JP2001140283A - 建設機械用キャブ - Google Patents

建設機械用キャブ

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JP2001140283A
JP2001140283A JP32025999A JP32025999A JP2001140283A JP 2001140283 A JP2001140283 A JP 2001140283A JP 32025999 A JP32025999 A JP 32025999A JP 32025999 A JP32025999 A JP 32025999A JP 2001140283 A JP2001140283 A JP 2001140283A
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Japan
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cab
pillar
pillar portion
door
box
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JP32025999A
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Takeshi Sakyo
剛 佐京
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センタピラーの横断面積を大きくすることに
より、キャブボックス全体の剛性を高め、組立時の作業
性も向上できるようにする。 【解決手段】 キャブボックス8の側面部8Dには前,
後方向に離間して中空のフロントピラー18、センタピ
ラー19およびリアピラー20を設ける。センタピラー
19は、フロントピラー18およびリアピラー20より
も大なる横断面積をもって形成し、キャブボックス8の
外側面から横方向に突出させる。また、キャブボックス
8の上面部8Aには、左,右のセンタピラー19,22
の上端側に連なって左,右方向に延びる上側突出部29
を設ける。そして、上側突出部29により左,右のセン
タピラー19,22間を門型構造をなすように連結す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ルまたは油圧クレーン等に好適に用いられる建設機械用
キャブに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建設機械としての油圧ショベル
は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載さ
れた上部旋回体と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けら
れた作業装置とから大略構成されている。また、上部旋
回体のフレーム上には運転室としてのキャブが設けられ
ている。
【0003】そして、この種の従来技術による建設機械
用キャブは、上面部、前面部、後面部および左,右の側
面部を有したキャブボックスと、前記前記キャブボック
スの下面側に設けられ前記キャブボックスを下側から覆
う床板とにより大略構成されている。
【0004】また、キャブボックスは左,右の側面部等
が、内側パネルと外側パネルとを互いに接合することに
より形成され、これによって左,右の側面部には、前,
後方向に離間して上,下方向に延びる前側ピラー部、中
間ピラー部および後側ピラー部がそれぞれ中空の柱状体
として形成されている。
【0005】一方、他の従来技術として、例えば特開平
9−25648号公報に記載された作業車両のキャブ構
造にあっては、中空のピラー部内に鋼管、鋼棒等からな
る補強材を設ける構成としており、これによりキャブの
剛性を高め、車両転倒時の安全性を確保するようにして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、キャブボックスの左,右の側面部に前側ピ
ラー部、中間ピラー部および後側ピラー部を設けること
によって、キャブの剛性を確保しているものである。
【0007】しかし、油圧ショベル等の作業現場は、路
面状態が平坦な場所に限らず、不整地や傾斜地で掘削作
業を行うことがあるため、車両が転倒してキャブが損傷
される可能性がある。また、倒木等がキャブに衝突する
こともあり、キャブの剛性を高めることは重要な課題と
なっている。
【0008】一方、他の従来技術にあっては、中空のピ
ラー部内に鋼管、鋼棒等からなる補強材を設けることに
よりキャブの剛性を高める構成としている。しかし、こ
の場合には、鋼管、鋼棒等の補強材を中空のピラー部内
に組込む作業等に手間がかかり、キャブ組立時の作業性
