JP2003336705A - マイクロトラクションドライブ - Google Patents

マイクロトラクションドライブ

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JP2003336705A
JP2003336705A JP2002143202A JP2002143202A JP2003336705A JP 2003336705 A JP2003336705 A JP 2003336705A JP 2002143202 A JP2002143202 A JP 2002143202A JP 2002143202 A JP2002143202 A JP 2002143202A JP 2003336705 A JP2003336705 A JP 2003336705A
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Akihiko Umeda
彰彦 梅田
Yasuyoshi Touzaki
康嘉 東崎
Masaya Kouno
将弥 河野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型装置内の限られた寸法内に備えるこ
とができ、ギヤの歯切りの必要がなく、製作容易で、強
度が高く、大きな伝達トルクを有することができるよう
にする。 【解決手段】 筐体101と、筐体101に回転自在に
支持された入力軸102と、筐体101に入力軸102
と同軸線上に回転自在に支持された出力軸(中間軸)1
04(103)とを備え、入力軸102に設けられた内
輪105と、筐体101に対して回転方向が固定された
外輪109との間に入力軸102の中心軸回りに公転す
る回転体111を嵌装し、出力軸104に設けられた保
持器112と回転体111とを係合させ、内輪105と
外輪109とを回転体111方向へ相対的に押圧する手
段を備えてなる単位減速部を2以上、複数備えてなり、
一の単位減速部の出力軸104を、二の単位減速部の入
力軸(中間軸)102(103)とすることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小サイズの装置内
にも収められ、破損の恐れが少なく大きな伝達トルクを
得られるマイクロトラクションドライブに関する。
【0002】
【従来の技術】土壌調査用の小型掘削装置や、タービン
ロータ中心孔レプリカ採取装置のように、小径の筒状の
本体内にモータ等の回転駆動源を備え本体先端の作業部
を回転駆動するマイクロロボット等小型装置において
は、本体内の径は約10〜数10mmと小さく、そのよ
うな限られた寸法内にマイクロトラクションドライブを
備える場合、従来の減速ギヤや遊星ギヤで構成するとギ
ヤのモジュールは、例えば0.05mm以下というよう
な少モジュールとなり、現状の加工方法では工作精度が
悪く製作上の問題があるとともに、ギヤの強度上の問題
を生じ作業部のトルクを著しく制約され、あるいは破損
の恐れが高いものとなった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な事情を考慮してなされたもので、その目的は、上記の
ような従来のマイクロトラクションドライブの問題点を
解消し、小型装置内の限られた寸法内に備えることがで
き、ギヤの歯切りの必要がなく、製作容易で、強度が高
く、大きな伝達トルクを有するマイクロトラクションド
ライブを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロトラク
ションドライブでは、上記課題を解決するため、以下の
手段を採用した。請求項1にかかる発明は、前記筐体
と、該筐体に回転自在に支持された前記入力軸と、該筐
体に該入力軸と同軸線上に回転自在に支持された前記出
力軸とを備え、該入力軸に設けられた前記内輪と、該筐
体に対して回転方向が固定された前記外輪との間に該入
力軸の中心軸回りに公転する前記回転体を嵌装し、該出
力軸に設けられた前記保持器と該回転体とを係合させ、
該内輪と該外輪とを該回転体方向へ相対的に押圧する手
段を備えてなる前記単位減速部を2以上、複数備えてな
り、前記一の単位減速部の該出力軸を、前記二の単位減
速部の該入力軸とすることを特徴とする。この発明にか
かるマイクロトラクションドライブによれば、遊星ギヤ
と同様に該一の単位減速部の該出力軸は、該内輪の外周
面の径と、該外輪の内周面の径との関係に基づき、該一
の単位減速部の該入力軸の回転によって中心軸回りを公
転する該回転体により、該一の単位減速部の該入力軸の
回転に対し一定の減速比で減速されて回転し、さらに、
該一の単位減速部の該出力軸を該二の単位減速部の該入
力軸とすることで、上記と同様にして、該二の単位減速
部の該出力軸は、該二の単位減速部の該入力軸の回転に
対し一定の減速比で減速されて回転することができる。
つまり、該二の単位減速部の該出力軸は、該一の単位減
速部の該入力軸の回転に対し一定の減速比で減速されて
回転することができる。
【0005】請求項2にかかる発明は、請求項1記載の
マイクロトラクションドライブにおいて、前記単位減速
部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体方向へ相対的
に押圧する方向が、前記入力軸及び前記出力軸の前記軸
線を通る前記仮想平面上にて該軸線と交差する方向であ
ることを特徴とする。この発明にかかるマイクロトラク
ションドライブによれば、該内輪と該回転体及び該外輪
と該回転体との接触面には、該入力軸及び該出力軸の該
軸線を通る該仮想平面上にて該軸線と交差する方向に押
圧されているため、該方向に働く強い接触力が与えられ
る。
【0006】請求項3にかかる発明は、請求項1記載の
マイクロトラクションドライブにおいて、前記単位減速
部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体方向へ相対的
に押圧する方向が、前記入力軸及び前記出力軸の前記軸
線に平行となることを特徴とする。この発明にかかるマ
イクロトラクションドライブによれば、該内輪と該回転
体及び該外輪と該回転体との前記接触面には、該入力軸
及び該出力軸の該軸線に平行な方向に押圧されているた
め、該方向に働く強い接触力が与えられる。
【0007】請求項4にかかる発明は、請求項1から3
のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブにお
いて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部内面に前
記硬質皮膜を有することを特徴とする。この発明にかか
るマイクロトラクションドライブによれば、該硬質皮膜
が、該保持器の該配置部内面に形成され、前記入力軸の
回転によって中心軸回りを自転しながら公転する該回転
体と該硬質皮膜とが摺動する。
【0008】請求項5にかかる発明は、請求項1から3
のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブにお
いて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に軟質金
属からなる前記保持部材を備え、該保持部材の内面が、
該回転体の前記摺動面とされていることを特徴とする。
この発明にかかるマイクロトラクションドライブによれ
ば、軟質金属からなる該保持部材が、該保持器の該配置
部に配置され、前記入力軸の回転によって中心軸回りを
自転しながら公転する該回転体と該保持部材とが摺動す
る。該保持部材は摺動により摩耗し、該摺動面の面積が
広くなることで、該摺動面の面圧が低下する。
【0009】請求項6にかかる発明は、請求項1から3
のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブにお
いて、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、前記
湾曲面を設けられていることを特徴とする。この発明に
かかるマイクロトラクションドライブによれば、該湾曲
面が、該保持器の該配置部に形成され、前記入力軸の回
転によって中心軸回りを自転しながら公転する該回転体
と該湾曲面とが摺動面となる。
【0010】請求項7にかかる発明は、請求項4に記載
のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器
は、前記回転体の前記配置部に、前記湾曲面を設けられ
ていることを特徴とする。この発明にかかるマイクロト
ラクションドライブによれば、該硬質皮膜が形成された
該湾曲面が、該保持器の該配置部に配置され、前記入力
軸の回転によって中心軸回りを自転しながら公転する該
回転体と該硬質皮膜が形成された該湾曲面とが摺動面と
なる。
【0011】請求項8にかかる発明は、請求項5に記載
のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持器
は、前記回転体の前記配置部に、前記湾曲面を設けられ
ていることを特徴とする。この発明にかかるマイクロト
ラクションドライブによれば、該湾曲面が設けられてい
る該保持部材が、該保持器の該配置部に配置され、前記
入力軸の回転によって中心軸回りを自転しながら公転す
る該回転体と該湾曲面が設けられている該保持部材とが
摺動面となる。
【0012】請求項9にかかる発明は、請求項1から8
のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブにお
いて、筒状の前記外筐内に、2以上複数の前記単位減速
部が、前記作業部と、該作業部を回転駆動する回転駆動
源との間に備えられてなることを特徴とする。この発明
にかかるマイクロトラクションドライブによれば、
前記回転駆動源からの回転駆動力を減速して作業部に伝
達することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、この発明の
実施の形態について説明する。図1、図2(a)、図2
(b)はこの発明の第1の実施形態を示す図である。図
1、図2(a)、図2(b)においてマイクロトラクシ
ョンドライブ100は、筐体101と、筐体101に回
転自在に支持された入力軸102と、筐体101に入力
軸102と同軸線上に回転自在に支持された中間軸10
3と、筐体101に入力軸102と同軸線上に回転自在
に支持された出力軸104とを備えている。入力軸10
2は、第1内輪(内輪)105を備え、第1内輪105
の外周面には周方向に凹溝が設けられて第1内輪軌道面
106が形成され、中間軸103は、第2内輪(内輪)
107を備え、第2内輪107の外周部には周方向に凹
溝が設けられて第2内輪軌道面108が形成され、筐体
101には、回転方向への移動が固定された外輪109
が備えられている。
【0014】鋼製の玉(回転体)111は、第1内輪軌
道面106と外輪109の内周部の外輪軌道面110と
の間と、第2内輪軌道面108と外輪109との間と
に、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸
線に対して等間隔環状に複数配置されている。第1保持
器(保持器)112は、第1内輪105と外輪109と
の間に円筒状に配置され、第2保持器(保持器)113
は、第2内輪107と外輪109との間に円筒状に配置
されている。第1保持器112と第2保持器113とに
は、入力軸102、中間軸103及び出力軸104の軸
線に対して等間隔環状に複数の穴である配置部114が
形成され、第1保持器112と鋼製の玉111とが配置
部114にて係合され、第2保持器113と鋼製の玉1
11とが配置部114にて係合されていて、第1保持器
112は中間軸103に係合され、第2保持器113は
出力軸104に係合されている。
【0015】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ100においては、図1、図2(a)、図2
(b)に示すように、入力軸102から第1内輪105
に回転力が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉
111が自転しながら入力軸102の軸線回りを公転す
る。この鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1
保持器112に伝達され、第1保持器112に係合され
ている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸
103から第2内輪107に回転力が伝えられ、第2内
輪軌道面108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、
鋼製の玉111の公転により第2保持器113に伝達さ
れ、第2保持器113に係合されている出力軸104に
伝えられ、出力として取り出される。
【0016】外輪109は、第1内輪軌道面106上に
配置された鋼製の玉111を外輪軌道面110で圧接す
るように焼嵌めされていて、外輪軌道面110と、鋼製
の玉111と第1内輪軌道面106との圧接点に、接触
面の法線方向(入力軸102、中間軸103及び出力軸
104の軸線に直交する方向)の圧接力が強く加えられ
た状態になっている。そのため鋼製の玉111は、第1
内輪軌道面106と外輪軌道面110とを滑りを起こさ
ず転動する。
【0017】同様にして、外輪109の焼嵌めにより、
外輪軌道面110と、鋼製の玉111と第2内輪軌道面
108との圧接点に、圧接力が強く加えられた状態にな
っており、鋼製の玉111は、第2内輪軌道面108と
外輪軌道面110とを滑りを起こさず転動する。
【0018】中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にし
て、第1内輪軌道面106の径と外輪軌道面110の径
との関係に基づき、入力軸102の回転によって入力軸
102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する鋼製
の玉111により、入力軸102の回転に対し一定の減
速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸10
4は、第2内輪軌道面108の径と外輪軌道面110の
径との関係に基づき、中間軸103の回転によって中間
軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公転する鋼
製の玉111により、中間軸103の回転に対し一定の
減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸104
は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で減速さ
れて回転される。
【0019】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ100においては、遊星ギヤ装置と同じく、小
サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製
の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるか
ら、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化し
ても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。
しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部
材の製造が極めて容易となり強度も高く、外輪109の
焼嵌めで強い法線力を与えることにより、接触面での十
分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブと
して大きな伝達トルクを有することができる。
【0020】図3はこの発明の第2の実施形態を示すで
ある。図3においてマイクロトラクションドライブ20
0は、その基本構成は、図1、図2(a)、図2(b)
に示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を
付し、その説明を省略する。図3において、マイクロト
ラクションドライブ200の第1内輪(内輪)201に
は、中間軸103側が開いたアングル溝である第1内輪
軌道面202が形成され、第2内輪(内輪)203に
は、出力軸104側に開いたアングル溝である第2内輪
軌道面204が形成されている。
【0021】筐体101は、入力軸102側に回転方向
への移動が固定された第1外輪(外輪)205と、出力
軸104側に回転方向への移動が固定された第2外輪
(外輪)206とを備えており、第1外輪205と第2
外輪206とには、それぞれ入力軸102側に開いたア
ングル溝である第1外輪軌道面207と第2外輪軌道面
208とが形成されている。
【0022】中間軸支持内輪209は、第2内輪203
と第1保持器112との間の中間軸103上に設けら
れ、中間軸支持外輪210は、筐体101の概中央部に
筐体101と相対移動不可に設けられている。中間軸支
持内輪209には入力軸102側に開いたアングル溝が
設けられ、中間軸支持外輪210には出力軸104側に
開いたアングル溝が設けられ、軸受玉211が、中間軸
支持外輪210と中間軸支持内輪209との間に嵌装さ
れ、中間軸支持軸受212が構成される。
【0023】第1バネ213は、中間軸支持外輪210
と第1外輪205との間に、第1外輪205を入力軸1
02側に付勢するように配置され、第2バネ214は、
筐体101と第2外輪206との間に、第2外輪206
を入力軸102側に付勢するように配置されている。
