JP2007155039A - トラクション変速装置 - Google Patents
トラクション変速装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007155039A JP2007155039A JP2005352714A JP2005352714A JP2007155039A JP 2007155039 A JP2007155039 A JP 2007155039A JP 2005352714 A JP2005352714 A JP 2005352714A JP 2005352714 A JP2005352714 A JP 2005352714A JP 2007155039 A JP2007155039 A JP 2007155039A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- planetary roller
- roller
- speed shaft
- ring
- traction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Friction Gearing (AREA)
Abstract
【課題】トラクション伝動装置において、始動や停止または加速や減速などの変速時に、無段変速機や変速制御装置などを使用することなく、伝動に関わる接触面のトラクション特性を調整することによって、小型化、低コスト化に寄与することのできるトラクション変速装置を提供する。
【解決手段】高速軸2に与えられた回転が、太陽ローラ5に伝達され、遊星ローラ8をリング11の内周面で公転とともに自転させ、遊星ローラ8の公転だけを軸受12からキャリア13を介して低速軸14に伝達される構造を有し、接触面には皿ばね10及びカム機構で法線力が与えられ、通常の運転では、接触面圧が常時1GPa以下となるように設定して、加速や減速などの変速時に若干の滑りを許容して衝撃を緩和するとともに緊急停止にはカム機構が作用するようにトラクション変速装置を構成した。
【選択図】図1
【解決手段】高速軸2に与えられた回転が、太陽ローラ5に伝達され、遊星ローラ8をリング11の内周面で公転とともに自転させ、遊星ローラ8の公転だけを軸受12からキャリア13を介して低速軸14に伝達される構造を有し、接触面には皿ばね10及びカム機構で法線力が与えられ、通常の運転では、接触面圧が常時1GPa以下となるように設定して、加速や減速などの変速時に若干の滑りを許容して衝撃を緩和するとともに緊急停止にはカム機構が作用するようにトラクション変速装置を構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、トラクションで伝動される変速装置の改良に関し、転がりによる定常運転時の伝動の長所を生かしつつ、装置の加速又は減速のときに作用する過大なトルクを小さく、且つ、最適に調整できるようにして、装置及び相手機械や人体に与える衝撃力を緩和したものである。
トラクション伝動機構は、例えば産業用機械、車両等の駆動力伝達機構に装備されて駆動軸の回転を増速、又は減速させて従動軸に伝達する手段である。
特許文献1に開示された遊星ローラ式動力伝達装置の回転速度制御方法は、リングの内周面及び太陽ローラの外周面と、遊星ローラの外周面とが嵌装された状態で、それらの接触面間の摩擦により動力を伝達するもので、遊星ローラ式動力伝達装置における加減速トルクによる滑りを極力少なくして、図5に示すように、時間と回転数の関係を破線に近づけることによって、効率よく入力回転速度、即ち出力回転速度を変速する回転速度制御方法を提供するものである。
このような構成によって滑り率が許容値以下に抑えられ、しかも変速時間は短縮され、効率よく入力回転速度、即ち出力回転速度の変速が行われ、許容滑り率に対して変速トルクに余裕を残し、安定した変速が行われる。
また、特許文献2に開示された、予圧可変トラクション変速装置は、流体圧予圧手段により、外輪の外周に流体圧をかけて外輪内面及び遊星ローラを太陽ローラに向けて押圧(予圧)し、各ローラ間に締め代を形成してローラの接触部に法線力を与えるもので、流体圧予圧手段としては、予圧量を検出する予圧量検出手段を設けて、予圧検出量に基づき流体圧を装置外部から調整することにより予圧を自在に変更している。
この従来技術は、装置の組み立て時に従来必要とされた嵌装のための予圧手段の焼きばめ、押し込み量の調整などが不要となり、組立工程が簡単になる。所要の大きさの予圧量を、装置を分解、再組み立てすることなく、運転中でも正確に設定することが容易にできる。予圧量は最大負荷に合わせて設定しておく必要がなくなり、入力負荷変動の激しい用途でも接触面の寿命が長く、装置性能を向上させることができる。などの特徴があるとされている。
特許文献1に開示された遊星ローラ式動力伝達装置の回転速度制御方法は、リングの内周面及び太陽ローラの外周面と、遊星ローラの外周面とが嵌装された状態で、それらの接触面間の摩擦により動力を伝達するもので、遊星ローラ式動力伝達装置における加減速トルクによる滑りを極力少なくして、図5に示すように、時間と回転数の関係を破線に近づけることによって、効率よく入力回転速度、即ち出力回転速度を変速する回転速度制御方法を提供するものである。
このような構成によって滑り率が許容値以下に抑えられ、しかも変速時間は短縮され、効率よく入力回転速度、即ち出力回転速度の変速が行われ、許容滑り率に対して変速トルクに余裕を残し、安定した変速が行われる。
