JP2576535Y2 - トロイダル型無段変速機用ディスク - Google Patents

トロイダル型無段変速機用ディスク

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JP2576535Y2
JP2576535Y2 JP1992050824U JP5082492U JP2576535Y2 JP 2576535 Y2 JP2576535 Y2 JP 2576535Y2 JP 1992050824 U JP1992050824 U JP 1992050824U JP 5082492 U JP5082492 U JP 5082492U JP 2576535 Y2 JP2576535 Y2 JP 2576535Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係るトロイダル型無段
変速機用ディスクは、例えば自動車用変速機として利用
する無段変速機に、入力ディスクとして組み込む。
【0002】
【従来の技術】自動車の変速機として、図5〜6に略示
する様な、トロイダル型無段変速機を使用する事が研究
されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実
開昭62−71465号公報に開示されている様に、入
力軸1と同心に入力ディスク2を支持し、出力軸3の端
部に出力ディスク4を固定している。トロイダル型無段
変速機を納めたケーシングの内面、或はこのケーシング
内に設けられた支持ブラケットには、前記入力軸1並び
に出力軸3の中心軸の延長線に対して捻れの位置にある
枢軸(図示省略)を中心として揺動するトラニオン5、
5が設けられている。即ち、これら各トラニオン5、5
の軸方向(図5〜6の表裏方向)両端面中央部に互いに
同心に上記枢軸を突設し、この枢軸を中心として前記各
トラニオン5、5を揺動変位自在としている。
【0003】各トラニオン5、5は、十分な剛性を有す
る金属材により形成されたもので、両端部外側面に前記
枢軸を設けている。又、各トラニオン5、5の中心部に
設けた変位軸6、6の周囲には、それぞれパワーローラ
7、7を回転自在に支持している。そして、各パワーロ
ーラ7、7を、前記入力、出力、両ディスク2、4の間
に挟持している。
【0004】入力、出力、両ディスク2、4の互いに対
向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が前記枢軸を
中心とする円弧形の凹面をなしている。そして、球面状
の凸面に形成された各パワーローラ7、7の周面7a、
7aは、前記内側面2a、4aに当接させている。
【0005】前記入力軸1と入力ディスク2との間に
は、ローディングカム式の加圧装置8を設け、この加圧
装置8によって、前記入力ディスク2を出力ディスク4
に向け弾性的に押圧している。この加圧装置8は、入力
軸1と共に回転するカム板9と、保持器10により保持
された複数個(例えば4個)のローラ11、11とから
構成されている。前記カム板9の片側面(図5〜6の右
側面)には、円周方向に亙る凹凸面であるカム面12を
形成し、又、前記入力ディスク2の外側面(図5〜6の
左側面)にも、同様のカム面13を形成している。そし
て、前記複数個のローラ11、11を、前記入力軸1の
中心に対して放射方向の軸を中心に、回転自在としてい
る。
【0006】上述の様なトロイダル型無段変速機を構成
する入力軸1の回転に伴なって、カム板9が回転する
と、カム面12によって複数個のローラ11、11が、
入力ディスク2外側面のカム面13に押圧される。この
結果、前記入力ディスク2が、前記複数のパワーローラ
7、7に押圧されると同時に、前記1対のカム面12、
13と複数個のローラ11、11との噛合に基づいて、
前記入力ディスク2が回転する。そして、この入力ディ
スク2の回転が、前記複数のパワーローラ7、7を介し
て出力ディスク4に伝達され、この出力ディスク4に固
定の出力軸3が回転する。
【0007】入力軸1と出力軸3との回転速度を変える
