JP3692330B2 - マイクロトラクションドライブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小サイズの装置内にも収められ、破損の恐れが少なく大きな伝達トルクを得られるマイクロトラクションドライブに関する。
【0002】
【従来の技術】
土壌調査用の小型掘削装置や、タービンロータ中心孔レプリカ採取装置のように、小径の筒状の本体内にモータ等の回転駆動源を備え本体先端の作業部を回転駆動するマイクロロボット等小型装置においては、本体内の径は約10〜数10mmと小さく、そのような限られた寸法内にマイクロトラクションドライブを備える場合、従来の減速ギヤや遊星ギヤで構成するとギヤのモジュールは、例えば0.05mm以下というような少モジュールとなり、現状の加工方法では工作精度が悪く製作上の問題があるとともに、ギヤの強度上の問題を生じ作業部のトルクを著しく制約され、あるいは破損の恐れが高いものとなった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、上記のような従来のマイクロトラクションドライブの問題点を解消し、小型装置内の限られた寸法内に備えることができ、ギヤの歯切りの必要がなく、製作容易で、強度が高く、大きな伝達トルクを有するマイクロトラクションドライブを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のマイクロトラクションドライブでは、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。請求項1にかかる発明は、前記筐体と、該筐体に回転自在に支持された前記入力軸と、該筐体に該入力軸と同軸線上に回転自在に支持された前記出力軸とを備え、該入力軸に設けられた前記内輪と、該筐体に対して回転方向が固定された前記外輪との間に該入力軸の中心軸回りに公転する前記回転体を嵌装し、該出力軸に設けられた前記保持器と該回転体とを係合させ、該内輪と該外輪とを該回転体方向へ相対的に押圧する手段を備えてなる前記単位減速部を2以上、複数備えてなり、前記一の単位減速部の該出力軸を、前記二の単位減速部の該入力軸とすることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、遊星ギヤと同様に該一の単位減速部の該出力軸は、該内輪の外周面の径と、該外輪の内周面の径との関係に基づき、該一の単位減速部の該入力軸の回転によって中心軸回りを公転する該回転体により、該一の単位減速部の該入力軸の回転に対し一定の減速比で減速されて回転し、さらに、該一の単位減速部の該出力軸を該二の単位減速部の該入力軸とすることで、上記と同様にして、該二の単位減速部の該出力軸は、該二の単位減速部の該入力軸の回転に対し一定の減速比で減速されて回転することができる。つまり、該二の単位減速部の該出力軸は、該一の単位減速部の該入力軸の回転に対し一定の減速比で減速されて回転することができる。
【0005】
また、請求項1にかかる発明は、前記単位減速部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体方向へ相対的に押圧して生じる圧接力の方向が、前記入力軸及び前記出力軸の前記軸線に平行となることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、該内輪と該回転体及び該外輪と該回転体との前記接触面には、該入力軸及び該出力軸の該軸線に平行な方向に押圧されているため、該方向に働く強い接触力が与えられる。
【0006】
請求項にかかる発明は、請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部内面に前記硬質皮膜を有することを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、該硬質皮膜が、該保持器の該配置部内面に形成され、前記入力軸の回転によって中心軸回りを自転しながら公転する該回転体と該硬質皮膜とが摺動する。
【0007】
請求項3にかかる発明は、請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の配置部に軟質金属からなる前記保持部材を備え、該保持部材の内面が、該回転体の前記摺動面とされていることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、軟質金属からなる該保持部材が、該保持器の該配置部に配置され、前記入力軸の回転によって中心軸回りを自転しながら公転する該回転体と該保持部材とが摺動する。該保持部材は摺動により摩耗し、該摺動面の面積が広くなることで、該摺動面の面圧が低下する。
【0008】
請求項4にかかる発明は、請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の配置部に、前記湾曲面を設けられていることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、該湾曲面が、該保持器の該配置部に形成され、前記入力軸の回転によって中心軸回りを自転しながら公転する該回転体と該湾曲面とが摺動面となる。
【0009】
請求項5にかかる発明は、請求項2に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、湾曲面を設けられていることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、該硬質皮膜が形成された該湾曲面が、該保持器の該配置部に配置され、前記入力軸の回転によって中心軸回りを自転しながら公転する該回転体と該硬質皮膜が形成された該湾曲面とが摺動面となる。
【0010】
請求項にかかる発明は、請求項に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、前記湾曲面を設けられていることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、該湾曲面が設けられている該保持部材が、該保持器の該配置部に配置され、前記入力軸の回転によって中心軸回りを自転しながら公転する該回転体と該湾曲面が設けられている該保持部材とが摺動面となる。
【0011】
請求項にかかる発明は、請求項1からのいずれかに記載のマイクロトラクションドライブにおいて、筒状の前記外筐内に、2以上複数の前記単位減速部が、前記作業部と、該作業部を回転駆動する回転駆動源との間に備えられてなることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれば、
前記回転駆動源からの回転駆動力を減速して作業部に伝達することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1、図2(a)、図2(b)はこの発明の第1参考例を示す図である。図1、図2(a)、図2(b)においてマイクロトラクションドライブ100は、筐体101と、筐体101に回転自在に支持された入力軸102と、筐体101に入力軸102と同軸線上に回転自在に支持された中間軸103と、筐体101に入力軸102と同軸線上に回転自在に支持された出力軸104とを備えている。入力軸102は、第1内輪(内輪)105を備え、第1内輪105の外周面には周方向に凹溝が設けられて第1内輪軌道面106が形成され、中間軸103は、第2内輪(内輪)107を備え、第2内輪107の外周部には周方向に凹溝が設けられて第2内輪軌道面108が形成され、筐体101には、回転方向への移動が固定された外輪109が備えられている。
