JP3307069B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JP3307069B2
JP3307069B2 JP07848394A JP7848394A JP3307069B2 JP 3307069 B2 JP3307069 B2 JP 3307069B2 JP 07848394 A JP07848394 A JP 07848394A JP 7848394 A JP7848394 A JP 7848394A JP 3307069 B2 JP3307069 B2 JP 3307069B2
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尚 今西
弘志 福島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るトロイダル型無段
変速機は、例えば自動車用変速機として利用できる。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機として、図2〜3に略示
する様な、トロイダル型無段変速機を使用する事が研究
されている。このトロイダル型無段変速機は、例示しな
い変速機ケースの内側に回転自在に支承された入力軸1
と同心に、入力側ディスク2を支持し、同じく変速機ケ
ースに対し回転自在に支承された出力軸3の端部に、出
力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速
機を納めた前記変速機ケースの内面、或はこの変速機ケ
ース内に設けられた支持ブラケットには、前記入力軸1
並びに出力軸3に対して捻れの位置にある枢軸(図示せ
ず)を中心に揺動するトラニオン5、5が設けられてい
る。
【0003】各トラニオン5、5は、十分な剛性を有す
る金属材により形成されたもので、両端部外側面に前記
枢軸を設けている。又、各トラニオン5、5の中心部に
設けた変位軸6、6の周囲には、それぞれパワーローラ
7、7を回転自在に支持している。そして、各パワーロ
ーラ7、7を、前記入力側、出力側両ディスク2、4の
間に挟持している。
【0004】前記入力側、出力側両ディスク2、4の軸
方向片側面で、互いに対向する面には、それぞれ断面が
前記枢軸上の点を中心とする円弧形の入力側凹面2a、
出力側凹面4aを形成している。そして、回転円弧面状
の凸面に形成された各パワーローラ7、7の周面7a、
7aは、前記入力側凹面2a及び出力側凹面4aに当接
させている。
【0005】前記入力軸1と入力側ディスク2との間に
は、ローディングカム式の加圧装置8を設け、この加圧
装置8によって、前記入力側ディスク2を出力側ディス
ク4に向け押圧している。この加圧装置8は、入力軸1
と共に回転するカム板9と、保持器10により保持され
た複数個(例えば4個)のローラ11、11とから構成
されている。前記カム板9の片側面(図2〜3の右側
面)には、円周方向に亙る凹凸面であるカム面12を形
成すると共に、前記入力側ディスク2の外側面(図2〜
3の左側面)にも、同様のカム面13を形成している。
そして、前記複数個のローラ11、11を、前記入力軸
1の中心に対し放射方向の軸を中心に、回転自在として
いる。尚、前記入力側ディスク2は、入力軸1に対し軸
方向(図2〜3の左右方向)に亙る若干の摺動可能、且
つ回転方向への回転自在に支持されている。
【0006】入力軸1の回転に伴ってカム板9が回転
し、入力側ディスク2に対し回転位相差を生ずると、複
数個のローラ11、11が前記カム面12及び前記カム
面13に乗り上げて、カム板9と入力側ディスク2とを
互いに遠ざける。このカム板9は、変速機ケースに対し
て軸受により支承された入力軸1に、軸方向への移動不
能に支持されている。この為、入力側ディスク2はパワ
ーローラ7、7に向けて押され、パワーローラ7、7は
出力側ディスク4に向けて押される。一方、出力側ディ
スク4は、変速機ケースに対して出力軸3と共に回転の
み自在に支承されて軸方向に移動できない。この為、パ
ワーローラ7、7は入力側ディスク2と出力側ディスク
4との間で押圧される。この押圧により、パワーローラ
7、7の周面7a、7aと入力側、出力側両凹面2a、
4aとの間に押付力が生じ、入力側ディスク2の回転が
ほぼ滑らずに、前記パワーローラ7、7を介して出力側
ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定さ
れた出力軸3が回転する。
【0007】入力軸1と出力軸3との回転速度比を変え
る場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行う
場合には、図2に示す様に枢軸を中心として各トラニオ
ン5、5を揺動させ、各パワーローラ7、7の周面7
a、7aが、入力側凹面2aの中心寄り部分と、出力側
凹面4aの外周寄り部分とに、それぞれ当接する様に、
各変位軸6、6を傾斜させる。反対に、増速を行う場合
には、前記トラニオン5、5を図3に示す様に揺動さ
