JP4807547B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は入力円板と出力円板の間に形成されるトロイド状間隙に回転子を配置し、回転子を介して両円板間にトルクを伝達するトロイダル型無段変速機に関するものである。
【0002】
【背景技術】
この種のトロイダル型無段変速機では、特表平6−502476号公報に示すように、位置可変の複数群の回転子が、互いに反対方向に回転する入力用及び出力用の同軸円板の対向する面に形成された一部トロイダル状の対応する軌道面間で牽引力を伝える。入力円板及び出力円板は、動力源に連なる入力軸を挿通させる中心孔を有しており、入力円板が入力軸に一体回転可能に連結されると共に、出力円板が入力軸に回転自在に支持されている。
【0003】
上記の入力円板から出力円板に伝えられる回転速度は、回転子の位置が変わると変化する。すなわち、回転子が相対的に高い半径位置で入力円板と接触すると共に、相対的に低い半径位置で出力円板と接触する場合、出力円板は入力円板よりも早く回転し、バリエータは高ギヤ比に設定される。
一方、回転子が相対的に低い半径位置で入力円板と接触すると共に、相対的に高い半径位置で出力円板と接触する場合、出力円板は入力円板よりも遅く回転し、バリエータは低ギヤ比に設定される。
【0004】
通例、回転子はその支軸に直交する方向へ延びるキャリッジによって回転自在に支持されており、トーラスの中心円を含む平面に対してキャリッジの軸線が所定のキャスタ角を持って傾斜するようにしてある。
また、入力円板と出力円板は油圧シリンダにより互いに近づけられる方向に付勢されている一方、回転子もこれを支持するキャリッジを介して油圧シリンダにより円板の軌道面に押し付けられる方向に付勢されている。そして、これら油圧シリンダが発生する油圧を制御することにより、回転子が受けるトルク伝達力にバランスする力を、キャリッジを介して回転子に与える。これにより、入力円板のトルクに対する出力円板のトルクが釣り合うようにローラ角度が変化し、適切なトルク比に維持する。
【0005】
実際には、各種の必須パラメータ(例えば、操作者の要求、エンジン負荷、エンジン速度、及び最終出力速度等)の種々の組み合わせに関して、ローラが受ける固有のトルク負荷があるので、制御システムは、すべての必須パラメータを表す入力を受け取り、入力円板と出力円板のトルク比を適切に保つ時、ローラが受けるトルク反力に合致した適切な油圧を油圧シリンダ内で設定するようにしている。
【0006】
一方、回転子の外周の転動面には、潤滑油を直接噴射して潤滑油が供給されるようになっており、これにより回転子の軌道面に対する転動が潤滑される。
ところで、従来、回転子の速度を検出しておらず、このため、回転子が異常な挙動を示すおそれがあり、これに対処することができなかった。というのは、入力円板と出力円板の回転速度を検出することにより、変速比は検出できても、回転子が円板に対してどの程度スリップしているかの検出ができないからである。例えば回転子のスリップ率が大きいまま運転を続けていると、摩擦熱によって回転子が高温化すると共に軌道面の潤滑油が蒸発し、軌道面の剥離等の異常を生ずることになる。また、回転子と円板の接触面間の油が高温化するため、トラクションが減少し、変速機の伝達効率が低下する。
【0007】
また、車両に搭載されるトロイダル型無段変速機については、できるだけ小型、軽量化したいという要請があり、そのため、各円板や各ローラも小型にしなければならない。
しかしながら、そのような条件にて所要のトルクを伝達しようとすると、円板と回転子との接触圧力が高くなる。特に、小型化によって、回転子の表面積が減少すると、放熱が悪くなるため、回転子の温度が上昇して潤滑油の劣化を促進し、その結果、軌道面に剥離が生ずるおそれがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、回転子の高温化を防止できると共に変速機の伝達効率を向上でき、ひいては小型、軽量化を達成できるトロイダル型無段変速機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の好ましい態様は、相対向する一対の円板と、これら円板間に形成されるトロイド状間隙に配置され一対の円板間にトルクを伝達する回転子と、回転子の速度を検出する手段と、円板の速度を検出する手段と、回転子の速度を検出する手段および円板の速度を検出する手段の検出結果に基づいて信号を出力する信号出力手段とを備え、上記回転子の側面に、多数の起伏部が形成され、上記回転子の速度を検出する手段が上記起伏部に間欠的に対向することにより回転子の速度を検出するようにしてあることを特徴とするものである。
【0010】
