JPH04210149A - トラクション型変速装置 - Google Patents
トラクション型変速装置Info
- Publication number
- JPH04210149A JPH04210149A JP40085290A JP40085290A JPH04210149A JP H04210149 A JPH04210149 A JP H04210149A JP 40085290 A JP40085290 A JP 40085290A JP 40085290 A JP40085290 A JP 40085290A JP H04210149 A JPH04210149 A JP H04210149A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roller
- planetary
- diameter portion
- outside diameter
- outer diameter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 title claims abstract description 19
- 238000003825 pressing Methods 0.000 abstract description 7
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 9
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 8
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 4
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 description 2
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000003746 surface roughness Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Friction Gearing (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
[00011
【産業上の利用分野]本発明はトラクション型変速装置
に関し、さらに詳しくは高変速比の変速を円滑に行うこ
とができるトラクション型変速装置に関する。 [0002] 【従来の技術】高速回転の動力を歯車変速機によって変
速するには様々な困難を伴うことがある。すなわち、歯
車の加工には誤差の発生することは不可避であり、その
歯車の加工誤差は回転速度が高くなればなるほど大きな
振動を発生し、騒音を大きくするようになるからである
。 [0003]このような歯車の不良防止対策としては、
単に歯車を精密加工するだけでなく、加工後の歯形修正
、高価な超高速用ベアリングの使用、潤滑方法の工夫等
の様々な手段が必要になってくる。しかし、これら全て
の条件をクリアしようとするとコストアップを招き、装
置が極めて高価なものになってしまうことは避けられな
い。 [0004]
に関し、さらに詳しくは高変速比の変速を円滑に行うこ
とができるトラクション型変速装置に関する。 [0002] 【従来の技術】高速回転の動力を歯車変速機によって変
速するには様々な困難を伴うことがある。すなわち、歯
車の加工には誤差の発生することは不可避であり、その
歯車の加工誤差は回転速度が高くなればなるほど大きな
振動を発生し、騒音を大きくするようになるからである
。 [0003]このような歯車の不良防止対策としては、
単に歯車を精密加工するだけでなく、加工後の歯形修正
、高価な超高速用ベアリングの使用、潤滑方法の工夫等
の様々な手段が必要になってくる。しかし、これら全て
の条件をクリアしようとするとコストアップを招き、装
置が極めて高価なものになってしまうことは避けられな
い。 [0004]
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した歯車変速機が有する問題を克服し、所謂トラクショ
ン方式を採用することによって高速の動力を円滑に、し
かも高変速比で変速できるようにしたトラクション型変
速装置を提供することにある。 [0005]
した歯車変速機が有する問題を克服し、所謂トラクショ
ン方式を採用することによって高速の動力を円滑に、し
かも高変速比で変速できるようにしたトラクション型変
速装置を提供することにある。 [0005]
