JP3457700B2 - 直交形転がり伝動装置 - Google Patents

直交形転がり伝動装置

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JP3457700B2
JP3457700B2 JP09905893A JP9905893A JP3457700B2 JP 3457700 B2 JP3457700 B2 JP 3457700B2 JP 09905893 A JP09905893 A JP 09905893A JP 9905893 A JP9905893 A JP 9905893A JP 3457700 B2 JP3457700 B2 JP 3457700B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交形転がり摩擦伝動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】直交形転がり伝動装置の従来例を図14
によって説明する。図14において、入力軸11は、そ
の軸上にスペーサ12を間にして前後に設けられた軸受
13,14を介してケーシング15に回転自在に支持さ
れており、その先端に小径の小テーパローラ16が一体
に形成されている。この入力軸11は軸受13,14、
スペーサ12と一体となって軸方向に動き得るようにな
っている。
【0003】前記ケーシング15とそのカバー17には
前記入力軸11と直交する出力軸18が軸受19,20
を介して回転自在に支持され、当該出力軸18に前記小
テーパローラ16と当接する大径のテーパローラ21が
一体的に形成されている。又、この大テーパローラ21
と前記入力軸11の中心軸の延長線に対し対称な位置に
前記小テーパローラ16に当接するアイドルテーパロー
ラ22が軸受23、スラスト軸受24を介して出力軸1
8及びケーシング15に対し回転自在に支持されてい
る。
【0004】一方、前記入力軸11の入力側においてケ
ーシング15には先端を軸受14に当接させて入力軸カ
バー25がねじ込まれ、ケーシング15に対しピン26
で止められている。
【0005】上記構成の伝動装置を組み立てるには、ケ
ーシング15内に出力軸18及びアイドルテーパローラ
22を組付けてカバー17を締め付けた後、ケーシング
15内に入力軸11を挿入する。入力軸11挿入後、入
力軸11に後述する軸方向押付力Tを発生させるため、
入力軸カバー25を適当な締め付け力でケーシング15
内に挿入後ピン26でケーシング15に固定する。
【0006】入力軸カバー25の締め付けにより入力軸
11には軸受14、スペーサ12、軸受13を介して軸
方向押付力Tが作用し、小テーパローラ16と大テーパ
ローラ21及びアイドルテーパローラ22との接触面に
は押付力Tに比例して圧接力Pが発生し、この圧接力P
による摩擦力Fにより小テーパローラ16と大テーパロ
ーラ21との間で動力が伝達される。前述の如く押付力
Tと圧接力Pは比例し、又圧接力Pと摩擦力Fも比例す
る。即ち、押付力Tと摩擦力Fとは比例関係にあり、入
又は出力軸カバー25の締付量の変化による押付力Tの
調整により摩擦力Fを調整することが可能であるので本
装置の伝達動力は押付力Tにより調整し得る。
【0007】入力軸11より出力軸18へ伝達される回
転数に関しては、小テーパローラ16と大テーパローラ
21の共通接点における軸直角断面の円の直径をそれぞ
れd 1 ,d2 とすれば小テーパローラ16がn回転する
間に大テーパローラ21がn×d1 /d2 回転するとい
う関係をたもっている。尚、動力の伝達時、アイドルテ
ーパローラ22は入力軸11の軸受13,14に作用す
るラジアル荷重を低減する。このことは軸受13,14
の小型化ひいては装置全体のコンパクト化につながる
(実開昭58−193148号公報等参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の直交式転が
り摩擦伝導装置においては、小テーパローラ16と大テ
ーパローラ21との圧接面及びベアリング13,14,
19,20の摩耗によって圧接力が減少し、トルク伝達
能力の低下やスリップを生ずる。そのため、始終小テー
パローラ16の押し込み位置を調整して、テーパローラ
摩擦面の圧接力を加減しなければならない。またテーパ
ローラ面には、負荷トルクの大小に拘わらず常に一定の
予圧力が作用するので、軽負荷のときの伝達効率は低く
なり、耐久性に対しても不具合である。
【0009】また、トルク伝達能力を大きくする場合、
テーパローラ摩擦面の圧接力が大きくなるので、小テー
パローラ16と大テーパローラ21との圧接面に働く面
圧Pの出力軸18の垂直方向分力も大きくなり、そのた
めに出力軸18が入力軸側に撓み、小テーパローラ16
と大テーパローラ21の接触面の角度が合わなくなり、
圧接面に偏当たりを生じ、正常な転がり摩擦伝動を行う
ことができなくなる不具合を起こす。
【0010】また、減速比等変速比は小テーパローラ1
6と大テーパローラ21との角度比で決まるので、あま
り大きく採れないという不具合もあった。
