JP3651929B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機は、例えば自動車用変速機として利用できる。
【０００２】
【従来の技術】
自動車用変速機として、図６〜７に略示する様な、トロイダル型無段変速機を使用する事が研究されている。このトロイダル型無段変速機は、例示しない変速機ケースの内側に回転自在に支承された入力軸１と同心に、入力側ディスク２を支持し、同じく変速機ケースに対し回転自在に支承された出力軸３の端部に、出力側ディスク４を固定している。トロイダル型無段変速機を納めた上記変速機ケースの内面、或はこの変速機ケース内に設けられた支持ブラケットには、前記入力軸１並びに出力軸３に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するトラニオン５、５が設けられている。
【０００３】
各トラニオン５、５は、十分な剛性を有する金属材により形成されたもので、両端部外側面に前記枢軸を設けている。又、各トラニオン５、５の中心部に設けた変位軸６、６の周囲には、それぞれパワーローラ７、７を回転自在に支持している。そして、各パワーローラ７、７を、前記入力側、出力側両ディスク２、４の間に挟持している。
【０００４】
入力側、出力側両ディスク２、４の軸方向片側面で、互いに対向する面には、それぞれ断面が前記枢軸上の点を中心とする円弧形の入力側凹面２ａ、出力側凹面４ａを形成している。そして、回転円弧面状の凸面に形成された各パワーローラ７、７の周面７ａ、７ａは、前記入力側凹面２ａ及び出力側凹面４ａに当接させている。
【０００５】
前記入力軸１と入力側ディスク２との間には、ローディングカム式の加圧装置８を設け、この加圧装置８によって、前記入力側ディスク２を出力側ディスク４に向け押圧している。この加圧装置８は、入力軸１と共に回転するカム板９と、保持器１０により保持された複数個（例えば４個）のローラ１１、１１とから構成されている。前記カム板９の片側面（図６〜７の右側面）には、円周方向に亙る凹凸面であるカム面１２を形成すると共に、前記入力側ディスク２の外側面（図６〜７の左側面）にも、同様のカム面１３を形成している。そして、前記複数個のローラ１１、１１を、前記入力軸１の中心に対し放射方向の軸を中心に、回転自在としている。尚、前記入力側ディスク２は、入力軸１に対し軸方向に亙る若干の摺動可能、且つ回転方向への回転自在に支持されている。
【０００６】
入力軸１の回転に伴ってカム板９が回転し、入力側ディスク２に対し回転位相差を生ずると、複数個のローラ１１、１１が前記カム面１２及び前記カム面１３に乗り上げて、カム板９と入力側ディスク２とを互いに遠ざける。カム板９は、変速機ケースに対して軸受により支承された入力軸１に、軸方向への移動不能に支持されている為、入力側ディスク２はパワーローラ７、７に向けて押され、パワーローラ７、７は出力側ディスク４に向けて押される。一方、出力側ディスク４は、変速機ケースに対して出力軸３と共に回転のみ自在に支承されて軸方向に移動できない。この為、パワーローラ７、７は入力側ディスク２と出力側ディスク４との間で押圧される。この押圧によりパワーローラ７、７の周面７ａ、７ａと入力側、出力側両凹面２ａ、４ａとの間に押付力が生じ、入力側ディスク２の回転がほぼ滑らずに前記パワーローラ７、７を介して出力側ディスク４に伝達され、この出力側ディスク４に固定された出力軸３が回転する。
【０００７】
入力軸１と出力軸３との回転速度比を変える場合で、先ず入力軸１と出力軸３との間で減速を行なう場合には、図６に示す様に枢軸を中心として各トラニオン５、５を揺動させ、各パワーローラ７、７の周面７ａ、７ａが、入力側凹面２ａの中心寄り部分と、出力側凹面４ａの外周寄り部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸６、６を傾斜させる。反対に、増速を行なう場合には、前記トラニオン５、５を図７に示す様に揺動させ、各パワーローラ７、７の周面７ａ、７ａが、入力側凹面２ａの外周寄り部分と、出力側凹面４ａの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸６、６を傾斜させる。各変位軸６、６の傾斜角度を、図６と図７との中間にすれば、入力軸１と出力軸３との間で、中間の変速比を得られる。
