぞれを延長した場合でも、互いに交差することのない位置関係にある。
本実施形態の油圧ショベル1では、このように後方小旋回型の油圧ショベルに適合するようにキャブ10の構造を形成した場合でも、それによって発生する柱部材31a,32aの接合部分の位相のずれの問題を、後方梁部材33を接合部材として用いることで解決している。
側方梁部材34は、図6、図9および図10に示すように、2つの略L字型の板金部材を組み合わせて形成されており、上述した円弧部分を含むキャブ10の左側面側に左前柱部材31a(梁部31ab)に沿って取り付けられている。そして、側方梁部材34は、左前柱部材31aの梁部31abと、左後柱部材32aとを接合するとともに、支柱35の上端を支持する。これにより、互いに位相が異なる位置にある左前柱部材31aの梁部31abの後端部と、左後柱部材32aの上端部とを、後方梁部材33とともにより強固に接合することができる。そして、側方梁部材34は、スライドドア7が摺動する範囲に沿ってその上方に配置されており、上側の略L字型の板金部材の下面にガイド、下側の略L字型の板金部材の上面にローラ走行部分を設けている。
支柱35は、スライドドア7が取り付けられる円弧部分を含む左側側面における左前柱部材31aの柱部31aaと左後柱部材32aとの中間の位置に、略鉛直方向に沿って配置されている。このため、キャブ10全体の剛性を向上させるとともに、キャブ10の左側側面に取り付けられたスライドドア7を摺動させた場合でも、上記側方梁部材34とともにキャブ10のバランスを保持することができる。
[本油圧ショベル1のキャブ構造体20の特徴]
(1)
本実施形態の油圧ショベル1は、図1に示すように、いわゆる後方小旋回型の油圧ショベルであって、下部走行体2上に旋回可能な状態で取り付けられた旋回台3を備えており、さらに旋回台3上にオペレータが乗降するためのキャブ10を配置している。そして、キャブ10は、図3に示すように、パイプ材を略L字型形状に折り曲げて形成される左右前柱部材31a,31bや、直線状のパイプ材によって形成される左右後柱部材32a,32b等によってキャブ構造体20を形成している。また、旋回台3の旋回軌道に沿って形成された円弧部分を含むキャブ10の左側面側に配置された左前柱部材31aの梁部31abの後端部と、左後柱部材32aの上端部分とが、図8および図9に示すように、互いに異なる位相に配置されている。そして、この異なる位相に配置された左前柱部材31aの梁部31abの後端部と左後柱部材32aの上端部分とは、後方梁部材33によって互いに接合されている。
これにより、後方小旋回型の油圧ショベル1の左側面に形成された円弧部分(ラウンド形状)を含む側において、左前柱部材31aと左後柱部材32aとの接合部分が互いに異なる位相に配置されることになっても、左右後柱部材32a,32bの上端部分同士をつなぐ梁として機能する後方梁部材33を用いることで、部品点数を増やすことなく、ともにパイプ材によって形成された左前柱部材31aと左後柱部材32aとを互いに接合することができる。そして、左前柱部材31aと左後柱部材32aとは、ともにパイプ材によって形成されていることから、板金部材を組み合わせて構成される従来のキャブ構造と比較してキャブ10の剛性を大幅に向上させることができる。
(2)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、キャブ10の左側面に円弧部分を含んでいるため、図6に示すように、左右前柱部材31a,31bが互いに平行に配置されているとともに、左右前柱部材31a,31bの間隔が左右後柱部材32a,32bの間隔よりも狭くなるように配置されている。
このため、左側面に配置された左前柱部材31aと左後柱部材32aとは、互いの接合部分において異なる位相に配置されることになる。
本実施形態のキャブ構造体20では、このように互いの接合部分が異なる位相に配置されている場合でも、後方梁部材33を用いて両者を接合することで、部品点数を増やすことなく、左前柱部材31aと左後柱部材32aとを互いに接合して剛性の高いキャブ構造体20を得ることができる。
(3)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、キャブ10の左側面に形成された円弧部分において、図3および図6に示すように、左前柱部材31aと左後柱部材32aとの中間位置に支柱35を配置している。
