JP2001115491A - 建設機械用キャブ - Google Patents

建設機械用キャブ

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JP2001115491A
JP2001115491A JP29886799A JP29886799A JP2001115491A JP 2001115491 A JP2001115491 A JP 2001115491A JP 29886799 A JP29886799 A JP 29886799A JP 29886799 A JP29886799 A JP 29886799A JP 2001115491 A JP2001115491 A JP 2001115491A
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Japan
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cab
base frame
center pillar
plate
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JP29886799A
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English (en)
Inventor
Takayuki Ono
孝之 大野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャブボックスのドア用開口部周囲の剛性を
高め、ドア用開口部の周囲にクラックや亀裂等が発生す
るのを防止できるようにする。 【解決手段】 キャブボックス8の側面部8Dにドア用
開口部13を設け、ドア用開口部13の前側位置には中
空のフロントピラー部14を形成すると共に、ドア用開
口部13の後側位置には中空のセンタピラー部15を形
成する。また、ドア用開口部13の上側位置にはアッパ
ピラー部17を形成し、下側位置には補強板34等によ
り中空のロアピラー部18を形成する。そして、フロン
トピラー部14、センタピラー部15、アッパピラー部
17およびロアピラー部18は互いに連通した状態で、
ドア用開口部13の周囲を前,後、上,下から完全に取
囲む閉ループ状の補強枠空間19を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ルまたは油圧クレーン等に好適に用いられる建設機械用
キャブに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建設機械としての油圧ショベル
は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載さ
れた上部旋回体と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けら
れた作業装置とから大略構成されている。また、上部旋
回体のフレーム上には運転室としてのキャブが設けられ
ている(例えば、特開平9−25648号公報)。
【0003】そして、この種の従来技術による建設機械
用キャブは、上面部、前面部、後面部および左,右の側
面部を有したキャブボックスと、前記前記キャブボック
スの下面側に設けられ前記キャブボックスを下側から覆
う床板とからなり、前記キャブボックスの下面側には前
記床板を取付けるためのベース枠体を設けてなる構成と
している。
【0004】また、前記左,右の側面部等は内側パネル
と外側パネルとを互いに接合して内部に中空のピラー部
等からなる空間部を形成する構成としている。そして、
前記中空の空間部内には、例えば鋼管、鋼棒等からなる
補強材または弾性材料からなる充填材等を設けることに
より、キャブの剛性を高め、車両転倒時の安全性を確保
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、キャブボックスの左,右の側面部のうち一
方の側面部に乗降用のドアを取付けるためのドア用開口
部を設けると共に、このドア用開口部の後側部位に前記
中空のピラー部を設け、前記ドアをピラー部に対して開
閉可能にヒンジ結合する構成としている。
【0006】また、キャブボックスの前面部にはキャブ
内から前方視界を確保するために大きな窓部を設け、前
記ドアについても視界を良好ならしめるために大きな窓
部を設ける構成としており、キャブボックスの前面部お
よびドア用開口部の周囲等は実質的に梁状の構造となっ
ている。
【0007】これに対し、キャブボックスの後部側につ
いては、特別に視界を広くする必要がないため、前部側
に比較して窓部を小さくすることができ、キャブ全体の
剛性としては前部側が後部側に比較して剛性が低下して
いるのが実状である。
【0008】そして、キャブ全体は車両の走行時や掘削
作業時等に発生する振動の影響を受け、その剛性の低い
部分に歪みが生じることがある。この場合、キャブの振
動としてはキャブボックスの上面側が左,右に揺れるロ
ーリングモードと、キャブ全体が前,後に揺れるピッチ
ングモードとがあり、これらの振動が長時間繰返される
と、キャブの低い剛性部分には歪みによる亀裂が発生す
る可能性がある。
【0009】特に、キャブボックスの側面部のうちドア
用開口部の周囲は、キャブボックスの剛性が高い後部側
と剛性の低い前部側との間の境界部となり、振動による
歪みが発生し易く、ドア用開口部の周囲に亀裂が発生し
た場合には、ドアの開閉に支障をきたす等の問題が生じ
る。
【0010】さらに、キャブ全体が前,後に振動するピ
ッチングモードの場合には、剛性の境界部となるキャブ
