JP4778518B2 - 親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの作製方法 - Google Patents

親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの作製方法 Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、2004年10月13日出願のMezhirovらの米国仮特許出願第60/618,522号明細書の一部継続出願(この開示は、本開示と矛盾しない範囲内で参照により本明細書に組み入れられるものとする)である。
本開示は、商業用途に好適な親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの改良された効率的かつ効果的な製造方法と、それにより製造されて得られる商業用途に好適な親水性ポリエーテルスルホン・メンブランと、に関する。
公知のごとく、ポリエーテルスルホン・メンブランは、本来、疎水性である。ほとんどのメンブラン用途では、親水性メンブランの使用が必要とされる。疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを親水性ポリエーテルスルホン・メンブランに変換するための(メンブランの親水化を行うための)いくつかの異なる方法が知られている。これらの方法のいくつかは、複雑かつ高価であり、一方、他のものは、高純度メンブランを提供することができない(たとえば、メンブランは、親水性塗膜に使用される有害なモノマの残留物を含有することもある)。
いくつかの異なる従来の公知のポリエーテルスルホン・メンブラン親水化方法は、特許および科学文献に提示されている。公知の従来の一方法では、ポリエーテルスルホン・メンブランの親水化は、疎水性メンブランを親水性ポリマで被覆することにより達成された。メンブランへの親水性ポリマの望ましい永久的結合を提供するために、親水性塗膜層は、通常、架橋反応に付されたり、または塗膜ポリマは、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランの表面にグラフト化されたりした。以上の方法は、以下の特許および出版物に開示されている。
米国特許第4,618,533号明細書には、直接的メンブラン被覆によるポリエーテルスルホン・メンブラン親水化方法が開示された。記載のごとく、疎水性メンブランをアルコールで予め湿潤させ、次に、親水性モノマと多官能性モノマ(架橋剤)と重合開始剤とを含有する水溶液中に浸漬した。次に、熱重合またはUV開始重合を用いてモノマおよび架橋剤を重合させることにより、メンブラン表面上に架橋型親水性ポリマの塗膜を形成した。
米国特許第6,193,077B1号明細書および同第6,495,050B2号明細書には、親水性ポリマ(ポリアルキレンオキシド)と少なくとも1種の多官能性モノマ(架橋剤)との水溶液中にメンブランを浸漬してからモノマを重合することによりポリエーテルスルホン・メンブランを被覆することが提案された。記載のごとく、その結果として非抽出性親水性塗膜が得られた。
論文「低温プラズマ誘起グラフト重合によるポリ(エーテルスルホン)限外ろ過メンブランの表面改質法(Surface modification of Poly(ether sulfone) Ultrafiltraton Membranes by Low−Temperature Plasma−Induced Graft Polymerization)」(Journal of Applied Polymer Science,第72巻,第1699−1711頁(1999年))には、グラフト反応によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化法が記載されている。そこに記載されているこのプロセスでは、親水性ポリエーテルスルホン・メンブランは、低温ヘリウムプラズマ処理およびそれに続くメンブラン表面上への親水性モノマN−ビニル−2−ピロリドンのグラフト化に付された。
他の公知の従来の方法では、疎水性ポリエーテルスルホン・ポリマを溶媒に溶解して、それを同溶媒に可溶な親水性添加剤と配合することにより、ポリエーテルスルホン・メンブランの親水化が達成された。得られた配合溶液は、親水性メンブランをキャストするために使用された。
以下の特許には、ポリエーテルスルホン・ポリマを親水性添加剤と配合することによる代表的な従来のポリエーテルスルホン・メンブラン親水化方法が開示されている。
米国特許第4,943,374号明細書には、ポリエーテルスルホンを溶液状態で親水性ポリマ(ポリエチレングリコール、PVA、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドンなど)と配合することが提案された。この特許によれば、その結果として配合溶液から得られたメンブランは、親水性であった。
米国特許第6,071,406号明細書には、ポリエーテルスルホンを溶液状態で湿潤剤(親水性単位と疎水性単位とを有するブロックコポリマ)と配合することによる親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造法が開示された。得られたメンブランにおいて、ブロックコポリマの疎水性単位は、疎水性マトリックス(ポリエーテルスルホン)に永久的に結合され、メンブラン表面上に親水性単位が残存した。この特許によれば、湿潤剤はメンブランに永久的に結合されて浸出されえないので、得られたメンブランは、永久的親水性を有していた。
米国特許第5,178,765号明細書には、ポリエーテルスルホンを親水性のポリ−2−オキサゾリン樹脂およびポリビニルピロリドン樹脂と配合することによるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化法が開示された。この特許によれば、それにより得られたメンブランは、長期水湿潤性を呈した。
米国特許第6,495,043B1号明細書には、ポリエーテルスルホンを親水性エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマと配合することによるポリエーテルスルホン・メンブラン親水化方法が開示された。この特許によれば、得られた親水性メンブランは、低減されたファウリング傾向を有していた。当業者には公知のごとく、「ファウリング」という用語は、ろ過プロセス時にメンブラン細孔を塞ぐことを意味する。
