JP4026237B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機は、例えば自動車用の変速機として、或は各種産業機械用の変速機として利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用変速機として、図3〜4に略示する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開昭62−71465号公報に開示されている様に、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸1と同心に配置した出力軸3の端部に出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオン6、6を設けている。
【0003】
即ち、これら各トラニオン6、6は、それぞれの両端部外面に上記枢軸5、5を、互いに同心に設けている。又、これら各トラニオン6、6の中間部には変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動させる事により、上記各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としている。上記各トラニオン6、6に支持した変位軸7、7の周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支持している。そして、これら各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の、互いに対向する内側面2a、4a同士の間に挟持している。これら各内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中心とする円弧を回転させて得られる凹面をなしている。そして、球状凸面に形成した上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当接させている。
【0004】
上記入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム装置9を設け、このローディングカム装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディスク4に向け弾性的に押圧しつつ、この入力側ディスク2を回転駆動自在としている。このローディングカム装置9は、入力軸1と共に回転するローディングカム(カム板)10と、保持器11により転動自在に保持した複数個(例えば4個)のローラ12、12とから構成している。上記ローディングカム10の片側面(図3〜4の右側面)には、円周方向に亙る凹凸であるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側面(図3〜4の左側面)にも、同様の形状を有するカム面14を形成している。そして、上記複数個のローラ12、12を、上記入力軸1の中心に関し放射方向の軸を中心とする回転自在に支持している。
【0005】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってローディングカム10が回転すると、カム面13が複数個のローラ12、12を、入力側ディスク2の外側面に形成したカム面14に押圧する。この結果、上記入力側ディスク2が、上記複数のパワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記両カム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、上記複数のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
【0006】
入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、前記各枢軸5、5を中心として前記各トラニオン6、6を所定方向に揺動させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図3に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、前記各変位軸7、7を傾斜させる。反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を反対方向に揺動させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図4に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各変位軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を図3と図4との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得られる。
【0007】
