JP2979945B2 - 摩擦車式無段変速機 - Google Patents

摩擦車式無段変速機

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JP2979945B2
JP2979945B2 JP5343798A JP34379893A JP2979945B2 JP 2979945 B2 JP2979945 B2 JP 2979945B2 JP 5343798 A JP5343798 A JP 5343798A JP 34379893 A JP34379893 A JP 34379893A JP 2979945 B2 JP2979945 B2 JP 2979945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩擦車式無段変速機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の摩擦車式無断変速機として、特開
昭63−106456号公報に示されるものがある。こ
れに示される摩擦車式無断変速機は、入力軸上に軸線方
向へ変位可能でありかつ回転自在に入出力コーンディス
クが支持されている。出力コーンディスクの入力コーン
ディスクとの対面側とは反対側には、中間歯車が配置さ
れている。中間歯車は、入力軸にはめ合わされており、
出力コーンディスクと一体に結合されている。入力軸及
び中間歯車は、それぞれスラストベアリングによって回
転可能に支持されている。それぞれのスラストベアリン
グのインナーレース及びアウターレースは、それぞれ別
体として設けられている。一方のスラストベアリングの
インナーレースは中間歯車に、アウターレースはケーシ
ングにそれぞれはめ合わされている。また、他方のスラ
ストベアリングのインナーレースは入力軸に、アウター
レースはケーシングにそれぞれはめ合わされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の摩擦車式無段変速機では、両スラストベアリングと
も同一寸法のものが使用されるため、相対的にトルクが
小さい入力軸を支持するスラストベアリングの寸法を、
相対的にトルクが大きい中間歯車を支持するスラストベ
アリングの寸法に合わせなければならない。このため、
スラストベアリングの軸方向寸法が大きくなり、ひいて
は変速機全体の軸方向寸法が大きくなるとともに、入力
軸を支持するスラストベアリングの転がり抵抗が不必要
に増大するという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力側ベアリ
ングを出力側ベアリングよりも小型のものにし、それぞ
れのインナーレスを別体として設け、それぞれのアウタ
ーレースを一体に形成することにより、上記課題を解決
する。すなわち、本発明の摩擦車式無段変速機は、入力
軸(14)を中心として回転可能かつ軸方向に移動可能
に設けられる入力ディスク(18)と、入力ディスク
(18)と同心にこれに対面するように設けられるとと
もに回転可能かつ入力ディスク(18)から遠ざかる方
向に移動しないように拘束された出力ディスク(20)
と、両ディスク(18、20)によって形成されるトロ
イド状のみぞ内に両ディスク(18、20)と摩擦接触
するように配置される摩擦ローラ(100)と、入力軸
(14)をケーシング(34)に回転可能に支持する入
力側ベアリング(30)と、出力ディスク(20)と一
体に回転するように設けられる出力軸(27)と、出力
軸(27)をケーシング(34)に回転可能に支持する
出力側ベアリング(40)と、を有するものにおいて、
入力側ベアリング(30)は出力側ベアリング(40)
よりも小型であり、入力側ベアリング(30)の入力側
インナーレース(50)及び出力側ベアリング(40)
の出力側インナーレース(52)は、それぞれ別体とし
て設けられており、入力側インナーレース(50)は入
力軸(14)に、また出力側インナーレース(52)は
出力軸(27)に、それぞれ一体回転するようにはめ合
わされており、入力側ベアリング(30)及び出力側ベ
アリング(40)のアウターレース(54)は、一体に
形成されて、ケーシング(34)に固定されている、な
お、かっこ内の数字は後述の実施例の対応する部材を示
す。
【0005】
【作用】相対的にトルクの小さい入力軸を支持する入力
側ベアリングを、相対的にトルクの大きい出力軸を支持
する出力側ベアリングよりも小型にし、入力側ベアリン
グ及び出力側ベアリングの入力側インナーレース及び出
力側インナーレースを別体として設け、アウターレース
は一体に形成する。これにより、入力側ベアリングの軸
方向寸法を小さくすることができるとともに、入力側ベ
アリングの転がり抵抗を小さくすることができる。
【0006】
【実施例】図1に本発明を実施した摩擦車式無段変速機
を示す。図示を省略したトルクコンバータの回転が伝達
される入力軸14に摩擦車式無段変速機構16が連結さ
れている。摩擦車式無段変速機構16は、入力ディスク
18と、出力ディスク20と、両者間の回転力を伝達す
る図中仮想線で示した一対の摩擦ローラ100と、を有
している。入力ディスク18及び出力ディスク20の摩
擦ローラ100との接触面はトロイド面としてある。入
力ディスク18及び出力ディスク20に対する摩擦ロー
ラ100の接触状態を変えることにより、入力ディスク
18と出力ディスク20との回転速度比を連続的に変え
ることができる。入力軸14は入力側ベアリング30及
びニードルベアリング32を介してケーシング34に回
転可能に支持されている。入力軸14には出力ディスク
20がベアリング38を介して回転可能に支持されてい
る。出力ディスク20には、出力用の歯車26と一体に
形成されている出力軸27が一体に回転するように設け
られている。出力軸27は出力側ベアリング40を介し
てケーシング34に支持されている。また、入力軸14