を向上できないという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、中間ピラー部の横断面
積を大きくすることにより、キャブボックス全体の剛性
を高めることができ、組立時の作業性も向上できるよう
にした建設機械用キャブを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、建設機械のフレーム上に設けられ上
面部、前面部、後面部および左,右の側面部を有したキ
ャブボックスと、前記フレームとキャブボックスとの間
に位置して該キャブボックスを下側から覆う床板とから
なり、前記キャブボックスの左,右の側面部のうち少な
くとも一方の側面部には、前側位置、中間位置、後側位
置にそれぞれ上,下方向に延びる前側ピラー部、中間ピ
ラー部、後側ピラー部を設けてなる建設機械用キャブに
適用される。
【0011】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記中間ピラー部は前記前側ピラー部、後側ピ
ラー部の横断面に比較して大きな横断面をもって形成
し、前記中間ピラー部は前記キャブボックスの外側面か
ら横向きに突出する構成としたことにある。
【0012】このように構成することにより、中間ピラ
ー部の剛性を高め、キャブ全体の剛性アップを図ること
ができる。そして、中間ピラー部は前側ピラー部と後側
ピラー部との間に位置し、キャブ内に設ける運転席の近
傍部に配置されるので、倒木や車両の転到時等にあって
も運転席に座ったオペレータを高剛性の中間ピラー部に
よって外側から守ることができる。
【0013】また、請求項2の発明は、一方の側面部に
は乗降用のドアを設ける構成としている。これにより、
一方の側面部に設けた乗降用のドアを用いて、オペレー
タはキャブ内へと乗降することができる。
【0014】また、請求項3の発明は、キャブボックス
の左,右の側面部のうち他方の側面部の中間位置には
上,下方向に延びる中間ピラー部を設け、該中間ピラー
部は前記キャブボックスの外側面から横向きに突出する
構成としている。
【0015】これにより、キャブボックスの左,右の側
面部の剛性を中間ピラー部を用いて高め、キャブ全体の
剛性アップを図ることができると共に、キャブ内に設け
る運転席の近傍部に中間ピラー部を配置することによ
り、倒木や車両の転到時等に、運転席に座ったオペレー
タ等の安全性を高剛性の中間ピラー部を用いて確保する
ことができる。
【0016】また、請求項4の発明は、キャブボックス
の上面部に、中間ピラー部の上端側に連なって左,右方
向に延び上向きに突出した上側突出部を設けてなる構成
としている。
【0017】この場合には、上面部に設けた上側突出部
により左,右の中間ピラー部間を架橋するように繋ぐこ
とができ、これによってキャブ全体の剛性をさらに高め
ることができる。また、左,右の中間ピラー部と上側突
出部とをキャブボックスの外側面から突出させ、帯状に
連続した門型構造の突条として形成でき、これによって
キャブの外観形状に高い剛性をもったイメージを与える
ことができる。
【0018】また、請求項5の発明は、中間ピラー部内
に補強用の充填材を設ける構成としている。この場合に
は、例えば発泡性の樹脂材料等を中間ピラー部内に充填
して設けることにより、中間ピラー部を内側から補強す
ることができる。
【0019】さらに、請求項6の発明によると、左,右
の側面部のうち一方の側面部には、前側ピラー部と中間
ピラー部との間に位置してドア用開口部を設け、中間ピ
ラー部には該ドア用開口部を開,閉する乗降用のドアを
回動可能に設け、かつ該ドアの後端側には中間ピラー部
に対応して外方に突出し上,下方向に延びるドア後端突
出部を設けてなる構成としている。
【0020】これにより、中間ピラー部と共にドアの剛
性も高めることができ、倒木や車両の転到時等に、運転
席に座ったオペレータをこれらの高剛性部によって安全
に保護することができる。また、ドア後端突出部を中間
ピラー部と連続した形状に形成することにより、キャブ
の外観形状を高めることができ、頑丈なイメージを与え
ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
建設機械用キャブを油圧ショベルに適用した場合を例に
挙げて添付図面に従って詳細に説明する。
【0022】ここで、図1ないし図5は本発明の第1の
実施の形態を示し、図中、1は下部走行体、2は該下部
走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体で、該上
部旋回体2は旋回フレーム3を有し、該旋回フレーム3
上には、後述のキャブ7と、キャブ7の後側に位置し、
原動機および油圧ポンプ(図示せず)等を収容した建屋
カバー4と、建屋カバー4の後側に位置するカウンタウ