【課題を解決するための手段】 最近のトライポロジー
の研究、殊にエラスト・ハイドロリック・リューブリケ
ーションの研究によると、特殊な潤滑オイルの存在下に
互いに接触する二面間に極圧を与えると、摩擦係数が瞬
間的に2〜3倍にも増大するということが判明している
。このような作用に適した潤滑オイルとしては、例えば
日本石油(株)製の“サントトラック°“ (商品名)
などが提案されている。 [00061本発明は、このようなトライポロジー理論
を特殊な構造の遊星ローラ機構に適用することによって
上記目的を達成可能にしたものである。すなわち、本発
明は、太陽ローラと、該太陽ローラの周りに等配した複
数個の遊星ローラと、該複数個の遊星ローラの外側に配
置した外装リングとから遊星ローラ機構を構成し、前記
太陽ローラを高速軸に連結すると共に、前記外装リング
又は前記遊星ローラを支持する遊星軸のいずれか一方を
低速軸に連結し、前記遊星ローラを大外径部とその左右
両側に小外径部とを有する形状にすると共に、前記遊星
軸に間隙を介して支持するか又は遊星軸側のローラ部と
外周側のリング部とに間隙を介して同心状に分割した構
成にし、該遊星ローラの前記大外径部を前記太陽ローラ
の外周にオイル存在下に強圧させ、さらに前記左右両側
の小外径部の外周に、それぞれ前記外装リングの傾斜面
をオイル存在下に強圧させ、前記外装リングの一方をネ
ジ機構によって前記小外径部に向けて軸方向に押圧する
構成にしたことを特徴とするものである。 [00071本発明において、遊星ローラ機構としては
、外装リングを回転させず遊星ローラの方を公転させ、
その遊星軸を高速軸に連結するようにした遊星型の場合
と、逆に遊星ローラは公転させずに外装リングの方を回
転させるようにし、その外装リングを高速軸に連結する
ようにした所謂スター型の場合とがある。 本発明の装
置では、太陽ローラと遊星ローラとの間及び遊星ローラ
と外装リングとの間にそれぞれオイル存在下に極圧を与
えるため、トライポロジー理論による大きな摩擦力を発
生させ、それによって大きなトラクションフォースを発
生させる。かつ、遊星ローラは遊星軸に対し間隙を介し
て支持され、或いは遊星軸側のローラ部と外周側のリン
グ部とに間隙を介して同心状に分割された構成となって
いるため、外装リングから遊星ローラに付加される押圧
力を遊星軸には作用させず、太陽ローラだけに直接作用
させるため、大きな極圧を効率よく発生させることがで
きる。 [0008]さらに遊星ローラを大外径部と小外径部と
を有する段付き形状にし、その大外径部を太陽ローラに
接触させると共に、小外径部を外装リングに接触させる
ようにしたから、大きな変速比を一気に得ることができ
る。遊星ローラの小外径部と外装リングとは、その相互
の接触面を傾斜面に形成されているため、その傾斜面の
楔作用による大きな極圧を発生させることができる。こ
の場合、小外径部の傾斜面はクラウニング面にしである
のが好ましい。この外装リングに楔作用による押圧力を
発生させるため、左右両側の外装リングの一方がリング
状のピストンに形成され、それがネジ機構によって遊星
ローラの小外径部に向けて押圧されるようになっている
。このネジ機構の押圧力に、さらにバネ機構の付勢力が
付加されるとなおよい。 [00091本発明の変速装置は歯車機構を使用せず、
ローラ機構を基本として構成されているため、機械加工
としては単純にローラの真円度と平滑度(表面アラサ)
を上げる加工をすればよい。したがって、歯車の歯形加
工のような誤差の発生は極めて少なく、超高速回転に対
しても容易に振動の発生を抑制することができる。遊星
ローラは複数個設けられるが、その個数は少なくとも3
個を太陽ローラの周囲に等配するようにするのがよい。 太陽ローラの外周を少なくとも3個の遊星ローラで強圧
することにより、太陽ローラに連結された高速軸は必然
的に中心に位置決めされ、歯車変速機の場合に最も苦労
していた超高速用ベアリングの使用を全く不要にするこ
とができる。 [00101 【実施例] 図1及び図2は、本発明によるトラクショ
ン型変速装置の一例を示すものである。図において、1
00はモータ或いはエンジンなどの原動機、200は本
発明によるトラクション型変速装置である。原動機10
0の駆動軸13は高速軸に相当し、変速装置200の出
力軸14は低速軸に相当している。 [00111上記装置において、駆動軸13には太陽ロ
ーラ2が固定され、その外周に3個の遊星ローラ3が等
配されるように接圧し、さらにその外側に左右一対の外
装リング4,40が接圧するように配置されて遊星ロー
ラ機構が構成されている。二つの外装リング4,40の
