JP2018071722A - 複合変速モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機と駆動源とを一体化してなる変速モジュールを小型化するとともに、大きな変速比を得る。【解決手段】第1伝達機構4は、内輪9と、外輪10と、内輪9と外輪10との間に配設された複数の転動体11と、転動体11に係合して回転駆動力を第2伝達機構5に伝達する中間軸13とを含む。第2伝達機構5は、中間軸13に設けられる太陽部材16と、太陽部材16に係合する遊星部材17と、遊星部材17に係合する環状部材18とを含む。予圧機構14は、転動体11の直径を内輪9と外輪10との間隔よりも大きく設定することにより構成される。駆動源8は、ステータ37と、入力軸2を回転させるロータ38と、ステータ37及びロータ38を収容するハウジング39とを備える。入力軸2は、ハウジング39内に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の動力伝達機構、及び駆動源を備える複合変速モジュールに関する。
モータなどの駆動源で駆動された回転を減速又は増速伝達する変速機として、トラクションドライブが使用されている。トラクションドライブは摩擦伝動装置の一種であり、滑らかな表面を有する2面間に形成される油膜を介して動力を伝達する。その一例として特許文献1には、筐体と、この筐体に回転自在に支持された入力軸と、筐体に入力軸と同軸線上に回転自在に支持された出力軸とを備えた変速機(マイクロトラクションドライブ)が開示されている。
この変速機において、入力軸は内輪を備え、この内輪には、内輪軌道面としてアングル溝が形成されている。筐体には、外輪が固定されており、この外輪には、外輪軌道面としてアングル溝が形成されている。内輪軌道面と外輪軌道面との間には、複数の転動体(回転体)が配置されている。また、各転動体を保持する保持器が出力軸と一体に設けられている。
この変速機では、入力軸から内輪に回転駆動力が伝達され、転動体は内輪の回転力に応じて自転しながら入力軸の軸線回りを公転する。この転動体の公転による回転駆動力は、保持器を介して出力軸に伝達される。
トラクションドライブでは、内輪の回転に応じて転動体が転動するように、これらに予圧を付与する必要がある。このため、筐体と外輪との間には、外輪を押圧可能な押圧円環が配置されている。押圧円環は、外輪側に複数の傾斜面を有する。この押圧円環と外輪との間には、押圧回転体(押圧玉)が嵌装されている。
変速機は、押圧円環を回転させることにより、押圧回転体を介して外輪を入力軸側へと移動させることで、外輪軌道面と内輪軌道面とによる転動体への予圧を調整することができる(同文献の段落0018乃至0022及び図1参照)。
また、特許文献2には、バネを用いることにより、内輪軌道面、外輪軌道面及び転動体に予圧を付与することが可能な変速機(マイクロトラクションドライブ)が開示されている。この変速機では、入力軸支持軸受(アングル軸受)よりも先端側に内輪を設け、この内輪と入力軸支持軸受の内輪とをバネ(第2バネ)により連結し、この内輪と同軸上に配置される外輪とハウジングとの一部とをバネ(第1バネ)により連結している。なお、内輪及び外輪には、アングル溝からなる内輪軌道面及び外輪軌道面が形成されている。
この変速機は、これらのバネの付勢力により、転動体(玉)と各軌道面との接触面に法線力(予圧)を作用させている(同文献の段落0054乃至0066及び図4参照)。
特許第3617645号公報 特許第3659925号公報
ところで、上記の変速機の入力軸には、電動モータ等の駆動源が接続される。近年、変速機が組み込まれる各種機械の小型化の要請から、変速機と駆動源とを一体化(モジュール化)するとともに、その変速モジュールをさらに小型化することが強く望まれている。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたものであり、変速機と駆動源とを一体化してなる変速モジュールを小型化するとともに、大きな変速比を得ることを技術的課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであって、入力軸と、前記入力軸に回転駆動力を付与する駆動源と、前記入力軸に入力された前記回転駆動力を出力する出力軸と、前記入力軸の前記回転駆動力を所定の変速比で変換する第1伝達機構と、前記第1伝達機構から伝達された回転駆動力を所定の変速比で変換し、前記出力軸に伝達する第2伝達機構と、前記第1伝達機構及び前記第2伝達機構を収容するケーシングと、を備える複合変速モジュールであって、前記第1伝達機構は、前記入力軸に設けられるとともに軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪の前記軌道面と前記外輪の前記軌道面との間で転動するように配設される複数の転動体と、前記転動体に係合して回転することにより前記回転駆動力を前記第2伝達機構に伝達する中間軸と、備え、前記第2伝達機構は、前記中間軸に設けられる太陽部材と、前記太陽部材に係合する遊星部材と、前記遊星部材に係合する環状部材と、前記遊星部材に係合して回転することにより前記回転駆動力を前記出力軸に伝達するキャリアと、を備え、前記駆動源は、ステータと、前記入力軸を回転させるロータと、前記ステータ及び前記ロータを収容するハウジングと、を備え、前記入力軸は、前記ハウジング内に配置されてなることを特徴とする。
