WO2015052950A1 - シングルキャビティ式トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Abstract
ジャイロ滑りを抑制して、軸受損失の低減や長寿命化を図れるシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機を提供する。 シングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、入力側軸受43より出力側軸受46のPCD(ピッチ円直径)が小さく、入力側軸受43より出力側軸受46の玉径が小さいので、増速側・低負荷での出力側軸受の玉にかかる遠心力を抑えることができる。したがって、ジャイロ滑りを抑制して、軸受損失の低減を図ることができる。また、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比を小さくすることによって、入力側軸受43より出力側軸受46のPCD(ピッチ円直径)および玉径を小さくした場合においても、長寿命化を図ることができる。
Description
本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機に関する。
主に自動車用の変速機として使用されるシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、互いに対向する面がそれぞれ円弧形状の凹断面を有する入力側ディスク及び出力側ディスクと、これらのディスク間に挟持される回転自在なパワーローラとを組み合わせたトロイダル変速機構(バリエータ)を備えている。入力側ディスクは、トルクを入力する入力軸方向への移動が可能なように入力軸に対して駆動結合され、出力側ディスクは、入力軸に対して相対的に回転可能かつ入力側ディスクから離れる方向への移動が制限されるように入力側ディスクと対向して取り付けられる。
このようなシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、入力側ディスクが回転するとパワーローラを介して出力側ディスクが逆回転するため、入力軸に入力される回転運動は、逆方向の回転運動として出力側ディスクへと伝達され、出力側ディスクと一体的に回転する出力歯車から取り出される。この際、パワーローラの周面が入力側ディスクの外周付近と出力側ディスクの中心付近とにそれぞれ当接するようにパワーローラの回転軸の傾斜角度を変化させることで入力軸から出力歯車への増速が行なわれ、これとは逆に、パワーローラの周面が入力側ディスクの中心付近と出力側ディスクの外周付近とにそれぞれ当接するようにパワーローラの回転軸の傾斜角度を変化させることで入力軸から出力歯車への減速が行われる。さらに両者の中間の変速比についても、パワーローラの回転軸の傾斜角度を適当に調節することにより、ほぼ無段階に得ることができる。
また、このようなシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、出力歯車の背後に設けられ前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受と、前記入力軸の前記出力側ディスク側端部に設けられ前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクを互いに近づける方向に前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクをのうち少なくとも一方を押圧する押圧機構とを備えている。
このようなシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。
このシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、相対的にトルクの小さい入力軸を支持する入力側軸受を、相対的にトルクの大きい出力軸を支持する出力側軸受よりも小型にし、入力側軸受および出力側軸受の入力側インナーレースおよび出力側インナーレースを別体として設け、アウターレースは一体に形成している。これにより、入力側軸受の軸方向寸法を小さくすることができるとともに、入力側軸受の転がり抵抗を小さくすることができる。
このシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、相対的にトルクの小さい入力軸を支持する入力側軸受を、相対的にトルクの大きい出力軸を支持する出力側軸受よりも小型にし、入力側軸受および出力側軸受の入力側インナーレースおよび出力側インナーレースを別体として設け、アウターレースは一体に形成している。これにより、入力側軸受の軸方向寸法を小さくすることができるとともに、入力側軸受の転がり抵抗を小さくすることができる。
また、前記のようなシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機の他の例として、特許文献2に記載のものや、図3に示すようなものが知られている。