うち、一方の外装リング40はケーシング1に一体に形
成されている。これに対して他方の外装リング4はリン
グ状のピストンに形成され、ケーシング1に対し軸方向
に移動可能になっている。 [0012]上述の遊星ローラ機構において、各遊星ロ
ーラ3は遊星軸7にベアリング9を介して回転自在に軸
支されている。この軸支において、遊星ローラ3の軸受
面とベアリング9のリテーナ外周面と間には、小さな隙
間8が介在するようになっている。各遊星軸7はキャリ
ア15に固定され、そのキャリア15は出力軸(低速軸
)14に一体に連結されている。また、遊星ローラ3は
大外径部5と小外径部6とを有するような段付き状に形
成され、かつ小外径部6は大外径部5の左右両側に形成
されている。 [0013]遊星ローラ3は、大外径部5をオイルを間
に挟んで太陽ローラ2に圧接させるようにしている。ま
た、両側の小外径部6,6には、それぞれ外装リング4
.40が、その傾斜面をオイルを間に挟むようにして圧
接している。大外径部5の外周面の形状は軸方向に並行
な円筒状になっているが、小外径部6の外周面は、軸方
向外側に向かうほど徐々に半径が小さくなる傾斜面に形
成されており、さらに好ましくはクラウニング加工され
ているのがよい。それぞれのローラの圧接面間に介在さ
せるオイルには、上述した“サントドラッグ′などのよ
うな極圧によって瞬間的に摩擦係数を増大させる特性を
もつオイルが使用される。 [0014]ケーシング1の側壁には調整ボルト10が
内外に貫通するように螺合し、この調整ボルト10の先
端のピン11が、上記ピストン形状の外装リング4の背
面の嵌合孔12に嵌合している。この調整ボルト10は
、その螺進調節によって外装リング4の傾斜面を遊星ロ
ーラ3の小外径部6の傾斜面に押圧させるようになって
いる。また、この調整ボルト10の端面と外装リング4
の背面との間にはスプリングワッシャ16が介在させて
あり、このスプリングワッシャ16の付勢力も外装リン
グ4に加わるようになっている。 [0015] このように外装リング4 (ピストン)
の押圧力とスプリングワッシャ16の付勢力とが、遊星
ローラ3の小外径部6を押圧することによって、左右両
側の外装リング4,40の傾斜面が遊星ローラ3の両側
の小外径部6の傾斜面に対して楔作用を発生し、遊星ロ
ーラ3の大外径部5を太陽ローラ2に対して強圧するよ
うにする。このような調整ボルト10は複数個を外装リ
ング4の背面に対して等配するように設けることが望ま
しい。 [0016]上述した本発明のトラクション型変速装置
によると、原動機100の動力が駆動軸13から変速装
置200の出力軸14へ変速伝達されるとき、太陽ロー
ラ2と遊星ローラ3の大外形部5との間及び遊星ローラ
3の小外径部6と外装リング4,40との間にオイル存
在下にそれぞれ大きな極圧が発生するため、トライポロ
ジー理論により瞬間的に大きな摩擦力が発生し、極めて
大きなトラクションフォースを発生するようになる。ま
た、遊星ローラ3が大外径部5と小外径部6との段付き
形状になっていて、その遊星ローラ3の大外径部5に太
陽ローラ2が接圧し、さらに小外径部6に外装リング4
.40がそれぞれ接圧する関係になっているため、原動
機の出力軸13から出力された高速の動力が出力軸14
に対し非常に大きな減速比になって伝達される。 [0017]Lかも、上記変速装置はローラ機構から構
成されているから、歯車のような複雑な加工を必要とせ
ず、精密な装置を簡単に製作することができる。また、
遊星ローラ3が遊星軸7に対して隙間8を介在させて軸
支されるようになっているため、外装リング4,40か
ら半径方向に加えられる押圧力が遊星軸7に与えられる
ことがなく、太陽ローラ2の外周面に対して直接作用さ
せるようにすることができる。したがって、大きな極圧
を発生しやすくなり、大きなトラクションを発生するよ
うになっている。 [0018]なお、上述した実施例では、遊星ローラ機
構として、遊星ローラが公転すると共に外装リングが静
止した遊星型の場合について例示したが、遊星ローラを
公転させないように遊星軸を固定すると共に外装リング
を出力軸に連結して回転させるようにしたスター型のも
のにも適用することができる。また、上記実施例では、
遊星ローラ3と遊星軸7との間に隙間8を設ける構造と
して、ベアリング9のリテーナ外周との隙間を利用する
ものを例示したが、これを第3図に示すような構造にし
てもよい。すなわち、遊星ローラ3を中心側のローラ部
3aと外周側のリング部3bとに二分割した構造にし、
かつそれらローラ部3aとリング部3bとの間に間隙8