米国特許第6,039,872号明細書には、ポリエーテルスルホンを熱重合用の親水性モノマおよび開始剤と配合することによる親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法が開示された。配合後、ポリマ溶液は、配合モノマの重合を開始するのに十分な温度に加熱された。報告によれば、得られたポリマ溶液は、ポリエーテルスルホンと親水性ポリマとの配合物を含有していた。報告によれば、この得られた溶液から作製されたメンブランは、親水性であった。
米国特許第4,964,990号明細書には、ポリエーテルスルホンを溶液状態で親水性添加剤と配合することと、続いてメンブランに親水性塗膜を設けることと、の組合せを含む方法が開示された。この特許に記載の方法では、ポリエーテルスルホンは、溶液状態で親水性ポリマ(ポリエチレングリコールまたはポリビニルピロリドン)と混合され、次に、メンブランは、キャストされ、クエンチされ、そして乾燥された。乾燥されたメンブランは、ポリビニルアルコールの水溶液で後処理され、次に、架橋された。この特許では、得られるメンブランは、長時間のイソプロパノール処理または長時間の熱処理に付された後、永久的な湿潤性および安定性を有すると主張された。
さらに他の公知の従来の方法では、ポリエーテルスルホン・メンブランの親水化は、低温プラズマで処理することにより達成された。以下の出版物には、ポリエーテルスルホン・メンブランの親水化のためのプラズマ反応の応用法が記載されている。
学位論文「低温プラズマを用いる多孔性高分子材料の表面改質法(Surface modification of porous polymeric materials using low−temperature plasmas)」(Michelle L.Steen著,Colorado State University,1994年)には、ポリエーテルスルホンをはじめとする異なるポリマから得られるいくつかのメンブランの表面改質法が記載された。これらのメンブランに永久的親水性を付与するために、メンブランは、低温プラズマで処理された。プラズマ処理によりヒドロキシルラジカル(OHラジカル)の生成が開始されることが報告された。OHラジカルは、メンブラン改質に関与する主要な反応種であった。OHラジカルの作用に起因して、酸化反応が起こり、酸素を含有する親水性基がメンブラン表面上に出現した。これらの極性基の存在によりメンブランは親水性になることが報告された。
論文「低温CO2プラズマ処理による多孔性ポリ(エーテルスルホン)メンブランの改質法(Modification of porous Poly(ether sulfone) Membranes by Low−Temperature CO2 Plasma Treatment)」(Journal of Polymer Physics,第40巻,第2473−2488頁(2002年))には、低温CO2プラズマ処理によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水性改質法が記載された。この論文では、メンブランを空気に暴露した直後にメンブラン表面上に大気中の酸素および窒素がいくらか取り込まれて主にプラズマ処理中にメンブラン上に親水性機能が形成されると主張されている。
上述の従来の方法の欠点を以下に提示する。
ポリエーテルスルホン・メンブラン親水化被覆方法
上述のメンブラン被覆プロセスの欠点の1つは、それらの複雑度である。代表的かつ典型的なメンブラン被覆スキームの1つを図1に示す。図示されるように、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブラン10は、アルコール溶液12中で予め湿潤され、次に、水13で洗浄され、そして親水性モノマと架橋剤(多官能性モノマ)と重合開始剤とを含有する水溶液14中に浸漬される。次に、このように処理されたメンブランは、フィルム16(通常、Mylarフィルム)の間に挟み込まれて、重合エリア15に進行する。公知のごとく、重合プロセスは、熱、UV線、またはγ線により開始可能である。熱重合の場合、メンブランは、典型的には、ホットプレート15の表面に沿って通り抜け、重合反応は、80℃〜90℃の温度で開始される。UV線またはγ線により反応が開始される場合、当業者であればわかるであろうが、ホットプレート15の代わりにUV線源またはγ線源が設置される。重合後、メンブランは、17で水で洗浄され、18で従来の手段により乾燥される。
上記の代表的スキームは、被覆プロセスが有意量の装置を必要とし、かつかなりの量のMylarフィルムを消費することを示している。それと同時に、代表的な塗膜重合プロセスで適用されるモノマおよび架橋剤は、有害物質であるとみなされる。少量のこれらの物質がメンブラン中に残存する可能性があることは、高純度の最終製品を必要とする分野のメンブラン用途では問題となりうる。したがって、メンブラン親水化プロセスの複雑さおよびコストさらには最終メンブラン製品中に有害物質が残存する可能性を有意に減少させる必要性が存在することは明らかである。
ポリエーテルスルホンを親水性添加剤と配合するポリエーテルスルホン・メンブラン親水化方法
この方法の主な欠点は、所望の親水化効果を達成するために適用される親水性添加剤の量が通常かなり多いことである。
次の特許には、この方法を効果的に実施するのに必要とされる親水性添加剤の量が示されている。とくに、米国特許第5,178,765号明細書には、溶液状態でポリエーテルスルホンと配合される親水性ポリマのポリ−2−オキサゾリン樹脂の量がポリエーテルスルホン重量の24〜47%であることが明らかにされている。米国特許第6,071,406号明細書には、ポリエーテルスルホンと配合される親水性ブロックコポリマの量が、ポリエーテルスルホン重量の250〜350%であることが明らかにされている。米国特許第6,495,043B1号明細書には、親水性添加剤(エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマ)の量がポリエーテルスルホン重量の80%であることが明らかにされている。メンブラン中に多量の添加剤が存在すると(また、それに対応してポリエーテルスルホンの量が減少すると)、ポリエーテルスルホン・メンブランの有益な性質(たとえば、酸性媒質中および塩基性媒質中における高い安定性、力学的強度、耐熱安定性など)が低減される可能性がある。