図3に示すものと特許文献2に示すものとは、押圧機構以外はほぼ同様の構成であるので、ここでは図3に示すものを説明し、特許文献2に示すものの説明は省略する。
図3に示すものと特許文献2に示すものとは、押圧機構以外はほぼ同様の構成であるので、ここでは図3に示すものを説明し、特許文献2に示すものの説明は省略する。
図3は、シングルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す断面図であり、図3において、符号1は入力軸、2は入力側ディスク、3は出力側ディスク、4はパワーローラ、5は入力側ディスク2を出力側ディスク3側に向けて押圧する押圧機構を示す。
なお、パワーローラ4は、図示しないトラニオンによって回転自在に支持されている。
なお、パワーローラ4は、図示しないトラニオンによって回転自在に支持されている。
押圧機構5は、油圧式となっており、入力軸1と一体的に回転可能に設けられるとともに、入力側ディスク2の背面との間に油圧室を形成するシリンダ51と、このシリンダ51の内部に設けられ、油圧によって入力軸1の軸方向に進退する第1および第2ピストン55,56を備えている。
シリンダ51の先端部には、入力側ディスク2の外周部が一体的に回転可能に係合されており、入力側ディスク2は入力軸1に軸方向に移動可能に嵌合されている。したがって、入力軸1が回転すると、シリンダ51が入力軸1とともに回転し、シリンダ51の回転によって、当該シリンダ51に係合された入力側ディスク2が回転するようになっている。
シリンダ51の先端部には、入力側ディスク2の外周部が一体的に回転可能に係合されており、入力側ディスク2は入力軸1に軸方向に移動可能に嵌合されている。したがって、入力軸1が回転すると、シリンダ51が入力軸1とともに回転し、シリンダ51の回転によって、当該シリンダ51に係合された入力側ディスク2が回転するようになっている。
さらに、入力側ディスク2は、第1油室50aおよび第2油室50bに油が供給されることによって、出力側ディスク3側に向けて押圧されるようになっている。つまり、第1油室50aに油が供給されると、第1ピストン55の左側への移動が規制されているので、入力側ディスク2が油圧によって出力側ディスク3側に向けて押圧されるとともに、第2油室50bに油が供給されることによって、第2ピストン56によって入力側ディスク2が出力側ディスク3側に向けて押圧されるようになっている。また、第2油室50bに油が供給されることによって、入力軸1がシリンダ51を介して左方に引っ張られ、これによって、後述する入力側軸受10にスラスト荷重が加わる。なお、第1油室50aには予圧を付与する皿ばね57が設けられており、この皿ばね57によっても入力側ディスク2が出力側ディスク3側に向けて押圧されている。
出力側ディスク3はニードル軸受を介して入力軸1に回転自在に支持されている。また、出力側ディスク3には、出力用の出力歯車6と一体に形成されている円筒状の出力軸(フランジ)7の一方の端部の外周がスプライン結合され、これにより出力側ディスク3と出力歯車6とが一体的に回転するようになっている。出力軸7の他方の端部は、出力側軸受11を介して図示しないケーシングに支持されている。したがって、出力側ディスク3は、出力側軸受11によって出力歯車6を介して入力軸1の右端側への移動が規制されている。このため、前記押圧機構5によって、入力側ディスク2が出力側ディスク3側に向けて押圧されると、パワーローラ4を介して出力側ディスク3が右側に押圧され、これよって、出力軸7を介して出力側軸受11にスラスト荷重が加わる。
また、入力軸1の右端部には入力歯車8の軸部8aが入力軸1とともに回転するようにスプライン結合されるとともに、ナット9によって入力軸1の右端側への移動が規制されている。また、入力歯車8の軸部8aは入力側軸受10を介して図示しないケーシングに支持されている。
したがって、上述したように、押圧機構5によって入力軸1が左方に引っ張られると、入力歯車8を介して入力側軸受10にスラスト荷重が加わる。
なお、前記入力側軸受10と出力側軸受11は、それぞれアンギュラ軸受で構成されており、背面合わせで配置されている。
したがって、上述したように、押圧機構5によって入力軸1が左方に引っ張られると、入力歯車8を介して入力側軸受10にスラスト荷重が加わる。
なお、前記入力側軸受10と出力側軸受11は、それぞれアンギュラ軸受で構成されており、背面合わせで配置されている。
このようなシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、入力側ディスク2から加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受10と、出力側ディスク3から加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受11とを同じ大きさにしている。
