JP4807203B2 - 両面記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、媒体の搬送を行うとともに搬送された媒体の両面に記録を施す両面記録装置及びその記録方法に係り、特に一方の面に記録が施された媒体を他方の面に記録を施すべく反転させる際に記録の乾燥を待つ技術に関する。
従来、両面記録装置の1種として両面印刷装置が知られている(例えば特許文献1、2等)。この種の両面印刷装置には、表面印刷後に用紙を反転させる反転ユニットを備えている。そして、表面印刷終了後、反転装置によって用紙は裏面が被記録面となるように反転ユニットにより反転される。
例えば特許文献1に記載の両面印刷装置において、用紙の片面(表面)が印刷された後、直ぐに反転させると、印刷が乾燥しておらず、印刷装置内の用紙搬送経路上の各所をインクで汚す問題や、印刷された用紙の印刷面が擦れて印刷画像がにじむ等の画像品質低下の問題があった。このため、特許文献1に記載された印刷装置では、表面印刷後に用紙を表裏反転させる際に、印刷された画像等のインクが乾燥するまで待機させる待機時間(乾燥時間)が設定されるようになっていた。そして、乾燥時間が経過してインクが十分乾燥した後に、用紙を反転させる反転動作が行われる構成であった。
ところで、インクジェット方式の印刷装置には、記録ヘッドのノズル内のインクが増粘しないように予防・修復するメンテナンス装置が装備されている。メンテナンス装置はキャップを備え、印刷を行わない待機中の記録ヘッドはそのノズル開口面がキャップで封止される。また、キャッピングされていない期間においては、ノズル内のインクの増粘を防止すべく、定期的に記録とは関係のないインクを吐出するフラッシングを行い、ノズル内のインクを新しいインクと交換(入れ替え)してノズルの目詰まりを防止している。メンテナンス装置は記録ヘッドの移動経路上の一端位置(ホーム位置)に配置され、記録ヘッドは待機する際、ホーム位置へ移動してキャッピング状態で待機する。また、記録ヘッドの移動経路上においてホーム位置と反対側の他端位置(フラッシング位置)には、フラッシングによるインク滴を捨てる貫通孔が設けられ、フラッシングの際、記録ヘッドはフラッシング位置へ移動してフラッシングを行う。なお、印刷装置によっては、キャップにフラッシングする機種や、記録ヘッドの移動経路上両端2箇所にフラッシング位置が設定されている機種もある。なお、乾燥時間を経過するまで待機する場合、記録ヘッドは移動経路上の一端位置で待機することになる。
特開2004−3145505号公報 特開2006−188068号公報
ところで、フラッシングは例えば5〜15秒の範囲内の所定時間を経過する度に実施される。乾燥時間が比較的長い(例えば20秒以上)場合、定期的に行われるフラッシングが待機期間中に複数回行われる場合があった。このため、インクが印刷以外の用途で無駄に消費されるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、記録の乾燥を待つ待機時間が設定される両面記録装置において、媒体が反転されて他方の面の記録開始を待つ待機中における記録手段の無駄な液体消費を少なく抑えることができる両面記録装置及びその記録方法を提供することにある。
本発明は、シート状の媒体に液体を吐出して記録を施す記録手段と、該媒体の一方の面への記録後に該媒体の他方の面に記録を行うべく該媒体を表裏反転させる反転手段とを備えた両面記録装置であって、前記記録手段をキャッピングするキャッピング手段と、前記媒体の一方の面への記録終了後に前記反転手段による反転動作を開始するに先立ち前記記録が乾燥するのを待つために予め設定された待機時間が閾値を超えるか否かを判断する判断手段と、前記キャッピングがなされていないときの前記記録手段に記録と関係のない液体を定期的に吐出させる第一位置と、前記記録手段への前記キャッピングが可能な第二位置とに前記記録手段を移動させる移動手段と、前記記録手段による前記媒体の一方の面への記録が終わった後、前記待機時間が前記閾値を超えない場合は、前記記録手段を前記第一位置へ移動させて待機させ、一方、前記待機時間が前記閾値を超える場合は、前記記録手段を第二位置へ移動させて前記キャッピング手段によりキャッピングされた状態で待機させるように前記移動手段及び前記キャッピング手段を制御する制御手段とを備えたことを要旨とする。
これによれば、記録手段による媒体の一方の面への記録終了後、設定された待機時間が閾値を超えない場合は、記録手段を第一位置へ移動させて該第一位置で待機させる。一方、待機時間が閾値を超える場合は、記録手段を第二位置へ移動して、キャッピングされた状態で該第二位置にて待機させる。よって、閾値を超える比較的長い待機時間が設定された場合は、その待機時間の経過後に他方の面が被記録面となるように反転された媒体への記録が開始されるまでの待ち時間が長くなるものの、記録手段はキャッピングされた状態で待機するので、その待機中にフラッシングは行われない。このため、フラッシングによる液体の無駄な消費を少なく抑えることができる。一方、待機時間が閾値を超えず比較的短い場合は、次に媒体の他方の面への記録が開始されるまでの待ち時間が短い。このため、その待機中に記録と関係のない液体の吐出が定期的に行われても、その間の吐出回数が零回又は少ない回数に抑えられ、記録手段から液体が無駄に消費されることを抑制できる。また、この場合、キャッピング動作が不要なことから、他方の面への記録開始までに行われる必要がある動作が少なく済み、他方の面への記録を、待機時間が閾値を超える場合に比べ早期に開始できる。
また、本発明の記録装置においては、前記第一位置と前記第二位置は、前記記録手段の移動経路上において該記録手段が記録を行う記録領域を間に挟んだ両側に位置設定されており、前記制御手段は、前記記録手段が前記第二位置で待機する場合は、前記一方の面への記録が終了した前記媒体の前記反転手段による排出が開始された後、かつ該反転手段が反転させた前記媒体の再給送が終わる前に、前記記録手段を前記第二位置から前記第一位置へ移動させるように前記移動手段を制御することが好ましい。
これによれば、記録手段が第二位置で待機する場合は、媒体の反転手段側への排出が開始された後、かつ該反転手段による媒体の再給送が終了する前に、記録手段を第二位置から第一位置へ移動させる。よって、例えば記録手段が他方の面への記録を開始する記録開始位置である第一位置へ移動する必要がある場合、この移動を記録手段の移動経路と相対する位置に媒体が存在しなくなるタイミングで行うことが可能になるので、記録手段が媒体に擦れて該媒体を汚す心配がない。もちろん、再給送終了後に記録手段を第二位置から第一位置へ移動させる方法も考えられるが、この場合、他方の面への記録開始時期が遅れる。これに対し、この発明では、反転動作の途中で媒体が記録手段の移動経路と相対する位置に存在しないときに、記録手段を第二位置から第一位置へ移動させることができるので、媒体が汚れる心配がないだけでなく、他方の面への記録開始時期の遅れも回避できる。