【0024】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ200においては、図3に示すように、入力軸
102から第1内輪201に回転力が伝えられ、第1内
輪軌道面202を鋼製の玉111が公転し、回転力は、
第1保持器112に伝達され、第1保持器112に係合
されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中
間軸103から第2内輪203に回転力が伝えられ、第
2内輪軌道面204を鋼製の玉111が公転し、回転力
は、鋼製の玉111の公転により第2保持器113に伝
達され、第2保持器113に係合されている出力軸10
4に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0025】第1外輪205は、第1バネ213により
入力軸102側に付勢され、第1外輪軌道面207と、
第1内輪軌道面202上に配置された鋼製の玉111
と、第1内輪軌道面202とが圧接され、第1外輪軌道
面207と、鋼製の玉111と、第1内輪軌道面202
との圧接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸
104の軸線を中心軸線とした仮想円錐面上で、軸線に
向かう方向に働く圧接力が強く加えられた状態になって
いる。そのため鋼製の玉111は、第1内輪軌道面20
2と第1外輪軌道面207と滑りを起こさず転動する。
【0026】同様にして、第2外輪206は、第2バネ
214により入力軸102側に付勢され、第2外輪軌道
面208と、第2内輪軌道面204上に配置された鋼製
の玉111と、第2内輪軌道面204とが圧接され、鋼
製の玉111は、第2内輪軌道面204と第2外輪軌道
面208と滑りを起こさず転動する。
【0027】中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にし
て、第1内輪軌道面202の径と第1外輪軌道面207
の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入
力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する
鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定
の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸
104は、第2内輪軌道面204の径と第2外輪軌道面
208の径との関係に基づき、中間軸103の回転によ
って中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公
転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対
し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸
104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で
減速されて回転される。
【0028】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ200においては、遊星ギヤ装置と同じく、小
サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製
の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるか
ら、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化し
ても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。
しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部
材の製造が極めて容易となり強度も高くなる。また第1
バネ213と第2バネ214の付勢力により、強い圧接
力を与えることができ、接触面での十分な伝達力が得ら
れ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達ト
ルクを有することができる。
【0029】図4はこの発明の第3の実施形態を示すで
ある。図4においてマイクロトラクションドライブ30
0は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に
示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付
し、その説明を省略する。図4において、マイクロトラ
クションドライブ300の第1内輪(内輪)301に
は、中間軸103側が開いたアングル溝である第1内輪
軌道面302が形成され、第2内輪(内輪)303に
は、出力軸104側に開いたアングル溝である第2内輪
軌道面304が形成されている。
【0030】筐体101は、入力軸102側に回転方向
への移動が固定された第1外輪(外輪)305と、出力
軸104側に回転方向への移動が固定された第2外輪
(外輪)306とを備えており、第1外輪305と第2
外輪306とには、それぞれ入力軸102側に開いたア
ングル溝である第1外輪軌道面307と第2外輪軌道面
308とが形成されている。
【0031】間座309は、第1外輪305と第2外輪
306との間に、第1外輪305と第2外輪306とを
係合するように配置され、バネ310は、筐体101と
第2外輪306との間に、第2外輪306と間座309
を介して第1外輪305を入力軸102側に付勢するよ
うに配置されている。
【0032】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ300においては、図4に示すように、入力軸
102から第1内輪301に回転力が伝えられ、第1内
輪軌道面302を鋼製の玉111が公転し、回転力は、
第1保持器112に伝達され、第1保持器112に係合
されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中
間軸103から第2内輪303に回転力が伝えられ、第
2内輪軌道面304を鋼製の玉111が公転し、回転力
は、鋼製の玉111の公転により第2保持器113に伝
達され、第2保持器113に係合されている出力軸10
4に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0033】第2外輪306は、バネ310により入力
軸102側に付勢され、第2外輪軌道面308と、第2
内輪軌道面304上に配置された鋼製の玉111と、第
2内輪軌道面304とが圧接され、第2外輪軌道面30
8と、鋼製の玉111と、第2内輪軌道面304との圧
接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸104
の軸線を中心軸線とした仮想円錐面上で、軸線に向かう
方向に働く圧接力が強く加えられた状態になっている。
そのため鋼製の玉111は、第2内輪軌道面304と第
2外輪軌道面308と滑りを起こさず転動する。
【0034】同様にして、第1外輪305は、第1外輪
305と間座309を介してバネ310により入力軸1
02側に付勢され、第1外輪軌道面307と、第1内輪
軌道面302上に配置された鋼製の玉111と、第1内
輪軌道面302とが圧接され、鋼製の玉111は、第1
内輪軌道面302と第1外輪軌道面307と滑りを起こ
さず転動する。
【0035】中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にし
て、第1内輪軌道面302の径と第1外輪軌道面307
の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入
力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する
鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定
の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸
104は、第2内輪軌道面304の径と第2外輪軌道面
308の径との関係に基づき、中間軸103の回転によ
って中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公
転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対
し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸
104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で