【０００８】
トロイダル型無段変速機の基本的な構造及び作用は、上述の通りであるが、この様なトロイダル型無段変速機を、出力の大きなエンジンを持った自動車用変速機として利用する場合には、伝達可能な動力を確保すべく、前記入力側ディスク２及び出力側ディスク４を２個ずつ設け、これらの入力側ディスク２及び出力側ディスク４を、動力の伝達方向に対し互いに並列に配置する事が考えられている。図８は、この様な目的で考えられたトロイダル型無段変速機の１例として、特開平４−６９４３９号公報及び米国特許第５１４４８５０号明細書に記載されたものを示している。
【０００９】
この従来構造に於いては、ハウジング１４の内側に入力軸１５を、回転のみ自在に支持している。この入力軸１５は、クラッチの出力軸等に結合される前半部１５ａと、この前半部１５ａに対し若干の回転を自在とされた後半部１５ｂとから成る。そしてこのうちの後半部１５ｂの軸方向両端部に１対の入力側ディスク２、２を、それぞれの入力側凹面２ａ、２ａ同士を互いに対向させた状態で、ボールスプライン１６、１６を介して支持している。又、前記各入力側ディスク２、２の背面（前記入力側凹面２ａ、２ａと軸方向反対側の面）中央部には凹部２０、２０を形成している。そして、これら各凹部２０、２０の奥面と、ローディングナット２８或はローディングプレート２９との間に皿板ばね３０、３０を設けている。これら各皿板ばね３０、３０によって前記各入力側ディスク２、２には、次述する出力側ディスク４、４に向かう予圧を付与している。
【００１０】
前記後半部１５ｂの中間部周囲には１対の出力側ディスク４、４を、それぞれの出力側凹面４ａ、４ａと前記各入力側凹面２ａ、２ａとを対向させた状態で、この入力軸１５に対する回転を自在として支持している。又、複数のトラニオンに変位軸を介して回転自在に支持された複数のパワーローラ７、７が、前記各入力側、出力側両凹面２ａ、４ａの間に挟持されている。
【００１１】
又、前記ハウジング１４の内側で前記前半部１５ａと反対側部分には出力軸１７を、前記入力軸１５の後半部１５ｂと同心に、且つこの後半部１５ｂとは独立して回転自在に支持している。そして、この出力軸１７と前記１対の出力側ディスク４、４との間に、次述する様な回転伝達手段を設け、両出力側ディスク４、４の回転を前記出力軸１７に伝達自在としている。
【００１２】
前記ハウジング１４の内側には、前記１対の出力側ディスク４、４の間部分に於いて隔壁１８を設けている。そして、この隔壁１８に設けた通孔１９の内側部分に、１対の転がり軸受２７、２７によって、円管状のスリーブ２１を支持している。前記１対の出力側ディスク４、４は、このスリーブ２１の両端部に固定されている。又、このスリーブ２１の中間部で前記隔壁１８の内側部分には、第一の歯車２２を固設している。
【００１３】
一方、前記ハウジング１４の内側には、前記入力軸１５及び出力軸１７と平行に伝達軸２３を、回転自在に支持している。そして、この伝達軸２３の一端（図８の左端）に固定した第二の歯車２４と前記第一の歯車２２とを直接噛合させ、この伝達軸２３の他端に固定した第三の歯車２５と、前記出力軸１７の端部に固定した第四の歯車２６とを、図示しないアイドル歯車を介して噛合させている。この様な回転伝達手段により、前記出力軸１７が、前記１対の出力側ディスク４、４の回転に伴って、これら出力側ディスク４、４と逆方向に回転する。
【００１４】
更に、前記前半部１５ａと一方（図８の左方）の入力側ディスク２との間には、ローディングカム式の加圧装置８を設け、前記入力軸１５の回転に伴ってこの一方の入力側ディスク２を、この一方の入力側ディスク２が対向する出力側ディスク４に向け軸方向に押圧自在としている。
【００１５】