また、本発明の記録装置においては、前記反転手段による前記反転動作は、前記媒体を前記反転手段へ排出する排出動作と、排出された該媒体を前記反転手段から前記記録手段側へ再給送する再給送動作とに分かれ、前記記録手段を前記第二位置で待機させた場合、前記反転手段は、前記待機時間が経過すると、前記排出動作と前記再給送動作を連続して実行し、前記制御手段は、前記排出動作で前記媒体が前記記録手段の移動経路と相対する位置に存在しなくなった以後、前記再給送動作で前記媒体が前記記録手段の移動経路と相対する位置に到達する前に、前記記録手段を前記第二位置から前記第一位置へ移動させることが好ましい。
これによれば、記録手段が第二位置で待機する場合、反転手段は、待機時間が経過すると、排出動作と再給送動作とを連続して実行する。このとき、排出動作で媒体が記録手段の移動経路と相対する位置に存在しなくなった以後、再給送動作で媒体が記録手段の移動経路と相対する位置に到達する前に、記録手段は第二位置から第一位置へ移動する。このため、第二位置から第一位置へ移動する記録手段が、排紙中もしくは再給送中の媒体と擦れてその媒体を汚す心配がなくなる。
また、本発明の記録装置においては、前記待機時間が設定される設定状態と、前記待機時間が設定されない非設定状態とのうち一方が選択され、該設定状態が選択されているときに前記待機時間が設定される構成であり、前記判断手段は、前記設定状態が選択されていることをもって、前記待機時間が前記閾値を超えたと判断することが好ましい。
これによれば、待機時間が設定される設定状態であることをもって、待機時間が閾値を超えると判断する。設定状態である場合、記録手段は第二位置でキャッピングされた状態で待機し、非設定状態である場合、記録手段は第一位置で待機する。設定状態の場合、非設定状態に比べ、記録と関係のない液体の吐出回数が増える可能性が高くなるので、キャッピング状態で待機する。また、設定状態か非設定状態かを判断すればよいので、簡単に判断できる。
また、本発明の記録装置においては、シート状の媒体に記録を施す記録手段と、該媒体の一方の面への記録後に該媒体の他方の面に記録を行うべく該媒体を表裏反転させる反転手段とを備えた両面記録装置の記録方法であって、前記媒体の一方の面への記録終了後に前記反転手段による反転動作を開始するに先立ち前記記録が乾燥するのを待つために予め設定された待機時間が閾値を超えるか否かを判断する判断ステップと、前記記録手段による前記媒体の一方の面への記録終了後、前記待機時間が前記閾値を超えなければ、前記記録手段を記録と関係のない液体の吐出を定期的に行わせる第一位置へ移動させて待機させ、一方、前記待機時間が前記閾値を超えれば、前記記録手段を第二位置へ移動させてキャッピング状態で待機させる待機ステップと、前記一方の面への記録が終了した前記媒体を他方の面が被記録面となるように反転させるとともに、当該反転を行うに当たり、前記待機時間が設定されている場合は、当該待機時間の経過を待ってから当該反転を開始する反転ステップとを備えたことを要旨とする。これによれば、上記の両面記録装置の発明と同様の効果が得られる。
また、本発明の記録方法においては、前記第一位置と前記第二位置は、前記記録手段の移動経路上において該記録手段が記録を行う記録領域を間に挟んだ両側に位置設定されており、前記記録手段が前記第二位置で待機する場合は、前記一方の面への記録終了後の前記媒体を前記反転手段により排出させた後、かつ該反転手段が前記媒体を反転させた状態で再給送する前に、前記記録手段を前記第二位置から前記第一位置へ移動させる移動ステップを更に備えることが好ましい。
これによれば、記録手段の第二位置から第一位置への移動は、媒体の反転手段による排出が既に開始された後、かつ反転手段が反転させた媒体が再給送される前に行われる。このため、この移動過程において、記録手段の移動経路と相対する位置に媒体が存在することがないので、記録手段が第二位置から第一位置へ移動する途中で、記録手段が媒体に擦れて媒体を汚す心配がない。
以下、本発明を両面印刷装置に具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。図1は、両面印刷装置の基本構成を示す斜視図である。また、図2は、両面印刷装置の模式正断面図である。
図1に示すように、記録装置としての両面印刷装置11は、略有底長四角箱状の本体ケース12を備える。本体ケース12の同図における左右側壁間には所定長さを有するガイド軸13が架設されている。ガイド軸13にはキャリッジ14が挿通されてガイド軸13の軸方向に移動可能に設けられている。キャリッジ14の背面側の一箇所は、本体ケース12の内側背面側に主走査方向Xに張設された状態で回転可能に支持された無端状のタイミングベルト15の所定箇所に固定されている。キャリッジ14はタイミングベルト15を介してキャリッジモータ16の駆動軸と動力伝達可能に連結されている。キャリッジモータ16が駆動されると、タイミングベルト15が回転駆動され、このタイミングベルト15の回転駆動によって、キャリッジ14は主走査方向Xに往復移動する。
キャリッジ14の下部には、インクジェット式の記録ヘッド17が設けられており、この記録ヘッド17の下面は、液体としてのインクを噴射する複数列のノズルが開口するノズル形成面17a(図2参照)となっている。本体ケース12内の記録ヘッド17と対向する位置には、記録ヘッド17のノズル形成面17aと用紙Pとの間隔を規定するプラテン18が設けられている。また、キャリッジ14の上部には、記録ヘッド17にインクを供給するブラックのインクカートリッジ19、および例えばシアン、マゼンタ、イエローの3色のインクが個別に収容されたカラー用のインクカートリッジ20が着脱可能に装填されている。これら各インクカートリッジ19,20より記録ヘッド17に対してインクが供給される。インクカートリッジ19,20からインクが供給される記録ヘッド17は、ノズル形成面17aの各ノズルからインクを噴射(吐出)可能となっている。
両面印刷装置11の背面側には、多数の用紙Pを積重できる給紙トレイ21を有し、給紙トレイ21に積重された多数枚の用紙Pのうち最上位の1枚のみを分離して副走査方向Yの下流側に自動で給紙する給紙装置(ASF)22が設けられている。また、給紙装置22の下側後部には、片面(表面)が印刷済の用紙Pを反転させて裏面が印刷面となる向きに再給送する反転ユニット23が設けられている。
また、本体ケース12の図1における右側下部には、紙送りモータ24が配設されている。紙送りモータ24の駆動により用紙搬送経路上において記録ヘッド17を前後に挟んだ位置にそれぞれ設けられた紙送りローラ25及び排紙ローラ26(図4参照)が回転駆動されて、用紙Pが副走査方向Yに搬送される。そして、キャリッジ14を主走査方向Xに往復動させながら記録ヘッド17のノズル形成面17aから用紙Pにインクを吐出する動作と、用紙Pを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作とを交互に繰り返すことで、用紙Pに記録(印刷)が行われる。