これにより、円弧部分を含むキャブ10の左側面に、オペレータがキャブ10へ乗降するためのスライドドア7が取り付けられた場合でも、スライドドア7を支持してキャブ10の剛性を保持することができる。
(4)
本実施形態の油圧ショベル1では、互いに位相の異なる位置に配置された左前柱部材31aと左後柱部材32aとの接合部分を接合する後方梁部材33は、図7および図10に示すように、板金部材を略L字型形状に加工して形成されている。
これにより、キャブ10の外形に合わせて任意の形状に加工し易くなるとともに、略L字型形状のように加工した場合には、電気配線等を通すためのスペースを、キャブ構造体20を構成する梁の部分に確保することができる。
(5)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、上述した互いに異なる位相に配置された左前柱部材31aの梁部31abの後端部と左後柱部材32aの上端部分とを接合する部材として、さらにキャブ10の左側面の上方に側方梁部材34を設けている。
これにより、左前柱部材31aと左後柱部材32aとをさらに強固に接合することができる。さらに、キャブ10の左側面には、図1に示すように、スライドドア7が取り付けられているために重くなっているが、この側方梁部材34を、キャブ10の左側面の上方に沿って設けることで、高い剛性を保持することができる。
(6)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、図9および図10に示すように、上記側方梁部材34が略L字型形状の板金部材によって形成されている。
これにより、側方梁部材としてパイプ材を用いた場合と比較して、キャブ10の外形に沿って任意の形状に加工することが容易になる。さらに、略L字型の窪み部分に電気配線等を通すことによりキャブ10内の省スペース化が図れる。
(7)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、キャブ10の円弧部分を含む左側面に、オペレータがキャブ10内へ乗降するためのスライドドア7を設けている。
これにより、旋回時における旋回軌道に沿って外側に膨らむように形成された円弧部分にスライドドア7を取り付けたことで、スライドドア7の開閉時においても旋回台3の外側へドアがはみ出すことを回避できる。また、円弧部分を含むキャブ10の左側面は、旋回台3の最も外側に位置することになるため、オペレータが乗降しやすい位置にスライドドア7を取り付けることができる。
(8)
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ構造体20では、キャブ構造体20を構成する左前柱部材31aを矩形断面形状を有するパイプ材、右前柱部材31bを異形断面を有するパイプ材を用いて形成している。
これにより、窓ガラス等を嵌め込むための溝等を異形断面の部分に形成することができるため、窓ガラス嵌め込み用に別の部材を設けたり、加工したりする必要がなくなる。よって、部品点数を減らして収まりのよいキャブ構造体20を得ることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、互いに位相の異なる位置(互いにずれた位置)に配置された左前柱部材31aの梁部31abの後端部と左後柱部材32aの上端部とを、後方梁部材33および側方梁部材34によって接合した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、互いに位相の異なる位置(互いにずれた位置)に配置された左前柱部材31aの梁部31abの後端部と左後柱部材32aの上端部とを、後方梁部材33だけで接合したキャブ構造であってもよい。この場合でも、部品点数を増やすことなく、キャブの剛性を向上させることができるという上記と同様の効果を得ることができる。
ただし、スライドドアやヒンジ付きのドアが取り付けられる等、より高い剛性が要求されるキャブの左側側面ではキャブの剛性を高いレベルで維持できるという観点では、上記実施形態のように側方梁部材34も接合部材として用いることがより好ましい。
(B)
上記実施形態では、キャブ10の前後の間隔(幅)d1,d2が異なることに起因して、左前柱部材31aの梁部31abの後端部と、左後柱部材32aの上端部とが、互いに異なる位相(互いにずれた位置)に配置される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、キャブ10の幅の差によるものではなく、他の理由に起因して左前柱部材31aの梁部31abの後端部と、左後柱部材32aの上端部とが、互いに異なる位相(互いにずれた位置)に配置されているキャブ構造体20であってもよい。