また、前記のようなシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機のさらなる他の例として、図4に示すものもある。
図4はシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す断面図であり、図4において、符号1は軸(支持軸)、2は入力側ディスク、3は出力側ディスク、4はパワーローラ、5は入力側ディスク2を出力側ディスク3側に向けて押圧する押圧機構を示す。
図4はシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す断面図であり、図4において、符号1は軸(支持軸)、2は入力側ディスク、3は出力側ディスク、4はパワーローラ、5は入力側ディスク2を出力側ディスク3側に向けて押圧する押圧機構を示す。
押圧機構5は、ローディングカム式となっている。すなわちまず、軸(支持軸)1には、入力側ディスク2が軸回りに回転自在かつ軸方向に移動自在に設けられており、この入力側ディスク2の背面側にカム板13が配置されている。このカム板13は円板状のもので、その中央部に円筒部を有しており、この円筒部に入力歯車14の円筒状の軸部14aが挿入固定されている。この軸部14aの内径側に軸(支持軸)1が挿通され、当該軸部14aは軸受を介して軸(支持軸)1に回転自在に支持されている。カム板13は入力歯車14と一体的に回転するようになっている。
入力歯車14のカム板13側を向く側面には凹所が設けられており、この凹所に予圧を付与する皿ばね15が設けられ、この皿ばね15によってカム板13は入力側ディスク2側に向けて押圧されている。
また、入力側ディスク2とカム板13との間に複数個のローラ16が設けられている。そして、入力歯車14が回転されると、その回転に伴ってカム板13が回転し、このカム板13に形成されたカム面によってローラ16が、入力側ディスク2に設けられたカム面に押圧され、これによって入力側ディスク2が出力側ディスク3側に向けて押圧されるようになっている。
入力歯車14のカム板13側を向く側面には凹所が設けられており、この凹所に予圧を付与する皿ばね15が設けられ、この皿ばね15によってカム板13は入力側ディスク2側に向けて押圧されている。
また、入力側ディスク2とカム板13との間に複数個のローラ16が設けられている。そして、入力歯車14が回転されると、その回転に伴ってカム板13が回転し、このカム板13に形成されたカム面によってローラ16が、入力側ディスク2に設けられたカム面に押圧され、これによって入力側ディスク2が出力側ディスク3側に向けて押圧されるようになっている。
入力歯車14の背面側には筒部14bが設けられており、この筒部14b内に入力側軸受20が嵌め込まれ、さらに当該入力側軸受20は、軸(支持軸)1の軸方向左方への移動が軸(支持軸)1の左端部に設けられているフランジ部1aによって規制されている。
軸(支持軸)1の左端部は入力側軸受20によって支持されており、軸(支持軸)1に対して入力歯車14が入力側軸受20を介して回転可能となっている。入力側軸受20はアンギュラ軸受で構成されている。
そして、押圧機構5によって入力側ディスク2を出力側ディスク3側に向けて押圧すると、その反力がカム板13、入力歯車14を介して入力側軸受20にスラスト荷重として加わる。
軸(支持軸)1の左端部は入力側軸受20によって支持されており、軸(支持軸)1に対して入力歯車14が入力側軸受20を介して回転可能となっている。入力側軸受20はアンギュラ軸受で構成されている。
そして、押圧機構5によって入力側ディスク2を出力側ディスク3側に向けて押圧すると、その反力がカム板13、入力歯車14を介して入力側軸受20にスラスト荷重として加わる。
また、軸(支持軸)1には、出力側ディスク3が軸受によって回転自在に支持されており、当該出力側ディスク3はパワーローラ4を挟んで入力側ディスク2と対向して配置されている。
出力側ディスク3の背面側には、出力歯車18が軸(支持軸)1回りに回転自在に設けられており、この出力歯車18は出力側ディスク3と一体的に回転するように設けられている。
出力歯車18の背面側には筒部18bが設けられており、この筒部18b内に出力側軸受21が嵌め込まれている。出力側軸受21はアンギュラ軸受で構成されている。
軸(支持軸)1の右端部には筒状の支持部材22が固定されており、この支持部材22は前記出力側軸受21に挿入固定されている。したがって、軸(支持軸)1に対して出力歯車18が出力側軸受21を介して回転可能となっている。
また、支持部材22のフランジ部22aにリング状の固定部材23が当接され、この固定部材23が軸(支持軸)1に固定されている。したがって、出力側軸受21は軸(支持軸)1の軸方向右方への移動が規制されている。
そして、押圧機構5によって、入力側ディスク2およびパワーローラ4を介して出力側ディスク3が右方に押圧されることによって、出力側軸受21には出力歯車18を介してスラスト荷重が加わる。
