JPH039342B2 - - Google Patents

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JPH039342B2
JPH039342B2 JP19451787A JP19451787A JPH039342B2 JP H039342 B2 JPH039342 B2 JP H039342B2 JP 19451787 A JP19451787 A JP 19451787A JP 19451787 A JP19451787 A JP 19451787A JP H039342 B2 JPH039342 B2 JP H039342B2
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driven
friction wheel
friction
ring
rotating body
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JP19451787A
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JPS6440755A (en
Inventor
Kikuzo Takamya
Yoshitaka Tamura
Kyobumi Hirai
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Bridgestone Cycle Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Cycle Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6440755A publication Critical patent/JPS6440755A/ja
Publication of JPH039342B2 publication Critical patent/JPH039342B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、産業機械および搬送機器等に装備す
るのに適した汎用の無段変速装置に関するもので
ある。
(従来の技術) 有段の変速装置は、その段階的変速時にシヨツ
クが発生し、また常に最適な出力回転が得られな
いという問題点がある。
無段変速装置は、このような問題点を解消する
ものであるが、従来の機械式無段変速装置として
は、摩擦車式無段変速機が多く実用化されてい
る。一例としてあげれば実公昭49−29168号公報
に開示されたものがある。
(発明が解決しようとする問題点) 上述した従来の摩擦車式無段変速装置は、主に
円錐車の摩擦伝動接点の回転半径を無段階に変え
ることによつて無段の変速伝動を行うものであ
る。しかしながら円錐車の摩擦伝動接点は、ヘル
ツ応力によつてそのピツチラインに相当する接触
軌道が帯状となるから、その接触軌道上の径の大
きい側と小さい側において、一方に正、一方に負
のすべりを発生する結果、これが内部摩擦損失と
なつて伝動効率を低下させるという問題点があ
る。また変速比が最高、最低の時は、駆動摩擦車
および従動摩擦車に対する摩擦伝動接点のピツチ
ライン径の比が1:2〜1:4というように大き
くなるため、前記した正、負のすべりが急増し、
いわゆるトツプやローの伝動時において伝動効率
が著しく低下するという問題点があつた。
上述の問題点を解決するため本発明者等は先
に、入力軸に対して偏心量調整自在にした駆動摩
擦車を回転自在に設け、この駆動摩擦車と同心の
内歯歯車をこの駆動摩擦車と一体的に形成し、前
記入力軸と同心の2個の内歯歯車をこの入力軸と
一体的に形成し、この一方の内歯歯車と前記駆動
摩擦車と一体の内歯歯車を中間伝動歯車を介して
噛合連結し、前記入力軸を中心にして中空円筒状
の従動回転体を回転自在に設けると共に、この従
動回転体の内周に従動回転体と共に回転する従動
摩擦車を設け、この従動摩擦車と前記駆動摩擦車
とを圧接係合させ、前記従動回転体に遊星キヤリ
ヤを一体的に設け、この遊星キヤリヤに枢支した
遊星歯車を前記入力軸と一体の他方の内歯歯車に
噛合させると共に、前記入力軸と同心の出力軸と
一体の太陽歯車に噛合させてなる無段変速装置
(特願昭61−272921号)を発明した。
しかしながら、この装置は駆動摩擦車と従動摩
