JP4778612B2 - Pdeiv阻害ピリジン誘導体 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、ホスホジエステラーゼIV(PDE IV)およびサイトカイン阻害活性をもつピリジン誘導体ならびにそれらの製造に関する;さらに、それは、それらを含んでなる組成物、ならびに医薬としてのそれらの使用に関する。
【0002】
WO95/04045は、一般に、ホスホジエステラーゼIVに関連する疾患を治療するために有用な2−ピリジニル−1−[ジアルキルオキシピリジニル]−エタノン誘導体を開示している。WO96/31485は、PDE IVおよびサイトカイン阻害活性をもつ多数の1.3−ジヒドロ−1−(フェニルアルキル)−2H−イミダゾル−2−オン誘導体を記述している。
【0003】
本発明の化合物は、技術上既知のPDE IV阻害剤とは構造的に異なっている。それらは、PDE IVの異常な酵素もしくは触媒活性に関連する疾病状態、および/または生理的に有害な過剰のサイトカインに関連する疾病状態、特にアレルギー性、アトピー性および炎症性疾患の処置において治療的有用性を有する。本化合物は、しばしば技術上既知のPDE IV阻害剤に伴われる胃腸副作用をほとんど、もしくは全くもたない改善された薬理プロフィルをもっている。
【0004】
本発明は、式
【0005】
【化8】
【0006】
[式中、
Lは、水素;C1-6アルキル;ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、C1-4アルキルオキシカルボニル、モノ−およびジ(C1-4アルキル)アミノ、アリールおよびHet2からなる群から選ばれる置換基1もしくは2個により置換されているC1-6アルキル;C3-6アルケニル;アリールにより置換されているC3-6アルケニル;C1-6アルキルカルボニル;C1-6アルキルオキシカルボニル;ピペリジル;C1-4アルキルもしくはアリールC1-4アルキルにより置換されているピペリジル;C1-6アルキルスルホニルもしくはアリールスルホニルであり;
−A−B−は、式:
【0007】
【化9】
【0008】
の二価の基であり;
Dは、OもしくはNR6であり;
Qは、式
【0009】
【化10】
【0010】
の基であり;
R1は、水素もしくはC1-4アルキルであるか;
またはR1およびR2は、一緒になって、式−(CH2)m−(式中、mは1,2,3もしくは4である)の二価の基を形成してもよく;
R2は、水素;ハロ;C1-6アルキル;トリフルオロメチル;C3-6シクロアルキル;カルボキシル;C1-4アルキルオキシカルボニル;C3-6シクロアルキルアミノカルボニル;アリール;Het1;またはシアノ、アミノ、ヒドロキシ、C1-4アルキルカルボニルアミノ、アリールもしくはHet1により置換されているC1-6アルキルであるか;または
R2は、式:
【0011】
【化11】
【0012】
の基であり;
R3は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルキルもしくはC1-6アルキルオキシであるか;または
R2およびR3は、一緒になって、式:
【0013】
【化12】
【0014】
(式中、nは、2,3,4もしくは5である)
の二価の基を形成してもよく;
R4およびR5は、各々独立して、水素もしくはC1-4アルキルから選ばれ;
R6は、水素、C1-4アルキルもしくはシアノであり;
R7およびR8は、各々独立して、水素;C1-6アルキル;ジフルオロメチル;トリフルオロメチル;C3-6シクロアルキル;酸素、硫黄もしくは窒素から各々独立して選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環;インダニル;6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリジル;ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテニル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル;C1-6アルキルスルホニル;アリールスルホニル;またはアリール、ピリジル、チエニル、フラニル、インダニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリジル、C3-7シクロアルキルおよび酸素、硫黄もしくは窒素から選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環、から各々独立して選ばれる置換基1もしくは2個により置換されているC1-10アルキルであり;
R9は、水素;C1-6アルキル;ヒドロキシ、カルボキシル、C1-4アルキルオキシカルボニル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、Het1またはアリールにより置換されているC1-6アルキルであり;
R10は、水素;C1-6アルキル;C1-4アルキルカルボニル;ヒドロキシ、カルボキシル、C1-4アルキルオキシカルボニル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、Het1またはアリールにより置換されているC1-6アルキルであり;
R11は、水素、C1-6アルキル、C1-6アルキルスルホニルもしくはp−トルエンスルホニルであり;
アリールは、フェニル、または各々独立して、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルキルオキシ、C3-6シクロアルキル、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、カルボキシル、C1-4アルキルオキシカルボニルおよびC1-4アルキルカルボニルアミノから選ばれる置換基1,2もしくは3個により置換されているフェニルであり;
Het1は、ピリジル;C1-4アルキルにより置換されているピリジル;フラニル;C1-4アルキルにより置換されているフラニル;チエニル;C1-4アルキルカルボニルアミノにより置換されているチエニル;ヒドロキシピリジル;C1-4アルキルもしくはC1-4アルコキシC1-4アルキルにより置換されているヒドロキシピリジル;イミダゾリル;C1-4アルキルにより置換されているイミダゾリル;チアゾリル;C1-4アルキルにより置換されているチアゾリル;オキサゾリル;C1-4アルキルにより置換されているオキサゾリル;イソキノリニル;C1-4アルキルにより置換されているイソキノリニル;キノリノニル;C1-4アルキルにより置換されているキノリノニル;モルホリニル;ピペリジル;C1-4アルキル、C1-4アルキルオキシカルボニルもしくはアリールC1-4アルキルにより置換されているピペリジル;ピペラジニル;C1-4アルキル、C1-4アルキルオキシカルボニルもしくはアリールC1-4アルキルにより置換されているピペラジニルであり;そして
Het2は、モルホリニル;ピペリジル;C1-4アルキルもしくはアリールC1-4アルキルにより置換されているピペリジル;ピペラジニル;C1-4アルキルもしくはアリールC1-4アルキルにより置換されているピペラジニル;ピリジル;C1-4アルキルにより置換されているピリジル;フラニル;C1-4アルキルにより置換されているフラニル;チエニル、またはC1-4アルキルもしくはC1-4アルキルカルボニルアミノにより置換されているチエニルである]
をもつピリジン誘導体、N−オキシド型、製薬学的に許容しうる酸もしくは塩基付加塩およびそれらの立体化学的異性型に関する。
【0015】
また、式(I)の若干の化合物は、それらの互変異性型において存在してもよい。そのような型は、上式において明白には示されていないけれども、本発明の範囲内に含まれることを意図する。特に、Lが水素である式(I)の化合物は、それらの対応する互変異性型において存在してもよい。
【0016】