【0013】
鋼製の玉(回転体)111は、第1内輪軌道面106と外輪109の内周部の外輪軌道面110との間と、第2内輪軌道面108と外輪109との間とに、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線に対して等間隔環状に複数配置されている。第1保持器(保持器)112は、第1内輪105と外輪109との間に円筒状に配置され、第2保持器(保持器)113は、第2内輪107と外輪109との間に円筒状に配置されている。第1保持器112と第2保持器113とには、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線に対して等間隔環状に複数の穴である配置部114が形成され、第1保持器112と鋼製の玉111とが配置部114にて係合され、第2保持器113と鋼製の玉111とが配置部114にて係合されていて、第1保持器112は中間軸103に係合され、第2保持器113は出力軸104に係合されている。
【0014】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ100においては、図1、図2(a)、図2(b)に示すように、入力軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器112に伝達され、第1保持器112に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪107に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器113に伝達され、第2保持器113に係合されている出力軸104に伝えられ、出力として取り出される。
【0015】
外輪109は、第1内輪軌道面106上に配置された鋼製の玉111を外輪軌道面110で圧接するように焼嵌めされていて、外輪軌道面110と、鋼製の玉111と第1内輪軌道面106との圧接点に、接触面の法線方向(入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線に直交する方向)の圧接力が強く加えられた状態になっている。そのため鋼製の玉111は、第1内輪軌道面106と外輪軌道面110とを滑りを起こさず転動する。
【0016】
同様にして、外輪109の焼嵌めにより、外輪軌道面110と、鋼製の玉111と第2内輪軌道面108との圧接点に、圧接力が強く加えられた状態になっており、鋼製の玉111は、第2内輪軌道面108と外輪軌道面110とを滑りを起こさず転動する。
【0017】
中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にして、第1内輪軌道面106の径と外輪軌道面110の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸104は、第2内輪軌道面108の径と外輪軌道面110の径との関係に基づき、中間軸103の回転によって中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で減速されて回転される。
【0018】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ100においては、遊星ギヤ装置と同じく、小サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるから、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化しても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部材の製造が極めて容易となり強度も高く、外輪109の焼嵌めで強い法線力を与えることにより、接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達トルクを有することができる。
【0019】
図3はこの発明の第2参考例を示すである。図3においてマイクロトラクションドライブ200は、その基本構成は、図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図3において、マイクロトラクションドライブ200の第1内輪(内輪)201には、中間軸103側が開いたアングル溝である第1内輪軌道面202が形成され、第2内輪(内輪)203には、出力軸104側に開いたアングル溝である第2内輪軌道面204が形成されている。
【0020】
筐体101は、入力軸102側に回転方向への移動が固定された第1外輪(外輪)205と、出力軸104側に回転方向への移動が固定された第2外輪(外輪)206とを備えており、第1外輪205と第2外輪206とには、それぞれ入力軸102側に開いたアングル溝である第1外輪軌道面207と第2外輪軌道面208とが形成されている。
【0021】
中間軸支持内輪209は、第2内輪203と第1保持器112との間の中間軸103上に設けられ、中間軸支持外輪210は、筐体101の概中央部に筐体101と相対移動不可に設けられている。中間軸支持内輪209には入力軸102側に開いたアングル溝が設けられ、中間軸支持外輪210には出力軸104側に開いたアングル溝が設けられ、軸受玉211が、中間軸支持外輪210と中間軸支持内輪209との間に嵌装され、中間軸支持軸受212が構成される。
【0022】
第1バネ213は、中間軸支持外輪210と第1外輪205との間に、第1外輪205を入力軸102側に付勢するように配置され、第2バネ214は、筐体101と第2外輪206との間に、第2外輪206を入力軸102側に付勢するように配置されている。
【0023】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ200においては、図3に示すように、入力軸102から第1内輪201に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面202を鋼製の玉111が公転し、回転力は、第1保持器112に伝達され、第1保持器112に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪203に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面204を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器113に伝達され、第2保持器113に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0024】
第1外輪205は、第1バネ213により入力軸102側に付勢され、第1外輪軌道面207と、第1内輪軌道面202上に配置された鋼製の玉111と、第1内輪軌道面202とが圧接され、第1外輪軌道面207と、鋼製の玉111と、第1内輪軌道面202との圧接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線を中心軸線とした仮想円錐面上で、軸線に向かう方向に働く圧接力が強く加えられた状態になっている。そのため鋼製の玉111は、第1内輪軌道面202と第1外輪軌道面207と滑りを起こさず転動する。
【0025】