せ、各パワーローラ7、7の周面7a、7aが、入力側
凹面2aの外周寄り部分と、出力側凹面4aの中心寄り
部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸6、6を傾
斜させる。各変位軸6、6の傾斜角度を、図2と図3と
の中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の
変速比を得られる。
【0008】トロイダル型無段変速機の基本的な構造及
び作用は、上述の通りであるが、この様なトロイダル型
無段変速機を、出力の大きなエンジンを持った自動車用
変速機として利用する場合には、伝達可能な動力を確保
すべく、前記入力側ディスク2及び出力側ディスク4を
2個ずつ設け、これらの入力側ディスク2及び出力側デ
ィスク4を、動力の伝達方向に関して互いに並列に配置
する事が考えられている。図4は、この様な目的で考え
られたトロイダル型無段変速機の1例として、特開平4
−29659号公報、同4−69439号公報等に記載
されたものを示している。
【0009】ハウジング14の内側には入力軸15を、
回転のみ自在に支持している。この入力軸15は、クラ
ッチの出力軸等に結合される前半部15aと、この前半
部15aに対し若干の回転を自在とされた後半部15b
とから成る。そして、このうちの後半部15bの軸方向
(図4の左右方向)両端部に1対の入力側ディスク2、
2を、それぞれの入力側凹面2a、2a同士を互いに対
向させた状態で、ボールスプライン16、16を介して
支持している。又、前記後半部15bの中間部周囲には
1対の出力側ディスク4、4を、それぞれの出力側凹面
4a、4aと前記各入力側凹面2a、2aとを対向させ
た状態で、この入力軸15に対する回転を自在として支
持している。又、複数のトラニオンに変位軸を介して回
転自在に支持された複数のパワーローラ7、7を、前記
各入力側、出力側両凹面2a、4aの間に挟持してい
る。更に、前記前半部15aと一方(図4の左方)の入
力側ディスク2との間には、ローディングカム式の加圧
装置8を設け、前記入力軸15の回転に伴ってこの一方
の入力側ディスク2を、この一方の入力側ディスク2が
対向する出力側ディスク4に向け軸方向に押圧自在とし
ている。
【0010】又、前記ハウジング14の内側で前記前半
部15aと反対側部分には出力軸17を、前記入力軸1
5の後半部15bと同心に、且つこの後半部15bとは
独立して回転自在に支持している。即ち、この出力軸1
7の前端面(図4の左端面)に形成した断面円形の凹孔
18内に前記後半部15bの後端部(図4の右端部)を
挿入し、この後端部外周面と前記凹孔18の内周面との
間にニードル軸受19を設けている。又、前記出力軸1
7の前端部外周面と、固定部分である、前記ハウジング
14の仕切壁20との間には、深溝型の玉軸受21を設
けている。
【0011】又、前記後半部15bの外周面で、前記ボ
ールスプライン16と前記ニードル軸受19との間部分
にはローディングナット32を螺着して、次述する皿ば
ね22を係止する為の係止部を構成している。弾性部材
である、この皿ばね22は、前記ローディングナット3
2の片面(図4の左面)と前記後半部15bの後端部外
周面に支持した入力側ディスク2の背面(図4の右面)
との間に設けられる。そして、加圧装置8の作動に基づ
く反作用により、前記後半部15bが図4で左方に変位
した場合に、前記入力側ディスク2を対向する出力側デ
ィスク4に向け、同図で左方に向け弾性的に押圧する。
尚、弾性部材としては、伝達すべき動力が小さければ、
皿ばね22の他、圧縮コイルばね、或はゴムを使用する
事もできる。
【0012】一方、前記出力軸17と前記1対の出力側
ディスク4、4との間には、次の様な回転伝達手段を設
け、両出力側ディスク4、4の回転を前記出力軸17に
伝達自在としている。前記ハウジング14の内側には、
前記1対の出力側ディスク4、4の間部分に於いて隔壁
23を設けている。そして、この隔壁23に設けた通孔
24の内側部分に、1対の転がり軸受25、25によっ
て、円管状のスリーブ26を支持している。前記1対の
出力側ディスク4、4は、このスリーブ26の両端部
に、スプライン係合等により、このスリーブ26に対す
る回転を不能として固定されている。又、このスリーブ
26の中間部で前記隔壁23の内側部分には、第一の歯
車27を固設している。
【0013】一方、前記ハウジング14の内側には、前
記入力軸15及び出力軸17と平行に伝達軸28を、回
転自在に支持している。そして、この伝達軸28の一端
(図4の左端)に固定した第二の歯車29と前記第一の
歯車27とを直接噛合させ、この伝達軸28の他端(図
4の右端)に固定した第三の歯車30と、前記出力軸1
7の端部に固定した第四の歯車31とを、図示しないア
イドル歯車を介して噛合させている。この様な回転伝達
手段により、前記出力軸17が、前記1対の出力側ディ
スク4、4の回転に伴って、これら出力側ディスク4、
4と逆方向に回転する。