本態様では、実際の回転子の速度を監視することが可能になるので、異常な挙動の発生を防止して、回転子が高温になることを防止することができる。その結果、トロイダル型無段変速機の小型、軽量化を達成することも可能となる。
上記回転子の側面に多数の起伏部を設けてあるので、起伏部によって回転子の表面積を増大でき、その結果、回転子の放熱を良くして、回転子が高温になることを防止できる。したがって、円板や回転子を小型にしても、潤滑油劣化に起因する軌道面の剥離が生ずるおそれがなく、これにより、無段変速機の小型、軽量化に実質的に寄与できる。起伏部は、凸部、凹部および貫通孔の少なくとも一つを含んでいれば良い。特に、上記起伏部は回転子の回転軸線を中心とする円周上に並べて等間隔に配置されていれば好ましい。
【0011】
また、円板の速度を検出する手段と、回転子の速度を検出する手段および円板の速度を検出する手段の検出結果に基づいて信号を出力する信号出力手段とをさらに備えているので、下記の利点がある。すなわち、回転子の高温化に最も影響を及ぼすのは、円板に対する回転子のスリップである。また、回転子と円板の接触部のトラクションにも、スリップが影響を与える。本態様では、回転子のスリップに関連する情報を得ることが可能になるので、回転子の高温化をより確実に防止することができる。さらに、スリップに関連する情報を利用して回転子と円板の接触部のトラクションを最適に制御できるため、変速機の伝達効率を向上させることができる。
【0012】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態のトロイダル型無段変速機の概略断面図である。図1を参照して、本無段変速機Aのバリエータ1は車両の動力源2により駆動される入力軸3を備えており、入力軸3の一端には動力源2に連結するためのスプライン4が形成されている。入力軸3はその両端近傍にそれぞれ入力円板5,6を支持している。これらの入力円板5,6はキー7を用いて入力軸3に結合され、これにより、入力円板5,6の入力軸3に対する回転が阻止されている。キー結合であるため、入力軸3と入力円板5,6の間には限られた範囲での相対的軸方向移動が許容されている。これは適当な油圧動力源8と連結した油圧シリンダ9により入力円板6を他方の入力円板5側へ付勢することにより、バリエータ1に所要の「端末負荷」を加えるためである。なお、キー結合に代えてスプライン結合を用いても良い。
【0013】
入力軸3の軸方向中央部にはバリエータ1の出力部を構成する環状の出力円板10が転がり軸受11を介して回転自在に支持されている。この出力円板10の両側面には、一部トロイダル状の軌道面12が形成されている。また、出力円板10の外周面にはギヤ歯13が形成され、このギヤ歯13に噛み合うギヤ歯を有するギヤ14を一体回転可能に設ける出力軸16が入力軸3と平行に配置されている。ギヤ歯13、ギヤ14によって出力円板10から出力軸16にトルクを伝達するための歯車伝動機構Bが構成されている。出力軸16の回転は車両の駆動輪に伝達されるようになっている。
【0014】
出力円板10の各軌道面12と対応する入力円板5,6との間は、一部トロイド状間隙Sに形成されており、入力円板5,6上の一部トロイダル状の軌道面15と、出力円板10上の一部トロイダル状の軌道面12との間で複数群の回転子としてのローラ17を介して牽引力を伝達する。ローラ17はキャリッジ18により回動軸線Kの回りに回転自在に支持されている。
【0015】
入力円板5と出力円板10との間には何組かのローラ/キャリッジが介在しているが、図1では1組だけを示してある。入力円板6と出力円板10との間にも同様に1組だけ図示してある。実際には、1組の円板の間に3個1組のローラが設けられているのが普通であり、この3個のローラは、入力軸3の中心軸線Cを中心とする円周上の等間隔に配置される。6個のローラの位置はすべて共通の油圧制御装置により制御され、運転中は常時等しい変速比を伝達するようになっている。
【0016】
各ローラ17の中心19は軌道面12,15の共通トーラスの想像上の中心円20上にあるように設定されているが、作動上は、この円に沿って前後に限られた範囲で移動することができる。油圧回路21は油圧シリンダ22を含みキャリッジ18を介してローラ17の位置を制御するものである。
次いで、図2を参照して、キャリッジ18はローラ17の一対の側面17aにそれぞれ所定の隙間を設けて対向する一対の側板23,24と、ローラ17の周面の一部に所定の隙間を設けて対向し、両側板23,24の基端部同士を連結する連結部25とを有する断面コの字型をなしている。
【0017】
各側板23,24の先端部には、それぞれ転がり軸受26を介してローラ17の支軸27の対応する端部が回転自在に支持されている。キャリッジ18の連結部25は油圧シリンダ22のピストンロッド28の先端に連結軸29を介して回動自在に連結されている。