同様にして、第2外輪206は、第2バネ214により入力軸102側に付勢され、第2外輪軌道面208と、第2内輪軌道面204上に配置された鋼製の玉111と、第2内輪軌道面204とが圧接され、鋼製の玉111は、第2内輪軌道面204と第2外輪軌道面208と滑りを起こさず転動する。
【0026】
中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にして、第1内輪軌道面202の径と第1外輪軌道面207の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸104は、第2内輪軌道面204の径と第2外輪軌道面208の径との関係に基づき、中間軸103の回転によって中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で減速されて回転される。
【0027】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ200においては、遊星ギヤ装置と同じく、小サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるから、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化しても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部材の製造が極めて容易となり強度も高くなる。また第1バネ213と第2バネ214の付勢力により、強い圧接力を与えることができ、接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達トルクを有することができる。
【0028】
図4はこの発明の第3参考例を示すである。図4においてマイクロトラクションドライブ300は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図4において、マイクロトラクションドライブ300の第1内輪(内輪)301には、中間軸103側が開いたアングル溝である第1内輪軌道面302が形成され、第2内輪(内輪)303には、出力軸104側に開いたアングル溝である第2内輪軌道面304が形成されている。
【0029】
筐体101は、入力軸102側に回転方向への移動が固定された第1外輪(外輪)305と、出力軸104側に回転方向への移動が固定された第2外輪(外輪)306とを備えており、第1外輪305と第2外輪306とには、それぞれ入力軸102側に開いたアングル溝である第1外輪軌道面307と第2外輪軌道面308とが形成されている。
【0030】
間座309は、第1外輪305と第2外輪306との間に、第1外輪305と第2外輪306とを係合するように配置され、バネ310は、筐体101と第2外輪306との間に、第2外輪306と間座309を介して第1外輪305を入力軸102側に付勢するように配置されている。
【0031】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ300においては、図4に示すように、入力軸102から第1内輪301に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面302を鋼製の玉111が公転し、回転力は、第1保持器112に伝達され、第1保持器112に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪303に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面304を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器113に伝達され、第2保持器113に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0032】
第2外輪306は、バネ310により入力軸102側に付勢され、第2外輪軌道面308と、第2内輪軌道面304上に配置された鋼製の玉111と、第2内輪軌道面304とが圧接され、第2外輪軌道面308と、鋼製の玉111と、第2内輪軌道面304との圧接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線を中心軸線とした仮想円錐面上で、軸線に向かう方向に働く圧接力が強く加えられた状態になっている。そのため鋼製の玉111は、第2内輪軌道面304と第2外輪軌道面308と滑りを起こさず転動する。
【0033】
同様にして、第1外輪305は、第1外輪305と間座309を介してバネ310により入力軸102側に付勢され、第1外輪軌道面307と、第1内輪軌道面302上に配置された鋼製の玉111と、第1内輪軌道面302とが圧接され、鋼製の玉111は、第1内輪軌道面302と第1外輪軌道面307と滑りを起こさず転動する。
【0034】
中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にして、第1内輪軌道面302の径と第1外輪軌道面307の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸104は、第2内輪軌道面304の径と第2外輪軌道面308の径との関係に基づき、中間軸103の回転によって中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で減速されて回転される。
【0035】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ300においては、遊星ギヤ装置と同じく、小サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるから、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化しても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部材の製造が極めて容易となり強度も高くなる。またバネ310の付勢力により、強い圧接力を与えることにより、接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達トルクを有することができる。
【0036】
図5はこの発明の第の実施形態を示すである。図5においてマイクロトラクションドライブ400は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図5において、マイクロトラクションドライブ400の第1内輪(内輪)401は、入力軸102の中間軸103側端部に、入力軸102の軸線と直交する円盤形状を形成しており、第1内輪401の中間軸103側端面には、入力軸102中心軸を中心とした環状凹溝である第1内輪軌道面402が形成されている。第2内輪(内輪)403は、中間軸103の出力軸104側端部に、中間軸103の軸線と直交する円盤形状を形成しており、第2内輪403の出力軸104側端面には、入力軸102の軸線を中心とした環状凹溝である第2内輪軌道面404が形成されている。筐体101には、入力軸102側に、回転方向への移動が固定された第1外輪(外輪)405と、出力軸104側に、回転方向への移動が固定された第2外輪(外輪)406とが備えられている。
【0037】