出力側ディスク3の背面側には、出力歯車18が軸(支持軸)1回りに回転自在に設けられており、この出力歯車18は出力側ディスク3と一体的に回転するように設けられている。
出力歯車18の背面側には筒部18bが設けられており、この筒部18b内に出力側軸受21が嵌め込まれている。出力側軸受21はアンギュラ軸受で構成されている。
軸(支持軸)1の右端部には筒状の支持部材22が固定されており、この支持部材22は前記出力側軸受21に挿入固定されている。したがって、軸(支持軸)1に対して出力歯車18が出力側軸受21を介して回転可能となっている。
また、支持部材22のフランジ部22aにリング状の固定部材23が当接され、この固定部材23が軸(支持軸)1に固定されている。したがって、出力側軸受21は軸(支持軸)1の軸方向右方への移動が規制されている。
そして、押圧機構5によって、入力側ディスク2およびパワーローラ4を介して出力側ディスク3が右方に押圧されることによって、出力側軸受21には出力歯車18を介してスラスト荷重が加わる。
このようなシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、入力側ディスク2から加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受20と、出力側ディスク3から加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受21とを同じ大きさにしている。
ところで、シングルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図5に示すように、入力側ディスクと出力側ディスクの軸方向力が異なるため、それぞれの軸力(スラスト荷重)を支持するためのサポート軸受(入力側軸受および出力側軸受)が必要である。
低燃費のためには、増速側・軽負荷でのサポート軸受損失の低減が求められている。しかしながら、増速側においては、出力側軸受の回転数が高くなりかつ軽荷重となるため、ジャイロ滑りの発生が懸念されている。
すなわち、出力側ディスクが高速で回転している状態では、出力側軸受を構成する転動体としての玉の公転速度が速くなり、当該玉に作用する遠心力が大きくなって、ジャイロ滑りが発生する。このようなジャイロ滑りが発生すると、玉の転動面と出力側軸受の外内輪軌道との接触部に著しい摩耗が発生し、出力側軸受の耐久性を低下させる原因となる。
低燃費のためには、増速側・軽負荷でのサポート軸受損失の低減が求められている。しかしながら、増速側においては、出力側軸受の回転数が高くなりかつ軽荷重となるため、ジャイロ滑りの発生が懸念されている。
すなわち、出力側ディスクが高速で回転している状態では、出力側軸受を構成する転動体としての玉の公転速度が速くなり、当該玉に作用する遠心力が大きくなって、ジャイロ滑りが発生する。このようなジャイロ滑りが発生すると、玉の転動面と出力側軸受の外内輪軌道との接触部に著しい摩耗が発生し、出力側軸受の耐久性を低下させる原因となる。
前記特許文献1に示すような従来のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、入力側軸受が出力側軸受よりも小型となっているため、増速側・軽負荷においてはジャイロ滑りにより軸受破損が懸念される。また、ジャイロ滑りを回避するために、必要以上の軸力を与える必要があり、バリエータ(トロイダル型変速機構)およびサポート軸受の損失増加および寿命低下が懸念される。
また、前記特許文献2や図3、図4に示すような従来のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、入力側軸受と出力側軸受とに同じ大きさの軸受を用いているため、増速側・軽負荷においてはジャイロ滑りにより軸受破損が懸念される。また、ジャイロ滑りを回避するために、必要以上の軸力を与える必要があり、バリエータ(トロイダル型変速機構)およびサポート軸受の損失増加および寿命低下が懸念される。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、ジャイロ滑りを抑制して、軸受損失の低減や長寿命化を図れるシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、軸に互い対向させた状態で支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側および前記出力側のディスクの間に挟持されるパワーローラとを有するトロイダル型変速機構と、
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受のPCD(ピッチ円直径)が小さいことを特徴とする。
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受のPCD(ピッチ円直径)が小さいことを特徴とする。
本発明においては、入力側軸受より出力側軸受のPCD(ピッチ円直径)が小さいので、増速側・低負荷での出力側軸受の玉にかかる遠心力を抑えることができる。したがって、ジャイロ滑りを抑制して、軸受損失の低減を図ることができる。