には入力ディスク18がベアリング42を介して回転可
能かつ軸方向に移動可能に設けられている。入力ディス
ク18の背面側、すなわち出力ディスク20と対面する
側とは反対側に、推力カム装置44が設けられている。
推力カム装置44は、カムフランジ46と、入力ディス
ク18の背面側と、カムローラ48と、から構成されて
いる。カムフランジ46及び入力ディスク18の互いに
対面するカム面にカムローラ48が設けられている。カ
ムローラ48は入力ディスク18とカムフランジ46と
が相対回転したときに入力ディスク18を出力ディスク
20側に押圧する力を発生するような形状としてある。
カムフランジ46の内径部と入力軸14の外径部との間
にはインプットシャフト70が配置されている。インプ
ットシャフト70と入力軸14とはスプラインによって
連結されている。またインプットシャフト70は、摩擦
低減ブッシュ72を介してカムフランジ46の内径部と
軸方向に相対移動可能に配置されている。インプットシ
ャフト70の上端は、カムフランジ46から軸方向に突
出したつめ部46aに軸方向に相対移動可能にかみ合わ
されている。カムフランジ46の側部とインプットシャ
フト70との間には皿ばね74が設けられており、カム
フランジ46に入力ディスク18方向への力を付与して
いる。入力軸14には、インプットシャフト70の側部
に接触するようにローディングナット76がねじ込まれ
ている。ローディングナット76は、摩擦車式無段変速
機構16全体を締め上げるとともに、インプットシャフ
ト70を入力軸14に固定している。
【0007】入力軸14は出力軸27に比べてトルクが
小さいため、入力側ベアリング30は、出力側ベアリン
グ40よりもベアリングを構成するボールが小径で、か
つ隣り合うボールの中心を結んで描かれる円の直径が小
さい小型のものが使用されている。入力側ベアリング3
0は入力側ボール保持器62によって、出力側ベアリン
グ40は出力側ボール保持器64によって、それぞれ保
持されている。入力側ベアリング30及び出力側ベアリ
ング40の入力側インナーレース50及び出力側インナ
ーレース52は、それぞれ別体として設けられている。
入力側インナーレース50は入力軸14に、また出力側
インナーレース52は出力軸27に、それぞれ一体回転
するようにはめ合わされている。入力側ベアリング30
及び出力側ベアリング40のアウターレース54は、一
体に形成されており、ボルト58によってケーシング3
4に固定されている固定用リテーナ60にはめ合わされ
ている。なお、本実施例において、入力側インナーレー
ス50と出力側インナーレース52とをアウターレース
54と同様に一体形成しないのは、入力軸14と出力軸
27とが互いに逆方向に回転するからである。
【0008】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
と、入力側ベアリングを、出力側ベアリングよりも小型
にし、入力側ベアリング及び出力側ベアリングの入力側
インナーレース及び出力側インナーレースを別体として
設け、アウターレースは一体に形成する。これにより、
入力側ベアリングの軸方向寸法を小さくすることができ
るため、摩擦車式無段変速機を小型化することができ
る。また、前記入力側ベアリングの小型化により、入力
側ベアリングの転がり抵抗を小さくすることができるた
め、動力の伝達効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した摩擦車式無段変速機を示す図
である。
【符号の説明】
14 入力軸 18 入力ディスク 20 出力ディスク 27 出力軸 30 入力側ベアリング 34 ケーシング 40 出力側ベアリング 50 入力側インナーレース 52 出力側インナーレース 54 アウターレース 100 摩擦ローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸(14)を中心として回転可能か
    つ軸方向に移動可能に設けられる入力ディスク(18)
    と、 入力ディスク(18)と同心にこれに対面するように設
    けられるとともに回転可能かつ入力ディスク(18)か
    ら遠ざかる方向に移動しないように拘束された出力ディ
    スク(20)と、 両ディスク(18、20)によって形成されるトロイド
    状のみぞ内に両ディスク(18、20)と摩擦接触する
    ように配置される摩擦ローラ(100)と、 入力軸(14)をケーシング(34)に回転可能に支持
    する入力側ベアリング(30)と、 出力ディスク(20)と一体に回転するように設けられ
    る出力軸(27)と、 出力軸(27)をケーシング(34)に回転可能に支持
    する出力側ベアリング(40)と、 を有する摩擦車式無段変速機において、 入力側ベアリング(30)は出力側ベアリング(40)
    よりも小型であり、 入力側ベアリング(30)の入力側インナーレース(5
    0)及び出力側ベアリング(40)の出力側インナーレ
    ース(52)は、それぞれ別体として設けられており、 入力側インナーレース(50)は入力軸(14)に、ま
    た出力側インナーレース(52)は出力軸(27)に、
    それぞれ一体回転するようにはめ合わされており、 入力側ベアリング(30)及び出力側ベアリング(4
    0)のアウターレース(54)は、一体に形成されて、
    ケーシング(34)に固定されている、 ことを特徴とする摩擦車式無段変速機。
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JP6520056B2 (ja) * 2014-06-18 2019-05-29 日本精工株式会社 無段変速装置

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