低温プラズマによるポリエーテルスルホン・メンブラン処理
当業者の熟知するところであろうが、低温プラズマによるポリエーテルスルホン・メンブラン処理に関する研究は、主に、小型の実験用反応器を用いて行われた。実験的プロセスのスケールアップ時、メンブランのプラズマ処理は、いくつかの問題を引き起こす可能性がある。すなわち、プロセスの均一性および大型反応器により製造されるメンブランの品質は、必ずしも十分であるとはかぎらず、ときには、イオン衝撃によるエッチングが原因となって、プラズマによりメンブランが損傷を受けることもある。多くの場合、そのようなプラズマ処理プロセスは、減圧環境を必要とする。メンブラン製造を連続プロセスとして行う場合、これらのプロセス制御問題は、とくに重要である。
一般的には、低温プラズマ処理によるポリエーテルスルホン・メンブランの連続的親水化法は、将来性があるようにみえるが、現在、このプロセスの技術および装置は、研究開発段階にある。ポリエーテルスルホン・メンブラン製造における低温プラズマ法の実用化に関してより確定的な結論に達するには、さらなる研究が必要であろう。
このほかのメンブラン酸化の先行技術
米国特許第4,943,373号明細書には、ポリビニリデンフルオリド(PVDF)から形成される親水性メンブランが記載され特許請求されている。この場合、親水性は、化学的処理を介して酸化によりメンブランに付与された。酸化は、酸化剤(過マンガン酸カリウム)を含有する強アルカリ溶液(10〜60%のNaOH)によるPVDF膜の処理を介して行われた。プロセス記述によれば、強アルカリの作用下で、PVDF分子からフッ化水素酸が除去される結果としてポリビニリデンフルオリド上に共役二重結合が形成され、そのように形成された二重結合は、瞬時に酸化されて親水性極性基を生じる。強アルカリの作用下における二重結合の形成は、PVDF分子に特有なことである。この特許には、PVDFのようにアルカリ条件で反応して共役二重結合を形成しうる親水性酸化メンブランだけが記載され特許請求されている。それは、ポリエーテルスルホン・メンブランのようにアルカリ条件で共役二重結合を形成しえないいかなるメンブランの酸化をも包含しない。
いくつかの特許および出版物には、親水化以外の目的ではあるが、酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの改質法が記載されている。そこに記載されている酸化処理の目的は、メンブランの親水化に関するものではなく、メンブランの親水性の変化に関する情報は、そこに提示されなかった。
米国特許第5,409,524号明細書には、さまざまなポリマ(ポリエーテルスルホンを包含する)から作製されるガス分離メンブランの処理方法が開示されている。この処理は、a)60〜300℃でメンブランを加熱することと、b)メンブランを表面酸化するのに十分な時間の間酸素の存在下でUV線源を用いてメンブランに照射することと、を含む。処理されたメンブランは、ガス分離の選択性の向上を呈したが、メンブランの親水性の変化に関する情報は、そこに提示されなかった。
日本特許第137,487/83号明細書には、メンブラン再生プロセスを促進するために界面活性剤と酸化剤(次亜塩素酸イオンまたは過酸化水素)とを含有する水溶液を用いるさまざまなポリマ(ポリエーテルスルホンを含む)製の使用済みメンブランの再生プロセスが開示されている。酸化剤の存在下における使用済みメンブランの再生度は、酸化剤を使用しない場合(66.7%)によりも完全であったが(93.3%)、メンブランの親水性の変化に関する情報は、そこに提示されなかった。
学位論文「リンゴジュースの精密ろ過:流動抵抗性に及ぼすメンブラン構造およびファウラントモルフォロジーの影響(Microfiltration of Apple Juice: Membrane Structure and Foulant Morphology Effects on Flux Resistance)」((Kenneth M.Riedl著,University of Guelph(Canada),1996年))には、リンゴジュースろ過プロセス時のメンブランファウリングに関する研究が記載されている。異なるポリマ(ポリエーテルスルホン・メンブランを包含する)製のいくつかのメンブランが研究された。ジュースろ過時にメンブラン上に形成されるファウリング層の抵抗性は、酸化剤でメンブランを処理することにより減少させうることが学位論文により明らかにされたが、メンブランの親水性の変化に関する情報は、そこに提示されなかった。
したがって、親水性ポリエーテルスルホン・メンブランを作製するための比較的単純で、費用効果的で、かつ信頼性の高い方法を開発する必要性が依然として存在する。
本開示の一態様は、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、十分に低い表面張力を有する十分量の液体中で疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを予め湿潤させる操作と、湿潤状態のポリエーテルスルホン・メンブランを十分量の酸化剤水溶液に暴露する操作と、暴露する操作の後、十分な温度で十分な時間の間疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを加熱する操作と、を含む本開示に係る親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの改良された製造方法を包含する。
本開示の他の態様は、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、メンブランをアルコール中で予め湿潤させる操作と、メンブランを脱イオン水で洗浄する操作と、洗浄されたメンブランを2〜9%の過硫酸アンモニウム水溶液中に浸漬する操作と、浸漬されたメンブランと共に溶液を周囲温度から80〜95℃まで加熱してから、得られたメンブランを80℃〜95℃に15分間保持する操作と、メンブランを水中で洗浄してから、得られたメンブランを乾燥させる操作と、を含む親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法を包含する。
