JP2663224B2 - ベルト伝導装置のオートテンション機構 - Google Patents

ベルト伝導装置のオートテンション機構

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JP2663224B2
JP2663224B2 JP4148617A JP14861792A JP2663224B2 JP 2663224 B2 JP2663224 B2 JP 2663224B2 JP 4148617 A JP4148617 A JP 4148617A JP 14861792 A JP14861792 A JP 14861792A JP 2663224 B2 JP2663224 B2 JP 2663224B2
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信夫 高田
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B67/00Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
    • F02B67/04Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0829Means for varying tension of belts, ropes, or chains with vibration damping means

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のプーリに掛けら
れて回転されるベルトの張力を調整するベルト伝導装置
のオートテンション機構に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト伝導装置では、ベルトに張力を付
与すると共に、過剰な張力がかかったときにこれを逃が
すように、張力を自動調整する機構が設けられる場合が
ある。例えば、自動車用エンジン等のクランク軸から、
カム軸、クーラー、ダイナモ等へ回転を伝達する機構と
して、従来のサイレントチェーンに代わって、タイミン
グベルトが用いられているが、このベルトの張力の調整
にオートテンション機構が設けられる。即ち、このよう
なベルトでは、エンジンの始動時や瞬間の逆転時等の急
激なトルク変動により、ベルト歯切れを生じたり、エン
ジンの回転変動に伴うベルトのばたつきにより歯切れを
生じたり、又、エンジンが始動後定常運転に至るに連れ
て、次第に温度上昇することにより、部材が熱膨張して
プーリ間隔が広がり、ベルトに過大な張力がかかって切
断することがあり、このような事故を防止する必要があ
るためである。
【0003】このようなベルト伝導装置のオートテンシ
ョン機構としては、従来、テンションばねでアームを引
っ張り、その先端に取り付けられたテンションプーリを
ベルトに押しつけると共に、アームの他端側に油圧機構
を設け、ベルトに加えられた張力状態を維持すると共
に、張力が過大になったときにこれを逃がすような装置
が設けられていた。ところが、従来のこのような装置
は、油圧機構を用いるため、形状や重量が大きいこと、
高価であること、機構が複雑であること、温度により油
の粘度が変化したりその機構自体に起因して、性能が不
安定であること、等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、小形で低コストで性能の安定し
たベルト伝導装置のオートテンション機構を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、複数のプーリに掛けら
れて回転されるベルトの張力を調整するベルト伝導装置
のオートテンション機構において、前記ベルトに接触す
るテンションプーリと、該テンションプーリを一端側で
回転自在に支持するアームと、前記テンションプーリを
前記ベルトに接触する方向に付勢する第一付勢手段と、
前記アームの他端側に結合されるトルク逃がし装置と、
を有し、前記トルク逃がし装置は、中心軸まわりの単葉
回転双曲面をなす内側軌道面を持った内側回転体と、前
記内側軌道面との間で軌道を形成するように前記中心軸