鋼製の玉111は、第1内輪軌道面402と第1外輪405の入力軸102側側面の第1外輪軌道面407との間と、第2内輪軌道面404と第2外輪406の入力軸102側側面の第2外輪軌道面408との間とに配置されている。第1保持器(保持器)409は、第1内輪401と第1外輪405との間に円盤状に配置され、第2保持器(保持器)410は、第2内輪403と第2外輪406の間に円盤状に配置されている。第1保持器409と鋼製の玉111とが係合され、第2保持器410と鋼製の玉111とが係合され、第1保持器409と第2保持器410とは、それぞれ中間軸103と出力軸104とに係合されている。
【0038】
中間軸支持内輪411は、第2内輪403と第1外輪405との間の中間軸103上に設けられ、中間軸支持外輪412は、筐体101の概中央部に筐体101と相対移動不可に設けられている。中間軸支持内輪411には、入力軸102側に開いたアングル溝が設けられ、中間軸支持外輪412には、出力軸104側に開いたアングル溝が設けられている。軸受玉413が、中間軸支持外輪412と中間軸支持内輪411との間に嵌装され、中間軸支持軸受414が構成されている。
【0039】
第1バネ415は、中間軸支持外輪412と第1外輪405との間に、第1外輪405を入力軸102側に付勢するように配置され、第2バネ416は、筐体101と第2外輪406との間に、第2外輪406を入力軸102側に付勢するように配置されている。
【0040】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ400においては、図5に示すように、入力軸102から第1内輪401に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面402を鋼製の玉111が公転し、回転力は、第1保持器409に伝達され、第1保持器409に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪403に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面404を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器410に伝達され、第2保持器410に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0041】
第1外輪405は、第1バネ415により入力軸102側に付勢され、第1外輪軌道面407と、第1内輪軌道面402上に配置された鋼製の玉111と、第1内輪軌道面402とが圧接され、第1外輪軌道面407と、鋼製の玉111と、第1内輪軌道面402との圧接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線方向に働く圧接力が強く加えられた状態になっている。そのため鋼製の玉111は、第1内輪軌道面402と第1外輪軌道面407と滑りを起こさず転動する。
【0042】
同様にして、第2外輪406は、第2バネ416により入力軸102側に付勢され、第2外輪軌道面408と、第2内輪軌道面404上に配置された鋼製の玉111と、第2内輪軌道面404とが圧接され、鋼製の玉111は、第2内輪軌道面404と第2外輪軌道面408と滑りを起こさず転動する。
【0043】
中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にして、第1内輪軌道面402の径と第1外輪軌道面407の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸104は、第2内輪軌道面404の径と第2外輪軌道面408の径との関係に基づき、中間軸103の回転によって中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で減速されて回転される。
【0044】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ400においては、遊星ギヤ装置と同じく、小サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるから、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化しても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部材の製造が極めて容易となり強度も高なる。また第1バネ415と第2バネ416の付勢力により、強い圧接力を与えることにより、接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達トルクを有することができる。
【0045】
図6はこの発明の第の実施形態を示すである。図6においてマイクロトラクションドライブ500は、その基本構成は図6に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図6において、マイクロトラクションドライブ500は、玉501は、第1外輪407と第2内輪403の間に、中間軸103の軸線回りに配置され、玉501を個々に緩く嵌める穴状の配置部(図示されていない)を備える中間保持器502により、等間隔に配置されている。バネ503は、筐体101と第2外輪408の間に、第2外輪408を入力軸102側に付勢するように配置されている。
【0046】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ500においては、図6に示すように、入力軸102から第1内輪401に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面402を鋼製の玉111が公転し、回転力は、第1保持器409に伝達され、第1保持器409に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪403に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面404を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器410に伝達され、第2保持器410に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0047】
第2外輪408は、バネ503により入力軸102側に付勢され、第2外輪軌道面408と、第2内輪軌道面404上に配置された鋼製の玉111と、第2内輪軌道面404とが圧接され、第2外輪軌道面408と、鋼製の玉111と、第2内輪軌道面404との圧接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線方向に働く圧接力が強く加えられた状態になっている。そのため鋼製の玉111は、第2内輪軌道面404と第2外輪軌道面408と滑りを起こさず転動する。
【0048】
同様にして、第1外輪407は、第2外輪408、玉501、第2内輪403、鋼の玉111を介してバネ503により入力軸102側に付勢され、第1外輪軌道面407と、第1内輪軌道面402上に配置された鋼製の玉111と、第1内輪軌道面402とが圧接され、鋼製の玉111は、第1内輪軌道面402と第1外輪軌道面407と滑りを起こさず転動する。
【0049】