擦車とがばね力によつて圧接することにより伝動
するものであるから、負荷が大きくなつた場合に
スリツプが生じやすくなるという問題点があつ
た。
(問題点を解決するための手段) 上述の問題点を解決するため本発明において
は、駆動摩擦車と従動摩擦車とを偏心させながら
圧接して伝動するようにした摩擦車式無段変速装
置において、駆動摩擦車の外周部に駆動摩擦リン
グをスプライン嵌合し、中空円筒状の従動回転体
の内部に中空円筒状の可動従動回転体を設け、こ
の従動回転体と可動従動回転体との間に、円周上
に配列したボールと、そのボールの両側に配置し
たリング状のリテーナと、各リテーナの外側に配
置した弾性体リングよりなる軸受をそれぞれ配置
し、この従動回転体と可動従動回転体にそれぞれ
前記駆動摩擦リングを挾む従動摩擦車を設け、前
記従動回転体の内周にこの従動回転体と共に回転
して前記可動従動回転体に推力を与える円筒端面
カムを設け、このカムの作用によつて前記従動摩
擦車を前記駆動摩擦リングに圧接するようにして
無段変速装置を構成する。
(作 用) 上述のように本発明においては、駆動摩擦車と
スプライン嵌合した駆動摩擦リングを従動回転体
と可動従動回転体にそれぞれ設けた従動摩擦車に
より挾圧するようにし、この従動摩擦車と駆動摩
擦リングとの間にスリツプが生じると、前記従動
回転体と可動従動回転体との間に回転位相差が生
じ、その結果円筒端面カムの作用によつて従動摩
擦車が前記駆動摩擦リングに前よりも強く圧接す
るようになる。
すなわちこの円筒端面カムは、摩擦車間にスリ
ツプが生じると摩擦車間の圧接力を高める倍力機
構として作用する。
したがつて本発明によれば、負荷が増大してス
リツプが生じようとしても摩擦車間の圧接力がそ
のスリツプに対応して増大するから、負荷の増大
に伴うスリツプの発生を著しく減少させることに
より、伝動効率を高めることができる。
特に本発明においては、従動回転体の内部に中
空円筒状の可動従動回転体を設け、この従動回転
体と可動従動回転体との間に、円周上に配列した
ボールと、そのボールの両側に配置したリング状
のリテーナと、各リテーナの外側に配置した弾性
体リングよりなる軸受をそれぞれ配置したから、
駆動摩擦リングと従動摩擦車とが互に偏心して部
分接触した場合に可動従動回転体が従動回転体に
対して偏倚力をうけ、その結果可動従動回転体が
従動回転体に対してわずかに傾動すると、前記し
た円周上に配列したボールとその両側に配置した
リング状のリテーナとによるボールベアリング面
が可動従動回転体の軸線に直交する面に対して若
干傾くと共に、各リテーナの外側に配置した弾性
リングが部分的に圧縮されるが、このボールベア
リング面の傾き、および弾性リングの部分的圧縮
変形は、従動回転体および可動従動回転体が180
度回転すれば解除されるため装置に無理を与える
ことがない。
すなわち本発明の上述した軸受構造によれば、
この無段変速装置の駆動摩擦車と従動摩擦車とが
互に偏心状態で部分接触する伝動状態において
も、装置各部に無理を与えることがなくなる。
(実施例) 以下、第1図〜第8図について本発明の一実施
例を説明する。
図中1は中空円筒状のケース本体、2はケース
本体1と一体に形成したベース、3はケース本体
1の入力側にボルト4により接続した入力側ケー
ス蓋、5はケース本体1の出力側にボルト6によ
り接続した出力側ケース蓋、7はケース本体1の
上部に設けたオイルキヤツプ、8はケース本体1
の底部に設けた排油栓である。
本実施例においては、出力側ケース蓋5のボス
部5aを貫通する出力軸9を軸受10,11を介
して回転自在に設け、この出力軸9の内側端部に
は円形凹陥部9aを設けると共に、その外周部に
太陽歯車12を出力軸9と一体に形成する。13
はボス部5aの外側にボルト14により取り付け
た軸受押えである。
また出力軸9と同心の入力軸15を入力側ケー
ス蓋3を貫通すると共に、その内側端部を出力軸
9の円形凹陥部9a内に軸受16を介して回転自
在に挿入する。17は入力軸15がケース蓋3を
貫通する部分に設けた軸受、18はボルト19,
20によりケース蓋3に取り付けた軸受押えであ
る。
また入力軸15と同心の2個の内歯歯車21,
22を背中合わせにしてボルト23により結合す
ると共に、この結合体をボルト24およびキー2
5を介して入力軸15に固着する。
また第4図および第5図に示すように、入力軸
