JP4638455B2 - トラクションドライブおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トラクションドライブおよびその製造方法に関するものである。
印刷機械や工作機械等の減速機として、歯車式減速機を使用する場合には、騒音および振動が生じることが問題となるので、低騒音や低振動での動力伝達を可能とするために、トラクションドライブを動力伝達装置として使用することが一般的に知られている。トラクションドライブは、摩擦伝動装置の一種であり、相互に押し付けられた滑らかな表面を有する転がり要素間に形成される油膜を介して動力が伝達される(特許文献1参照)。
動力伝達装置は、動力を伝達する各部が金属製であるのが一般的であり、特許文献1には、上記転がり要素間に高潤滑性材料からなるプレートを配置することにより、転がり要素間の各金属部の干渉による騒音や振動の発生を抑制する技術が開示されている。
特開2001−304349号公報
しかしながら、上記転がり要素である転動体を保持器のポケット部に回転自在に保持するキャリア軸を備える動力伝達装置においては、保持器のポケット部と転動体との間において発生する摩擦が大きく、転動体と保持器のポケット部との摺動損失が大きいといった問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、低摩擦で摺動損失の小さいキャリア軸を備えるトラクションドライブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のトラクションドライブおよびその製造方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係るトラクションドライブは、中心軸線回りに回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の入力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する入力キャリア軸と、該入力キャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の出力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する出力キャリア軸と、前記入力キャリア軸と前記出力キャリア軸との間に位置し、これらキャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、前記入力キャリア軸の前記先端部内に入力側が収容され、かつ、前記出力キャリア軸の前記先端部内に出力側が収容された中間軸と、前記入力キャリア軸の各前記入力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の入力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた入力側転動体と、前記出力キャリア軸の各前記出力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の出力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた出力側転動体と、を備え、前記入力キャリア軸からの回転入力を、前記入力側転動体、前記中間軸、前記出力側転動体を介して、前記出力キャリア軸に出力するトラクションドライブにおいて、前記入力側ポケット部、および/または、出力側ポケット部の内側壁には、前記入力側転動体、および/または、前記出力側転動体との間に潤滑性材料が設けられ、該潤滑性材料が、前記入力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面、および/または、前記出力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面に沿って嵌め込まれる中空略円錐台形状とされるとともに、前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部の前記内側壁に沿って配置されるように、半径方向に立設された舌部を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、入力側転動体および/または出力側転動体が、入力キャリア軸および/または出力キャリア軸のポケット部に保持される。この場合において、入力側ポケット部、および/または、出力側ポケット部の内側壁には、前記入力側転動体、および/または、前記出力側転動体との間に潤滑性材料が設けられているので、ポケット部と転動体の金属同士が直接接触して干渉し合うことがない。したがって、ポケット部と転動体との間で発生する摩擦を抑制することができ、ポケット部と転動体との摺動損失を低減させることができる。
また、中空略円錐台状に形成された潤滑性材料を、入力キャリア軸および/または出力キャリア軸の先端部の内周面に沿って嵌め込むことにより、半径方向に立設された舌部が、複数の各ポケット部の内側壁に沿って配置される。したがって、複数のポケット部の内側壁と転動体との間に、潤滑性材料を一回の工程で設けることができる。
上記発明の参考例としての発明は、前記潤滑性材料が、前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部の内側壁に嵌め込まれる枠形状とされたポケット枠部であってもよい。
上記構成によれば、潤滑性材料が簡易な形状の枠型であるので、ポケット枠部を簡単に製造することができるとともに、ポケット部の内側壁に簡易に嵌め込むことができる。したがって、ポケット部の内側壁と転動体との間に、潤滑性材料を容易に設けることができる。
また、上記発明の参考例としての発明は、前記潤滑性材料が、前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部の内側壁にコーティングされることとしてもよい。