R7およびR8において、酸素、硫黄もしくは窒素から選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環は、適当には、例えば、テトラヒドロフラニル、ジオキソラニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジル、ピペラジニルおよびテトラヒドロピラニルのような複素環から選ばれてもよい。該複素環式基は、いずれかの炭素原子、または適当であれば窒素原子によって、酸素原子もしくはC1-10アルキル基に結合されている。
【0017】
また、R7およびR8において、用語6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリジルは、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジルもしくは6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[c]ピリジルを表すことを意味し、そしてすべての脂肪族もしくは芳香族炭素原子によってその分子の残部に結合されていてもよい。
【0018】
本明細書に使用されるように、ハロは、一般に、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードであり;用語C1-4アルキルは、例えば、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、プロピル、2−メチルプロピルおよびブチルのような、炭素原子1〜4個をもつ直鎖および分枝の飽和炭化水素を含むことを意味し;用語C1-6アルキルは、C1-4アルキルおよび炭素原子5もしくは6個をもつそれらの高級同族体、例えば、2−メチルブチル、ペンチル、ヘキシルおよびそれに類するものを含むことを意味し;用語C1-10アルキルは、C1-6アルキルおよび炭素原子7〜10個をもつそれらの高級同族体、例えば、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘプチルおよびそれに類するものを含むことを意味し;用語C3-6アルケニルは、二重結合1個を含有し、そして炭素原子3〜6個をもつ直鎖および分枝鎖の炭化水素基、例えば2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニルおよびそれに類するものを定義し;そして窒素原子に結合されている該C3-6アルケニルの炭素原子は、好ましくは飽和であり;用語C3-6シクロアルキルは、一般に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルであり;用語C3-7シクロアルキルは、C3-6シクロアルキルおよびシクロヘプチルを含むことを意味し;用語C1-4アルカンジイルは、炭素原子1〜4個をもつ直鎖および分枝の飽和二価炭化水素基、例えばメチレン、1,2−エタンジイル、1,1−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、1,2−プロパンジイル、1,4−ブタンジイル、2−メチル−1,3−プロパンジイルおよびそれに類するものを含むことを意味する。
【0019】
先の定義およびこれ以降に使用されるように、ハロC1-4アルカンジイルは、モノ−もしくはポリハロ置換されているC1-4アルカンジイル、特にフッ素原子1個以上により置換されているC1-4アルカンジイルとして定義される。
【0020】
上記のような製薬学的に許容しうる酸付加塩は、適当な酸、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば塩化水素酸もしくは臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸およびそれに類する酸のような無機酸;または、例えば、酢酸、ヒドロキシ酢酸、プロパン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモ(pamoic)酸およびそれに類する酸のような有機酸により、式(I)の化合物の塩基型を処理することによって得ることができる酸付加塩型を含むことを意味する。反対に、該酸付加塩型は、適当な塩基で処理することによって遊離塩基型に転化することができる。
【0021】
また、酸性プロトンを含有する式(I)の化合物は、適当な有機および無機塩基による処理によって、それらの無毒な金属もしくはアミン付加塩型に転化されてもよい。適当な塩基塩形は、例えば、アンモニウム塩、アルカリおよび土類アルカリ金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩およびそれに類する塩、有機塩基との塩、例えばベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、ハイドラバミン塩、ならびに、例えばアルギニン、リジンおよびそれに類するアミノ酸との塩を含む。
【0022】
また、用語付加塩は、式(I)の化合物が形成することができる水和物および溶媒付加型を含む。そのような形態の例は、例えば水和物、アルコール和物およびそれに類するものである。
【0023】
式(I)の化合物のN−オキシド型は、窒素原子1もしくは数個が、いわゆるN−オキシドに酸化されている式(I)のそれらの化合物を含むことを意味する。
【0024】
これ以前に使用されたような、用語「立体化学的異性型」は、式(I)の化合物が有してもよい、すべての可能な立体異性型を定義する。別に述べたり指示しない限り、化合物の化学名は、すべての可能な立体化学的異性型の混合物を指し、該混合物は、基本分子構造をもつすべてのジアステレオマーおよび鏡像異性体を含む。より特別には、ステレオジエン中心は、R−もしくはS−配置をもっていてもよく、そして=NR6および置換C3-6アルケニル部分は、E−もしくはZ配置をもってもよい。
【0025】
これ以降に使用される場合は常に、用語式(I)の化合物は、また、N−オキシド型、製薬学的に許容しうる酸もしくは塩基付加塩およびすべての立体異性型を含むことを意味する。
【0026】
特定の化合物の群は、R7およびR8が、各々独立して、水素;C1-6アルキル;C3-6シクロアルキル;ジフルオロメチル;トリフルオロメチル;酸素、硫黄もしくは窒素から選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環;インダニル;ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテニル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル;C1-6アルキルスルホニル;アリールスルホニル;またはアリール、ピリジル、チエニル、フラニル、C3-7シクロアルキルおよび酸素、硫黄もしくは窒素から選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環、から各々独立して選ばれる置換基1もしくは2個により置換されているC1-10アルキルである、式(I)のそれらの化合物を含む。
【0027】
興味ある化合物は、R7およびR8が、各々独立して、C1-6アルキル;C3-6シクロアルキル;ジフルオロメチル;酸素、硫黄もしくは窒素から選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環;インダニル;またはアリール、インダニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリジルもしくはC3-6シクロアルキルにより置換されているC1-10アルキルである、式(I)のそれらの化合物である。
【0028】
また、興味ある化合物は、R2およびR3が、各々独立して、水素、ヒドロキシもしくはC1-6アルキルである、式(I)のそれらの化合物である。
【0029】
特別な化合物は、R7が、シクロペンチル、テトラヒドロフラニル、シクロプロピルメチル、5−フェニルペンチルもしくはインダニルであり;R8が、水素、メチルもしくはジフルオロメチルであり;R2が、水素もしくはメチルであり;R3が、水素、ヒドロキシもしくはメチルであり、そしてR1、R4、R5およびLが水素である、式(I)のそれらの化合物である。
