JP7459771B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、航空機の発電機または各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
従来のトロイダル型無段変速機の一例として特許文献1に記載ものが知られている。
このトロイダル型無段変速機は、図5に示すように、いわゆるダブルキャビティ型のハーフトロイダル型無段変速機であり、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが、入力軸1の外周に取り付けられて構成されている。
また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン係合によって連結されている。
入力軸1は、図5中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸17により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介して図示しないハウジング内に支持されており、これにより、軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、入力側ディスク2,2は、入力軸1と共に回転するように、その入力軸1の両端部にボールスプライン6,6を介して支持されている。また、入力側ディスク2,2の内面(凹面)2a,2aと出力ディスク3,3の内面(凹面)3a,3aとの間には、パワーローラ11が回転自在に挟持されている。
図5中、左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間には第1の皿板ばね8が設けられ、図5中右側に位置する入力側ディスク2とローディングナット9との間には第2の皿ばね10が設けられている。これらの皿板ばね8,10は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面との当接部に押圧力を付与する。
したがって、上記構成のトロイダル型無段変速機では、駆動軸17から入力軸1に回転力が入力されると、入力軸1と一体で入力側ディスク2,2が回転し、その回転がパワーローラ11,11によって出力側ディスク3,3に一定の変速比で伝達される。また、出力側ディスク3,3の回転は、出力歯車4から伝達歯車15などを介して、図示しない出力軸に伝達される。
上述したようなトロイダル型無段変速機は、トラクションドライブと呼ばれる油のせん断力により動力を伝達する機械である。油のせん断力を発現させるためにはディスクとパワーローラの接触面圧を高め、油をガラス化する必要がある。トラクションドライブするディスクとパワーローラとの間での接触面圧を高めるためにローディングカム式の押圧装置を用いて軸方向荷重を発生させる。その軸方向荷重は、両側のディスクをシャフト(入力軸)とナットではさみこむことで支持している。
特開2003-4114号公報
ところで、トロイダル型無段変速機では、軸方向荷重を支持するシャフト(軸)の強度を確保するとともに、近年軽量化が求められている。軸方向荷重を支持する軸はディスクの大きさおよびトロイダル型無段変速機全体の大きさを決める重要部品であり、ディスクの大きさおよびトロイダル型無段変速機全体の大きさを小さくして軽量化を図るためには、シャフト(軸)の径を細くしていく必要がある。また、軸にはトロイダル型無段変速機内の潤滑油必要部材に潤滑油を供給するための油穴を設けるため、その油穴の発生応力が高くなり軸の破損が懸念される。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、油穴の発生応力に起因する軸の破損を防止できるとともに、軽量化を図れ、さらに潤滑油必要部材に確実に潤滑油を供給できるトロイダル型無段変速機を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、軸と、この軸にそれぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転可能に設けられた第1ディスクおよび第2ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記軸は、当該軸の軸方向に延在する油孔と、前記軸の軸本体より径が大きい大径部とを有し、
前記大径部に、前記油孔と連通し、かつ前記大径部の外周面に開口する油穴が設けられ、