15の中心01に対してl1だけ偏心した内側偏心カ
ム26を入力軸15に対して回転自在に嵌装する
と共に、その外側端部を第1図に示すようにケー
ス蓋3内に嵌入してボルト20およびキー27に
より固定する。28は入力軸15と内側偏心カム
26との間に介装した軸受である。
また第4図および第5図に示すように、内側偏
心カム26の中心O2に対してl2だけ偏心した外側
偏心カム29を内側偏心カム26に対して回転自
在に嵌装する。なお、この場合l1=l2とする。
また外側偏心カム29の入力側に中空円筒部2
9aを一体に形成し、この中空円筒部29aの入
力側端面に、内側偏心カム26を中心軸とするウ
オームホイール30をボルト31により固定して
設け、このウオームホイール30と噛合するウオ
ーム32と一体の軸32aを、第2図に示すよう
にケース蓋3に対して回転自在に設ける。33は
ブツシユ、34は円筒状の止めねじ、35は軸3
2aに固着したハンドルである。
また外側偏心カム29の外周に中空円筒状の駆
動回転体36を軸受37を介して回転自在に設
け、この駆動回転体36の入力側端部に駆動摩擦
車38を駆動回転体36と一体に設けると共に、
この駆動摩擦車38の外周にスプライン38aを
設け、このスプライン38aと嵌合するスプライ
ン39aを内周に有するリング状の駆動摩擦リン
グ39を駆動摩擦車38の外周部にスプライン嵌
合する。また駆動回転体36の出力側端面に、前
記内歯歯車22と同様の内歯歯車40を駆動回転
体36と同心にしてボルト41により固定して設
ける。なお42は外側偏心カム29の出力側端面
にボルト43によつて固定した軸受押え板であ
る。
また第1図および第3図に示すように、外側偏
心カム29が内側偏心カム26の回りに回動して
も、常に内歯歯車40と噛合すると共に、内歯歯
車22とも噛合する中間伝動歯車44を軸受45
を介して内側偏心カム26に回転自在に設ける。
46はワツシヤ、47はカラーである。
また中空円筒状の胴部48aと、入力側フラン
ジ部48bと、出力側フランジ部48cとを、そ
れぞれボルト49により一体に結合した従動回転
体48を、入力軸15および出力軸9を中心にし
てケース本体1内に軸受50,51を介して回転
自在に設け、この従動回転体48の胴部48aの
入力側の内周に中空円筒状のボールレース52を
嵌着すると共に、胴部48aの出力側の内周に中
空円筒状のボールレース53を嵌着する。そして
前記ボールレース52と入力側フランジ部48b
との隅角部に、前記駆動摩擦リング39の肩部と
接合する片側の従動摩擦車54をボルト55によ
つて固定して設ける。
またこの従動摩擦車54と対向して設けるもう
一方の従動摩擦車56を、従動回転体48内に回
転自在に設けた中空円筒状の可動従動回転体57
と一体的に結合して、従動摩擦車54,56が前
記駆動摩擦リング39を挾持するように設ける。
58は従動摩擦車56と可動従動回転体57とを
連結するリング状の連結板、59はボルトであ
る。
従動摩擦車56と可動従動回転体57との結合
体を従動回転体48に対して回転自在に支持する
軸受60としては、前記ボールレース52と従動
摩擦車56との間、およびボールレース53と可
動従動回転体57の出力側端部に設けたインナー
レース61との間に設ける。
すなわち62は軸受60のボール、63はその
ボール62の両側に配置したリテーナ、64はリ
テーナ63の外側に設けた弾性リングである。
また従動回転体48の胴部48aと出力側フラ
ンジ部48cとの隅角部に円筒端面カム65を従
動回転体48と一体に回転するように設ける。6
6はこの円筒端面カム65の基部と出力側フラン
ジ部48cとの間に介挿した弾性板、67は円筒
端面カム65の基部の複数個所に設けた孔と出力
側フランジ部48cとの間に介装したコイルば
ね、65aは円筒端面カム65の基部において、
その軸線方向に設けた切欠溝、68は従動回転体
48を貫通して切欠溝65aに嵌入するようにし
たトルク伝達ピンである。
円筒端面カム65のカム面である円筒端面は、
第7図および第8図に示すように連続山形状に形
成されている。69はそのカム面にリテーナ70
を介して配列したボールで、71はこのリテーナ
70の止めピンである。
また72は円筒端面カム65と対向して可動従
動回転体57にボルト73により固定して設けた
円筒端面カムであり、このカム面である円筒端面
は、第7図および第8図に示すように連続山形状