ボックスの側面部とベース枠体との間の溶接箇所または
接合箇所等には歪みが生じ、クラックや亀裂等が発生し
易いという問題がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、キャブボックスの側面
部のうちドア用開口部周囲を中空のピラー部で取囲むこ
とにより、キャブボックスのドア用開口部周囲の剛性を
高め、ドア用開口部の周囲にクラックや亀裂等が発生す
るのを防止できると共に、外部からの振動に対する耐久
性や寿命を向上できるようにした建設機械用キャブを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、建設機械のフレーム上に設けられ上
面部、前面部、後面部および左,右の側面部を有したキ
ャブボックスと、前記キャブボックスの下側の周囲に設
けられたベース枠体と、前記フレームとベース枠体との
間に位置して前記キャブボックスを下側から覆う床板
と、前記キャブボックスの左,右の側面部のうち一方の
側面部に設けられ乗降用のドアが取付けられるドア用開
口部とを備えてなる建設機械用キャブに適用される。
【0013】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記一方の側面部に、前記前記ドア用開口部の
前側に位置する中空のフロントピラー部と、前記ドア用
開口部の後側に位置する中空のセンタピラー部と、前記
ドア用開口部の下側で前記ベース枠体に沿って前,後方
向に延び前,後両端側が前記フロントピラー部,センタ
ピラー部の下端側に接続された中空のロアピラー部とを
設ける構成としたことにある。
【0014】このように構成することにより、キャブボ
ックスの側面部に設けたドア用開口部の周囲を中空のフ
ロントピラー部、センタピラー部およびロアピラー部で
取囲むことができ、ドア用開口部周囲の強度を高めるこ
とができる。そして、中空のロアピラー部はベース枠体
に沿って前,後方向に延びることにより、ドア用開口部
の下側部位での接合強度を高め、剛性アップを図ること
ができる。
【0015】また、請求項2の発明によると、一方の側
面部は互いに接合された内側パネルと外側パネルとから
なり、フロントピラー部とセンタピラー部は前記内側パ
ネルと外側パネルとの間に中空部を設けることにより形
成し、ロアピラー部は、ベース枠体との間で前,後方向
に延びる中空体として形成され前,後両端側が前記フロ
ントピラー部,センタピラー部の下端側にそれぞれ接合
された補強部材により構成している。
【0016】これにより、ドア用開口部の周囲にはフロ
ントピラー部およびセンタピラー部等を内側パネルと外
側パネルとの間の中空部として形成でき、ロアピラー部
はベース枠体上に設けた補強部材により形成できる。そ
して、補強部材は両端側がフロントピラー部とセンタピ
ラー部との下端側にそれぞれ接合されているので、ベー
ス枠体の曲げに対する剛性を補強部材によって高めるこ
とができ、フロントピラー部およびセンタピラー部に対
する接合強度を向上できる。
【0017】また、請求項3の発明によると、一方の側
面部は互いに接合された内側パネルと外側パネルとから
なり、フロントピラー部とセンタピラー部は前記内側パ
ネルと外側パネルとの間に中空部を設けることにより形
成し、ロアピラー部は、前記フロントピラー部の下端側
を後方に向けて延長した第1の延長部と前記センタピラ
ー部の下端側を前方に向けて延長した第2の延長部とを
互いに接合することにより構成している。
【0018】この場合には、フロントピラー部の下端側
とセンタピラー部の下端側とを互いに延長して接合する
ことにより、ロアピラー部をベース枠体との間に前,後
方向に延びる中空部として形成でき、ベース枠体の曲げ
に対する剛性を高めることができると共に、部品点数を
減らすことができる。
【0019】また、請求項4の発明は、センタピラー部
の下端側にはベース枠体との間に隔壁を接合して設ける
構成としている。これにより、外部からの振動で歪みが
生じ易いセンタピラー部の下端側とベース枠体との間を
隔壁によって強固に接合でき、接合箇所での強度を高め
ることができる。
【0020】また、請求項5の発明は、センタピラー部
の下端側にはベース枠体との間に補強用の板材を挿入し
て設ける構成としている。この場合でも、歪み等が生じ
易いセンタピラー部の下端側とベース枠体との間を補強
用の板材により強固に接合でき、曲げ強度等を高めるこ
とができる。
【0021】さらに、請求項6の発明は、床板の外縁側
に、ロアピラー部に対して床板上面の高さを位置合せす
るための段差部を設けてなる構成としている。これによ
り、床板の上面をロアピラー部の上面とほぼ同一の高さ
にすることができ、乗降時にオペレータがロアピラー部
につまずくのを防止できる。また、床板の曲げ強度等を
高めることができ、キャブ全体の歪み等を良好に抑制で
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
建設機械用キャブを油圧ショベルに適用した場合を例に
挙げて添付図面に従って詳細に説明する。
【0023】ここで、図1ないし図7は本発明の第1の
実施の形態を示し、図中、1は下部走行体、2は下部走
行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体で、上部旋
回体2は旋回フレーム3を有し、この旋回フレーム3上
には、後述のキャブ7と、キャブ7の後側に位置し、原
動機および油圧ポンプ(図示せず)等を収容した建屋カ
バー4と、建屋カバー4の後側に位置するカウンタウェ
イト5等とが設けられている。また、旋回フレーム3の