また、特許文献2に開示された、予圧可変トラクション変速装置は、流体圧予圧手段により、外輪の外周に流体圧をかけて外輪内面及び遊星ローラを太陽ローラに向けて押圧(予圧)し、各ローラ間に締め代を形成してローラの接触部に法線力を与えるもので、流体圧予圧手段としては、予圧量を検出する予圧量検出手段を設けて、予圧検出量に基づき流体圧を装置外部から調整することにより予圧を自在に変更している。
この従来技術は、装置の組み立て時に従来必要とされた嵌装のための予圧手段の焼きばめ、押し込み量の調整などが不要となり、組立工程が簡単になる。所要の大きさの予圧量を、装置を分解、再組み立てすることなく、運転中でも正確に設定することが容易にできる。予圧量は最大負荷に合わせて設定しておく必要がなくなり、入力負荷変動の激しい用途でも接触面の寿命が長く、装置性能を向上させることができる。などの特徴があるとされている。
一方、特許文献3に示される、トラクションドライブユニットは、図8に示すように、固定輪が一体形成された円筒状のユニットケース21と、太陽軸25が一体形成された高速軸22と、キャリア23が一体形成された低速軸と、複数個(図では3個)の中空状の遊星ローラ28と、を備えた構成である。遊星ローラ28は、キャリアとしての各突片23間に回動自在に保持されて、ユニットケース21の内周面と太陽軸25の外周面との間での摩擦転動が可能となるように圧入されている。前記遊星ローラ28は、適切な締め代を与えるため、および圧接時の応力集中を緩和するために中空状に形成されていて、高速軸を入力軸とした場合、その回転により遊星ローラ28が自転しながら公転し、この公転により突片23を通じて低速軸が回転させられる。
特開平5−71629号公報
特開平6−280953号公報
特開平8−21502号公報
しかしながら、上記従来のトラクション変速装置にあっては、夫々以下に示す問題があった。
特許文献1の従来技術に係るトラクション変速装置は、加減速トルクによる滑りを許容範囲に限定するというものであるが、これを換言すると、法線力Qを一定にして接線力Fがトラクション係数μと法線力Qを乗じた値以上にならないという条件(F<μQ)を満たすように制御するというものである。この従来技術は、その出願当時のトラクション伝動技術としては当然といえるもので、通常は負荷トルクをT、回転半径をRとした場合、T/Q/R=Sにおいて、S=0.7程度に設定して、伝動に対して安全率を見込んだ設計がなされている。通常は、S<μとして扱われている。従って、嵌装によって法線力を得ている限り、加減速などで過大なトルクが回転軸に作用した場合は、法線力そのものが制御できないため、伝達不能のスリップ失速の可能性が大きくなる。
特許文献1の従来技術に係るトラクション変速装置は、加減速トルクによる滑りを許容範囲に限定するというものであるが、これを換言すると、法線力Qを一定にして接線力Fがトラクション係数μと法線力Qを乗じた値以上にならないという条件(F<μQ)を満たすように制御するというものである。この従来技術は、その出願当時のトラクション伝動技術としては当然といえるもので、通常は負荷トルクをT、回転半径をRとした場合、T/Q/R=Sにおいて、S=0.7程度に設定して、伝動に対して安全率を見込んだ設計がなされている。通常は、S<μとして扱われている。従って、嵌装によって法線力を得ている限り、加減速などで過大なトルクが回転軸に作用した場合は、法線力そのものが制御できないため、伝達不能のスリップ失速の可能性が大きくなる。
特許文献2は、流体圧を外部から制御することによって、トルクから換算される接線力に準じた法線力を接触面に与えて、確実な伝動を得ようとするものであるが、これは特許文献1の嵌装による法線力の付与に比べて、より適切な法線力が得られるという利点があるものの、トラクション変速装置以外に別の流体圧予圧手段を設けなければならず、装置全体が大型化するという欠点がある。また、油圧源をもたない駆動源や相手機械では使用することが難しかった。
これら特許文献1及び特許文献2の技術は、滑りが潜在的に存在するトラクション伝動を滑りのない歯車伝動に近づけて、伝動に対する剛性によってより確実な伝動を試みようとするものであるが、この剛性は電動機などの駆動源のトルクを、いわば直接的に伝達することになるため、伝動装置の回転軸が始動・停止あるいは加速・減速などの回転数を変化させるときに過大なトルクとなって、トラクション変速装置や相手機械に悪影響を及ぼす。
上記の各従来技術は、全てトラクション伝動を剛体として取り扱うことのできる装置に近づけることを目的としている。
これら特許文献1及び特許文献2の技術は、滑りが潜在的に存在するトラクション伝動を滑りのない歯車伝動に近づけて、伝動に対する剛性によってより確実な伝動を試みようとするものであるが、この剛性は電動機などの駆動源のトルクを、いわば直接的に伝達することになるため、伝動装置の回転軸が始動・停止あるいは加速・減速などの回転数を変化させるときに過大なトルクとなって、トラクション変速装置や相手機械に悪影響を及ぼす。
上記の各従来技術は、全てトラクション伝動を剛体として取り扱うことのできる装置に近づけることを目的としている。
特許文献3に関しては、図9に示すように、キャリアの各突片23が遊星ローラ28と当接する凹面23aの半径をr1、遊星ローラ28の半径をr2とした場合、(r1−r2)がバックラッシの原因になるため、この値は極力小さく設定されている。この状態で法線力Qが変化しないときは、図9(b)に示すように、加工精度によって(r1−r2)を0に近づけることは可能であるにしても、法線力Qが変化するときは、遊星ローラ28の変形によってその中心位置がずれることになる。この中心位置のずれLは、図9(a)に示すように、突片23の凹面23aと遊星ローラ28の外周面との当接位置を遊星ローラの公転中心から大きく外れた位置に移動させて、トルクの反力Fが半径方向の力qに変換されて法線力Qに影響を及ぼし、接触面を所期の状態に維持することができなくなって、適切な伝動ができなくなる。