場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう
場合には、図5に示す様に枢軸を中心として各トラニオ
ン5、5を揺動させ、各パワーローラ7、7の周面7
a、7aが、入力ディスク2の内側面2aの中心寄り部
分と、出力ディスク4の内側面4aの外周寄り部分と
に、それぞれ当接する様に、各変位軸6、6を傾斜させ
る。
【0008】反対に、増速を行なう場合には、前記トラ
ニオン5、5を図6に示す様に揺動させ、各パワーロー
ラ7、7の周面7a、7aが、入力ディスク2の内側面
2aの外周寄り部分と、出力ディスク4の内側面4aの
中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸
6、6を傾斜させる。
【0009】各変位軸6、6の傾斜角度を、図5と図6
との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間
の変速比を得られる。
【0010】更に、上述の様に構成され作用するトロイ
ダル型無段変速機により伝達可能な動力を大きくする
為、図5〜6に示す様なトロイダル型無段変速機を1
対、動力の伝達方向に対して並列に(タンデムに)配置
する事が、特開平2−163549号公報等に開示され
ている様に、従来から提案されている。図7は、この公
報に記載された、1対のトロイダル型無段変速機をタン
デム配置した構造を示している。
【0011】14は円管状のトルク伝達軸で、このトル
ク伝達軸14の一端部(図7の左端部)内周面と入力軸
1の端部外周面との間にニードル軸受22を設けて、前
記トルク伝達軸14を前記入力軸1と同心に配置すると
共に、入力軸1とトルク伝達軸14とを互いに独立して
回転自在としている。
【0012】前記トルク伝達軸14の周囲には1対の入
力ディスク2、2が、互いに間隔をあけて設けられてい
る。各入力ディスク2、2の内周縁とトルク伝達軸14
の外周面14aとの間には、それぞれボールスプライン
15、15を設け、各入力ディスク2、2を前記トルク
伝達軸14に対し、このトルク伝達軸14に対する回転
が不能で、前記トルク伝達軸14の軸方向に亙る変位可
能に支持している。又、各入力ディスク2、2の内側面
2a、2aは、それぞれ断面が円弧形の凹面としてい
る。
【0013】又、前記1対の入力ディスク2、2の間に
は、前記トルク伝達軸14に対する回転及び軸方向の変
位を自在として、1対の出力ディスク4、4を設けてい
る。各出力ディスク4、4の内側面4a、4a(本明細
書では、各ディスク2、4の内側面2a、4aとは、各
ディスク2、4の互いに対向する側面を言う。)は、断
面が円弧形の凹面としている。
【0014】前記各出力ディスク4、4の間部分には、
リング状の出力歯車18が設けられている。この出力歯
車18は、円筒状のスリーブ19の中間部外周面に固設
されている。そしてこのスリーブ19は、前記トルク伝
達軸14の中間部外周面に、このトルク伝達軸14に対
する回転及び軸方向に亙る若干の変位自在に支持されて
いる。又、前記1対の出力ディスク4、4は、前記スリ
ーブ19の両端部外周面にスプライン係合している。
【0015】前記トルク伝達軸14の一端にはカム板9
を、スラスト玉軸受16を介して回転自在に支承してい
る。このカム板9と前記入力軸1とは、フランジ板17
により結合する事で、カム板9が入力軸1と共に回転す
る様にしている。そして、カム板9の内側面(図7の右
側面)に形成したカム面12と一方(図7の左方)の入
力ディスク2の外側面に形成したカム面13との間に、
保持器10により回転自在に保持された複数のローラ1
1を設け、この一方の入力ディスク2を、前記トルク伝
達軸14の軸方向で前記カム板9から離れる方向に押圧
する加圧装置8を構成している。
【0016】又、加圧装置8と対向しない、他方(図7
の右方)の入力ディスク2と前記トルク伝達軸14との
間には、ストッパ20と皿板ばね21とを設けて、この
入力ディスク2が前記加圧装置8から遠ざかる方向に移