前記軸に、前記油穴の開口位置を含み、かつ前記軸の軸方向に延びる円筒部材が外挿固定され、
前記円筒部材の内周面に、前記油穴と連通する油溝が設けられ、
前記円筒部材には、前記軸本体に支持される潤滑油必要部材に潤滑油を供給するための供給穴と、前記油穴と前記供給穴とを連通させる連通空間部が設けられていることを特徴とする。
ここで、潤滑油必要部材としては、軸に設けられる押圧装置のカムローラ等の転動部材や軸受等の摺動部材等が挙げられる。
本発明においては、軸の大径部に油穴が設けられているので、油穴の発生応力が高くなっても、軸の破損を防止できる。また、軸本体は大径部より小径となるので、軸を軽量化でき、その結果、トロイダル型無段変速機の軽量化を図れる。
また、軸に円筒部材が外挿固定され、当該円筒部材に、軸本体に支持される潤滑油必要部材に潤滑油を供給するための供給穴と、油穴と供給穴とを連通させる連通空間部が設けられているので、油穴からの潤滑油は軸の回転にともなう遠心力によって連通空間部を流れ、供給穴から潤滑油必要部材に向けて排出されるので、当該潤滑油必要部材に確実に潤滑油を供給できる。
また、円筒部材の軸方向の長さを調整することによって、潤滑油必要部材が設けられている所望の位置に潤滑油を供給できる。
また、本発明の前記構成において、前記連通空間部は、前記円筒部材の周方向に延びる周方向油溝と、前記円筒部材の軸方向に延び、かつ前記周方向油溝に連通する軸方向油溝とを備え、前記周方向油溝に前記供給穴が設けられていてもよい。
ここで、前記周方向油溝および軸方向油溝は、複数あってもよく、さらに供給穴も複数あってもよい。
このような構成によれば、軸に設けられた油孔から油穴、周方向油溝、軸方向油溝に潤滑油が流入し、供給穴から潤滑油を潤滑油必要部材に確実に供給できる。
また、本発明の前記構成において、前記供給穴は前記潤滑油必要部材に向けて開口しているのが好ましい。
このような構成によれば、供給穴が潤滑油必要部材に向けて開口しているので、潤滑油を潤滑油必要部材に確実かつスムーズに供給できる。
本発明によれば、穴の発生応力に起因する軸の破損を防止できるとともに、軽量化を図れ、さらに潤滑油必要部材に確実に潤滑油を供給できる。
本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示すもので、半平断面図である。 同、要部の平断面図である。 同、筒状部材の一例を示す半断面斜視図である。 同、筒状部材の変形例を示す半断面斜視図である。 同、(a)は図2におけるA-A線矢視図、(b)は(a)における要部の拡大図である。 従来のトロイダル型無段変速機の一例を示すもので、平断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示す半平断面図である。なお、本実施形態において図5に示す従来のトロイダル型無段変速機と共通構成には同一符号を付してその説明を省略する場合もある。
本実施形態のトロイダル型無段変速機は、いわゆるダブルキャビティ型のハーフトロイダル型無段変速機であり、2つの入力側ディスク(第1ディスク)2,2と2つの出力側ディスク(第2ディスク)3,3とが、入力軸(軸)1の外周に取り付けられて構成されている。
また、出力側ディスク3,3の背面には、円筒状の出力歯車4A,4Aが出力側ディスク3,3と同軸かつ一体的に設けられている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、入力軸1には、ニードル軸受5に潤滑油を供給する油穴1eが軸方向と直交し、かつ周方向に所定間隔で設けられている。この油穴1eは後述する油孔1aと連通しており、入力軸1の大径部1Dに設けられている。
また、一方(図1において右方)の入力側ディスク2は、入力軸1と共に回転するように、その入力軸1の一端部にボールスプライン6を介して支持されている。したがって、一方の入力側ディスク2は入力軸1の軸方向(図1において左方)に移動可能となっている。また、入力軸1は軸本体1Aより径が大きい大径部1Fを有している。
ボールスプライン6は、図1および図2に示すように、入力側ディスク2の内径面に、軸方向に延在しかつ周方向に所定間隔で形成された複数のボールスプラインと、入力軸1の大径部1Fの外径面に、軸方向に延在しかつ周方向に所定間隔で形成された複数のボールスプラインと、これらボールスプライン間に転動自在に設けられた複数のボールとを備えている。