また、キャリアと遊星ローラの当接面は、遊星ローラを軸、キャリアを滑り要素と見立てた場合、滑り軸受の接触状態を再現しているため、当接面は遊星ローラの自転によって滑り抵抗を生じ、その反力が遊星ローラに作用する法線力に多大な影響を与えることになる。
また、キャリアと遊星ローラの当接面は、遊星ローラを軸、キャリアを滑り要素と見立てた場合、滑り軸受の接触状態を再現しているため、当接面は遊星ローラの自転によって滑り抵抗を生じ、その反力が遊星ローラに作用する法線力に多大な影響を与えることになる。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、トラクション伝動装置において、始動や停止あるいは加速や減速などの速度変化を伴う変速時に相手機械や人体に慣性による衝撃を与えないようにするもので、伝動機の出力を無段変速機や特殊な変速制御装置などを使用することなく、接触面のトラクション特性の適正条件を見出して衝撃を緩和することが可能なトラクション変速装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に関わるトラクション変速装置は、固定されたケーシングと、該ケーシング内に一端部が配置された高速軸と、該高速軸と同軸上に配置された低速軸と、該高速軸により軸心を回転方向に一体的に支持された太陽ローラと、該太陽ローラの外径側に同心円状に且つ相対回転可能に支持されたリングと、該太陽ローラの外周面と該リングの内周面に接触して自転しつつ該太陽ローラの外周に沿って公転する遊星ローラと、該遊星ローラを回転自在に軸支するとともに該低速軸、又は該ケーシングに固定されたキャリアと、該遊星ローラと該リング及び該太陽ローラとの各接触面に所要の法線力を発生させる押圧装置と、を備えたトラクション変速装置において、該遊星ローラと、該リング及び該太陽ローラとの各接触面の内、何れかの接触面内のトラクションに関わる膜厚比(=油膜厚さ/表面粗さ)Λ及び接触面圧σを、変速時に、Λ>1、且つσ<1GPaとなるように設定することによって変速時の衝撃を緩和させたことを特徴としている。
従来のトラクション変速装置では、スリップ失速させないために安全を見越して、膜厚比はΛ<1に設定されているが、本発明のトラクション変速装置では、膜厚比をΛ>1に設定したことによって、ある程度の滑りを許容して、加減速の緩やかな変速時に、一方の軸の回転に対して他方の軸の回転を若干遅らせて、相手機械や人体に与える衝撃を緩和することを目的としている。接触面圧をσ<1GPaに設定した場合、トラクション係数を最大トラクション係数に対して低減させることができるので、いわゆるトラクション係数の不足による、上記滑りのさらなる増大を図ることができる。また、接触面がΛ>1の条件を満たしている限り、接触面の転がり疲れ寿命及び摩耗量は大幅に改善されるので、滑りが増大しても接触面に悪影響を及ぼすことはない。
従来のトラクション変速装置では、スリップ失速させないために安全を見越して、膜厚比はΛ<1に設定されているが、本発明のトラクション変速装置では、膜厚比をΛ>1に設定したことによって、ある程度の滑りを許容して、加減速の緩やかな変速時に、一方の軸の回転に対して他方の軸の回転を若干遅らせて、相手機械や人体に与える衝撃を緩和することを目的としている。接触面圧をσ<1GPaに設定した場合、トラクション係数を最大トラクション係数に対して低減させることができるので、いわゆるトラクション係数の不足による、上記滑りのさらなる増大を図ることができる。また、接触面がΛ>1の条件を満たしている限り、接触面の転がり疲れ寿命及び摩耗量は大幅に改善されるので、滑りが増大しても接触面に悪影響を及ぼすことはない。
一方、固定されたケーシングと、該ケーシング内に一端部が配置された高速軸と、該高速軸と同軸上に配置された低速軸と、該高速軸により軸心を回転方向に一体的に支持された太陽ローラと、該太陽ローラの外径側に同心円状に且つ相対回転可能に支持されたリングと、該太陽ローラの外周面と該リングの内周面に接触して自転しつつ該太陽ローラの外周に沿って公転する遊星ローラと、該遊星ローラを回転自在に軸支するとともに該低速軸、又は該ケーシングに固定されたキャリアと、該遊星ローラと該リング及び該太陽ローラとの各接触面に所要の法線力を発生させる押圧装置と、を備えたトラクション変速装置において、該遊星ローラ外周面の軸方向両端部に夫々軸方向外側へ向かう程に外径が漸減するテーパ面が形成され、該押圧装置が高速軸上又はリングのいずれか一方に設けられ、且つ、該テーパ面で該押圧装置の軸推力を形状係数Kで法線力に変換するとともに該遊星ローラの公転を支持する軸受が外輪を備えていて、該軸受の外輪と遊星ローラの外周面を当接させたことを特徴としている。
これは装置固有の形状係数Kを決定するためのもので、押圧装置の軸推力をテーパ面の回転軸に対するテーパ角度で分力に変換して接触面に法線力を与えるものである。通常、このテーパ角度は鋭角であるため小さな軸推力で大きな法線力を得ることができる。また、遊星ローラの公転を支持する軸受が外輪を備えていて、該軸受の外輪と遊星ローラの外周面を当接させたことによって、押圧装置からの法線力が遊星ローラに作用して公転中心位置がずれたとしても、接触点位置は大きく変化しないので、トルクの反力が法線力に影響を与えることがない。従って、形状係数Kにはヒステリシスが生じないので、押圧装置から生じる法線力が完全な比例関係を保つことができる。