図2および図3を参照して、ローラ17の側面17aには、回転軸線30に平行な方向にローラ17を貫通する複数の貫通孔31が形成されており、これら貫通孔31はローラ17の回転軸線30を中心とする円周上に等間隔で配置されている。
【0018】
また、キャリッジ18の一方の側板24には、貫通孔31に臨む位置に電磁式の速度センサ32が保持されており、この速度センサ32はローラ17の回転に伴う磁束変化に伴って信号D1を出力し、これを受けた信号出力手段としての制御部33によってローラ17の回転速度V1が演算される。
一方、制御部33には、車両の駆動源の回転速度に係わる信号D2や、最終出力速度として車輪の回転速度等に係わる信号D3が図示しない速度センサから入力されている。制御部33では、前者の信号D2に基づいて、入力円板5,6の回転速度V2を演算し、後者の信号D3に基づいて出力円板10の回転速度V3を演算する。なお、各速度センサからの信号は図示しないセンサ回路を介してディジタル信号として制御部33に与えられるようになっている。
【0019】
次いで、図4を参照して、制御部33がローラ17のスリップ率を監視する動作について説明する。まず、フラッグFを0とする等、各データをイニシャライズする(ステップS1)。次いで、各速度センサからの信号D1,D2およびD3を入力し(ステップS2)、入力データに基づいてローラ7、入力円板5,6および出力円板10の各回転速度V1,V2およびV3を演算する(ステップS3)。
【0020】
次いで、求められた回転速度V1,V2およびV3を用いて、ローラ17と対応する円板5(又は6),10の接触部の速度を求め、接触部の速度差によりローラ17のスリップ率Rを演算する(ステップS4)。
例えば回転速度V1であるローラ17と、回転速度V3である出力円板10の間のスリップ率Rは、両者の速度差(V1−V3)を両者の平均速度(V1+V3)/2で除した値である。
【0021】
求められたスリップ率Rが許容値Ra以上であると、フラッグFを1として、例えば、運転の停止を促すために異常を報知する信号D4を車室内のインジケータ等の報知部34へ出力した(ステップS5〜S7)後、ステップS2に戻って引き続きスリップ率を監視する。
一方、求められたスリップ率RがステップS5での判定にて許容値Ra未満である場合には、ステップS8にて警告報知中であるか否かを確認し、報知中であればフラッグFを0に戻すと共に報知を解除する信号D5を出力した(ステップS9、S10)後、ステップS2に戻ってスリップ率を継続して監視する一方、報知中でなければステップS8からそのままステップS2に戻って引き続きスリップ率を監視する。
【0022】
なお、速度センサ32としては光電式のものであっても良い。その場合、図5に示すように、光電式の速度センサ32の発光部36と受光部37をローラ17を挟むキャリッジ18の一対の側板23,24にそれぞれ配置し、発光部36からの光を貫通孔31を介して受光部37に受光させることになる。
本実施の形態によれば、貫通孔31を設けることによって、ローラ17の表面積を増大できるので、ローラ17の放熱性を良くすることができる結果、ローラ17の高温化を防止できる。したがって、各円板5,6,10やローラ17を小型にしても、潤滑油劣化に起因する軌道面12,15の剥離が生ずるおそれがない。さらに、ローラ17と各円板5,6,10の接触部の潤滑油の高温化を防止できるため、トラクションの低下を防止することができる。その結果、可及的に無段変速機1の小型、軽量化を実質的に達成できる。特に、貫通孔31であれば、ローラ17の軽量化をより促進できる。
【0023】
また、貫通孔31を利用してローラ17の速度を検出することにより、ローラ17が異常にスリップしている場合等に運転を停止させる等の警告を発することが可能となり、無段変速機Aの信頼性が高まる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、貫通孔31に代えて、図6Aに示すように、ローラ17の一側面17aに凹部38を設けたり、或いは、図6Bに示すように、ローラ17の一側面17aに凸部39を設けるようにしても良い。
【0024】
また、図7に示すように、制御部33が速度センサからの信号D1,D2,D3を入力し、車両駆動源制御部40に対して車両の駆動源の回転速度を調整するための信号41を出力するようにしても良い。例えば、図8に示すように、スリップ率Rが許容値Ra以上である場合に車両駆動源制御部40に対して、車両の駆動源の回転速度を低下させるための信号を出力し(ステップS5〜S7)、スリップ率Rが許容値Ra未満である場合には、上記回転速度を低下させるための信号の出力を解除する(ステップS5〜S10)。図8における制御の流れにおいて、他は図4の例と同様である。
【0025】