又、図5〜6は、実願昭63−69293号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機の1例を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸受16、16を介して、回転自在に支持している。即ち、上記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の中心部には断面形状が円形である貫通孔17、17を、それぞれ上記各ディスク2、4の内側面と外側面とを軸方向(図5の左右方向)に貫通する状態で形成している。上記各ニードル軸受16、16は、上記各貫通孔17、17の内周面と上記入力軸15の中間部外周面との間に設けている。又、上記各貫通孔17、17の内側面寄り端部内周面に形成した係止溝18、18には止め輪19、19を係止して、上記各ニードル軸受16、16が上記各貫通孔17、17から、上記各ディスク2、4の内側面2a、4a側に抜け出る事を防止している。又、ローディングカム10は上記入力軸15の端部(図5の左端部)外周面にスプライン係合させ、外向フランジ状の鍔部20により上記入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻止している。そして、このローディングカム10とローラ12、12とにより、上記入力軸15の回転に基づいて上記入力側ディスク2を、上記出力側ディスク4に向け押圧しつつ回転させるローディングカム装置9を構成している。上記出力側ディスク4には出力歯車21を、キー22、22により結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車21とが同期して回転する様にしている。
【0008】
1対のトラニオン6、6の両端部は1対の支持板23、23に、揺動並びに軸方向(図5の表裏方向、図6の左右方向)に亙る変位自在に支持している。そして、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円孔24、24部分に、変位軸7、7を支持している。これら各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部25、25と枢支軸部26、26とを、それぞれ有する。このうちの各支持軸部25、25を上記各円孔24、24の内側に、ラジアルニードル軸受27、27を介して、回転自在に支持している。又、上記各枢支軸部26、26の周囲にパワーローラ8、8を、別のラジアルニードル軸受28、28を介して、回転自在に支持している。
【0009】
尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、これら各変位軸7、7の各枢支軸部26、26が各支持軸部25、25に対し偏心している方向は、上記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向(図6で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上記入力軸15の配設方向に対しほぼ直交する方向としている。従って、上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸15の配設方向に亙る若干の変位自在に支持される。この結果、回転力の伝達状態で構成各部材に加わる大きな荷重に基づく、これら構成各部材の弾性変形に起因して、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方向(図5の左右方向、図6の表裏方向)に変位する傾向となった場合でも、上記構成各部品に無理な力を加える事なく、この変位を吸収できる。
【0010】
又、上記各パワーローラ8、8の外側面と上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸受29、29とスラストニードル軸受30、30とを設けている。このうちのスラスト玉軸受29、29は、上記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容するものである。又、上記各スラストニードル軸受30、30は、上記各パワーローラ8、8から上記各スラスト玉軸受29、29を構成する外輪31、31に加わるスラスト荷重を支承しつつ、前記各枢支軸部26、26及び上記外輪31、31が、前記支持軸部25、25を中心に揺動する事を許容するものである。
【0011】
更に、上記各トラニオン6、6の一端部(図6の左端部)にはそれぞれ駆動ロッド32、32を結合し、これら各駆動ロッド32、32の中間部外周面に駆動ピストン33、33を固設している。そして、これら各駆動ピストン33、33を、それぞれ駆動シリンダ34、34内に油密に嵌装している。
【0012】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の場合、入力軸15の回転は、ローディングカム装置9を介して入力側ディスク2に伝わる。そして、この入力側ディスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝わり、更にこの出力側ディスク4の回転が、出力歯車21より取り出される。入力軸15と出力歯車21との間の回転速度比を変える場合には、上記1対の駆動ピストン33、33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33、33の変位に伴って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図6の下側のパワーローラ8が同図の右側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結果、これら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持板23、23に枢支された枢軸5、5を中心として、互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図3〜4に示した様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸15と出力歯車21との間の回転速度比が変化する。