中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にして、第1内輪軌道面402の径と第1外輪軌道面407の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸104は、第2内輪軌道面404の径と第2外輪軌道面408の径との関係に基づき、中間軸103の回転によって中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で減速されて回転される。
【0050】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ500においては、遊星ギヤ装置と同じく、小サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるから、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化しても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部材の製造が極めて容易となり強度も高くなる。またバネ503の付勢力により、強い圧接力を与えることにより、接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達トルクを有することができる。
【0051】
図7(a)、図7(b)は、上記の実施形態における保持器の変形例を示す図である。図7(a)、図7(b)におけるマイクロトラクションドライブ600は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図7(a)、図7(b)において、マイクロトラクションドライブ600の第1保持器(保持器)601と第2保持器(保持器)602とは、鋼製の玉111の配置部604内面にダイヤモンドライクカーボンからなる硬質皮膜603が形成されている。
【0052】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ600においては、図7(a)、図7(b)に示すように、入力軸102から第1内輪401に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器601に伝達され、第1保持器601に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪403に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器602に伝達され、第2保持器602に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0053】
入力軸102の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第1保持器601の配置部603内面の硬質皮膜603と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により、中間軸103に伝達される。中間軸103の回転力は、同様にして、鋼製の玉111の自転により、第2保持器602の配置部603内面の硬質皮膜603と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により、出力軸104に伝達される。
【0054】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ600においては、第1保持器601と第2保持器602との配置部603内面の硬質皮膜603により、第1保持器601、第2保持器602の配置部603内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器601と第2保持器602との焼き付きが防止され、マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を有することができる。
【0055】
図8(a)、図8(b)は、上記の実施形態における保持器の変形例を示す図である。図8(a)、図8(b)におけるマイクロトラクションドライブ650は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図8(a)、図8(b)において、マイクロトラクションドライブ650の第1保持器(保持器)651と第2保持器(保持器)652とには、鋼製の玉111の配置部653内面にリン青銅またはアルミ青銅といった軟質金属からなる保持部材654が備えられている。
【0056】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ650においては、図8(a)、図8(b)に示すように、入力軸102から第1内輪401に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器651に伝達され、第1保持器651に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪403に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器652に伝達され、第2保持器652に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0057】
入力軸102の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第1保持器651の配置部653内面の保持部材654と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により中間軸103に伝達される。中間軸103の回転力は、同様にして、鋼製の玉111の自転により、第2保持器652の配置部653内面の保持部材654と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により出力軸104に伝達される。
【0058】
軟質金属からなる保持部材654は、硬度の高い鋼製の玉111との摺動により、摺動面の形状が鋼製の玉111に沿うような湾曲形状となる。その結果、鋼製の玉111との接触面積が増加され、接触面圧力が低下される。
【0059】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ650においては、第1保持器651と第2保持器652との配置部653内面の保持部材654により、第1保持器651、第2保持器652の配置部653内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器651と第2保持器652との焼き付きが防止され、マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を有することができる。
【0060】
図9は、上記の実施形態における保持器の変形例を示す図である。図9においてマイクロトラクションドライブ700は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図9において、マイクロトラクションドライブ700の第1保持器(保持器)701と第2保持器(保持器)702とには、鋼製の玉111の配置部703内面に、湾曲面704が設けられている。