【0011】また、出力軸18に小テーパローラ16と
当接する大径の大テーパローラ21が一体的に形成され
ているので、出力軸18にかかる軸方向の外力により、
小テーパローラ16と大テーパローラ21との圧接面に
働く面圧Pが変動し、面圧Pが過大になったり、面圧P
が小さくなって、テーパローラの接触面に滑りを生ずる
不具合の可能性がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】これらの不便、不具合を
解決できる手段として、同様なテーパローラ配置の構造
であるが、テーパローラ摩擦面の圧接力が出力トルクに
比例して自動的に増減し、同時に出力側のテーパローラ
が入力側のテーパローラを挟んで自動的に芯合わせをす
る構造を工夫した。
【0013】即ち、請求項1の発明は、ハウジングにス
ラスト方向を拘束して回転軸受で支えられ、先端に小径
のテーパローラを一体にして設けた入又は出力軸と、前
記ハウジングに、前記入又は出力軸と直交し、軸線方向
に僅か移動可能であるように回転軸受で支えられている
出又は入力軸と、同出又は入力軸に固設され、出力トル
クに比例したスラストを生ずるように、円板面の円周に
沿って同角度のテーパにより山形に形成された、複数の
カムを設けてあるトルクカム板と、前記出又は入力軸上
に軸受で回転方向及び軸線方向共に移動自由に支えら
れ、背面に前記トルクカム板と同じ形状のカムが形成さ
れている大径のテーパローラと、前記トルクカム板のカ
ムとこれに向い合った前記大径のテーパローラ側のカム
に挟まれて係合し、トルクを伝達しながらスラストを前
記大径のテーパローラに加える複数のトルクカムローラ
と、前記出又は入力軸に回転自由に、背面側はスラスト
軸受で出又は入力軸に拘束して支えられ、前記大径のテ
ーパローラと同径で同形状のテーパを有するアイドルテ
ーパローラとで構成され、この1対の大径テーパローラ
が前記小径テーパローラを、各テーパローラのテーパで
接して挟むように配設されてなると共に、前記出又は入
力軸上の、大径のテーパローラとアイドルテーパローラ
との間に位置し、前記出又は入力軸を回転自在に支える
中間軸受と、同軸受を介し前記出又は入力軸の撓みを制
止するようにハウジングに固設された軸受台とを備えた
ことを特徴とする。
【0014】
【0015】請求項の発明は、ハウジングにスラスト
方向を拘束して回転軸受で支えられた入又は出力軸と、
同入又は出力軸に固設され、円板面の円周に沿って同角
度のテーパにより山形に形成された、複数のカムを設け
てあるトルクカム板と、背面に前記トルクカム板のカム
に対向する同形状のカムを備えた小径のテーパローラ
と、前記両カムに挟まれて係合し、前記小径のテーパロ
ーラに入力トルクを伝達しながらスラストを加える複数
のトルクカムローラと、前記入又は出力軸に直交し、一
端を回転軸受を介してハウジングに支えられ、他端軸に
太陽ローラが形成してあり、更にその先端が後記する出
又は入力軸に回転軸受を介して支えられ、軸線方向に僅
かに移動可能であるように設置されているテーパローラ
軸と、同テーパローラ軸に固着し、前記小径のテーパロ
ーラに当接する第一大径テーパローラと、同第一大径テ
ーパローラと対になって、前記小径のテーパローラを挾
んで当接するように、回転軸受及びスラスト軸受を介し
て前記テーパローラ軸に支えられた第二大径テーパロー
ラと、前記テーパローラ軸の中間を回転軸受を介して支
え、同テーパローラ軸の撓みを制止するように前記ハウ
ジングと一体に固設された中間軸受と、前記第二大径テ
ーパローラに固着された摩擦伝動用の弾性リングと、同
弾性リング及び前記テーパローラ軸の太陽ローラに当接
する複数の遊星ローラと、同遊星ローラを自在回転する
ように支える遊星ローラ軸が固着されたハブを有し、前
記テーパローラ軸と同一中心線上に、前記ハウジングに
回転軸受で支えられた出又は入力軸と、により構成され
てなることを特徴とする。
【0016】請求項の発明は、ハウジングにスラスト
方向を拘束して回転軸受で支えられ、先端に小径のテー
パローラを一体にして設けた入又は出力軸と、前記ハウ
ジングに、前記入又は出力軸と直交し、両端を軸受で回
転自在に支えられていて、同軸受間の外周部に、断面が
半円形の複数の溝が円周等分に、軸長手方向に設けられ
ている出又は入力軸と、同出又は入力軸に隙間を保って
嵌合し、内周に、前記出又は入力軸の複数の溝に対応す
る、断面が半円形の複数の溝が長手方向に設けてあるス
ライド軸筒と、前記内外の溝内に入り長手方向に等間隔
を保つようリテーナによって拘束され、前記スライド軸
筒と出又は入力軸と係合してボールスプラインの機能を
持っている複数のボールと、同スライド軸筒に固設さ
れ、出力トルクに比例したスラストを生ずるように、円
板面の円周に沿って同角度のテーパにより山形に形成さ
れた、複数のカムを設けてあるトルクカム板と、前記ス
ライド軸筒上に軸受で回転方向及び軸線方向共に移動自
由に支えられ、背面に前記トルクカム板と同じ形状のカ
ムが形成されている大径のテーパローラと、前記トルク
カム板のカムとこれに向い合った前記大径のテーパロー
