JP3705719B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/048—Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
- F16H57/0487—Friction gearings
- F16H57/049—Friction gearings of the toroid type
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は入力円板と出力円板の間に形成されるトロイダル状間隙にまたがって回転子を配置するバリエータを有するトロイダル型無段変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のトロイダル型無段変速機のバリエータでは、位置可変の複数群の回転子が、互いに反対方向に回転する入力用及び出力用の同軸円板の対向する面に形成された一部トロイド状の対応する軌道面間で牽引力を伝えるものである。入力円板及び出力円板は、動力源に連なる入力軸を挿通させる中心孔を有しており、入力円板が入力軸に一体回転可能に連結されると共に、出力円板が入力軸に回転自在に支持されている。
【0003】
上記の入力円板から出力円板に伝えられる回転速度は、回転子の位置が変わると変化する。すなわち、回転子が相対的に高い半径位置で入力円板と接触すると共に、相対的に低い半径位置で出力円板と接触する場合、出力円板は入力円板よりも早く回転し、バリエータは高ギヤ比に設定される。
一方、回転子が相対的に低い半径位置で入力円板と接触すると共に、相対的に高い半径位置で出力円板と接触する場合、出力円板は入力円板よりも遅く回転し、バリエータは低ギヤ比に設定される。
【0004】
また、通例、バリエータは、上記入力円板、出力円板及び回転子の組を一対設ける、いわゆるダブルキャビテヤィ型とされている。この場合、各組の出力円板は互いにトロイダル状軌道面の背面を対向させて配置され、両出力円板の背面同士の間にこれらを一体回転可能に連結する出力部を介在している。この出力部の外周面にはチェーンと噛み合うスプロケットギヤが形成され、出力部の内周面と入力軸との間には出力部を介して両出力円板を一括して支持する円筒ころ軸受等の転がり軸受が配置される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、回転子の外周の転動面には潤滑油を直接噴射して潤滑油が供給されるようになっており、これにより回転子の軌道面に対する転動が潤滑される。潤滑油はトロイダル状間隙の略全体に霧散して各円板の軌道面やトロイダル状間隙に対向する入力軸の周面に付着するものの、上記の転がり軸受の潤滑には寄与できないという問題がある。というのは、転がり軸受の両側には一対の出力円板が配置されており、これらの出力円板に妨げられて潤滑油が転がり軸受に到達し難いからである。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は一対の出力円板を一括して支持する軸受の寿命を向上することができるトロイダル型無段変速機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するための課題解決手段として、請求項1記載の発明は、一対の入力円板と、各入力円板にそれぞれ対向する一対の出力円板と、対応する入力円板と出力円板の間に形成されるトロイド状間隙にそれぞれまたがって配置される一対の回転子と、各一対の入力円板及び出力円板の中心を貫き入力円板に一体回転可能に連結される入力軸とを備え、一対の出力円板はそのトロイダル状軌道面の背面同士を対向して配置され、一対の出力円板の軌道面間の中央位置の径方向内方の入力軸上に、一対の出力円板を一括して支持する転がり軸受が設けられたトロイダル型無段変速機において、上記入力軸の転がり軸受を挟んだ両側の周面の一方に、潤滑油を転がり軸受に供給するためのらせん状の供給溝が形成され、他方に、供給溝から供給されて転がり軸受に滞留する潤滑油を排出する排出溝が形成されることを特徴とするものである。
【0008】
本発明では、潤滑油の軌道面への直接噴射により供給されてトロイド状間隙に対向する入力軸の周面に付着した潤滑油が、入力軸の回転に伴い、らせん状の供給溝に案内されて転がり軸受側へ送られる。これにより、一対の出力円板の軌道面間の中央位置の径方向内方にあって、従来であれば潤滑油が到達し難い転がり軸受に対して、十分な潤滑油を供給することができ、その結果、軸受寿命を向上することができる。
【0009】
しかも、供給溝から転がり軸受に供給した潤滑油を排出溝を介して排出することができるので、転がり軸受に対して適正な量の潤滑油を与えることができ、潤滑過多になることがない。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態のトロイダル型無段変速機のバリエータの概略断面図である。図1を参照して、本バリエータ1は車両の動力源2により駆動される入力軸3を備えており、入力軸3の一端には動力源2に連結するためのスプライン4が形成されている。入力軸3はその両端近傍にそれぞれ入力円板5,6を支持している。これらの入力円板5,6はキー7を用いて入力軸3に結合され、これにより、入力円板5,6の入力軸3に対する回転が阻止されている。キー結合であるため、入力軸3と入力円板5,6の間には限られた範囲での相対的軸方向移動が許容されている。これは適当な油圧動力源8と連結した油圧シリンダ9により入力円板6を他方の入力円板5側へ付勢することにより、バリエータ1に所要の「端末負荷」を加えるためである。なお、キー結合に代えてスプライン結合を用いても良い。
【0011】
入力軸3の軸方向中央部には環状をなすバリエータの出力部10が支持されている。この出力部10は、例えば円筒ころ軸受からなる転がり軸受11により回転自在に支持される出力部材12と、この出力部材12の両端面にそれぞれ一体回転可能に支持された出力円板13,14とを備えている。すなわち両出力円板13,14の一部トロイダル状の軌道面18,18の背面41同士の間に出力部材12が挟持されている。転がり軸受11は出力部材12の内周に固定される外輪42と、入力軸3の周面3aに固定される内輪43と、内外輪42,43間に介在する複数の円筒ころ等の転動体44とを含んでいる。
【0012】
出力部材12の外周にはチェーンと噛み合うスプロケットギヤ15が形成されている。出力部材12の内周と入力軸3の中央部周面の間には上記の転がり軸受11が介在しており、これにより出力部10全体が、転がり軸受11に支持された状態で入力軸3の周面3aとの間に隙間を設けて入力軸3の回りを回転する。16は出力円板13,14の内周に嵌め入れられたカラーであり、カラー16の内周面と入力軸3の周面3aとの間に環状の隙間が設けられている。