ェイト5等とが設けられている。また、旋回フレーム3
の前部中央には作業装置6が俯仰動可能に設けられ、作
業装置6は土砂等の掘削作業を行うものである。
【0023】7は運転室を画成するために旋回フレーム
3上に設けられたキャブで、該キャブ7は図2、図3お
よび図4に示す如く箱形状をなし、上面部8A、前面部
8B、後面部8Cおよび左,右の側面部8D,8Eを有
したキャブボックス8と、後述の床板34等とによって
構成されている。
【0024】ここで、キャブボックス8の側面部8D,
8Eのうち後述のドア32が取付けられた左側の側面部
8D(キャブ7内に着座したオペレータからみて左側と
なる一方の側面部8D)は、例えば図5に示す如く薄肉
の鋼板からなる前側の内側パネル9、外側パネル10
と、後側の内側パネル11、外側パネル12とからな
り、これらの内側パネル9,11と外側パネル10,1
2とをスポット溶接等の手段で互いに接合することによ
り中空構造物として構成されている。
【0025】そして、内側パネル9,11および外側パ
ネル10,12からなる側面部8Dには、図2および図
4に示すようにドア用開口部13が形成され、ドア用開
口部13の前,後位置には後述のフロントピラー18,
センタピラー19が設けられている。また、外側パネル
12にはセンタピラー19と対応する位置に側面突出部
12Aが設けられ、該側面突出部12Aは図5に示す如
く外側パネル12を略コ字状に折曲げることにより形成
されている。
【0026】一方、キャブボックス8の側面部8D,8
Eのうち右側の側面部8E(キャブ7内に着座したオペ
レータからみて右側となる他方の側面部8E)について
も、左側の側面部8Dとほぼ同様に図5に示す如く、前
側の内側パネル14、外側パネル15と、後側の内側パ
ネル16、外側パネル17とからなり、これらの内側パ
ネル14,16と外側パネル15,17とをスポット溶
接等の手段で互いに接合することにより中空構造物とし
て構成されている。そして、外側パネル17には後述の
センタピラー22と対応する位置に側面突出部17Aが
形成されている。
【0027】18はキャブボックス8の側面部8Dに設
けられた前側ピラー部としてのフロントピラーで、該フ
ロントピラー18はドア用開口部13の前側に位置し、
図5に例示した内側パネル9と外側パネル10との間に
中空構造をなして形成されている。そして、フロントピ
ラー18は、キャブボックス8の前面部8Bと側面部8
Dとの間を上,下方向に延び、ドア用開口部13の前側
部分を補強するものである。
【0028】19はキャブボックス8の側面部8Dに設
けられた中間ピラー部としてのセンタピラーで、該セン
タピラー19は、図4に示す如く内側パネル11と外側
パネル12の側面突出部12Aとの間に中空構造をなし
て形成され、ドア用開口部13の後側位置を上,下方向
に延びている。
【0029】そして、センタピラー19はフロントピラ
ー18、後述のリアピラー20よりも大なる横断面積を
有し、側面部8Dの外側面から横方向へと略コ字状に突
出している。これにより、センタピラー19はフロント
ピラー18、リアピラー20に比較してより大きな断面
係数を有し、ドア用開口部13の後側部分を高い剛性を
もって補強するものである。
【0030】20は側面部8Dの後端側に設けられた後
側ピラー部としてのリアピラーで、該リアピラー20も
内側パネル11と外側パネル12との間に中空構造をな
して形成され、側面部8Dの後端側を上,下方向に延び
ているものである。
【0031】また、内側パネル14,16および外側パ
ネル15,17からなる側面部8Eにも、図3ないし図
4に示すように前側ピラー部としてのフロントピラー2
1、中間ピラー部としてのセンタピラー22および後側
ピラー部としてのリアピラー23等が形成されている。
【0032】これらのフロントピラー21、センタピラ
ー22およびリアピラー23もキャブ7全体の軽量化を
図るために中空構造をなしているものである。そして、
センタピラー22は、図4に例示するようにフロントピ
ラー21、リアピラー23よりも大なる横断面積を有
し、側面部8Eの外側面から横方向へと略コ字状に突出
している。
【0033】また、前記フロントピラー18,21間に
は、図2に示す如く前窓部24が形成され、側面部8D
のセンタピラー19とリアピラー20との間には窓部2
5が形成されている。さらに、側面部8Eのフロントピ
ラー21とセンタピラー22との間には、図3に示すよ
うに他の窓部26が形成され、センタピラー22とリア
ピラー23の間には別の窓部27が形成されている。そ
して、これらの各窓部24〜27内には透明のガラス板
等が装着されるものである。
【0034】28はキャブボックス8の上面部8Aを構
成する上側パネルで、該上側パネル28は鋼板等により
形成され、前述した内側パネル11,16および外側パ