【0061】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ700においては、図9に示すように、入力軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器701に伝達され、第1保持器701に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪107に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器702に伝達され、第2保持器702に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0062】
入力軸102の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第1保持器701の配置部703内面の湾曲面704と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により中間軸103に伝達される。中間軸103の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第2保持器702の配置部703内面の湾曲面704と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により出力軸104に伝達される。湾曲面704は、鋼製の玉111に沿うような湾曲形状となっており、鋼製の玉111との接触面積は大きくなり、接触面圧力は低くなる。
【0063】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ700においては、第1保持器701と第2保持器702との配置部703内面の湾曲面704により、第1保持器701、第2保持器702の配置部703内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器701と第2保持器702との焼き付きが防止され、マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を有することができる。
【0064】
図10は、上記の実施形態における保持器の変形例を示す図である。図10におけるマイクロトラクションドライブ750は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図10において、マイクロトラクションドライブ750の第1保持器(保持器)751と第2保持器(保持器)752とには、鋼製の玉111の配置部753内面にリン青銅またはアルミ青銅といった軟質金属からなる保持部材754が備えられ、保持部材754と鋼製の玉111との摺動面には、鋼製の玉111形状に沿う湾曲面755が設けられている。
【0065】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ750においては、図10に示すように、入力軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器751に伝達され、第1保持器751に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪107に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器752に伝達され、第2保持器752に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0066】
入力軸102の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第1保持器751の配置部753内面のリン青銅またはアルミ青銅といった軟質金属からなる保持部材754の湾曲部755と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により中間軸103に伝達される。中間軸103の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第2保持器752の配置部753内面のリン青銅またはアルミ青銅といった軟質金属からなる保持部材754の湾曲部755と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により出力軸104に伝達される。
【0067】
湾曲部755は、硬度の高い鋼製の玉111との摺動により、さらに鋼製の玉111に沿うような湾曲形状となり、鋼製の玉111との接触面積はさらに大きくなり、接触面圧力はさらに低くなる。
【0068】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ750においては、第1保持器751と第2保持器752との配置部753内面の軟質金属からなる保持部材754の湾曲部755により、第1保持器751、第2保持器752の配置部753内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器751と第2保持器752との焼き付き防止効果がより早く発揮され、マイクロトラクションドライブとして早期故障も含めた故障がより少なく、長い寿命を有することができる。
【0069】
図11は、上記の実施形態における保持器の変形例を示す図である。図11においてマイクロトラクションドライブ800は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図11において、マイクロトラクションドライブ800の第1保持器(保持器)801と第2保持器(保持器)802とには、鋼製の玉111の配置部803内面に、鋼製の玉111が嵌合されたとき、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線側の鋼製の玉111との隙間が広くなる湾曲面804が設けられている。
【0070】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ800においては、図11に示すように、入力軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器801に伝達され、第1保持器801に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器802に伝達され、第2保持器802に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0071】
入力軸102の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第1保持器801の配置部803内面の湾曲部804と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により中間軸103に伝達される。中間軸103の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第2保持器802の配置部803内面の湾曲部804と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により出力軸104に伝達される。
【0072】
鋼製の玉111と湾曲部804との間には、鋼製の玉111の自転により潤滑流体が巻き込まれ、奥に行くほど鋼製の玉111との隙間が狭くなる湾曲部804形状により、鋼製の玉111と湾曲部804との間の潤滑油膜形成が促進される。