また、本発明のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、軸に互い対向させた状態で支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側および前記出力側のディスクの間に挟持されるパワーローラとを有するトロイダル型変速機構と、
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受の玉径が小さいことを特徴とする。
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受の玉径が小さいことを特徴とする。
本発明においては、入力側軸受より出力側軸受の玉径が小さいので、増速側・低負荷での出力側軸受の玉にかかる遠心力を抑えることができる。したがって、ジャイロ滑りを抑制して、軸受損失の低減を図ることができる。
また、本発明のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、軸に互い対向させた状態で支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側および前記出力側のディスクの間に挟持されるパワーローラとを有するトロイダル型変速機構と、
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受の溝R比が小さいことを特徴とする。
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受の溝R比が小さいことを特徴とする。
ここで、軸受の溝R比とは、軸受の軌道輪に円環状に設けられた軌道溝の曲率半径をr、この軌道溝を転動する玉の直径をDとすると、(r/D)×100で規定される。
本発明においては、入力側軸受より出力側軸受の溝R比が小さいので、入力側軸受より出力側軸受のPCD(ピッチ円直径)および玉径を小さくした場合においても、長寿命化を図ることができる。
本発明によれば、入力側軸受より出力側軸受のPCD(ピッチ円直径)が小さいか、または入力側軸受より出力側軸受の玉径が小さいか、または入力側軸受より出力側軸受の溝R比が小さいので、ジャイロ滑りを抑制して、軸受損失の低減を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図示しないエンジン等を含む駆動源によって回転駆動されるトルク入力軸としての入力軸(軸)31と、入力軸31に軸回りに回転可能にかつ軸方向に移動可能に取り付けられている入力側ディスク32と、入力軸31に回転可能にかつ入力側ディスク32から離れる方向への移動が制限されるように入力側ディスク32と対向して取り付けられている出力側ディスク33と、これら入力側ディスク32および出力側ディスク33の互いに対向する円弧形状の凹面間に挟持される回転自在なパワーローラ34とを備えたトロイダル変速機構(バリエータ)40と、入力側ディスク32を出力側ディスク33側に向けて押圧する押圧機構41とを備えている。
図1は、本発明の実施の形態に係るシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図示しないエンジン等を含む駆動源によって回転駆動されるトルク入力軸としての入力軸(軸)31と、入力軸31に軸回りに回転可能にかつ軸方向に移動可能に取り付けられている入力側ディスク32と、入力軸31に回転可能にかつ入力側ディスク32から離れる方向への移動が制限されるように入力側ディスク32と対向して取り付けられている出力側ディスク33と、これら入力側ディスク32および出力側ディスク33の互いに対向する円弧形状の凹面間に挟持される回転自在なパワーローラ34とを備えたトロイダル変速機構(バリエータ)40と、入力側ディスク32を出力側ディスク33側に向けて押圧する押圧機構41とを備えている。
押圧機構41はローディングカム式となっている。すなわちまず、入力側ディスク32には入力軸31が相対的に軸方向に摺動自在にかつ軸周りに回転可能に挿通されている。また、入力軸31の左端部には、円板状のカム板36が設けられている。カム板36は、入力軸31の左端部に設けられたフランジ部31aと一体的に回転可能に結合している。また、カム板36は、フランジ部31aに当接することで、入力軸31の軸方向左方への移動が規制されている。
カム板36と入力側ディスク32との間には、入力軸31の近傍において、予圧を付与する皿ばね37が設けられており、この皿ばね37によって入力側ディスク32は出力側ディスク33側に向けて押圧されている。
カム板36と入力側ディスク32との間には、入力軸31の近傍において、予圧を付与する皿ばね37が設けられており、この皿ばね37によって入力側ディスク32は出力側ディスク33側に向けて押圧されている。