ラ側のカムに挟まれて係合し、トルクを伝達しながらス
ラストを前記大径のテーパローラに加える複数のトルク
カムローラと、前記スライド軸筒に回転自由に、背面側
はスラスト軸受でスライド軸筒に拘束して支えられ、前
記大径のテーパローラと同径で同形状のテーパを有し、
大径のテーパローラと対になって前記小径テーパローラ
をテーパ面で接して挾むアイドルテーパローラと、によ
り構成されてなることを特徴とする。
【0017】請求項の発明は、請求項の発明におい
て、スライド軸筒上の、大径のテーパローラとアイドル
テーパローラとの間の軸部に位置し、前記スライド軸筒
を回転自在に、軸方向にも僅少寸法移動可能に支える中
間軸受と、同軸受を介し前記出又は入力軸及びスライド
軸筒の撓みを制止するようにハウジングに固設された軸
受台とを備えたことを特徴とする。
【0018】請求項の発明は、ハウジングにスラスト
方向を拘束して回転軸受で支えられ、先端に小径のテー
パローラを一体にして設けた入又は出力軸と、同入又は
出力軸と直交し、前記ハウジングに複数の回転軸受を介
して取り付けられた出又は入力軸と、同出又は入力軸の
装置内側の軸端に固設され、内周にボールスプライン溝
が設けてある筒形アダプタと、一方の軸端は軸線方向に
僅か移動可能であるように前記ハウジングに回転軸受で
支えられ、他方の軸端は、同軸端に設けられたボールス
プライン溝と前記出又は入力軸端のアダプタと複数のボ
ールで構成するボールスプラインによって、出又は入力
軸端に同軸中心線上に支えられているテーパローラ軸
と、同テーパローラ軸に固設され、出力トルクに比例し
たスラストを生ずるように、円板面の円周に沿って同角
度のテーパにより山形に形成された、複数のカムを設け
てあるトルクカム板と、前記テーパローラ軸上に軸受で
回転方向及び軸線方向共に移動可能に支えられ、背面に
前記トルクカム板と同じ形状のカムが形成されている大
径のテーパローラと、前記トルクカム板のカムと前記大
径のテーパローラ側のカムに挟まれて係合し、トルクを
伝達しながらスラストを前記大径のテーパローラに加え
る複数のトルクカムローラと、前記テーパローラ軸に回
転軸受を介して回転自在に軸方向移動可能に支えられ、
前記大径のテーパローラと同径で同形状のテーパ面を有
し、同テーパ面の背面に対称に同じ角度のテーパを設け
てあり、前記大径テーパローラと対になって前記小径の
テーパローラをテーパ面で接して挾む両面テーパローラ
と、前記入又は出力軸の小径テーパローラと対称位置
に、大径のテーパローラと両面テーパローラのテーパ面
に接して挾まれるように置かれた自由回転するアイドル
ローラと、同アイドルローラの軸を回転軸受を介して支
え、前記ハウジングに固設された軸支台と、前記両面テ
ーパローラと同角度のテーパを有し、前記テーパローラ
軸に固設されたエンドテーパローラと、同エンドテーパ
ローラと前記両面テーパローラの背面側のテーパ面に接
して挾まれる自由回転の複数のフリーテーパローラと、
同フリーテーパローラを回転軸受を介して等分割の放射
状に支え、テーパローラ軸中心線に対し、ハウジングに
設けられたガイドによって回転方向を拘束され、軸方向
は自在に動き得る環状部材と、により構成されてなるこ
とを特徴とする。
【0019】請求項の発明は、請求項の発明におい
て、出又は入力軸を、同軸に固設したアダプタの外周に
嵌合した一個のクロスローラベアリングを介してハウジ
ングに支えたことを特徴とする。
【0020】
【作用】請求項1〜請求項の発明によれば、出又は入
力軸に負荷がかかると、その負荷トルクが、トルクカム
板のカムからトルクカムローラ、テーパローラのカムへ
と伝わる間に、カムの傾斜の作用で当該テーパローラを
軸方向に押す大きなスラストを生じ、出又は入力軸側の
一対の大径テーパローラは入又は出力軸の小径テーパロ
ーラを挟み、テーパローラの円錐面に圧接力を生じ、こ
れによって回転動力を伝達することが できる。この
際、カムの傾斜を適当に設定すれば、テーパローラの円
錐接触面間 の滑りがないような圧接力を持たせること
ができる。また、このスラストは出又は入力軸トルクに
比例するので、動力伝達軸に大きい負荷がかかっても滑
りを生じない。
【0021】一対の大径テーパローラが嵌合した軸部材
はハウジング等に軸線方向に僅か移動可能であるように
回転軸受で支えられているので、一対の大径テーパロー
ラで入又は出力軸側の小径テーパローラを挟んだとき、
前記軸部材が自動的に芯合わせをするように移動し、一
対の大径テーパローラに均等に圧接力がかかるようにな
る。また、小径テーパローラと大径テーパローラとの圧
接面に働く面圧の分力のために生ずる出又は入力軸の撓
みは、大径のテーパローラとアイドルテーパローラとの
間の軸部に設けられた中間軸受を介し、ハウジングに固
設された軸受台により制止される。
【0022】
【0023】また、特に請求項の発明によれば、第二
大径テーパローラに固着された弾性リングと、第一大径
テーパローラが固着しているテーパローラ軸の太陽ロー
ラと、複数の遊星ローラとによって遊星ローラ変速機構