減速されて回転される。
【0036】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ300においては、遊星ギヤ装置と同じく、小
サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製
の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるか
ら、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化し
ても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。
しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部
材の製造が極めて容易となり強度も高くなる。またバネ
310の付勢力により、強い圧接力を与えることによ
り、接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラク
ションドライブとして大きな伝達トルクを有することが
できる。
【0037】図5はこの発明の第4の実施形態を示すで
ある。図5においてマイクロトラクションドライブ40
0は、その基本構成は図1、図2(a)、図2(b)に
示すものと同様であり、同一構成要素には同一符号を付
し、その説明を省略する。図5において、マイクロトラ
クションドライブ400の第1内輪(内輪)401は、
入力軸102の中間軸103側端部に、入力軸102の
軸線と直交する円盤形状を形成しており、第1内輪40
1の中間軸103側端面には、入力軸102中心軸を中
心とした環状凹溝である第1内輪軌道面402が形成さ
れている。第2内輪(内輪)403は、中間軸103の
出力軸104側端部に、中間軸103の軸線と直交する
円盤形状を形成しており、第2内輪403の出力軸10
4側端面には、入力軸102の軸線を中心とした環状凹
溝である第2内輪軌道面404が形成されている。筐体
101には、入力軸102側に、回転方向への移動が固
定された第1外輪(外輪)405と、出力軸104側
に、回転方向への移動が固定された第2外輪(外輪)4
06とが備えられている。
【0038】鋼製の玉111は、第1内輪軌道面402
と第1外輪405の入力軸102側側面の第1外輪軌道
面407との間と、第2内輪軌道面404と第2外輪4
06の入力軸102側側面の第2外輪軌道面408との
間とに配置されている。第1保持器(保持器)409
は、第1内輪401と第1外輪405との間に円盤状に
配置され、第2保持器(保持器)410は、第2内輪4
03と第2外輪406の間に円盤状に配置されている。
第1保持器409と鋼製の玉111とが係合され、第2
保持器410と鋼製の玉111とが係合され、第1保持
器409と第2保持器410とは、それぞれ中間軸10
3と出力軸104とに係合されている。
【0039】中間軸支持内輪411は、第2内輪403
と第1外輪405との間の中間軸103上に設けられ、
中間軸支持外輪412は、筐体101の概中央部に筐体
101と相対移動不可に設けられている。中間軸支持内
輪411には、入力軸102側に開いたアングル溝が設
けられ、中間軸支持外輪412には、出力軸104側に
開いたアングル溝が設けられている。軸受玉413が、
中間軸支持外輪412と中間軸支持内輪411との間に
嵌装され、中間軸支持軸受414が構成されている。
【0040】第1バネ415は、中間軸支持外輪412
と第1外輪405との間に、第1外輪405を入力軸1
02側に付勢するように配置され、第2バネ416は、
筐体101と第2外輪406との間に、第2外輪406
を入力軸102側に付勢するように配置されている。
【0041】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ400においては、図5に示すように、入力軸
102から第1内輪401に回転力が伝えられ、第1内
輪軌道面402を鋼製の玉111が公転し、回転力は、
第1保持器409に伝達され、第1保持器409に係合
されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中
間軸103から第2内輪403に回転力が伝えられ、第
2内輪軌道面404を鋼製の玉111が公転し、回転力
は、鋼製の玉111の公転により第2保持器410に伝
達され、第2保持器410に係合されている出力軸10
4に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0042】第1外輪405は、第1バネ415により
入力軸102側に付勢され、第1外輪軌道面407と、
第1内輪軌道面402上に配置された鋼製の玉111
と、第1内輪軌道面402とが圧接され、第1外輪軌道
面407と、鋼製の玉111と、第1内輪軌道面402
との圧接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸
104の軸線方向に働く圧接力が強く加えられた状態に
なっている。そのため鋼製の玉111は、第1内輪軌道
面402と第1外輪軌道面407と滑りを起こさず転動
する。
【0043】同様にして、第2外輪406は、第2バネ
416により入力軸102側に付勢され、第2外輪軌道
面408と、第2内輪軌道面404上に配置された鋼製
の玉111と、第2内輪軌道面404とが圧接され、鋼
製の玉111は、第2内輪軌道面404と第2外輪軌道
面408と滑りを起こさず転動する。
【0044】中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にし
て、第1内輪軌道面402の径と第1外輪軌道面407
の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入
力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する
鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定
の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸
104は、第2内輪軌道面404の径と第2外輪軌道面
408の径との関係に基づき、中間軸103の回転によ
って中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公
転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対
し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸
104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で
減速されて回転される。
【0045】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ400においては、遊星ギヤ装置と同じく、小
サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製
の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるか
ら、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化し
ても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。
しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部
材の製造が極めて容易となり強度も高なる。また第1バ
ネ415と第2バネ416の付勢力により、強い圧接力
を与えることにより、接触面での十分な伝達力が得ら
れ、マイクロトラクションドライブとして大きな伝達ト
ルクを有することができる。
【0046】図6はこの発明の第5の実施形態を示すで
ある。図6においてマイクロトラクションドライブ50
0は、その基本構成は図6に示すものと同様であり、同
一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
図6において、マイクロトラクションドライブ500
は、玉501は、第1外輪407と第2内輪403の間
に、中間軸103の軸線回りに配置され、玉501を個
々に緩く嵌める穴状の配置部(図示されていない)を備
える中間保持器502により、等間隔に配置されてい
る。バネ503は、筐体101と第2外輪408の間
に、第2外輪408を入力軸102側に付勢するように
配置されている。
【0047】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ500においては、図6に示すように、入力軸