また、入力側ディスク32とカム板36との間には複数個のローラ38が設けられている。そして、入力軸31が回転されると、その回転に伴ってカム板36が回転し、このカム板36に形成されたカム面によってローラ38が、入力側ディスク32に設けられたカム面に押圧され、これによって、入力側ディスク32が出力側ディスク33側に向けて押圧されるようになっている。
また、入力軸31には、出力側ディスク33がニードル軸受によって回転自在に支持されており、当該出力側ディスク33はパワーローラ34を挟んで入力側ディスク32と対向して配置されている。
出力側ディスク33の背面側には、出力歯車42がニードル軸受によって入力軸31回りに回転自在に設けられており、この出力歯車42は出力側ディスク33に一体的に固定されている。したがって、出力歯車42は出力側ディスク33とともに入力軸31回りに回転するようになっている。
出力側ディスク33の背面側には、出力歯車42がニードル軸受によって入力軸31回りに回転自在に設けられており、この出力歯車42は出力側ディスク33に一体的に固定されている。したがって、出力歯車42は出力側ディスク33とともに入力軸31回りに回転するようになっている。
出力歯車42の背面側には円環状の凹所が形成されており、この凹所に出力側軸受46を構成する一方の軌道輪47が嵌め込まれている。この軌道輪47に対向してかつ同軸に他方の軌道輪48が設けられている。この軌道輪48は軌道輪47より大径に形成されるとともに、図示しないケーシングに固定されている。軌道輪47,48間には、転動体としての玉49が周方向に所定間隔で複数設けられ、当該玉が軌道輪47,48の対向する面にそれぞれ形成された軌道溝を転動するようになっている。
このような出力側軸受46はスラスト軸受を構成しており、出力側ディスク33から出力歯車42を介して加わるスラスト荷重を支承している。すなわち、前記押圧機構41によって入力側ディスク32が出力側ディスク33側に向けて押圧されると、この押圧力がパワーローラ34を介して出力側ディスク33に加わり、さらにこの出力側ディスク33から出力歯車42を介して出力側軸受46にスラスト荷重として加わるので、当該荷重を出力側軸受46が支承している。
このような出力側軸受46はスラスト軸受を構成しており、出力側ディスク33から出力歯車42を介して加わるスラスト荷重を支承している。すなわち、前記押圧機構41によって入力側ディスク32が出力側ディスク33側に向けて押圧されると、この押圧力がパワーローラ34を介して出力側ディスク33に加わり、さらにこの出力側ディスク33から出力歯車42を介して出力側軸受46にスラスト荷重として加わるので、当該荷重を出力側軸受46が支承している。
また、前記入力軸31の右端部には、入力側軸受43を構成する一方の軌道輪44が入力軸31と同軸に固定されている。この軌道輪44には、軌道輪44より右側の入力軸31の端部に固定されたコッタ31bが当接され、当該コッタ31bによって軌道輪44の入力軸31の右端側への移動を規制している。
この軌道輪44に、前記コッタ31bと逆側に対向してかつ同軸に他方の前記軌道輪48が設けられている。したがって、この軌道輪48は、入力側軸受43と出力側軸受46の共通の軌道輪となっている。
軌道輪44,48間には、転動体としての玉45が周方向に所定間隔で複数設けられ、当該玉が軌道輪44,48の対向する面にそれぞれ形成された軌道溝を転動するようになっている。
このような入力側軸受43はスラスト軸受を構成しており、入力側ディスク32から入力軸31を介して加わるスラスト荷重を支承している。すなわち、前記押圧機構41によって入力側ディスク32が出力側ディスク33側に向けて押圧されると、その反力がカム板36を介して入力軸31に加わって当該入力軸31を左方に引っ張るので、当該入力軸31から入力側軸受43にスラスト荷重として加わるので、当該荷重を入力側軸受43が支承している。
この軌道輪44に、前記コッタ31bと逆側に対向してかつ同軸に他方の前記軌道輪48が設けられている。したがって、この軌道輪48は、入力側軸受43と出力側軸受46の共通の軌道輪となっている。
軌道輪44,48間には、転動体としての玉45が周方向に所定間隔で複数設けられ、当該玉が軌道輪44,48の対向する面にそれぞれ形成された軌道溝を転動するようになっている。
このような入力側軸受43はスラスト軸受を構成しており、入力側ディスク32から入力軸31を介して加わるスラスト荷重を支承している。すなわち、前記押圧機構41によって入力側ディスク32が出力側ディスク33側に向けて押圧されると、その反力がカム板36を介して入力軸31に加わって当該入力軸31を左方に引っ張るので、当該入力軸31から入力側軸受43にスラスト荷重として加わるので、当該荷重を入力側軸受43が支承している。
前記のような入力側軸受43および出力側軸受46においては、入力側軸受43より出力側軸受46のPCD(ピッチ円直径)が小さくなっている。すなわち、入力側軸受43を構成する玉45のピッチ円直径より、出力側軸受46を構成する玉49のピッチ円直径が小さくなっている。