本実施形態の両面印刷装置11には、記録ヘッド17とプラテン18との間隔(プラテンギャップ)を調整可能に、キャリッジ14を上下方向に移動させるプラテンギャップ自動調整装置(APG装置と称す)が装備されている。両面印刷装置11がホストコンピュータ等から取得した用紙Pの用紙種類の情報からその用紙Pの厚みに応じた適切なプラテンギャップが確保されるように、APG装置のAPGモータ68(図3を参照)が駆動制御されてキャリッジ14の高さが調整されて、所定のペーパーギャップ(記録ヘッドと用紙との間隔)が確保される構成となっている。
図1においてキャリッジ14の移動経路上の同図における右端部は、記録が行われる記録領域外の停止位置であり、記録を行わないときに待機するキャリッジ14のホーム位置(ホームポジション)となっている。キャリッジ14がホーム位置に配置されたときの直下には、記録ヘッド17に対してクリーニング等のメンテナンスを行うメンテナンスユニット30が配設されている。メンテナンスユニット30は、記録ヘッド17のノズル内のインクが乾燥することを防止する蓋体として機能する略四角形状のキャップ31と、ノズル形成面17aを払拭するためのワイパ32と、キャップ31と隣接する位置に配置された吸引ポンプ33とを備えている。キャリッジ14がホーム位置に移動して記録ヘッド17がキャップ31の直上に位置した状態で、APGモータ68(図3参照)が駆動されて、キャリッジ14が例えば最下降位置まで下降することで、記録ヘッド17のノズル形成面17aがキャップ31に密着してノズルが封止されるようになっている。
キャップ31は、上記のノズル開口の乾燥を防ぐ目的の蓋体機能(キャッピング機能)の他、記録ヘッド17のノズル形成面17aをキャップしてその封止された空間に吸引ポンプ33からの負圧を与えて記録ヘッド17よりインクを強制的に吸引排出させる液体吸引手段の一部としての機能も備えている。キャップ31は、キャリッジ14がホーム位置に配置された際に記録ヘッド17と干渉しない高さに配置されている。キャリッジ14がAPG装置の駆動により下降することにより、記録ヘッド17のノズル形成面17aにキャップ31の可撓性部材からなる上端部が密接して、ノズル形成面17aに開口するノズルが封止されるようになっている(図2参照)。
吸引ポンプ33は、用紙Pの搬送・排紙に用いられる各ローラ25,26を駆動する紙送りモータ24により回転駆動される。吸引ポンプ33は例えばチューブポンプからなり、内部で巻回されて両端を外側へ延出させたチューブ34(図2に示す)の一端がキャップ31に接続され、他端がプラテン18の下側に配置された廃液タンク35に接続されている。
また、ワイパ32はキャップ31の印刷領域側に隣接して位置し、記録ヘッド17の吸引動作終了後、キャリッジ14がホーム位置から印刷領域側へ移動する過程で、ノズル形成面17aがワイパ32に摺接することにより、ノズル形成面17aのワイピングが行われる。
プラテン18のホーム位置と反対側となる端部(図1における左端部)には、プラテン18を上下方向に貫通する貫通孔36が形成されている。記録ヘッド17が貫通孔36と上下に対向する状態に配置されるキャリッジ14の位置がフラッシング位置となっている。プラテン18の下側には、廃液タンク35が本体ケース12の底面上に配置された状態に設けられている。廃液タンク35は、左右方向に延びる略長四角箱状をなしており、図2に示すように、その内部には略長四板状の多孔質部材よりなる複数(本実施形態では3枚)のインク吸収材35aが積み重ねられた状態で収容されている。フラッシング位置に配置された記録ヘッド17から貫通孔36に向かって吐出されたインク滴は、貫通孔36を通って廃液タンク35内に回収される。
図4は、給紙装置及び反転ユニットを示す概略側面図である。
給紙装置22は、給紙ローラ37と、この給紙ローラ37に向けて用紙Pを付勢するホッパ38と、給紙ローラ37との間で用紙Pを挟圧して用紙Pを分離するリタードローラ39とを備えている。給紙時には、回転する給紙ローラ37に向けて用紙Pがホッパ38により押圧され、リタードローラ39で分離されて、1枚の用紙Pのみが給紙される。
給紙装置22からの搬送経路上には記録ヘッド17を挟んで前後に、紙送りローラ25と排紙ローラ26がそれぞれ配置されている。紙送りローラ25は駆動ローラ25a及び従動ローラ25bからなり、給紙後の用紙Pを印刷過程に所定ピッチずつ紙送りする。排紙ローラ26は、駆動ローラ26aと従動スターホイール26bとからなり、紙送りローラ25により搬送されて印刷済の用紙Pを排出する。キャリッジ14が主走査方向に移動しつつ記録ヘッド17からインクが吐出される印刷動作と、1ライン分の印刷がなされる毎に用紙Pを所定ピッチ分だけ搬送する搬送動作とが交互に繰り返されることによって印刷が行なわれる。なお、紙送りローラ25と排紙ローラ26は、用紙Pの正送り方向及び逆送り方向への搬送がそれぞれ可能になっている。紙送りローラ25と排紙ローラ26が用紙を搬送する搬送路は、表面印刷時と裏面印刷時とで用紙Pが共通に搬送される共通搬送路40となっており、給紙装置22の給紙用搬送路41は、共通搬送路40と記録ヘッド17の手前で合流している。
一方、給紙装置22を構成するホッパ38の下側の三角状空間には、閉ループ状の反転用搬送路42を備えた反転ユニット43が取り付けられている。この反転ユニット43は、図4に示すように、互いに離して配置した反転用大ローラ44及び反転用小ローラ45を備え、これらは反転ユニット43の図示しない左右フレームに回転可能に支持されている。そして、反転用搬送路42は、反転用大ローラ44及び反転用小ローラ45の両ローラ周面間を結ぶ直線及びこれに続く反転用大ローラ44の周面に沿ったループ状の搬送路を有し、記録ヘッド17の手前で共通搬送路40に合流している。
反転ユニット43には、その反転用小ローラ45が設けられている先端側に、用紙Pの流路を切り換えるための反転用フラップ46が、受入位置と排出位置とに切り換え可能に設けられている。なお、給紙用搬送路41と反転用搬送路42との合流位置付近には、給紙時と反転再給紙時の両方で用紙の先端を検知可能なレバー式の紙検出器47が設けられている。
両面印刷装置11は、給紙装置22から給紙された用紙Pを正送りで共通搬送路40に沿って通過させることにより用紙Pの片面(表面)に印刷を行う。その片面印刷された用紙Pを逆送りさせて反転用搬送路42に導き、この反転用搬送路42で反転させた用紙Pを、再度正送りで共通搬送路40へ送り出して、記録ヘッド17で裏面の印刷を行う構成となっている。なお、紙送りローラ25の駆動力を利用して反転用ローラ44,45を駆動する動力伝達機構を備えており、該動力伝達機構により、反転用ローラ44,45は表面印刷終了後の反転動作開始以降駆動される。この反転用ローラ44,45の駆動状態は、少なくとも、裏面印刷時に用紙P後端が反転用小ローラ45を外れるまで維持される。