【0030】
もっとも好適には、次の化合物:
[1−[2−[6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾル−2−イリデン]シアナミド;および[1−[2−[6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾル−2−オン、それらのN−オキシド、それらの立体化学的異性型およびそれらの製薬学的に許容しうる付加塩である。
【0031】
これ以降に使用される場合は常に、R1〜R11,L,D,Qおよび−A−B−は、別に指摘されない限り、式(I)の下でのように定義される。
【0032】
−A−B−が式(a−1)の基であり、そしてLが水素である式(I)の化合物であって、式(I−a−1)によって表される該化合物は、便利には、適当な酸、例えば塩酸の存在下、式(II)の中間体もしくはその官能性誘導体(functional derivative)の環化によって製造できる。
【0033】
【化13】
【0034】
該環化は、反応不活性な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはそれらの混合液中で実施されてもよい。撹拌および加熱は、反応速度を増進できる。
【0035】
この製造および次の製造では、反応生成物は、反応媒質から単離されてもよく、そして必要であれば、さらに、当該技術分野において一般に既知の方法、例えば抽出、結晶化、粉砕およびクロマトグラフィーにより精製されてもよい。
【0036】
特に、R2がヒドロキシである式(I−a−1)の化合物であって、式(I−a−1−1)によって表される該化合物は、式(II)の中間体から式(I−a−1)の化合物を製造するために記述された方法と類似の方式において、Pが水素であるか、好ましくはトリメチルシリル保護基である式(II−1)の中間体もしくはその官能性誘導体の環化によって製造されてもよい。
【0037】
【化14】
【0038】
また、式(I)の化合物は、官能基変換の技術上既知の操作にしたがって互いに転化することもできる。
【0039】
例えば、Lが水素以外である式(I)の化合物であって、式(I−b)によって表される該化合物は、式(I−a)の化合物をL’−W2(III)[式中L’は式(I)の下で定義されたLと同じであるが水素以外のものであり、そしてW2は反応性脱離基、例えばハロゲン原子である]と反応させることによって製造されてもよい。
【0040】
【化15】
【0041】
また、技術上既知の付加反応が、式(I−a)の化合物を式(I−b)の化合物に転化するために使用されてもよい。
【0042】
−A−B−が式(a−2)の基である式(I−a)の化合物であって、式(I−a−2)によって表される該化合物は、技術上既知の水素化技術を用いる、−A−B−が式(a−1)の基である式(I−a)の化合物であって、式(I−a−1)によって表される該化合物の水素化によって製造することができる。例えば、適当な触媒、例えば木炭に担持されたパラジウムもしくは白金の存在下で水素が、適当な水素化剤として使用されてもよい。
【0043】
【化16】
【0044】
R2がヒドロキシであり、そしてR3がメチルである式(I)の化合物であって、式(I−a−1−2)によって表される該化合物は、適当な酸化剤、例えばエタンジオールジクロリドを用いて、適当な反応不活性な溶媒、例えばジクロロメタン中、適当な塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で、R2がヒドロキシであり、そしてR3が水素である式(I)の化合物であって、式(I−a−1−3)によって表される該化合物を酸化し、続いて、かくして形成された中間体をグリニャール試薬と反応させることによって製造されてもよい。
【0045】
【化17】
【0046】
式(I)の化合物は、また、三価の窒素をそのN−オキシド型に転化するための技術上既知の操作にしたがって、対応するN−オキシド型に転化されてもよい。該N−酸化反応は、一般に、式(I)の出発材料を、3−フェニル−2−(フェニルスルホニル)オキサジリジンもしくは適当な有機もしくは無機過酸化物と反応させることによって実施されてもよい。適当な無機過酸化物は、例えば、過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムを含み;適当な有機過酸化物は、過酸、例えば、ベンゼンカルボペルオキソ酸もしくはハロ置換ベンゼンカルボペルオキソ酸、例えば3−クロロベンゼンカルボペルオキソ酸、ペルオキソアルカン酸、例えばペルオキソ酢酸、アルキルヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシドを含んでもよい。適当な溶媒は、例えば、水、低級アルカノール、例えばエタノール等、炭化水素、例えばトルエン、ケトン、例えば2−ブタノン、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、およびそのような溶媒の混合物である。
【0047】
上記の中間体は、技術上既知の技術にしたがって製造されてもよい。
【0048】
特に、DがN−CNである式(II)の中間体であって、式(II−a)によって表される該化合物は、最初に、式(IV)のアミンをジメチルシアノカルボンイミドジチオエートもしくはジフェニルシアノカルボンイミデートもしくはその官能性誘導体と反応させることによって製造されてもよい。該反応は、便利には、反応不活性な溶媒、例えばジクロロメタン、ベンゼンもしくはトルエン中、場合によっては氷浴で冷却され、そして塩基、例えばトリエチルアミンもしくは重炭酸ナトリウムの存在下で遂行することができる。かくして得られた中間体は、続いて、式(V)の中間体もしくはその官能性誘導体と反応されて、式(II−a)の中間体が形成されてもよい。該反応は、便利には、反応不活性な溶媒、例えば1,4−ジオキサン中、塩基、例えばトリエチルアミンの存在下、そして場合によっては触媒、例えばN,N−ジメチル−ピリジンアミンの存在下で遂行することができる。撹拌および高温は反応速度を増進できる。
【0049】
【化18】
【0050】
あるいはまた、上記反応は、逆の順序において実施されてもよい、すなわち式(V)の中間体とジメチルシアノカルボンイミドジチオエートもしくはジフェニルシアノカルボンイミデートもしくはその官能性誘導体との最初の反応、続いての、かくして形成された中間体と式(IV)のアミンとの反応である。
【0051】
Dが酸素である式(II)の中間体であって、式(II−b)によって表される該化合物は、最初に式(IV)のアミンをクロロギ酸フェニル又はその官能基誘導体でN−アシル化することによって製造されてもよい。該N−アシル化は、便利には、反応不活性な溶媒、例えばジクロロメタン、ベンゼンもしくはトルエン中、場合によっては氷浴で冷却され、そして塩基、例えばトリエチルアミンもしくは重炭酸ナトリウムの存在下で遂行することができる。かくして得られた中間体は、続いて、2,2−(ジC1-4アルキルオキシ)エタンアミン(V)もしくはその官能性誘導体と反応されて、式(II−b)の中間体が形成されてもよい。該反応は、便利には、反応不活性な溶媒、例えば1,4−ジオキサン中、塩基、例えばトリエチルアミンの存在下、そして場合によっては触媒、例えばN,N−ジメチル−ピリジンアミンの存在下で遂行することができる。撹拌および高温は反応速度を増進できる。
【0052】
【化19】
【0053】
また、式(II−b)の中間体は、直接、式(IV)の中間体を適当な試薬、例えばN−[2,2−ジ(C1-4アルキル)エチル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミドもしくは該試薬のいずれか1種の官能性誘導体と反応されることによって形成されてもよい。
【0054】
【化20】
【0055】