を介在させる構造である。このような構成にすると、さ
らに高負荷の動力伝達に有利に行うことができる。 [0019]また、上述した実施例では、いずれも減速
装置の場合について説明したが、上記出力軸14側を入
力軸とし、駆動軸13側を出力軸にするようにすれば、
増速装置として使用することができる。 [00201 【発明の効果]上述したように本発明は、特殊な形状の
遊星ローラ機構を使用し、そのローラの接触部にトライ
ポロジー理論による極圧を発生させて大きな摩擦力に発
生させるようにしたので、高速回転の動力を高変速比で
効率よく伝達することができる。しかも、歯車を使用せ
ず、ローラを基本にして構成されているから、歯車加工
のような加工誤差を発生することがなく、致方回転にも
及ぶ超高速の動力であっても振動を発生することなく円
滑に変速することができる。
の研究、殊にエラスト・ハイドロリック・リューブリケ
ーションの研究によると、特殊な潤滑オイルの存在下に
互いに接触する二面間に極圧を与えると、摩擦係数が瞬
間的に2〜3倍にも増大するということが判明している
。このような作用に適した潤滑オイルとしては、例えば
日本石油(株)製の“サントトラック°“ (商品名)
などが提案されている。 [00061本発明は、このようなトライポロジー理論
を特殊な構造の遊星ローラ機構に適用することによって
上記目的を達成可能にしたものである。すなわち、本発
明は、太陽ローラと、該太陽ローラの周りに等配した複
数個の遊星ローラと、該複数個の遊星ローラの外側に配
置した外装リングとから遊星ローラ機構を構成し、前記
太陽ローラを高速軸に連結すると共に、前記外装リング
又は前記遊星ローラを支持する遊星軸のいずれか一方を
低速軸に連結し、前記遊星ローラを大外径部とその左右
両側に小外径部とを有する形状にすると共に、前記遊星
軸に間隙を介して支持するか又は遊星軸側のローラ部と
外周側のリング部とに間隙を介して同心状に分割した構
成にし、該遊星ローラの前記大外径部を前記太陽ローラ
の外周にオイル存在下に強圧させ、さらに前記左右両側
の小外径部の外周に、それぞれ前記外装リングの傾斜面
をオイル存在下に強圧させ、前記外装リングの一方をネ
ジ機構によって前記小外径部に向けて軸方向に押圧する
構成にしたことを特徴とするものである。 [00071本発明において、遊星ローラ機構としては
、外装リングを回転させず遊星ローラの方を公転させ、
その遊星軸を高速軸に連結するようにした遊星型の場合
と、逆に遊星ローラは公転させずに外装リングの方を回
転させるようにし、その外装リングを高速軸に連結する
ようにした所謂スター型の場合とがある。 本発明の装
置では、太陽ローラと遊星ローラとの間及び遊星ローラ
と外装リングとの間にそれぞれオイル存在下に極圧を与
えるため、トライポロジー理論による大きな摩擦力を発
生させ、それによって大きなトラクションフォースを発
生させる。かつ、遊星ローラは遊星軸に対し間隙を介し
て支持され、或いは遊星軸側のローラ部と外周側のリン
グ部とに間隙を介して同心状に分割された構成となって
いるため、外装リングから遊星ローラに付加される押圧
力を遊星軸には作用させず、太陽ローラだけに直接作用
させるため、大きな極圧を効率よく発生させることがで
きる。 [0008]さらに遊星ローラを大外径部と小外径部と
を有する段付き形状にし、その大外径部を太陽ローラに
接触させると共に、小外径部を外装リングに接触させる
ようにしたから、大きな変速比を一気に得ることができ
る。遊星ローラの小外径部と外装リングとは、その相互
の接触面を傾斜面に形成されているため、その傾斜面の
楔作用による大きな極圧を発生させることができる。こ
の場合、小外径部の傾斜面はクラウニング面にしである
のが好ましい。この外装リングに楔作用による押圧力を
発生させるため、左右両側の外装リングの一方がリング
状のピストンに形成され、それがネジ機構によって遊星
ローラの小外径部に向けて押圧されるようになっている
。このネジ機構の押圧力に、さらにバネ機構の付勢力が
付加されるとなおよい。 [00091本発明の変速装置は歯車機構を使用せず、
ローラ機構を基本として構成されているため、機械加工
としては単純にローラの真円度と平滑度(表面アラサ)
を上げる加工をすればよい。したがって、歯車の歯形加
工のような誤差の発生は極めて少なく、超高速回転に対
しても容易に振動の発生を抑制することができる。遊星
ローラは複数個設けられるが、その個数は少なくとも3
個を太陽ローラの周囲に等配するようにするのがよい。 太陽ローラの外周を少なくとも3個の遊星ローラで強圧
することにより、太陽ローラに連結された高速軸は必然