102から第1内輪401に回転力が伝えられ、第1内
輪軌道面402を鋼製の玉111が公転し、回転力は、
第1保持器409に伝達され、第1保持器409に係合
されている中間軸103に伝えられる。以後同様に、中
間軸103から第2内輪403に回転力が伝えられ、第
2内輪軌道面404を鋼製の玉111が公転し、回転力
は、鋼製の玉111の公転により第2保持器410に伝
達され、第2保持器410に係合されている出力軸10
4に伝えられ、出力としてとりだされる。
【0048】第2外輪408は、バネ503により入力
軸102側に付勢され、第2外輪軌道面408と、第2
内輪軌道面404上に配置された鋼製の玉111と、第
2内輪軌道面404とが圧接され、第2外輪軌道面40
8と、鋼製の玉111と、第2内輪軌道面404との圧
接点に、入力軸102、中間軸103及び出力軸104
の軸線方向に働く圧接力が強く加えられた状態になって
いる。そのため鋼製の玉111は、第2内輪軌道面40
4と第2外輪軌道面408と滑りを起こさず転動する。
【0049】同様にして、第1外輪407は、第2外輪
408、玉501、第2内輪403、鋼の玉111を介
してバネ503により入力軸102側に付勢され、第1
外輪軌道面407と、第1内輪軌道面402上に配置さ
れた鋼製の玉111と、第1内輪軌道面402とが圧接
され、鋼製の玉111は、第1内輪軌道面402と第1
外輪軌道面407と滑りを起こさず転動する。
【0050】中間軸103は、遊星ギヤ装置と同様にし
て、第1内輪軌道面402の径と第1外輪軌道面407
の径との関係に基づき、入力軸102の回転によって入
力軸102及び中間軸103の中心軸線回りを公転する
鋼製の玉111により、入力軸102の回転に対し一定
の減速比で減速されて回転する。さらに同様に、出力軸
104は、第2内輪軌道面404の径と第2外輪軌道面
408の径との関係に基づき、中間軸103の回転によ
って中間軸103及び出力軸104の中心軸線回りを公
転する鋼製の玉111により、中間軸103の回転に対
し一定の減速比で減速されて回転する。つまり、出力軸
104は、入力軸102の回転に対して一定の減速比で
減速されて回転される。
【0051】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ500においては、遊星ギヤ装置と同じく、小
サイズであっても広い範囲から減速比が設定でき、鋼製
の玉111は滑らかな回転面を有する回転体であるか
ら、歯車の歯を有する必要がないため、装置を小型化し
ても微細な歯車の製造上、強度上の問題を発生しない。
しかも歯車に替えて鋼製の玉111を用いるので、各部
材の製造が極めて容易となり強度も高くなる。またバネ
503の付勢力により、強い圧接力を与えることによ
り、接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラク
ションドライブとして大きな伝達トルクを有することが
できる。
【0052】図7(a)、図7(b)は、上記の実施形
態における保持器の変形例を示す図である。図7
(a)、図7(b)におけるマイクロトラクションドラ
イブ600は、その基本構成は図1、図2(a)、図2
(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一
符号を付し、その説明を省略する。図7(a)、図7
(b)において、マイクロトラクションドライブ600
の第1保持器(保持器)601と第2保持器(保持器)
602とは、鋼製の玉111の配置部604内面にダイ
ヤモンドライクカーボンからなる硬質皮膜603が形成
されている。
【0053】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ600においては、図7(a)、図7(b)に
示すように、入力軸102から第1内輪401に回転力
が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が
自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この
鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器6
01に伝達され、第1保持器601に係合されている中
間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103か
ら第2内輪403に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面
108を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉
111の公転により第2保持器602に伝達され、第2
保持器602に係合されている出力軸104に伝えら
れ、出力としてとりだされる。
【0054】入力軸102の回転力は、鋼製の玉111
の自転により、第1保持器601の配置部603内面の
硬質皮膜603と、鋼製の玉111とが摺動されなが
ら、鋼製の玉111の公転により、中間軸103に伝達
される。中間軸103の回転力は、同様にして、鋼製の
玉111の自転により、第2保持器602の配置部60
3内面の硬質皮膜603と、鋼製の玉111とが摺動さ
れながら、鋼製の玉111の公転により、出力軸104
に伝達される。
【0055】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ600においては、第1保持器601と第2保
持器602との配置部603内面の硬質皮膜603によ
り、第1保持器601、第2保持器602の配置部60
3内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器601
と第2保持器602との焼き付きが防止され、マイクロ
トラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を
有することができる。
【0056】図8(a)、図8(b)は、上記の実施形
態における保持器の変形例を示す図である。図8
(a)、図8(b)におけるマイクロトラクションドラ
イブ650は、その基本構成は図1、図2(a)、図2
(b)に示すものと同様であり、同一構成要素には同一
符号を付し、その説明を省略する。図8(a)、図8
(b)において、マイクロトラクションドライブ650
の第1保持器(保持器)651と第2保持器(保持器)
652とには、鋼製の玉111の配置部653内面にリ
ン青銅またはアルミ青銅といった軟質金属からなる保持
部材654が備えられている。
【0057】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ650においては、図8(a)、図8(b)に
示すように、入力軸102から第1内輪401に回転力
が伝えられ、第1内輪軌道面106を鋼製の玉111が
自転しながら入力軸102の軸線回りを公転する。この
鋼製の玉111の公転により、回転力は、第1保持器6
51に伝達され、第1保持器651に係合されている中
間軸103に伝えられる。以後同様に、中間軸103か
ら第2内輪403に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面
を鋼製の玉111が公転し、回転力は、鋼製の玉111
の公転により第2保持器652に伝達され、第2保持器
652に係合されている出力軸104に伝えられ、出力
としてとりだされる。
【0058】入力軸102の回転力は、鋼製の玉111
の自転により、第1保持器651の配置部653内面の
保持部材654と、鋼製の玉111とが摺動されなが
ら、鋼製の玉111の公転により中間軸103に伝達さ
れる。中間軸103の回転力は、同様にして、鋼製の玉
111の自転により、第2保持器652の配置部653
内面の保持部材654と、鋼製の玉111とが摺動され
ながら、鋼製の玉111の公転により出力軸104に伝
達される。
【0059】軟質金属からなる保持部材654は、硬度
の高い鋼製の玉111との摺動により、摺動面の形状が
鋼製の玉111に沿うような湾曲形状となる。その結
果、鋼製の玉111との接触面積が増加され、接触面圧
力が低下される。
【0060】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ650においては、第1保持器651と第2保
持器652との配置部653内面の保持部材654によ
り、第1保持器651、第2保持器652の配置部65
3内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器651
と第2保持器652との焼き付きが防止され、マイクロ
トラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を
有することができる。