まわりの単葉回転双曲面をなす外輪軌道面を持つ外輪
と、該外輪が前記中心軸方向に移動可能で且つ前記外輪
との間でトルクが伝達されるようにトルク伝達手段を介
して前記外輪と連結されると共に前記中心軸方向の一定
位置で回転自在なように前記内側回転体と連結される連
結部材と、ころがり面が円筒形状であり前記軌道におい
て中心線を前記中心軸を含む断面から一定角度傾斜して
前記軌道の円周方向に複数個配設され表面が前記内側軌
道面と前記外輪軌道面とに線状に接触するころと、前記
外輪を前記中心軸方向であって前記軌道の間隔を狭くす
る方向に付勢する第二付勢手段と、前記外輪の前記軌道
間隔を狭くする方向への移動を所定位置で停止する移動
停止手段と、該移動停止手段の前記所定位置を調整可能
にする停止位置調整手段と、を備え、前記内側回転体又
は前記連結部材の何れかのうちの一方を前記アームの前
記他端側とトルクが伝達されるように結合すると共に前
記何れかのうちの他方の回転を固定し、前記アームが前
記ベルトに接触する方向に回転するときに前記軌道の間
隔が広がるように前記ころを傾斜させた、ことを特徴と
し、請求項2の発明は、上記に加えて、前記停止位置調
整手段は、前記軌道の間隔が広がる方向に前記移動停止
手段を付勢する第三付勢手段と、該第三付勢手段の前記
中心軸方向における位置を調整可能にする付勢位置調整
手段と、を有することを特徴とし、請求項3の発明は、
請求項1又は2の発明の特徴に加えて、前記連結部材が
前記アームの他端側であることを特徴とする。
【0006】
【作 用】請求項1の発明によれば、上記の如き構成に
より次の作用が生ずる。例えば内側回転体を固定してそ
の回転を拘束し、アームの他端側を連結部材に結合した
とすれば、ベルト伝導装置におけるベルトの張り具合に
より、アームの一端側に取り付けられたテンションプー
リが動くと、アームが揺動し、連結部材を介して外輪が
回転する。内側回転体とアームの他端側とを結合した場
合には、連結部材を固定してその回転を拘束することに
より、テンションプーリが動くと、外輪は回転しない
で、内輪が回転することになる。
【0007】次に、内側回転体と外輪とが相対向するそ
れぞれの面を単葉回転双曲面とし、両面で形成した軌道
に複数個のころを傾斜させて両軌道面に線接触するよう
に構成し、外輪を第二付勢手段により軌道間隔を狭める
方向に付勢するので、内側回転体と外輪との間では、こ
ろがり軸受クラッチとしての作用が生ずる。即ち、テン
ションプーリが動き、アーム他端側及び連結部材を介し
て外輪が回転すると、ころは、外輪及び内側回転体の両
軌道面(内外軌道面)に案内され、それぞれの上を自転
しつつ公転する共に、その傾斜により、内側回転体及び
外輪に対して、それぞれ中心軸方向において反対方向に
進む。その結果、ころの傾斜方向及び回転体の回転方向
の関係で、内側回転体と外輪との間には、中心軸方向に
おいて、引き離し力又は引き寄せ力が発生する。そし
て、連結部材に対して移動自在になっている外輪が軸方
向に動き、両者の間に引き離し力が生ずるときには、軌
道間隔が広がり、内側回転体と外輪との間では自由回転
が可能になり、引き寄せ力が生ずるときには、軌道間隔
が狭まり、内側回転体と外輪との間は、ころを介してク
ラッチされる。そしてこの場合、第一付勢手段の付勢力
によりテンションプーリがベルトに接触する方向に動い
てアームの一端側がその方向に動くときに軌道間隔が広
がるようにころを傾斜させているので、ベルトが弛んで
テンションプーリがベルトを押し込むように動くときに
は、内外輪間が自由回転側に回転し、ベルトの張力が大
きくなってテンションプーリがベルトから押し戻される
方向に動くときには、内外輪間がクラッチ方向に回転す
る。
【0008】この結果、ベルトに弛みがあれば、第一付
勢手段の付勢力により、自由にベルトが押し込まれ、ベ
ルトには適当な張力が与えられる。
【0009】一方、ベルトの張力が大きくなり、テンシ
ョンプーリがベルトにより押し戻されると、外輪がクラ
ッチ側に回転され、軌道間隔が狭まり、外輪にはその軸
方向への進み量に対応したクラッチトルクが与えられ、
このトルクが、連結部材及びアームを介してテンション
プーリに伝えられ、ベルトによる押し戻し力と釣り合う
力を発生させ、ベルトに適当な張力を付与することにな