【0014】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の場合には、入力軸15の回転に伴って1対の入力
側ディスク2、2が同時に回転し、この回転が1対の出
力側ディスク4、4に同時に伝達されて、上述した回転
伝達手段により前記出力軸17に伝達されて取り出され
る。この際、回転力の伝達が互いに並列な2系統に分け
て行われるので、大きな動力(トルク)を伝達自在とな
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成され作用する従来のトロイダル型無段変速機の場
合、次に述べる様な解決すべき点がある。即ち、例えば
自動車用変速機として使用する場合には、自動車の床下
やエンジンルーム等、限られた空間に設置可能とすべ
く、小型に構成する必要がある。例えば軸方向(図4の
左右方向)に亙る寸法も、極力小さくする必要がある。
【0016】これに対し、前記図4に示した様な、自動
車用変速機として具体化した従来構造では、入力側ディ
スク2と、弾性部材である皿ばね22と、係止部を構成
するローディングナット32と、第四の歯車31を固設
した出力軸17とを、軸方向に亙り直列に配置してい
る。図5は、これら各部材2、22、32、31の設置
部分を取り出した断面図である。この図5から明らかな
通り、トロイダル型無段変速機の軸方向寸法を小さくす
る為には、これら各部材2、22、32、31を効率良
く設置する事が重要である。この為に、図4〜5に示し
た従来構造では、前記入力側ディスク2の背面中央部に
円形の凹部33を形成し、この凹部33の内側に、前記
皿ばね22を設置していた。従って、この凹部33の深
さ寸法分だけ、前記軸方向寸法を小さくできて、トロイ
ダル型無段変速機の小型軽量化を図れる。
【0017】ところが、前記入力側ディスク2に凹部3
3を形成すると、この入力側ディスク2の剛性が小さく
なる事が避けられない。この様な凹部33の存在に基づ
く剛性の低下は、前記軸方向寸法を小さくすべく、前記
凹部33の深さ寸法を大きくする程著しくなる。トロイ
ダル型無段変速機の運転時に前記入力側ディスク2に
は、前記パワーローラ7、7の周面7a、7a(図2〜
3参照)との当接部から、大きな荷重が加わる。そして
この荷重に基づいて前記入力側ディスク2には、大きな
曲げ応力が作用する。従って、上述の様な剛性の低下
は、この入力側ディスク2の耐久性低下に結び付く為、
好ましくない。本発明のトロイダル型無段変速機は、こ
の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0018】
【課題を解決する為の手段】本発明のトロイダル型無段
変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と同
様に、回転自在な入力軸と、この入力軸の周囲に、この
入力軸に対する軸方向に亙る変位のみ自在に支持された
入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且
つ、この入力側ディスクに対する回転を自在に支持され
た出力側ディスクと、この出力側ディスク及び上記入力
側ディスクの互いに対向する前面にそれぞれ形成され
た、それぞれの断面形状が円弧形である出力側凹面及び
入力側凹面と、前記入力軸に対し捩れの位置にある枢軸
を中心として揺動する複数のトラニオンと、周面を回転
円弧面状の凸面とし、各トラニオンに支持された変位軸
に回転自在に支持されて、前記出力側、入力側両凹面の
間に挟持された複数のパワーローラと、前記入力軸の一
部外周面で前記入力側ディスクの背面から突出した部分
に固設された係止部と、この係止部と前記入力側ディス
クの背面との間に設けられ、この入力側ディスクを前記
出力側ディスクに向けて弾性的に押圧する弾性部材と、
前記入力側ディスクの背面側に、この入力側ディスクと
同心に、且つ、この入力側ディスクに対する回転を自在
に設けられた出力歯車と、この出力歯車を固定部分に支
持する為の軸受と、前記出力側ディスクの回転を前記出
力歯車に伝達する為の回転伝達手段とを備えている。
【0019】特に、本発明のトロイダル型無段変速機に
於いては、前記軸受の内径寸法が少なくとも前記係止部
の外径寸法よりも大きく、これら軸受と係止部とが軸方
向に亙り互いに重畳した状態で配置されている
【0020】
【作用】上述の様に構成される本発明のトロイダル型無
段変速機が、入力軸と出力軸との間で回転力の伝達を行
う際の作用、並びにこれら両軸同士の間での変速比を変
える際の作用自体は、前述した従来構造の場合と同様で
ある。特に、本発明のトロイダル型無段変速機によれ
ば、係止部と軸受とを軸方向に亙り互いに重畳させた状
態で配置している。従って、入力側ディスクの背面に凹
部を形成しなくても、軸方向寸法を小さくできる。この
結果、入力側ディスクの耐久性を確保しつつ、トロイダ
ル型無段変速機の小型軽量化を図れる。