本開示のさらに他の態様は、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランをイソプロピルアルコール中で予め湿潤させる操作と、得られたメンブランを脱イオン水で洗浄する操作と、得られたメンブランを90℃〜95℃で12%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液中に3分間浸漬する操作と、を含む親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法を包含する。
本開示のさらに他の態様は、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを50%のメタノール水溶液で予め湿潤させる操作と、得られたメンブランを脱イオン水で洗浄する操作と、得られたメンブランを20%の過酸化水素(H22)溶液中に浸漬する操作と、過酸化水素(H22)溶液を50℃〜70℃で30分間加熱する操作と、過酸化水素(H22)溶液の温度を98℃まで上昇させる操作と、過酸化水素(H22)溶液の温度を98℃の温度に40分間保持する操作と、を含む親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法を包含する。
本開示の他の態様は、過酸化水素(H22)溶液からメンブランを取り出すことと、得られたメンブランを40℃の温度で脱イオン水により10分間洗浄することと、得られたメンブランを60℃で40分間乾燥させることと、を含む。
本開示のさらに他の態様は、浸漬する操作の間に、71%の脱イオン水と15%の過酸化水素と4%のAPSとを含有する水溶液を使用することを含む。
本開示のさらに他の態様は、上記の水溶液中、50℃〜70℃の温度でメンブランを30分間加熱することと、水溶液の温度を20分間かけて92℃まで均一に上昇させることと、その後、水溶液の温度を92℃に20分間保持することと、を含む。
本開示の他の態様は、得られたメンブランを上記の水溶液から取り出すことと、得られたメンブランを40℃の温度で脱イオン水により15分間洗浄することと、得られたメンブランを65℃で35分間乾燥させることと、を含む。
本開示の他の態様は、転相および洗浄が行われたものであるが乾燥されていないゲル・メンブランの使用を包含する。そのような「ゲル」メンブランは、この節に記載されるのと同様に処理されるであろう。
本開示の他の態様は、ゲル・ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、ゲル・ポリエーテルスルホン・メンブランを十分量の酸化剤水溶液に暴露する操作と、暴露する操作の後、十分な温度で十分な時間の間疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを加熱する操作と、を含む親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法を包含する。
本開示のさらに他の態様は、酸化剤水溶液中に暴露する操作の後、メンブランが間に挟み込まれるように2枚のフィルム間にメンブランを機能的に配置することと、挟み込まれたメンブランを連続的に移動させて少なくとも1つの加熱ゾーンを貫通させることと、を含む。
本開示のさらに他の態様は、加熱する操作の間に、メンブランを飽和水蒸気媒質中に機能的に配置することと、メンブランを連続的に移動させて飽和水蒸気媒質中を貫通させることと、を含む。
本開示の他の目的および利点は、以下の説明、添付の図面、および添付の特許請求の範囲から明らかであろう。
本開示は、ポリエーテルスルホン・メンブランの新しい効果的かつ経済的な親水化方法に関する。この方法は、すでに知られているすべての方法と優位に競合可能であり、それらを凌駕する可能性がきわめて高い。
我々は、プラズマ処理反応器などのような複雑な装置を利用することなく化学的酸化プロセスを利用することによりポリエーテルスルホン・メンブラン親水化が効果的かつ経済的に行われることを見いだした。我々は、連続製造プロセスをはじめとする商用メンブラン製造プロセスの工業条件でこの化学的酸化プロセスを首尾よく適用しうると考えている。
以下の実施例には、過硫酸アンモニウムおよび本開示に係る他の代表的な酸化剤による酸化を用いるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化法が記載されている。
とくに指示がないかぎり、本明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量、分子量のような性質、反応条件などを表す数はすべて、いずれの場合においても、「約」という用語により修飾されるものとする。したがって、相反する指示がないかぎり、以下の明細および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメーターは、本開示により得ようとする所望の性質に依存して変化しうる近似値である。最低限でも、特許請求の範囲への均等論の適用を限定しようとするものではないが、各数値パラメーターは、少なくとも、報告された有効桁数の数を考慮に入れて通常の丸め技法を適用することにより解釈しなければならない。
本発明の広い範囲を明示する数値範囲およびパラメーターは近似値であるにもかかわらず、特定の実施例に示される数値は、できるかぎり正確に報告されている。しかしながら、いずれの数値も、本質的に、それらの各試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を含む。
我々は、酸化剤の水溶液中で疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを処理することによりポリエーテルスルホン・メンブランの親水化が達成されるようにポリエーテルスルホン・メンブランの酸化を行った。
このプロセスで最初に使用する酸化剤として1種の代表的な酸化剤(過硫酸アンモニウム(NH4228)を選択した。
過硫酸アンモニウム(APS)は、強力な水溶性酸化剤であることが知られている。すなわち、その標準酸化電位は、2.01ボルトである。この電位によれば、APSは、酸化剤リストの上端近くに配置される。
以下の表には、いくつかの一般的な酸化剤の標準酸化電位が提示されている。
酸化剤 E0/V
APS 2.01