前部中央には作業装置6が俯仰動可能に設けられ、作業
装置6は土砂等の掘削作業を行うものである。
【0024】7は運転室を画成するために旋回フレーム
3上に設けられたキャブで、このキャブ7は、図2およ
び図4に示す如く箱形状をなし、上面部8A、前面部8
B、後面部8Cおよび左,右の側面部8D,8Eを有し
たキャブボックス8と、後述の床板37等とによって構
成されている。
【0025】ここで、キャブボックス8の側面部8D,
8Eのうち図4に示す右側の側面部8Dは、例えば図7
に示す如く薄肉の鋼板からなる前側の内側パネル9、外
側パネル10と、後側の内側パネル11、外側パネル1
2とからなり、これらの内側パネル9,11と外側パネ
ル10,12とをスポット溶接等の手段で互いに接合す
ることにより中空構造物として構成されている。
【0026】そして、内側パネル9,11および外側パ
ネル10,12からなる側面部8Dには、図2および図
4に示すようにドア用開口部13が形成され、ドア用開
口部13の前側位置には、内側パネル9と外側パネル1
0との間に中空のフロントピラー部14が形成されてい
る。
【0027】また、側面部8Dの中間部にはドア用開口
部13の後側に位置して内側パネル11と外側パネル1
2との間に中空のセンタピラー部15が形成され、側面
部8Dの後端側には内側パネル11と外側パネル12と
の間に中空のリヤピラー部16が形成されている。
【0028】さらに、側面部8Dにはドア用開口部13
の上側に位置して内側パネル9,11と外側パネル1
0,12との間に中空のアッパピラー部17が形成さ
れ、このアッパピラー部17は上面部8Aに沿って前,
後方向に延びている。そして、アッパピラー部17はフ
ロントピラー部14、センタピラー部15の上端に連通
すると共に、さらに後方へと延びてリヤピラー部16の
上端側にも連通しているものである。
【0029】ここで、内側パネル9と外側パネル10に
は図4、図7に示す如く、ドア用開口部13の下側に位
置してフロントピラー部14の下端側から後方へと略L
字状に延びる延長板部9A,10Aが形成されている。
また、内側パネル11と外側パネル12には、ドア用開
口部13の下側に位置してセンタピラー部15の下端側
から前方へと略L字状に延びる延長板部11A,12A
が形成されている。
【0030】そして、これらの延長板部9A,10Aと
延長板部11A,12Aは、図4ないし図7に示す如く
後述のベース枠体33と補強板34とにスポット溶接等
の手段を用いて固着(接合)されている。これにより、
ドア用開口部13の下側にはベース枠体33と補強板3
4に沿って前,後方向に延び、前,後の両端側がフロン
トピラー部14とセンタピラー部15との下端側に連通
した中空のロアピラー部18が形成されている。
【0031】かくして、フロントピラー部14、センタ
ピラー部15、アッパピラー部17およびロアピラー部
18は図4に示す如く互いに連通した状態で、ドア用開
口部13の周囲を前,後、上,下から完全に取囲む閉ル
ープ状の補強枠空間19を形成しているものである。
【0032】一方、図4、図7に示すキャブボックス8
の左側の側面部8Eについても、右側の側面部8Dとほ
ぼ同様に前側の内側パネル20、外側パネル21と、後
側の内側パネル22、外側パネル23とからなり、これ
らの内側パネル20,22と外側パネル21,23とを
スポット溶接等の手段で互いに接合することにより中空
構造物として構成されている。
【0033】そして、内側パネル20,22および外側
パネル21,23からなる側面部8Eにも、図4に示す
如くフロントピラー部24、センタピラー部25および
リヤピラー部26等が形成され、これらのピラー部2
4,25,26も軽量化を図るために中空構造をなして
いるものである。
【0034】また、前記フロントピラー部14,24間
には前窓部27が形成され、側面部8Dのセンタピラー
部15とリヤピラー部16との間には窓部28が形成さ
れている。さらに、側面部8Eのフロントピラー部24
とセンタピラー部25との間には他の窓部29が形成さ
れ、センタピラー部25とリヤピラー部26の間には別
の窓部30が形成されている。そして、これらの各窓部
27〜30内には透明のガラス板等が装着されるもので
ある。
【0035】31はキャブボックス8の上面部8Aを構
成する上側パネル、32はキャブボックス8の後面部8
Cを構成する後側パネルで、これらのパネル31,32
は図4、図7に示すように1枚の薄い鋼板等により形成
され、前記内側パネル11,22および外側パネル1
2,23等に溶接手段を用いて固着されている。
【0036】33はキャブボックス8の一部を構成する
ベース枠体で、ベース枠体33は図7に示す如く鋼板等
からなる矩形状の枠板により形成され、キャブボックス
8の前面部8B、後面部8Cおよび側面部8D,8Eを
構成する各パネル9〜12、20〜23および32等の
下端側に溶接手段を用いて固着されている。
【0037】そして、ベース枠体33はキャブボックス
8の前面部8B、後面部8Cおよび側面部8D,8Eの
下端側を互いに連結すると共に、後述の床板37をキャ
ブボックス8の下面側に取付けるためのブラケットを構
成している。また、ベース枠体33は側面部8Dを構成
する各パネル9〜12の下端側を互いに連結することに
より、後述の補強板34と共にドア用開口部13の下側
部位に中空のロアピラー部18を形成しているものであ
る。
【0038】さらに、ベース枠体33には図4、図7に
示す如く4つの角隅部側にボルト挿通穴33A,33
A,…が形成され、これらの各ボルト挿通穴33Aには
防振マウントの取付ボルト(図示せず)等が締着され