ネル12,17等の上端側に溶接手段を用いて接合され
ている。
【0035】また、上側パネル28その長さ方向中間部
には、図5に示すように略コ字状に折曲げられて上向き
に突出した上側突出部29が一体成形されている。そし
て、該上側突出部29は左,右方向に延び、図2ないし
図4に示す如くセンタピラー19,22の上端側と連続
した形状をなすように連結されている。
【0036】これにより、上側突出部29は左,右のセ
ンタピラー19,22と共に門型構造をなしてキャブボ
ックス8の長さ方向中間部分を外側から取囲み、キャブ
7全体の剛性アップを図るものである。また、キャブ7
の長さ方向中間部には後述の床板34上に位置して運転
席(図示せず)が配設され、センタピラー19,22お
よび上側突出部29は運転席の周囲を外側から取囲むこ
とにより、運転席に座ったオペレータの安全性を確保す
る構成となっている。
【0037】30はキャブボックス8の後面部8Cを構
成する後側パネルで、該後側パネル30は図5に示すよ
うに1枚の鋼板等を用いて形成され、前述した内側パネ
ル11,16および外側パネル12,17の後端側に溶
接手段等を用いて接合されている。
【0038】31はキャブボックス8の一部を構成する
ベース枠体で、ベース枠体31は図5に示す如く鋼板等
からなる矩形状の枠板により形成され、キャブボックス
8の前面部8B、後面部8Cおよび側面部8D,8Eを
構成する各パネル9〜12、14〜17および30等の
下端側に溶接手段を用いて固着されている。
【0039】そして、ベース枠体31はキャブボックス
8の前面部8B、後面部8Cおよび側面部8D,8Eの
下端側を互いに連結すると共に、後述の床板34をキャ
ブボックス8の下面側に取付けるためのブラケットを構
成しているものである。
【0040】32はキャブボックス8の側面部8Dに設
けられた乗降用のドアで、該ドア32は図5に示す如く
2枚の金属パネル32A,32Bを互いに接合すること
により形成されている。そして、ドア32は図2、図4
に示すように後部側がヒンジ33等の手段を用いてセン
タピラー19に回動可能に取付けられ、オペレータの乗
降時等にキャブボックス8のドア用開口部13を開閉す
るものである。
【0041】34はキャブボックス8を下側から覆う床
板を示し、該床板34は矩形状をなす鋼板等により形成
され、キャブ7の一部を構成しているものである。即
ち、床板34はキャブボックス8の前面部8B、後面部
8Cおよび側面部8D,8Eの下端側にベース枠体31
を介して設けられ、キャブボックス8を下側から閉塞し
ている。
【0042】そして、床板34上にはキャブボックス8
内に位置して運転席および操作レバー(いずれも図示せ
ず)等が設けられ、オペレータは前記運転席に着席した
状態で操作レバーを傾転操作するものである。また、床
板34には例えば4個の防振マウント(図示せず)等が
設けられ、キャブ7は旋回フレーム3上に各防振マウン
トを介して搭載されるものである。
【0043】さらに、35はセンタピラー19,22内
に設けられた補強用の充填材で、該充填材35は、例え
ば発泡性の樹脂材料をセンタピラー19,22内に図4
に示す如く充填することにより形成され、これにより中
空のセンタピラー19,22を内側から補強するもので
ある。
【0044】なお、フロントピラー18,21およびリ
アピラー20,23についても同様の充填材を用いて内
側から補強する構成としてもよい。
【0045】本実施の形態による油圧ショベルは上述の
如き構成を有するもので、次に、その作動について説明
する。
【0046】まず、作業現場等ではキャブ7内でオペレ
ータが操作レバーを傾転操作することにより、例えば下
部走行体1を作動させて車両を前,後進させる。そし
て、土砂等の掘削作業時には、他の操作レバーを傾転操
作して作業装置6を作動させたり、上部旋回体2を旋回
動作させるものである。
【0047】また、油圧ショベル等の作業現場は、路面
状態が平坦な場所に限らず、不整地や傾斜地で掘削作業
を行うことがあるため、車両が転倒してキャブ7が損傷
される可能性がある。さらに、倒木等がキャブ7に衝突
することもあり、キャブ7の剛性を高めることは重要な
課題となっている。
【0048】そこで、本実施の形態では、キャブボック
ス8の左,右の側面部8D,8Eに設ける中空のフロン
トピラー18,21、センタピラー19,22およびリ
アピラー20,23のうちセンタピラー19,22を、
フロントピラー18,21およびリアピラー20,23
よりも大なる横断面積をもって形成し、キャブボックス
8の外側面から横方向に突出させる構成としている。
【0049】これにより、センタピラー19,22の断
面係数を大きくして剛性を高めることができ、キャブ7
全体の剛性アップを図ることができる。また、センタピ