上記構成によれば、コーティング処理により、各ポケット部の内側壁に潤滑性材料を設けることができる。
また、上記発明の参考例としての発明は、前記潤滑性材料が、隣接する前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部を区画する連結部を包囲するように嵌め込まれるツメ部材であることとしてもよい。
上記構成によれば、潤滑性材料が簡易な形状のツメ型であるので、ツメ部材を簡単に製造することができるとともに、隣接するポケット部を区画する連結部に簡易に嵌め込むことができる。したがって、ポケット部の内側壁のうち、転動体の円筒面に対向する内側壁と転動体との間に、潤滑性材料を容易に設けることができる。
本発明は、トラクションドライブの製造方法が、中心軸線回りに回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の入力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する入力キャリア軸と、該入力キャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の出力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する出力キャリア軸と、前記入力キャリア軸と前記出力キャリア軸との間に位置し、これらキャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、前記入力キャリア軸の前記先端部内に入力側が収容され、かつ、前記出力キャリア軸の前記先端部内に出力側が収容された中間軸と、前記入力キャリア軸の各前記入力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の入力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた入力側転動体と、前記出力キャリア軸の各前記出力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の出力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた出力側転動体と、を備え、前記入力キャリア軸からの回転入力を、前記入力側転動体、前記中間軸、前記出力側転動体を介して、前記出力キャリア軸に出力するトラクションドライブの製造方法であって、前記入力側ポケット部、および/または、出力側ポケット部の内側壁のうち、前記入力側転動体、および/または、前記出力側転動体との間に潤滑性材料を設ける工程を備えることを特徴とする。
また、本発明は、該潤滑性材料を設ける工程が、前記潤滑性材料を、前記入力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面、および/または、前記出力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面に沿って嵌め込む中空略円錐台形状にする工程と、前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部の前記内側壁に沿って配置するように、半径方向に舌部を立設させる工程とを含んでいる。
上記トラクションドライブの製造方法の参考例としての発明は、前記潤滑性材料を、前記入力側ポケット部、および/または、出力側ポケット部の内側壁に嵌め込む枠形状にする工程を備えることとしてもよい。
また、上記トラクションドライブの製造方法の参考例としての発明は、前記潤滑性材料を、前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部の内側壁にコーティングする工程を備えることとしてもよい。
また、上記トラクションドライブの製造方法の参考例としての発明は、前記潤滑性材料を、隣接する前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部を区画する連結部を包囲するように嵌め込むツメ部材にする工程を備えることとしてもよい。
本発明によれば、キャリア軸のポケット部と転動体との間で発生する摩擦を小さくし、摺動損失を低減することができるという効果を奏する。
〔第1参考例の実施形態〕
以下に、本発明の第1参考例の実施形態に係るトラクションドライブ1について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るトラクションドライブ1は、図1に示すように、動力伝達機構3を備えている。
動力伝達機構3は、中心軸線回りに回転する入力キャリア軸7と、該入力キャリア軸7と同一軸線を有して回転する出力キャリア軸11と、入力キャリア軸7と出力キャリア軸11との間に位置する中間軸10と、入力キャリア軸7および出力キャリア軸11の外周側に位置するリング15と、入力キャリア軸7に保持されるとともに、中間軸10とリング15との間を転動する入力側転動体17と、出力キャリア軸11に保持されるとともに中間軸10とリング15との間を転動する出力側転動体19とを備えている。
符号21は、ロック機構を備えるブラシレスモータを示している。
以下、入力キャリア軸7と出力キャリア軸11とを合わせて、「キャリア軸7,11」といい、入力側転動体17と出力側転動体19とを合わせて、「転動体17,19」という。
入力キャリア軸7は、図2および図3に示すように、中心軸線回りに回転する棒状のシャフト8と、シャフト8の出力キャリア軸11側の先端に、中空略円錐台状の入力側先端部5とを有している。また、入力キャリア軸7は、入力側先端部5の円周方向に略等間隔に形成された複数の入力側ポケット部23を有している。