また、入力軸1の大径部1Fには、ボールスプライン6に潤滑油を供給する油穴1cが軸方向と直交し、かつ周方向に所定間隔で設けられている。油穴1cは後述する油孔1aと連通している。
また、他方(図1において左方)の入力側ディスク2は入力軸1の他端部に外嵌され、入力軸1と共に回転するようになっている。また、他方の入力側ディスク2は、入力軸1の他端部に形成された大径部1bに当接され、これによって、入力軸1の軸方向(図1において左方)への移動が規制されている。
また、入力側ディスク2,2の内面(凹面)2a,2aと出力側ディスク3,3の内面(凹面)3a,3aとの間には、パワーローラ11が回転自在に挟持されている。
また、入力軸1は、図1中右側に位置する入力側ディスク2の背面側(図1において右側)に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、図示しない駆動軸により回転駆動されるようになっている。
図2および図4に示すように、押圧装置12は、図示しない駆動軸とともに回転するカム板20と、保持器21により転動可能に保持された複数個のカムローラ(ころ)22とを備えている。カム板20の片側面(図2の左側面)には、円周方向に亙る凹凸(波状部)であるカム面20aが形成され、入力側ディスク2の外側面(図2の右側面)にも、同様の形状を有するカム面2dが形成されている。
図2に示すように、押圧装置12において、カムローラ22はカム面20a,2dを転動するため、カムローラ22とカム面20a,2dとの接触面S1,S2は潤滑油の供給が必要である。また図4(b)に示すように、カムローラ22と保持器21との接触面S3,S4,S5およびカムローラ22,22どうしの接触面S6はそれぞれ摺動面であるため、潤滑油の供給が必要である。さらに、図2に示すように、保持器21と後述する円筒部材40との接触面S7、およびカム板20と円筒部材40との接触面S8はそれぞれ摺動面であるため、潤滑油の供給が必要である。
このように、押圧装置12は、潤滑油の供給が必要な接触面S1~S8を有しているため、潤滑油必要部材である。
このような押圧装置12では、入力側ディスク2およびカム板20の回転トルクが増加すると、カム作用によって入力側ディスク2がカム板20から離れる向きに押圧される。
そして、入力軸1に回転力が入力されると、入力軸1と一体で入力側ディスク2,2が回転し、その回転がパワーローラ11,11によって出力側ディスク3,3に一定の変速比で伝達される。また、出力側ディスク3,3の回転は、出力歯車4A,4Aから図示しない伝達歯車などを介して、図示しない出力軸に伝達される。
また、入力軸1の一端部(図2において右端部)には、スラスト軸受31が外嵌されている。スラスト軸受31は内輪32と、外輪33と、内輪32と外輪33との間に介在する転動体34とを有している。内輪32は、入力軸1に対して軸方向外方(図2において右方)への移動が規制されるように入力軸1に嵌合されている。例えば、内輪32は、入力軸1の端部に固定されたナット35によって、軸方向外方への移動が規制されるように入力軸1に位置決め固定されている。
また、入力軸1は軸本体1Aより径が大きい大径部1Gを有しており、この大径部1Gには、後述する油孔1aと連通する油穴1dが軸方向と直交し、かつ周方向の所定間で設けられ、内輪32には油穴32dが軸方向と直交し、かつ周方向の所定間で設けられている。油穴1dは大径部1Gの外周面に開口しており、内輪32の内径面には油穴1dと油穴32dとを接続する油溝32aが設けられている。油穴32dは内輪32の転動面に開口しており、油孔1a、油穴1d、油溝32aおよび油穴32dを流通した潤滑油は油穴32dの開口からスラスト軸受31の転動面および転動体34に供給されるようになっている。
また、内輪32とカム板20との間には、入力側ディスク2に押圧装置12を介して予圧を付与する皿ばね28が設けられている。スラスト軸受31はナット35によって入力軸1の端部に軸方向外方(図2において右方)への移動が規制された状態で固定されているので、皿ばね28の付勢力によってカム板20が軸方向内方(図1において左方)に押圧され、これによって、押圧装置12を介して入力側ディスク2がパワーローラ11(図1参照)に押し付けられている。
また、本実施形態では、入力軸1は、当該入力軸1の軸方向に延在する油孔1aを有している。油孔1aは、入力軸1の径方向中央部に設けられ、当該油孔1aに潤滑油が供給されるようになっている。