従って、従来技術ならば、トラクション変速装置の膜厚比Λ>1におけるトラクション特性(滑り、寿命など)は、膜厚比が大きく変化しても、トラクション特性はほとんど変化しないが、遊星ローラの公転がキャリアを介して低速軸に伝達するときのわずかな抵抗が、法線力を変化させ、P<1Gpaでのトラクション係数に影響を与えるため、変速時の衝撃緩和が不安定になる。
従って、従来技術ならば、トラクション変速装置の膜厚比Λ>1におけるトラクション特性(滑り、寿命など)は、膜厚比が大きく変化しても、トラクション特性はほとんど変化しないが、遊星ローラの公転がキャリアを介して低速軸に伝達するときのわずかな抵抗が、法線力を変化させ、P<1Gpaでのトラクション係数に影響を与えるため、変速時の衝撃緩和が不安定になる。
また、押圧装置が弾性付勢部材であって、該弾性付勢部材による軸推力が調整されることによって法線力が得られるように構成された場合は、形状係数K、及びばね力(弾性付勢力)の設定値を調整することによって、接触面における膜厚比と接触面圧をΛ>1、σ<1GPaに保つことは容易で、相手機械や人体への影響を考慮して変速時の衝撃緩和の程度を選択することができる。
押圧装置が負荷トルクに比例した軸推力を生じるカム機構で構成された場合、緩やかな変速に際しては、ほとんど衝撃が発生しないまま変速できる。一方、衝撃的な負荷トルクが作用したときは、負荷トルクに比例した法線力によって接触面圧が増加するとともにトラクション係数も増大し、全く滑りのない伝達が可能となる。
これらカム機構と弾性付勢部材とは相手機械と人体に作用する衝撃の程度によって、適宜使い分けることができる。
押圧装置が負荷トルクに比例した軸推力を生じるカム機構で構成された場合、緩やかな変速に際しては、ほとんど衝撃が発生しないまま変速できる。一方、衝撃的な負荷トルクが作用したときは、負荷トルクに比例した法線力によって接触面圧が増加するとともにトラクション係数も増大し、全く滑りのない伝達が可能となる。
これらカム機構と弾性付勢部材とは相手機械と人体に作用する衝撃の程度によって、適宜使い分けることができる。
さらに、押圧装置がカム機構と弾性付勢部材で構成されるとともに該カム機構と該弾性付勢部材とが直列に配置された場合は、弾性付勢部材によって接触面における膜厚比と接触面圧をΛ>1、σ<1GPaに保持しつつ、ばね力(弾性付勢力)を調整することによって、相手機械や人体への影響を考慮して変速時の衝撃を緩和させることができる。しかし、変速中に衝撃的な負荷トルクが作用したときは、弾性付勢部材が作用していた状態からカム機構に入れ替わって、負荷トルクに比例した法線力によって接触面圧が増加するとともにトラクション係数も増大し、全く滑りのない安定した伝達が可能となり、緊急停止や急発進など通常では考えられない事態に対して十分な安全性を確保することができる。これらの弾性付勢部材とカム機構が相俟って、相手機械や人体に対して好適な運転が可能となるばかりでなく、危険な事態や悪影響が起こる可能性に対しては、これを未然に防止することができる。
本発明は、接触面に関わるトラクション特性を利用して、上記のように構成されているので、複雑な構成要素である伝動機や無段変速機を用いて速度制御することなく、従来から採用されている簡単な遊星機構のトラクション変速装置をそのまま使用して、トラクション変速装置で駆動される相手機械や人体に衝撃を与えることなく、接触面の滑りのみで、緩やかな速度変化が可能となる。また、定常運転においても安定した走行が得られるのみならず、意図しない負荷の変化に対しても、衝撃が作用しない。
一方、緊急停止などで伝動機を瞬時に停止させて、瞬間的に変速しなければならないときは、カム機構によって滑りを防止して伝動機の回転軸と一体的に減速させることができる。
一方、緊急停止などで伝動機を瞬時に停止させて、瞬間的に変速しなければならないときは、カム機構によって滑りを防止して伝動機の回転軸と一体的に減速させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に関わるトラクション変速装置の横断面図、図2は図1の入力側からみた側部縦断面図(A−A断面図)である。この図に基づいて本発明の詳細を説明する。
このトラクション変速装置は、固定されたケーシング1と、ケーシング1内に一端部が配置された高速軸2と、高速軸2と同軸上に対向配置された低速軸14と、高速軸2により軸心を一体的に支持された太陽ローラ5と、太陽ローラ5の外径側であってケーシング1の内壁に沿った位置に同心円状且つケーシングに固定されたリング11と、太陽ローラ5の外周面とリング11の内周面に接触して自転しつつ太陽ローラ5の外周に沿って公転する3個の遊星ローラ8と、各遊星ローラ8を回転自在に軸支するとともに低速軸14に固定されたキャリア13と、遊星ローラ8とリング11及び太陽ローラ5との各接触面に所要の法線力を発生させる弾性付勢部材10と、カム機構(カム溝4a、5a)と、を概略備えている。
このトラクション変速装置は、固定されたケーシング1と、ケーシング1内に一端部が配置された高速軸2と、高速軸2と同軸上に対向配置された低速軸14と、高速軸2により軸心を一体的に支持された太陽ローラ5と、太陽ローラ5の外径側であってケーシング1の内壁に沿った位置に同心円状且つケーシングに固定されたリング11と、太陽ローラ5の外周面とリング11の内周面に接触して自転しつつ太陽ローラ5の外周に沿って公転する3個の遊星ローラ8と、各遊星ローラ8を回転自在に軸支するとともに低速軸14に固定されたキャリア13と、遊星ローラ8とリング11及び太陽ローラ5との各接触面に所要の法線力を発生させる弾性付勢部材10と、カム機構(カム溝4a、5a)と、を概略備えている。