る。
【0010】ここで、このクラッチトルクは、内側回転
体と外輪との間が相対回転することにより、その間に生
じた捩じれ角、従って外輪の移動量に対応して大きくな
る。ところが本発明によれば、外輪の移動を所定位置で
停止する移動停止手段を設けているので、外輪はそれ以
上捩じられて移動することがないため、この外輪の位置
で発生するクラッチトルクが、最大のクラッチトルクに
なる。従って、ベルトが張り過ぎてベルトに過大な張力
がかかり、この張力に対応してベルトがテンションプー
リを押して外輪を回転させるトルクが、最大クラッチト
ルク以上になると、そのトルクで外輪が回転し、テンシ
ョンプーリはベルトにより押される方向に動き、ベルト
にはそれ以上の張力がかからず、ベルトの切断等の事故
が防止される。この場合、移動停止手段の所定位置を調
整可能にする停止位置調整手段を設けているので、これ
によって外輪の停止位置を調整し、最大クラッチトルク
の大きさをベルトの特性等に合わせて調整することがで
きる。
【0011】以上のようにして、請求項1の発明によれ
ば、ベルトの通常の張力変動は、トルク逃がし装置のト
ルク吸収能力により吸収されると共に、張力が過大にな
ったときには、移動手段によりそれ以上の張力がかから
ず、事故が防止される。そしてこの場合、クラッチトル
クは、ころと内側回転体及び外輪との間の微小変形に伴
うころがり摩擦、及び、ころの軸方向のすべり摩擦の作
用によって得られるので、ばらつきが無く安定したもの
となる。更に、トルク逃がし装置がころがり軸受形状の
ものであるため、従来のすべり摩擦や流体抵抗を利用し
たブレーキ装置のように、大きな摺動部分や流体を保有
する部分を必要としないので、その形状が小形になる。
【0012】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の構成に加えて、停止位置調整手段として、軌道間隔を
広くする方向に移動停止手段を付勢する第三付勢手段
と、この第三付勢手段の中心軸方向の位置調整を可能に
する付勢位置調整手段とを設けるので、第三付勢手段を
介して軸受の位置を微調整することができる。即ち、
勢位置調整手段により第三付勢手段の位置を調整するこ
とにより、その付勢力を介して軸受位置を調整すること
ができるので、付勢手段の特性を利用して軸受の軸方向
位置によって定まるクラッチトルクの微調整が可能にな
る。
【0013】請求項3の発明によれば、連結部材と外輪
とを同一部材にするので、製品の部品点数が減少する。
【0014】
【実 施 例】図1(a)、(b)は、実施例のベルト
伝導装置のオートテンション機構を適用したベルト伝導
装置の概略構造を示す。本オートテンション機構は、複
数のプーリ101、102、103に掛けられたベルト
104に接触するテンションプーリ200と、テンショ
ンプーリ200を一端側で回転自在に支持するアーム3
00と、アーム300の他端側に結合されるトルク逃が
し装置400とを備えている。又、テンションプーリ2
00をベルト104に接触する方向に付勢する第一付勢
手段としては、図1(a)の例では、図2に示す如くト
ルク逃がし装置400に内蔵されたコイルばね500が
設けられ、図1(b)の例では、一端側を固定されたコ
イルばね500´がアーム300取り付けられる。符号
105は固定テンションプーリである。このような構成
により、ベルト104の張り又は弛みにより、テンショ
ンプーリ200がベルト面に直角方向に動き、トルク逃
がし装置400の中心を中心としてアーム300が揺動
する。
【0015】図2は、トルク逃がし装置400の構成の
一例を示す。トルク逃がし装置400は、内側回転体と
しての内軸1と、外輪2と、ころ3と、連結部材4と、
トルク伝達手段兼第二付勢手段としての予圧ばね6と、
移動停止手段としてのスラスト軸受7と、更に、停止位
置調整手段として、軌道の間隔を広くする方向にスラス
ト軸受7を付勢する第三付勢手段としての皿ばね11
と、中心軸1b方向における皿ばね11の位置の調整を
可能にする付勢位置調整手段としての調整ねじ12と、
を有する。なお、停止位置調整手段を調整ねじ12と
し、皿ばね11を設けない構成にすることもできる。