過酸化水素(H22) 1.78
漂白剤(HClO) 1.61
過マンガン酸イオン(MnO4 -) 1.5
オゾン(O3) 1.24
二クロム酸イオン(Cr28 -2) 1.23
(データは、the Handbook of Chemistry and Physics,CRC Press,2003年,第8−28頁から抜粋したものである)
現在のところ、pH<7.0の酸性環境中では、漸増濃度の水素イオン(H+)が酸化剤と反応して、中性または塩基性の環境中よりも高い酸化電位を発生しうると考えられる。
実施例1
実施例1では、本開示に係る一プロセスのバッチ法を例示する。
第1の工程は、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランの作製を含む。最初に、以下の処方のドープを用いてガラス板上にメンブランをキャストした。
ポリエーテルスルホン・ポリマ(Solvay製のRadelポリマ) − 14%;
1−メチル−2−ピロリドン(溶媒) − 21%;
ポリエチレングリコール400(ポロフォーマー(poroformer)) − 65%。
次に、65〜68%の空気湿度を有する23℃の温度の恒湿チャンバ内でキャストメンブランを25分間エアクエンチした。次に、このようにクエンチされたメンブランを脱イオン水により30分間洗浄し、その後、80℃で15分間乾燥させた。
上述したように得られた疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを最初に本実施例で使用し、また、他の実施例(以下の実施例2〜5)でも使用した。
疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを取得した後、以下のように親水化させた。
疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(10cm×10cm)をイソプロピルアルコール中で予め湿潤させ、脱イオン水で洗浄し、そして酸化剤(過硫酸アンモニウム)の水溶液中に浸漬した。過硫酸アンモニウム(APS)の濃度は、3%であった。溶液を周囲温度から90℃〜95℃まで加熱し、そして90℃〜95℃に15分間保持した。
上述した処理を施した後、得られたメンブランを周囲温度まで冷却し、酸化剤の残留物を除去するために水で10〜20分間洗浄し、次に、70℃で40分間乾燥させた。
上記のプロセスから得られたメンブランの親水性を表1に示す。
Figure 0004778518
以上から明らかなように、得られたメンブランは、ただちに親水性を示し、しかも沸騰した水およびイソプロピルアルコールへの暴露時に親水性を保持した。
実施例2では、他の酸化剤(次亜塩素酸ナトリウム)を利用するメンブラン親水化プロセスを示す。
実施例2
疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(8cm×40cm)をイソプロピルアルコール中で予め湿潤させ、脱イオン水で洗浄し、そして12%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液中に3分間浸漬した。次に、メンブランを溶液から取り出して、3cmの直径のロールに巻き取った。ロール状メンブランを12%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液中に再び浸漬して、溶液温度を97℃まで上昇させた。メンブランをこの温度で溶液中に1時間保持した。次に、メンブランのロールを溶液から取り出し、メンブランを巻き戻し、脱イオン水により30分間洗浄し、そして70℃で30分間乾燥させた。得られたメンブランは、親水性であった。すなわち、それは、水中で瞬時に湿潤された。
したがって、本開示に従って実施例1および2に示されるように行われるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化プロセスは単純であり、図2に示されるようにロール状態でメンブラン処理のバッチプロセスを行う製造条件で適用可能である。
図2に示されるように、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブラン30をアルコール溶液32中で予め湿潤させ、次に、水33中で洗浄し、そして34で酸化剤の水溶液中に浸漬し、さらにロール35上に巻き取る。ロール35をオーブン36内で十分な時間の間酸化反応の温度に加熱し(他の加熱法もまた可能であり、たとえば、マイクロ波加熱プロセスや他の公知のプロセスが挙げられる)、次に、酸化されたメンブラン37を洗浄工程38および乾燥工程39に通して処理する。
一般的には、メンブラン処理の連続法のほうがバッチ法よりも経済的でありかつ作製されたメンブランの良好な均一性を提供するので、製造条件に関してメンブラン処理の連続法が好ましいことが知られている。
上記の実施例1および2の成功に基づいて、我々はさらに、ポリエーテルスルホン・メンブランの親水化製造を行うための連続製造法を開発した。この特定の代表的な方法では、図1に示されるメンブラン被覆製造プロセスで利用されるのと類似したメンブラン処理の「サンドイッチ」法を使用した。
この現在のところ好ましい製造プロセスでは、メンブランは、予め湿潤させるためのアルコール浴中を通って連続的に移動し、次に、洗浄するための水浴中を通過し、その後、APS溶液浴中を通過し、APS溶液中への浸漬後、メンブランは、フィルム(好ましくはMylarフィルム)間に挟み込まれる。メンブランの熱処理は、たとえば、95〜105℃に予め加熱されたホットプレートの表面に沿って「サンドイッチ」を移動させることにより、Mylarフィルム間で連続的に行われる。酸化反応が完了した後、メンブランは、Mylarフィルムから送出され、次に、洗浄され、そして乾燥される。
メンブラン酸化を行うための1つの可能な「サンドイッチ」法を利用する開発された特定のプロセスが、以下の実施例に記載されている。この実施例には、ポリエーテルスルホン・メンブランの親水化製造を行うための現在のところ好ましい連続製造プロセスが記載されている。
実施例3
疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(8cm×24cm)をイソプロピルアルコールで予め湿潤させ、脱イオン水により5分間洗浄し、そして3%のAPS溶液中に2分間浸漬した。次に、図3に示される装置でサンプルを処理した。APS溶液中への浸漬の後、メンブランサンプル45をMylarフィルム46の2つのバー間に挟み込んだ。サンドイッチの一端をローラ49に接続し、ホットプレート47の表面に沿って30cm/minの速度でサンドイッチを牽引した。ホットプレートは、±1℃の温度調節を有し、102℃に予め加熱された。サンドイッチがホットプレートに均一に押圧されるように、また、メンブランが冷却されないように、1片のスポンジ48をサンドイッチ表面上に配置した。ホットプレートの長さは、60cmであり、サンドイッチの移動速度(30cm/min)は、ホットプレート上で2分間のメンブラン加熱を提供するものであった。加熱後、メンブランをサンドイッチから取り出し、水中で10分間洗浄し、そして80℃で30分間乾燥させた。
表2の試験Aに示されるように、処理されたメンブランは、水中および20%の濃度を有するNaCl溶液中で瞬時に湿潤された。124℃のオートクレーブ内の水中で1時間加熱した後、メンブランは、親水性を保持していた。
酸化時間が短いため(2分間)、「サンドイッチ」法は、親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの大規模製造を行うための連続プロセスとして都合よく構成しうる可能性が高い。
我々の研究の中で、驚くべきことに、我々は、本開示に係る酸化プロセスを用いてゲル状態のメンブランを首尾よく親水化しうることを見いだした。ゲル・メンブランとは、キャスティング、クエンチング、および洗浄の段階を経たものであるが乾燥されていないメンブラン前駆体のことである。
ゲル状態のメンブランを使用すれば、商業規模の処理に好適な親水性ポリエーテルスルホン・メンブラン製造プロセスが有意に短縮されるので、ゲル状態のメンブランの酸化は、非常に興味深い。ゲル状態のメンブランを使用する方法では、メンブランの乾燥工程(転相工程および洗浄工程の後)さらにはイソプロピルアルコールでメンブランを予め湿潤させる工程およびメンブランからイソプロピルアルコールを洗浄除去する工程が不要になり、その結果として、商業規模の処理に好適な親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの効率的かつ効果的な製造方法が達成された。
ゲル状態のメンブランの酸化は、ゲル・メンブランの利用により酸化プロセスの効率を有意に増大させうるという点でさらなる利点を有しうる。
当業者には公知のように、ゲル状態のメンブランは、乾燥されたメンブランよりもはるかに高いポロシティーを有する。乾燥プロセス時、メンブランは収縮し、この収縮に起因して、メンブラン中の細孔の数および直径が有意に減少する可能性があると考えられる。したがって、生成される細孔系に基づいて、ゲル・メンブランは、乾燥されたメンブランよりも溶存物質に対する浸透性が高いと考えられる。
現在のところ、我々は、予め乾燥されたメンブランを酸化する場合と比較して、本開示で利用される酸化剤がゲル・メンブランの構造中にはるかに速くかつ深くまで浸透しうるので、ゲル状態のメンブランを酸化することにより、酸化度および親水性の有意な増大を達成しうると考えている。
「ゲル」状態のポリエーテルスルホン・メンブランの現在のところ好ましい製造プロセスは、以下の実施例4に記載されている。
実施例4
ゲル・ポリエーテルスルホン・メンブランすなわち「決して乾燥されていない」ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(8cm×20cm)をAPS溶液中に浸漬し、実施例2に記載されるのと同一の方法で処理した。唯一の差異は、「決して乾燥されていない」メンブランを利用したので、アルコール中でメンブランを予め湿潤させる工程およびアルコールを洗浄除去する工程が除かれたことであった。得られたメンブランの親水性は、表2の試験Bに示されている。
見てわかるように、両タイプのサンプル(予め乾燥されたメンブランおよびゲル形態のメンブラン)を用いて作製されて得られたメンブランは、高い親水性を示した。メンブラン滅菌プロセスをシミュレートする取組みで、得られたメンブランを124℃のオートクレーブ処理に付した。最終的に、試験したすべてのサンプルの親水性は、顕著に変化しなかった。それと同時に、クエンチングおよび洗浄の後でメンブランを乾燥させる操作ならびに酸化の前にメンブランを予め湿潤させる操作および洗浄する操作を含んでいないので、「ゲル」メンブランの親水化プロセスは、有意により短い。
Figure 0004778518
製造プロセスにおける「サンドイッチ」スキームの利用に伴いうる経済的な欠点の1つは、Mylarフィルムの有意な消費量である。しかしながら、たとえば80〜95℃のような高温で処理している間にポリエーテルスルホン・メンブランが乾燥しないようにするために、Mylarのような液体不浸透性フィルムの適用が必要である。フィルムカバーを用いない場合、メンブランは、ホットプレート上で非常に速く乾燥するので、酸化反応は、親水性メンブランを製造するのに不十分である。なぜなら、APSは、APSが溶存状態であるときにかぎりメンブランと反応しうるからである。
親水性ポリエーテルスルホン・メンブラン製造プロセスを単純化し経済的に使用するための我々の継続的な取組みで、我々は、メンブランの酸化処理のためにMylarフィルムを使用する必要がなくかつ「サンドイッチ」法よりも単純であると考えられる連続的メンブラン親水化法を見いだした。酸化反応時の非被覆メンブランの乾燥を防ぐために、我々は、フィルムを適用することなく酸化プロセスを完了させるのに必要な条件を取得し保持するのに飽和蒸気の媒質中でメンブランを加熱することで十分であることを見いだした。
飽和水蒸気は、特定の温度で最大可能湿度を有し、いかなる追加量の水をも受容しえないことが知られている。このため、我々の実験条件で、飽和蒸気媒質は、メンブランの乾燥を確実に防ぐ。
酸化プロセスを比較的低い温度(100℃未満)で行えば、加圧することなく蒸熱処理プロセスの適用が容易に行えるようになる。上記の条件で、いくつかの先行技術の方法と比較して、プロセスは安全であり、かつ所要の装置は比較的簡単かつ安価である。
以下の実施例では、非被覆メンブランの親水化法を例示する(プロセス時にMylarフィルムを利用しない)。
実施例5:
疎水性の予め乾燥されたポリエーテルスルホン・メンブランの5cm×8cmサンプル(サンプルA)をイソプロピルアルコール中で予め湿潤させ、水により10分間洗浄し、そして6%のAPS溶液中に5分間浸漬した。疎水性の「決して乾燥されていない」ポリエーテルスルホン・メンブランの5cm×8cmサンプル(サンプルB)を6%のAPS溶液中に浸漬した(前の段階で予め湿潤させたり洗浄したりしない)。両サンプルを1片の金属製ネット(10cm×10cm)上に配置した。2Lビーカーをその容積の1/4まで水で満たし、水を沸騰させた。メンブランサンプルを有するネットを近似的に水位の10cm上の位置でビーカーの内部に固定した。ビーカーにカバーをかけて、飽和蒸気の媒質に6分間暴露した後、サンプルを取り出し、水で10分間洗浄し、そして70℃で乾燥させた。表3に示されるように、両サンプル(予め乾燥させたメンブランから得られたサンプルおよび「ゲル」メンブランから得られたサンプル)とも、高い親水性を示した。明らかであろうが、両サンプルは、水中および20%NaCl溶液中で瞬時に湿潤された。
この時点で、蒸気媒質を適用しないメンブランサンプルの処理を含む対照プロセスを行った。以下の表3のサンプルCに示されるように、サンプルAのプロセスに記載されるのと同一の方法で、疎水性の予め乾燥させたポリエーテルスルホン・メンブランを予め湿潤させ、洗浄し、そしてAPS溶液中に浸漬した。また、サンプルBのプロセスに記載されるのと同一の方法で、ゲル・メンブランのサンプルDをAPS溶液中に浸漬した。両サンプル(CおよびD)とも、フィルム間に配置することなく、95℃に予め加熱された金属プレートの表面上に配置し、次に、95℃のこのプレート上で6分間加熱した。次に、プロセス1に記載されるのと同一の方法で、サンプルを洗浄し、そして乾燥させた。
以下の表3は、以下の実施例5で得られたサンプルA、B、C、およびDの親水性を示している。
Figure 0004778518
表3に提示された結果は、両タイプのメンブラン(予め乾燥させたメンブランおよびゲル・メンブラン)が、蒸気媒質中での親水化の後、高くかつ安定な親水性を取得したことを示している。それと同時に、蒸気媒質を適用しないこと以外は同一の方法で処理されたメンブランは、疎水性であった。そのようなメンブランは、酸化反応が完了する前に加熱プロセスにより乾燥させたので、湿潤しなかったと考えられる。これらの結果は、本開示に従って蒸気媒質中で非被覆メンブランの酸化を行う提案された方法の有効性を明確に示している。
蒸気チャンバ内を貫通する連続的メンブラン搬送を行いうる代表的なスキームを図4A〜Cに示す。非被覆メンブラン62は、図4Aに示されるように、支持せずに蒸気チャンバ60内を通過しうるか、または図4Bに示されるように、搬送ベルト64で支持されうる。現在のところ、蒸気チャンバ内を貫通して非被覆メンブランを搬送する最も信頼性の高い方法は、図4Cに示されるように高温回転ドラム68の表面を用いるかまたはいくつかの逐次的なドラムの表面を用いるものであると考えられる。
図5は、蒸気媒質を適用することにより「ゲル」(決して乾燥されていない)メンブランを親水化するための現在のところ好ましい製造方法を示している。図5に示されるように、この方法は、図1に示されるようにメンブラン被覆を行うこれまでの伝統的なプロセスよりも有意に短くかつ単純である。
図5は、80に位置する「ゲル」メンブランのロールを示している。メンブラン80は、巻返しシステム(図示せず)に接続される。メンブラン80が巻き戻されるにつれて、それは、APSの水溶液中にメンブランが浸漬される第1のステーション82内を通り抜ける。溶液中のAPSの濃度は、たとえば、3〜6重量%であり、温度は20〜30℃であり、浸漬時間は2〜4分間である。ステーション82を出た後、このように処理されたメンブラン80は、図4Aまたは図4Bまたは図Cに示される図に従ってメンブランが飽和水蒸気で加熱される第2のステーション83(蒸気チャンバ)内を通り抜ける。蒸気温度は、90℃〜98℃でありうる。また、蒸気チャンバ内でのメンブランの加熱時間は、2〜4分間でありうる。第2のステーション83で処理が施された後、処理されたメンブランは、酸化反応が完了した後でメンブラン内に残存する可能性のある酸化剤の残留物が水で洗浄除去される84に位置する第3のステーション(洗浄チャンバ)内を継続して通り抜ける。第3のステーション84での処理が完了した後、メンブランは、たとえば70〜80℃の温度でメンブランが5〜30分間乾燥される第4のステーション85(乾燥機)に継続して進む。ステーション85で乾燥された後、親水化プロセスが達成され、本開示に係る親水性ポリエーテルスルホン・メンブランが得られる。
親水性の増大に加えて、提案された方法を用いて作製されるメンブランは、低いタンパク質結合性を有する。
図5は、80に位置する「ゲル」メンブランのロールを示している。メンブラン80は、巻返しシステム(図示せず)に接続される。メンブラン80が巻き戻されるにつれて、それは、APSの水溶液中にメンブランが浸漬される第1のステーション82内を通り抜ける。溶液中のAPSの濃度は、たとえば、3〜6重量%であり、温度は20〜30℃であり、浸漬時間は2〜4分間である。ステーション82を出た後、このように処理されたメンブラン80は、図4Aまたは図4Bまたは図Cに示される図に従ってメンブランが飽和水蒸気で加熱される第2のステーション83(蒸気チャンバ)内を通り抜ける。蒸気温度は、90℃〜98℃でありうる。また、蒸気チャンバ内でのメンブランの加熱時間は、2〜4分間でありうる。第2のステーション83で処理が施された後、処理されたメンブランは、酸化反応が完了した後でメンブラン内に残存する可能性のある酸化剤の残留物が水で洗浄除去される84に位置する第3のステーション(洗浄チャンバ)内を継続して通り抜ける。第3のステーション84での処理が完了した後、メンブランは、たとえば70〜80℃の温度でメンブランが5〜30分間乾燥される第4のステーション85(乾燥機)に継続して進む。ステーション85で乾燥された後、親水化プロセスが達成され、本開示に係る親水性ポリエーテルスルホン・メンブランが得られる。
図6は、タンパク質結合性の結果を示している。この図には、以下に基づいて調製された異なるメンブランのタンパク質結合性が提示されている。
1 − Millipore Durapore PVDF
2 − Membrana ポリエーテルスルホン