ケーシング1によって回転自在に軸支された高速軸2は、キー3によってフェースカム4に結合され、高速軸2の軸端部外周には一対の太陽ローラ5−1、5−2が設けられるとともに、一方の太陽ローラ5−1を軸方向へ移動自在、且つ回転自在に支持し、この可動側の太陽ローラ5−1の側面(軸方向外側端面)にはフェースカム4側のカム溝4aと同じ形状のカム溝5aが対向して設けられている。太陽ローラ5−1は、対向するフェースカム4に対しても相対移動可能である。太陽ローラ5−2は、例えば高速軸2に対して、回転方向、及び軸方向へ移動しないように構成する。可動側の太陽ローラ5−1側のカム溝5aのV溝部とフェースカム4側のカム溝4aのV溝部との間には球状のボール6が挟まれ、高速軸2に対して外部駆動源から作用するトルクによってフェースカムのカム溝4aと太陽ローラのカム溝5aとの間に発生する回転方向への相対的なずれによって、各カム溝5a、4aの各V溝部の底部からボール6が乗り上げることになる。
遊星ローラ8の外周面の軸方向両端部には、夫々軸方向外側へ向かう程に外径が漸減するテーパ面9が形成され、太陽ローラ5−1、5−2の外周面にはこれらのテーパ面と面接触可能なテーパ面5bが形成されている。
なお、テーパ面9(5b)のテーパ方向として、軸方向内側へ向かうほどに外径が漸減する形状(図示の例と逆方向へのテーパ面)とすることも可能である。この場合には、関連して動作する他の構成要素に対して、テーパ方向の改変に伴って必要な改変を加えればよい。
遊星ローラ8の外周面の軸方向両端部には、夫々軸方向外側へ向かう程に外径が漸減するテーパ面9が形成され、太陽ローラ5−1、5−2の外周面にはこれらのテーパ面と面接触可能なテーパ面5bが形成されている。
なお、テーパ面9(5b)のテーパ方向として、軸方向内側へ向かうほどに外径が漸減する形状(図示の例と逆方向へのテーパ面)とすることも可能である。この場合には、関連して動作する他の構成要素に対して、テーパ方向の改変に伴って必要な改変を加えればよい。
フェースカム4はカム溝4aを形成した面と反対側の面(軸方向外側端面)が軸受7によって係止されているため、軸方向外側への移動が阻止されている。このため、ボール6がカム溝のV溝部外へ乗り上げることによって、可動側の太陽ローラ5−1はボール6とは反対の方向(図面左方)に変位するが、遊星ローラ8の外周面の軸方向両端部に設けたテーパ面9が太陽ローラ5−1の軸方向への変位を阻止するため、テーパ面9には法線力が発生する。なお、フェースカム4と軸受7の間には、取付寸法が固定された皿ばね、或いはコイルバネ等の弾性付勢部材10が挟み込まれ、太陽ローラ5−1に対して常に軸方向内側へ向かう一定の軸推力が作用するように設定されている。
一対の太陽ローラ5−1、5−2は、軸方向に沿って、遊星ローラ8を間に挟んで対向配置されているので、遊星ローラ8はその外周面に設けた各テーパ面9にて各太陽ローラ外周面の各テーパ面と圧接することによってリング11内面に押し付けられて、遊星ローラ8とリング11との接触面にも法線力が生じる。
一対の太陽ローラ5−1、5−2は、軸方向に沿って、遊星ローラ8を間に挟んで対向配置されているので、遊星ローラ8はその外周面に設けた各テーパ面9にて各太陽ローラ外周面の各テーパ面と圧接することによってリング11内面に押し付けられて、遊星ローラ8とリング11との接触面にも法線力が生じる。
皿ばね等の弾性付勢部材10とカム機構5a、4aにより、遊星ローラ8と、太陽ローラ5−1、5−2及びリング11との間で発生する法線力の発生によって、トラクション変速装置の伝動は可能であるが、その伝達経路は、高速軸2に与えられた回転が、カム機構5a、4aを介して太陽ローラ5に伝達され、遊星ローラ8をリング11の内周面で公転とともに自転させ、遊星ローラ8の公転力だけがローラ状の軸受12からキャリア13を介して低速軸14に伝達される。
各遊星ローラ8と各軸受12の当接状態は、図2に示すように外接接触していて、ともに転がり接触しているので、両者間の抵抗は無視できる上、法線力によって遊星ローラ8の公転中心が多少ともずれたとしても、当接点の変位はほとんどなく、負荷トルクの変化による押圧装置の軸推力及び法線力は、ヒステリシスを生じることなく直接的に接触面に作用させることができる。つまり、テーパ面で弾性付勢部材10の軸推力を形状係数Kで法線力に変換するとともに遊星ローラ8の公転を支持する軸受12が外輪12aを備えていて、該軸受の外輪12aと遊星ローラ8の外周面を当接させている点が特徴的である。
各遊星ローラ8と各軸受12の当接状態は、図2に示すように外接接触していて、ともに転がり接触しているので、両者間の抵抗は無視できる上、法線力によって遊星ローラ8の公転中心が多少ともずれたとしても、当接点の変位はほとんどなく、負荷トルクの変化による押圧装置の軸推力及び法線力は、ヒステリシスを生じることなく直接的に接触面に作用させることができる。つまり、テーパ面で弾性付勢部材10の軸推力を形状係数Kで法線力に変換するとともに遊星ローラ8の公転を支持する軸受12が外輪12aを備えていて、該軸受の外輪12aと遊星ローラ8の外周面を当接させている点が特徴的である。
図3は、図1の太陽ローラ5と遊星ローラ8の接触面を示す要部拡大図である。この図で、テーパ面9の高速軸2に対する角度をα、カム溝5aの角度をβとした場合、負荷トルクTとボール6の取付ピッチ半径rと軸推力Pの間には、P=T/r/tanβが成り立つ。また、法線力Qとの間には、Q=P/sinαが成り立つ。従って、本発明に関わる装置固有の形状係数はK=r・tanβ・sinαとなる。
このような構成において、電動機を有する電動車椅子やシルバーカーなどの軽車両の発進、制動、停止などに関わる、1/5の減速比をもつトラクション変速装置の始動や停止などの変速時の特性について説明する。