る。そして、キャブ7は旋回フレーム3上に例えば4個
の防振マウントを介して搭載されるものである。
【0039】34はベース枠体33との間に中空のロア
ピラー部18を形成する補強板で、この補強板34は鋼
板等を図3ないし図6に示す如く略コ字状に折曲げるこ
とにより形成され、図7に示す延長板部9A,10Aと
延長板部11A,12Aとの間に補強部材として配設さ
れている。そして、補強板34の前端側は、図6に示す
如く延長板部9A,10Aの先端に嵌合する嵌合部34
Aとして形成され、この嵌合部34Aは延長板部9A,
10Aに溶接により接合されている。
【0040】また、補強板34の後端側は、図5に示す
ように延長板部11A,12Aの先端に嵌合する嵌合部
34Bとして形成され、この嵌合部34Bは延長板部1
1A,12Aに対し溶接により接合されている。また、
補強板34は下端側が図3、図5、図6に示すようにべ
ース枠体33に溶接により接合され、べース枠体33と
の間で前,後方向に延びる中空体を形成するものであ
る。
【0041】かくして、補強板34はベース枠体33に
沿って前,後方向に延び、延長板部9A,10Aと延長
板部11A,12Aとの間を連結することにより、図4
ないし図7に示す如くドア用開口部13の下側に中空の
ロアピラー部18を形成している。そして、ロアピラー
部18は前,後の両端側がフロントピラー部14とセン
タピラー部15との下端側に連通しているものである。
【0042】次に、35はキャブボックス8の側面部8
Dに開閉可能に設けられた乗降用のドアで、このドア3
5は図7に示すように2枚の金属パネル35A,35B
を互いに接合することにより形成されている。そして、
ドア35は後部側がヒンジ等の手段を用いてセンタピラ
ー部15に回動可能に取付けられ、オペレータの乗降時
等にキャブボックス8のドア用開口部13を開閉するも
のである。
【0043】また、ドア35にも大きな窓部36が形成
され、この窓部36にも透明のガラス板等が装着されて
いる。そして、ドア35の窓部36は図4に示す前窓部
27等と共にキャブ7の前方等に広い視界を提供するも
のである。
【0044】37は図4に示す如くキャブボックス8を
下側から覆う床板で、床板37は矩形状をなす鋼板等に
より形成され、キャブ7の一部を構成しているものであ
る。即ち、床板37はキャブボックス8の前面部8B、
後面部8Cおよび側面部8D,8Eの下端側にベース枠
体33を介して設けられ、キャブボックス8を下側から
閉塞している。
【0045】そして、床板37上にはキャブボックス8
内に位置して運転席および操作レバー(いずれも図示せ
ず)等が設けられ、オペレータは前記運転席に着席した
状態で操作レバーを傾転操作するものである。また、床
板37には図4に示すように各角隅側にボルト挿通穴3
7A,37A,…が形成され、各ボルト挿通穴37Aに
は前記防振マウント用の取付ボルト等が締着されるもの
である。
【0046】本実施の形態による油圧ショベルは上述の
如き構成を有するもので、次に、その作動について説明
する。
【0047】まず、作業現場等ではキャブ7内でオペレ
ータが操作レバーを傾転操作することにより、例えば下
部走行体1を作動させて車両を前,後進させる。そし
て、土砂等の掘削作業時には、他の操作レバーを傾転操
作して作業装置6を作動させたり、上部旋回体2を旋回
動作させるものである。
【0048】この場合、キャブ7は床板37側に設けた
各防振マウント等を介して旋回フレーム3上に設置さ
れ、作業時や走行時の振動が旋回フレーム3側からキャ
ブ7側に伝わるのを抑えるようにしている。しかし、こ
れらの防振マウントを用いるだけでは、旋回フレーム3
側からキャブ7の床板37側に伝わる振動を完全に遮断
することはできない。
【0049】このため、油圧ショベルを長期に亘って稼
働させるうちには、キャブボックス8の側面部8Dとベ
ース枠体33、床板37とが、作業時や走行時の振動に
よる影響を受け、側面部8Dのセンタピラー部15側と
ベース枠体33、床板37との溶接箇所または接続箇所
等に歪みが生じ易くなる。
【0050】この場合、キャブボックス8の側面部8
D,8Eのうち、乗降用のドア35が取付けられるドア
用開口部13を有した側面部8D側では、このドア用開
口部13の後側部位に中空のセンタピラー部15が設け
られ、このセンタピラー部15に対してドア35が開閉
可能にヒンジ結合されている。
【0051】また、キャブボックス8の前面部8Bには
キャブ7内から前方視界を確保するために大きな前窓部
27が設けられ、ドア35についても視界を良好ならし
めるために大きな窓部36を設ける構成としており、キ
ャブボックス8の前面部8Bおよびドア用開口部13の
周囲等は実質的に梁状構造となっている。
【0052】これにより、キャブボックス8の前部側は
後部側に比較して剛性が低下しており、キャブ7が走行
時や作業時等に発生する振動の影響を受ける場合には、
その剛性の低い部分に歪み等が生じる可能性が高い。特
に、キャブボックス8の側面部8Dのうちドア用開口部
13の周囲は、キャブボックス8の剛性が高い後部側と
剛性の低い前部側との間の境界部となり、振動による歪
みが発生し易く、例えばセンタピラー部15とベース枠
体33との溶接箇所等に亀裂が発生した場合には、ドア
35の開閉に支障をきたすことになる。
【0053】そこで、本実施の形態では、フロントピラ
ー部14の下端側に位置する延長板部9A,10Aと、
センタピラー部15の下端側に位置する延長板部11
A,12Aとを補強板34により連結し、この補強板3
4をベース枠体33に沿って前,後方向に延びる構成と
することにより、図4ないし図7に示す如くドア用開口