かかる構成によれば、第1伝達機構に回転駆動力を伝達する入力軸を駆動源のハウジング内に収容することにより、複合変速モジュールを可及的に小型化できる。また、本発明では、第1伝達機構の他、遊星機構を含む第2伝達機構を用いることより、複合変速モジュールは、より大きな変速比を得る。
この場合において、前記入力軸は、一端部が前記ケーシングに支持され、他端部が前記駆動源に支持されてなることが望ましい。これにより、入力軸を所定の姿勢で確実に支持できる。
上記の複合変速モジュールにおいて、前記ロータは、前記ステータと同軸上に配置され、かつ軸方向において前記ステータと重なるように配置されることが望ましい。これにより、軸方向における複合変速モジュールの寸法を小さくできる。
上記の複合変速モジュールにおいて、前記中間軸は、前記転動体に係合して回転することにより前記入力軸の前記回転駆動力を前記中間軸に伝達する動力伝達部を有しており、前記動力伝達部は、前記転動体を保持する保持器であることが望ましい。これによれば、保持器によって転動体を所定の間隔にて好適に保持するとともに、転動体の転動に応じて保持器が回転することにより、回転駆動力を中間軸に確実に伝達できる。
本発明に係る複合変速モジュールでは、前記第1伝達機構に予圧を付与する予圧機構をさらに備え、前記予圧機構は、前記転動体の直径を、前記転動体が前記内輪の前記軌道面と接触する接触点と、前記転動体が前記外輪の前記軌道面と接触する接触点との距離よりも大きくすることにより構成されることが望ましい。
これによれば、転動体の直径を上記の接触点間の距離よりも大きく設定することで、この転動体を内輪と外輪との間に配設すると、内輪、外輪及び転動体に、軸線方向に直交する方向の応力が生じ、これを予圧として好適に付与することができる。これにより、入力軸に入力された回転駆動力を第1伝達機構及び第2伝達機構を介して出力軸に確実に伝達することが可能になる。このように本発明では、内輪、外輪及び転動体からなる軸受構造のみを使用して、別途の予圧機構を使用することなく予圧を付与することができるため、複合変速モジュールを一層小型化できる。
本発明に係る複合変速モジュールでは、前記出力軸と前記第2伝達機構との間に設けられるとともに、前記第2伝達機構から伝達される前記回転駆動力を所定の変速比で変換して前記出力軸に伝達する第3伝達機構をさらに備える構成を採用し得る。このように、第3伝達機構を付加することにより、より一層大きな変速比を実現できる。
この場合において、前記第3伝達機構は、前記第2伝達機構の前記キャリアに固定されるとともに軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪の前記軌道面と前記外輪の前記軌道面との間で転動するように配設される複数の転動体と、前記転動体に係合して回転することにより前記回転駆動力を前記出力軸に伝達する動力伝達部と、を含み、前記動力伝達部は、前記転動体を保持する前記保持器であり、かつ前記出力軸に対して一体に構成されてなることが望ましい。これによれば、転動体の転動に応じて保持器が回転することにより、回転駆動力を第3伝達機構から出力軸へと確実に伝達できる。
また、本発明に係る複合変速モジュールでは、前記第1伝達機構と前記第2伝達機構との間に設けられるとともに、前記第1伝達機構の回転駆動力を所定の変速比で変換して前記第2伝達機構に伝達する前記第3伝達機構をさらに備える構成を採用してもよい。このように、第3伝達機構を付加することにより、より一層大きな変速比を実現できる。
この場合において、前記第3伝達機構は、前記第1伝達機構の前記中間軸に固定されるとともに軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪の前記軌道面と前記外輪の前記軌道面との間で転動するように配設される複数の転動体と、前記転動体に係合して回転することにより前記第1伝達機構の前記回転駆動力を前記第2伝達機構に伝達する中間軸と、を含むことが望ましい。これによれば、第3伝達機構は、転動体の転動による回転駆動力を、その中間軸によって第2伝達機構へと確実に伝達できる。
また、本発明に係る複合変速モジュールは、前記第3伝達機構に予圧を付与する予圧機構を備え、前記予圧機構は、前記第3伝達機構における前記転動体の直径を、前記第3伝達機構において前記転動体が前記内輪の前記軌道面と接触する接触点と、前記転動体が前記外輪の前記軌道面と接触する接触点との距離よりも大きく設定することにより構成され得る。これによれば、転動体の直径を、上記の接触点間の距離よりも大きく設定することで、この転動体を内輪と外輪との間に配設すると、内輪、外輪及び転動体に、軸線方向に直交する方向の応力が生じ、これを予圧として好適に付与することができる。
本発明によれば、変速機と駆動源とを一体化してなる変速モジュールを小型化するとともに、大きな変速比を得ることが可能になる。