【0061】図9は、上記の実施形態における保持器の
変形例を示す図である。図9においてマイクロトラクシ
ョンドライブ700は、その基本構成は図1、図2
(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成
要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図9に
おいて、マイクロトラクションドライブ700の第1保
持器(保持器)701と第2保持器(保持器)702と
には、鋼製の玉111の配置部703内面に、湾曲面7
04が設けられている。
【0062】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ700においては、図9に示すように、入力軸
102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1内
輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力軸
102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の公
転により、回転力は、第1保持器701に伝達され、第
1保持器701に係合されている中間軸103に伝えら
れる。以後同様に、中間軸103から第2内輪107に
回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉1
11が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により
第2保持器702に伝達され、第2保持器702に係合
されている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだ
される。
【0063】入力軸102の回転力は、鋼製の玉111
の自転により、第1保持器701の配置部703内面の
湾曲面704と、鋼製の玉111とが摺動されながら、
鋼製の玉111の公転により中間軸103に伝達され
る。中間軸103の回転力は、鋼製の玉111の自転に
より、第2保持器702の配置部703内面の湾曲面7
04と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉
111の公転により出力軸104に伝達される。湾曲面
704は、鋼製の玉111に沿うような湾曲形状となっ
ており、鋼製の玉111との接触面積は大きくなり、接
触面圧力は低くなる。
【0064】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ700においては、第1保持器701と第2保
持器702との配置部703内面の湾曲面704によ
り、第1保持器701、第2保持器702の配置部70
3内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器701
と第2保持器702との焼き付きが防止され、マイクロ
トラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を
有することができる。
【0065】図10は、上記の実施形態における保持器
の変形例を示す図である。図10におけるマイクロトラ
クションドライブ750は、その基本構成は図1、図2
(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成
要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図10
において、マイクロトラクションドライブ750の第1
保持器(保持器)751と第2保持器(保持器)752
とには、鋼製の玉111の配置部753内面にリン青銅
またはアルミ青銅といった軟質金属からなる保持部材7
54が備えられ、保持部材754と鋼製の玉111との
摺動面には、鋼製の玉111形状に沿う湾曲面755が
設けられている。
【0066】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ750においては、図10に示すように、入力
軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1
内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力
軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の
公転により、回転力は、第1保持器751に伝達され、
第1保持器751に係合されている中間軸103に伝え
られる。以後同様に、中間軸103から第2内輪107
に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉
111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転によ
り第2保持器752に伝達され、第2保持器752に係
合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとり
だされる。
【0067】入力軸102の回転力は、鋼製の玉111
の自転により、第1保持器751の配置部753内面の
リン青銅またはアルミ青銅といった軟質金属からなる保
持部材754の湾曲部755と、鋼製の玉111とが摺
動されながら、鋼製の玉111の公転により中間軸10
3に伝達される。中間軸103の回転力は、鋼製の玉1
11の自転により、第2保持器752の配置部753内
面のリン青銅またはアルミ青銅といった軟質金属からな
る保持部材754の湾曲部755と、鋼製の玉111と
が摺動されながら、鋼製の玉111の公転により出力軸
104に伝達される。
【0068】湾曲部755は、硬度の高い鋼製の玉11
1との摺動により、さらに鋼製の玉111に沿うような
湾曲形状となり、鋼製の玉111との接触面積はさらに
大きくなり、接触面圧力はさらに低くなる。
【0069】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ750においては、第1保持器751と第2保
持器752との配置部753内面の軟質金属からなる保
持部材754の湾曲部755により、第1保持器75
1、第2保持器752の配置部753内面の摩耗や、鋼
製の玉111と、第1保持器751と第2保持器752
との焼き付き防止効果がより早く発揮され、マイクロト
ラクションドライブとして早期故障も含めた故障がより
少なく、長い寿命を有することができる。
【0070】図11は、上記の実施形態における保持器
の変形例を示す図である。図11においてマイクロトラ
クションドライブ800は、その基本構成は図1、図2
(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成
要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図11
において、マイクロトラクションドライブ800の第1
保持器(保持器)801と第2保持器(保持器)802
とには、鋼製の玉111の配置部803内面に、鋼製の
玉111が嵌合されたとき、入力軸102、中間軸10
3及び出力軸104の軸線側の鋼製の玉111との隙間
が広くなる湾曲面804が設けられている。
【0071】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ800においては、図11に示すように、入力
軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1
内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力
軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の
公転により、回転力は、第1保持器801に伝達され、
第1保持器801に係合されている中間軸103に伝え
られる。以後同様に、中間軸103から第2内輪に回転
力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉111
が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転により第2
保持器802に伝達され、第2保持器802に係合され
ている出力軸104に伝えられ、出力としてとりだされ
る。
【0072】入力軸102の回転力は、鋼製の玉111
の自転により、第1保持器801の配置部803内面の
湾曲部804と、鋼製の玉111とが摺動されながら、
鋼製の玉111の公転により中間軸103に伝達され
る。中間軸103の回転力は、鋼製の玉111の自転に
より、第2保持器802の配置部803内面の湾曲部8