また、図9に示すように、制御部33が速度センサからの信号D1,D2,D3を入力し、入力円板5,6を出力円板10側へ付勢する油圧シリンダ9への油圧を制御する油圧制御部41に対して信号42を出力すると共に、ローラ17を円板5,6,10に付勢する油圧シリンダ22を制御する油圧制御部43に対して信号44を出力するようにしても良い。
【0026】
例えば、図10に示すように、スリップ率Rが許容値Ra以上である場合に各圧力制御部41,43に対して、油圧を低下させるための信号を出力し(ステップS5〜S7)、スリップ率Rが許容値Ra未満である場合には、上記油圧を低下させるための信号の出力を解除する(ステップS5〜S10)。図10における制御の流れにおいて、他は図4の例と同様である。
【0027】
図8や図10の実施の形態では、スリップ率RがRa以上である場合に、ローラと円板の接触条件を緩和する信号として、駆動源の回転速度を低下させるための信号や、油圧を低下させるための信号を出力するようにしたが、これに限らず、スリップ率RがRa以上である場合に、ローラと円板の接触条件を緩和する信号として、図11Aに示すように、ローラと円板の接触部に供給する潤滑油の温度を下げる信号45を潤滑油温度制御部46に出力したり、図11Bに示すように、潤滑油の量を増加させる信号47を潤滑油供給量制御部48に出力するようにしても良い。また、例えば、円板の回転軸内部に冷媒を供給し、円板を冷却する等、円板やローラを直接冷却する冷却機構を設け、この冷却機構を制御する信号49を冷却機構制御部50に出力するようにしても良い。
【0028】
ここで、上記の接触条件とは、回転子と円板の接触部の接触荷重、接触面圧、相対速度、温度、表面粗さ、又は接触面間の油膜厚さ、油膜パラメータ、油温等であって、接触部の損傷や寿命、トラクション、伝達効率、振動等に影響を及ぼす条件をいう。したがって、上記の接触条件の緩和するとは、接触部の損傷を防止するために、あるいは接触部のトラクションの低下を防止するために接触荷重を低減したり、相対速度を低減したり、潤滑油温度を下げたり、潤滑油量の供給量を増加したりすることである。
【0029】
上記の図4、図8および図10においては、ローラ17および円板5,6,10の接触領域の速度に基づいて、スリップ率Rを演算し、これを用いてローラ17と円板5,6,10の接触状態を判断するようにしたが、これに限らない。例えば、上記のスリップ率Rに代えて、ローラ17および円板5,6,10の接触領域の速度の差であっても良いし、速度の比であっても良いし、速度の差および速度の比を含む値であっても良い。あるいは、これら以外でも、ローラ17と円板5,6,10の接触領域の速度を比較できる値であれば良い。
【0030】
例えば、図12のフローチャートに示すように、ステップS4にて速度比Xを演算し、ステップS5にて速度比Xが所定値Xa以上であると、接触条件を緩和する信号を出力し(ステップS6〜S7)、所定値Xa未満であると、接触条件を緩和する信号の出力を解除する(ステップS9〜S10)ようにしても良い。接触条件を緩和する信号としては、上述した信号の少なくとも一つを含んでいれば良い。
【0031】
図4の実施の形態では、スリップ率Rが許容値Raを超えると、報知するようにし、また、図8、図10、図11A、図11B及び図11Cの各実施の形態では、スリップ率Rが許容値Raを超えると、ローラ17と円板5,6,10との接触圧力等の接触条件を緩和するようにし、さらに、図12の実施の形態では、速度差Xが所定値Xa以上になると、接触条件を緩和するようにしたが、これに限らない。例えば、スリップ率Rが所定値Raを超えないように(或いは、速度差Xが所定値Xaを超えないように)接触条件を調整するべく、車両駆動源制御部40、油圧制御部41,43、潤滑油温度制御部46、潤滑油供給量制御部48、冷却機構制御部50の少なくとも一つに信号を出力するようにしても良い。
【0032】
その他、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施の形態のトロイダル型無段変速機の一部破断概略図である。
【図2】図2はトロイダル型無段変速機の要部の一部破断概略斜視図である。
【図3】図3はローラの側面図である。
【図4】図4はローラの動作状態を監視する制御の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は速度センサの詳細を説明するための回転子とその周辺の概略断面図である。
【図6】図6Aおよび図6Bはそれぞれ回転子および速度センサの概略図であり、回転子に設けられる起伏部の変更例をそれぞれ示している。
【図7】図7は本発明の別の実施の形態のトロイダル型無段変速機の電気的構成の要部を示すブロック図である。
【図8】図8は図7の実施の形態において、制御の流れを示すフローチャートである。