ラー19はドア用開口部13の後側に位置しているの
で、ドア用開口部13の強度を有効に高め、ドア32を
外側から補強することができる。
【0050】そして、センタピラー19,22は、フロ
ントピラー18,21とリアピラー20,23との間に
位置し、キャブ7内に設ける運転席の近傍部に配置され
るので、倒木や車両の転到時等にあっても、運転席に座
ったオペレータを高剛性のセンタピラー19,22によ
って外側から守ることができ、オペレータの安全性を有
効に確保できる。
【0051】また、キャブボックス8の上面部8Aに
は、左,右のセンタピラー19,22の上端側に連なっ
て左,右方向に延びる上側突出部29を設けているの
で、該上側突出部29により左,右のセンタピラー1
9,22間を門型構造をなすように連結することがで
き、これによってキャブ7全体の剛性を確実に高めるこ
とが可能となる。
【0052】そして、左,右のセンタピラー19,22
と上側突出部29とを帯状に連続した突条として形成で
き、これらは門型構造をなしてキャブボックス8の外側
面を取囲む形状(デザイン)となっているので、キャブ
7の外観形状に高い剛性をもった頑丈なイメージを与え
ることができる。
【0053】また、センタピラー19,22内には、発
泡性の樹脂材料等からなる充填材35を設けることによ
り、センタピラー19,22を内側から補強することが
できる。この場合、充填材35は、キャブ7の製造過程
において発泡剤と樹脂材料とをセンタピラー19,22
内に予め充填し、その後に外側から熱を加えるだけでセ
ンタピラー19,22内に容易に設けることができる。
【0054】このため、鋼管、鋼棒等からなる補強材を
中空のピラー部内に設ける従来技術と比較しても、キャ
ブ7の組立性を確実に向上でき、材料費を減らしてコス
トダウンを図ることができると共に、組立時の作業性、
生産性等を大幅に高めることができる。
【0055】従って、本実施の形態によれば、キャブボ
ックス8の側面部8D,8Eのうちセンタピラー19,
22の横断面積を大きくすることにより、キャブ7全体
の剛性を高めることができ、キャブ7の耐久性、寿命を
向上できる。
【0056】また、キャブ7の剛性を高めることによ
り、耐振動特性を向上でき、キャブ7内の騒音を低減す
ることができる。さらに、鋼管や鋼棒等の補強材を用い
る必要がないので、組立時の作業性を高めることがで
き、生産性を向上させコストを削減できる。
【0057】次に、図6ないし図8は本発明の第2の実
施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ドアの後端側
に上,下方向に延びるドア後端突出部を設け、該ドア後
端突出部を中間ピラー部に対応して外側に突出させる構
成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第1
の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0058】図中、41はキャブボックス8の左側の側
面部8Dに設けられた中間ピラー部としてのセンタピラ
ーで、該センタピラー41は、前記第1の実施の形態で
述べたセンタピラー19とほぼ同様に構成され、内側パ
ネル11と外側パネル12の側面突出部12Aとの間に
中空構造をなして形成されている。しかし、該センタピ
ラー41は図7、図8に示すように後述のドア後端突出
部44Aに対応する部位が断面L字状に窪んだドア取付
部41Aとなっている。
【0059】ここで、該ドア取付部41Aはドア後端突
出部44Aを収納するために上,下方向に延び、ドア4
4を図7に示すように閉じた状態ではドア後端突出部4
4Aがセンタピラー41の一部をなすようにドア取付部
41A内に配置される。そして、センタピラー44はフ
ロントピラー18、リアピラー20よりも横断面積が大
きく形成され、充填材35と共にドア用開口部13の後
側部分を高い剛性をもって補強するものである。
【0060】42はキャブボックス8の右側の側面部8
Eに設けられた中間ピラー部としてのセンタピラーで、
該センタピラー42は、第1の実施の形態で述べたセン
タピラー22とほぼ同様に構成されているものの、該セ
ンタピラー42は前記センタピラー41の上端部に対応
した幅寸法をもって形成されている。
【0061】43はキャブボックス8の上面部8Aに設
けられた上側突出部で、該上側突出部43も第1の実施
の形態で述べた上側突出部29とほぼ同様に構成され、
センタピラー41,42間を左,右方向で連結している
ものである。
【0062】44はキャブボックス8のドア用開口部1
3を開,閉する乗降用のドアで、該ドア44は第1の実
施の形態で述べたドア32とほぼ同様に構成されている
ものの、該ドア44の後端側には図7、図8に示す如く
ヒンジ33等を用いてセンタピラー41に回動可能に連