に形成されている。
また第1図および第6図に示すように、従動回
転体48の出力側フランジ部48cの内側に遊星
キヤリヤ74をボルト75により固定し、この遊
星キヤリヤ74に複数個(本実施例では3個)の
遊星歯車76を軸77および軸受78により回転
自在に設け、これらの遊星歯車76を前記内歯歯
車21に内接噛合させると共に、出力軸9と一体
の太陽歯車12にそれぞれ外接噛合させる。なお
79は内歯歯車21のボス部と遊星キヤリヤ74
との間に設けた軸受である。
つぎに上述のように構成した本発明装置の作用
を説明する。第2図においてハンドル35を回転
させると、ウオーム32、ウオームホイール30
を介して外側偏心カム29がケース蓋3に固定し
た内側偏心カム26に対して回動するため、入力
軸15および出力軸9に対する外側偏心カム29
の偏心量を自由に変化させることができる。第
1,4図は外側偏心カム29の入力軸15に対す
る偏心量がゼロの場合を示すもので、この状態で
は駆動摩擦車38および駆動摩擦リング39と従
動摩擦車54,56とが同心になるため、駆動摩
擦リング39と従動摩擦車54,56は全周にお
いて接触し、しかも従動摩擦車56がコイルばね
67の作用により駆動摩擦リング39を従動摩擦
車54に圧接させているため、駆動摩擦車38が
回転すれば従動摩擦車54,56もほとんどすべ
ることなく一体的に回転する。
しかしながら負荷が増大して駆動摩擦リング3
9と従動摩擦車54との間に滑りが生ずると、他
方の従動摩擦車56は従動回転体48に対して回
転自在であるため、たとえ駆動摩擦リング39と
従動摩擦車54との間に滑りが生じても、他方の
従動摩擦車56は駆動摩擦リング39と一体的に
回転しようとする。
このため一方の従動摩擦車54と一体的に連結
している円筒端面カム65と他方の従動摩擦車5
6と一体的に連結している円筒端面カム72との
間に回転位相差が生ずる。
すなわち駆動車と従動車との間に滑りが生じな
い場合は第7図に示すように円筒端面カム65と
72とが密接した状態で同一回転をしているが、
駆動車と従動車との間に滑りが生じると、第8図
に示すようにカム65が滑りを生じて若干おそく
なつた例えば矢印Aの速度で回転するのに対し
て、カム72は滑りのないそれより速い矢印Bの
速度で回転する。このためカム65と72の間に
回転位相差が生じ、その結果生ずる斜面の作用に
よつてカム72に矢印Cの方向の推力を与える。
この推力は従動摩擦車54,56による駆動摩
擦リング39の挾持力になるため、本発明によれ
ば摩擦伝動部に滑りが生ずると、摩擦伝動部の圧
接力がさらに増大して滑りをなくするように作用
する。
上述のように外側偏心カム29が入力軸15と
同心状態において、入力軸15が第4図の矢印D
の方向に回転すれば、入力軸15と一体の内歯歯
車21,22が第6図の矢印Eの方向に回転し、
内歯歯車22と噛合する中間伝動歯車44、およ
びこの中間伝動歯車44と噛合する内歯歯車40
を介して、この内歯歯車40と一体的に結合した
駆動摩擦車38も第4図の矢印Fの方向に入力軸
15と一体的に回転する。しかして上述したよう
に駆動摩擦車38が回転すれば、スプライン38
a,39aを介して駆動摩擦リング39が共に回
転するから、従動摩擦車54,56も第4図の矢
印Gの方向に入力軸15と一体的に回転する。ま
た従動摩擦車54,56が回転すれば、従動摩擦
車54と一体に結合した従動回転体48も入力軸
15と共に回転するから、この従動回転体48と
一体的に結合した遊星キヤリヤ74を介して、各
遊星歯車76も、内歯歯車21が入力軸15と一
体的に回転しているから入力軸15と一体的に公
転する。その結果、第6図に示すように、これら
の遊星歯車76と噛合する太陽歯車12も出力軸
9と共に、入力軸15と一体的に回転する。すな
わちこの場合の入力軸15の回転と、出力軸9の
回転比は1:1である。この状態が本無段変速装
置の所謂トツプの変速状態である。
つぎにこのトツプの変速状態より第2図のハン
ドル35を操作して外側偏心カム29を約180゜回
動させると、外側偏心カム29が第3,5図の最
大偏心状態になるから、それに伴つて駆動摩擦車
38および駆動摩擦リング39も第3,5図に示
すように従動摩擦車54,56に対して偏心す
る。このため駆動摩擦リング39と従動摩擦車5
4,56との接触部は、第3,5図に示すH点付
近のみになる。そしてこの状態で入力軸15を介