【0013】
尚、この様に上記入力軸15と出力歯車21との間で回転力の伝達を行なう際には、構成各部材の弾性変形に基づいて上記各パワーローラ8、8が、上記入力軸15の軸方向に変位し、これら各パワーローラ8、8を枢支している前記各変位軸7、7が、前記各支持軸部25、25を中心として僅かに回動する。この回動の結果、前記各スラスト玉軸受29、29の外輪31、31の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相対変位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラストニードル軸受30、30が存在する為、この相対変位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位軸7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済む。
【0014】
更に、伝達可能なトルクを増大すべく、図7〜8に示す様に、請求項1に記載した回転軸に対応する入力軸15aの周囲に、それぞれが第一、第二外側ディスクに相当する入力側ディスク2A、2Bと、それぞれが第一、第二内側ディスクに相当する出力側ディスク4、4とを2個ずつ設け、これら2個ずつの入力側ディスク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを動力の伝達方向に関して互いに並列に配置する、所謂ダブルキャビティ型の構造も、例えば特開平1−234646号公報、同7−158711号公報、同8−21503号公報、同8−35549号公報等に記載されている様に、従来から知られている。上記図7〜8に示した構造は、上記入力軸15aの中間部周囲に出力歯車21aを、この入力軸15aに対する回転を自在として支持し、この出力歯車21aの中心部に設けた円筒状のスリーブ35の両端部に上記各出力側ディスク4、4を、スプライン係合させている。そして、これら各出力側ディスク4、4に設けた貫通孔17、17の内周面と上記入力軸15aの外周面との間にニードル軸受16、16を設け、これら各出力側ディスク4、4を上記入力軸15aの周囲に、この入力軸15aに対する回転、並びにこの入力軸15aの軸方向に亙る変位を自在に支持している。又、上記各入力側ディスク2A、2Bは、上記入力軸15aの両端部に、この入力軸15aと共に回転自在に支持している。この入力軸15aは、駆動軸36により、ローディングカム装置9を介して回転駆動する。尚、この駆動軸36の先端部(図7〜8の右端部)外周面と上記入力軸15aの基端部(図7〜8の左端部)内周面との間には、滑り軸受、ニードル軸受等のラジアル軸受37を設けている。従って、上記駆動軸36と入力軸15aとは、互いに同心に配置された状態のまま、回転方向に亙る若干の変位自在に組み合わされている。
【0015】
但し、一方(図7〜8の右方)の入力側ディスク2Aは、背面(図7〜8の右面)をローディングナット38に、大きな弾力を有する皿板ばね39を介し突き当てて、上記入力軸15aに対する軸方向(図7〜8の左右方向)の変位を実質的に阻止している。これに対して、ローディングカム10に対向する入力側ディスク2Bは、ボールスプライン40により上記入力軸15aに、軸方向に亙る変位自在に支持している。そして、この入力側ディスク2Bの外側面(図7〜8の左面)と上記入力軸15aの中間部外周面に形成した係止段部41との間に、予圧ばねである皿板ばね42を設けている。この皿板ばね42は、上記皿板ばね39に比べて小さな弾力を有し、上記各ディスク2A、2B、4の内側面2a、4aとパワーローラ8、8の周面8a、8aとの各当接部に予圧を付与する。即ち、上記ローディングカム装置9が推力を発生していないか、発生しても小さな場合にも、上記各当接部の当接圧を確保して、トロイダル型無段変速機により小さなトルクも伝達自在とする。
【0016】
又、前記出力歯車21aはハウジングの内側に設けた仕切壁43に、それぞれがアンギュラ型である1対の玉軸受44、44により、軸方向に亙る変位を阻止した状態で、回転自在に支持している。尚、上述の図7〜8に示したダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機が、ローディングカム10に対向する一方又は双方の入力側ディスク2A、2Bをボールスプライン40、40により上記入力軸15aに、軸方向に亙る変位自在に支持している理由は、これら両ディスク2A、2Bの回転を同期させつつ、上記ローディングカム装置9の作動に伴う構成各部材の弾性変形に基づいて上記両ディスク2A、2Bが、上記入力軸15aに対し軸方向に変位する事を許容する為である。又、一方の入力側ディスク2Aの背面をローディングナット38に、大きな弾力を有する皿板ばね39を介し突き当てているのは、トロイダル型無段変速機を介して伝達するトルクの急上昇時に、上記一方の入力側ディスク2Aに加わるスラスト方向の衝撃荷重を吸収する為である。
【0017】