第1実施形態に係る複合変速モジュールの断面図である。 複合変速モジュールの要部断面を含む斜視図である。 第1伝達機構を示す斜視図である。 第1伝達機構を示す分解斜視図である。 第1伝達機構における、内輪、外輪及び転動体を示す図である。 第2伝達機構を示す斜視図である。 第2伝達機構を示す分解斜視図である。 第3伝達機構を示す斜視図である。 第3伝達機構を示す分解斜視図である。 第3伝達機構における、内輪、外輪及び転動体を示す図である。 第2実施形態に係る複合変速モジュールの断面図である。 第3実施形態に係る複合変速モジュールの断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1乃至図10は、本発明に係る複合変速モジュールの第1実施形態を示す。図1に示すように、複合変速モジュール1は、入力軸2と、入力軸2に入力された回転駆動力を出力する出力軸3と、入力軸2の回転駆動力を所定の変速比で変換する第1伝達機構4と、第1伝達機構4から伝達された回転駆動力を所定の変速比で変換する第2伝達機構5と、第2伝達機構5から伝達された回転駆動力を所定の変速比で変換する第3伝達機構6と、各伝達機構4〜6を収容するケーシング7と、入力軸2に回転駆動力を付与する駆動源8と、を主に備える。
図1及び図2に示すように、入力軸2は、一端部がケーシング7に支持され、他端部が駆動源8に支持されている。入力軸2は、最も小径に形成される第1軸部2aと、第1軸部2aよりも大径に形成される第2軸部2bと、第2軸部2bよりも大径に形成される第3軸部2cとを有する。
第1軸部2aは、入力軸2の一端部に形成されている。第1軸部2aは、駆動源8の内部で回転自在に支持されている。第2軸部2bは駆動源8の内部に配されるとともに、この駆動源8の一部を支持している。第3軸部2cは、ケーシング7内にて第1伝達機構4により回転自在に支持されている。第3軸部2cの端部には、この第3軸部2cよりもさらに大径とされるとともに、この入力軸2を係止する係止部2dが形成されている。また、第3軸部2cの軸心方向における端面の中心部(軸心部)には、突起部2eが形成されている。突起部2eは球面を有する半球状に構成される。
図1及び図2に示すように、出力軸3は、ケーシング7の内部にて回転自在に支持されている。出力軸3は、入力軸2の第3軸部2cと対向するように、この入力軸2と同軸上に配置される。出力軸3の軸心方向における一端面の中心部には、第2伝達機構5の一部が係合する凹部3aが形成されている。
第1伝達機構4は、入力軸2を回転自在に支持する軸受構造(例えば深溝玉軸受)によりトラクションドライブを構成する。具体的には、第1伝達機構4は、図1乃至図4に示すように、入力軸2に固定される内輪9と、この内輪9の外側に同軸上に配置される外輪10と、内輪9と外輪10との間で転動するように設けられる複数の転動体11と、転動体11を保持する保持器12を含む中間軸13と、を備える。
内輪9は、環状に構成されるとともに、入力軸2の第3軸部2cに嵌め込まれて固定されている。内輪9には入力軸2の係止部2dが接触しており、係止部2cは、入力軸2が抜け外れないようにこれを係止する。内輪9は、転動体11が転動可能な凹状の軌道面9aを有する。この軌道面9aは、断面視において円弧状に構成される。ここで、転動体11を内輪9と外輪10との間に配置した場合において、内輪9の軌道面9aにおいて転動体11が接触し得る箇所を接触点CP1(内輪側接触点)とする(図5参照)。この接触点CP1は、凹状に構成される軌道面9aの最も深い位置にあり、軌道面9aに対する中心線X上に位置している。
外輪10は、内輪9の外径よりも大きな内径を有する環状体である。外輪10は、ケーシング7の内側にて回転不能に固定されている。外輪10は、転動体11が転動可能な凹状の軌道面10aを有する。この軌道面10aは、断面視において円弧状に構成される。ここで、転動体11を内輪9と外輪10との間に配置した場合において、軌道面10aにおいて転動体11が接触し得る箇所を接触点CP2(外輪側接触点)とする(図5参照)。この接触点CP2は、凹状に構成される軌道面10aの最も深い位置にあり、軌道面10aに対する中心線X上に位置している。
本実施形態において転動体11は、玉(球体)により構成されるが、これに限定されず、円筒状のころにより構成されてもよい。図5に示すように、転動体11の直径D1は、転動体11が組み込まれていない状態において、内輪9の軌道面9aにおける接触点CP1と外輪10の軌道面10aにおける接触点CP2との半径方向における距離L1よりも大きくなるように設定されている。この距離L1は、内輪9の軌道面9aにおける最小半径(接触点CP1の位置における軌道面9aの半径)と、外輪10の軌道面10aにおける最大半径(接触点CP2の位置における軌道面10aの半径)との差に相当する。このように接触点CP1,CP2間の距離を設定することで、転動体11を内輪9と外輪10との間に組み込んだ場合に、軸受構造における軸受内部隙間(半径方向隙間)が負となり、内輪9、外輪10及び転動体11に軸線方向に直交する方向の応力を発生させ、これを予圧として付与できる。このように、内輪9、外輪10及び転動体11における寸法の関係により、第1伝達機構4に予圧を付与する予圧機構14が構成される。
中間軸13は、入力軸2と出力軸3との間にあって、これらと同軸上に配置されている。中間軸13は、一端部に大径部13aを有し、他端部に小径部13bを有する。大径部13aは、第1伝達機構4の転動体11に係合して回転駆動力を第2伝達機構5に伝達する動力伝達部として機能する。この大径部13aは、転動体11を保持する保持器12を一体に有する。保持器12には、転動体11を保持するための切欠き部12aが形成されている。また、大径部13aは、図1、図2に示すように、ケーシング7の内側で保持される軸受15に支持されている。