が構成され、前記太陽ローラの回転方向は前記弾性リン
グ回転方向と互いに逆方向であるため、これは差動遊星
ローラによる転がり摩擦伝動機構となり、出力軸からは
減又は増速された回転が出力される。
【0024】また、特に請求項の発明によれば、出又
は入力軸にかかる外力によって出又は入力軸が軸方向に
動いても、スライド軸筒がこれを吸収するため、テーパ
ローラの動力伝達に全く影響がない。
【0025】また、特に請求項の発明によれば、テー
パローラ間の圧接面に働く面圧の分力による出又は入力
軸の撓みは、スライド軸筒に設けた中間軸受を介し、ハ
ウジングに固設された軸受台により制止される。
【0026】また、特に請求項の発明によれば、出又
は入力軸のテーパローラは両方とも動力伝達に寄与する
ので、片側テーパローラによる動力伝達の場合に比べ二
倍の伝達トルクが得られ、耐久性が向上される。
【0027】また、特に請求項の発明によれば、テー
パローラ軸の支持がより確実となるとともに、装置の外
形がよりコンパクト化される。
【0028】
【実施例】本発明を適用した直交形転がり摩擦式伝動装
置の第一実施例を図1〜図3で示す。ハウジング35に
軸受支持筒55が取付けられる。図中57は軸線方向の
位置を調整するためのシムである。軸受支持筒55に軸
受33、34が、カバー56とスペーサ32によって、
スラスト方向を拘束して取り付けられ、軸受33、34
に先端に小径のテーパローラ36を一体にして設けた入
力軸31が嵌合して支えられ止ナット48で軸線方向を
固定される。
【0029】そして、ハウジング35に、入力軸31と
直交する出力軸38が軸受39、40を介して、軸線方
向に僅か移動可能であるように支えられている。出力軸
38上にトルクカム板49がキー51を介して固設され
ている。このトルクカム板49には、円板面の円周に沿
って同角度のテーパにより山形に形成された複数のカム
が円周等分に設けてある。また出力軸38上に、背面に
トルクカム板49と同じ形状のカム部41aが形成され
ている大径のテーパローラ41が、軸受43で回転方向
及び軸線方向共に移動自由に支えられている。
【0030】トルクカム板49のカムとこれに向い合っ
た大径のテーパローラ41のカム部41aとの間に、ト
ルクカムローラ50が挟まれて係合している。従って、
出力軸38に回転負荷が掛かったとき、これらトルクカ
ム板49のカム、テーパローラ41のカム部41aとト
ルクカムローラ50によって構成されたトルクカム機構
の作用によって、大径のテーパローラ41に対して負荷
トルクに比例したスラストを生じ、小径のテーパローラ
36との間に大きい接触圧力を発生し、摩擦伝動が可能
となる。
【0031】出力軸38にスラスト受ブロック46が止
ナット47によって軸方向を押さえて取付けられ、スラ
スト受ブロック46はスラスト軸受45を支え、アイド
ルテーパローラ42が背面側をスラスト軸受45で軸方
向を拘束されて、出力軸38上の軸受44で回転自由に
支えられる。アイドルテーパローラ42は大径のテーパ
ローラ41と同径で同形状のテーパを有しており、この
1対の大径テーパローラ41、42が小径テーパローラ
36を、各テーパローラのテーパで接して挟むように配
設されている。皿形バネ52、53は大径のテーパロー
ラ41に予圧を与えるためのものである。
【0032】以上に述べた中で、トルクカム機構は入力
軸側に設けることもでき、そのときの機能は全く同様で
ある。また上記の構造の装置を入力軸、出力軸を入れ替
えても(この場合は増速装置となる)同様に機能するこ
とができる。
【0033】次に、図2及び図3によってこの伝動装置
の作用を説明する。出力軸38に負荷がかかると、その
負荷トルクT2 が、トルクカム板49のカムからトルク
カムローラ50、大径のテーパローラ41のカム部41
aへと伝わる間に、カムの傾斜(角度b)の作用で大径
のテーパローラ41を軸方向に押す大きなスラストSを
生じ、大径のテーパローラ41はアイドルテーパローラ
42と対になって入力軸31の小径テーパローラ36を
挟み、テーパローラの円錐面に圧接力Pを生じ、圧接力
Pによって発生する摩擦力によって回転動力を伝達する
ことができる。トルクカムの傾斜bを適当に設定すれ
ば、テーパローラ36との円錐接触面間の滑りがないよ
うな圧接力Pを得ることができる。
【0034】入力軸トルクをT1 出力軸トルクをT2 小径テーパローラ36の動力伝達径をd1 大径のテーパローラ41の動力伝達径をd21 、d2 における接線方向の伝達力をF テーパローラの接触面圧をP テーパローラの接触面の伝達摩擦係数をmとすれば、 F=2T1 /d1 =2T2 /d2 (但し、機械的損失は
無視する) トルクカムの作動径をd3 トルクカムの作動角度をb トルクカムにおいて発生するスラストをSとすれば、 S=2T2 /(d3 ×tan b ) 小径テーパローラの傾斜角をaとすると、テーパローラ
の接触面圧Pは、 P=S/cos a 伝達力Fが伝達摩擦係数mと接触面圧Pの積より小さい
とき、即ち、F<mPであればテーパローラの接触面に
滑りは生じない。以上の関係から、トルクカムの傾斜角