部13の下側に中空のロアピラー部18を形成してい
る。
【0054】この結果、キャブボックス8の側面部8D
に設けたドア用開口部13の周囲でフロントピラー部1
4、センタピラー部15、アッパピラー部17およびロ
アピラー部18を互いに連通させ、これらのピラー部1
4,15,17,18によりドア用開口部13の周囲を
前,後、上,下から完全に取囲む閉ループ状の補強枠空
間19を形成することができる。
【0055】そして、これらのピラー部14,15,1
7,18からなる閉ループ状の補強枠空間19により、
側面部8Dのドア用開口部13周囲を良好に補強でき、
前,後方向の曲げに対する剛性を高めることができる。
また、ロアピラー部18を構成する補強板34は前,後
の両端側がフロントピラー部14とセンタピラー部15
との下端側に接続され、その下端側がベース枠体33に
溶接されているので、フロントピラー部14、センタピ
ラー部15とベース枠体33、床板37との間を補強板
34により強固に連結でき、両者の溶接箇所および接続
箇所等の剛性を確実に高めることができる。
【0056】さらに、ドア35が取付けられるセンタピ
ラー部15が、ベース枠体33に対して振動の影響等で
前,後に歪んだりするのを補強板34(ロアピラー部1
8)により抑制でき、荷重が集中する等の問題を解消で
きると共に、例えばセンタピラー部15側とベース枠体
33との溶接箇所等に亀裂が発生したり、ドア35の開
閉に支障をきたしたりするのを防止できる。
【0057】従って、本実施の形態によれば、キャブボ
ックス8の側面部8Dのうちドア用開口部13の周囲を
中空のピラー部14,15,17,18からなる閉ルー
プ状の補強枠空間19で取囲むことにより、キャブボッ
クス8のドア用開口部13周囲の剛性を高め、ドア用開
口部13の周囲にクラックや亀裂等が発生するのを防止
できると共に、外部からの振動に対する耐久性や寿命を
確実に向上させることができる。
【0058】次に、図8ないし図10は本発明の第2の
実施の形態を示し、本実施の形態では前記第1の実施の
形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。しかし、本実施の形態の特徴は、
キャブボックス8の側面部8Dを構成する内側パネル4
1,43と外側パネル42,44とによってロアピラー
部18を形成し、補強部材等を省略する構成としたこと
にある。
【0059】ここで、キャブボックス8の側面部8D
は、前記第1の実施の形態とほぼ同様に前側の内側パネ
ル41、外側パネル42と、後側の内側パネル43、外
側パネル44とからなり、これらの内側パネル41,4
3と外側パネル42,44とをスポット溶接等の手段で
互いに接合することにより中空構造物として構成されて
いる。そして、内側パネル41,43および外側パネル
42,44からなる側面部8Dには、ドア用開口部1
3、フロントピラー部14、センタピラー部15、リヤ
ピラー部16およびアッパピラー部17が形成されてい
る。
【0060】しかし、本実施の形態にあっては、内側パ
ネル41と外側パネル42に第1の延長部となる延長板
部41A,42Aをフロントピラー部14の下端側から
後方へと延長して設けると共に、内側パネル43と外側
パネル44には第2の延長部となる延長板部43A,4
4Aをセンタピラー部15の下端側から前方へと延長し
て設ける構成としている。
【0061】そして、これらの延長板部41A,42A
と延長板部43A,44Aは、図8ないし図10に示す
如くドア用開口部13の下側でベース枠体33に沿って
前,後方向へと延び、その先端側が溶接部45の位置で
互いに接合されている。
【0062】また、延長板部41A,42Aと延長板部
43A,44Aとは、下面側がベース枠体33にそれぞ
れ接合されている。これにより、ドア用開口部13の下
側には、延長板部41A,42A、延長板部43A,4
4Aとベース枠体33との間にロアピラー部18が形成
されるものである。
【0063】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、キャブ
ボックス8の側面部8Dを構成する内側パネル41と外
側パネル42の下端側に延長板部41A,42Aを設け
ると共に、内側パネル43と外側パネル44の下端側に
は延長板部43A,44Aを設け、これらの延長板部4
1A,42A、43A,44Aとベース枠体33との間
に中空のロアピラー部18を形成する構成としている。
【0064】このため、側面部8Dのドア用開口部13
には下側部位に補強部材等を用いることなく、延長板部
41A,42A,43A,44A等によってロアピラー
部18を形成でき、部品点数を少なくして組立時の作業
性を向上できると共に、ドア用開口部13の周囲を外側
から良好に補強でき、外部からの振動に対する耐久性や
寿命を確実に延ばすことができる。
【0065】次に、図11および図12は本発明の第3
の実施の形態を示し、本実施の形態では前記第1の実施
の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。しかし、本実施の形態の特徴
は、センタピラー部15の下端側とベース枠体33との
間に隔壁51を設ける構成としたことにある。
【0066】ここで、隔壁51は鋼板等を図12に示す
如くコ字状に折曲げることにより形成され、その左,右
の折曲げ板部51A,51Bはセンタピラー部15内で
内側パネル11と外側パネル12とにそれぞれスポット
溶接等の手段を用いて接合されている。また、隔壁51
の下端側はベース枠体33の上面側に同様の溶接手段を
用いて接合されている。