図3は、両面印刷装置の電気的構成を示している。なお、図3において、すでに説明したキャリッジモータ16、紙送りモータ24、については同一符号で示している。図3に示すように、両面印刷装置11は、CPU51、ROM52、RAM53、乾燥時間タイマ54、フラッシングタイマ55、クリーニングタイマ56を備える。また、両面印刷装置11は、入力部57、エンコーダ58(リニアエンコーダ)、第1のモータ駆動回路59、第2のモータ駆動回路60、第3のモータ駆動回路61、第4のモータ駆動回路62、第5のモータ駆動回路63、ヘッド駆動回路64を備える。そして、これらは、バス65を介して互いに接続されている。
CPU51は、ROM52に記憶された各種プログラムに従って動作し、その演算処理結果等をRAM53に一時記憶するようになっている。詳述すると、ROM52は、フラッシング動作を制御する図5にフローチャートで示されるフラッシング制御用のプログラム、表面印刷終了後の待機時間としての乾燥時間に応じて用紙反転時のキャリッジの待機位置を制御する図6にフローチャートで示すプログラムをはじめとする各種プログラムを記憶している。また、印刷データから取得する情報により、片面印刷モードと両面印刷モードが選択される。
入力部57は、両面印刷装置11の本体に設けられ、ユーザにより入力部57が操作されると、CPU51は入力部57の操作に応じたデータを入力する。入力部57は、乾燥時間などの設定データを入力する際にユーザにより操作されるものであり、選択スイッチや決定スイッチ等の操作スイッチを含む。両面印刷装置11の本体に設けられた液晶表示部(図示せず)に表示される乾燥時間設定用メニューの選択肢の中から、入力部57の操作により所望の乾燥時間を選択することで乾燥時間をマニュアルで設定できる。設定できる乾燥時間は予め定められており、例えば5秒から60秒までの間で5秒刻み毎に乾燥時間の設定が可能となっている。また、本実施形態では、乾燥時間の設定は、ユーザが選択するマニュアル設定の他、自動設定も可能となっている。自動設定モードの場合は、CPU51が印刷データから取得した印刷条件情報に基づき所定のルールに従って乾燥時間を算出して設定する。例えば特許文献1に記載の印刷装置と同様に、吐出されたインク量、インクが吐出されてからの経過時間、インク種類、用紙種類、周辺温度、周辺湿度などに応じて、所定の演算式に従って乾燥時間を算出して設定する。また、入力部57は、その他、電源スイッチ、中止スイッチなどの各種スイッチも備える。なお、マニュアル設定の場合は入力部57により、乾燥時間を設定する設定手段が構成され、一方、自動設定モードの場合は、乾燥時間を算出するCPU51により、設定手段が構成される。
エンコーダ58は、例えばキャリッジ14の移動経路に沿って張設されたその長手方向に一定刻みでスリットが形成されたテープと、該テープのスリットを検知可能な状態でキャリッジ14の所定位置に固定された光学センサ(いずれも図示せず)とを有する。光学センサは、テープを挟んで対向配置された一対の発光素子と受光素子とを有し、受光素子が発光素子から発光されてテープ上のスリットを通過した光を受光する。よって、エンコーダ58は、キャリッジ14の移動距離に比例するパルス数で、かつキャリッジ14の移動速度に反比例する周期をもちパルスを出力する。CPU51は、キャリッジ14のホーム位置を原点としてパルスの数を計数する位置カウンタを有する。そして、キャリッジ14がホーム位置から遠ざかる方向に移動するときに位置カウンタの値をインクリメントし、キャリッジ14がホーム位置へ向かう方向に移動するときに位置カウンタの値をデクリメントすることで、位置カウンタの計数値から、キャリッジ14の位置を把握できる構成となっている。よって、CPU51は、位置カウンタの計数値から、キャリッジ14がホーム位置あるいはフラッシング位置にあることを把握できるようになっている。
乾燥時間タイマ54は、入力部57の操作でマニュアル設定された乾燥時間、あるいは自動設定された乾燥時間を計時する。設定された乾燥時間はRAM53の所定領域に記憶されており、CPU51は表面印刷が完了すると、RAM53の所定記憶領域から設定された乾燥時間データを読み出して、乾燥時間タイマ54にその乾燥時間の計時を開始させる構成となっている。
フラッシングタイマ55は、記録ヘッド17のキャッピングが解除されたときからの経過時間、あるいは前回のフラッシングを終えたときからの経過時間を計時する。フラッシングタイマ55は、その計時時間が所定時間(フラッシング待機時間)に達すると、CPU51にその旨を通知する。記録ヘッド17がキャッピングされない状態で、インクが吐出されないまま一定時間を超えて放置されたノズルはインクが増粘して吐出ミスを発生する可能性が高くなる。このため、印刷中にこの種の吐出ミスを起こすノズルが発生しないように一定時間毎に全ノズル内のインクを印刷に関係なく吐出させるようにしており、前記所定時間(フラッシング待機時間)はこの一定時間に設定されている。ここで、所定時間は、記録ヘッド17のノズルの目詰まりし易さに応じて、使用されるインク種(溶媒、分散媒の種類や、染料、顔料の種類等)、ノズルの孔径、使用環境(温度、湿度)などに応じて適宜な時間を設定できる。但し、所定時間は、これらの条件次第ではあるものの、好適に記録ミスを防止するためには、例えば3〜30秒の範囲内の所定値が好ましい。所定時間が3秒未満では、フラッシング頻度が増えて印刷所要時間が長くなる。また、所定時間が30秒を超えると、吐出されるインク量が不足するなどの吐出不良の発生が心配される。なお、本実施形態では、この種の吐出ミスを一層確実に防止できるように、所定時間(フラッシング待機時間)は、例えば5〜15秒の範囲内の所定値に設定されている。
CPU51は、フラッシングタイマ55から所定時間を経過した旨の通知を受けると、キャリッジモータ16を駆動させてキャリッジ14をフラッシング位置に移動させる。そして、CPU51は、印刷とは関係のない吐出駆動信号をヘッド駆動回路64に出力することで、記録ヘッド17の全ノズルからインク滴を吐出させる。このフラッシングで吐出されたインク滴は、プラテン18のホーム位置とは反対側となる端部に位置する貫通孔36(図1,図2参照)に廃棄される。
また、クリーニングタイマ56は、前回の吸引動作(クリーニング)からの経過時間を計時する。CPU51は、クリーニングタイマ56の計時する経過時間が予め設定された設定時間(例えば数時間〜数日)を超えたとき、またはその超えた後の最初の電源投入時に、クリーニングタイマ56からその旨の通知を受けると、クリーニング動作を実行する。すなわち、CPU51はキャリッジモータ16を駆動させてキャリッジ14をホーム位置に移動させ、次にAPGモータ68を駆動させてキャリッジ14を下降させることで記録ヘッド17をキャッピングする。さらにチューブポンプモータ69を駆動させて吸引ポンプ33をポンプ駆動させることでキャップ31の内部空間に吸引力を及ぼして、記録ヘッド17のノズルからインクを強制的に吸引する。
CPU51は、第1〜第5のモータ駆動回路59〜63を介してキャリッジモータ16、紙送りモータ24、給紙モータ67、APGモータ68及びチューブポンプモータ69にそれぞれ接続され、各モータを駆動制御するための駆動制御信号を出力する。