【0016】内軸1は、中心軸1bまわりの単葉回転双
曲面をなす内側軌道面1aを備え、両端の1c部分で支
持部材10に固定され、支持部材10がベルト伝導装置
のフレーム等に固定されることによりその回転が拘束さ
れる。10a、10b、10cは、支持部材10の取り
付け穴である。又内軸1は、中心軸1b方向における一
定位置で回転自在に連結部材4及びアーム支持部材5を
支持する。
【0017】外輪2は、内側軌道面1aとの間で軌道8
を形成するように中心軸1bまわりの単葉回転双曲面を
なす外輪軌道面2aを備え、中心軸1b方向に移動可能
で且つトルクが伝達されるように、トルク伝達手段でも
ある予圧ばね6により連結部材4と結合される。なお、
本実施例では、後に説明するように、予圧ばね6はトル
ク伝達手段も兼ねているが、トルク伝達手段を、ボール
スプラインやトルク伝達ピン等とし、予圧ばねとは別の
部品にすることもできる。
【0018】ころ3は、図3にも示す如く、ころがり面
が円筒形状であり、軌道8においてころ3の中心線を中
心軸1bを含む断面から一定角度β(例えば15°)傾
斜して軌道の円周方向に複数個配設され、その表面は内
側軌道面1aと外輪軌道面2aとに線状に接触するよう
になっている。又ころ3は、それぞれが相互に干渉する
ことなく円滑に回転するように、保持器9によりそれぞ
れの間が位置保持されている。なお、ころ3の傾斜方向
は、アーム300がベルト104に接触する方向に回転
するときに軌道8の間隔を広げるような方向、即ち、内
外輪1、2間を自由回転させるような方向である。
【0019】内軸1及び外輪2の軌道面1a及び2a
は、上記の如く、ころ3と線状に接するように、それぞ
れ次式に示す双曲線を中心線1b回りに回転させた単葉
回転双曲面としている。 yi2 /ai2 −xi2 /bi2 =1 yo2 /ao2 −xo2 /bo2 =1 ここで、xi 、xo は、それぞれ内輪軌道面1a、外輪
軌道面2aの原点から中心線1b方向への距離、yi
o は、それぞれ、中心線1bを含む任意断面における
内輪軌道面1a、外輪軌道面2aの中心線1bからの距
離、又、ai、bi、ao、boは定数である。今、内
外輪の小径側の基準面(双曲線の原点面)における中心
線1bから軌道4の中心までの距離をF、ころ3の半径
をr、傾斜角をβとして、F=9、r=1.5 、β=15
°の場合の計算を行うと(計算は複雑であるため省略す
る)、ai、bi、ao、boの値はそれぞれ、約7.
5、30.1、10.5、37となり、内外輪軌道面の
単葉回転双曲面の形状が与えられる。
【0020】付勢手段兼トルク伝達手段としての予圧ば
ね6は、図4に示すような構造のものである。この予圧
ばね6は、弾性体でできていて、付勢力及びトルクを伝
達するそれぞれ外輪2側及び連結部材4側の凸部6a、
6bを備え、凸部6a及び6bの先端面及び片方の側面
がそれぞれ外輪2及び連結部材4の凹部2b及び4aの
正面及び片方の側面に圧接し、これらの間で付勢力及び
トルクが伝達されるようになっている。付勢力は軌道間
隔を狭める方向に作用する。図は、予圧ばね6が、外輪
2及び連結部材4から付勢力としてスラストT1 、T2
及びトルクM1、M2 (T1 とT2 及びM1 とM2 はそ
れぞれ方向が反対で大きさが等しい)を受けて変形した
状態を示している。
【0021】スラスト軸受7は、中心軸1b方向におい
て軌道間隔を狭くする方向への外輪2の移動を所定位置
で停止する。この軸受7の所定位置は、ベルト104の
張力が大きくなり、テンションプーリ200がベルト1
04に押されてアーム300が回転し、連結部材4を介
して外輪2が回転し、ころ3により外輪2が中心軸1b
方向において軌道8の間隔を狭くする方向に動かされ、
クラッチトルクが次第に大きくなる場合に、ベルト10
4の張力が過大になる前に外輪2を停止させるような位
置である。この場合、本実施例では、スラスト軸受7が
中心軸1b方向に移動可能なように内軸1に取り付けら
れていて、調整ねじ12により、皿ばね11の位置を調
整して所定位置を設定できるようになっている。その結
果、ベルト104の張力が大きくなることにより、皿ば
ね11が圧縮され、スラスト軸受7が内軸1上を移動
し、所定位置で釣り合って停止するので、ベルトの最大