04と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の玉
111の公転により出力軸104に伝達される。
【0073】鋼製の玉111と湾曲部804との間に
は、鋼製の玉111の自転により潤滑流体が巻き込ま
れ、奥に行くほど鋼製の玉111との隙間が狭くなる湾
曲部804形状により、鋼製の玉111と湾曲部804
との間の潤滑油膜形成が促進される。
【0074】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ800においては、第1保持器801と第2保
持器802との配置部803内面の湾曲部804によ
り、第1保持器801、第2保持器802の配置部80
3内面の摩耗や、鋼製の玉111と、第1保持器801
と第2保持器802との焼き付きが防止され、マイクロ
トラクションドライブとして故障が少なく、長い寿命を
有することができる。
【0075】図12は、上記の実施形態における保持器
の変形例を示す図である。図12においてマイクロトラ
クションドライブ850は、その基本構成は図1、図2
(a)、図2(b)に示すものと同様であり、同一構成
要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図12
において、マイクロトラクションドライブ850の第1
保持器(保持器)851と第2保持器(保持器)852
とには、鋼製の玉111の配置部853内面に、鋼製の
玉111が嵌合されたとき、入力軸102、中間軸10
3及び出力軸104の軸線側の鋼製の玉111との隙間
が広くなる湾曲面854が設けられ、湾曲面854には
ダイヤモンドライクカーボンからなる硬質皮膜855が
形成されている。
【0076】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ850においては、図12に示すように、入力
軸102から第1内輪105に回転力が伝えられ、第1
内輪軌道面106を鋼製の玉111が自転しながら入力
軸102の軸線回りを公転する。この鋼製の玉111の
公転により、回転力は、第1保持器851に伝達され、
第1保持器851に係合されている中間軸103に伝え
られる。以後同様に、中間軸103から第2内輪107
に回転力が伝えられ、第2内輪軌道面108を鋼製の玉
111が公転し、回転力は、鋼製の玉111の公転によ
り第2保持器852に伝達され、第2保持器852に係
合されている出力軸104に伝えられ、出力としてとり
だされる。
【0077】入力軸102の回転力は、鋼製の玉111
の自転により、第1保持器851の配置部853内面の
硬質皮膜855が形成された湾曲面854と、鋼製の玉
111とが摺動されながら、鋼製の玉111の公転によ
り、中間軸103に伝達される。中間軸103の回転力
は、鋼製の玉111の自転により、第2保持器852の
配置部853内面の硬質皮膜855が形成された湾曲面
854と、鋼製の玉111とが摺動されながら、鋼製の
玉111の公転により、出力軸104に伝達される。
【0078】鋼製の玉111と湾曲面854との間に
は、鋼製の玉111の自転により潤滑流体が巻き込ま
れ、奥に行くほど鋼製の玉111との隙間が狭くなる湾
曲面854形状により、鋼製の玉111と湾曲面854
との間の潤滑油膜形成が促進される。また、潤滑油膜が
形成されない場合には、硬質皮膜855と鋼製の玉11
1とが摺動される。
【0079】上記の構成からなるマイクロトラクション
ドライブ850においては、第1保持器851と第2保
持器852との配置部853内面の硬質皮膜855が形
成された湾曲面854により、第1保持器851、第2
保持器852の配置部853内面の摩耗や、鋼製の玉1
11と、第1保持器851と第2保持器852との焼き
付きがさらに防止され、マイクロトラクションドライブ
としてさらに故障が少なく、さらに長い寿命を有するこ
とができる。
【0080】また、以上の実施の形態のいずれかのマイ
クロトラクションドライブを、土壌検査用の小型掘削装
置や、タービンロータ中心孔レプリカ採取装置のよう
に、小径の筒状の本体内にモータ等の回転駆動源と作業
部との間に備え、回転を減速伝達させた場合、従来の減
速ギヤや遊星ギヤの制作上の問題、強度上の問題が解消
し、マイクロロボット等小型装置の作業部のトルクの制
約が緩和し、あるいは破損の恐れが低いものとなる。
【0081】なお、上記の実施の形態においては、回転
体が鋼製の玉であるものに適応して説明したが、この回
転体が鋼製の玉であるものに限られることなく、例え
ば、回転体が円筒形のコロであるもの等、それ以外の回
転体であるものに適応することができるものである。
【0082】また、上記の実施の形態においては、圧接
力が軸線に直交するマイクロトラクションドライブの保
持器に、硬質皮膜、保持部材等を付加するものに適応し
て説明したが、この圧接力が軸線に直交するマイクロト
ラクションドライブの保持器に限られることなく、それ
以外の形式のマイクロトラクションドライブの保持器に
適応することができるものである。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、マイクロトラクションドライブを、前記筐
体と、該筐体に回転自在に支持された前記入力軸と、該
筐体に該入力軸と同軸線上に回転自在に支持された前記
出力軸とを備え、該入力軸に設けられた前記内輪と、該
筐体に対して回転方向が固定された前記外輪との間に該
入力軸の中心軸回りに公転する前記回転体を嵌装し、該
出力軸に設けられた前記保持器と該回転体とを係合さ
せ、該内輪と該外輪とを該回転体方向へ相対的に押圧す
る手段を備えてなる前記単位減速部を2以上、複数備え
てなり、前記一の単位減速部の該出力軸を、前記二の単
位減速部の該入力軸とするように構成したため、小サイ
ズであっても広い範囲の減速比が設定でき、該回転体は
滑らかな回転面を有するので、歯を有する必要がないた
め、装置を小型化しても微細な歯車の製造上、強度上の
問題を発生せず、製造が極めて容易となるという効果を
奏する。
【0084】請求項2に係る発明によれば、請求項1記
載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記単位
減速部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体方向へ相
対的に押圧する方向が、前記入力軸及び前記出力軸の前
記軸線を通る前記仮想平面上にて該軸線と交差する方向
であるため、該内輪と該回転体及び該外輪と該回転体と
の前記接触面で強い接触力を与えられ、該接触面での十
分な伝達力が得られ、マイクロトラクションドライブと
して大きな伝達トルクを有するという効果を奏する。
【0085】請求項3に係る発明によれば、請求項1記
載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記単位
減速部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体方向へ相
対的に押圧する方向が、前記入力軸及び前記出力軸の前
記軸線に平行であるため、該内輪と該回転体及び該外輪
と該回転体との前記接触面で強い接触力を与えられ、該
接触面での十分な伝達力が得られ、マイクロトラクショ
ンドライブとして大きな伝達トルクを有するという効果
を奏する。
【0086】請求項4に係る発明によれば、請求項1か
ら3のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブ
において、前記保持器は、前記回転体の前記配置部内面
に前記硬質皮膜を有するため、前記回転体との前記摺動
面にあたる該保持器の該配置部内面の摩耗や、該回転体
と該保持器との焼き付きを防止する効果が得られ、マイ
クロトラクションドライブとして故障が少なく、長い寿
命を有するという効果を奏する。
【0087】請求項5に係る発明によれば、請求項1か
ら3のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブ
において、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に軟
質金属からなる前記保持部材を備え、該保持部材の内面
が、該回転体の前記摺動面とされているため、該保持器
の該配置部内面の摩耗や、該回転体と該保持器との焼き
付きを防止する効果が得られ、マイクロトラクションド
ライブとして故障が少なく、長い寿命を有するという効
果を奏する。
【0088】請求項6に係る発明によれば、請求項1か
ら3のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブ
において、前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、
前記湾曲面を設けられているため、前記回転体との前記
摺動面にあたる該保持器の該配置部内面の摩耗や、該回