このような構成において、電動機を有する電動車椅子やシルバーカーなどの軽車両の発進、制動、停止などに関わる、1/5の減速比をもつトラクション変速装置の始動や停止などの変速時の特性について説明する。
図4は、図1の構造を有するトラクション変速装置の低速軸14に負荷トルクが作用した場合の法線力の変化を示したもので、図5は、定常回転数に至るまでの時間ごとの回転数変化を示したものである。通常の負荷トルクで始動した場合は、電動機(図示しない)によって高速軸2が所定の加速時間(約0.3〜1.5秒)で回転しても、図4に示すように負荷トルクがTまでの段階では法線力が変化しないので、回転数は図5の実線部分で示すように、ばね(弾性付勢部材)のみの法線力で、接触面がσ<1GPaを維持したまま、比較的低いトラクション係数で滑りを伴いながら、トラクション変速装置の減速比を0から1/5まで連続的に変化させつつ、低速軸14に連動する車輪(図示しない)を緩やかに回転させて、軽車両を発進させる。定常走行では、負荷トルクの変化がないので、減速比は1/5のまま安定した走行を維持することができる。制動時は電動機が所定の減速時間(約0.3〜1.5秒)で停止しても、上記接触状態を維持しながら接触面の滑りによって低速軸14は、図5の実線部分に沿って発進時とは逆の経路を辿って緩やかに停止する。
定常走行においては、走路の障害物や何らかの抵抗によって低速軸14の負荷トルクが変化した場合でも、接触面の滑りによって障害物などによる衝撃を緩和して滑らかに走行することができる。
定常走行においては、走路の障害物や何らかの抵抗によって低速軸14の負荷トルクが変化した場合でも、接触面の滑りによって障害物などによる衝撃を緩和して滑らかに走行することができる。
ここで、接触面圧1Gpaの意義について、図6に示す接触面圧とトラクション係数の関係に基づいて説明する。この図でトラクション係数は接触面圧1Gpa以上で一定の高い値を示しているが、1Gpa以下では接触面圧に比例して増減する。一方、接触面圧σは、法線力Qを接触面積Sで除したものであるが、接触面積は曲率半径を変えることによって変化させることができる。例えば、回転半径を変えることなく、軸方向半径(紙面に平行な面内)を変えることは容易である。
接触面におけるこれらの挙動は、全て膜厚比がΛ>1という条件下で行われているので、接触面は、滑りが生じているにも関わらず、図7に示すように、比較的摩耗量が少なく長寿命を安定的に維持することができる。
因みに、従来技術に関わる通常のトラクション装置では、1Gpa以下が不安定な領域とされ、安定した高いトラクション係数を得るためにも、この領域は伝動装置に利用されることはなかった。また、低いトラクション係数では、参考文献1のように一定法線力の条件下で、μQ以上の接線力が作用するとスリップ失速して伝動が不可能になることがある。このため、過大な接線力に対しての伝動不能を防止する目的で、従来技術の特許文献2やカム機構を採用するのである。
接触面におけるこれらの挙動は、全て膜厚比がΛ>1という条件下で行われているので、接触面は、滑りが生じているにも関わらず、図7に示すように、比較的摩耗量が少なく長寿命を安定的に維持することができる。
因みに、従来技術に関わる通常のトラクション装置では、1Gpa以下が不安定な領域とされ、安定した高いトラクション係数を得るためにも、この領域は伝動装置に利用されることはなかった。また、低いトラクション係数では、参考文献1のように一定法線力の条件下で、μQ以上の接線力が作用するとスリップ失速して伝動が不可能になることがある。このため、過大な接線力に対しての伝動不能を防止する目的で、従来技術の特許文献2やカム機構を採用するのである。
さらに、本発明に関わるトラクション変速装置は、緊急停止などで瞬間的に電動機が停止した場合、図5の破線で示すように、急激な負荷トルクの変化でカム機構が作用して、負荷トルクに比例した法線力を接触面に与えるため、接触面はトラクション係数の増加とともに滑りがなくなり、減速比の1/5を保持したまま電動機の回転に追従して軽車両を瞬間的に停止させることができる。
ところで、図4に示す、ばね(弾性付勢部材)が与える法線力の大きさを調整することによって、滑りの大きさとカム機構が作動する負荷トルクTの位置を選択することができるので、乗員の特性に合わせて軽車両の走行性能を、適宜変えることが可能である。
なお、上記実施形態では、弾性付勢部材10とカム面9(カム機構5a、4a)との協働によって法線力を得る例を示したが、弾性付勢部材のみを設け、カム機構を省略することにより、弾性付勢部材による軸推力が調整されることによって法線力が得られるように構成してもよい。
これとは逆に、カム機構5a、4aのみを設け、弾性付勢部材10を省略することにより、カム機構によって負荷トルクに比例した軸推力を生じるように構成してもよい。
ところで、図4に示す、ばね(弾性付勢部材)が与える法線力の大きさを調整することによって、滑りの大きさとカム機構が作動する負荷トルクTの位置を選択することができるので、乗員の特性に合わせて軽車両の走行性能を、適宜変えることが可能である。
なお、上記実施形態では、弾性付勢部材10とカム面9(カム機構5a、4a)との協働によって法線力を得る例を示したが、弾性付勢部材のみを設け、カム機構を省略することにより、弾性付勢部材による軸推力が調整されることによって法線力が得られるように構成してもよい。
これとは逆に、カム機構5a、4aのみを設け、弾性付勢部材10を省略することにより、カム機構によって負荷トルクに比例した軸推力を生じるように構成してもよい。