上述した様なダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の運転時、駆動軸36の回転は、ローディングカム装置9を介して他方(図7の左方)の入力側ディスク2Bに伝わり、更にこの回転が、入力軸15aを介して一方の入力側ディスク2Aに伝わって、これら両入力側ディスク2A、2Bが同期して回転する。そして、これら両入力側ディスク2A、2Bの回転が、それぞれ複数個ずつ(図示の例では2個ずつ合計4個)のパワーローラ8、8を介して1対の出力側ディスク4、4に伝わる。この結果、これら両出力側ディスク4、4を両端部にスプライン係合させたスリーブ35が回転し、このスリーブ35の中間部外周面に固設した出力歯車21aが回転する。この様にダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機では、上記駆動軸36から出力歯車21aへの回転伝達を、互いに並列に配置された2系統に分けて行なうので、大きなトルク伝達が可能になる。又、上記各ディスク2A、2B、4同士の間に挟持したパワーローラ8、8の傾斜角度を同期して変える事により、上記両入力側ディスク2A、2Bと上記両出力側ディスク4、4との間の変速比を変える事ができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図7〜8に示した従来構造の場合には、トロイダル型無段変速機の無負荷時に、ローディングカム装置9を構成する複数のローラ12、12が、1対のカム面13、14同士の間でがたつく(遊ぶ)可能性があり、がたついた場合には上記各ローラ12、12の転動面や上記各カム面13、14の耐久性が損なわれる。この様ながたつきが発生する理由は、次の通りである。尚、以下の説明は、簡略の為、ローディングカム装置9側(図7〜8の左側)の入力側ディスク2Bと出力側ディスク4とに就いてのみ行なう。
【0019】
出力側ディスク4の内側面4aの断面形状の曲率中心は、本来、上記各トラニオン6、6の傾動中心である各枢軸5、5(図3、4、6)の中心軸の延長線上に存在させる必要がある。ところが、これら各枢軸5、5を支持する為の支持板23、23やこれら各支持板23、23の支持装置の構成部品の製作誤差等に基づき、上記曲率中心が上記中心軸の延長線から僅かにずれる場合がある。この様に曲率中心が中心軸の延長線からずれた場合に、無負荷状態、即ち、上記ローディングカム装置9を構成する複数のローラ12、12が1対のカム面13、14の底部に対向する状態で、変速比を変えるべくトラニオン6、6を傾動させ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aにより上記各出力側ディスク4の内側面4aを倣わせると、上記各パワーローラ8、8が、各変位軸7、7の支持軸部25、25を中心に、入力軸15aの軸方向に揺動変位する。
【0020】
即ち、この入力軸15aの軸方向に関する、上記曲率中心と各枢軸5、5の中心軸との位置関係がずれた場合、上記内側面4aに関する、上記軸方向に亙るずれ量は、この内側面4aの内径寄り部分と外径寄り部分とで異なる。即ち、図9に示す様に、出力側ディスク4の内側面4aの位置が、同図に鎖線で示す設計値通りの位置から、同図に実線で示す位置にずれた場合、この内側面4aの上記軸方向に亙るずれ量は、この軸方向に対する傾斜角度が大きい外径寄り部分で小さく、この軸方向に対する傾斜角度が小さい内径寄り部分で大きくなる。従って、上記各周面8a、8aにより上記各内側面4aを倣わせる為には、上述の様に、上記各パワーローラ8、8を上記入力軸15aの軸方向に変位させる必要がある。そして、この様にこれら各パワーローラ8、8を上記入力軸15aの軸方向に変位させると、前記入力側ディスク2Bが、予圧ばねである皿板ばね42の弾力に基づいて上記各パワーローラ8、8の動きに追従し、上記入力軸15aの軸方向に変位する。
【0021】
この様に上記入力側ディスク2Bが上記入力軸15aの軸方向に変位する結果、前記ローディングカム装置9を構成する1対のカム面13、14同士の間隔が広がり、前記複数のローラ12、12が、これら1対のカム面13、14同士の間でがたつく。この様ながたつきが発生すると、上記各ローラ12、12の転動面が上記各カム面13、14を叩き、これら各面の耐久性が損なわれる。この様な問題は、図7〜8に示した構造の他、特開平1−234646号公報、同7−158711号公報に記載された構造の場合も同様である。
【0022】
これに対して、例えば特開平8−35549号公報に記載されたトロイダル型無段変速機の様に、予圧ばねを、トロイダル型無段変速機の運転時に発生するスラスト荷重の作用方向に関してローディングカムと直列に配置すれば、無負荷時にローディングカム装置にがたつきが発生するのを防止できる。ところが、予圧ばねとローディングカムとを直列に配置すると、上記ローディングカム装置の作動時に、上記予圧ばねが強く押され、完全に押し潰された状態となる。皿板ばね等の予圧ばねは、完全に押し潰された状態と弾性的に広がった状態とを繰り返すと比較的早期にへたり、十分に予圧付与を行なえなくなる為、好ましくない。