特に、R2がヒドロキシ基か、または好ましくは保護されたヒドロキシ基であり、そして保護基Pがトリメチルシリル保護基である式(II−b)の中間体もしくはその官能性誘導体であって、式(II−b−1)によって表される該中間体は、R2がヒドロキシ基か、または好ましくは保護されたヒドロキシ基であり、そして保護基Pがトリメチルシリル保護基である式(IV)の中間体もしくはその官能性誘導体であって、式(IV−1)によって表される該中間体を、N−[2,2−ジ(C1-4アルキル)エチル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミドもしくはその官能性誘導体と反応させることによって製造されてもよい。
【0056】
【化21】
【0057】
R1が水素である式(IV)の中間体であって、式(IV−a)によって表される該中間体は、式(IV)の中間体における不飽和炭素−窒素結合を、適当な還元剤、例えば水素化リチウムアルミニウムもしくは水素を用いて、触媒、例えばラネーニッケルの存在下で還元することによって製造されてもよい。また、式(VI)の中間体におけるシアニド部分は、その官能性誘導体、例えばオキシム部分によって置き換えられてもよい。
【0058】
【化22】
【0059】
若干の式(VI)の中間体の合成は、WO95/04045、WO96/31485、WO97/03967およびWO98/14432に記載されている。
【0060】
本発明における若干の式(I)の化合物および若干の中間体は、少なくとも1個の不斉炭素原子を含有する。該化合物および該中間体の純粋な立体化学的異性型は、技術上既知の操作の応用によって得ることができる。例えば、ジアステレオマーは、選択晶出(selective crystallization)もしくはクロマトグラフィー技術のような物理的方法、例えば向流分配、液体クロマトグラフィーおよび類似の方法によって分離することができる。鏡像異性体は、最初に、ラセミ混合物を適当な分割薬剤、例えばキラル酸を用いて、ジアステレオマー塩もしくは化合物に転化し;次いで、ジアステレオマー塩もしくは化合物の該混合物を、例えば、選択結晶化もしくはクロマトグラフィー技術、例えば液体クロマトグラフィーおよび類似の方法によって物理的に分離し;そして最後に、該分離されたジアステレオマー塩もしくは化合物を、対応する鏡像異性体に転化することによって、該ラセミ混合物から得ることができる。
【0061】
また、式(I)の化合物の純粋な立体化学的異性型は、介在する反応が立体化学的に起きる場合には、適当な中間体および出発材料の純粋な立体化学的異性型から得ることができる。式(I)の化合物の純粋および混合立体化学的異性型は、本発明の範囲内に包含されることを意図している。
【0062】
式(I)の化合物および中間体の鏡像異性型を分離する代替方式は、液体クロマトグラフィー、特にキラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーを必要とする。
【0063】
式(I)の化合物、それらのN−オキシド型、製薬学的に許容しうる酸もしくは塩基付加塩および立体化学的異性型は、ファミリーIV(cAMP特異的ファミリー)のホスホジエステラーゼ(PDE)イソ酵素の強力な阻害剤である。
【0064】
cAMP(アデノシンサイクリック3’,5’一リン酸)は、重要な第2メッセンジャーであり、その濃度は、キナーゼのような酵素の活性化をとおして特定の細胞活性に影響を与える。PDE IVは、cAMPをその対応する不活性な5’一リン酸代謝物に加水分解することが知られている。それ故、PDE IVの阻害は、特定の細胞、例えば呼吸器平滑筋細胞および広範囲の炎症性細胞、すなわち、ある種のリンパ球、例えば好塩基球、好中球および好酸球、単球およびマスト細胞において、cAMPレベルの上昇をもたらす。アレルギー性、アトピー性および炎症性疾患の多くは、低いcAMPレベルをもたらす正常値以上のPDE IV濃度と、かくして影響された細胞の興奮性刺激に対する過敏性とによって惹起されると考えられる。(該過敏性の例は、例えば、好塩基球およびマスト細胞からの過剰なヒスタミン放出、または好酸球による過剰なスーパーオキシドアニオン基形成である)。したがって、強力なホスホジエステラーゼIV阻害活性をもつ本化合物は、アレルギー性、アトピー性および炎症性疾患を緩和し、そして/または治癒することに有用な薬剤であると考えられる。PDE IV阻害剤の機能的効果は、例えば呼吸器平滑筋弛緩、気管支拡張、血小板凝集阻害および白血球メディエーター放出の阻害である。アレルギー性疾患の例は、気管支喘息、口唇炎、結膜炎、接触皮膚炎および湿疹、感応性腸疾患、脱水型湿疹、蕁麻疹、脈管炎、外陰炎であり;アトピー性疾患の例は、皮膚炎および湿疹、ウインターフィート(winterfeet)、喘息、アレルギー性鼻炎であり;そして関連疾患は、例えば乾癬および他の過増殖性(hyperproliferative)疾患である。
【0065】
また、本発明の化合物は、サイトカイン阻害活性を有する。サイトカインは、免疫もしくは炎症性応答において細胞間の相互作用を調節することによって他の細胞の機能に影響を与えるすべての分泌ポリペプチドである。サイトカインの例は、モノカインおよびリンホカインであり、そしてそれらは、広範囲の細胞によって産生できる。例えば、モノカインは、一般に、単核細胞、例えばマクロファージおよび/または単球によって産生され、そして分泌されると言われるが、多くの他の細胞、例えばナチュラルキラー細胞、繊維芽細胞、好塩基球、好中球、内皮細胞、脳星状膠細胞、骨髄ストロマ細胞(bone narrow storomal cell)、表皮ケラチン細胞およびβ−リンパ球が、モノカインを産生する。リンホカインは、一般に、リンパ球細胞によって産生されると言われる。サイトカインの例は、インターロイキン−1(IL−1)、インターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−8(IL−8)、α腫瘍壊死因子(αTNF)およびβ腫瘍壊死因子(βTNF)を含む。
【0066】
具体的に阻害されることが望まれるサイトカインはαTNFである。過剰もしくは不制御なTNF産生は、類リューマチ関節炎、類リューマチ脊椎炎、骨関節炎、通風関節炎および他の関節炎症状を含む多数の疾病;敗血症、敗血症性ショック、内毒素ショック、グラム陰性敗血症、毒素ショック症候群、成人呼吸苦悩症候群、脳マラリア、慢性肺動脈炎症性疾患、珪粉症、肺性サルコイドーシス、骨吸収疾患、再潅流傷、移植片対宿主反応、同種移植拒絶、感染、例えばインフルエンザによる発熱および筋痛症、感染もしくは悪性腫瘍に対する続発性悪液質、獲得性免疫不全症候群(AIDS)の続発性悪液質、AIDS、ARC(AIDS関連コンプレックス)、ケロイド形成、瘢痕形成、クローン病、潰瘍性腸炎、もしくはピレシス(pyresis)を媒介もしくは悪化させることに係わっている。
【0067】
また、本発明は、医薬として使用するため、特に、PDE IVの異常な酵素もしくは触媒活性に関連する疾病状態、および/または生理的に有害な過剰のサイトカインに関連する疾病状態、特にアレルギー性、アトピー性および炎症性疾患、より特に、喘息性およびアトピー性疾患、もっとも特別にはアトピー性皮膚炎の治療のための医薬として使用するための、先に定義された式(I)の化合物、それらのN−オキシド型、製薬学的に許容しうる付加塩およびそれらの立体化学的異性型に関する。かくして、本発明の化合物は、アトピー性もしくは喘息性疾患、より特にアトピー性皮膚炎を治療するための薬物の製造のために使用することができる。
【0068】
また、本発明は、PDE IVの異常な酵素もしくは触媒活性に関連する疾病状態、および/または生理的に有害な過剰のサイトカインに関連する疾病状態、特にアレルギー性、アトピー性および炎症性疾患、より特に、喘息性およびアトピー性疾患、もっとも特別にはアトピー性皮膚炎を罹患している温血動物を治療する方法に関する。該方法は、製薬キャリヤーとの混合物での、式(I)の化合物もしくはN−オキシド型、それらの製薬学的に許容しうる酸もしくは塩基付加塩もしくは立体化学的異性型の治療学的有効量の投与を含む。
【0069】