入力側ポケット部23は、図1および図2に示すように、入力側先端部5の開口方向を長手方向とする略長方形状に形成されており、入力側転動体17を収容するようになっている。また、入力側ポケット部23は、図5および図6に示すように、内側壁に沿って、高潤滑性材料のポケット枠25(図7参照)が嵌め込まれている。ポケット枠25に用いる高潤滑性材料としては、例えば、ポリ4フッ化エチレンを採用することができる。
ポケット枠25は、図7に示すように、ポケット部23の形状に対応した四角形の外形状を有している。このポケット枠25は、長手方向の両外側面の形状が平面状になっており、長手方向に直交する幅方向の両外側面の形状が内側に向かって凹の形状になっている。これにより、ポケット枠25の幅方向の両側面の出張り部分を、入力側ポケット部23の角部分に引っ掛けて、ポケット枠25を入力側ポケット部23の内側壁に沿って嵌め込むようになっている。
したがって、入力キャリア軸7は、入力側先端部5の入力側ポケット部23において、ポケット枠25を介して、入力側転動体17を回転可能に保持するようになっている。また、入力キャリア軸7は、中心軸線回りにシャフト8が回転すると、入力側ポケット部23に収容した入力側転動体17が、中間軸10の入力側転動面とリング15との間を転動するようになっている。
入力側転動体17は、図4に示すように、円柱形状に形成されており、入力側ポケット部23において、ポケット枠25の枠内で中心軸回りに自転可能となっている。この場合に、入力側ポケット部23の内側壁には、高潤滑性材料のポケット枠25が嵌め込まれているので、入力側ポケット部23の内側壁と入力側転動体17の転動面との金属同士が、直接接触しないようになっている。
出力キャリア軸11は、図2および図3に示すように、入力キャリア軸7と同一軸線回りに回転する棒状のシャフト12と、シャフト12の入力キャリア軸7側の先端に、中空略円錐台状の出力側先端部9とを有している。また、出力キャリア軸11は、出力側先端部9の円周方向に略等間隔に形成された複数の出力側ポケット部27を有している。
出力側ポケット部27は、図2に示すように、出力側先端部9の開口方向を長手方向とする略長方形状に形成されており、出力側転動体19を収容するようになっている。また、入力側ポケット部23と同様に、図5および図6に示すように、内側壁に沿って、高潤滑性材料のポケット枠25(図7参照)が嵌め込まれている。
したがって、出力キャリア軸11は、出力側先端部9の出力側ポケット部25において、ポケット枠25を介して、出力側転動体19を回転可能に保持するようになっている。また、出力キャリア軸11は、中心軸線回りにシャフト12が回転すると、出力側ポケット部27に収容した出力側転動体19が、中間軸10の出力側転動面とリング15との間を転動するようになっている。
以下、入力側先端部5と出力側先端部9とを合わせて、「先端部5,9」といい、入力側ポケット部23と出力側ポケット部27とを合わせて、「ポケット部23,27」という。
出力側転動体19は、図4に示すように、円柱形状に形成されており、出力側ポケット部27において、ポケット枠25の枠内で中心軸回りに自転可能となっている。この場合に、出力側ポケット部27の内側壁には、高潤滑性材料のポケット枠25が嵌め込まれているので、出力側ポケット部27の内側壁と出力側転動体19の転動面との金属同士が、直接接触しないようになっている。
中間軸10は、図1に示すように、入力キャリア軸7および出力キャリア軸11と同一軸線を有して回転するとともに、入力側先端部5および出力側先端部9との内周側に収容されている。
リング15は、入力側先端部5および出力側先端部9の外周側に位置し、図1において、ブラシレスモータ21のモータ軸13によって保持されている。
このように構成された本実施形態に係るトラクションドライブ1の作用について説明する。
入力キャリア軸7からの回転入力が、入力側転動体17、中間軸10、出力側転動体19を介して、出力キャリア軸11に出力される。具体的には、入力キャリア軸7が中心軸線回りに回転すると、入力側ポケット部23に保持される入力側転動体17が、中間軸10の入力側転動面とリング15との間を転動し、入力キャリア軸7からの回転入力が中間軸10に伝達される。入力キャリア軸7から回転力が伝達されることにより、中間軸10が中心軸線回りに回転すると、出力側ポケット部27に保持される出力側転動体19が、中間軸10の出力側転動面とリング15との間を転動し、入力キャリア軸7からの回転入力が、出力キャリア軸11に出力される。
入力側転動体17は、中間軸10の入力側転動面とリング15との間を転動しながら、入力側ポケット部23において中心軸回りに自転する。この場合に、入力側ポケット部23の内側壁と入力側転動体17との間には、高潤滑性材料のポケット枠25が介在するので、入力側ポケット部23と入力側転動体17の金属同士が直接接触して干渉し合うことを防ぐことができる。
同様に、出力側転動体19は、中間軸10の出力側転動面とリング15との間を転動しながら、出力側ポケット部27において中心軸回りに自転する。この場合に、出力側ポケット部27の内側壁と出力側転動体19との間には、高潤滑性材料のポケット枠25が介在するので、出力側ポケット部27と出力側転動体19の金属同士が直接接触して干渉し合うことを防ぐことができる。
以上説明したように、本実施形態に係るトラクションドライブ1によれば、入力側ポケット部23と入力側転動体17の金属同士、および、出力側ポケット部27と出力側転動体19の金属同士が直接接触して干渉し合うことがないので、これらポケット部23,27と転動体17,19との間で発生する摩擦を抑制することができ、ポケット部23,27と転動体17,19との摺動損失を低減することができる。
また、ポケット枠25は、簡易な形状の枠型であるので、簡単に製造することができ、量産することが可能となる。また、ポケット部23,27の内側壁に簡易に嵌め込むことができる。したがって、ポケット部23,27の内側壁と転動体17,19との間に、潤滑性材料を容易に設けることができる。