大径部13aは、その軸方向端面に、入力軸2の突起部2eが係合する凹部13cを有する。凹部13cは、大径部13aの端面における中心部(軸心部)に形成されている。図1に示すように、凹部13cの底面には、入力軸2の突起部2eが接触(点接触)している。
中間軸13の小径部13bは、第2伝達機構5の一部を支持している。小径部13bにおける軸心方向の端面の中心部(軸心部)には、突起部13eが形成されている。突起部13eは、球面を有する半球状に構成されている。
第2伝達機構5は、第1伝達機構4における中間軸13の中途部に設けられる太陽部材16と、この太陽部材16に係合する遊星部材17と、遊星部材17に係合する環状部材18と、遊星部材17に連結されるキャリア19とを備える。
本実施形態において、太陽部材16は太陽歯車であり、遊星部材17は太陽歯車16に噛み合う三個の遊星歯車である。また、環状部材18は、遊星歯車17に噛み合う内歯車である。すなわち、本実施形態における第2伝達機構5は遊星歯車機構により構成される。以下、太陽部材と太陽歯車とに共通符号16を用い、遊星部材と遊星歯車とに共通符号17を用いる。また、環状部材と内歯車とに共通符号18を用いる。
なお、第2伝達機構5は、遊星歯車機構に限定されず、例えば遊星ローラ機構(トラクションドライブ)により構成されてもよい。この場合、太陽部材16、遊星部材17及び環状部材18は、それぞれ太陽ローラ、遊星ローラ、及び遊星ローラが転接するリングローラとなる。
図1、図2に示すように、太陽歯車16は、中間軸13の小径部13bに固定されている。遊星歯車17は、円環状の支持部材20に回転可能に支持されている。支持部材20には、遊星歯車17を支持可能な複数の支持軸21が設けられている。図1に示すように、支持軸21は軸受22を介して遊星歯車17を回転可能に支持している。図6及び図7に示すように、支持部材20に合計六本の支持軸21が設けられているが、そのうちの三本の支持軸21は三個の遊星歯車17を支持し、残りの三本の支持軸21は、遊星歯車17を支持していない。ただし、支持軸21の数は遊星歯車17(もしくは遊星ローラ)の設計によって変化するものであり、本数を限定するものではなく、いくつであっても構わない。
環状部材(内歯車)18は、ケーシング7に対して回転不能に固定されている。図6及び図7に示すように、環状部材(内歯車)18は、円周方向に間隔をおいて形成される複数の貫通孔18aを有する。環状部材(内歯車)18は、後述するように、この貫通孔18aを介してケーシング7に固定される。
キャリア19は、第1伝達機構4の中間軸13と出力軸3との間にあって、これらと同軸上に配置されている。キャリア19は、ボス部19aとフランジ部19bとを有する。ボス部19aは、第3伝達機構6の一部を支持するように構成される。ボス部19aの軸方向における一端部には突起部19cが形成され、他端部には凹部19dが形成されている。
突起部19cは、球面を有する半球状に構成される。突起部19cは、出力軸3の凹部3aに挿入されており、その底面に接触(点接触)している。凹部19dは、ボス部19aの他端部における端面の中心部(軸心部)に形成されている。この凹部19dには、軸受23(すべり軸受)が取り付けられている。軸受23は、第1伝達機構4における中間軸13の小径部13bを支持している。凹部19dの底面には、この中間軸13の突起部13eが接触(点接触)している。また、この突起部13e,19cの接触は一般的な軸受で支持しても構わない。
図1及び図7に示すように、キャリア19のフランジ部19bは、その円周方向に間隔をおいて形成される複数の貫通孔19eを有する。キャリア19は、貫通孔19eに支持軸21が挿入されることにより、遊星歯車17に連結される。
第3伝達機構6は、キャリア19を回転可能に支持する軸受構造(例えば円筒ころ軸受)によりトラクションドライブを構成する。図1、図2、図8及び図9に示すように、第3伝達機構6は、内輪24と、外輪25と、複数の転動体26と、出力軸3に形成される保持器27とを備える。
内輪24は、円環状に構成されるとともに、キャリア19のボス部19aに固定されている。内輪24は、転動体26が転動可能な凹状の軌道面24aを有する。軌道面24aは、断面視において直線状に構成される。軌道面24aは、転動体26が接触し得る接触点CP1を有する。なお、軌道面24aは、転動体26と線接触し得るが、接触点CP1は、線接触する部位における任意の点である。
外輪25は円環状に構成されるとともに、ケーシング7の内側に固定されている。外輪25は、転動体26が転動可能な凹状の軌道面25aを有する。軌道面24aは、断面視において直線状に構成される。軌道面25aは、転動体26が接触し得る接触点CP2を有する。なお、軌道面25aは、転動体26と線接触し得るが、接触点CP2は、線接触する部位における任意の点である。
転動体26は、円筒状のころにより構成されるが、これに限定されず、玉(球体)により構成されてもよい。図10に示すように、転動体26の直径D2は、転動体26が組み込まれていない状態において、内輪24の軌道面24aにおける接触点CP1と、外輪25の軌道面25aにおける接触点CP2との半径方向における距離L2よりも大きく設定されている。この距離L2は、内輪9の軌道面9aにおける半径と、外輪10の軌道面10aの半径との差に相当する。