上述の様に構成されるトロイダル型無段変速機の場合には、入力軸１５の回転に伴って１対の入力側ディスク２、２が同時に回転し、この回転が１対の出力側ディスク４、４に同時に伝達されて、上述した回転伝達手段により前記出力軸１７に伝達されて取り出される。この際、回転力の伝達が互いに並列な２系統に分けて行なわれるので、大きな動力（トルク）を伝達自在となる。
【００１６】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の様に構成され作用する従来のトロイダル型無段変速機の場合、ボールスプライン１６、１６を介して入力軸１５の周囲に支持された入力側ディスク２、２の耐久性を必ずしも十分に確保できなかった。即ち、トロイダル型無段変速機による動力伝達時には、加圧装置８の働きによってパワーローラ７、７の周面７ａ、７ａが、入力側凹面２ａと出力側凹面４ａとに強く押し付けられる。一般的なトロイダル型無段変速機の場合には、１対のパワーローラ７、７を挟む１対の入力側ディスク２と出力側ディスク４との間には２個のパワーローラ７、７を設けている。この為、動力伝達時にはこれら両ディスク２、４は、円周方向２個所位置で大きな押圧力を受け、弾性変形する。
【００１７】
この様な弾性変形の結果、例えば入力側ディスク２、２の内周面と入力軸１５の外周面との間に設けたボールスプライン１６、１６部分にも大きな応力が加わる。そして、前記２個所位置に加わる大きな押圧力に基づき、前記各入力側ディスク２、２の中心孔３１、３１は、断面が楕円形に弾性変形する傾向となる。この様な弾性変形の結果、この中心孔３１、３１に対する前記各ボールスプライン１６、１６の設置位置によっては、このボールスプライン１６、１６によって支持された前記各入力側ディスク２、２の耐久性が損なわれる可能性がある。
【００１８】
例えば、前記ボールスプライン１６、１６を、前記中心孔３１、３１の内側面（入力側凹面２ａ、２ａを形成した面）側開口端にまで形成した場合には、このボールスプライン１６、１６を構成するボールの一部が、中心孔３１、３１の断面が楕円形に変形する際に突っ張る。この結果、ボールスプライン溝とボールとの接触点に大きな荷重が加わる事によって、前記ボールスプライン溝の底付近に大きな引っ張り応力が発生し、前記各入力側ディスク２、２の耐久性が損なわれる可能性がある。
【００１９】
又、前記図８に示した従来構造では、前記各入力側ディスク２、２の背面中央部に凹部２０、２０を形成し、これに伴って前記ボールスプライン１６、１６がこれら各入力側ディスク２、２の背面にまで達していない。この為、動力伝達時には、前記円周方向２個所位置での大きな押圧力に基づいて、前記入力側ディスク２、２の外周寄り部分が、出力側ディスク４、４から遠ざかる方向に弾性変位し易い。この結果、前記各中心孔３１、３１の内側面側開口部分に大きな引っ張り応力が発生し、やはり前記各入力側ディスク２、２の耐久性が損なわれる可能性がある。
【００２０】
上述の様な応力の発生を緩和し、トロイダル型無段変速機の耐久性を確保する為には、伝達すべき動力を低減する事も考えられるが、トロイダル型無段変速機の性能低下に結び付く為、好ましくない。本発明のトロイダル型無段変速機は、上述の様な事情に鑑みて発明されたものである。
【００２１】
【課題を解決する為の手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と同様に、それぞれの軸方向片面を断面が円弧形の凹面とし、この凹面同士を互いに対向させた状態で互いに同心に、且つ互いに独立して回転自在に支持された入力側ディスク及び出力側ディスクと、これら両ディスクの回転中心に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、周面を回転円弧面状の凸面とし、前記トラニオンに支持された変位軸に回転自在に支持されて、前記両ディスクの凹面同士の間に挟持されたパワーローラとを備えている。そして、前記入力側ディスクは、回転軸の外周面にボールスプラインを介して、この回転軸の軸方向に亙る変位自在に支持されている。