bを決める関係式を導きだすと、 tan b <m×d2 /(d3 ×cos a ) となる。また、このスラストSは出力軸トルクT2 に比
例するので、動力伝達軸に大きい負荷がかかっても滑り
を生じない。
【0035】出力軸38はハウジング35に2個の軸受
39、40を介して支えられ、軸線方向に僅か移動可能
のように軸受39側にe1 、軸受40側にe2 の隙間を
設けてあるので、大径のテーパローラ41とアイドルテ
ーパローラ42で入力軸31の小径テーパローラ36を
挟んだとき、出力軸38が自動的に芯合わせをするよう
に移動し、両方の大径のテーパローラ41とアイドルテ
ーパローラ42に均等に圧接力Pがかかるようになって
いる。
【0036】次に、本発明の第二実施例を図4に示す。
これは、先の第一実施例における出力軸38上の、テー
パローラ41とアイドルテーパローラ42との間の出力
軸38軸部に、これを回転自在に支える中間軸受62を
設け、同軸受62をハウジング35に固設された軸受台
61に嵌装させた例である。
【0037】これによれば、先の第一実施例と同様の作
用効果に加えて、小径テーパローラ36と大径テーパロ
ーラ41,アイドルテーパローラ42との圧接面に働く
面圧Pの分力(2Psina)のために生ずる出力軸3
8の撓みは、大径のテーパローラ41とアイドルテーパ
ローラ42との間の軸部に設けられた中間軸受62を介
し、ハウジング35に固設された軸受台61により制止
されるという、本実施例特有の作用効果が得られる。
【0038】次に、本発明の第三実施例を図5及び図6
に示す。これは、先の第一実施例におけるトルクカム板
49,トルクカムローラ50等からなるトルクカム機構
を入力軸31側に設けるとともに、ハウジング35の側
蓋71と出力軸38のハブ38aとの間にテーパローラ
軸70を軸受40,72を介して回転自在に且つ軸線方
向に僅かに移動可能に架設する。このテーパローラ軸7
0上に、入力軸31に嵌合した小径テーパローラ36に
それぞれ接する大径テーパローラ(第一大径テーパロー
ラ)41とアイドルテーパローラ(第二大径テーパロー
ラ)42とを、大径テーパローラ41は回転不能でアイ
ドルテーパローラ42は回転自在にそれぞれ嵌合する。
そして、これらテーパローラ軸70,アイドルテーパロ
ーラ42と前記出力軸38のハブ38aとの間に、アイ
ドルテーパローラ42に取り付けた支持環73とこの支
持環73に固着された摩擦伝動用の弾性リング74とハ
ブ38aに遊星ローラ軸77及び軸受76を介して取り
付けられた遊星ローラ75とテーパローラ軸70に一体
に形成された太陽ローラ70aとからなる遊星摩擦ロー
ラ減速機構を組み付けた例である。尚、図中78は弾性
リング74を押し付ける押さえ環で、79はその押さえ
寸法量を調整するシムである。
【0039】これによれば、先の第一実施例と同様の作
用効果に加えて、テーパローラ間の減速と、遊星摩擦ロ
ーラ減速機構の減速との組合せで、大きな減速比が得ら
れるとともに、テーパローラ間の圧接面に働く面圧のテ
ーパローラ軸直角の分力によるテーパローラ軸70の撓
みも中間軸受62,軸受台61により効果的に制止され
るという、本実施例特有の作用効果が得られる。因に、
この装置の総合減速比Rは、 太陽ローラ70aの直径をds 弾性リング74の内径をdr 小径テーパローラ36の動力伝達径をd1 アイドルテーパローラ42の動力伝達径をd2 とすれ
ば、 r=d1 ×(dr /ds −1)/d2 (1+dr /ds
) となる。
【0040】次に、本発明の第四実施例を図7及び図8
に示す。これは、先の第一実施例における出力軸38に
ボールスプライン80を介してスライド軸筒81を嵌合
し、このスライド軸筒81上にテーパローラ41,アイ
ドルテーパローラ42及びスラスト軸受45と、トルク
カム板49,トルクカムロー50等からなるトルクカム
機構とを組み付けた例である。尚、ボールスプライン8
0は、ボール82及びリテーナ83と、出力軸38外周
及びスライド軸筒81内周に円周等分に且つ軸線方向へ
複数条刻設した溝84,85とからなる。
【0041】これによれば、先の第一実施例と同様の作
用効果に加えて、スライド軸筒81が出力軸38に対し
て軸線方向に移動可能であるため、出力軸38にかかる
外力によって出力軸38が軸方向に動いてもテーパロー
ラの動力伝達に全く影響がないという、本実施例特有の
作用効果が得られる。
【0042】次に、本発明の第五実施例を図9に示す。
これは、先の第四実施例におけるスライド軸筒81上
の、テーパローラ41とアイドルテーパローラ42との
間のスライド軸筒81軸部に、第二実施例と同様に、ス
ライド軸筒81を回転自在に支える中間軸受62を設
け、同軸受62をハウジング35に固設された軸受台6
1に嵌装させた例である。
【0043】これによれば、先の第四実施例と同様の作
用効果に加えて、小径テーパローラ36と大径テーパロ
ーラ41,アイドルテーパローラ42との圧接面に働く
面圧Pの分力(2Psina)のために生ずる出力軸3
8の撓みは、大径のテーパローラ41とアイドルテーパ