本発明の一実施形態〕
次に、本発明の実施形態に係るトラクションドライブ31について、図8を用いて説明する。
本実施形態に係るトラクションドライブ31は、第1参考例の実施形態に係るトラクションドライブ1の高潤滑性材料のポケット枠25が、先端枠33となっている点で、第1参考例の実施形態と異なる。先端枠33の材料としては、第1参考例の実施形態と同様のものを用いることができる。
以下、第1参考例の実施形態に係るトラクションドライブ1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
先端枠33は、図8に示すように、先端部5,9の内周面に沿って嵌め込まれる中空略円錐台形状とされている。また、各ポケット部23,27の長手方向(軸線方向)の内側壁に沿って配置されるように、半径方向に立設された舌部35を備えている。
先端枠33は、例えば、図8に示すように、中空略円錐台形状の一部を簡易に内側に弾性変形させることができるようになっており、先端部5,9においては、その反発作用により形状復帰して、先端部5,9の内周面に沿って嵌め込まれるようになっている。これにより、先端部5,9と先端枠33とが密着するようになっている。この場合に、ポケット部23,27からは、長手方向(軸線方向)の内側壁に沿って、先端枠33の舌部35が半径方向外方に突出するようになっている。
したがって、キャリア軸7,11の先端は、半径方向に見て、先端部5,9と先端枠33との2層構造となっている。
このような構成によれば、中空略円錐台状に形成された先端枠33を、先端部5,9の内周面に沿って嵌め込むことにより、半径方向に立設された舌部35が、複数の各ポケット部23,27の長手方向(軸線方向)の内側壁に沿って配置される。したがって、複数のポケット部23,27の内側壁と転動体17,19との間に、潤滑性材料を一回の工程で設けることができる。
第2参考例の実施形態〕
次に、本発明の第2参考例の実施形態に係るトラクションドライブ37について、図9および図10を用いて説明する。
本実施形態に係るトラクションドライブ37は、ポケット部23,27の内側壁が、高潤滑性材料によりコーティングされている点で、第1の実施形態と異なる。高潤滑性材料としては、第1参考例の実施形態と同様のものを用いることができる。
本実施形態においては、例えば、図9および図10に例示されるように、先端部5,9の外周面および内周面が、所定の隙間を空けて型39で覆われ、各ポケット部23,27には、中子41が入れられる。そして、型39と、先端部5,9の表面全体との隙間に、高潤滑性材料が流し込まれることにより、先端部5,9の表面全体にコーティング部43が設けられるようになっている。
このような構成によれば、コーティング処理により、各ポケット部23,27の内側壁に高潤滑性材料を設けることができる。
なお、本実施形態では、型39を用いて、先端部5,9の表面全体を高潤滑性材料によりコーティングすることを例示して説明したが、これに代えて、例えば、各ポケット部23,27の内側壁のみを、高潤滑性材料によりコーティングすることとしてもよい。
第3参考例の実施形態〕
次に、本発明の第3参考例の実施形態に係るトラクションドライブ45について、図11〜図13を用いて説明する。
本実施形態に係るトラクションドライブ45は、図11〜図13に示すように、第1の実施形態に係るトラクションドライブ1の高潤滑性材料のポケット枠25が、ツメ部49となっている点で、第1参考例の実施形態と異なる。ツメ部49の材料としては、第1参考例の実施形態と同様のものを用いることができる。
ツメ部49は、図12および図13に示されるように、底面の長手方向における両側部から立設されたツメ部分51を有している。対向する両ツメ部分51間の寸法は、隣接する各ポケット部23,27を区画する連結部47の幅寸法と略等しくなっている。また、底面に対するツメ部分51の立設角度は、鋭角とされている。
また、ツメ部49の長手方向の寸法は、ポケット部23,27の長手方向の寸法より短く、かつ、転動体17,19の転動面の長さより長いか、あるいは、略等しくなっている。また、ツメ部49の長手方向の両側面、すなわち、図12および図13に示すツメ部分51は、ポケット部23,27の内側壁の高さと略等しい高さになっている。
ツメ部49は、例えば、先端部5,9の外周面側から連結部47を包囲するように、ツメ部分51がポケット部23,27の内側壁に沿って嵌め込まれるようになっている。ツメ部49の底面に対するツメ部分51の立設角度が鋭角とされているので、ツメ部49は、連結部47を挟み込むように固定され、脱落しにくいようになっている。
なお、ツメ部49は、ツメ部分51の寸法が、ポケット部23,27の内側壁と転動体17、19との金属同士が接触しないように形成されていればよい。
このような構成によれば、ツメ部49は、簡易な形状のツメ型であるので、簡単に製造することができ、量産することが可能となる。また、隣接するポケット部23,27を区画する連結部47に簡易に嵌め込むことができる。したがって、ポケット部23,27の内側壁のうち、転動体17,19の円筒面に対向する内側壁と転動体17,19との間に、潤滑性材料を容易に設けることができる。
本発明の第1参考例の実施形態に係るトラクションドライブの動力伝達機構を示す概略図である。 図1のキャリア軸を示す概略図である。 図1のキャリア軸の先端部を開口側から見た概略図である。 図1の先端部のポケット部に収容される転動体を示す概略図である。 ポケット部にポケット枠が嵌めこまれた図1の先端部の断面図である。 ポケット部にポケット枠が嵌めこまれた図1の先端部を示す概略図である。 図5のポケット枠を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブのキャリア軸に先端枠が設けられる様子を示した図である。 本発明の第2参考例の実施形態に係るトラクションドライブのポケット部の内側壁をコーティングする様子を示す図である。 図9のポケット部の内側壁がコーティング処理された図9のポケット部を示す概略図である 本発明の第3参考例の実施形態に係るトラクションドライブのポケット部にツメ部が嵌め込まれた様子を示す図である。 ツメ部が嵌め込まれた図11のポケット部を示す概略図である。 ツメ部が嵌め込まれた図11のポケット部を別の角度から見た概略図である。