また、入力軸1は軸本体1Aより径が大きい大径部1Bを有している。この大径部1Bは、前記カム板20の内側(内径側)に位置しており、断面視において、軸方向に対して平行な平行面1Baと、軸方向に対して傾斜する傾斜面1Bbと、軸方向に対して直交する直交面1Bcとを備えている。平行面1Baの一端部(図2において左端部)に傾斜面1Bbが接続され、他端部(図2において右端部)に直交面1Bcが接続されている。傾斜面1Bbおよび直交面1Bcはそれぞれ軸本体1Aの外周面に接続されている。
なお、入力軸1は、図1に示すように、大径部1Bの他にも、軸本体1Aより大径の大径部1D,1Dおよび大径部1bを有している。
また、図2に示すように、大径部1Bには、油孔1aと連通し、かつ大径部1Bの外周面に開口する油穴1hが設けられている。油穴1hは入力軸1の軸方向に対して直角に配置されるとともに、油孔1aの周方向に所定間隔で複数設けられている。
また、入力軸1には、油穴1hの開口位置を含み、かつ入力軸1の軸方向に延びる円筒部材40が外挿固定されている。円筒部材40は、大径部1Bの直交面1Bcより右方の部位から入力側ディスク2の前記カム面2dの位置(軸方向の位置)近傍まで延びている。
円筒部材40は一端部(図2において右端部)に径方向内側に突出する内フランジ部40aを有しており、この内フランジ部40aの内面が大径部1Bの直交面1Bcに当接されることで、円筒部材40の軸方向左方への移動が規制されている。また、内フランジ部40aの外面(図2において、内フランジ部40aの右端面)に内輪32の端面が当接することで、円筒部材40の軸方向右方への移動が規制されている。さらに、円筒部材40の他端部(図2において左端部)は、入力軸1の軸本体1Aに固定された円板状の部材38に当接しており、これによっても円筒部材40の軸方向左方への移動が規制されている。
また、円筒部材40には、図3(a)に示すように、油穴1h(図2参照)と連通する油溝(連通空間部)41が設けられている。この油溝41は、油穴1hと後述する供給穴45とを連通させている。
油溝41は、円筒部材40の周方向に延びる周方向油溝42,42と、円筒部材40の軸方向に延び、かつ周方向油溝42,42に連通する軸方向油溝43とを備えている。本実施形態では、周方向油溝42は2つあり、軸方向油溝43は1つある。なお、周方向油溝42は、3つ以上あってもよいが、一つの周方向油溝42は油穴1hと連通している必要がある。また、軸方向油溝43は二つ以上あってもよいが、軸方向に隣り合う周方向油溝42,42を接続するように配置するのが好ましい。また、軸方向油溝43は、軸方向と交差するように配置してもよいが、軸方向に隣り合う周方向油溝42,42を接続するように配置する。
2つの周方向油溝42,42は円筒部材40の軸方向に所定間隔で配置されており、これら周方向油溝42,42を接続するようにして軸方向油溝43が配置されている。図2に示すように、右側の周方向油溝42に油穴1hが連通しているので、油孔1aから油穴1hに流入した潤滑油は油穴1hから右側の周方向油溝42に流入し、軸方向油溝43を通って、左側の周方向油溝42に流入する。
図2および図3に示すように、左側の周方向油溝42には複数の供給穴45が周方向に所定間隔で設けられている。供給穴45は円筒部材40の軸方向と直交して配置されており、円筒部材40の外周面に開口している。供給穴45の開口は、押圧装置12のカムローラ22側に向いており、供給穴45から流出する潤滑油は上述した接触面S1~S7に供給される。
また、右側の周方向油溝42には複数の供給穴46が周方向に所定間隔で設けられている。供給穴46は円筒部材40の軸方向と直交して配置されており、円筒部材40の外周面に開口している。供給穴46の開口は、押圧装置12のカム板20側に向いており、供給穴46から流出する潤滑油は上述した接触面S8に供給される。
以上のように本実施形態によれば、入力軸1の大径部1Bに油穴1hが設けられているので、油穴1hの発生応力が高くなっても、入力軸1の破損を防止できる。また、軸本体1Aは大径部1Bより小径となるので、入力軸1を軽量化でき、その結果、トロイダル型無段変速機の軽量化を図れる。
また、入力軸1に、潤滑油必要部材である押圧装置12の接触面S1~S7および接触面S8に潤滑油を供給する供給穴45および供給穴46が設けられた円筒部材40が外挿固定され、当該円筒部材40の内周面に、油溝41が設けられ、この油溝41が供給穴45と連通しているので、潤滑油は入力軸1の回転にともなう遠心力によって油溝41に沿って流れ、供給穴45,46から潤滑油必要部材に向けて排出されるので、当該潤滑油必要部材に確実に潤滑油を供給できる。