的に中心に位置決めされ、歯車変速機の場合に最も苦労
していた超高速用ベアリングの使用を全く不要にするこ
とができる。 [00101 【実施例] 図1及び図2は、本発明によるトラクショ
ン型変速装置の一例を示すものである。図において、1
00はモータ或いはエンジンなどの原動機、200は本
発明によるトラクション型変速装置である。原動機10
0の駆動軸13は高速軸に相当し、変速装置200の出
力軸14は低速軸に相当している。 [00111上記装置において、駆動軸13には太陽ロ
ーラ2が固定され、その外周に3個の遊星ローラ3が等
配されるように接圧し、さらにその外側に左右一対の外
装リング4,40が接圧するように配置されて遊星ロー
ラ機構が構成されている。二つの外装リング4,40の
うち、一方の外装リング40はケーシング1に一体に形
成されている。これに対して他方の外装リング4はリン
グ状のピストンに形成され、ケーシング1に対し軸方向
に移動可能になっている。 [0012]上述の遊星ローラ機構において、各遊星ロ
ーラ3は遊星軸7にベアリング9を介して回転自在に軸
支されている。この軸支において、遊星ローラ3の軸受
面とベアリング9のリテーナ外周面と間には、小さな隙
間8が介在するようになっている。各遊星軸7はキャリ
ア15に固定され、そのキャリア15は出力軸(低速軸
)14に一体に連結されている。また、遊星ローラ3は
大外径部5と小外径部6とを有するような段付き状に形
成され、かつ小外径部6は大外径部5の左右両側に形成
されている。 [0013]遊星ローラ3は、大外径部5をオイルを間
に挟んで太陽ローラ2に圧接させるようにしている。ま
た、両側の小外径部6,6には、それぞれ外装リング4
.40が、その傾斜面をオイルを間に挟むようにして圧
接している。大外径部5の外周面の形状は軸方向に並行
な円筒状になっているが、小外径部6の外周面は、軸方
向外側に向かうほど徐々に半径が小さくなる傾斜面に形
成されており、さらに好ましくはクラウニング加工され
ているのがよい。それぞれのローラの圧接面間に介在さ
せるオイルには、上述した“サントドラッグ′などのよ
うな極圧によって瞬間的に摩擦係数を増大させる特性を
もつオイルが使用される。 [0014]ケーシング1の側壁には調整ボルト10が
内外に貫通するように螺合し、この調整ボルト10の先
端のピン11が、上記ピストン形状の外装リング4の背
面の嵌合孔12に嵌合している。この調整ボルト10は
、その螺進調節によって外装リング4の傾斜面を遊星ロ
ーラ3の小外径部6の傾斜面に押圧させるようになって
いる。また、この調整ボルト10の端面と外装リング4
の背面との間にはスプリングワッシャ16が介在させて
あり、このスプリングワッシャ16の付勢力も外装リン
グ4に加わるようになっている。 [0015] このように外装リング4 (ピストン)
の押圧力とスプリングワッシャ16の付勢力とが、遊星
ローラ3の小外径部6を押圧することによって、左右両
側の外装リング4,40の傾斜面が遊星ローラ3の両側
の小外径部6の傾斜面に対して楔作用を発生し、遊星ロ
ーラ3の大外径部5を太陽ローラ2に対して強圧するよ
うにする。このような調整ボルト10は複数個を外装リ
ング4の背面に対して等配するように設けることが望ま
しい。 [0016]上述した本発明のトラクション型変速装置
によると、原動機100の動力が駆動軸13から変速装
置200の出力軸14へ変速伝達されるとき、太陽ロー
ラ2と遊星ローラ3の大外形部5との間及び遊星ローラ
3の小外径部6と外装リング4,40との間にオイル存
在下にそれぞれ大きな極圧が発生するため、トライポロ
ジー理論により瞬間的に大きな摩擦力が発生し、極めて
大きなトラクションフォースを発生するようになる。ま
た、遊星ローラ3が大外径部5と小外径部6との段付き
形状になっていて、その遊星ローラ3の大外径部5に太
陽ローラ2が接圧し、さらに小外径部6に外装リング4
.40がそれぞれ接圧する関係になっているため、原動
機の出力軸13から出力された高速の動力が出力軸14
に対し非常に大きな減速比になって伝達される。 [0017]Lかも、上記変速装置はローラ機構から構
成されているから、歯車のような複雑な加工を必要とせ
ず、精密な装置を簡単に製作することができる。また、
遊星ローラ3が遊星軸7に対して隙間8を介在させて軸
支されるようになっているため、外装リング4,40か
ら半径方向に加えられる押圧力が遊星軸7に与えられる
ことがなく、太陽ローラ2の外周面に対して直接作用さ
せるようにすることができる。したがって、大きな極圧