【0067】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、センタ
ピラー部15の下端側とベース枠体33との間に隔壁5
1を設ける構成としているので、センタピラー部15の
下端側をベース枠体33に対して隔壁51により強固に
接合でき、センタピラー部15のベース枠体33に対す
る曲げ強度等をより確実に高めることができる。
【0068】次に、図13ないし図18は本発明の第4
の実施の形態を示し、本実施の形態では前記第1の実施
の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。しかし、本実施の形態の特徴
は、センタピラー部15の下端側とベース枠体33との
間に補強用の板材となる曲げ板61を設ける構成とした
ことにある。
【0069】ここで、曲げ板61は鋼板等を図14ない
し図17に示す如くクランク状に折曲げることにより形
成され、その外側面はベース枠体33等に対する当板部
61Aとなり、内側には立上げ板部61Bが設けられて
いる。そして、当板部61Aと立上げ板部61Bとは図
15に示す如く円弧状に湾曲し、その上端61C側はセ
ンタピラー部15内に介挿され、下端61D側はロアピ
ラー部18内に介挿されるものである。
【0070】また、曲げ板61の立上げ板部61Bは図
14に示す如く内側パネル11と外側パネル12との間
に挟込んだ状態で、スポット溶接等の手段を用いてパネ
ル11,12間に接合されている。そして、当板部61
Aはベース枠体33の上面側等に溶接により接合されて
いるものである。
【0071】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、センタ
ピラー部15の下端側とベース枠体33との間に補強用
の曲げ板61を挿入して設ける構成としているので、セ
ンタピラー部15の下端側をベース枠体33に対して曲
げ板61を用いて強固に接合でき、センタピラー部15
のベース枠体33に対する曲げ強度等をより確実に向上
できる。
【0072】次に、図19は本発明の第5の実施の形態
を示し、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。しかし、本実施の形態の特徴は、ロアピラー
部18をベース枠体33との間に形成する補強部材を、
略半円形状に折曲げて成形した補強板71により構成し
たことにある。
【0073】ここで、補強板71は、第1の実施の形態
で述べた補強板34に替えて用いられるもので、横断面
が略半円形状をなしている点を除けば前記補強板34と
同様に構成されるものである。
【0074】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、補強板
71を略半円形状に折曲げて形成しているので、例えば
オペレータがキャブ7内に乗降するときに、足下が補強
板71につまずいたりする可能性を低く抑えることがで
きる。
【0075】次に、図20は本発明の第6の実施の形態
を示し、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。しかし、本実施の形態の特徴は、ロアピラー
部18を形成する補強板34に対して床板81の上面側
を位置合せする構成としたことにある。
【0076】ここで、床板81は鋼板等をプレス成形す
ることにより形成され、床板81の主要部となる上床部
81Aと、上床部81Aの外縁側に位置して上床部81
Aの周囲を取囲む縁板部81Bと、上床部81Aと縁板
部81Bとの間に形成された高さ寸法Hの段差部81C
とによって構成されている。
【0077】そして、床板81は縁板部81Bがベース
枠体33の下面側に衝合状態で取付けられ、第1の実施
の形態で述べた床板37とほぼ同様にベース枠体33に
固定されている。また、上床部81Aは段差部81Cに
よりベース枠体33に対して寸法H分だけ高い位置に配
設され、上床部81Aの上面は補強板34とほぼ同等の
高さ位置となっている。
【0078】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、床板8
1の外縁側に段差部81Cを設けることにより、上床部
81Aの上面を補強板34とほぼ等しい高さ位置に配設
でき、例えばオペレータがキャブ7内に乗降するとき
に、足下が補強板34につまずく等の問題をなくすこと
ができる。
【0079】また、床板81には上床部81Aの外縁側
に段差部81Cを介して縁板部81Bを一体に形成して
いるので、床板81全体の曲げ剛性を良好に高めること
ができ、外部から振動によるキャブ全体の歪み等を確実
に抑制できる。
【0080】次に、図21は本発明の第7の実施の形態
を示し、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。しかし、本実施の形態の特徴は、ロアピラー
部18を形成する補強部材を補強板91と支承板92と
から構成すると共に、補強板91を床板93の上面側に
向けて延設する構成としたことにある。
【0081】ここで、床板93は、前記第6の実施の形
態で述べた床板81と同様に上床部93A、縁板部93
Bおよび段差部93Cによって構成されている。また、
補強板91は鋼板等をL字状に折曲げることにより水平
板部91Aと垂直板部91Bとによって形成されてい
る。そして、補強板91は垂直板部91Bの下端側がベ
ース枠体33の側面側に溶接され、水平板部91Aは床
板93の上床部93A上に載置状態で取付けられてい
る。
【0082】さらに、支承板92は補強板91の垂直板
部91Bと平行に延びるように水平板部91Aとベース