CPU51はホストコンピュータから印刷データを受信して印刷を開始するときには、給紙モータ67を駆動させて給紙ローラ37を回転させることで、用紙Pを印刷開始位置まで搬送する。このとき、図示しないサブモータが駆動されることで、退避位置にあったホッパ38及びリタードローラ39がそれぞれの給紙位置(図4に示す位置)へ配置される。ホッパ38が最上位の用紙Pを給紙ローラ37に押付け、かつリタードローラ39が給紙ローラ37の外周面と当接した状態で、給紙ローラ37の回転が開始されることにより、ホッパ38上に積重された用紙Pのうち最上位の一枚だけが分離されて給紙される。
但し、最初の1頁の給紙時には、印刷開始(頭出し)の前に用紙のギャップ調整が行われる。すなわち、印刷データに含まれる情報(例えば用紙種類等)に応じたペーパーギャップが確保されるように、APGモータ68を正転又は逆転駆動させてキャリッジ14を下降又は上昇させることにより、記録ヘッド17の高さを位置調整する。こうしてペーパーギャップが調整された後、用紙Pの頭出しが行われる。なお、印刷データに含まれる情報に基づくギャップ調整に代え、用紙の厚みを測定した厚み測定結果に基づいてギャップ調整を行ってもよい。
また、メンテナンスユニット30のキャップ31で記録ヘッド17のノズルを封止する場合、CPU51はキャリッジ14がホーム位置に移動したことを検知すると、APGモータ68を正転駆動させて、キャリッジ14を下降させることにより記録ヘッド17のノズルをキャップ31で封止する。また、キャップ31を外す場合は、APGモータ68を逆転駆動させてキャリッジ14を上昇させる。
また、CPU51は、紙送りモータ24を給紙時、紙送り時、排紙時に正転駆動させ、用紙反転時に逆転駆動させる。紙送りモータ24が正転駆動されることで用紙Pは正送りされ、逆転駆動されることにより用紙Pは逆送りされる。よって、給紙時には用紙Pが頭出し位置まで正送りで搬送され、給紙された用紙Pへの表面印刷中の紙送りは正送りで行われる。そして、表面印刷が終了すると、用紙Pが逆送りされて用紙の表裏を反転させる反転動作が行われる。このとき、用紙Pが反転用大ローラ44を周回してその先端が共通搬送路40へ至る手前で用紙Pの反転動作は一旦停止される。この表面印刷済み用紙のここまでの反転動作が表面後部搬送となる。その後、CPU51は、キャリッジ14がフラッシング位置に配置されていることを確認後、紙送りモータ24を正転駆動させて、用紙Pを反転用搬送路42から共通搬送路40へ再給紙を行う。
また、CPU51は、ヘッド駆動回路64を介して記録ヘッド17と接続されている。記録ヘッド17に設けられているノズルからインクを吐出させるための図示しない吐出駆動素子(例えば圧電振動素子)に対してノズル駆動信号を出力する。なお、記録ヘッド17の制御は、ASIC(Application Specific IC(特定用途向けIC))に行わせることもできる。
次にCPU51が実行するフラッシング制御処理ルーチンを図5に従って説明する。
CPU51はフラッシング制御処理ルーチンを実行すると、まずキャッピング中であるか否かを判断する(S1)。キャッピング中であることは、キャリッジ14の位置を管理するカウンタの値がホーム位置の値をとり、かつAPGモータ68の駆動位置を管理するカウンタがキャッピング位置(本例では最下降位置)の値をとることにより判断する。キャッピング中であれば(S1でYES)、フラッシングタイマ55をリセットする(S4)。
一方、キャッピング中でなければ(S1でNOの場合)、フラッシングタイマ55からフラッシング待機時間を経過した旨の通知を受けたか否かを判断し(S2)、その旨の通知を受けた場合(S2でYESの場合)は、フラッシングを実行する(S3)。フラッシング終了後、フラッシングタイマ55はリセットされてその値は零とされる(S4)。また、フラッシング待機時間を経過した旨の通知を受けていない場合(S2でNOの場合)、フラッシング待機時間を経過するまで待機する。
次にCPU51が両面印刷モードで印刷を行うときに実行する両面印刷処理ルーチンを、図6に従って説明する。CPU51はホストコンピュータから印刷データを受信し、その印刷データから指令内容が片面印刷か両面印刷かを取得する。両面印刷であれば両面印刷モードで実行すべき図6に示す両面印刷処理ルーチンを実行する。
まずCPU51は受信した印刷データから印刷開始位置を取得して、用紙Pを印刷開始位置に頭出しされるように給紙する(S1)。すなわち、サブモータを駆動してホッパ38及びリタードローラ39を給紙位置に配置するとともに、給紙モータ67を駆動することで給紙ローラ37を回転駆動させる。この結果、ホッパ38上に積重された用紙Pが給紙ローラ37の周面に押し付けられ、最上位の一枚の用紙Pが給紙ローラ37の回転により給紙用搬送路41を経由して給紙される。そして、給紙の途中で用紙Pの先端が紙検出器47により検知されると、CPU51はその検知位置から紙送りモータ24(又は給紙モータ67)の駆動パルスを計数するとともに、その計数値が検知位置から印刷開始位置までの距離に相当する所定値に達すると、紙送りモータ24の駆動を停止させる。この結果、給紙用搬送路41を通って共通搬送路40に進入した用紙Pは、印刷開始位置に頭出しされる。
用紙Pの給紙が完了すると、CPU51はキャリッジモータ16、記録ヘッド17及び紙送りモータ24を制御することで、用紙Pへの表面印刷が行われる(S2)。すなわち、キャリッジ14を主走査方向Xに移動させる途中で記録ヘッド17からインク滴を吐出して用紙Pの被記録面に印刷を施す印刷動作と、所定送り量だけ紙送りする紙送り動作とを交互に行うことで印刷を進める。
そして、表面印刷が終了すると、乾燥時間が閾値を超えているか否かを判断する(S13)。本実施形態では、乾燥時間が設定されていれば閾値を超え、乾燥時間が設定されていなければ(非設定であれば)閾値を超えないと判断することにしている。詳しくは、この判断は、乾燥時間の設定の有無を管理する乾燥時間設定フラグを見て行う。例えば乾燥時間設定フラグが「1」であれば、乾燥時間が閾値を超えていると判断し、「0」であれば閾値を超えていないと判断する。もちろん、乾燥時間として設定しうる最短時間よりも短い時間を閾値(例えば「4秒」)とし、RAM53から、設定されている乾燥時間データを読み出して、その乾燥時間が、上記閾値を超えているか否かを判断する方法も採用できる。このように判断方法は、乾燥時間と閾値との大小を比較する方法でも、乾燥時間が閾値を超えているか否かの判断結果を間接的に得られるフラグ等による判断方法でもよい。また、乾燥時間と閾値とを比較する場合、閾値を零としても判断は可能である。