(C)
上記実施形態では、キャブ10の左側の側面に円弧部分を含む例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、キャブ10が、旋回台3の右側の前方に配置されている場合には、後方小旋回型の油圧ショベルとするためのラウンド形状(円弧部分)が、キャブの右側の側面に形成されていてもよい。この場合でも、上記円弧部分を含む側の柱部材を後方梁部材によって接合することで、上記と同様の効果を得ることができる。
(D)
上記実施形態では、互いに位相の異なる位置(互いにずれた位置)に配置された左前柱部材31aの梁部31abの後端部と左後柱部材32aの上端部とを接合する後方梁部材33として、略L字型形状に加工された板金部材によって形成された後方梁部材33や側方梁部材34を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、板金部材の替わりに、左右前柱部材31a,31bや左右後柱部材32a,32bと同様に、パイプ材を用いて後方梁部材33を形成することで、さらに剛性を向上させたキャブ構造体20を構成してもよい。
ただし、上記実施形態のように、板金部材を用いることで、キャブの形状に合わせて加工が容易となり、配線等を通すスペースを確保できるといった面では、上記実施形態のように、板金部材を用いることがより好ましい。
さらに、後方梁部材33や側方梁部材34の形状としては、略L字型に限定されるものではなく、例えば、コの字型等の他の形状であってもよい。
(E)
上記実施形態では、キャブ10の左側側面にスライドドア7を取り付けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、スライドドア7の替わりに、ヒンジ付きのドアをキャブ10の左側側面に取り付けてもよい。この場合でも、左前柱部材31aと左後柱部材32aとの間に配置された支柱35等によってヒンジ付きのドアを支持することができる。
(F)
上記実施形態では、キャブ構造体20の下方に位置するフロアフレーム27aをフロアパネル27とは別の部材として設けている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、フロアフレーム27aをフロアパネル27と一体の部材としてもよい。つまり、左右前柱部材31a,31bおよび左後柱部材32bを、直接フロアパネル27と接続してもよい。
また、同様に、キャブ構造体20が、防振装置24aを介さずに旋回台3上に設置されている構造であってもよい。
(G)
上記実施形態では、本発明の一実施形態に係るキャブ構造を、油圧ショベル1に対して適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、キャブを搭載した旋回台を備えている他の建設機械に対しても同様に適用することが可能である。
本発明のキャブ構造は、平面視において旋回時における下部走行体からの旋回台のはみ出し長さが旋回半径に対して所定の割合以下となる後方小旋回型の建設機械のキャブ構造において、キャブの剛性を従来よりも大幅に向上させることができるという効果を奏することから、建設機械や農業機械等の作業用機械の運転室に対しても広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの外観の構成を示す側面図。 図1の油圧ショベルを示す平面図。 図1の油圧ショベルに搭載されたキャブの構造を示す斜視図。 図3のキャブの構造を示す分解斜視図。 図3のキャブが旋回台上にマウントされることを説明する図。 図3のキャブの構成を示す平面図。 図3のキャブを構成する骨格を形成する柱部材等の構成を示す斜視分解図。 図7の柱部材等の組立図。 図7の柱部材等を組み立てた際の各部材の配置を示す拡大平面図。 図3のキャブの背面側の構造を示す斜視図。 図3のキャブの背面側に取り付けられる各部材の構成を示す斜視図。 図3に示すキャブを旋回台上に搭載する際の状態を示す斜視図。 図3に示すキャブを旋回台上に搭載した状態を示す斜視図。 追加図面 図7の柱部材に含まれる異形断面を有する鋼管を示す断面図。
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 旋回台
4 作業機