を発生しやすくなり、大きなトラクションを発生するよ
うになっている。 [0018]なお、上述した実施例では、遊星ローラ機
構として、遊星ローラが公転すると共に外装リングが静
止した遊星型の場合について例示したが、遊星ローラを
公転させないように遊星軸を固定すると共に外装リング
を出力軸に連結して回転させるようにしたスター型のも
のにも適用することができる。また、上記実施例では、
遊星ローラ3と遊星軸7との間に隙間8を設ける構造と
して、ベアリング9のリテーナ外周との隙間を利用する
ものを例示したが、これを第3図に示すような構造にし
てもよい。すなわち、遊星ローラ3を中心側のローラ部
3aと外周側のリング部3bとに二分割した構造にし、
かつそれらローラ部3aとリング部3bとの間に間隙8
を介在させる構造である。このような構成にすると、さ
らに高負荷の動力伝達に有利に行うことができる。 [0019]また、上述した実施例では、いずれも減速
装置の場合について説明したが、上記出力軸14側を入
力軸とし、駆動軸13側を出力軸にするようにすれば、
増速装置として使用することができる。 [00201 【発明の効果]上述したように本発明は、特殊な形状の
遊星ローラ機構を使用し、そのローラの接触部にトライ
ポロジー理論による極圧を発生させて大きな摩擦力に発
生させるようにしたので、高速回転の動力を高変速比で
効率よく伝達することができる。しかも、歯車を使用せ
ず、ローラを基本にして構成されているから、歯車加工
のような加工誤差を発生することがなく、致方回転にも
及ぶ超高速の動力であっても振動を発生することなく円
滑に変速することができる。
【図1】本発明の実施例からなるトラクション型変速装
置の縦断面図である。
置の縦断面図である。
【図2】第1図のA−A矢視図である。
【図3】遊星ローラの他の実施態様を示す縦断面図であ
る。
る。
100 原動機
200 トラクション型変速装置
2 太陽ローラ
3 遊星ローラ
3a ローラ部
3b リング部
4.40 外装リング
5 大外径部
6 小外径部
7 遊星軸
8 隙間
10 調整ボルト(ネジ機構)
12 嵌合孔
16 スプリングワッシャ
13 原動機の駆動軸(高速軸)
14 減速装置の出力軸(低速軸)
【図3】
Claims (1)
- 【請求項1】太陽ローラと、該太陽ローラの周りに等配
した複数個の遊星ローラと、該複数個の遊星ローラの外
側に配置した外装リングとから遊星ローラ機構を構成し
、前記太陽ローラを高速軸に連結すると共に、前記外装
リング又は前記遊星ローラを支持する遊星軸のいずれか
一方を低速軸に連結し、前記遊星ローラを大外径部とそ
の左右両側に小外径部とを有する形状にすると共に、前
記遊星軸に間隙を介して支持するか又は遊星軸側のロー
ラ部と外周側のリング部とに間隙を介して同心状に分割
した構成にし、該遊星ローラの前記大外径部を前記太陽
ローラの外周にオイル存在下に強圧させ、さらに前記左
右両側の小外径部の外周に、それぞれ前記外装リングの
傾斜面をオイル存在下に強圧させ、前記外装リングの一
方をネジ機構によって前記小外径部に向けて軸方向に押
圧する構成にしたトラクション型変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40085290A JPH0674831B2 (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | トラクション型変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40085290A JPH0674831B2 (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | トラクション型変速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04210149A true JPH04210149A (ja) | 1992-07-31 |
JPH0674831B2 JPH0674831B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=18510724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40085290A Expired - Lifetime JPH0674831B2 (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | トラクション型変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674831B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6024664A (en) * | 1998-04-22 | 2000-02-15 | Shaffner; Richard F. | Nonvariable or continuously variable friction drive |