ローラ42との間のスライド軸筒81に設けられた中間
軸受62を介し、ハウジング35に固設された軸受台6
1により制止されるという、本実施例特有の作用効果が
得られる。
【0044】次に、本発明の第六実施例を図10及び図
11に示す。これは、先の第一実施例における出力軸3
8軸端のハブ38aとハウジング35の側壁との間にテ
ーパローラ軸70を軸受40とアダプタ90を介して回
転自在にかつ軸線方向へ僅か移動可能に架設し、このテ
ーパローラ軸70上に入力軸31側の小径テーパローラ
36に当接する大径のテーパローラ41及びアイドルテ
ーパローラ42と、トルクカム板49,トルクカムロー
50等からなるトルクカム機構とを組み付けた。そし
て、前記小径テーパローラ36と対称位置のハウジング
35に軸支台91及び軸受92を介して前記大径のテー
パローラ41及びアイドルテーパローラ42と当接する
アイドルローラ93を配設するとともに、前記アイドル
テーパローラ42を両面テーパローラに形成してこれと
対向するもう一つのエンドテーパローラ94をテーパロ
ーラ軸70上に回転不能に設け、このエンドテーパロー
ラ94とアイドルテーパローラ42とに当接する複数
(図中では三個)のフリーテーパローラ95を、テーパ
ローラ軸中心線に対しハウジング35に設けられたガイ
ド96によって回転方向を拘束されかつ軸方向は自在に
動き得る環状部材97に、円周等分して支持させた例で
ある。尚、図中98はアダプタ90のボールスプライン
を構成するボールである。
【0045】これによれば、先の第一実施例と同様の作
用効果に加えて、テーパローラ41とエンドテーパロー
ラ94とで動力が伝達されるので、片側テーパローラに
よる動力伝達の場合に比べ二倍の伝達トルクが得られ、
耐久性も向上するとともに、アイドルローラ93により
テーパローラ41及びアイドルテーパローラ42の各軸
受43,44に無理な力がかからなくなってテーパロー
ラ間の接触状態が一層良好となるという、本実施例特有
の作用効果が得られる。
【0046】次に、本発明の第七実施例を図12に示
す。これは、先の第六実施例におけるアダプタ90をク
ロスローラベアリング99を介して直接ハウジング蓋3
7に支持させた例である。
【0047】これによれば、先の第六実施例と同様の作
用効果に加えて、テーパローラ軸70の支持がより確実
になるとともに、出力軸38の短縮により装置の外形が
コンパクトになるという、本実施例特有の作用効果が得
られる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜請求項
の発明によれば、テーパローラの圧接力が負荷トルクに
比例して自動的に増減するので、滑りが殆どなく、高い
伝達トルクが得られ、耐久性も良好である。また、出又
は入力軸側を軸方向に僅か移動し得るように構成したの
で、入又は出力軸のテーパローラを挟んだ出又は入力軸
側の2個のテーパローラの位置が安定し、テーパローラ
の圧接力がバランスし、各軸受に無理な力がかからなく
なるので耐久性が良好になる。これらの結果、脈動の少
ない増、減速比の安定した直交形転がり伝動装置を実現
できる。
【0049】また、小径テーパローラと大径テーパロー
ラとの圧接面に働く面圧の分力のために生ずる出又は入
力軸の撓みが軸受台により効果的に制止される。
【0050】特に請求項の発明によれば、差動遊星ロ
ーラによる転がり摩擦伝動機構により、出力軸からは大
きく減又は増速された回転が出力される。
【0051】特に請求項の発明によれば、出又は入力
軸にかかる外力によって出又は入力軸が軸方向に動いて
も、テーパローラの動力伝達に全く影響がない。
【0052】特に請求項の発明によれば、請求項
発明装置に於いてテーパローラ間の圧接面に働く面圧の
分力による出又は入力軸の撓みがハウジングに固設され
た軸受台により効果的に制止される。
【0053】特に請求項の発明によれば、出又は入力
軸のテーパローラは両方とも動力伝達に寄与するので、
片側テーパローラによる動力伝達の場合に比べ二倍の伝
達トルクが得られ、耐久性が向上される。
【0054】特に請求項の発明によれば、請求項
発明装置においてテーパローラ軸の支持がより確実とな
るとともに、装置の外形がよりコンパクト化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る直交形転がり伝動装
置の断面図である。
【図2】同じく直交形転がり伝動装置の作用説明図であ
る。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の第二実施例に係る直交形転がり伝動装
置の断面図である。
【図5】本発明の第三実施例に係る直交形転がり伝動装
置の断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】本発明の第四実施例に係る直交形転がり伝動装
置の断面図である。
【図8】図7のA−A断面図である。
【図9】本発明の第五実施例に係る直交形転がり伝動装
置の断面図である。
【図10】本発明の第六実施例に係る直交形転がり伝動