これにより、転動体26を内輪24と外輪25との間に組み込んだ場合に、この軸受構造における軸受内部隙間が負になる。したがって、転動体26を内輪24と外輪25との間に組み込むと、内輪24、外輪25及び転動体26に軸線方向に直交する方向の応力を発生させ、これを予圧として付与できる。このように、内輪24、外輪25及び転動体26における寸法の関係により、第3伝達機構6に予圧を付与する予圧機構28が構成される。
図8及び図9に示すように、保持器27は、出力軸3に対して一体に形成される。この保持器27は、転動体26を保持する切欠き部27aを有する。保持器27は、切欠き部27aに転動体26を係合させることにより、複数の転動体26を等間隔で保持するとともに、転動体26の転動(自転及び公転)による回転駆動力を、出力軸3に伝達する動力伝達部としても機能する。
図1に示すように、ケーシング7は、入力軸2を支持する第1構成部材29と、出力軸3を支持する第2構成部材30とを主に備える。
図1に示すように、第1構成部材29は、ボス部29aとフランジ部29bとを有する。ボス部29aは、その内径面にて、第1伝達機構4の外輪10と、中間軸13を支持する軸受15とを保持している。フランジ部29bは、第1構成部材29を環状部材18及び第2構成部材30に連結するための第1貫通孔29cと、第1構成部材29を駆動源8に連結するための第2貫通孔29dを有する。
図1に示すように、第2構成部材30は、ボス部30aとフランジ部30bとを有する。ボス部30aの端面には、円環状の蓋体31が固定されている。また、ボス部30aは、その内径面にて、第3伝達機構6の外輪25と、出力軸3を支持する軸受32とを保持している。フランジ部30bは、その円周方向に沿って等間隔で貫通形成されるねじ孔30cを有する。
第1構成部材29と第2構成部材30は、以下のようにして連結される。すなわち、各フランジ部29b、30bを対向させるとともに、これらのフランジ部29b,30bの間に環状部材18を介在させる。このとき、第1構成部材29におけるフランジ部29bの第1貫通孔29cと、環状部材18の貫通孔18aと、第2構成部材30におけるフランジ部30bのねじ孔30cとを一致させる。さらにこれらの孔18a、29c、30cにボルト等の固定部材33を挿通する。固定部材33を締結することにより、第1構成部材29と第2構成部材30とによって環状部材18を挟んだ状態で、これらを一体に連結したケーシング7が構成される。本実施形態では、環状部材18の外径面が、各フランジ部29b,30bの外面と面一になるように構成されるが、これに限定されず、例えば第2構成部材30のフランジ部30bによって環状部材18の外径面を全て覆うとともに、このフランジ部30bに環状部材18を固定するようにしてもよい。
本実施形態では、駆動源8として電動モータを例示するが、これに限定されるものではない。また、駆動源8は、ラジアルギャップ型のものを例示するが、これに限定されず、アキシャルギャップ型であってもよい。また、本実施形態では、インナロータ型の駆動源8を例示するが、これに限定されず、アウタロータ型を用いてもよい。
図1に示すように、駆動源8は、ステータ37と、ロータ38と、ステータ37及びロータ38を収容するハウジング39とを有する。
ステータ37は、環状に構成されるとともに、ハウジング39の内径面に固定されている。ステータ37は、ヨーク40及びティース41を有するステータコア42を備える。ステータコア42は、例えば、電磁鋼板を軸方向に積層することにより構成され得るが、この構成に限定されない。ティース41には、電磁コイル43が装着されている。具体的には、ティース41には、絶縁のためのボビン(図示せず)が装着され、電磁コイル43は、このボビンを介してティース41に巻回される。
図1に示すように、ロータ38は、ステータ37の内側に配置される。ロータ38は、ステータ37と同軸上に配置される。また、ロータ38は、軸方向において、その全体がステータ37と重なるように配置され、同心円上の配置となる。ロータ38は、ロータコア44と、このロータコア44の外周に設けられる永久磁石45とを有する。ロータコア44は、例えば電磁鋼板を軸方向に積層することにより構成され得るが、この構成に限定されない。ロータコア44は、例えば中空回転軸としてのロータインナ46に外嵌されている。ロータコア44は、ロータインナ46と一体に回転するように、当該ロータインナ46に固定されている。ロータインナ46の内周には、入力軸2が挿通されている。入力軸2は、ロータインナ46と一体に回転するように、当該ロータインナ46に固定されている。これにより、入力軸2は、ロータ38と同軸上に配置され、かつ軸方向においてロータ38と重なるように配置される。図1ではステータ37の内側にロータ38が配置された同心円上の配置構造となっているが、軸方向上で径方向に重なっていれば、ロータ38の内側にステータ37が配置される構成であっても良い。
駆動源8は、ステータ37の電磁コイル43に通電したときにティース41とロータコア44との間に作用する電磁力によってロータ38に回転トルクを生じさせる。駆動源8は、この回転トルクにより、ロータインナ46に固定されている入力軸2を回転させる。