して駆動摩擦リング39が第5図の矢印Iの方向
に回転すると、従動摩擦車54,56も矢印Jの
方向に回転するが、この場合両摩擦車の摩擦伝動
点Hまでの回転半径に差が生ずる。すなわち第5
図において入力軸15および従動摩擦車56の中
心を01とし、駆動摩擦リング39の中心を03
し、03からH点までの半径をR1とし、01からH点
までの半径をR2とすると、R1<R2となる。この
ためこの場合は、駆動摩擦リング39に対して従
動摩擦車54,56は減速されて回転することに
なる。本実施例の場合その減速比は1:0.67程度
である。すなわち入力軸15の回転1に対して
0.33だけ減速することになる。
そして従動摩擦車54,56が減速回転する
と、従動回転体48を介して、この従動回転体4
8と一体の遊星キヤリヤ74が第6図の矢印Kの
方向に減速回転する。他方遊星キヤリヤ74より
外側の内歯歯車21は、入力軸15にキー25を
介して固定されているから、第6図の矢印Eで示
すように遊星キヤリヤ74より速い速度で同方向
に回転する。このため各遊星歯車76は、第6図
において矢印Kのように公転すると共に、矢印L
の方向に自転するから、これらの遊星歯車76と
噛合する太陽歯車12はさらに減速されることに
なる。すなわちこの遊星歯車装置は、従動摩擦車
54,56の減速をさらに増幅する。本実施例に
おける増幅倍数は約3であるから、最低の変速状
態(ロー)における出力軸9の回転は、前記摩擦
伝動部の減速率0.33の3倍、すなわち−0.33×3
≒−1で、1−1=0であるから略ゼロになる。
そして第2図のハンドル35の操作量を前記し
たトツプとローとの中間の任意の操作量とすれ
ば、ローからトツプまでの間で無段の変速比が得
られることになる。
なお本装置は必要があれば、前記した減速率ま
たは増幅倍数を大きくすることによつて、入力軸
に対して出力軸を逆回転させることもできる。
特に本発明においては、従動回転体48の内部
に中空円筒状の可動従動回転体57を設け、この
従動回転体48と可動従動回転体57との間に、
円周上に配列したボール62と、そのボール62
の両側に配置したリング状のリテーナ63と、各
リテーナ63の外側に配置した弾性体リング64
よりなる軸受60をそれぞれ配置したから、第9
図の説明図に示すように、駆動摩擦車39と、従
動摩擦車54,56とが同心状態である場合は、
可動従動回転体57が従動回転体48に対して傾
動することなく軸受60も正しい位置にセツトさ
れている。
しかしながら第10図の説明図に示すように、
駆動摩擦車39と従動摩擦車54,56とが互に
偏心して部分接触した場合には、可動従動回転体
57が従動回転体48に対して偏倚力をうけ、そ
の結果可動従動回転体57が従動回転体48に対
してわずかに傾動すると、前記した円周上に配列
したボール62とその両側に配置したリング状の
リテーナ63とによるボールベアリング面が可動
従動回転体57の軸線に直交する面に対して若干
傾くと共に、各リテーナ63の外側に配置した弾
性リング64が部分的に圧縮されるが、このボー
ルベアリング面の傾き、および弾性リング64の
部分的圧縮変形は、従動回転体48および可動従
動回転体57が180度回転すれば解除されるため
装置に無理を与えることがない。
(発明の効果) 上述のように本発明装置は摩擦伝動用に円錐車
を使用せず、入力軸15に対して偏心量調整自在
にした駆動摩擦リング39と、従動回転体48と
共に回転する従動摩擦車54,56とを圧接係合
によつて直接接触するようにし、特にトツプの変
速状態においては駆動摩擦リング39と従動摩擦
車54,56が同心状態で接合するようにしたか
ら、この場合駆動摩擦リング39と従動摩擦車5
4,56は全周において圧接接合する結果、すべ
りのない100%近くの極めて高い伝動効率を得る
ことができる。
また従動摩擦車54,56に対して駆動摩擦リ
ング39が偏心して、両摩擦車が部分的に接合す
るトツプ以外の変速状態になつても、両摩擦車に
おける摩擦伝動接点Hのピツチライン径の比は
1:2より近接したものとなるから、摩擦伝動接
触線が前記のピツチライン上にかなり長く形成さ
れると共に、ピツチラインの両側に存在する正、
負のすべり帯域も従来のものより狭くなる結果、
トツプ以外の変速域においてかなり高い伝動効率
を得ることができる。
また本発明装置においては、中空円筒状の従動
回転体48の内部に中空円筒状の可動従動回転体