【0021】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す、前記図5と同
様の図である。尚、本発明の特徴は、出力歯車を固定部
分に支持する為の軸受と弾性部材との大きさとの関係、
並びに前記軸受の取付位置を工夫する事で、入力側ディ
スク2の剛性を低下させる事なく、トロイダル型無段変
速機の軸方向寸法を小さくした点にある。その他の部分
の構成及び作用は、前述の図4に示した従来構造と同様
である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明
を省略し、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0022】入力軸15を構成する後半部15bの周囲
には入力側ディスク2を、ボールスプライン16を介し
て支持している。従ってこの入力側ディスク2は、前記
後半部15bに、軸方向(図1の左右方向)に亙る若干
の変位のみ自在に(後半部15bに対する回転を不能
に)支持されている。前記後半部15bの後端部(図1
の右端部)外周面で前記入力側ディスク2の背面(図1
の右側面)から突出した部分には、ローディングナット
32を螺合固定し、係止部を構成している。そして、こ
のローディングナット32の片面(図4の左面)と前記
入力側ディスク2の背面との間に、弾性部材である皿ば
ね22を設けている。そして、この皿ばね22によっ
て、前記入力側ディスク2を出力側ディスク4(図4)
に向け弾性的に押圧している。
【0023】又、前記後半部15bの後方には出力軸1
7を、この後半部15bと同心に、且つこの後半部15
とは独立して回転自在に支持している。即ち、ハウジン
グ14の後面(図1の右側面)に結合固定された副ケー
シング37の内側に前記出力軸17を挿通すると共に、
この副ケーシング37の内周面と出力軸17の外周面と
の間に1対の玉軸受38、38を設けている。それぞれ
がアンギュラ型である1対の玉軸受38、38は、背面
組み合わせとされている。従ってこれら1対の玉軸受3
8、38は、前記出力軸17に加わるラジアル荷重だけ
でなく、アキシャル荷重も支承する。又、この出力軸1
7の前半部(図1の左半部)には、この出力軸17の前
端面(図1の左端面)に開口する凹孔18を形成してい
る。そして、この凹孔18の開口端部に、前記後半部1
5bの後端部を挿入している。そして、これら開口端部
内周面と後端部外周面との間にニードル軸受19を設け
て、前記後半部15bの後端部を回転自在に支承してい
る。
【0024】この様な出力軸17の前端部外周面には、
出力歯車である第四の歯車31を固設している。従って
この第四の歯車31は、前記入力側ディスク2の背面側
に、前記入力側ディスク2と同心に、且つ、この入力側
ディスク2に対する回転を自在に設けられている。この
第四の歯車31を支承すべく、固定部分であるハウジン
グ14の仕切壁20の一部で、前記ローディングナット
32及び前記皿ばね22の設置部分には、円孔35を設
けている。この円孔35の内径寸法は、これらローディ
ングナット32及び皿ばね22の外径寸法よりも十分に
大きい。
【0025】一方、前記第四の歯車31の前側面(図1
の左側面)には、円筒部36を固設している。この円筒
部36は、前記出力軸17と同心であり、且つ、この円
筒部36の内径寸法は、前記ローディングナット32及
び皿ばね22の外径寸法よりも大きい。そして、この円
筒部36の外周面と前記円孔35の内周面との間に、ニ
ードル軸受39を設けている。このニードル軸受39
が、出力歯車を固定部分に支持する為の軸受である。こ
の様なニードル軸受39の内径寸法は、上述の説明並び
に図1の記載からも明らかな通り、前記皿ばね22の外
径寸法よりも大きい。しかも、このニードル軸受39の
前端部(図1の左端部)が前記皿ばね22の直径方向外
方に存在する。
【0026】上述の様に構成される本発明のトロイダル
型無段変速機が、前記後半部15bを含んで構成される
入力軸15と出力軸17との間で回転力の伝達を行う際
の作用、並びにこれら両軸15、17同士の間での変速
比を変える際の作用自体は、前述した従来構造の場合と
同様である。
【0027】特に、本発明のトロイダル型無段変速機に
よれば、弾性部材である皿ばね22と、軸受であるニー
ドル軸受39及び係止部であるローディングナット32
とを軸方向(図1の左右方向)に亙り互いに重畳させた
状態で配置できる。従って、入力側ディスク2の背面
に、前述した従来構造の場合の様な凹部33(図4〜5
参照)を形成しなくても、軸方向寸法を小さくできる。
この結果、入力側ディスク2の剛性を確保し、この入力
側ディスク2の耐久性を確保しつつ、トロイダル型無段
変速機の小型軽量化を図れる。尚、場合によっては、前
記ニードル軸受39の内径を、前記ローディングナット
32の外径よりは大きいが、皿ばね22の内径より小さ
くしても、或る程度の小型軽量化を図れる。又、係止部
は、ローディングナット32に限らず、入力軸15と一
体の鍔部、或はストップリング等により入力軸15に係