動するのを制限するストッパ手段を構成している。
【0017】更に、前記1対の入力ディスク2、2の内
側面2a、2aと、1対の出力ディスク4、4の内側面
4a、4aとの間には、前記トルク伝達軸14に対し捻
れの位置にある枢軸を(図示省略)中心として揺動する
トラニオン5と、周面7aを球面状の凸面とし、このト
ラニオン5に支持された変位軸6に回転自在に支持され
た複数のパワーローラ7とを設けている。即ち、これら
各トラニオン5、5の軸方向(図7の表裏方向)両端面
中央部に互いに同心に上記枢軸を突設し、この枢軸を中
心として前記各トラニオン5、5を揺動変位自在として
いる。そして、前記加圧装置8の押圧力に基づき、各パ
ワーローラ7の周面7aと、入力、出力、各ディスク
2、4の内側面2a、4aとを当接させている。
【0018】上述の様に構成される、1対のトロイダル
型無段変速機をタンデム配置した構造に於いては、1本
の入力軸1から入力された回転トルクが、フランジ板1
7、カム板9、加圧装置8を介して一方の入力ディスク
2に伝達され、この入力ディスク2がトルク伝達軸14
と共に回転する。そして、トルク伝達軸14の回転と共
に、他方の入力ディスク2も、前記一方の入力ディスク
2と同期して回転する。
【0019】トルク伝達軸14を介して同期して回転す
る、1対の入力ディスク2、2の回転運動は、それぞれ
複数のパワーローラ7を介して1対の出力ディスク4、
4に伝達され、両出力ディスク4、4をスプライン係合
させたスリーブ19を回転させる。そして、このスリー
ブ19の回転運動が、出力歯車18により取り出され
る。
【0020】
【考案が解決しようとする課題】本考案のトロイダル型
無段変速機用ディスクは、実際の自動車に組み込む場合
を考慮しつつ、上述の様に構成される従来のトロイダル
型無段変速機を改良する事により、使用時に於ける振動
や騒音の発生を低く抑える改良型の無段変速機を構成す
るディスクを安価に製作出来る様にするものである。
【0021】即ち、トロイダル型無段変速機を構成する
入力ディスク2は、これを支持した軸部材に対して、相
対回転を不能としつつ、軸方向に亙る変位を自在に支持
する必要がある。この為、前記図7に示した従来のトロ
イダル型無段変速機に組み込まれる入力ディスク2の内
周面には、図3に示す様に、内周面の全長に亙って雌ス
プライン溝25を形成している。
【0022】この様に、入力ディスク2の内周面に、そ
の全長に亙って雌スプライン溝25を形成する場合に
は、特に加工作業が面倒になる事はなく、従って入力デ
ィスク2の製作費が嵩む事はない。
【0023】一方、使用時に於ける振動や騒音の発生を
低く抑える事を目的として本考案者が考案したトロイダ
ル型無段変速機(本考案の実施例を示す図1参照)の場
合、図4に示す様に、入力ディスク2の内周面の全部に
ではなく、軸方向の一部にのみ雌スプライン溝25を形
成し、しかもこの雌スプライン溝25形成部分の内径R
を、前記入力ディスク2に形成した中心孔26の内径r
よりも大きく(R>r)する必要がある。
【0024】この様な図4に示した様な入力ディスク2
の加工作業は難しく、そのままではこの入力ディスク2
の製作費が嵩んでしまう。
【0025】本考案のトロイダル型無段変速機用ディス
クは、上述の様な事情に鑑みて考案されたものである。
【0026】
【課題を解決する為の手段】本考案のトロイダル型無段
変速機用ディスクは、内側面が断面が円弧形の凹面であ
り、全体を円輪状に形成され、中心孔内周面の軸方向一
部に雌スプライン溝を有する。この様な本考案のトロイ
ダル型無段変速機用ディスクは、ディスク本体の外側面
に形成された、前記中心孔と同心の環状凹部と、この環
状凹部に内嵌固定自在な外径及び前記中心孔の内径より
も大きな内径を有する環体とから成る。そして、この環
体の内周面に前記雌スプライン溝を形成した状態で、こ
の環体を前記環状凹部に内嵌固定する事により、前記デ
ィスク本体と環体とを組み合わせる。
【0027】
【作用】上述の様に構成される本考案のトロイダル型無