57を設け、この従動回転体48と可動従動回転
体57との間に、円周上に配列したボール62
と、そのボール62の両側に配置したリング状の
リテーナ63と、各リテーナ63の外側に配置し
た弾性体リング64よりなる軸受60をそれぞれ
配置したから、上述したようにこの軸受構造によ
れば、この無段変速装置の駆動摩擦車39と従動
摩擦車54,56とが互に偏心状態で部分接触す
る伝動状態においても、装置各部に無理を与える
ことがなくなる。
また本発明においては、駆動摩擦車38とスプ
ライン嵌合した駆動摩擦リング39を従動回転体
48と可動従動回転体57にそれぞれ設けた従動
摩擦車54,56により挾圧するようにし、この
従動摩擦車54,56と駆動摩擦リング39との
間にスリツプが生じると、前記従動回転体48と
可動従動回転体57との間に回転位相差が生じ、
その結果円筒端面カム65,72の作用によつて
従動摩擦車54,56が前記駆動摩擦リング39
に前よりも強く圧接するようになる。
すなわちこの円筒端面カム65,72は、摩擦
車間にスリツプが生じると摩擦車間の圧接力を高
める倍力機構として作用する。
したがつて本発明によれば、負荷が増大してス
リツプが生じようとしても摩擦車間の圧接力がそ
のスリツプに対応して増大するから、負荷の増大
に伴うスリツプの発生を著しく減少させることに
より、伝動効率を高めることができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の縦断側面図、第2図はそ
の一部を第1図の−断面で示す入力側より見
た正面図、第3図は第1図の偏心カムが偏心した
状態を一部断面で示す側面図、第4図は第1図の
−断面図、第5図は第3図の−断面図、
第6図は第1図の−断面図、第7図は円筒端
面カム部の斜視図、第8図はその作用説明図、第
9図および第10図は本発明装置の作用説明図で
ある。 1……ケース本体、2……ベース、3……入力
側ケース蓋、5……出力側ケース蓋、9……出力
軸、12……太陽歯車、15……入力軸、21,
22……内歯歯車、26……内側偏心カム、29
……外側偏心カム、30……ウオームホイール、
32……ウオーム、35……ハンドル、36……
駆動回転体、38……駆動摩擦車、39……駆動
摩擦リング、40……内歯歯車、44……中間伝
動歯車、48……従動回転体、54,56……従
動摩擦車、57……可動従動回転体、60……軸
受、62……ボール、63……リテーナ、64…
…弾性リング、65,72……円筒端面カム、7
4……遊星キヤリヤ、76……遊星歯車。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 駆動摩擦車と従動摩擦車とを偏心させながら
    圧接して伝動するようにした摩擦車式無段変速装
    置において、駆動摩擦車の外周部に駆動摩擦リン
    グをスプライン嵌合し、中空円筒状の従動回転体
    の内部に中空円筒状の可動従動回転体を設け、こ
    の従動回転体と可動従動回転体との間に、円周上
    に配列したボールと、そのボールの両側に配置し
    たリング状のリテーナと、各リテーナの外側に配
    置した弾性体リングよりなる軸受をそれぞれ配置
    し、この従動回転体と可動従動回転体にそれぞれ
    前記駆動摩擦リングを挾む従動摩擦車を設け、前
    記従動回転体の内周にこの従動回転体と共に回転
    して前記可動従動回転体に推力を与える円筒端面
    カムを設け、このカムの作用によつて前記従動摩
    擦車を前記駆動摩擦リングに圧接するようにした
    ことを特徴とする無段変速装置。
JP19451787A 1987-08-05 1987-08-05 Continuously variable transmission Granted JPS6440755A (en)

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JPS6440755A JPS6440755A (en) 1989-02-13
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JPS6440755A (en) 1989-02-13

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