始動や停止あるいは加速や減速を頻繁に行う伝動装置は、産業機械や搬送車などの移動機械、車両などに変速装置として多く採用されている。しかしながら、これら変速装置は、無段変速機や電動機の速度制御などによって構成されているため、装置自体が大型化・重量化して効率の低下やエネルギーの消費を増大させている。特に、回転精度が必要な装置ならば、このような変速装置が必要であることは当然であるにしても、それ以外の場合、例えば、電動車椅子やシルバーカー、電動自転車、介護車、作業車、農機などの軽車両では、変速装置を装備することは不可能といってよい。あるいは、回転精度を必要としない上記伝動装置においても変速装置が不要ならば、小型軽量化が可能となる。
したがって、本発明のトラクション変速装置は、頻繁に変速するが回転精度を必要としない上記伝動装置の駆動源として分野を問わず使用することができる。
したがって、本発明のトラクション変速装置は、頻繁に変速するが回転精度を必要としない上記伝動装置の駆動源として分野を問わず使用することができる。
1…ケーシング、2…高速軸、4…フェースカム、4a…カム溝、5…太陽ローラ、5a…カム溝、6…ボール、8…遊星ローラ、10…皿ばね、11…リング、12…軸受、13…キャリア、14…低速軸
Claims (5)
- 固定されたケーシングと、該ケーシング内に一端部が配置された高速軸と、該高速軸と同軸上に配置された低速軸と、該高速軸により軸心を回転方向に一体的に支持された太陽ローラと、該太陽ローラの外径側に同心円状に且つ相対回転可能に支持されたリングと、該太陽ローラの外周面と該リングの内周面に接触して自転しつつ該太陽ローラの外周に沿って公転する遊星ローラと、該遊星ローラを回転自在に軸支するとともに該低速軸、又は該ケーシングに固定されたキャリアと、該遊星ローラと該リング及び該太陽ローラとの各接触面に所要の法線力を発生させる押圧装置と、を備えたトラクション変速装置において、
該遊星ローラと、該リング及び該太陽ローラとの各接触面の内、何れかの接触面内のトラクションに関わる膜厚比(=油膜厚さ/表面粗さ)Λ及び接触面圧σを、変速時に、Λ>1、且つσ<1GPaとなるように設定することによって変速時の衝撃を緩和させたことを特徴とするトラクション変速装置。 - 固定されたケーシングと、該ケーシング内に一端部が配置された高速軸と、該高速軸と同軸上に配置された低速軸と、該高速軸により軸心を回転方向に一体的に支持された太陽ローラと、該太陽ローラの外径側に同心円状に且つ相対回転可能に支持されたリングと、該太陽ローラの外周面と該リングの内周面に接触して自転しつつ該太陽ローラの外周に沿って公転する遊星ローラと、該遊星ローラを回転自在に軸支するとともに該低速軸、又は該ケーシングに固定されたキャリアと、該遊星ローラと該リング及び該太陽ローラとの各接触面に所要の法線力を発生させる押圧装置と、を備えたトラクション変速装置において、
該遊星ローラ外周面の軸方向両端部に夫々軸方向外側へ向かう程に外径が漸減するテーパ面が形成され、該押圧装置が高速軸上又はリングのいずれか一方に設けられ、且つ、該テーパ面で該押圧装置の軸推力を形状係数Kで法線力に変換するとともに該遊星ローラの公転を支持する軸受が外輪を備えていて、該軸受の外輪と遊星ローラの外周面を当接させたことを特徴とするトラクション変速装置。 - 前記押圧装置が弾性付勢部材であって、該弾性付勢部材による軸推力が調整されることによって法線力が得られるように構成されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載のトラクション変速装置。
- 前記押圧装置が負荷トルクに比例した軸推力を生じるカム機構で構成されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載のトラクション変速装置。
- 該押圧装置がカム機構と弾性付勢部材で構成されるとともに該カム機構と該弾性付勢部材とが直列に配置されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載のトラクション変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005352714A JP2007155039A (ja) | 2005-12-06 | 2005-12-06 | トラクション変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005352714A JP2007155039A (ja) | 2005-12-06 | 2005-12-06 | トラクション変速装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007155039A true JP2007155039A (ja) | 2007-06-21 |
Family
ID=38239674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005352714A Pending JP2007155039A (ja) | 2005-12-06 | 2005-12-06 | トラクション変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007155039A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100930548B1 (ko) * | 2007-10-02 | 2009-12-09 | 현대자동차주식회사 | 무단변속기의 인풋샤프트 및 풀리 연결구조 |
JP2013104549A (ja) * | 2011-11-17 | 2013-05-30 | Nsk Ltd | 摩擦ローラ式減速機 |