また、入力側軸受43より出力側軸受46の玉径が小さくなっている。すなわち、入力側軸受43を構成する玉45の直径より、出力側軸受46を構成する玉49の直径が小さくなっている。
また、入力側軸受43より出力側軸受46の玉径が小さくなっている。すなわち、入力側軸受43を構成する玉45の直径より、出力側軸受46を構成する玉49の直径が小さくなっている。
さらに、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比が小さくなっている。すなわち、図2に示すように、入力側軸受43および出力側軸受46には、それぞれ玉45,49を転動自在に保持する軌道溝50,50が対向して形成されている。
入力側軸受43では、一方の軌道輪44と他方の軌道輪48とにそれぞれ軌道溝50が形成され、出力側軸受46では、一方の軌道輪47と他方の軌道輪48とにそれぞれ軌道溝50が形成されている。
入力側軸受43では、一方の軌道輪44と他方の軌道輪48とにそれぞれ軌道溝50が形成され、出力側軸受46では、一方の軌道輪47と他方の軌道輪48とにそれぞれ軌道溝50が形成されている。
軌道溝50,50は、軌道輪44,47および軌道輪48,48と、玉45,49との
接触面に円環状に設けられ、かつ断面円弧状に形成されている。そして、玉45,49の直径をD、軌道溝50の曲率半径をrとすると、溝R比は(r/D)×100で規定される。つまり、溝R比=(r/D)×100となる。
そして、本実施の形態では、上述したように、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比が小さくなっている。
ここで、溝R比が小さくなる、つまり、軌道溝の曲率半径rが小さくなるか、または玉の直径Dが大きくなると、接触楕円が大きくなって面圧を下げることができる。
本実施の形態では、上述したように、入力側軸受43の玉45より出力側軸受46の玉49の直径Dが小さくなっているので、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比が小さくなるように、軌道溝50の曲率半径rを小さくすることで、出力側軸受46の玉49と軌道溝50との接触部分に生じる接触楕円が大きくなって、面圧を下げることができる。これによって、出力側軸受46の長寿命化を図ることができる。
接触面に円環状に設けられ、かつ断面円弧状に形成されている。そして、玉45,49の直径をD、軌道溝50の曲率半径をrとすると、溝R比は(r/D)×100で規定される。つまり、溝R比=(r/D)×100となる。
そして、本実施の形態では、上述したように、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比が小さくなっている。
ここで、溝R比が小さくなる、つまり、軌道溝の曲率半径rが小さくなるか、または玉の直径Dが大きくなると、接触楕円が大きくなって面圧を下げることができる。
本実施の形態では、上述したように、入力側軸受43の玉45より出力側軸受46の玉49の直径Dが小さくなっているので、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比が小さくなるように、軌道溝50の曲率半径rを小さくすることで、出力側軸受46の玉49と軌道溝50との接触部分に生じる接触楕円が大きくなって、面圧を下げることができる。これによって、出力側軸受46の長寿命化を図ることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、入力側軸受43より出力側軸受46のPCD(ピッチ円直径)が小さく、かつ入力側軸受43より出力側軸受46の玉径が小さいので、増速側・低負荷での出力側軸受46の玉49にかかる遠心力を抑えることができる。したがって、ジャイロ滑りを抑制して、軸受損失を低減できる。
また、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比が小さいので、入力側軸受43より出力側軸受46のPCD(ピッチ円直径)および玉径を小さくした場合においても、長寿命化を図ることができる。
また、入力側軸受43より出力側軸受46の溝R比が小さいので、入力側軸受43より出力側軸受46のPCD(ピッチ円直径)および玉径を小さくした場合においても、長寿命化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、入力側軸受43および出力側軸受46をスラスト軸受で構成したが、入力側軸受および出力側軸受はスラスト軸受に限ることはない。