本発明のトロイダル型無段変速機は、上述の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は、例えば前述の図7〜8に示した、従来から知られているダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機と同様に、回転軸(15a)と、この回転軸(15a)の一端部に、内側面をこの回転軸(15a)の中央側に向け、この回転軸(15a)の軸方向に亙る変位を制限した状態で支持した第一外側ディスク(2A)と、この回転軸(15a)の中間部他端寄り部分に、内側面をこの回転軸(15a)の中央側に向けた状態で、この回転軸(15a)の軸方向に亙る変位自在に支持した第二外側ディスク(2B)と、この第二外側ディスク(2B)を上記第一外側ディスク(2A)に押圧しつつ回転駆動するローディングカム装置(9a)と、その内側面を第一外側ディスク(2A)の内側面に対向させた状態で上記第一、第二外側ディスク(2A)(2B)と同心に、且つこれら第一、第二外側ディスク(2A)(2B)とは独立した回転自在に支持された第一内側ディスク(4)と、その内側面を第二外側ディスク(2B)の内側面に対向させた状態で上記第一内側ディスク(4)と同心に、且つこの第一内側ディスク(4)と同期した回転自在に支持された第二内側ディスク(4)と、上記第一外側ディスク(2A)と第一内側ディスク(4)との間部分で、これら各ディスク(2A)(4)の中心軸と交差する事はないが、この中心軸の方向に対して直角方向となる捻れの位置に存在する複数本の第一枢軸と、これら各第一枢軸を中心として揺動する複数個の第一トラニオンと、これら各第一トラニオンの内側面から突出した第一変位軸と、これら各第一変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、上記第一外側ディスク(2A)の内側面と第一内側ディスク(4)の内側面との間に挟持された複数個の第一パワーローラと、上記第二外側ディスク(2B)と第二内側ディスク(4)との間部分で、これら各ディスク(2B)(4)の中心軸と交差する事はないが、この中心軸の方向に対して直角方向となる捻れの位置に存在する複数本の第二枢軸と、これら各第二枢軸を中心として揺動する複数個の第二トラニオンと、これら各第二トラニオンの内側面から突出した第二変位軸と、これら各第二変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、上記第二外側ディスク(2B)の内側面と第二内側ディスク(4)の内側面との間に挟持された複数個の第二パワーローラとを備える。そして、上記第一、第二両内側ディスク(4)(4)は上記回転軸(15a)の中間部周囲に、この回転軸(15a)とは独立した、且つ互いに同期した回転自在に支持されている。
【0024】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、上記回転軸(15a)の他端部で上記第二外側ディスク(2B)の外側面から突出した部分に固設された外向フランジ状の鍔部(45)(45a)と、この鍔部(45)(45a)と上記ローディングカム装置(9a)を構成するローディングカム(10a)との間に設けた、スラスト荷重を支承自在な軸受(46)(66)と、この軸受(46)(66)と上記第二外側ディスク(2B)との間に、トロイダル型無段変速機の運転時に発生するスラスト荷重の作用方向に関して上記ローディングカム(10a)と並列に設けられ、上記第二外側ディスク(2B)を上記第一外側ディスク(2A)に向けて弾性的に押圧する予圧ばね(42)とを備える。そして、上記ローディングカム(10a)が、上記スラスト荷重を支承する軸受(46)(66)を構成し、上記鍔部(45)(45a)に対し回転する軌道輪(47b)(63)の周囲に直接又はスリーブ(50)を介して軸方向に亙る変位自在に外嵌支持されており、上記ローディングカム(10a)と上記軌道輪(63)又はスリーブ(50)との間に、このローディングカム(10a)と軌道輪(63)又はスリーブ(50)との間隔を広げる方向の弾力を有し、上記ローディングカム装置(9a)に予圧を付与する第二の予圧ばね(57)を設けている。
【0025】
【作用】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機が、第一、第二外側ディスク(2A)(2B)から第一、第二内側ディスク(4)に、2系統に分けて回転力の伝達を行なう際の作用、並びに上記第一、第二外側ディスク(2A)(2B)と第一、第二内側ディスク(4)との間での変速比を変える際の作用は、前述の図7〜8に示した、従来から知られているダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の場合と同様である。
【0026】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、予圧ばね(42)の耐久性を確保しつつ、無負荷時にローディングカム装置(9a)を構成するローラ(12)(12)が1対のカム面(13)(14)同士の間でがたつく事を防止できる。即ち、予圧ばね(42)をトロイダル型無段変速機の運転時に発生するスラスト荷重の作用方向に関して上記ローディングカム(10a)と並列に設けている為、上記予圧ばね(42)が完全に押し潰される事を防止して、この予圧ばね(42)の耐久性確保を図れる。又、上記ローディングカム(10a)を軸方向に亙る変位自在とし、第二の予圧ばね(57)によりローディングカム装置(9a)に予圧を付与している為、無負荷時にこのローディングカム装置(9a)を構成するローラ(12)(12)ががたつく事を防止して、このローラ(12)(12)の転動面及びカム面(13)(14)の損傷防止を図れる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、1対ずつの入力側ディスク2A、2B及び出力側ディスク4、4の内側面2a、4aと複数のパワーローラ8、8の周面8a、8a(図7参照)との当接部並びにローディングカム装置9aに、予圧を付与する為の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図7〜8に示した従来構造と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分並びに上記従来構造と異なる部分を中心に説明する。