JP2013108600A (ja) * | 2011-11-24 | 2013-06-06 | Nsk Ltd | 摩擦ローラ式減速機 |
JP2013170619A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Nsk Ltd | 摩擦ローラ式減速機 |
CN103403396A (zh) * | 2011-01-19 | 2013-11-20 | 范戴尼超级涡轮有限公司 | 大扭矩牵引驱动装置 |
WO2019232620A1 (en) * | 2018-06-06 | 2019-12-12 | Vectis Drive Inc. | Fixed ratio traction or friction drive |
CN111322354A (zh) * | 2018-12-13 | 2020-06-23 | 上海联紫能源科技有限公司 | 一种行星滚子齿轮减速机及其实施方法 |
-
2005
- 2005-12-06 JP JP2005352714A patent/JP2007155039A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100930548B1 (ko) * | 2007-10-02 | 2009-12-09 | 현대자동차주식회사 | 무단변속기의 인풋샤프트 및 풀리 연결구조 |
CN103403396A (zh) * | 2011-01-19 | 2013-11-20 | 范戴尼超级涡轮有限公司 | 大扭矩牵引驱动装置 |
JP2013104549A (ja) * | 2011-11-17 | 2013-05-30 | Nsk Ltd | 摩擦ローラ式減速機 |
JP2013108600A (ja) * | 2011-11-24 | 2013-06-06 | Nsk Ltd | 摩擦ローラ式減速機 |
JP2013170619A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Nsk Ltd | 摩擦ローラ式減速機 |
WO2019232620A1 (en) * | 2018-06-06 | 2019-12-12 | Vectis Drive Inc. | Fixed ratio traction or friction drive |
CN112219045A (zh) * | 2018-06-06 | 2021-01-12 | Vectis驱动有限公司 | 固定比牵引或摩擦驱动装置 |
US11473653B2 (en) | 2018-06-06 | 2022-10-18 | Vectis Drive Inc. | Fixed ratio traction or friction drive |
CN111322354A (zh) * | 2018-12-13 | 2020-06-23 | 上海联紫能源科技有限公司 | 一种行星滚子齿轮减速机及其实施方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1362198B1 (en) | Planet gear and use thereof | |
WO2004070233A1 (ja) | トラクションドライブ式無段変速機 | |
US20110230297A1 (en) | Continuously variable transmission | |
JP2007155039A (ja) | トラクション変速装置 | |
JP2008106923A (ja) | 遊星ローラ式変速機 | |
JP2006312973A (ja) | ローディングカム装置、トロイダル型無段変速機及び摩擦変速機 | |
JP5044871B2 (ja) | 電動式駆動装置 | |
WO2020188967A1 (ja) | 摩擦ローラ減速機 | |
US20040209730A1 (en) | Transmission-roller supporting mechanism on transmission apparatus of wedge roller type | |
JP2007292140A (ja) | 無段変速装置 | |
JP2004263857A (ja) | トラクションドライブ式無段変速機 | |
JPH037821B2 (ja) | ||
JP4890905B2 (ja) | 無段変速機用アクチュエータ | |
JP2591052B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JPWO2005078313A1 (ja) | 無段変速装置 | |
JP6506115B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2013249931A (ja) | 減速機およびこれを備えた電動パーキングブレーキ装置 | |
JP2005265089A (ja) | 摩擦式変速装置 | |
JP2005172065A (ja) | トラクションドライブ式無段変速機 | |
JP4658854B2 (ja) | トラクションドライブ変速装置及び車両用操舵装置 | |
JP2005226841A (ja) | トラクションドライブ式無段変速機 | |
JP2015124817A (ja) | ベルト式無段変速機 | |
JP2007120718A (ja) | 無段変速装置 | |
JP2007292139A (ja) | 無段変速装置 | |
JP2005273916A (ja) | トラクションドライブ式無段変速機 |