【0013】
対応する入力円板5,6と出力円板13,14との間は、一部トロイダル状の間隙Sに形成されており、入力円板5,6上の一部トロイダル状の軌道面17と、出力円板13,14上の一部トロイダル状の軌道面18との間で複数群の回転子としてのローラ19を介して牽引力を伝達する。ローラ19はキャリッジ20により回動軸線Kの回りに回転自在に支持されている。
入力軸3の周面3aには、上記のカラー16に対向する部分よりも少し広い範囲にわたってらせん状の供給溝22および排出溝40が形成されている。供給溝22は、トロイダル状間隙Sに対向する入力軸3の周面に付着した潤滑油を転がり軸受11に供給する働きをし、排出溝40は排出する働きをする。このため、供給溝22および排出溝40は同方向に巻かれ、且つ傾斜方向も同じとされている。
【0014】
入力円板5と出力円板13との間には何組かのローラ/キャリッジが介在しているが、図1では1組だけを示してある。入力円板6と出力円板14との間にも同様に1組だけ図示してある。実際には、1組の円板の間に3個1組のローラが設けられているのが普通であり、この3個のローラは、入力軸3の中心軸線23を中心とする円周上の等間隔に配置される。6個のローラの位置はすべて共通の油圧制御装置により制御され、運転中は常時等しい変速比を伝達するようになっている。各ローラ19の中心24は軌道面17,18の共通トーラスの想像上の中心円25上にあるように設定されているが、作動上は、この円に沿って前後に限られた範囲で移動することができる。油圧回路26は後述する油圧シリンダ31を含みキャリッジ20を介してローラ19の位置を制御するものである。
【0015】
次いで、ローラ19とこれを支持するキャリッジ20の要部を示す概略図である図2を参照して、キャリッジ20はローラ19の支軸27を回転自在に支持するための転がり軸受28を取り付けた第1の部分29と、この第1の部分29に固定された中空のリンクシャフトの形態を呈する第2の部分30とを含んでいる。第2の部分30は油圧シリンダ31内で移動自在なピストン32に連結されている。油圧シリンダ31はピストン32がローラ19に及ぼす力を制御し、この力がローラ19が受けるトルク反力とバランスするようになっている。
【0016】
第1の部分29は、ローラ19の両端面に対して所定の隙間を設けて対向する一対の対向板33,34を有しており、これら対向板33,34同士はローラ19の周面35の一部に所定の隙間を設けて対向する端板36で互いに連結されている。この端板36がリンクシャフトとしての第2の部分30の端部に固定されている。また、端板36には、圧送ポンプ37によって中空シャフトからなる第2の部分30の内部の通路38を通して送られる潤滑油をローラ19の周面35に供給するためのポート39が開口されている。
【0017】
本実施の形態によれば、トロイド状間隙Sに対向する入力軸3の周面3aに付着した潤滑油が、入力軸3の回転に伴い、らせん状の供給溝22に案内されて転がり軸受11側へ送られる。これにより、一対の出力円板13,14間にある出力部材12の径方向内方にあって、従来であれば潤滑油が到達し難い転がり軸受11に対して、十分な潤滑油を供給することができ、その結果、軸受寿命を向上することができる。
【0018】
また、転がり軸受11を挟んだ両側に設けられた一対の供給溝から潤滑油を供給した場合に潤滑過多となるおそれがある場合であって、本実施の形態のように、それら一対の供給溝の何れか一方を排出溝40に変更することにより、潤滑過多のおそれをなくすことができる。
【0019】
その他、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のトロイダル型無段変速機のバリエータの概略断面図である。
【図2】ローラ及びキャリッジの概略断面図である。
【符号の説明】
1 バリエータ、
3 入力軸
3a 周面
5,6 入力円板
10 出力部
11 転がり軸受
12 出力部材
13,14 出力円板
17,18 軌道面
19 ローラ(回転子)
20 キャリッジ
22 供給溝
40排出溝
41背面
Claims (1)
- 一対の入力円板と、各入力円板にそれぞれ対向する一対の出力円板と、対応する入力円板と出力円板の間に形成されるトロイド状間隙にそれぞれまたがって配置される一対の回転子と、各一対の入力円板及び出力円板の中心を貫き入力円板に一体回転可能に連結される入力軸とを備え、一対の出力円板はそのトロイダル状軌道面の背面同士を対向して配置され、一対の出力円板の軌道面間の中央位置の径方向内方の入力軸上に、一対の出力円板を一括して支持する転がり軸受が設けられたトロイダル型無段変速機において、
上記入力軸の転がり軸受を挟んだ両側の周面の一方に、潤滑油を転がり軸受に供給するためのらせん状の供給溝が形成され、他方に、供給溝から供給されて転がり軸受に滞留する潤滑油を排出する排出溝が形成されることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24176799A JP3705719B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | トロイダル型無段変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24176799A JP3705719B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | トロイダル型無段変速機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001065657A JP2001065657A (ja) | 2001-03-16 |
JP3705719B2 true JP3705719B2 (ja) | 2005-10-12 |
Family
ID=17079234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24176799A Expired - Fee Related JP3705719B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | トロイダル型無段変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3705719B2 (ja) |
-
1999
- 1999-08-27 JP JP24176799A patent/JP3705719B2/ja not_active Expired - Fee Related
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