結されるドア後端突出部44Aが形成されている。
【0063】ここで、ドア後端突出部44Aは上,下方
向に延び、センタピラー41のドア取付部41A内に図
7、図8に示す如く収納されるものである。そして、ド
ア後端突出部44Aは、センタピラー41に対応して外
方へと膨出するように突出し、ドア44を閉じた状態で
はドア後端突出部44Aがセンタピラー41と連続した
形状となっている。これによりドア44のドア後端突出
部44Aは、センタピラー41の一部をなすような外観
形状を呈するものである。
【0064】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、ドア4
4の後端側にセンタピラー41の一部をなすドア後端突
出部44Aを形成しているので、キャブボックス8およ
びドア44の剛性をドア後端突出部44Aによりセンタ
ピラー41と共に高めることができる。
【0065】そして、倒木や車両の転到時等にあって
も、キャブ7内の運転席に座ったオペレータをセンタピ
ラー41,42、上側突出部43およびドア後端突出部
44A等の高剛性部によって安全に保護することができ
る。また、ドア後端突出部44Aをセンタピラー41と
連続した形状に形成することにより、キャブ7の外観形
状を高めることができ、頑丈なイメージを与えることが
できる。
【0066】なお、前記各実施の形態では、左,右のセ
ンタピラー19,22(41,42)を共に横断面積を
大きくし、キャブ7の外側面から突出させるものとして
述べたが、本発明はこれに限らず、例えばドア用開口部
の後側に位置する一方の中間ピラー部(例えばセンタピ
ラー19)のみを大なる横断面積に形成し、他方の中間
ピラー部は前側ピラー部、後側ピラー部とほぼ同様の横
断面積とし、キャブの外側面から必ずしも突出すること
のない形状としてもよい。
【0067】また、前記各実施の形態では、センタピラ
ー19,22(41,42)内に補強用の充填材35を
設けるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例
えばセンタピラー内に鋼板等の補強部材を設け、さらに
発泡性の樹脂材料等を充填する構成としてもよい。この
点はフロントピラー18,21、リアピラー20,23
についても同様である。
【0068】さらに、前記各実施の形態では、建設機械
用キャブを油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて説
明したが、本発明はこれに限らず、例えば油圧クレー
ン、ホイールローダ等の建設機械用キャブに適用しても
よい。また、浚渫船等の船体上に上部旋回体と作業装置
とを備えた型式の建設機械用キャブ等にも適用できるも
のである。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、キャブボックスの一方の側面部に設けた中
間ピラー部を、前側ピラー部、後側ピラー部よりも大き
な横断面積として、前記キャブボックスの外側面から横
向きに突出させる構成としているため、中間ピラー部の
剛性を高め、キャブ全体の剛性アップを図ることができ
る。そして、中間ピラー部は前側ピラー部と後側ピラー
部との間に位置し、キャブ内に設ける運転席の近傍部に
配置されるので、倒木や車両の転到時等にあっても運転
席に座ったオペレータを、高剛性の中間ピラー部によっ
て外側から守ることができる。従って、キャブ全体の剛
性を高めて耐久性、寿命を向上できると共に、組立時の
作業性を高めることができ、生産性を向上できる。
【0070】また、請求項2に記載の発明は、キャブボ
ックスの一方の側面部に乗降用のドアを設ける構成とし
ているため、一方の側面部に設けた中間ピラー部により
ドアの周囲を補強することができ、これによってキャブ
全体の剛性を高め、耐久性、寿命を向上できる。
【0071】また、請求項3に記載の発明は、左,右の
側面部のうち他方の側面部の中間位置に設けた中間ピラ
ー部を、キャブボックスの外側面から横向きに突出させ
る構成としているので、中間ピラー部の剛性を高め、キ
ャブ全体の剛性アップを図ることができると共に、キャ
ブ内に設ける運転席の近傍部に中間ピラー部を配置する
ことにより、倒木や車両の転到時等に、運転席に座った
オペレータ等の安全性を確保することができる。
【0072】一方、請求項4に記載の発明は、キャブボ
ックスの上面部に、中間ピラー部の上端側に連なって
左,右方向に延び上向きに突出した上側突出部を設ける
構成としているため、上面部に設けた上側突出部により
左,右の中間ピラー部間を架橋するように繋ぐことがで
き、これによってキャブ全体の剛性をさらに高めること
ができる。また、各中間ピラー部と上側突出部とをキャ
ブボックスの外側面から突出させ、帯状に連続した門型
構造の突条として形成でき、これによってキャブの外観