枠体33との間に配設され、その下端側はベース枠体3
3に接合され、上端側は水平板部91Aに接合されてい
る。そして、補強板91および支承板92は、第1の実
施の形態で述べた補強板34に替えて用いられ、ベース
枠体33との間にロアピラー部18を形成しているもの
である。
【0083】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第6の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができ、例えばオペレータがキャブ7内に乗
降するときに、足下が補強板91につまずく等の問題を
解消することができる。
【0084】しかも、本実施の形態では、補強板91の
先端側を床板93の上床部93A上に向けて延設するこ
とにより、ベース枠体33と床板93との間に土砂等の
異物が侵入するのを防止でき、メンテナンス作業を簡略
化することができる。
【0085】なお、前記第3の実施の形態では、センタ
ピラー部15の下端側に位置して内側パネル11、外側
パネル12とベース枠体33との間に隔壁51を設ける
ものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図
8〜図10に示す第2の実施の形態にあっても、内側パ
ネル43、外側パネル44とベース枠体33との間に隔
壁を設ける構成としてもよい。また、第4の実施の形態
で述べた補強用の曲げ板61を、例えば図8〜図10に
示す第2の実施の形態に適用してもよいものである。
【0086】また、前記第2の実施の形態で用いた床板
37についても、例えば図20に示す第6の実施の形態
で用いた床板81と同様に、その外縁側に段差部を設け
て足下のつまずき等を防止する構成としてもよいもので
ある。
【0087】さらに、前記各実施の形態では、建設機械
用キャブを油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて説
明したが、本発明はこれに限らず、例えば油圧クレー
ン、ホイールローダ等の建設機械用キャブに適用しても
よい。また、浚渫船等の船体上に上部旋回体と作業装置
とを備えた型式の建設機械用キャブ等にも適用できるも
のである。
【0088】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、キャブボックスの側面部にはドア用開口部
の下側部位に中空のロアピラー部を設け、このロアピラ
ー部をベース枠体に沿って前,後方向に延ばす構成とし
ているので、ドア用開口部の周囲を中空のフロントピラ
ー部、センタピラー部およびロアピラー部で取囲むこと
ができ、ドア用開口部周囲の曲げ強度等を確実に高める
ことができる。従って、キャブボックスのドア用開口部
周囲の剛性アップを図ることができ、ドア用開口部の周
囲にクラックや亀裂等が発生するのを防止できると共
に、外部からの振動に対する耐久性や寿命を大幅に向上
させることができる。
【0089】また、請求項2に記載の発明は、ドア用開
口部の周囲にはフロントピラー部およびセンタピラー部
を内側パネルと外側パネルとの間の中空部として形成
し、ロアピラー部はベース枠体上に設けた補強部材によ
り形成する構成としているため、補強部材の両端側をフ
ロントピラー部とセンタピラー部との下端側にそれぞれ
接合することにより、ベース枠体の曲げに対する剛性を
補強部材によって高めることができ、ロアピラー部とフ
ロントピラー部、センタピラー部との接合強度を向上で
きる。そして、これらの接合部に荷重が集中するの抑
え、外部からの振動に対するキャブ全体の剛性をアップ
することができる。
【0090】また、請求項3に記載の発明は、フロント
ピラー部の下端側を後方に向けて延長した第1の延長部
とセンタピラー部との下端側を前方に向けて延長した第
2の延長ぶとを互いに接合することによりロアピラー部
を形成し、このロアピラー部をベース枠体に沿って前,
後方向に延びる構成としているので、ベース枠体の曲げ
に対する剛性を高め、荷重が局部的に集中するのを防止
できる。そして、補強部材等を別途設ける必要がなくな
り、部品点数を減らすことができ、組立時の作業性を向
上できる。
【0091】また、請求項4に記載の発明は、センタピ
ラー部の下端側に隔壁を設け、この隔壁によりセンタピ
ラー部の下端側をベース枠体に接合する構成としている
ので、外部からの振動で歪みが生じ易いセンタピラー部
の下端側とベース枠体との間を隔壁によって強固に接合
でき、ドア用開口部周囲での剛性を確実に高めることが
できる。
【0092】また、請求項5に記載の発明は、センタピ
ラー部の下端側にはベース枠体との間に補強用の板材を
挿入して設ける構成としているので、外部からの振動で
歪み等が生じ易いセンタピラー部の下端側とベース枠体
との間を補強用の板材により強固に接合でき、曲げ強度
等を高めることができると共に、センタピラー部の下端
側とベース枠体との間の溶接箇所を確実に補強すること
ができる。
【0093】さらに、請求項6に記載の発明は、床板の
外縁側に、ロアピラー部に対して床板上面の高さを位置
合せするための段差部を設ける構成としているため、床
板の上面をロアピラー部の上面とほぼ同一の高さにする
ことができ、乗降時にオペレータがロアピラー部につま
ずいたりするのを防止できる。また、床板の曲げ強度等
を高めることができ、キャブ全体の歪み等を良好に抑制
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるキャブが適用
された油圧ショベルを示す全体図である。
【図2】ドアを取外した状態で図1中のキャブを拡大し