5 カウンタウェイト
6 エンジン
7 スライドドア
9 機器室
10 キャブ
20 キャブ構造体
21a〜21c サイドパネル
21d 上面パネル
22a,22b サイドフレーム
22c 背面フレーム
24 マウント部
24a 防振装置
25 旋回フレーム
27 フロアパネル
27a フロアフレーム
31a 左前柱部材(第1柱部材)
31b 右前柱部材(第1柱部材)
31aa,31ba 柱部
31ab,31bb 梁部
32a 左後柱部材(第2柱部材)
32b 右後柱部材(第2柱部材)
33 後方梁部材(第1接合部材)
34 側方梁部材(第2接合部材)
35 支柱(第3柱部材)
41 背面パネル(補強部材)
42 板材(補強部材)
50 冷却部品(ラジエータ)
d 間隔
M 中央部

Claims (8)

  1. 下部走行体上に旋回可能な状態で取り付けられた旋回台に対して固定配置されており、所定の旋回半径を超えないように旋回軌道に沿って形成された円弧部分をいずれか一方の側面に有している建設機械のキャブ構造であって、
    略L字型に折り曲げられたパイプ材によって形成されており、キャブの右前端部から右後端部、および左前端部から左後端部にかけてそれぞれ配置されるとともに、略鉛直方向に沿って配置される柱部と略水平方向に沿って配置される梁部とを有する第1柱部材と、
    略直線状のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿ってキャブの右後端部および左後端部にそれぞれ配置されるとともに、前記円弧部分を有する側の側面の後端部に配置された一方の上端部分が、前記第1柱部材によって形成される平面からずれた位置に配置された第2柱部材と、
    前記第2柱部材の上端部分同士を接合するとともに、前記第1柱部材の前記梁部の後端部分と前記第2柱部材の上端部分とを接合する略L字型形状の板金部材である第1接合部材と、
    を備えている建設機械のキャブ構造。
  2. 前記第1柱部材は、互いに平行に配置されており、
    前記第1柱部材と前記第2柱部材とは、前記左右前端部にそれぞれ配置された前記第1柱部材間の距離が、前記左右後端部にそれぞれ配置された前記第2柱部材間の距離と異なるように配置されている、
    請求項1に記載の建設機械のキャブ構造。
  3. 前記円弧部分を有する側における前記第1柱部材の柱部と前記第2柱部材と前記第1接合部材とを互いに接合する第2接合部材を、さらに備えている、
    請求項1または2に記載の建設機械のキャブ構造。
  4. 前記第2接合部材は、断面が略L字形状の板金部材である、
    請求項3に記載の建設機械のキャブ構造。
  5. 前記円弧部分を有する側における前記第1柱部材の柱部と前記第2柱部材との間に、前記第2接合部材に対して上端部分が接合され、略鉛直方向に沿って設けられた第3柱部材をさらに備えている、
    請求項3に記載の建設機械のキャブ構造。
  6. 前記円弧部分を有する側面の側には、乗降用のスライドドアが取り付けられる、
    請求項1に記載の建設機械のキャブ構造。
  7. 前記パイプ材のうちの少なくとも1つは、異形断面の鋼管によって形成されている、
    請求項1に記載の建設機械のキャブ構造。
  8. 下部走行体上に旋回可能な状態で取り付けられた旋回台に対して固定配置されており、所定の旋回半径を超えないように旋回軌道に沿って形成された円弧部分をいずれか一方の側面に有している建設機械のキャブ構造であって、
    略L字型に折り曲げられたパイプ材によって形成されており、キャブの右前端部から右後端部、および左前端部から左後端部にかけてそれぞれ配置されるとともに、略鉛直方向に沿って配置される柱部と略水平方向に沿って配置される梁部とを有する第1柱部材と、
    略直線状のパイプ材によって形成されており、略鉛直方向に沿ってキャブの右後端部および左後端部にそれぞれ配置されるとともに、前記円弧部分を有する側の側面の後端部に配置された一方の上端部分が前記第1柱部材の梁部とは異なる位相に配置された第2柱部材と、
    前記第2柱部材の上端部分を接合するとともに、前記第1柱部材の前記梁部の後端部分と前記梁部とは異なる位相に配置される前記第2柱部材の上端部分とを接合する略L字型形状の板金部材である第1接合部材と、
    を備えている建設機械のキャブ構造。
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