たとえば、図3および図4に示したような従来のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、アンギュラ軸受で構成された入力側軸受10,20および出力側軸受11、21に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。要は、入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受、出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受であれば、本発明を適用して同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、押圧機構をローディングカム式としたが、例えば図3に示したような油圧式の押圧機構としてもよい。
さらに、本実施の形態では、入力側軸受43および出力側軸受46を出力側ディスク33の背後に配置したが、本発明では必ずしも出力側ディスク33の背後に配置する必要はない。例えば、入力側ディスク32および出力側ディスク33の背後に設置してもよい。
たとえば、図3および図4に示したような従来のシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、アンギュラ軸受で構成された入力側軸受10,20および出力側軸受11、21に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。要は、入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受、出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受であれば、本発明を適用して同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、押圧機構をローディングカム式としたが、例えば図3に示したような油圧式の押圧機構としてもよい。
さらに、本実施の形態では、入力側軸受43および出力側軸受46を出力側ディスク33の背後に配置したが、本発明では必ずしも出力側ディスク33の背後に配置する必要はない。例えば、入力側ディスク32および出力側ディスク33の背後に設置してもよい。
本発明は、様々なシングルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機のほか、様々なシングルキャビティ式フルトロイダル型無段変速機にも適用することができる。
31 入力軸(軸)
32 入力側ディスク
33 出力側ディスク
34パワーローラ
43 入力側軸受
46 出力側軸受
45,49 玉
32 入力側ディスク
33 出力側ディスク
34パワーローラ
43 入力側軸受
46 出力側軸受
45,49 玉
Claims (3)
- 軸に互い対向させた状態で支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側および前記出力側のディスクの間に挟持されるパワーローラとを有するトロイダル型変速機構と、
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受のPCD(ピッチ円直径)が小さいことを特徴とするシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機。 - 軸に互い対向させた状態で支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側および前記出力側のディスクの間に挟持されるパワーローラとを有するトロイダル型変速機構と、
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受の玉径が小さいことを特徴とするシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機。 - 軸に互い対向させた状態で支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側および前記出力側のディスクの間に挟持されるパワーローラとを有するトロイダル型変速機構と、
前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクが互いに軸方向に接近するように前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの少なくともいずれか一方に押し付け力を与える押圧機構と、
前記押圧機構によって前記入力側ディスク、および/または前記出力ディスクおよび前記パワーローラを介して前記入力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する入力側軸受と、
前記押圧機構によって前記出力側ディスク、および/または前記入力側ディスクおよび前記パワーローラを介して前記出力側ディスクから加わるスラスト荷重を支承する出力側軸受とを備えたシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記入力側軸受より前記出力側軸受の溝R比が小さいことを特徴とするシングルキャビティ式トロイダル型無段変速機。
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