段変速機用ディスクの場合、特に面倒な加工作業を必要
とする事なく、ディスク内周面の軸方向一部で中心孔よ
りも大径の部分に、雌スプライン溝を形成出来る。
【0028】
【実施例】図1〜2は本考案の実施例である入力ディス
ク27、27を組み込んだ、トロイダル型無段変速機を
示している。トロイダル型無段変速機の構成部品を収納
する、図示しないケーシングの内側には、固定の隔壁2
8を設けている。図示の実施例の場合、この隔壁28は
二重壁となっている。この隔壁28の一部には円形の通
孔29が設けられている。
【0029】一方、前記ケーシング内には入力軸1が、
図示しない転がり軸受により、回転のみ自在(軸方向に
変位不能)に支持されており、この入力軸1の中間部に
は、駆動歯車30が固定されている。又、前記ケーシン
グ内には、やはり図示しない転がり軸受によって出力軸
31が、前記入力軸1と平行に、且つ、前記入力軸1と
独立した回転のみ自在(軸方向に変位不能)に支持され
ている。この出力軸31の中間部は、前記通孔29の中
心部を挿通している。
【0030】前記出力軸31の中間部で、前記隔壁28
を挟む2個所位置には、それぞれの内側面4a、4aを
断面が円弧形の凹面とした1対の出力ディスク4、4
を、互いに間隔をあけ、且つ、上記内側面4a、4a同
士を対向させた状態で、固定している。
【0031】又、前記出力軸31の中間部外周面で、1
対の出力ディスク4、4の間部分、且つ、前記通孔29
の内側部分には、1対のニードル軸受32、32を介し
て内側回転筒33を、回転自在に支持している。そし
て、この内側回転筒33の両端部に1対の入力ディスク
27、27を、この内側回転筒33に対する軸方向(図
1の左右方向)の変位のみを自在として支持している。
【0032】即ち、前記内側回転筒33の両端部外周面
には雄スプライン溝34、34を、それぞれ形成してい
る。一方、前記各入力ディスク27、27を構成するデ
ィスク本体38、38の外側面内周寄り端部に形成した
環状凹部35、35内には、それぞれの内周面に雌スプ
ライン溝36、36を形成した、環体37、37を内嵌
固定している。
【0033】即ち、前記各入力ディスク27、27は、
それぞれディスク本体38と環体37とを組み合わせる
事により構成される。この内のディスク本体38の外側
面中央部には、このディスク本体38に前記出力軸31
を挿通する為の中心孔39と同心の環状凹部35を、全
周に亙って形成している。一方、前記環体37は、この
環状凹部35に内嵌固定自在な外径及び前記中心孔39
の内径よりも大きな内径を有する。この環体37の内周
面には、この環体37を前記環状凹部35に内嵌固定す
るのに先立って、前記雌スプライン溝36を形成してい
る。そして、この雌スプライン溝36をその内周面に形
成した環体37を、前記環状凹部35に内嵌固定する事
により、前記ディスク本体38と環体37とを組み合わ
せ、前記入力ディスク27を構成している。
【0034】上述の様に構成される各入力ディスク2
7、27の一部を、前記内側回転筒33の両端部に被せ
た状態で、前記各雄スプライン溝34、34と各雌スプ
ライン溝36、36との間にはボール40、40を介在
させて、前記内側回転筒33の両端部と各入力ディスク
27、27との間にボールスプライン15、15を設け
ている。従って、前記各入力ディスク27、27は、前
記内側回転筒33の軸方向に亙っては円滑に変位する
が、内側回転筒33に対して相対回転する事はない。即
ち、1対の入力ディスク27、27は、内側回転筒33
を介して、同期して回転する。
【0035】又、前記各入力ディスク27、27の内周
面と前記出力軸31の外周面との間には、それぞれニー
ドル軸受41、41を設けて、各入力ディスク27、2
7と出力軸31との相対回転を自在としている。
【0036】又、前記内側回転筒33の周囲には外側回
転筒42を、ニードル軸受52、52を介して、回転自
在に支持している。この外側回転筒42は、前記1対の
入力ディスク27、27の間部分で、前記通孔29の内
側部分に位置する。