一般には、1日当たりの有効量は、0.01mg/kg〜10mg/kg体重であろうと考えられる。該1日当たりの有効量は、治療される患者の応答に応じて、そして/または本発明の化合物を処方する医者の評価に応じて、減少もしくは増加されてもよいことは明らかである。したがって、上記1日当たりの有効量範囲は、単にガイドラインであり、いかなる程度にも本発明の範囲もしくは使用を限定することを意図するものではない。
【0070】
式(I)の化合物のPDE IV阻害活性は、試験「バキュロウイルス・ベクターをもつ昆虫細胞において産生される組み換えヒト単核リンパ球(MNL)ホスホジエステラーゼIV B型の阻害」において例証されるであろう。いくつかのイン・ビボおよびイン・ビトロ試験が、前記アレルギー性、アトピー性および炎症性疾患の治療における式(I)の化合物の有用性を例証するために使用されうであろう。そのような試験は、例えば、「イン・ビトロにおけるモルモット気管の気管支狭窄」、「イン・ビボにおけるモルモット気管の気管支狭窄」および「アラキドン酸に誘導されたマウスにおける耳介炎症」、「TPAに誘導されたマウスにおける耳炎症」および「マウスにおける遅延型過敏」である。
【0071】
さらに、本化合物は、ファミリーIII(cGMPに阻害されるファミリー)のホスホジエステラーゼイソ酵素には非常に低い阻害活性しかもっていない。特に、PDE IIIの阻害は、心筋におけるcAMPの上昇をもたらし、それによって、心臓の収縮力ならびに心臓の弛緩への影響を惹起する。前記のアレルギー性、アトピー性および炎症性疾患の治療において、心臓血管の影響は、明らかに望ましくない。それ故、本化合物は、それらがPDE IIIを阻害するよりもはるかに低い濃度でPDE IVを阻害するので、それらの治療上の使用は、心臓血管の副作用を回避することに順応できる。
【0072】
技術上既知のPDE IV阻害剤は、しばしば、害になる胃腸副作用を惹起する。しかしながら、本化合物のほとんどは、胃腸管への影響をほとんどもたず、これは、試験「ラットにおけるカロリー餌料の胃内容排出」において例証されるであろう。
【0073】
ここに使用される名称PDE IIIおよびIVは、J.A.Beavo and D.H.Reifsnyder,TIPS Reviews,April 1990,pp.150−155による分類を指す。
【0074】
式(I)の化合物のサイトカイン阻害活性、例えばαTNF産生の阻害は、イン・ビトロ試験「ヒト全血培養物におけるサイトカイン産生」において例証されるであろう。
【0075】
その上、本発明の化合物は、内分泌上の副作用をほとんど、もしくは全く示さないことが期待される。このことは、例えば、「イン・ビボにおけるテストステロン」試験、「アロマターゼ活性のイン・ビトロ阻害」試験および「アロマターゼ活性のイン・ビボ阻害」試験によって証明されるであろう。
【0076】
それらの有用なPDE IVおよびサイトカイン阻害活性にかんがみて、主題の化合物は、製薬学的に許容しうるキャリヤーおよび有効成分として治療的に有効量の式(I)の化合物を含んでなる投与目的のための種々の製薬学的組成物に製剤化されてもよい。本発明の製薬学的組成物を製造するために、有効成分として、塩基もしくは酸付加塩型における特定化合物の治療的有効量が、製薬学的に許容しうるキャリアーとの直接混合物において組み合わされるが、このキャリアーは、投与に望ましい製剤の形態に応じて、広範な種々の剤形をとることができる。これらの製薬学的組成物は、好ましくは、経口的、肛門内、局所的、経皮的、吸入もしくは非経口的注射による投与に適している単位用量剤形で存在するのが望ましい。例えば、経口投与剤形の組成物を製造するには、すべての通常の製薬媒質、例えば、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤および液剤のような経口液状製剤の場合には、水、グリコール、オイル、アルコール等:あるいは散剤、丸剤、カプセル剤および錠剤の場合には、固形キャリアー、例えば澱粉、糖、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等が、使用されてもよい。それらの投与が容易であることから、錠剤およびカプセル剤が、もっとも有利な経口投与単位剤形を代表していて、この場合には、固形製薬キャリアーが使用されることは明らかである。非経口組成物では、キャリアーは、通常は、少なくとも大部分、滅菌水を含むであろうが、他の成分が、例えば溶解性を助けるために含まれてもよい。例えば、注射用液剤は、キャリアーが、生理食塩溶液、グルコース溶液もしくは生理食塩水とグルコース溶液の混合液を含む状態で製造されてもよい。また、注射用懸濁剤は、適当な液状キャリアー、懸濁化剤等が使用される状態で製造されてもよい。経皮投与に適する組成物では、キャリアーは、場合によっては、皮膚に対していかなる有意な悪影響を惹起しない、微量で何らかの性質をもつ適当な添加物と組み合わされて、場合によっては、浸透促進剤および/または適当な湿潤剤を含む。該添加物は、皮膚への投与を容易にし、そして/または所望の組成物を製造するのに役立つであろう。これらの組成物は、種々の方法、例えば経皮パッチとして、スポット・オン剤として、軟膏剤もしくはクリーム剤として投与されてもよい。局所適用のための適当な組成物としては、局所的適用する薬物、例えばクリーム剤、ゼリー剤、ドレッシング剤(dressing)、シャンプー剤、チンキ剤、ペースト、ローション剤、液剤、軟膏剤、膏薬(salves)、散剤等に通常使用されるすべての組成物が引用されてもよい。該組成の適用は、例えば、窒素、二酸化炭素、フレオンのような噴射剤を用いるエアゾールによるか、またはポンプ噴霧剤、滴下剤、ローション剤のように噴射剤を用いずに、または塗布はけで適用できる粘稠組成物のような半固形物によってもよい。特別には、膏薬、クリーム剤、ゼリー剤、軟膏剤およびそれに類するような半固形組成物が、都合よく使用される。
【0077】
製薬学的組成物における式(I)の化合物の溶解度および/または安定性を増強するために、α−、β−もしくはγ−シクロデキストリンまたはそれらの誘導体、特にヒドロキシアルキル置換されたシクロデキストリン、例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを用いることが得策である。また、アルコールのような助溶媒も、製薬学的組成物における式(I)の化合物の溶解度および/または安定性を改良できる。水性組成物の製造では、主題の化合物の付加塩は、それらの水溶性を増大するので、明らかに、より適当である。
【0078】
前述の製薬学的組成物を、投与の簡易性および用量の均一性のために、単位用量剤形において製剤化することは、特に得策である。単位用量剤形は、単回投与として適当な物理的に分割された単位を指し、各単位は、必要な製造キャリアーと一緒になって所望の治療効果を生むように計算された有効成分の予め決定された量を含有している。そのような単位用量剤形の例は、錠剤(刻み目をつけたり、コーティングされた錠剤を含む)、カプセル剤、丸剤、粉末包装剤、ウェーファー剤、坐剤、注射用液剤もしくは懸濁剤等、およびそれらの分割される集合物である。
【0079】
次の実施例は、本発明の範囲を具体的説明することを意図している。
【0080】
実験の部
これ以降において、「THF」は、テトラヒドロフランを意味し、「RT」は室温を意味し、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドを意味し、「EtOAc」は酢酸エチルを意味し、そして「DIPE」はジイソプロピルエーテルを意味する。
【0081】
A.中間化合物の製造
例A1
a)CH2Cl2(200ml)中(±)−6−(2−アミノ−1−メチルエチル)−4−(シクロペンチルオキシ)−3−ピリジノール(0.037mol)およびNaHCO3(0.0814mol)の混合液を、0〜5℃で撹拌した。CH2Cl2(50ml)中フェニルカルボノクロリデート(0.074mol)溶液を滴下し、そして得られる反応混合液を、RTで1時間撹拌した。反応混合液を水中に注入し、そして層を分離した。水相をCH2Cl2で2回抽出した。合わせた有機相を乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発して、(±)−フェニル[2−[4−(シクロペンチルオキシ)−5−[(フェノキシカルボニル)オキシ−2−ピリジニル]プロピル]カルバメート(中間体1)18.2gを得た。