乾燥時間が設定されておらず(乾燥時間「0秒」)その閾値を超えない場合(S13でNOの場合)は、キャリッジ14をフラッシング位置へ移動させる(S14)。そして、キャリッジ14がフラッシング位置で待機する状態で、表面後部搬送(S15)、裏面給紙(S23)を順次行う。ここで、表面印刷終了後に行われる用紙Pの反転動作は、表面が記録面側を向いた状態の用紙Pを後部の反転ユニット43へ搬送する表面後部搬送(排出動作)と、反転ユニット43で反転された用紙Pを裏面が記録面側となる向きで再給紙する裏面給紙(再給送動作)とが行われる。そして、キャリッジ14をフラッシング位置に待機する状態で、表面後部搬送と裏面給紙が連続的に行われる。すなわち、紙送りモータ24を逆転駆動して表面後部搬送が行われ、用紙Pが反転ユニット43の所定位置まで搬送し終わると、紙送りモータ24の逆転駆動を停止する。そして、引き続き紙送りモータ24が正転駆動され、裏面給紙が行われる。
そして、裏面給紙された用紙Pの裏面に裏面印刷が施される(S24)。裏面印刷は、表面印刷と同様に、キャリッジモータ16、記録ヘッド17、紙送りモータ24を制御して、印刷動作と紙送り動作が交互に行われて進められる。裏面印刷終了後、排紙を行う(S25)。すなわち、紙送りモータ24を正転駆動させて、紙送りローラ25及び排紙ローラ26の回転により用紙Pを前部の排紙口へ排紙する。
キャリッジ14がフラッシング位置で待機する間も、CPU51はフラッシング制御処理ルーチンを実行しており、フラッシング待機時間を経過する度に記録ヘッド17のノズルからインク滴を吐出するフラッシングを行う。但し、乾燥待ち時間がないこの場合は、用紙Pの表裏反転動作は比較的短時間で終わるので、表裏反転待ちの間、フラッシングは行われても1回である。表面印刷終了後の表裏反転に要する所要時間を例えば3秒、フラッシング待機時間を例えば10秒とすると、例えばフラッシング実施直後に表面印刷が終われば、次回のフラッシング前(フラッシング待機時間(10秒)の計時終了前)に、用紙反転動作(3秒)を終了して裏面印刷を開始できる。この場合、次回の裏面印刷開始までの待機中に実施されるフラッシング回数は「0回」になる。また、フラッシング待機時間を計時し終わる少し前の時点で表面印刷が終了した場合は、裏面印刷開始までの待機中にフラッシングが「1回」行われる。
一方、乾燥時間が設定されている場合は、表面印刷(S12)の終了後、乾燥時間が閾値を超えていると判断される(S13でYES)。この判断結果に基づき、乾燥時間タイマ54に乾燥時間の計時を開始させる(S16)。そして、キャリッジモータ16を駆動制御してキャリッジ14をホーム位置へ移動させる(S17)。キャリッジ14がホーム位置に到達したことを検知すると、キャッピングを行う(S18)。すなわち、CPU51はAPGモータ68を正転駆動してキャリッジ14を最下降位置まで下降させる。キャリッジ14はホーム位置に到達すると、図2に二点鎖線で示す最下降位置に下降され、記録ヘッド17がキャップ31によりキャッピングされる。そして、キャリッジ14がキャッピングされた状態で乾燥時間の経過を待つことになる。
CPU51は乾燥時間が経過したか否かを判断する(S19)。つまり、乾燥時間タイマ54が乾燥時間を計時したか否かを判断する。乾燥時間が経過していなければ経過し終わるまで待機する。そして、乾燥時間が経過したと判断されれば、表面後部搬送を行う(S20)。そして、キャッピングを解除する(S21)。すなわち、APGモータ68を逆転駆動してキャリッジ14を用紙Pの表面から所定のペーパーギャップが確保される位置まで上昇させる。なお、キャッピング解除時にはフラッシングを一回行う構成となっている。このフラッシングは、キャップ31へインク滴を吐出することにより行われる。もちろん、キャッピング解除時のフラッシングは、インク滴の確実な吐出が保証されるのであれば廃止できる。
キャッピング解除後、キャリッジ14をフラッシング位置へ移動させる(S22)。すなわち、CPU51はキャリッジモータ16を駆動させ、キャリッジ14をホーム位置からその移動経路上反対側に位置するフラッシング位置まで移動させる。これは、本実施形態の場合、フラッシング位置側が裏面印刷を開始するときの記録ヘッド17の初期位置になっているからである。次に、裏面給紙を行う(S23)。すなわち、CPU51は紙送りモータ24を正転駆動して、反転ユニット43で所定位置まで搬送された用紙Pを共通搬送路40へ再給紙して頭出しする。この裏面給紙(再給紙)の途中で用紙Pの先端が紙検出器47に検知され、その検知位置から紙送りモータ24の駆動パルスを計数するとともに、その計数値が印刷開始位置の値に達すると、紙送りモータ24の駆動を停止する。このとき停止位置の所定距離手前の減速開始位置から減速が開始されて用紙Pは減速しつつ印刷開始位置で停止する。
ここで、表面後部搬送(S20)及び裏面給紙(S23)と、キャッピング解除(S21)及びキャリッジ移動(S22)とは、それぞれ別シーケンスで実行される。このため、表面後部搬送のシーケンスが開始されると、その終了を待たずして、キャッピング解除及びキャリッジ移動のシーケンスが開始される。このとき、キャリッジ14のホーム位置からフラッシング位置への移動は、表面後部搬送で反転ユニット43側へ排出開始された用紙Pが記録ヘッド17の移動経路と相対する位置に存在しなくなったタイミング以後、かつ裏面給紙された用紙Pが記録ヘッド17の移動経路と相対する位置に到達する前のタイミングで行われる。この結果、キャリッジ14がホーム位置からフラッシング位置へ移動する途中で、記録ヘッド17は、反転ユニット43へ排紙される途中の用紙Pにも、反転ユニット43から再給紙される途中の用紙Pにも擦れることがなく、用紙Pを汚すことがない。
裏面給紙後、裏面印刷を行う(S24)。キャリッジ14はフラッシング位置から裏面印刷を開始する。裏面印刷は、表面印刷と同様に、キャリッジモータ16、記録ヘッド17、紙送りモータ24を制御して、印刷動作と紙送り動作が交互に行われて進められる。そして、裏面印刷が終了すると、裏面印刷済みの用紙Pを排紙する(S25)。
ところで、キャリッジ14がホーム位置にてキャッピング状態で待機する間も、CPU51はフラッシング制御処理ルーチンを実行しているが、キャッピング中(図5におけるS1)であるため、定期的なフラッシングは実施されない。このため、乾燥待ち時間が存在し、用紙Pの表裏反転動作終了までに比較的時間を要するものの、表裏反転終了までの待ち時間の間、フラッシングはキャッピング解除時の1回行われるだけである。
例えば乾燥待ちのときにもキャリッジ14がフラッシング位置で待機する構成とした場合、フラッシング待機時間「例えば10秒」が経過する度にフラッシングが実施される。乾燥時間が例えば30秒であればその待機中にフラッシングが3回行われ、また乾燥時間が60秒であればその待機中にフラッシングが6回行われる。これに対し、キャッピング状態で待機する本実施形態では、乾燥時間が仮に60秒であっても、フラッシングはキャッピング解除時の1回で済む。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)乾燥時間が閾値を超えないと判断されて乾燥待ち時間が短い場合は、用紙Pが反転される間、キャリッジ14をフラッシング位置で待機させた。このため、キャリッジ14をフラッシング位置で待機させても、待ち時間が短いことから次の裏面印刷開始までの待機中に記録ヘッド17がフラッシングを行う回数を「0回」もしくは「1回」で済ませられる。また、乾燥時間が閾値を超え乾燥待ち時間が比較的長くなる場合は、キャリッジ14はホーム位置へ移動して記録ヘッド17がキャッピングされた状態で待機する。このキャッピング中は定期的なフラッシングは行われず、キャッピング解除時にフラッシングが1回だけ行われる。よって、印刷以外の用途で使用される無駄なインク消費を少なく抑えることができる。