【0037】この外側回転筒42の中間部外周面には、
前記駆動歯車30と噛合する従動歯車43が、一体に設
けられており、この従動歯車43が、前記隔壁28であ
る二重壁の内側で、回転自在とされている。前記外側回
転筒42の外周面で、前記従動歯車43を挟む位置に
は、アンギュラ型の玉軸受44、44を構成する内輪4
5、45を外嵌固定している。又、各玉軸受44、44
を構成する外輪46、46は、それぞれ前記通孔29の
内周縁部に形成した係止段部47、47に内嵌固定して
いる。この結果、前記外側回転筒42に加わるラジアル
荷重及びスラスト荷重は、前記1対の玉軸受44、44
により支承される。
【0038】又、前記外側回転筒42の両端部には1対
のカム板9、9を、それぞれこの外側回転筒42の軸方
向に亙る変位のみ自在に支持している。即ち、前記外側
回転筒42の両端部外周面に形成した雄スプライン溝4
8、48と、前記各カム板9、9の内周面に形成した雌
スプライン溝49、49とを係合させている。従って、
前記各カム板9、9は、前記外側回転筒42の軸方向に
亙っては変位するが、外側回転筒42に対して相対回転
する事はない。即ち、1対のカム板9、9は、外側回転
筒42を介して、同期して回転する。
【0039】又、前記各カム板9、9の片側面と前記1
対の入力ディスク27、27の外側面とには、円周方向
に亙る凹凸であるカム面12、13を形成すると共に、
両カム面12、13の間に、それぞれ複数個ずつのロー
ラ11、11を放射方向に配置し、加圧装置8を構成し
ている。又、前記外側回転筒42に外嵌固定した内輪4
5、45と、前記各カム板9、9の他側面との間には皿
板ばね50、50とスラストニードル軸受51、51と
を、それぞれ1対ずつ設けて、各カム板9、9の片側面
を前記各入力ディスク27、27の外側面に押圧してい
る。
【0040】更に、前記出力軸31の周囲で、前記1対
の入力ディスク27、27と出力ディスク4、4との間
部分には、前記入力軸1及び出力軸31に対して捻れの
位置にある枢軸(図示せず)を中心として揺動する、複
数のトラニオン5、5を設けている。即ち、これら各ト
ラニオン5、5の軸方向(図1の表裏方向)両端面中央
部に互いに同心に上記枢軸を突設し、この枢軸を中心と
して前記各トラニオン5、5を揺動変位自在としてい
る。そして、周面7aを球面状の凸面とした複数のパワ
ーローラ7、7を、前記各トラニオン5、5に支持され
た変位軸6、6に、回転自在に支持すると共に、各パワ
ーローラ7、7を、前記入力、出力、両ディスク2、4
の間で挟持している。
【0041】上述の様に構成される本考案のトロイダル
型無段変速機の場合、前記入力軸1を回転させると、前
記駆動歯車30と従動歯車43とを介して、前記外側回
転筒42並びにこの外側回転筒42の両端部に支持され
た前記1対のカム板9、9が回転させられる。このカム
板9、9の回転は、それぞれ複数個ずつのローラ11、
11を介して、内側回転筒33の両端部に支持した1対
の入力ディスク27、27に伝達される。この1対の入
力ディスク27、27は、前記内側回転筒33の両端部
に、軸方向に亙る変位のみ自在に支持されている為、前
記両入力ディスク27、27は、互いに同期して回転す
る。
【0042】上述の様に、前記複数個のローラ11、1
1を含んで構成される加圧装置8、8の作用に基づいて
前記各入力ディスク27、27は、それぞれ複数のパワ
ーローラ7、7に押圧されつつ、内側回転筒33と共に
出力軸31の周囲で回転する結果、前記複数のパワーロ
ーラ7、7が、それぞれの周面7a、7aを入力ディス
ク27、27及び出力ディスク4、4の内側面27a、
4aに押圧しつつ、前記各変位軸6、6を中心として回
転する。この結果、前記1対の入力ディスク27、27
の回転が出力軸31の外周面に固定された1対の出力デ
ィスク4、4に伝達され、前記出力軸31が回転する。
【0043】入力軸1と出力軸31との間で変速比を変
える場合には、前述した従来装置の場合と同様に、枢軸
を中心として前記各トラニオン5、5を揺動させる事