JP2010121694A (ja) * | 2008-11-19 | 2010-06-03 | Toyota Central R&D Labs Inc | 摩擦型遊星動力伝達装置 |
JP2016031075A (ja) * | 2014-07-25 | 2016-03-07 | 日本電産シンポ株式会社 | ホイールイン減速装置およびホイールユニット |
-
1990
- 1990-12-07 JP JP40085290A patent/JPH0674831B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6024664A (en) * | 1998-04-22 | 2000-02-15 | Shaffner; Richard F. | Nonvariable or continuously variable friction drive |
JP2010121694A (ja) * | 2008-11-19 | 2010-06-03 | Toyota Central R&D Labs Inc | 摩擦型遊星動力伝達装置 |
JP2016031075A (ja) * | 2014-07-25 | 2016-03-07 | 日本電産シンポ株式会社 | ホイールイン減速装置およびホイールユニット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0674831B2 (ja) | 1994-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0579855B2 (ja) | ||
JP4948968B2 (ja) | 遊星ローラ式変速機 | |
JP3870592B2 (ja) | ハーフトロイダル型無段変速機 | |
US4224840A (en) | Traction roller transmission | |
JPH04210149A (ja) | トラクション型変速装置 | |
JP2006312973A (ja) | ローディングカム装置、トロイダル型無段変速機及び摩擦変速機 | |
KR19980063813A (ko) | 토로이달형 무단변속기 | |
JP3870594B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2000329206A (ja) | トラクション伝動装置 | |
JP3692330B2 (ja) | マイクロトラクションドライブ | |
JP3473187B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP7486341B2 (ja) | トロイダル無段変速機 | |
JPH09324841A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP3503393B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP3458495B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2014040892A (ja) | 摩擦ローラ式変速機 | |
JPH0633802B2 (ja) | 多段式変速機 | |
JPH10196750A (ja) | 遊星ローラ式動力伝達装置 | |
JPH03209041A (ja) | 遊星型トラクション変速装置並びにそのローラ組構造体及びその製造方法 | |
JP2000193057A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JPH10274305A (ja) | 摩擦式無段変速機 | |
JPH03121337A (ja) | 高速用遊星トラクション変速装置 | |
JPS6155460A (ja) | ころがり摩擦変速装置 | |
JPH03121338A (ja) | 高速用スター型トラクション変速装置 | |
JP2002372115A (ja) | 摩擦式無段変速機 |