1 トラクションドライブ
7 入力キャリア軸
10 中間軸
11 出力キャリア軸
17 入力側転動体
19 出力側転動体
23 入力側ポケット部
27 出力側ポケット部

Claims (2)

  1. 中心軸線回りに回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の入力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する入力キャリア軸と、
    該入力キャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の出力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する出力キャリア軸と、
    前記入力キャリア軸と前記出力キャリア軸との間に位置し、これらキャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、前記入力キャリア軸の前記先端部内に入力側が収容され、かつ、前記出力キャリア軸の前記先端部内に出力側が収容された中間軸と、
    前記入力キャリア軸の各前記入力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の入力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた入力側転動体と、
    前記出力キャリア軸の各前記出力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の出力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた出力側転動体と、を備え、
    前記入力キャリア軸からの回転入力を、前記入力側転動体、前記中間軸、前記出力側転動体を介して、前記出力キャリア軸に出力するトラクションドライブにおいて、
    前記入力側ポケット部、および/または、出力側ポケット部の内側壁には、前記入力側転動体、および/または、前記出力側転動体との間に潤滑性材料が設けられ
    該潤滑性材料が、前記入力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面、および/または、前記出力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面に沿って嵌め込まれる中空略円錐台形状とされるとともに、前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部の前記内側壁に沿って配置されるように、半径方向に立設された舌部を備えているトラクションドライブ。
  2. 中心軸線回りに回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の入力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する入力キャリア軸と、
    該入力キャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、円周方向に略等間隔に複数の出力ポケット部が形成された中空略円錐台状の先端部を有する出力キャリア軸と、
    前記入力キャリア軸と前記出力キャリア軸との間に位置し、これらキャリア軸と同一軸線を有して回転するとともに、前記入力キャリア軸の前記先端部内に入力側が収容され、かつ、前記出力キャリア軸の前記先端部内に出力側が収容された中間軸と、
    前記入力キャリア軸の各前記入力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の入力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた入力側転動体と、
    前記出力キャリア軸の各前記出力ポケット部にそれぞれ収容されるとともに、内周側に位置する前記中間軸の出力側転動面と外周側に位置するリングとの間を転動する円柱形状とされた出力側転動体と、を備え、
    前記入力キャリア軸からの回転入力を、前記入力側転動体、前記中間軸、前記出力側転動体を介して、前記出力キャリア軸に出力するトラクションドライブの製造方法であって、
    前記入力側ポケット部、および/または、出力側ポケット部の内側壁のうち、前記入力側転動体、および/または、前記出力側転動体との間に潤滑性材料を設ける工程を備え
    該潤滑性材料を設ける工程が、前記潤滑性材料を、前記入力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面、および/または、前記出力キャリア軸の中空略円錐台状の前記先端部の内周面に沿って嵌め込む中空略円錐台形状にする工程と、前記入力側ポケット部、および/または、前記出力側ポケット部の前記内側壁に沿って配置するように、半径方向に舌部を立設させる工程とを含むトラクションドライブの製造方法。
JP2007044023A 2007-02-23 2007-02-23 トラクションドライブおよびその製造方法 Active JP4638455B2 (ja)

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