ハウジング39は、筒状(例えば円筒状)に構成されており、軸方向における一方の端部が閉塞され、他方の端部が開口している。ハウジング39は、ケーシング7の第1構成部材29と一体に連結されている。ハウジング39は、このハウジング39をケーシング7の第1構成部材29に固定するためのねじ孔39aを有する。ねじ孔39aは、ハウジング39の軸方向における他方の端部(端面)に形成されている。ハウジング39は、ねじ孔39aと第1構成部材29の第2貫通孔29dとを一致させ、ボルト等の固定部材47をこれらの孔29d,37aに挿入及び締結することにより、第1構成部材29に固定される。ハウジング39内には、入力軸2及びこの入力軸2を支持する軸受48が設けられている。軸受48は、入力軸2の第1軸部2aを支持している。
複合変速モジュール1は、変速機を構成する第1伝達機構4乃至第3伝達機構6をケーシング7内に収容してユニット化すると共に、ステータ37及びロータ38をハウジング39に収容することにより駆動源8をユニット化している。このように変速機と駆動源8とをユニット化するとともに、上記のようにケーシング7とハウジング39とを固定部材47により連結することで、変速モジュール1を容易に組み立てることができる。
上記の変速モジュール1では、第1伝達機構4を収容するケーシング7の一部、すなわち第1構成部材29のボス部29aが、ハウジング39の内側に配置される。これに伴い、ボス部29aに収容される第1伝達機構4の一部、すなわち、内輪9、外輪10及び転動体11、及び保持器12の切欠き部12aもハウジング39の内側に配置される。具体的には、図1に示すように、これらの要素9〜11,12a,29aは、ハウジング39における軸方向端部に対して引かれたケーシング7との境界線Bよりもハウジング39側に配置される。このように、第1伝達機構4の一部及びケーシング7の一部を駆動源8のハウジング39内に収容することで、複合変速モジュール1の軸方向における寸法を小さくできる。
以下、上記構成の複合変速モジュール1(減速機)の動作態様について説明する。
駆動源8のステータ37に電力が供給されることにより、ロータ38が回転する。ロータ38の回転により、入力軸2に回転駆動力が付与される。この入力軸2の回転により、第1伝達機構4の内輪9がこの入力軸2とともに回転する。そうすると、内輪9の軌道面9aに接触している転動体11は、内輪9の回転に伴って自転しながら、入力軸2(第3軸部2c)の周りを公転する。このように転動体11が公転することにより、中間軸13に設けられた保持器12の切欠き部12aが転動体11に駆動される。転動体11の転動に応じて保持器12が回転することで、中間軸13は、一定の減速比により、入力軸2の回転速度よりも低速で、入力軸2と同じ方向に回転する。
中間軸13が回転すると、これに応じて中間軸13に固定された太陽歯車16が回転する。太陽歯車16が回転すると、遊星歯車17は、太陽歯車16と環状部材18との間で、自転しながら太陽歯車16の周りを公転する。遊星歯車17の公転により、キャリア19は、その支持軸21により駆動される。これにより、キャリア19は、一定の減速比にて、中間軸13の回転速度よりも低速で、入力軸2と同じ方向に回転する。
また、キャリア19に固定される第3伝達機構6の内輪24がキャリア19とともに回転し、これに応じて第3伝達機構6の転動体26が自転しながらキャリア19のボス部19aの周りを公転する。転動体26の公転により、出力軸3の保持器27が駆動される。保持器27の回転により、出力軸3は、一定の減速比にて、キャリア19の回転速度よりも低速で、入力軸2と同じ方向に回転する。
以上説明した本実施形態によれば、入力軸2を駆動源8のハウジング38内に収容することで、複合変速モジュール1の軸方向寸法を小さくできる。さらに、入力軸2と駆動源8のロータ38と同軸上に配置するとともに、軸方向において重なるように配置することで、複合変速モジュール1の軸方向寸法を小さくできる。これにより、複合変速モジュール1を可及的に小型化できる。
第1伝達機構4における転動体11の直径D1を内輪9及び外輪10における接触点CP1,CP2間の距離L1よりも大きく設定し、第3伝達機構において転動体26の直径D2を内輪24及び外輪25における接触点CP1,CP2間の距離L2よりも大きく設定し、各転動体11,26を各内輪9,24と各外輪10,25との間に配設することにより、各伝達機構4,6に好適な予圧を付与できる。この予圧により、転動体26はすべりを生じ難くなる。
さらに、軸受構造のみによって第1伝達機構4及び第3伝達機構6に予圧を付与することで、別途の機構を用いることなく、各予圧機構14,28を簡素化して複合変速モジュール1を一層小型化できる。さらに、複合変速モジュール1は、複数の伝達機構4〜6により構成されることから、より大きな変速比(減速比)を実現できる。
図11は、本発明に係る複合変速モジュールの第2実施形態を示す。上記の第1実施形態では、第1伝達機構4乃至第3伝達機構6により複合変速モジュール1を構成したが、本実施形態ではこのうち第3伝達機構6を省略している。
本実施形態に係る複合変速モジュール1は、第1実施形態と同様に、入力軸2と、出力軸3と、内輪9、外輪10、転動体11及び中間軸13により構成される第1伝達機構4と、太陽歯車16、遊星歯車17、環状部材18及びキャリア19により構成される第2伝達機構5と、ケーシング7と、駆動源8と、各予圧機構14,28とを備える。