【0028】
請求項1に記載した回転軸に相当する入力軸15aの一端部(図1の右端部)には、やはり請求項1に記載した第一外側ディスクに相当する入力側ディスク2Aをスプライン係合により外嵌し、ローディングナット38によりこの入力側ディスク2Aの外側面を抑え付けている。又、上記入力軸15aの他端部(図1の左端部)で、請求項1に記載した第二外側ディスクに相当する入力側ディスク2Bの外側面から突出した部分には、外向フランジ状の鍔部45を、上記入力軸15aと一体に固設している。
【0029】
そして、この鍔部45と上記ローディングカム装置9aを構成するローディングカム10aとの間に、請求項1に記載したスラスト荷重を支承自在な軸受である、スラスト玉軸受46を設けている。このスラスト玉軸受46は、1対のスラスト軌道輪47a、47bと、これら両スラスト軌道輪47a、47b同士の間に挟持した複数個の玉48、48とから成る。そして、このうちの一方(図1の左方)のスラスト軌道輪47aを上記鍔部45に突き当て、他方(図1の右方)のスラスト軌道輪47bの外径側半部に、請求項1に記載したスリーブに相当する、外径側スリーブ50を外嵌固定している。上記他方のスラスト軌道輪47b及び外径側スリーブ50は、上記入力軸15aに対し緩く外嵌して、この入力軸15aに対し回転自在である。従って、本例の場合には、上記他方のスラスト軌道輪47bが、請求項1に記載した鍔部に対し回転する軌道輪となる。上記外径側スリーブ50は、クランク型の断面形状を有し、全体を円環状に形成したもので、円筒部51と、この円筒部51の軸方向一端部(図1の右端部)内周面に形成した内向鍔部52と、この円筒部51の軸方向他端部(図1の左端部)外周面に形成した外向鍔部53とを備える。この様な外径側スリーブ50は、上記円筒部51の一端寄り部分を上記他方のスラスト軌道輪47bに外嵌すると共に、上記内向鍔部52をこのスラスト軌道輪47bに突き当てている。上記スラスト玉軸受46は、上記ローディングカム装置9aの作動時に、上記入力側ディスク2Bと共に回転する上記入力軸15aと上記ローディングカム10aとの相対回転を円滑に行なわせる為に設ける。
【0030】
又、上記スラスト玉軸受46と上記入力側ディスク2Bとの間に、内径側スリーブ54と、請求項1に記載した予圧ばねに相当する皿板ばね42と、請求項3に記載したスラスト軸受に相当するスラストニードル軸受55とを、上記スラスト玉軸受46の側から順に、前記入力軸15aの軸方向に亙り互いに直列に設けている。従って、上記皿板ばね42は、トロイダル型無段変速機の運転時に上記ローディングカム装置9aが発生するスラスト荷重の作用方向(図1の左右方向)に関して、上記ローディングカム10aと並列に設けられている。即ち、上記皿板ばね42は、上記入力側ディスク2Bと上記ローディングカム10aとを互いに離隔させつつ、この入力側ディスク2Bを前記入力側ディスク2Aに向け弾性的に押圧する。尚、上記スラストニードル軸受55は、上記ローディングカム装置9aの作動時、上記内径側スリーブ54及び皿板ばね42が上記ローディングカム10aと共に回転した場合に、この皿板ばね42と上記入力側ディスク2Bとの相対変位を円滑に行なわせる役目を有する。勿論、この皿板ばね42は、前記入力軸15aに対し緩く外嵌している。
【0031】
又、上記ローディングカム10aを、上記外径側スリーブ50を構成する円筒部51に、がたつきなく、且つ、軸方向に亙る変位自在に外嵌している。即ち、上記ローディングカム10aを、クランク型の断面形状を有する円輪状に形成して、直径方向中間部に円筒部56を形成している。そして、この円筒部56を、上記円筒部51に外嵌している。又、上記外径側スリーブ50の外向鍔部53と、上記ローディングカム10aの中間部外側面との間には、請求項1に記載した第二の予圧ばねに相当する、皿板ばね57を設けている。この皿板ばね57は、前記ローディングカム装置9aに予圧を付与すべく、上記ローディングカム10aを上記入力側ディスク2Bに向けて押圧し、この入力側ディスク2Bの外側面に形成したカム面14と上記ローディングカム10aに形成したカム面13との間隔を狭める役目を有する。
【0032】
更に、図示の例では、上記ローディングカム10aの内周縁と前記内径側スリーブ54の外周面との間に、ラジアル荷重のみを支承自在な軸受である、ラジアルニードル軸受58を設けている。上記内径側スリーブ54は、円筒部59の一端部(図1の右端部)に外向鍔部60を形成した断面L字形であり、上記ラジアルニードル軸受58は、このうちの円筒部59の外周面と上記ローディングカム10aの内周縁との間に設けている。尚、上記皿板ばね57の弾力により上記両カム面14、13同士の距離が最も縮まった状態(前記各ローラ12、12が、これら両カム面14、13の最底部に位置する状態)でも、前記内向鍔部52と上記ローディングカム10aの内径側部分との間、並びにこの内径側部分と上記外向鍔部60との間に、それぞれ僅かな(例えば0.2〜0.5mm程度ずつの)隙間が存在する様に、各部の寸法を規制している。
【0033】