【００２２】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、前記入力側ディスクの背面中心部には凹部が存在せず、且つ、この入力側ディスクの中心孔には前記ボールスプラインを構成する為、軸方向に亙るスプライン溝が形成されている。又、前記中心孔の一端は前記入力側ディスクの背面中心部でこの中心部よりも径方向外側部分と同一平面上に位置する部分に開口している。更に、前記スプライン溝を含んで構成される前記ボールスプラインの一端は、ほぼ前記入力側ディスクの背面中心部でこの中心部よりも径方向外側部分と同一平面上に位置する部分にまで達しており、前記ボールスプラインの他端は、前記中心孔の他端開口よりもこの中心孔の奥部分に存在する。
【００２３】
【作用】
上述の様に構成される本発明のトロイダル型無段変速機によれば、ボールスプラインにより回転軸に支持された入力側ディスクのボールスプライン溝部分で発生する応力を緩和し、この入力側ディスクの耐久性向上を図れる。
【００２４】
【実施例】
図１〜２は、請求項１〜２に対応する、本発明の第一実施例を示している。尚、本発明の特徴は、入力軸１５（図８）等の回転軸に入力側ディスク２を、軸方向に亙る変位のみ自在に支持する為のボールスプライン１６（図８）部分の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述した従来構造と同様である。従って、重複する説明を省略し、以下、本発明の特徴部分に就いて説明する。
【００２５】
入力側ディスク２の中心孔３１の内側面側開口部には大径部３２を形成している。そしてこの中心孔３１の内周面でこの大径部３２を除いた部分に、前記ボールスプライン１６を構成する為、軸方向に亙るスプライン溝３３、３３を形成している。又、前記入力側ディスク２の背面中心部に、前述した従来構造に於ける様な凹部２０（図８）が存在しないので、より耐久性が向上する。そして、前記中心孔３１の一端（図１の右端）は、この入力側ディスク２の背面に開口している。又、前記スプライン溝３３、３３はこの中心孔３１の一端にまで達しており、このスプライン溝３３、３３を含んで構成される前記ボールスプライン１６の一端は、ほぼ前記入力側ディスク２の背面にまで達している。一方、前記大径部３２にはスプライン溝３３、３３は存在せず、従って前記ボールスプライン１６の他端は、前記中心孔３１の他端（図１の左端）開口よりもこの中心孔３１の奥部分（右寄り部分）に存在する。
【００２６】
上述の様に構成される本発明のトロイダル型無段変速機によれば、ボールスプライン１６により回転軸である入力軸１５に支持された入力側ディスク２の内周部分で発生する応力を緩和し、この入力側ディスク２の耐久性向上を図れる。即ち、前記ボールスプライン１６が前記中心孔３１の内側面側開口端にまで達していない為、局部的にボールスプライン溝とボールとの接触点に大きな荷重が加わる事が少ない。従って、ボールスプライン溝底付近に大きな引っ張り応力が発生しにくく、前記各入力側ディスク２、２の耐久性を確保できる。
【００２７】
又、前記入力側ディスク２の背面中心部に、前述した従来構造に於ける様な凹部２０（図８）が存在せず、しかも前記ボールスプライン１６がこれら入力側ディスク２の背面にまで達している。この為、動力伝達に伴って前記入力側ディスク２の円周方向２個所位置に大きな押圧力が加わった場合にも、この入力側ディスク２の外周寄り部分が、出力側ディスク４から遠ざかる方向に弾性変形しにくくなる。この結果、前記中心孔３１の内側面側開口部分に大きな引っ張り応力が発生しにくくなって、やはり前記入力側ディスク２の耐久性を確保できる。
【００２８】
次に、図３〜４も、請求項１〜２に対応する、本発明の第二実施例を示している。本実施例の場合には、入力側ディスク２の中心孔３１の内周面に形成するスプライン溝３３ａ、３３ａの断面形状を略台形とすると共にこのスプライン溝３３ａ、３３ａの数を多くし、所謂インボリュートスプラインを構成している。その他の構成及び作用は、前述した第一実施例と同様である。
【００２９】