入力軸2は、第1実施形態と同様に、第1軸部2a乃至第3軸部2c、係止部2d及び突起部2eを有する。出力軸3は、第1実施形態と同様に凹部3aを有するが、この凹部3aに軸受34を設けた点が第1実施形態とは異なる。
第1実施形態では、中間軸13の小径部13bに形成された突起部13eを第2伝達機構5におけるキャリア19の凹部19dの底面に接触させていたが、本実施形態では、中間軸13には突起部13eが形成されていない。中間軸13の小径部13bは出力軸3の凹部3aに設けられた軸受34に支持されている。キャリア19には穴19eが形成されており、この穴19eには、第2伝達機構5の支持軸21が係合している。
第1実施形態では、第3伝達機構6の転動体26を保持する保持器27を出力軸3に対して一体に形成していたが、本実施形態では、第2伝達機構5におけるキャリア19が出力軸3に対して一体に形成されている。すなわち、第1実施形態では、第2伝達機構5の回転駆動力が第3伝達機構6を介して出力軸3に間接的に伝達されていたが、本実施形態では、上記の構成により、第2伝達機構5の回転駆動力が出力軸3に直接的に伝達される。
本実施形態におけるその他の構成は、第1実施形態と同じであり、第1実施形態と共通する構成要素には共通する符号を付している。
図12は、本発明に係る複合変速モジュールの第3実施形態を示す。本実施形態に係る複合変速モジュール1は、第1実施形態と同様に第1伝達機構4乃至第3伝達機構6を備えるが、このうち、第3伝達機構6の位置が第1実施形態とは異なる。第1実施形態において、第3伝達機構6は、出力軸3と第2伝達機構5との間に設けられていたが、本実施形態では、第1伝達機構4と第2伝達機構5との間に設けられている。
第1伝達機構4は、第1実施形態と同様に、内輪9と、外輪10と、転動体11と、保持器12を含む中間軸(以下「第1中間軸」という)13とを備える。第1伝達機構4には、予圧機構14により予圧が付与されている。また、第2伝達機構4は、太陽歯車16と、遊星歯車17と、環状部材18と、キャリア19とを備える。なお、キャリア19は、第2実施形態と同様に出力軸3と一体化されている。
第3伝達機構6は、第1実施形態と同様に、内輪24と、外輪25と、転動体26とを備える。第3伝達機構6には、予圧機構28により予圧が付与されている。内輪24は、第1伝達機構4における第1中間軸13の大径部13aに固定されている。外輪25は、ケーシング7における第1構成部材29の内側にて固定されている。
また、第3伝達機構6は、転動体26に係合する中間軸(以下「第2中間軸」という)35を備える。第2中間軸35は、第1中間軸13と出力軸3との間にあって、これらと同軸上に配置されている。第2中間軸35は、一端部に大径部35aを有し、他端部に小径部35bを有する。大径部35aは、転動体26を保持する保持器27(動力伝達部)を一体に有する。保持器27には、転動体26を保持する切欠き部27aが形成されている。大径部35aの軸方向端部には、第1中間軸13の突起部13eが係合する凹部35cが形成されている。この凹部35cは、大径部35aの端面における中心部(軸心部)に形成されている。凹部35cに底面には、第1中間軸13の突起部13eが接触(点接触)している。
第2中間軸35の小径部35bは、その一端部に突起部35dを有する。突起部35dは、小径部35bの端面における中心部(軸心部)に形成されている。突起部35dは、球面を有する半球状に構成されている。小径部35bは、出力軸3の凹部3aに嵌装された軸受34に支持されている。小径部35bの突起部35dは、この凹部3aの底面に接触(点接触)している。
本実施形態におけるケーシング7は、第1構成部材29、第2構成部材30及び蓋体31の他、第1構成部材29と環状部材18との間に配置される筒状の第3構成部材36を備える。第3構成部材36は、その内径面にて、第3伝達機構6の外輪25を回転不能に保持している。第3構成部材36は、その円周方向に間隔をおいて形成される複数の貫通孔36aを有する。各貫通孔36aは、第1構成部材29の貫通孔29c、内歯車18の貫通孔18a、及び第2構成部材30のねじ孔30cと一致するように構成される。第3構成部材36は、この貫通孔36a及び固定部材33を介して第1構成部材29及び環状部材18に連結されている。
本実施形態におけるその他の構成は、第1実施形態と同じであり、第1実施形態と共通する構成要素には共通する符号を付している。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の第1実施形態では、第1伝達機構4を深溝玉軸受による軸受構造とし、第3伝達機構6を円筒ころ軸受による軸受構造とした例を示したが、これに限定されない。第1伝達機構4と第3伝達機構6とを同種の軸受構造としてもよく、各伝達機構4,6を例示した軸受以外の軸受により構成してもよい。
上記の第1、第3実施形態では、三つの伝達機構4〜6を備える複合変速モジュール1を例示したが、伝達機構の数はこれに限定されない。例えば、第2伝達機構5と同様な遊星歯車機構(又は遊星ローラ機構)からなる第4伝達機構、第1伝達機構4と同様な軸受構造を有する第4伝達機構というように、複合変速モジュール1を更なる多段の伝達機構により構成してもよい。また、第3伝達機構6を遊星機構により構成してもよい。