装置の断面図である。
【図11】図10のA−A断面図である。
【図12】図10のC−C断面図である。
【図13】本発明の第七実施例に係る直交形転がり伝動
装置の断面図である。
【図14】従来の直交形転がり伝動装置を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
31 入力軸 35 ハウジング 36 小径テーパローラ 38 出力軸 41 大径テーパローラ 42 アイドルテーパローラ 45 スラスト軸受 49 トルクカム板 50 トルクカムローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−157853(JP,A) 特開 昭64−21261(JP,A) 実開 昭58−193148(JP,U) 特許117694(JP,C2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 13/00 - 13/14 F16H 15/00 - 15/56

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングにスラスト方向を拘束して回
    転軸受で支えられ、先端に小径のテーパローラを一体に
    して設けた入又は出力軸と、前記ハウジングに、前記入
    又は出力軸と直交し、軸線方向に僅か移動可能であるよ
    うに回転軸受で支えられている出又は入力軸と、同出又
    は入力軸に固設され、出力トルクに比例したスラストを
    生ずるように、円板面の円周に沿って同角度のテーパに
    より山形に形成された、複数のカムを設けてあるトルク
    カム板と、前記出又は入力軸上に軸受で回転方向及び軸
    線方向共に移動自由に支えられ、背面に前記トルクカム
    板と同じ形状のカムが形成されている大径のテーパロー
    ラと、前記トルクカム板のカムとこれに向い合った前記
    大径のテーパローラ側のカムに挟まれて係合し、トルク
    を伝達しながらスラストを前記大径のテーパローラに加
    える複数のトルクカムローラと、前記出又は入力軸に回
    転自由に、背面側はスラスト軸受で出又は入力軸に拘束
    して支えられ、前記大径のテーパローラと同径で同形状
    のテーパを有するアイドルテーパローラとで構成され、
    この1対の大径テーパローラが前記小径テーパローラ
    を、各テーパローラのテーパで接して挟むように配設さ
    れてなると共に、前記出又は入力軸上の、大径のテーパ
    ローラとアイドルテーパローラとの間に位置し、前記出
    又は入力軸を回転自在に支える中間軸受と、同軸受を介
    し前記出又は入力軸の撓みを制止するようにハウジング
    に固設された軸受台とを備えたことを特徴とする直交形
    転がり伝動装置。
  2. 【請求項2】 ハウジングにスラスト方向を拘束して回
    転軸受で支えられた入又は出力軸と、同入又は出力軸に
    固設され、円板面の円周に沿って同角度のテーパにより
    山形に形成された、複数のカムを設けてあるトルクカム
    板と、背面に前記トルクカム板のカムに対向する同形状
    のカムを備えた小径のテーパローラと、前記両カムに挟
    まれて係合し、前記小径のテーパローラに入力トルクを
    伝達しながらスラストを加える複数のトルクカムローラ
    と、前記入又は出力軸に直交し、一端を回転軸受を介し
    てハウジングに支えられ、他端軸に太陽ローラが形成し
    てあり、更にその先端が後記する出又は入力軸に回転軸
    受を介して支えられ、軸線方向に僅かに移動可能である
    ように設置されているテーパローラ軸と、同テーパロー
    ラ軸に固着し、前記小径のテーパローラに当接する第一
    大径テーパローラと、同第一大径テーパローラと対にな
    って、前記小径のテーパローラを挾んで当接するよう
    に、回転軸受及びスラスト軸受を介して前記テーパロー
    ラ軸に支えられた第二大径テーパローラと、前記テーパ
    ローラ軸の中間を回転軸受を介して支え、同テーパロー
    ラ軸の撓みを制止するように前記ハウジングと一体に固
    設された中間軸受と、前記第二大径テーパローラに固着
    された摩擦伝動用の弾性リングと、同弾性リング及び前
    記テーパローラ軸の太陽ローラに当接する複数の遊星ロ
    ーラと、同遊星ローラを自在回転するように支える遊星
    ローラ軸が固着されたハブを有し、前記テーパローラ軸
    と同一中心線上に、前記ハウジングに回転軸受で支えら
    れた出又は入力軸と、により構成されてなることを特徴
    とする直交形転がり伝動装置。
  3. 【請求項3】 ハウジングにスラスト方向を拘束して回
    転軸受で支えられ、先端に小径のテーパローラを一体に
    して設けた入又は出力軸と、前記ハウジングに、前記入
    又は出力軸と直交し、両端を軸受で回転自在に支えられ
    ていて、同軸受間の外周部に、断面が半円形の複数の溝