【0082】
b)1,4−ジオキサン(150ml)中、中間体(1)(0.037mol)、2,2−ジメトキシエタンアミン(0.148mol)、トリエチルアミン(0.148mol)および4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)の混合液を撹拌し、そして60時間還流した。溶媒を蒸発した。残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH95/5およびCH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)によって精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発して、(±)−N−[2−[4−(シクロペンチルオキシ)−5−ヒドロキシ−2−ピリジニル]プロピル]−N’−(2,2−ジメトキシエチル)尿素(中間体2)13g(95.6%)を得た。
【0083】
例A2
a)CH2Cl2(75ml)中4−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジンエタンアミン(0.026mol)およびトリエチルアミン(0.03mol)の混合液を、0〜5℃で撹拌した。CH2Cl2(25ml)中フェニルカルボノクロリデート(0.03mol)混合液を滴下した。混合液を、RTで1時間撹拌し、次いでNaOH(1N)および水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発した。残渣を、ガラスフィルター上のシリカゲル(溶出液:CH2Cl2/CH3OH98/2)において精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣を乾燥して、フェニル[2−[4−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]エチル]カルバメート(中間体3)7.2g(77.7%)を得た。
【0084】
b)1,4−ジオキサン(75ml)中、中間体(3)(0.018mol)、2,2−ジメトキシエタンアミン(0.02mol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.005mol)およびトリエチルアミン(0.036mol)の混合液を撹拌し、そして48時間還流した。溶媒を蒸発した。残渣を、CH2Cl2に溶解し、そしてNaOH(1N)および水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発して、N−[2−[4−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]エチル]−N’−(2,2−ジメトキシエチル)尿素(中間体4)6.6g(100%)を得た。
【0085】
例A3
a)EtOAc(800ml)中、1,1’−カルボニルビス[1H−イミダゾール](2mol)混合液を撹拌し、そして氷浴で冷却して懸濁液を得た。2,2−ジメトキシエタンアミン(2mol)を、温度を25℃以下に維持しながら滴下した。得られる反応混合液を、RTで2時間、次いで氷浴で冷却しながら30分間撹拌した。沈殿物を濾別し、EtOAc(400ml)中で15分間、そして氷浴上で15分間撹拌した。沈殿物を濾別し、DIPE(2x50ml)で洗浄し、そして乾燥して、N−(2,2−ジメトキシエチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(中間体5)277g(70%)を得た。
【0086】
b)THF(100ml)中(±)−4−(シクロプロピルメトキシ)−5−メトキシ−β−メチル−2−ピリジンエタンアミン(0.025mol)および中間体(5)(0.025mol)の混合液を撹拌し、そして2時間還流した。溶媒を蒸発した。残渣を水中で撹拌し、そしてこの混合液をトルエンおよびEtOAcで抽出した。分離された有機層を乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発して、(±)−N−[2−[4−(シクロプロピルメトキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]−N’−(2,2−ジメトキシエチル)尿素(中間体6)9.1g(100%)を得た。
【0087】
例A4
a)CH2Cl2(130ml)中5−メトキシ−4−[(テトラヒドロ−3−フラニル)オキシ]−2−ピリジンカルボキシアルデヒド(0.057mol)およびZnI2(0.0027mol)の混合液を、RTで撹拌した。CH2Cl2(30ml)中トリメチルシランカルボニトリル(0.0684mol)を滴下した。得られる反応混合液を、RTで80分間撹拌した。水を添加し、そして混合液を10分間(2x)撹拌した。分離された有機層を乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発した。トルエンを添加し、そしてロータリーエバポレーターにおいて共沸させて、(±)−5−メトキシ−4−[(テトラヒドロ−3−フラニル)オキシ]−α−[(トリメチルシリル)オキシ]−2−ピリジンアセトニトリル(定量的収量)(中間体7)を得た。
【0088】
b)THF(500ml)中、中間体(7)(0.074mol)混合液を触媒としてラネーニッケル(3g)を用いて水素化した。H2の取り込み(2当量)後、触媒を濾別し、そして濾液を蒸発して、(±)−5−メトキシ−4−[(テトラヒドロ−3−フラニル)オキシ]−β−[(トリメチルシリル)オキシ]−2−ピリジンエタンアミン(定量的収量)(中間体8)を得た。
【0089】
例A5
a)エタノール(100ml)中(±)−6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−β−メチル−2−ピリジンエタンアミン(0.037mol)およびジフェニルN−シアノカルボンイミデート(0.037mol)の溶液をRTで1日間撹拌した。沈殿物を濾別し、エタノール、DIPEで洗浄し、次いで乾燥して、(±)−フェニルN’−シアノ−N−[2−[6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]カルバミムイミデート(中間体9)9g(61.7%)を得た。濾液を減圧下で蒸発した。残渣をCH2Cl2に溶解した。有機溶液を2NNaOHで3回洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発して、中間体(9)(4.1g)を得た。全収率は89%である。
【0090】
b)1,4−ジオキサン(50ml)中2,2−ジメトキシエタンアミン(0.015mol)、トリエチルアミン(0.026mol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.0065mol)の混合液を、1,4−ジオキサン(50ml)中中間体(9)(0.013mol)溶液に添加した。得られる反応混合液を撹拌し、そして一夜還流した。溶媒を蒸発した。残渣を水に採取し、そしてこの混合液をCH2Cl2で抽出した。分離された有機層を乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発した。残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH99/1)によって精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発して、(±)−N”−シアノ−N−[2−[6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]−N’−(2,2−ジメトキシエチル)グアニジン(中間体10)4.13g(79%)を得た。