で、変位軸6、6の傾斜角度を変え、各変位軸6、6に
枢支されたパワーローラ7、7の周面7a、7aと、入
力ディスク27、27及び出力ディスク4、4の内側面
27a、4aとの接触位置を変える。
【0044】トロイダル型無段変速機を上述の様に構成
する場合、出力軸31の周囲に入力、出力、両ディスク
2、4やトラニオン5、5、パワーローラ7、7等の主
要部品を配置出来る。従って、従来構造の様に、この出
力軸31の後端部に、歯車伝達機構を介する事なく、そ
のままプロペラシャフトの前端部を結合出来る。従っ
て、トロイダル型無段変速機の後端部の重量が嵩む事が
なく、このトロイダル型無段変速機を車両に組み込んだ
場合に、自由端となる後端部の重量を少なく抑える事が
可能となって、運転時に発生する騒音や振動を低く抑え
る事が出来る。
【0045】
【考案の効果】本考案のトロイダル型無段変速機用ディ
スクは、以上に述べた通り構成され作用する為、面倒な
加工を要する事なく、安価に製作出来るにも拘らず、運
転時に発生する振動や騒音を低く抑えられるトロイダル
型無段変速機を得られる。
【0046】尚、上述の説明は、本考案を入力ディスク
に適用した例に就いて説明したが、トロイダル型無段変
速機の構造の変更によって、出力ディスクの形状を図
2、4に示す様なものとする必要が生じた場合には、出
力ディスクにも本考案を適用出来る事は勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による入力ディスクを組み込んだトロイ
ダル型無段変速機を示す断面図。
【図2】本考案を入力ディスクに適用した実施例を示す
半部断面図。
【図3】従来の入力ディスクを示す半部断面図。
【図4】本考案の前提となる入力ディスクの半部断面
図。
【図5】トロイダル型無段変速機の基本構造を、最大減
速時の状態で示す側面図。
【図6】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図7】従来構造の1例を示す断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 入力ディスク 2a 内側面 3 出力軸 4 出力ディスク 4a 内側面 5 トラニオン 6 変位軸 7 パワーローラ 7a 周面 8 加圧装置 9 カム板 10 保持器 11 ローラ 12 カム面 13 カム面 14 トルク伝達軸 14a 外周面 15 ボールスプライン 16 スラスト玉軸受 17 フランジ板 18 出力歯車 19 スリーブ 20 ストッパ 21 皿板ばね 22 ニードル軸受 25 雌スプライン溝 26 中心孔 27 入力ディスク 27a 内側面 28 隔壁 29 通孔 30 駆動歯車 31 出力軸 32 ニードル軸受 33 内側回転筒 34 雄スプライン溝 35 環状凹部 36 雌スプライン溝 37 環体 38 ディスク本体 39 中心孔 40 ボール 41 ニードル軸受 42 外側回転筒 43 従動歯車 44 玉軸受 45 内輪 46 外輪 47 係止段部 48 雄スプライン溝 49 雌スプライン溝 50 皿板ばね 51 スラストニードル軸受 52 ニードル軸受

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側面が断面が円弧形の凹面であり、全
    体を円輪状に形成され、中心孔内周面の軸方向一部に雌
    スプライン溝を有する、トロイダル型無段変速機用ディ
    スクであって、ディスク本体の外側面に形成された、前
    記中心孔と同心の環状凹部と、この環状凹部に内嵌固定
    自在な外径及び前記中心孔の内径よりも大きな内径を有
    する環体とから成り、この環体の内周面に前記雌スプラ
    イン溝を形成した状態で、この環体を前記環状凹部に内
    嵌固定する事により、前記ディスク本体と環体とを組み
    合わせたトロイダル型無段変速機用ディスク。
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