すなわち、本発明に係る複合変速モジュール1は、中間軸13に転動体11を保持する保持器12を備えた伝達機構(第1伝達機構4)と、遊星歯車機構又は遊星ローラ機構を備える伝達機構(第2伝達機構5)とを少なくとも1つずつ備えていればよい。
1 複合変速モジュール
2 入力軸
3 出力軸
4 第1伝達機構
5 第2伝達機構
6 第3伝達機構
7 ケーシング
8 駆動源
9 第1伝達機構の内輪
9a 内輪の軌道面
10 第1伝達機構の外輪
10a 外輪の軌道面
11 第1伝達機構の転動体
13 第1伝達機構の中間軸
14 予圧機構
16 太陽部材
17 遊星部材
18 環状部材
24 第3伝達機構の内輪
25 第3伝達機構の外輪
26 第3伝達機構の転動体
28 予圧機構
35 第3伝達機構の中間軸(第2中間軸)
37 ステータ
38 ロータ
39 ハウジング

Claims (10)

  1. 入力軸と、
    前記入力軸に回転駆動力を付与する駆動源と、
    前記入力軸に入力された前記回転駆動力を出力する出力軸と、
    前記入力軸の前記回転駆動力を所定の変速比で変換する第1伝達機構と、
    前記第1伝達機構から伝達された回転駆動力を所定の変速比で変換し、前記出力軸に伝達する第2伝達機構と、前記第1伝達機構及び前記第2伝達機構を収容するケーシングと、を備える複合変速モジュールであって、
    前記第1伝達機構は、前記入力軸に設けられるとともに軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪の前記軌道面と前記外輪の前記軌道面との間で転動するように配設される複数の転動体と、前記転動体に係合して回転することにより前記回転駆動力を前記第2伝達機構に伝達する中間軸と、備え、
    前記第2伝達機構は、前記中間軸に設けられる太陽部材と、前記太陽部材に係合する遊星部材と、前記遊星部材に係合する環状部材と、前記遊星部材に係合して回転することにより前記回転駆動力を前記出力軸に伝達するキャリアと、を備え、
    前記駆動源は、ステータと、前記入力軸を回転させるロータと、前記ステータ及び前記ロータを収容するハウジングと、を備え、
    前記入力軸は、前記ハウジングに収容されてなることを特徴とする複合変速モジュール。
  2. 前記入力軸は、一端部が前記ケーシングに支持され、他端部が前記駆動源に支持されてなる請求項1に記載の複合変速モジュール。
  3. 前記ロータは、前記ステータと同軸上に配置され、かつ軸方向において前記ステータと重なるように配置されてなる請求項1又は2に記載の複合変速モジュール。
  4. 前記中間軸は、前記転動体に係合して回転することにより前記入力軸の前記回転駆動力を前記中間軸に伝達する動力伝達部を有しており、前記動力伝達部は、前記転動体を保持する保持器である請求項1から3のいずれか1項に記載の複合変速モジュール。
  5. 前記第1伝達機構に予圧を付与する予圧機構をさらに備え、
    前記予圧機構は、前記転動体の直径を、前記転動体が前記内輪の前記軌道面と接触する接触点と、前記転動体が前記外輪の前記軌道面と接触する接触点との距離よりも大きくすることにより構成される請求項1から4のいずれか1項に記載の複合変速モジュール。
  6. 前記出力軸と前記第2伝達機構との間に設けられるとともに、前記第2伝達機構から伝達される前記回転駆動力を所定の変速比で変換して前記出力軸に伝達する第3伝達機構をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の複合変速モジュール。
  7. 前記第3伝達機構は、前記第2伝達機構の前記キャリアに固定されるとともに軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪の前記軌道面と前記外輪の前記軌道面との間で転動するように配設される複数の転動体と、前記転動体に係合して回転することにより前記回転駆動力を前記出力軸に伝達する動力伝達部と、を含み、前記動力伝達部は、前記転動体を保持する前記保持器であり、かつ前記出力軸に対して一体に構成されてなる請求項6に記載の複合変速モジュール。
  8. 前記第1伝達機構と前記第2伝達機構との間に設けられるとともに、前記第1伝達機構の前記回転駆動力を所定の変速比で変換して前記第2伝達機構に伝達する前記第3伝達機構をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の複合変速モジュール。
  9. 前記第3伝達機構は、前記第1伝達機構の前記中間軸に固定されるとともに軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪の前記軌道面と前記外輪の前記軌道面との間で転動するように配設される複数の転動体と、前記転動体に係合して回転することにより前記第1伝達機構の前記回転駆動力を前記第2伝達機構に伝達する中間軸と、を含む請求項8に記載の複合変速モジュール。
  10. 前記第3伝達機構に予圧を付与する予圧機構を備え、前記予圧機構は、前記第3伝達機構における前記転動体の直径を、前記第3伝達機構において前記転動体が前記内輪の前記軌道面と接触する接触点と、前記転動体が前記外輪の前記軌道面と接触する接触点との距離よりも大きく設定することにより構成されてなる請求項7又は9に記載の複合変速モジュール。
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