従って、トロイダル型無段変速機の無負荷時、上記両カム面14、13同士の距離が最も縮まった状態で、上記入力側ディスク2Bが構成各部の寸法誤差等により軸方向に亙り僅かに変位しても、上記ローディングカム10aをこの変位に対し追従させ、しかも上記各ローラ12、12が上記両カム面14、13同士の間でがたつく事を防止できる。尚、上記外向鍔部60の外側面(図1の右側面)には、潤滑油を流通させる為、複数の凹溝61、61を形成している。
【0034】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機によれば、皿板ばね42の耐久性を確保しつつ、無負荷時にローディングカム装置9aを構成するローラ12、12が1対のカム面14、13同士の間でがたつく事を防止できる。即ち、上記皿板ばね42を、トロイダル型無段変速機の運転時に上記ローディングカム装置9aが発生するスラスト荷重の作用方向に関して上記ローディングカム10aと並列に設けている。この為、上記スラスト荷重の大きさに関係なく、上記皿板ばね42が完全に押し潰される事を防止して、この皿板ばね42の耐久性確保を図れる。
【0035】
又、上記ローディングカム10aを軸方向に亙る変位自在とし、別の皿板ばね57により上記ローディングカム装置9aに予圧を付与している為、無負荷時に上記各ローラ12、12が上記両カム面14、13同士の間でがたつく事を防止して、これら各ローラ12、12の転動面及びこれら両カム面14、13の損傷防止を図れる。上記ローディングカム装置9aがスラスト荷重を発生した場合、上記別の皿板ばね57はこのスラスト荷重により押し潰される傾向になる。但し、この皿板ばね57が完全に押し潰される以前に、上記ローディングカム10aの内径寄り部分と前記外径側スリーブ50の内向鍔部52とが当接する為、上記別の皿板ばね57が完全に押し潰される事はない。従って、この別の皿板ばね57の耐久性も十分に確保できる。
【0036】
次に、図2は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、請求項1に記載した回転軸に相当する入力軸15aの端部にこの入力軸15aと一体に形成した、外向フランジ状の鍔部45aの片側面(図2の右側面)に、アンギュラ型の内輪軌道62を直接形成している。そして、この内輪軌道62と、外輪63の内周面に形成したアンギュラ型の外輪軌道64との間に複数個の玉65、65を設けて、請求項1に記載したスラスト荷重を支承自在な軸受である、アンギュラ型の玉軸受66を構成している。
【0037】
請求項1に記載した鍔部に対し回転する軌道輪である、上記外輪63の外周面には、円筒面67と外向鍔部53aとを設けている。そして、ローディングカム10aの直径方向中間部に設けた円筒部56を上記円筒面67に、がたつきなく且つ軸方向に亙る変位自在に外嵌すると共に、上記外向鍔部53aと上記ローディングカム10aの中間部外側面との間に、請求項1に記載した第二の予圧ばねである皿板ばね57を設けている。又、上記外輪63の内径寄り部分と、請求項1に記載した第二外側ディスクに相当する入力側ディスク2Bとの間に、スラストニードル軸受55と、請求項1に記載した予圧ばねである皿板ばね42とを、上記外輪63の側から順番に、軸方向に亙り互いに直列に配置している。スラスト荷重を支承自在な軸受の構成部材の一部を入力軸15aと一体にした点、並びに外径側、内径側両スリーブ50、54を省略し、それに伴ってスラストニードル軸受55と皿板ばね42との配置を逆にした点以外の構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様である。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、以上に述べた通り構成され作用するので、予圧ばね及びローディングカム装置の構成各部材の損傷を防止して、これら予圧ばね及びローディングカム装置の耐久性を向上させ、優れた耐久性を有するトロイダル型無段変速機の実現に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す要部断面図。
【図2】同第2例の部分断面図。
【図3】従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図4】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図5】トロイダル型無段変速機の具体的構造の第1例を示す断面図。
【図6】図5のA−A断面図。
【図7】トロイダル型無段変速機の具体的構造の第2例を示す断面図。
【図8】図7のB−B断面図。
【図9】出力側ディスクの内側面とトラニオンの傾動中心とがずれた場合の問題を説明する為の略側面図。
【符号の説明】
1 入力軸
2、2A、2B 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力軸
4 出力側ディスク
4a 内側面
5 枢軸
6 トラニオン
7 変位軸
8 パワーローラ
8a 周面
9、9a ローディングカム装置
10、10a ローディングカム
11 保持器
12 ローラ
13、14 カム面
15、15a 入力軸
16 ニードル軸受
17 貫通孔
18 係止溝
19 止め輪
20 鍔部
21、21a 出力歯車
22 キー
23 支持板
24 円孔
25 支持軸部
26 枢支軸部
27 ラジアルニードル軸受
28 ラジアルニードル軸受
29 スラスト玉軸受
30 スラストニードル軸受
31 外輪
32 駆動ロッド
33 駆動ピストン
34 駆動シリンダ
35 スリーブ
36 駆動軸
37 ラジアル軸受
38 ローディングナット