【0073】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ800においては、第1保持器801と第2保持器802との配置部803内面の湾曲部804により、第1保持器801、第2保持器802の配置部803内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器801と第2保持器802との焼き付きが防止され、マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を有することができる。
【0074】
図12は、上記の実施形態における保持器の変形例を示す図である。図12においてマイクロトラクションドライブ850は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図12において、マイクロトラクションドライブ850の第1保持器(保持器)851と第2保持器(保持器)852とには、鋼製の玉111の配置部853内面に、鋼製の玉111が嵌合されたとき、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸線側の鋼製の玉111との隙間が広くなる湾曲面854が設けられ、湾曲面854にはダイヤモンドライクカーボンからなる硬質皮膜855が形成されている。
【0075】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ850においては、図12に示すように、入力軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器851に伝達され、第1保持器851に係合されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103から第2内輪107に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2保持器852に伝達され、第2保持器852に係合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0076】
入力軸102の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第1保持器851の配置部853内面の硬質皮膜855が形成された湾曲面854と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により、中間軸103に伝達される。中間軸103の回転力は、鋼製の玉111の自転により、第2保持器852の配置部853内面の硬質皮膜855が形成された湾曲面854と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転により、出力軸104に伝達される。
【0077】
鋼製の玉111と湾曲面854との間には、鋼製の玉111の自転により潤滑流体が巻き込まれ、奥に行くほど鋼製の玉111との隙間が狭くなる湾曲面854形状により、鋼製の玉111と湾曲面854との間の潤滑油膜形成が促進される。また、潤滑油膜が形成されない場合には、硬質皮膜855と鋼製の玉111とが摺動される。
【0078】
上記の構成からなるマイクロトラクションドライブ850においては、第1保持器851と第2保持器852との配置部853内面の硬質皮膜855が形成された湾曲面854により、第1保持器851、第2保持器852の配置部853内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器851と第2保持器852との焼き付きがさらに防止され、マイクロトラクションドライブとしてさらに故障が少なく、さらに長い寿命を有することができる。
【0079】
また、以上の実施の形態のいずれかのマイクロトラクションドライブを、土壌検査用の小型掘削装置や、タービンロータ中心孔レプリカ採取装置のように、小径の筒状の本体内にモータ等の回転駆動源と作業部との間に備え、回転を減速伝達させた場合、従来の減速ギヤや遊星ギヤの制作上の問題、強度上の問題が解消し、マイクロロボット等小型装置の作業部のトルクの制約が緩和し、あるいは破損の恐れが低いものとなる。
【0080】
なお、上記の実施の形態においては、回転体が鋼製の玉であるものに適応して説明したが、この回転体が鋼製の玉であるものに限られることなく、例えば、回転体が円筒形のコロであるもの等、それ以外の回転体であるものに適応することができるものである。
【0081】
また、上記の実施の形態においては、圧接力が軸線に直交するマイクロトラクションドライブの保持器に、硬質皮膜、保持部材等を付加するものに適応して説明したが、この圧接力が軸線に直交するマイクロトラクションドライブの保持器に限られることなく、それ以外の形式のマイクロトラクションドライブの保持器に適応することができるものである。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、マイクロトラクションドライブを、前記筐体と、該筐体に回転自在に支持された前記入力軸と、該筐体に該入力軸と同軸線上に回転自在に支持された前記出力軸とを備え、該入力軸に設けられた前記内輪と、該筐体に対して回転方向が固定された前記外輪との間に該入力軸の中心軸回りに公転する前記回転体を嵌装し、該出力軸に設けられた前記保持器と該回転体とを係合させ、該内輪と該外輪とを該回転体方向へ相対的に押圧する手段を備えてなる前記単位減速部を2以上、複数備えてなり、前記一の単位減速部の該出力軸を、前記二の単位減速部の該入力軸とするように構成したため、小サイズであっても広い範囲の減速比が設定でき、該回転体は滑らかな回転面を有するので、歯を有する必要がないため、装置を小型化しても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生せず、製造が極めて容易となるという効果を奏する。
【0083】
さらに、請求項1に係る発明によれば、前記単位減速部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体方向へ相対的に押圧して生じる圧接力の方向が、前記入力軸及び前記出力軸の前記軸線に平行であるため、該内輪と該回転体及び該外輪と該回転体との前記接触面で強い接触力を与えられ、該接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達トルクを有するという効果を奏する。
【0084】
請求項に係る発明によれば、請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部内面に前記硬質皮膜を有するため、前記回転体との前記摺動面にあたる該保持器の該配置部内面の摩耗や、該回転体と該保持器との焼き付きを防止する効果が得られ、マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を有するという効果を奏する。
【0085】
請求項3に係る発明によれば、請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の配置部に軟質金属からなる前記保持部材を備え、該保持部材の内面が、該回転体の前記摺動面とされているため、該保持器の該配置部内面の摩耗や、該回転体と該保持器との焼き付きを防止する効果が得られ、マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を有するという効果を奏する。
【0086】