張力は、そのときのクラッチトルクに対応した張力にな
る。
【0022】このような構成により、本オートテンショ
ン機構の動作は次のようになる。例えばベルト104が
弛むと、コイルばね500の付勢力により、アーム30
0がテンションプーリ200を押し、図2において右側
からみて右方向に回転し、連結部材4を介して外輪2を
同方向に回転させる。その結果、ころ3が同方向に回転
され、内外輪1、2間には引き離し力が発生し、その間
がクラッチすることなく、外輪2は自由回転する。従っ
て、ベルト104が弛むと、テンションプーリ200が
それに追従し、ベルトの弛みが取られる。
【0023】次に、ベルト104が張ってテンションプ
ーリ200が押されるときには、上記と反対の動作にな
り、内外輪1、2間はクラッチされる。そして、テンシ
ョンプーリ200の押し戻し力に対向して、外輪2から
アーム300を介してクラッチトルクに対応した押しつ
け力が発生し、これらの力がベルト104の張力に対応
した力となって釣り合い、ベルト104には適度な張力
が与えられることになる。即ち、通常のベルトの張力の
変動は、ころ3を介した内外輪1、2間のトルク吸収機
能により吸収される。一方、張力が一定以上大きくなっ
たときには、前述の如く、軸受7により外輪2の移動が
所定位置で停止し、アーム300には一定以上のトルク
が付与されず、テンションプーリ200が押し戻され、
張力が過大になるのが防止される。トルク逃がし装置の
このような張力調節は、ころの転がりを主体として行わ
れるので、その作動は極めて確実で安定している。
【0024】以上のようなクラッチトルクは、クラッチ
後の外輪の進み量をδ(これは捩じれ角αに対応)とす
ると、 M=Aδ3/2 (M=A´α3/2 ) の式で与えられる。ここで、A、A´は捩じりばね定数
であり、各装置毎に定まる値で、計算又は実験から容易
に求めることができる。このようにしてクラッチトルク
を計算することができるので、ベルト104の許容最大
張力が与えられれば、これから最大クラッチトルクが計
算され、上式から外輪2の移動量δを計算し、軸受7の
所定位置を決定することができる。
【0025】このようなクラッチトルクは、スラスト軸
受7をねじ等で位置調整可能にすることにより、その大
きさを調整することができる。しかしながら、図5のト
ルク曲線例にも示す如く、外輪2の僅かの軸方向変位で
クラッチトルクが大きく変化するため、正確に所望の設
定トルク(例えば図のトルクM1 )を得るためには、ス
ラスト軸受7の位置を極めて細かく調整する必要があ
る。このため、スラスト軸受7の位置をねじ等で調整す
るとしても、その回転により直接角変位従って軸方向変
位を生じさせることになるので、正確にトルクを設定す
ることが難しい場合がある。本実施例の装置では、ねじ
による角度即ち軸変位が一度皿ばね11に与えられるの
で、その特性によりスラスト軸受7の位置の微調整が可
能なようになっている。
【0026】図6は、トルク逃がし装置400の他の実
施例を示す。主要構造部分は図2の実施例のものと同様
なので、そのような部分については、説明を省略する。
本実施例のものでは、外輪2側が固定されてその回転を
拘束され、内軸1がアーム300に連結されて回転する
ようになっている。又、コイルばね500´は、図1
(b)に示す如く、直接アーム300に結合している。
符号1c´は、アーム300にトルクを伝達してこれを
回転させるように取り付けるアーム固定部である。符号
4´は、連結部材としてのハウジングであり、図におい
て二点鎖線で示すベルト伝導装置のフレーム等に固定さ
れる。又、本実施例では、軸受7の位置を固定してい
る。図では、矢印A方向がクラッチ側であり、その反対
が自由回転側である。但し、この場合にも、軸受7の位
置を調整できるように、少なくとも図2に示す調整ねじ
12を設けることが望ましい。
【0027】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、装置を小形軽量化することができる。
又、安定した確実な動作により、ベルトの張力変動を吸
収すると共に過大張力を逃がすことができる。この場
合、停止位置調整手段によってクラッチトルクの調整が
可能であるため、ベルトの特性等に合わせて最大張力を