形状に高い剛性をもった頑丈なイメージを与えることが
できる。
【0073】また、請求項5に記載の発明は、中間ピラ
ー部内に補強用の充填材を設ける構成としているので、
例えば発泡性の樹脂材料等を中間ピラー部内に充填して
設けることにより、中間ピラー部を内側から補強するこ
とができ、キャブ全体の剛性を容易に向上させることが
できる。
【0074】さらに、請求項6に記載の発明は、中間ピ
ラー部にドア用開口部を開,閉する乗降用のドアを設
け、該ドアの後端側には中間ピラー部に対応して外方に
突出し上,下方向に延びるドア後端突出部を設ける構成
としているので、該ドア後端突出部と中間ピラー部とに
よりキャブとドアの剛性を高めることができ、倒木や車
両の転到時等に、運転席に座ったオペレータをこれらの
高剛性部によって安全に保護することができる。また、
ドアのドア後端突出部を中間ピラー部と連続した形状に
形成することにより、キャブの外観形状を向上でき、頑
丈なイメージを与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるキャブが適用
された油圧ショベルを示す全体図である。
【図2】図1中のキャブを拡大して示す斜視図である。
【図3】図2とは反対側からみたキャブの斜視図であ
る。
【図4】キャブの一部を破断した状態で示すキャブの平
面図である。
【図5】キャブボックスを構成する複数のパネル等を示
す分解斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態によるキャブが適用
された油圧ショベルを示す全体図である。
【図7】図6中のキャブを拡大して示す斜視図である。
【図8】キャブの一部を破断した状態で示すキャブの平
面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 3 旋回フレーム(フレーム) 6 作業装置 7 キャブ 8 キャブボックス 8A 上面部 8B 前面部 8C 後面部 8D,8E 側面部 13 ドア用開口部 18 フロントピラー(前側ピラー部) 19,22,41,42 センタピラー(後側ピラー
部) 20 リアピラー(後側ピラー部) 29,43 上側突出部 32,44 乗降用のドア 34 床板 35 充填材 44A ドア後端突出部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械のフレーム上に設けられ上面
    部、前面部、後面部および左,右の側面部を有したキャ
    ブボックスと、前記フレームとキャブボックスとの間に
    位置して該キャブボックスを下側から覆う床板とからな
    り、前記キャブボックスの左,右の側面部のうち少なく
    とも一方の側面部には、前側位置、中間位置、後側位置
    にそれぞれ上,下方向に延びる前側ピラー部、中間ピラ
    ー部、後側ピラー部を設けてなる建設機械用キャブにお
    いて、 前記中間ピラー部は前記前側ピラー部、後側ピラー部の
    横断面に比較して大きな横断面をもって形成し、前記中
    間ピラー部は前記キャブボックスの外側面から横向きに
    突出する構成としたことを特徴とする建設機械用キャ
    ブ。
  2. 【請求項2】 前記一方の側面部には乗降用のドアを設
    ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械用キャ
    ブ。
  3. 【請求項3】 前記キャブボックスの左,右の側面部の
    うち他方の側面部の中間位置には上,下方向に延びる中
    間ピラー部を設け、該中間ピラー部は前記キャブボック
    スの外側面から横向きに突出する構成としてなる請求項
    1または2に記載の建設機械用キャブ。
  4. 【請求項4】 前記キャブボックスの上面部には、前記
    中間ピラー部の上端側に連なって左,右方向に延び上向
    きに突出した上側突出部を設けてなる請求項1,2また
    は3に記載の建設機械用キャブ。
  5. 【請求項5】 前記中間ピラー部内には補強用の充填材
    を設ける構成としてなる請求項1,2,3または4に記
    載の建設機械用キャブ。
  6. 【請求項6】 前記左,右の側面部のうち一方の側面部
    には、前記前側ピラー部と中間ピラー部との間に位置し
    てドア用開口部を設け、前記中間ピラー部には該ドア用
    開口部を開,閉する乗降用のドアを回動可能に設け、か
    つ該ドアの後端側には中間ピラー部に対応して外方に突
    出し上,下方向に延びるドア後端突出部を設けてなる請
    求項1,3,4または5に記載の建設機械用キャブ。
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