【0091】
例A6
N2下の反応。CH2Cl2(40ml)中エタンジオールジクロリド(0.0210mol)溶液を−60℃で撹拌した。CH2Cl2(10ml)中ジメチルスルホキシド(0.0420mol)溶液を滴下し、そして撹拌を−60℃で5分間継続した。CH2Cl2(10ml)中1,3−ジヒドロ−1−[2−ヒドロキシ−2−[5−メトキシ−4−[(5−フェニルペンチル)オキシ]−2−ピリジニル]エチル]−2H−イミダゾル−2−オン(化合物18)(0.0070mol)溶液を−60℃で滴下し、そして撹拌を−60℃で15分間継続した。トリエチルアミン(0.0770mol)を−60℃で滴下し、そして撹拌を5分間継続した。混合液を水と処理し、次いでCH2Cl2で抽出した。分離された有機層を乾燥(MgSO4)し、濾過し、そして溶媒を蒸発した。残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH94/6)によって精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発して、1,3−ジヒドロ−1−[2−[5−メトキシ−4−[(5−フェニルペンチル)オキシ]−2−ピリジニル]−2−オキソエチル]−2H−イミダゾル−2−オン(中間体11)1.8g(69.6%)を得た。
【0092】
式(I)の化合物の製造
例B1
メタノール(300ml)中、中間体(2)(0.037mol)およびHCl1N(0.1mol)混合液をRTで5日間撹拌した。混合液を、NH3/CH3OHで塩基性にした。溶媒を蒸発し、そして残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH95/5)によって精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣をDIPE中で撹拌し、濾別し、次いで乾燥して、(±)−1−[2−[4−(シクロペンチルオキシ)−5−ヒドロキシ−2−ピリジニル]プロピル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾル−2−オン(化合物1)5.9g(52.7%)を得た。
【0093】
例B2
オートクレーブ中で、メタノール(100ml)中、化合物(1)(0.0194mol)、クロロジフルオロメチルおよびK2CO3(0.0194mol)の混合液を125℃で16時間撹拌した。溶媒を蒸発した。残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH95/5〜80/20へ向上)によって精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣を2−プロパノン中に溶解し、そしてHCl/2−プロパノールにより塩酸塩(1:2)に転化した。沈殿物を濾別し、そして乾燥して、(±)−1−[2−[4−(シクロペンチルオキシ)−5−[(ジフルオロメチル)オキシ]−2−ピリジニル]プロピル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾル−2−オン・2HCl(化合物20)0.58g(7%)を得た。
【0094】
例B3
HCl0.5M(30.3ml)を、THF(82ml)中、中間体(10)(0.0101mol)溶液に滴下し、そして得られる反応混合液を撹拌し、そして2時間還流した。反応混合液を冷却し、水と処理し、Na2CO3によりアルカリ性にして、この混合液をEtOAcで抽出した。分離された有機層を乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発した。残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH90/10)によって精製した。所望の画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH100/0〜95/5へ向上)によって精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣をDIPE中で撹拌し、濾別し、そして乾燥した。得られる生成物を、高速液体クロマトグラフィーによって再精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣をDIPE中で撹拌し、濾別し、洗浄し、そして乾燥して、(±)−1−[2−[6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾル−2−イリデン]シアナミド(化合物22)0.54gを得た。
【0095】
例B4
N2通風下の反応。THF(50ml)中、中間体(11)(0.0049mol)溶液を−0〜5℃で撹拌した。CH3MgCl(0.0054mol)を滴下した。反応混合液を、飽和NH4Cl水溶液を用いて分解し、次いでCH2Cl2で抽出した。分離された有機層を乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発した。残渣を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH95/5)によって精製した。所望の画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣(0.5g)を、高速液体クロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH98/2〜90/10へ向上)によって再精製した。純粋な画分を回収し、そして溶媒を蒸発した。残渣をDIPE中で撹拌し、濾別し、洗浄し、次いで乾燥して、(±)−1,3−ジヒドロ−1−[2−ヒドロキシ−2−[5−メトキシ−4−[(5−フェニルペンチル)オキシ]−2−ピリジニル]プロピル]−2H−イミダゾル−2−オン(化合物23)0.20gを得た。
【0096】
次の化合物は、上記例の1つ(例No.)にしたがって製造された。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】
表4は、上記実験の部において製造された化合物の炭素(C)、水素(H)および窒素(N)についての実測(“Exper”で示された項目)および理論(“Theor”で示された項目)両元素分析値を列挙している。
【0101】
【表4】
【0102】
C.薬理学的実施例
バキュロウイルス・ベクターをもつ昆虫細胞において産生される組み換えヒト単核リンパ球(MNL)ホスホジエステラーゼIV B型の阻害
アレルギー性およびアトピー性疾患に及ぼす本化合物の緩和および/または治癒効果は、組み換えヒトMNLホスホジエステラーゼIV B型に及ぼす阻害効果を検出するためのイン・ビトロのアッセイシステムによって評価された。
【0103】
組み換えバキュロウイルスによる感染72時間後、昆虫細胞が収穫され、そして500g5分間でペレット化された。細胞は、20mMTris、10mMEGTA、2mMNa2EDTA、1%Triton−X−100、1mMNa3VO4、10mMNaF、ロイペプチン、ペプスタチンおよびアプロチニン2μg/ml、ベンズアミジン0.3μg/mlおよびTPCK100μg/mlpH7.5を含有する溶解バッファー10ml中で溶解された。氷上で5分後、溶解された細胞は、4℃において4000rpm15分間遠心された。得られる上澄液を、0.45μmフィルター(Millipore)をとおして濾過し、TBSバッファー(50mMTris、150mMNaClpH7.4)にもたらした。
【0104】
ホスホジエステラーゼ(PDE)IV B型を含有している上澄液は、続いて、予め100mMグリシンpH3.5 5mlで活性化され、そして50mMTris、150mMNaClpH7.4 20mlで平衡化された、抗FLAG−Mg2アフィニティーゲルカラム5ml上に負荷された。カラムを平衡化バッファーで洗浄後、PDE IVが、37.5μlの1MTrispH8を含有する画分1.5mlに溶出された。その画分を、20mMTris、2mMNa2EDTAおよび400mMNaClpH7.5に対して一夜透析し、そしてPDE IV活性について試験した。同定は、SDS PAGEおよびウエスタンブロット(抗FLAG−M2)において実施された。活性画分がプールされ、10%グリセロールにもたらされ、そして−70℃で保存された。