請求項4に係る発明によれば、請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の配置部に、前記湾曲面を設けられているため、前記回転体との前記摺動面にあたる該保持器の該配置部内面の摩耗や、該回転体と該保持器との焼き付きを防止する効果が得られ、マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を有するという効果を奏する。
【0087】
請求項5に係る発明によれば、請求項2に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部内面に前記硬質皮膜を有し、かつ湾曲面を設けられているため、前記回転体との前記摺動面にあたる該保持器の該配置部内面の摩耗や、該回転体と該保持器との焼き付きを防止する効果がより得られ、マイクロトラクションドライブとしてさらに故障が少なく、さらに長い寿命を有するという効果を奏する。
【0088】
請求項に係る発明によれば、請求項記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に軟質金属からなる前記保持部材を備え、かつ前記湾曲面を設けられているため、前記回転体との前記摺動面にあたる該保持器の該配置部内面の摩耗や、該回転体と該保持器との焼き付きを防止する効果がより得られ、マイクロトラクションドライブとしてさらに故障が少なく、さらに長い寿命を有するという効果を奏する。
【0089】
請求項に係る発明によれば、請求項1からのいずれかに記載のマイクロトラクションドライブにおいて、筒状の前記外筐内に前記回転駆動源を備え該外筐先端の前記作業部を回転駆動する前記小型装置の該回転駆動源と該作業部との間に備えられてなるように構成したので、請求項1から請求項のいずれかの発明の効果により、従来のマイクロロボット等小型装置における減速ギヤや遊星ギヤの制作上の問題、強度上の問題が解消し、マイクロトラクションドライブによる小型装置の作業部の減速比の制約が緩和し、あるいは破損の恐れが低いものとなるという効果を奏する。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一参考例を示す縦断面図である。
【図2】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一参考例を示すA−A断面図とB−B断面図である。
【図3】 本発明によるマイクロトラクションドライブの別の参考例を示す縦断面図である。
【図4】 本発明によるマイクロトラクションドライブのさらに別の参考例を示す縦断面図である。
【図5】 本発明によるマイクロトラクションドライブのさらに第1実施形態を示す縦断面図である。
【図6】 本発明によるマイクロトラクションドライブのさらに第2実施形態を示す縦断面図である。
【図7】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一実施形態の変形例を示す要部横断面図と要部縦断面図である。
【図8】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一実施形態の別の変形例を示す要部横断面図と要部縦断面図である。
【図9】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図である。
【図10】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図である。
【図11】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図である。
【図12】 本発明によるマイクロトラクションドライブの一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図である。
【符号の説明】
100、200、300、400、500、600、650、700、750、800、850
マイクロトラクションドライブ
101
筐体
102
入力軸
104
出力軸
105、201、301、401
第1内輪(内輪)
107、203、303、403
第2内輪(内輪)
109
外輪
111
鋼製の玉(回転体)
112、409、601、651、701、751、801、851
第1保持器(保持器)
113、410、602、652、702、752、802、852
第2保持器(保持器)
114、603、653、703、753、803、853
配置部
205、305、405
第1外輪(外輪)
206、306、406
第2外輪(外輪)
604、855
硬質皮膜
654、754
保持部材
704、755、804、854
湾曲面

Claims (7)

  1. 筐体と、該筐体に回転自在に支持された入力軸と、該筐体に該入力軸と同軸線上に回転自在に支持された出力軸とを備え、該入力軸に設けられた内輪と、該筐体に対して回転方向が固定された外輪との間に該入力軸の中心軸回りに公転する回転体を嵌装し、該出力軸に設けられた保持器と該回転体とを係合させ、該内輪と該外輪とを該回転体方向へ相対的に押圧する手段を備えてなる単位減速部を2以上、複数備えてなり、一の単位減速部の該出力軸を、二の単位減速部の該入力軸とするマイクロトラクションドライブにおいて、
    前記単位減速部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体方向へ相対的に押圧して生じる圧接力の方向が、前記入力軸及び前記出力軸の前記軸線に平行となることを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  2. 請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の配置部内面に硬質皮膜を有することを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  3. 請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の配置部に軟質金属からなる保持部材を備え、該保持部材の内面が、該回転体の摺動面とされていることを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  4. 請求項1に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の配置部に、湾曲面が備えられていることを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  5. 請求項2に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、湾曲面が備えられていることを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  6. 請求項に記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、前記湾曲面が備えられていることを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  7. 請求項1からのいずれかに記載のマイクロトラクションドライブにおいて、筒状の外筐内に、2以上複数の前記単位減速部が、作業部と、該作業部を回転駆動する回転駆動源との間に備えられていることを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
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