    が円周等分に、軸長手方向に設けられている出又は入力
    軸と、同出又は入力軸に隙間を保って嵌合し、内周に、
    前記出又は入力軸の複数の溝に対応する、断面が半円形
    の複数の溝が長手方向に設けてあるスライド軸筒と、前
    記内外の溝内に入り長手方向に等間隔を保つようリテー
    ナによって拘束され、前記スライド軸筒と出又は入力軸
    と係合してボールスプラインの機能を持っている複数の
    ボールと、同スライド軸筒に固設され、出力トルクに比
    例したスラストを生ずるように、円板面の円周に沿って
    同角度のテーパにより山形に形成された、複数のカムを
    設けてあるトルクカム板と、前記スライド軸筒上に軸受
    で回転方向及び軸線方向共に移動自由に支えられ、背面
    に前記トルクカム板と同じ形状のカムが形成されている
    大径のテーパローラと、前記トルクカム板のカムとこれ
    に向い合った前記大径のテーパローラ側のカムに挟まれ
    て係合し、トルクを伝達しながらスラストを前記大径の
    テーパローラに加える複数のトルクカムローラと、前記
    スライド軸筒に回転自由に、背面側はスラスト軸受でス
    ライド軸筒に拘束して支えられ、前記大径のテーパロー
    ラと同径で同形状のテーパを有し、大径のテーパローラ
    と対になって前記小径テーパローラをテーパ面で接して
    挾むアイドルテーパローラと、により構成されてなるこ
    とを特徴とする直交形転がり伝動装置。
  4. 【請求項4】 スライド軸筒上の、大径のテーパローラ
    とアイドルテーパローラとの間の軸部に位置し、前記ス
    ライド軸筒を回転自在に、軸方向にも僅少寸法移動可能
    に支える中間軸受と、同軸受を介し前記出又は入力軸及
    びスライド軸筒の撓みを制止するようにハウジングに固
    設された軸受台とを備えた請求項記載の直交形転がり
    伝動装置。
  5. 【請求項5】 ハウジングにスラスト方向を拘束して回
    転軸受で支えられ、先端に小径のテーパローラを一体に
    して設けた入又は出力軸と、同入又は出力軸と直交し、
    前記ハウジングに複数の回転軸受を介して取り付けられ
    た出又は入力軸と、同出又は入力軸の装置内側の軸端に
    固設され、内周にボールスプライン溝が設けてある筒形
    アダプタと、一方の軸端は軸線方向に僅か移動可能であ
    るように前記ハウジングに回転軸受で支えられ、他方の
    軸端は、同軸端に設けられたボールスプライン溝と前記
    出又は入力軸端のアダプタと複数のボールで構成するボ
    ールスプラインによって、出又は入力軸端に同軸中心線
    上に支えられているテーパローラ軸と、同テーパローラ
    軸に固設され、出力トルクに比例したスラストを生ずる
    ように、円板面の円周に沿って同角度のテーパにより山
    形に形成された、複数のカムを設けてあるトルクカム板
    と、前記テーパローラ軸上に軸受で回転方向及び軸線方
    向共に移動可能に支えられ、背面に前記トルクカム板と
    同じ形状のカムが形成されている大径のテーパローラ
    と、前記トルクカム板のカムと前記大径のテーパローラ
    側のカムに挟まれて係合し、トルクを伝達しながらスラ
    ストを前記大径のテーパローラに加える複数のトルクカ
    ムローラと、前記テーパローラ軸に回転軸受を介して回
    転自在に軸方向移動可能に支えられ、前記大径のテーパ
    ローラと同径で同形状のテーパ面を有し、同テーパ面の
    背面に対称に同じ角度のテーパを設けてあり、前記大径
    テーパローラと対になって前記小径のテーパローラをテ
    ーパ面で接して挾む両面テーパローラと、前記入又は出
    力軸の小径テーパローラと対称位置に、大径のテーパロ
    ーラと両面テーパローラのテーパ面に接して挾まれるよ
    うに置かれた自由回転するアイドルローラと、同アイド
    ルローラの軸を回転軸受を介して支え、前記ハウジング
    に固設された軸支台と、前記両面テーパローラと同角度
    のテーパを有し、前記テーパローラ軸に固設されたエン
    ドテーパローラと、同エンドテーパローラと前記両面テ
    ーパローラの背面側のテーパ面に接して挾まれる自由回
    転の複数のフリーテーパローラと、同フリーテーパロー
    ラを回転軸受を介して等分割の放射状に支え、テーパロ
    ーラ軸中心線に対し、ハウジングに設けられたガイドに
    よって回転方向を拘束され、軸方向は自在に動き得る環
    状部材と、により構成されてなることを特徴とする直交
    形転がり伝動装置。
  6. 【請求項6】 出又は入力軸を、同軸に固設したアダプ
    タの外周に嵌合した一個のクロスローラベアリングを介
    してハウジングに支えた請求項記載の直交形転がり伝
    動装置。
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