【0105】
インキュベーション混合液(pH8)(200μl)は、20mMTris、10mM硫酸マグネシウム、0.8μM3H−cAMP(310mCi/mmole)およびホスホジエステラーゼIV型を含有したが、その量は酵素活性に依存する。37℃において最大10分間のインキュベーション時間の間、ホスホジエステラーゼ活性の直線的増加を示すタンパク質濃度が選ばれ、その場合、初発基質の10%未満が加水分解された。
【0106】
ホスホジエステラーゼ活性に及ぼす種々の化合物の効果が試験される場合には、cAMP不含の培地を、化合物もしくはそのキャリヤー(最終濃度1%DMSO)とともに5分間インキュベーションした。酵素反応は、3H−cAMPの添加によって開始し、そして10分後、100℃で5分間、温浴にミクロタイタープレートを移して停止させた。RTまで冷却後、アルカリホスファターゼ(0.25μg/ml)を添加し、そしてその混合液を37℃で20分間インキュベートした。続いて、混合液100μlを、DEAEセファデックスA−25懸濁物300μlを満たしたGF−Bフィルター・ミクロタイタープレート(Millipore)に適用した。プレートを、20mMTrispH7.5 75μlで3回洗浄し、そして濾液を回収して、Packard Top Countシンチレーションカウンターにおいてカウントした。
【0107】
組み換えヒトMNLホスホジエステラーゼPDEIV Bに及ぼす本化合物の阻害効果が、その化合物の種々の濃度において測定された。PDE IV B対対照の活性%を計算し、そして表5に列挙した。
【0108】
【表5】
【0109】
D.組成物実施例
次の製剤は、本発明にしたがって、動物およびヒト被験者への全身的もしくは局所的投与のために適当な代表的製薬学的組成物を例示している。
【0110】
これらの実施例をとおして使用される“有効成分”(A.I.)は、式(I)の化合物またはN−オキシド型、製薬学的に許容しうる付加塩もしくはそれらの立体化学異性型に関する。
【0111】
例D.1:被膜錠剤
錠剤コアの製造
A.I.100g、ラクトース570gおよび澱粉200gの混合物をよく混合し、その後、水約200ml中ドデシル硫酸ナトリウム5gおよびポリビニルピロリドン10gの溶液により湿潤化した。湿潤粉末混合物を篩にかけ、乾燥し、再び篩にかけた。次に、微結晶セルロース100gおよび水素化植物油15gを添加した。全量をよく混合し、錠剤に圧縮して、各々有効成分10mgを含有する錠剤10,000個を得た。
【0112】
コーティング
変性エタノール75ml中メチルセルロース10gの溶液に、ジクロロメタン150ml中エチルセルロース5g溶液を添加した。次いで、ジクロロメタン75mlおよび1,2,3−プロパントリオール2.5mlを添加した。ポリエチレングリコール10gを融解し、そしてジクロロメタン75ml中に溶解した。後者の溶液を前者に加え、次いで、オクタデカン酸マグネシウム2.5g、ポリビニルピロリドン5gおよび濃縮着色剤懸濁液30mlを添加し、そして全量を均質化した。錠剤コアを、このようにして得られた混合物を用い、コーティング装置においてコーティングした。
【0113】
例D.2:2%局所クリーム剤
純水中ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン200mg溶液に、撹拌しながら、A.I.20mgを添加した。完全溶解まで塩酸を添加し、次に、水酸化ナトリウムをpH6.0まで添加した。撹拌しながら、グリセロール50mgおよびポリソルベート60 35mgを添加し、そしてその混合液を70℃まで加熱した。得られた混合液を、鉱油100mg、ステアリルアルコール20mg、セチルアルコール20mg、モノステアリン酸グリセロール20mgおよびソルベート60 15mgの温度70℃をもつ混合液に、ゆっくり混合しながら添加した。25℃以下まで冷却後、純水の残りを全量1gになるまで添加し、その混合液を混合して均質化させた。
Claims (9)
- 式
Lは、水素であり;
−A−B−は、式:
Dは、OもしくはNR6であり;
Qは、式
R1は、水素もしくはC1-4アルキルであり;
R2は、水素もしくはC1-6アルキルであるか;または
R2は、式:
R3は、水素、ヒドロキシもしくはC1-6アルキルであり;
R4およびR5は、各々独立して、水素もしくはC1-4アルキルから選ばれ;
R6は、水素もしくはC1-4アルキルであり;
R7およびR8は、各々独立して、水素;C1-6アルキル;ジフルオロメチル;トリフルオロメチル;C3-6シクロアルキル;酸素、硫黄もしくは窒素から各々独立して選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環;インダニル;またはC3-7シクロアルキルおよび酸素、硫黄もしくは窒素から選ばれるヘテロ原子1もしくは2個を含有する飽和の5−,6−もしくは7員複素環、から各々独立して選ばれる置換基1もしくは2個により置換されているC1-10アルキルであり;
R9は、水素またはC1-6アルキルであり;
R10は、水素またはC1-6アルキルである]
で表される化合物またはその製薬学的に許容しうる酸もしくは塩基付加塩もしくは立体化学的異性体。 - R2およびR3が、各々独立して、水素、ヒドロキシもしくはC1-6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
- R7が、シクロペンチル、テトラヒドロフラニル、シクロプロピルメチルもしくはインダニルであり;R8が、水素、メチルもしくはジフルオロメチルであり;R2が、水素もしくはメチルであり;R3が、水素、ヒドロキシもしくはメチルであり、そしてR1、R4およびR5が水素である、請求項1または2に記載の化合物。
- [1−[2−[6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾル−2−イリデン]シアナミド;および[1−[2−[6−(シクロペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ピリジニル]プロピル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾル−2−オン、またはその立体化学的異性体もしくは製薬学的に許容しうる酸付加塩もしくは塩基付加塩。
- 製薬学的に許容しうるキャリアー、および有効成分として、治療的に有効量の請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物を含んでなる医薬組成物。
- 製薬学的に許容しうるキャリアーが、治療的に有効量の請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物と密接に混合されることを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物の製造方法。
- 医薬として使用するための、請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物。
- アトピー性もしくは喘息性疾患を治療するために有用な薬物の製造における、請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物の使用。
- 請求項1に記載の化合物の製造方法であって、
a)反応不活性な溶媒中、そして適当な酸の存在下で、R1〜R5,DおよびQが、請求項1におけるように定義される式(II)の中間体もしくはその官能性誘導体の環化;かくして、式(I−a−1)の化合物を形成すること;
式(I−a−1−1)の化合物を形成すること;
を特徴とする方法。
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