転体と該保持器との焼き付きを防止する効果が得られ、
マイクロトラクションドライブとして故障が少なく、長
い寿命を有するという効果を奏する。
【0089】請求項7に係る発明によれば、請求項4に
記載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保
持器は、前記回転体の前記配置部内面に前記硬質皮膜を
有し、かつ前記湾曲面を設けられているため、前記回転
体との前記摺動面にあたる該保持器の該配置部内面の摩
耗や、該回転体と該保持器との焼き付きを防止する効果
がより得られ、マイクロトラクションドライブとしてさ
らに故障が少なく、さらに長い寿命を有するという効果
を奏する。
【0090】請求項8に係る発明によれば、請求項5記
載のマイクロトラクションドライブにおいて、前記保持
器は、前記回転体の前記配置部に軟質金属からなる前記
保持部材を備え、かつ前記湾曲面を設けられているた
め、前記回転体との前記摺動面にあたる該保持器の該配
置部内面の摩耗や、該回転体と該保持器との焼き付きを
防止する効果がより得られ、マイクロトラクションドラ
イブとしてさらに故障が少なく、さらに長い寿命を有す
るという効果を奏する。
【0091】請求項9に係る発明によれば、請求項1か
ら8のいずれかに記載のマイクロトラクションドライブ
において、筒状の前記外筐内に前記回転駆動源を備え該
外筐先端の前記作業部を回転駆動する前記小型装置の該
回転駆動源と該作業部との間に備えられてなるように構
成したので、請求項1から請求項8のいずれかの発明の
効果により、従来のマイクロロボット等小型装置におけ
る減速ギヤや遊星ギヤの制作上の問題、強度上の問題が
解消し、マイクロトラクションドライブによる小型装置
の作業部の減速比の制約が緩和し、あるいは破損の恐れ
が低いものとなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
の一実施形態を示すA−A断面図とB−B断面図であ
る。
【図3】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
の別の実施形態を示す縦断面図である。
【図4】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
のさらに別の実施形態を示す縦断面図である。
【図5】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
のさらに別の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
のさらに別の実施形態を示す縦断面図である。
【図7】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
の一実施形態の変形例を示す要部横断面図と要部縦断面
図である。
【図8】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
の一実施形態の別の変形例を示す要部横断面図と要部縦
断面図である。
【図9】 本発明によるマイクロトラクションドライブ
の一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図で
ある。
【図10】 本発明によるマイクロトラクションドライ
ブの一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図
である。
【図11】 本発明によるマイクロトラクションドライ
ブの一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図
である。
【図12】 本発明によるマイクロトラクションドライ
ブの一実施形態のさらに別の変形例を示す要部横断面図
である。
【符号の説明】 100、200、300、400、500、600、6
50、700、750、800、850 マイクロトラ
クションドライブ 101 筐体 102 入力軸 104 出力軸 105、201、301、401 第1内輪(内輪) 107、203、303、403 第2内輪(内輪) 109 外輪 111 鋼製の玉(回転体) 112、409、601、651、701、751、8
01、851 第1保持器(保持器) 113、410、602、652、702、752、8
02、852 第2保持器(保持器) 114、603、653、703、753、803、8
53 配置部 205、305、405 第1外輪(外輪) 206、306、406 第2外輪(外輪) 604、855 硬質皮膜 654、754 保持部材 704、755、804、854 湾曲面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 将弥 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 3J051 AA01 AA09 BA02 BB08 BC01 BD02 BE02 EA02 EB04 ED20 FA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体と、該筐体に回転自在に支持された
    入力軸と、該筐体に該入力軸と同軸線上に回転自在に支
    持された出力軸とを備え、該入力軸に設けられた内輪
    と、該筐体に対して回転方向が固定された外輪との間に
    該入力軸の中心軸回りに公転する回転体を嵌装し、該出
    力軸に設けられた保持器と該回転体とを係合させ、該内
    輪と該外輪とを該回転体方向へ相対的に押圧する手段を
    備えてなる単位減速部を2以上、複数備えてなり、一の
    単位減速部の該出力軸を、二の単位減速部の該入力軸と
    することを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマイクロトラクションド
    ライブにおいて、前記単位減速部は、前記内輪と前記外
    輪とを前記回転体方向へ相対的に押圧する方向が、前記
    入力軸及び前記出力軸の前記軸線を通る仮想平面上にて
    該軸線と交差する方向であることを特徴とするマイクロ
    トラクションドライブ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のマイクロトラクションド
    ライブにおいて、 前記単位減速部は、前記内輪と前記外輪とを前記回転体
    方向へ相対的に押圧する方向が、前記入力軸及び前記出
    力軸の前記軸線に平行となることを特徴とするマイクロ
    トラクションドライブ。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のマイ
    クロトラクションドライブにおいて、 前記保持器は、前記回転体の配置部内面に硬質皮膜を有
    することを特徴とするマイクロトラクションドライブ。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれかに記載のマイ
    クロトラクションドライブにおいて、 前記保持器は、前記回転体の前記配置部に軟質金属から
    なる保持部材を備え、該保持部材の内面が、該回転体の
    摺動面とされていることを特徴とするマイクロトラクシ
    ョンドライブ。
  6. 【請求項6】 請求項1から3のいずれかに記載のマイ
    クロトラクションドライブにおいて、 前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、湾曲面が備
    えられていることを特徴とするマイクロトラクションド
    ライブ。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のマイクロトラクション
    ドライブにおいて、 前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、前記湾曲面
    が備えられていることを特徴とするマイクロトラクショ
    ンドライブ。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載のマイクロトラクション
    ドライブにおいて、 前記保持器は、前記回転体の前記配置部に、前記湾曲面
    が備えられていることを特徴とするマイクロトラクショ
    ンドライブ。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載のマイ
    クロトラクションドライブにおいて、 筒状の外筐内に、2以上複数の前記単位減速部が、作業
    部と、該作業部を回転駆動する回転駆動源との間に備え
    られていることを特徴とするマイクロトラクションドラ
    イブ。
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