て示す正面図である。
【図3】補強板等を図2中の矢示 III−III 方向から示
す拡大断面図である。
【図4】キャブボックスに床板を組付ける前の状態を示
す斜視図である。
【図5】センタピラー部とロアピラー部との連結部位を
拡大して示す一部破断の斜視図である。
【図6】フロントピラー部とロアピラー部との連結部位
を拡大して示す一部破断の斜視図である。
【図7】キャブボックスを構成する複数のパネル等を示
す分解斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるキャブを拡大
して示す正面図である。
【図9】ロアピラー部等を図8中の矢示IX−IX方向から
示す拡大断面図である。
【図10】センタピラー部とロアピラー部との連結部位
等を拡大して示す一部破断の斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態によるキャブの要
部を示す正面図である。
【図12】隔壁等を図11中の矢示 XII−XII 方向から
示す拡大断面図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態によるキャブの要
部を示す正面図である。
【図14】補強用の曲げ板等を図13中の矢示 XIV−XI
V 方向から示す拡大断面図である。
【図15】図13に示す曲げ板の正面図である。
【図16】曲げ板を図15中の矢示 XVI−XVI 方向から
示す断面図である。
【図17】曲げ板を図15中の矢示XVII−XVII方向から
示す断面図である。
【図18】センタピラー部、ロアピラー部および曲げ板
等を拡大して示す一部破断の斜視図である。
【図19】本発明の第5の実施の形態で採用した補強板
等を示す拡大断面図である。
【図20】本発明の第6の実施の形態で採用した床板等
を示す拡大断面図である。
【図21】本発明の第7の実施の形態で採用した補強板
等を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 3 旋回フレーム(フレーム) 6 作業装置 7 キャブ 8 キャブボックス 8A 上面部 8B 前面部 8C 後面部 8D,8E 側面部 9,11,41,43 内側パネル 10,12,42,44 外側パネル 13 ドア用開口部 14 フロントピラー部 15 センタピラー部 18 ロアピラー部 33 ベース枠体 34,71,91 補強板(補強部材) 35 ドア 37,81,93 床板 41A,42A 延長板部(第1の延長部) 43A,44A 延長板部(第2の延長部) 45 溶接部 51 隔壁 61 曲げ板(補強用の板材) 81C,93C 段差部 92 支承板(補強部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械のフレーム上に設けられ上面
    部、前面部、後面部および左,右の側面部を有したキャ
    ブボックスと、前記キャブボックスの下側の周囲に設け
    られたベース枠体と、前記フレームとベース枠体との間
    に位置して前記キャブボックスを下側から覆う床板と、
    前記キャブボックスの左,右の側面部のうち一方の側面
    部に設けられ乗降用のドアが取付けられるドア用開口部
    とを備えてなる建設機械用キャブにおいて、 前記一方の側面部には、前記ドア用開口部の前側に位置
    する中空のフロントピラー部と、前記ドア用開口部の後
    側に位置する中空のセンタピラー部と、前記ドア用開口
    部の下側で前記ベース枠体に沿って前,後方向に延び
    前,後両端側が前記フロントピラー部,センタピラー部
    の下端側に接続された中空のロアピラー部とを設ける構
    成としたことを特徴とする建設機械用キャブ。
  2. 【請求項2】 前記一方の側面部は互いに接合された内
    側パネルと外側パネルとからなり、前記フロントピラー
    部とセンタピラー部は前記内側パネルと外側パネルとの
    間に中空部を設けることにより形成し、前記ロアピラー
    部は、前記ベース枠体との間で前,後方向に延びる中空
    体として形成され前,後両端側が前記フロントピラー
    部,センタピラー部の下端側にそれぞれ接合された補強
    部材により構成してなる請求項1に記載の建設機械用キ
    ャブ。
  3. 【請求項3】 前記一方の側面部は互いに接合された内
    側パネルと外側パネルとからなり、前記フロントピラー
    部とセンタピラー部は前記内側パネルと外側パネルとの
    間に中空部を設けることにより形成し、前記ロアピラー
    部は、前記フロントピラー部の下端側を後方に向けて延
    長した第1の延長部と前記センタピラー部の下端側を前
    方に向けて延長した第2の延長部とを互いに接合するこ
    とにより構成してなる請求項1に記載の建設機械用キャ
    ブ。
  4. 【請求項4】 前記センタピラー部の下端側にはベース
    枠体との間に隔壁を接合して設ける構成としてなる請求
    項2または3に記載の建設機械用キャブ。
  5. 【請求項5】 前記センタピラー部の下端側にはベース
    枠体との間に補強用の板材を挿入して設ける構成として
    なる請求項1,2または3に記載の建設機械用キャブ。
  6. 【請求項6】 前記床板の外縁側には、前記ロアピラー
    部に対して床板上面の高さを位置合せするための段差部
    を設けてなる請求項1,2,3,4または5に記載の建
    設機械用キャブ。
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