【図9】図9は本発明の別の実施の形態のトロイダル型無段変速機の電気的構成の要部を示すブロック図である。
【図10】図9の実施の形態において、制御の流れを示すフローチャートである。
【図11】図11A,図11B及び図11Cはそれぞれ本発明のさらに別の実施の形態の電気的構成の要部のブロック図である。
【図12】図12は本発明のさらに別の実施の形態の制御の流れを示すフローチートである。
Claims (15)
- 相対向する一対の円板と、
これら円板間に形成されるトロイド状間隙に配置され一対の円板間にトルクを伝達する回転子と、
回転子の速度を検出する手段と、
円板の速度を検出する手段と、
回転子の速度を検出する手段および円板の速度を検出する手段の検出結果に基づいて信号を出力する信号出力手段とを備え、
上記回転子の側面に、多数の起伏部が形成され、
上記回転子の速度を検出する手段が上記起伏部に間欠的に対向することにより回転子の速度を検出するようにしてあることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 上記信号出力手段の出力する信号は、回転子と回転子に対応する円板の接触領域の速度の比較結果に応じた信号を含む請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記比較結果は、回転子と対応する円板の接触領域の速度の差および比の少なくとも一つをパラメータとして含む請求項2に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記信号出力手段が出力する信号は、比較結果に応じて回転子と円板の接触条件を調整するための信号を含む請求項2または3に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記信号出力手段が出力する信号は、上記比較結果が所定値以上にならないように、回転子と円板の接触条件を調整するための信号を含む請求項2または3に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記信号出力手段が出力する信号は、上記比較結果が所定値以上になると、回転子と円板の接触条件を緩和するための信号を含む請求項2または3に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記接触条件を調整するための信号は、一対の円板を互いに近づける方向に付勢する手段の付勢力を調整するための信号を含む請求項4から6の何れか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記一対の円板を互いに近づける方向に付勢する手段は油圧アクチュエータを含み、
上記接触条件を調整するための信号は油圧アクチュエータに供給される油圧を調整するための信号を含む請求項7に記載のトロイダル型無段変速機。 - 上記接触条件を調整するための信号は、回転子を回転自在に支持するキャリッジを介して回転子を一対の円板に付勢する手段の付勢力を調整するための信号を含む請求項4から6の何れか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記回転子を一対の円板に付勢する手段は油圧アクチュエータを含み、
上記接触条件を調整するための信号は油圧アクチュエータに供給される油圧を調整するための信号を含む請求項9に記載のトロイダル型無段変速機。 - 上記接触条件を調整するための信号は、車両の駆動源の回転速度を調整するための信号を含む請求項4から6の何れか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記接触条件を調整するための信号は、回転子と円板の接触部に供給する油の温度及び供給量の少なくとも一つを調整するための信号を含む請求項4から6の何れか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記接触条件を調整するための信号は、回転子と円板の接触部の温度を調整するための信号を含む請求項4から6の何れか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記信号出力手段が出力する信号は、報知手段に報知させるための信号を含む請求項1から3の何れか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 上記起伏部は回転子の回転軸線を中心とする円周上に並べて等間隔に配置された貫通孔、凹部および凸部の少なくとも一つを含む請求項1から14の何れか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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