また、油溝41は、円筒部材40の周方向に延びる周方向油溝42,42と、円筒部材40の軸方向に延び、かつ周方向油溝42,42に連通する軸方向油溝43とを備え、周方向油溝42,42に供給穴45,46が設けられているので、入力軸1の大径部1Bに設けられた油穴1hから周方向油溝42、軸方向油溝43に潤滑油が流入し、供給穴45,46から潤滑油を潤滑油必要部材に確実に供給できる。
さらに、供給穴45,46は潤滑油必要部材(押圧装置12)に向けて開口しているので、潤滑油を潤滑油必要部材(押圧装置12)にスムーズに供給できる。
なお、本実施形態では、図3(a)に示すような円筒部材40を使用したが、図3(b)に示すような円筒部材40Aを使用してもよい。
この円筒部材40Aには、軸本体1Aに支持される潤滑油必要部材12に潤滑油を供給するための供給穴45,46と、入力軸1の大径部1Bに設けられた油穴1hと供給穴45,46とを連通させる連通空間部41が設けられている。この連通空間部41は、図3(a)に示す円筒部材40の右側の周方向油溝42の深さを維持しまま、当該周方向油溝42を筒状部材40の左端までそのまま延長することで形成されたものである。
なお、円筒部材40Aにおいて、供給穴45,46の周方向、径方向および軸方向(円筒部材40Aの周方向、径方向および軸方向)の位置は、円筒部材40の供給穴45,46の位置(周方向、径方向および軸方向の位置)と等しくなっている。
このような円筒部材40Aは、周方向油溝42,42および軸方向油溝43を設ける必要がないため、円筒部材40に比して加工コストを軽減できるという利点がある。
また、本実施形態では、入力側ディスク2を押圧装置12によって押圧する場合を例にとって説明したが、トロイダル型無段変速機では、入力側ディスクと出力側ディスクの入出力関係を逆にする場合もある。したがって、本発明は出力側ディスクを押圧装置12によって押圧する場合にも適用できる。つまり、出力軸と、この出力軸にボールスプラインによってスプライン結合されて前記出力軸と一体で回転する出力側ディスクと、前記出力側ディスクに対向して設けられた入力側ディスクと、出力側ディスクと入力側ディスクに挟持されるパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機にも適用できる。
さらに、本実施形態では本発明を、ダブルキャビティ型のハーフトロイダル型無段変速機に適用する場合を例にとって説明したが、これに限ることなく、本発明はダブルキャビティ型のフルトロイダル型無段変速機にも適用でき、さらに、シングルキャビティ型のハーフトロイダル型無段変速機や、シングルキャビティ型のフルトロイダル型無段変速機にも適用できる。
1 入力軸(軸)
1A 軸本体
1B 大径部
1a 油孔 1h 油穴
2 入力側ディスク(第1ディスク)
3 出力側ディスク(第2ディスク)
12 押圧装置(潤滑油必要部材)
40,40A 円筒部材
41 油溝(連通空間部)
42 周方向油溝
43 軸方向油溝
45,46 供給穴

Claims (3)

  1. 軸と、この軸にそれぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転可能に設けられた第1ディスクおよび第2ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記軸は、当該軸の軸方向に延在する油孔と、前記軸の軸本体より径が大きい大径部とを有し、
    前記大径部に、前記油孔と連通し、かつ前記大径部の外周面に開口する油穴が設けられ、
    前記軸に、前記油穴の開口位置を含み、かつ軸の軸方向に延びる円筒部材が外挿固定され、
    前記円筒部材には、前記軸本体に支持される潤滑油必要部材に潤滑油を供給するための供給穴と、前記油穴と前記供給穴とを連通させる連通空間部が設けられていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記連通空間部は、前記円筒部材の周方向に延びる周方向油溝と、前記円筒部材の軸方向に延び、かつ前記周方向油溝に連通する軸方向油溝とを備え、
    前記周方向油溝に前記供給穴が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 前記供給穴は前記潤滑油必要部材に向けて開口していることを特徴とする請求項2に記載のトロイダル型無段変速機。
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