止される環体でも良い。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、小型且つ軽量で、しかも優れた耐久性を有
するトロイダル型無段変速機を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す、要部断面図。
【図2】トロイダル型無段変速機の基本構造を、最大減
速時の状態で示す側面図。
【図3】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図4】従来のトロイダル型無段変速機の具体的構造の
1例を示す断面図。
【図5】従来構造を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 入力側ディスク 2a 入力側凹面 3 出力軸 4 出力側ディスク 4a 出力側凹面 5 トラニオン 6 変位軸 7 パワーローラ 7a 周面 8 加圧装置 9 カム板 10 保持器 11 ローラ 12、13 カム面 14 ハウジング 15 入力軸 15a 前半部 15b 後半部 16 ボールスプライン 17 出力軸 18 凹孔 19 ニードル軸受 20 仕切壁 21 玉軸受 22 皿ばね 23 隔壁 24 通孔 25 転がり軸受 26 スリーブ 27 第一の歯車 28 伝達軸 29 第二の歯車 30 第三の歯車 31 第四の歯車 32 ローディングナット 33 凹部 34 ニードル軸受 35 円孔 36 円筒部 37 副ケーシング 38 玉軸受 39 ニードル軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 15/38

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在な入力軸と、この入力軸の周囲
    に、この入力軸に対する軸方向に亙る変位のみ自在に支
    持された入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心
    に、且つ、この入力側ディスクに対する回転を自在に支
    持された出力側ディスクと、この出力側ディスク及び上
    記入力側ディスクの互いに対向する前面にそれぞれ形成
    された、それぞれの断面形状が円弧形である出力側凹面
    及び入力側凹面と、前記入力軸に対し捩れの位置にある
    枢軸を中心として揺動する複数のトラニオンと、周面を
    回転円弧面状の凸面とし、各トラニオンに支持された変
    位軸に回転自在に支持されて、前記出力側、入力側両凹
    面の間に挟持された複数のパワーローラと、前記入力軸
    の一部外周面で前記入力側ディスクの背面から突出した
    部分に固設された係止部と、この係止部と前記入力側デ
    ィスクの背面との間に設けられ、この入力側ディスクを
    前記出力側ディスクに向けて弾性的に押圧する弾性部材
    と、前記入力側ディスクの背面側に、この入力側ディス
    クと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する回転を
    自在に設けられた出力歯車と、この出力歯車を固定部分
    に支持する為の軸受と、前記出力側ディスクの回転を前
    記出力歯車に伝達する為の回転伝達手段とを備えたトロ
    イダル型無段変速機に於いて、前記軸受の内径寸法が少
    なくとも前記係止部の外径寸法よりも大きく、これら軸
    受と係止部とが軸方向に亙り互いに重畳した状態で配置
    されている事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
JP07848394A 1994-04-18 1994-04-18 トロイダル型無段変速機 Expired - Lifetime JP3307069B2 (ja)

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JP07848394A JP3307069B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 トロイダル型無段変速機

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JP07848394A JP3307069B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 トロイダル型無段変速機

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JPH07286648A JPH07286648A (ja) 1995-10-31
JP3307069B2 true JP3307069B2 (ja) 2002-07-24

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