調整することができる。請求項2の発明においては、上
記に加えて、ベルトの最大張力の調整を容易にすること
ができる。請求項3の発明においては、製品の部品点数
を減少しコスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、実施例のベルト伝導装置
のオートテンション機構を適用したベルト伝導装置の説
明図である。
【図2】実施例のベルト伝導装置のオートテンション機
構の断面図である。
【図3】そのころの配置を示す斜視図である。
【図4】その予圧ばねの斜視図である。
【図5】捩じれ角又は外輪変位とクラッチトルクとの関
係を示す曲線図である。
【図6】他の実施例のベルト伝導装置のオートテンショ
ン機構の断面図である。
【符号の説明】
1 内軸(内側回転体) 1a 内軸軌道面(内側軌道面) 1b 中心軸 1c 羽根取付部(結合部) 2 外輪 2a 外輪軌道面 3 ころ 4 連結部材 4´ ハウジング(連結部材) 6 予圧ばね(トルク伝達手段、第二付勢手段) 7 スラスト軸受(移動停止手段) 8 軌道 11 皿ばね(第三付勢手段) 12 調整ねじ(停止位置調整手段、付勢位置調整
手段) 101、102、103 プーリ(複数のプーリ) 104 ベルト 200 テンションプーリ 300 アーム 400 トルク逃がし装置 500、500 コイルばね(第一付勢手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のプーリに掛けられて回転されるベ
    ルトの張力を調整するベルト伝導装置のオートテンショ
    ン機構において、 前記ベルトに接触するテンションプーリと、該テンショ
    ンプーリを一端側で回転自在に支持するアームと、前記
    テンションプーリを前記ベルトに接触する方向に付勢す
    る第一付勢手段と、前記アームの他端側に結合されるト
    ルク逃がし装置と、を有し、 前記トルク逃がし装置は、中心軸まわりの単葉回転双曲
    面をなす内側軌道面を持った内側回転体と、前記内側軌
    道面との間で軌道を形成するように前記中心軸まわりの
    単葉回転双曲面をなす外輪軌道面を持つ外輪と、該外輪
    が前記中心軸方向に移動可能で且つ前記外輪との間でト
    ルクが伝達されるようにトルク伝達手段を介して前記外
    輪と連結されると共に前記中心軸方向の一定位置で回転
    自在なように前記内側回転体と連結される連結部材と、
    ころがり面が円筒形状であり前記軌道において中心線を
    前記中心軸を含む断面から一定角度傾斜して前記軌道の
    円周方向に複数個配設され表面が前記内側軌道面と前記
    外輪軌道面とに線状に接触するころと、前記外輪を前記
    中心軸方向であって前記軌道の間隔を狭くする方向に付
    勢する第二付勢手段と、前記外輪の前記軌道間隔を狭く
    する方向への移動を所定位置で停止する移動停止手段
    と、該移動停止手段の前記所定位置を調整可能にする停
    止位置調整手段と、を備え、 前記内側回転体又は前記連結部材の何れかのうちの一方
    を前記アームの前記他端側とトルクが伝達されるように
    結合すると共に前記何れかのうちの他方の回転を固定
    し、 前記アームが前記ベルトに接触する方向に回転するとき
    に前記軌道の間隔が広がるように前記ころを傾斜させ
    た、 ことを特徴とするベルト伝導装置のオートテンション機
    構。
  2. 【請求項2】前記停止位置調整手段は、前記軌道の間隔
    が広がる方向に前記移動停止手段を付勢する第三付勢手
    段と、該第三付勢手段の前記中心軸方向における位置を
    調整可能にする付勢位置調整手段と、を有することを特
    徴とする請求項1に記載のベルト伝導装置のオートテン
    ション機構。
  3. 【請求項3】前記連結部材が前記アームの他端側である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト伝導装
    置のオートテンション機構。
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