(2)キャッピングした際、用紙Pが反転ユニット43側へ排出した後、キャリッジ14(記録ヘッド17)をホーム位置からフラッシング位置へ移動させる。そして、キャリッジ14がフラッシング位置へ移動し終わった後、裏面給紙(再給紙)を行う構成とした。よって、移動中の記録ヘッド17が、裏面給紙中の用紙Pに擦れて用紙Pを汚す心配がない。ここで、記録ヘッド17と再給送中の用紙Pとの擦れを防ぐ方法として、反転動作が完了して用紙停止後、記録ヘッド17を移動させる方法も考えられるが、この場合、記録ヘッド17の移動所要時間分だけ裏面印刷開始時期を遅らせることになる。これに対し、本実施形態では、用紙Pの反転動作における排紙動作と再給送動作の間にできた隙間のタイミングを利用して、記録ヘッド17をホーム位置からフラッシング位置へ戻す構成としている。よって、記録ヘッド17の移動完了まで反転動作を途中で強制的に一時停止させる訳でもないので、裏面印刷開始時期の遅れをもたらすこともない。
(3)乾燥時間が閾値を超えるか否かの判断は、乾燥時間が設定か非設定かを判断する構成であるので、乾燥時間の設定データを読み出して閾値と大小比較する処理が不要なので、CPU51による判断処理の負担が比較的軽く済む。
なお、前記各実施形態に限定されず、以下の形態も採用できる。
(変形例1)前記実施形態では、乾燥時間を用いてキャリッジ14の待機位置を決める決め方は、上記の実施形態に限定されず、他の判断条件を付加することもできる。例えば、フラッシングタイマの計時時間を取得し、その計時時間と、裏面印刷開始までの待ち時間とを用いて、フラッシング位置で待機することを選択すると、フラッシングが2回以上実施されると予測される場合は、フラッシングが1回で済むキャッピング状態で待機することを選択する判断方法も採用できる。
(変形例2)前記実施形態では、乾燥時間が設定される設定状態か、乾燥時間が設定されていない非設定状態かを判断することで、乾燥時間がその設定可能範囲内の最短時間(例えば5秒)未満の閾値(例えば4秒あるいは零秒)が設定されている場合に相当する判断を行ったが、乾燥時間設定可能範囲内の最短時間以上の閾値を設定することもできる。例えば最短設定時間(例えば5秒)を閾値としたり、乾燥時間の設定可能範囲内の途中の値(つまり最短設定時間(例えば5秒)を超え且つ最長設定時間(例えば60秒)未満の値)、例えば10秒、20秒を閾値とすることもできる。
(変形例3)前記実施形態では、フラッシング位置は、ホーム位置に対して印刷領域を間に挟んでキャリッジ移動方向反対側に位置したが、ホーム位置の近傍にフラッシング位置が設定されても構わない。また、フラッシング時にインク滴を排出する場所も、プラテン18上の貫通孔に限定されず、キャップ31にフラッシングする構成でも構わない。この場合、フラッシング位置もホーム位置近傍となるが、乾燥時間が閾値を超えるか否かによってキャッピングされる場合と、キャッピングされない場合とに分かれる。
(変形例4)前記実施形態では、APG装置を利用してキャリッジ14をプラテン18側へ移動させることで、記録ヘッド17をキャッピングさせる構成であったが、メンテナンス装置がキャップの移動機構を備える構成でもよい。この場合、キャップ移動機構は、電動モータの動力を利用する構成でもよいし、キャリッジ14がホーム位置に移動した際にレバーを押し込む動力を利用する構成でもよい。後者の場合、キャリッジ14がレバーを押し込むとキャップ本体が斜状の案内経路に沿ってスライドしてキャップが上昇し、キャリッジ14がホーム位置から離れると、バネの復帰力でキャップが下降する構成が挙げられる。
(変形例5)前記実施形態では、用紙の表面と裏面への記録を共通の記録ヘッド17が行うように用紙を反転させる反転ユニット43を備える両面印刷装置であったが、これに限定されない。例えば特許文献2に記載の両面印刷装置に適用することもできる。この場合、表面印刷用と裏面印刷用の2つの記録ヘッドが上段と下段にそれぞれ配設され、表面印刷用の記録ヘッドによる表面印刷が終了すると、上段の搬送経路から下段の搬送経路へ用紙が反転されつつ搬送され、下段の記録ヘッドで裏面への記録が行われる。この構成では、単票紙だけでなく連続紙にも両面印刷を行うことができ、その両面印刷の際、乾燥時間を設定して印刷面を乾燥させた後に反転を行う場合、フラッシングにより印刷以外の用途で無駄に消費されるインク量を少なく抑えることができる。
(変形例6)前記実施形態では、乾燥待機時のキャリッジの位置制御を、CPU51にプログラムを実行させることでソフトウェアにより実現したが、例えば制御回路(カスタムICなど)によりハードウェアで実現してもよく、さらにハードウェアとソフトウェアとの協働により実現することもできる。
(変形例7)前記実施形態では、印刷動作と紙送り動作を交互に行って印刷を行うシリアルプリンタに適用したが、シリアルプリンタに限定されない。ページプリンタに適用することもできる。この場合、レーザープリンタにもちろん適用できるが、レーザープリンタに限定されず、最大用紙幅の全域に渡りノズルを有するラインヘッド型の記録ヘッドを有するインクジェット式の両面印刷装置に適用することもできる。さらに、インクジェット式プリンタに限定されず、ドットインパクト式プリンタなどに適用してもよい。
(変形例8)前記実施形態では、両面記録装置をインクジェット式プリンタに具体化したが、インク以外の液体を噴射するその他の液体噴射式の両面記録装置にも適用できる。ここで、「記録」は、印刷による記録に限定されず、例えば回路の配線パターンなどに使用される材料を含む液状体を噴射して媒体としての基板上に配線パターンを描く記録をも含む。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料が分散または溶解された液状体を噴射して、媒体としての基板上に回路や素子を記録する液体噴射装置(両面記録装置)であってもよい。
以下、前記実施形態および各変形例から把握される技術的思想を記載する。
(1)前記第一位置と前記第二位置は、前記記録手段の移動経路上において該記録手段が記録を行う記録領域を間に挟んだ両側に位置設定されていることを特徴とする請求項1に記載の両面記録装置。
(2)前記第一位置が前記他方の面への記録が開始されるときに前記記録手段が配置される位置であることを特徴とする前記技術的思想(1)に記載の両面記録装置。
(3)前記媒体の一方の面への記録終了後に前記反転手段による反転動作を開始するに先立ち前記記録が乾燥するのを待つ待機時間を設定する設定手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至4及び前記技術的思想(1),(2)のうちいずれか一項に記載の両面記録装置。