次に、図５は、請求項１に対応する、本発明の第三実施例を示している。本実施例の場合には、入力側ディスク２の中心孔３１には大径部３２（図１〜４）を形成せず、スプライン溝３３は、この中心孔３１の全長に亙って形成している。代わりに、前記中心孔３１の中間部内周面に止め輪３４を係止し、ボールスプライン１６を構成するボール３５、３５が、前記スプライン溝３３の内側面側開口端部にまで達しない様にしている。その他の構成及び作用は、前述した第一実施例と同様である。
【００３０】
【発明の効果】
本発明のトロイダル型無段変速機は、以上に述べた通り構成され作用するが、伝達すべき動力を低減する事なく、入力側ディスクに発生する応力を緩和できるので、高性能で耐久性の優れたトロイダル型無段変速機を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第一実施例を示す入力側ディスクの半部断面図。
【図２】図１の左方から見た図。
【図３】本発明の第二実施例を示す入力側ディスクの半部断面図。
【図４】図３の左方から見た図。
【図５】本発明の第三実施例を示す部分断面図。
【図６】トロイダル型無段変速機の基本構造を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図７】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図８】従来から知られたトロイダル型無段変速機の１例を示す断面図。
【符号の説明】
１ 入力軸
２ 入力側ディスク
２ａ 入力側凹面
３ 出力軸
４ 出力側ディスク
４ａ 出力側凹面
５ トラニオン
６ 変位軸
７ パワーローラ
７ａ 周面
８ 加圧装置
９ カム板
１０ 保持器
１１ ローラ
１２、１３ カム面
１４ ハウジング
１５ 入力軸
１５ａ 前半部
１５ｂ 後半部
１６ ボールスプライン
１７ 出力軸
１８ 隔壁
１９ 通孔
２０ 凹部
２１ スリーブ
２２ 第一の歯車
２３ 伝達軸
２４ 第二の歯車
２５ 第三の歯車
２６ 第四の歯車
２７ 転がり軸受
２８ ローディングナット
２９ ローディングプレート
３０ 皿板ばね
３１ 中心孔
３２ 大径部
３３、３３ａ スプライン溝
３４ 止め輪
３５ ボール

Claims (2)

1. それぞれの軸方向片面を断面が円弧形の凹面とし、この凹面同士を互いに対向させた状態で互いに同心に、且つ互いに独立して回転自在に支持された入力側ディスク及び出力側ディスクと、これら両ディスクの回転中心に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、周面を回転円弧面状の凸面とし、前記トラニオンに支持された変位軸に回転自在に支持されて、前記両ディスクの凹面同士の間に挟持されたパワーローラとを備え、前記入力側ディスクは、回転軸の外周面にボールスプラインを介して、この回転軸の軸方向に亙る変位自在に支持されているトロイダル型無段変速機に於いて、前記入力側ディスクの背面中心部には凹部が存在せず、且つ、この入力側ディスクの中心孔には前記ボールスプラインを構成する為、軸方向に亙るスプライン溝が形成されており、前記中心孔の一端はこの入力側ディスクの背面中心部でこの中心部よりも径方向外側部分と同一平面上に位置する部分に開口しており、前記スプライン溝を含んで構成される前記ボールスプラインの一端は、ほぼ前記入力側ディスクの背面中心部でこの中心部よりも径方向外側部分と同一平面上に位置する部分にまで達しており、前記ボールスプラインの他端は、前記中心孔の他端開口よりもこの中心孔の奥部分に存在する事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
2. 入力側ディスクの中心孔の内側面側開口部に大径部を形成すると共に、この中心孔の内周面でこの大径部を除いた部分にスプライン溝を形成している、請求項１に記載したトロイダル型無段変速機。

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