39 皿板ばね
40 ボールスプライン
41 係止段部
42 皿板ばね
43 仕切壁
44 玉軸受
45、45a 鍔部
46 スラスト玉軸受
47a、47b スラスト軌道輪
48 玉
50 外径側スリーブ
51 円筒部
52 内向鍔部
53、53a 外向鍔部
54 内径側スリーブ
55 スラストニードル軸受
56 円筒部
57 皿板ばね
58 ラジアルニードル軸受
59 円筒部
60 外向鍔部
61 凹溝
62 内輪軌道
63 外輪
64 外輪軌道
65 玉
66 玉軸受
67 円筒面

Claims (3)

  1. 回転軸(15a)と、この回転軸(15a)の一端部に、内側面をこの回転軸(15a)の中央側に向け、この回転軸(15a)の軸方向に亙る変位を制限した状態で支持した第一外側ディスク(2A)と、この回転軸(15a)の中間部他端寄り部分に、内側面をこの回転軸(15a)の中央側に向けた状態で、この回転軸(15a)の軸方向に亙る変位自在に支持した第二外側ディスク(2B)と、この第二外側ディスク(2B)を上記第一外側ディスク(2A)に押圧しつつ回転駆動するローディングカム装置(9a)と、その内側面を第一外側ディスク(2A)の内側面に対向させた状態で上記第一、第二外側ディスク(2A)(2B)と同心に、且つこれら第一、第二外側ディスク(2A)(2B)とは独立した回転自在に支持された第一内側ディスク(4)と、その内側面を第二外側ディスク(2B)の内側面に対向させた状態で上記第一内側ディスク(4)と同心に、且つこの第一内側ディスク(4)と同期した回転自在に支持された第二内側ディスク(4)と、上記第一外側ディスク(2A)と第一内側ディスク(4)との間部分で、これら各ディスク(2A)(4)の中心軸と交差する事はないが、この中心軸の方向に対して直角方向となる捻れの位置に存在する複数本の第一枢軸と、これら各第一枢軸を中心として揺動する複数個の第一トラニオンと、これら各第一トラニオンの内側面から突出した第一変位軸と、これら各第一変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、上記第一外側ディスク(2A)の内側面と第一内側ディスク(4)の内側面との間に挟持された複数個の第一パワーローラと、上記第二外側ディスク(2B)と第二内側ディスク(4)との間部分で、これら各ディスク(2B)(4)の中心軸と交差する事はないが、この中心軸の方向に対して直角方向となる捻れの位置に存在する複数本の第二枢軸と、これら各第二枢軸を中心として揺動する複数個の第二トラニオンと、これら各第二トラニオンの内側面から突出した第二変位軸と、これら各第二変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、上記第二外側ディスク(2B)の内側面と第二内側ディスク(4)の内側面との間に挟持された複数個の第二パワーローラとを備え、上記第一、第二両内側ディスク(4)(4)は上記回転軸(15a)の中間部周囲に、この回転軸(15a)とは独立した、且つ互いに同期した回転自在に支持されているトロイダル型無段変速機に於いて、上記回転軸(15a)の他端部で上記第二外側ディスク(2B)の外側面から突出した部分に固設された外向フランジ状の鍔部(45)(45a)と、この鍔部(45)(45a)と上記ローディングカム装置(9a)を構成するローディングカム(10a)との間に設けた、スラスト荷重を支承自在な軸受(46)(66)と、この軸受(46)(66)と上記第二外側ディスク(2B)との間に、トロイダル型無段変速機の運転時に発生するスラスト荷重の作用方向に関して上記ローディングカム(10a)と並列に設けられ、上記第二外側ディスク(2B)を上記第一外側ディスク(2A)に向けて弾性的に押圧する予圧ばね(42)とを備え、上記ローディングカム(10a)が、上記スラスト荷重を支承する軸受(46)(66)を構成し、上記鍔部(45)(45a)に対し回転する軌道輪(47b)(63)の周囲に直接又はスリーブ(50)を介して軸方向に亙る変位自在に外嵌支持されており、上記ローディングカム(10a)と上記軌道輪(63)又はスリーブ(50)との間に、このローディングカム(10a)と軌道輪(63)又はスリーブ(50)との間隔を広げる方向の弾力を有し、上記ローディングカム装置(9a)に予圧を付与する第二の予圧ばね(57)を設けている事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 第二の予圧ばね(57)が、軌道輪(63)又はスリーブ(50)の外径寄り部分とローディングカム(10a)の径方向中間部との間に設けられると共に、このローディングカム(10a)の内径寄り部分と上記軌道輪(63)又はスリーブ(50)の内径寄り部分とが対向しており、上記第二の予圧ばね(57)の弾力に基づいてローディングカム装置(9a)の軸方向寸法が最も小さくなった状態で、上記ローディングカム(10a)の内径寄り部分上記軌道輪(63)又はスリーブ(50)の内径寄り部分との間にスラスト方向に亙る隙間が存在する、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
  3. スラスト荷重を支承自在な軸受(46)(66)と第二外側ディスク(2B)との間にスラスト軸受(55)を、スラスト荷重の作用方向に関して、予圧ばね(42)と直列に配置した、請求項1〜2の何れかに記載したトロイダル型無段変速機。
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