(4)前記記録と関係のない液体を吐出する間隔時間(実施形態におけるフラッシング待機時間)は、前記設定手段により設定されうる待機時間の最大値よりも短いことを特徴とする前記技術的思想(3)に記載の両面記録装置。
(5)前記制御手段は、記録手段による記録のための液体の吐出、及び前記記録と関係のない液体の吐出とを制御することを特徴とする請求項1乃至4及び前記技術的思想(1)乃至(4)のうちいずれか一項に記載の両面記録装置。
(6)前記判断ステップの前に、前記媒体の一方の面への記録終了後に前記反転手段による反転動作を開始するに先立ち前記記録が乾燥するのを待つ待機時間を設定する設定ステップを更に備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の両面記録装置の記録方法。
一実施形態における両面印刷装置の斜視図。 両面印刷装置を示す模式正断面図。 両面印刷装置の電気的構成を示すブロック図。 キャリッジ、給紙装置及び反転ユニットを示す模式側面図。 フラッシング制御処理ルーチンを示すフローチャート。 両面印刷処理ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
11…両面記録装置としての両面印刷装置、14…記録手段を構成するキャリッジ、16…移動手段を構成するキャリッジモータ、17…記録手段を構成する記録ヘッド、17a…ノズル形成面、18…プラテン、22…給紙装置、25…紙送りモータ、26…排紙ローラ、30…メンテナンス装置、31…キャッピング手段を構成するキャップ、36…貫通孔、43…反転手段としての反転ユニット、47…紙検出器、51…制御手段、判断手段を構成するCPU、52…ROM、53…RAM、54…乾燥時間タイマ、55…フラッシングタイマ、56…クリーニングタイマ、57…設定手段を構成する入力部、58…エンコーダ、59…第1のモータ駆動回路、60…第2のモータ駆動回路、61…第3のモータ駆動回路、62…第4のモータ駆動回路、63…第5のモータ駆動回路、64…ヘッド駆動回路、67…給紙モータ、68…キャッピング手段を構成するAPGモータ、P…媒体としての用紙。

Claims (6)

  1. シート状の媒体に液体を吐出して記録を施す記録手段と、該媒体の一方の面への記録後に該媒体の他方の面に記録を行うべく該媒体を表裏反転させる反転手段とを備えた両面記録装置であって、
    前記記録手段をキャッピングするキャッピング手段と、
    前記媒体の一方の面への記録終了後に前記反転手段による反転動作を開始するに先立ち前記記録が乾燥するのを待つために予め設定された待機時間が閾値を超えるか否かを判断する判断手段と、
    前記キャッピングがなされていないときの前記記録手段に記録と関係のない液体を定期的に吐出させる第一位置と、前記記録手段への前記キャッピングが可能な第二位置とに前記記録手段を移動させる移動手段と、
    前記記録手段による前記媒体の一方の面への記録が終わった後、前記待機時間が前記閾値を超えない場合は、前記記録手段を前記第一位置へ移動させて待機させ、一方、前記待機時間が前記閾値を超える場合は、前記記録手段を第二位置へ移動させて前記キャッピング手段によりキャッピングされた状態で待機させるように前記移動手段及び前記キャッピング手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする両面記録装置。
  2. 前記第一位置と前記第二位置は、前記記録手段の移動経路上において該記録手段が記録を行う記録領域を間に挟んだ両側に位置設定されており、前記制御手段は、前記記録手段が前記第二位置で待機する場合は、前記一方の面への記録が終了した前記媒体の前記反転手段による排出を開始させた後、かつ該反転手段が反転させた前記媒体を再給送し終わる前に、前記記録手段を前記第二位置から前記第一位置へ移動させるように前記移動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の両面記録装置。
  3. 前記反転手段による前記反転動作は、前記媒体を前記反転手段へ排出する排出動作と、排出された該媒体を前記反転手段から前記記録手段側へ再給送する再給送動作とに分かれ、前記記録手段を前記第二位置で待機させた場合、前記反転手段は、前記待機時間が経過すると、前記排出動作と前記再給送動作を連続して実行し、前記制御手段は、前記排出動作で前記媒体が前記記録手段の移動経路と相対する位置に存在しなくなった以後、前記再給送動作で前記媒体が前記記録手段の移動経路と相対する位置に到達する前に、前記記録手段を前記第二位置から前記第一位置へ移動させることを特徴とする請求項2に記載の両面記録装置。
  4. 前記待機時間が設定される設定状態と、前記待機時間が設定されない非設定状態とのうち一方が選択され、該設定状態が選択されているときに前記待機時間が設定される構成であり、前記判断手段は、前記設定状態が選択されていることをもって、前記待機時間が前記閾値を超えたと判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の両面記録装置。
  5. シート状の媒体に記録を施す記録手段と、該媒体の一方の面への記録後に該媒体の他方の面に記録を行うべく該媒体を表裏反転させる反転手段とを備えた両面記録装置の記録方法であって、
    前記媒体の一方の面への記録終了後に前記反転手段による反転動作を開始するに先立ち前記記録が乾燥するのを待つために予め設定された待機時間が閾値を超えるか否かを判断する判断ステップと、
    前記記録手段による前記媒体の一方の面への記録終了後、前記待機時間が前記閾値を超えなければ、前記記録手段を記録と関係のない液体の吐出を定期的に行わせる第一位置へ移動して待機させ、一方、前記待機時間が前記閾値を超えれば、前記記録手段を第二位置へ移動させてキャッピング状態で待機させる待機ステップと、
    前記一方の面への記録が終了した前記媒体を他方の面が被記録面となるように反転させるとともに、当該反転を行うに当たり、前記待機時間が設定されている場合は、当該待機時間の経過を待ってから当該反転を開始する反転ステップとを備えたことを特徴とする両面記録装置の記録方法。
  6. 前記第一位置と前記第二位置は、前記記録手段の移動経路上において該記録手段が記録を行う記録領域を間に挟んだ両側に位置設定されており、前記記録手段が前記第二位置で待機する場合は、前記一方の面への記録終了後の前記媒体を前記反転手段により排出させた後、かつ該反転手段が前記媒体を反転させた状態で再給送する前に、前記記録手段を前記第二位置から前記第一位置へ移動させる移動ステップを更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の両面記録装置の記録方法。
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