3 − Millipore Express
4 − Sartorius Sartopore
5 − ポリエーテルスルホン酸化メンブラン
6 − ナイロンSterASSURE
図6は、酸化ポリエーテルスルホン・メンブランのタンパク質吸着量が、低いタンパク質結合性の市販のメンブラン(Millipore’s PVDF膜、Membrana PES、Millipore Express、Sartorius Sartopore)のタンパク質吸着量に近く、高いタンパク質結合性のメンブラン(ナイロン膜)のタンパク質吸着量よりもはるかに少なかったことを示している。得られた結果から明らかなように、本開示に係る提案された親水化方法により作製されたメンブランは、低いタンパク質結合特性を呈することが知られる一群のメンブランに性能がかなり近かった。
上述したプロセスをさらに最適化することにより酸化ポリエーテルスルホンのタンパク質結合性をさらに改良しうると考えられる。
予言的な実施例
実施例6
疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(5cm×10cm)を50%のメタノール水溶液中に導入して予め湿潤させ、脱イオン水で洗浄し、そして20%の過酸化水素(H22)溶液中に浸漬する。過酸化水素(H22)溶液中、50℃〜70℃の温度で、メンブランを30分間加熱し、次に、過酸化水素(H22)溶液の温度を98℃まで上昇させ、そして98℃の温度に40分間保持する。次に、メンブランを過酸化水素(H22)溶液から取り出した後、メンブランを40℃の温度で脱イオン水により10分間洗浄し、そして60℃で40分間乾燥させる。
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、現在のところ、これらの条件でメンブラン酸化プロセスが次のように行われたと考えられる。すなわち、第1のメンブラン加熱(50℃〜70℃)工程の後、メンブラン酸化プロセスは、ほとんど完了すると考えられ、溶液中の過酸化水素濃度は激減する。酸化を十分に完了させ、かつ残留するH22を分解するために、高温(98℃)でメンブラン加熱する追加の工程が行われると考えられる。高温でのH22の分解生成物は水および酸素であるので、得られるメンブランは、いかなる有害物質をも含有していないはずである。
実施例7
上記の実施例6に記載されるのと同一の方法で、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(5cm×10cm)を予め湿潤させ、そして洗浄する。次の成分、すなわち、71%の脱イオン水、15%の過酸化水素(第1の酸化剤)、および4%のAPS(第2の酸化剤)を含有する水溶液中にサンプルを浸漬する。上記の水溶液中、50℃〜70℃の温度で、メンブランを30分間加熱する。次に、現時点で好ましくは、水溶液の温度を20分間かけて92℃に均一に上昇させ、その後、メンブランの入った水溶液の温度を92℃に20分間保持する。上記の水溶液から取り出した後、メンブランを40℃の温度で脱イオン水により15分間洗浄し、そして65℃で35分間乾燥させる。
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、現在のところ、これらの条件でメンブラン酸化プロセスが次のように進行するのではないかと考えられる。すなわち、プロセスの第1の工程時(50℃〜70℃)、H22は、唯一のメンブラン酸化剤として機能する。APSは、その作用温度がはるかに高いので(80℃超)、酸化反応に関与しないと思われる。酸化プロセスのこの第1の工程が完了した後、温度を92℃まで上昇させ、メンブラン酸化にAPSを含めて酸化プロセスの第2の工程を開始させる。
現時点で考えられることとして、多重酸化プロセスに起因して、酸化度は高くなると考えられ、酸化メンブランの親水性(タンパク質結合性を包含する)は改良されると考えられる。
実施例8
疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(8cm×24cm)をイソプロピルアルコールで予め湿潤させ、脱イオン水により5分間洗浄し、そして20%の過酸化水素溶液中で浸漬する。次に、Mylarフィルムの2つのバー間にサンプルを挟み込む。得られたサンドイッチをホットプレートの表面に沿って移動させる。このプロセスのスキームは、図3に示されるプロセスに類似しているが、唯一の差異は、1つのホットプレート(図3に示されるとおり)の代わりに2つのホットプレートが使用されることである。2つのホットプレートは、異なる温度を有し、第1のホットプレートは、55℃〜75℃の温度に予め加熱され、第2のプレートは、102℃の温度を有する。それぞれのホットプレートの長さは、60cmであり、挟み込まれた状態での移動の速度は、30cm/minである。メンブランは、それぞれのホットプレート上で2分間加熱される。
このスキームに基づく上述のメンブラン処理は、実施例6に記載されるメンブラン処理にほぼ等しく、プロセスの利点に関する同一の説明があてはまると考えられる。
50℃〜70℃で第1のプレートを加熱する間に、溶液中の過酸化水素濃度は、激減する。第2の加熱サイクル時(高温の第2のプレート上での加熱時)、H22の残分はすべて、分解される。H22の分解生成物は水および酸素であるので、得られるメンブランは、いかなる有害物質をも含有していないと予想される。
実施例9
上記の実施例6に記載されるのと同一の方法で、疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(5cm×50cm)を予め湿潤させ、そして洗浄する。このサンプルを7cmの幅および4メートルの長さのMylarフィルムのバー上に配置する。ステープルを用いてサンプルの端を支持Mylarフィルムに取り付ける。
連続的親水化プロセスをシミュレートする実験的システム90のスキームを図7に提示する。取り付けられたメンブランサンプル92を有するMylarフィルム91をローラ93により牽引し、そして第1の酸化剤水溶液の入った浴94中を通って、次に、蒸気チャンバ95に沿って、次に、第2の酸化剤水溶液の入った浴96中を通って、次に、蒸気チャンバ97に沿って移動させ、そして最後に、ローラ92上に巻き取る。
酸化プロセスの条件は、以下のとおりである。
第1の酸化剤水溶液:12%の濃度の漂白剤(HClO)水溶液;第2の酸化剤水溶液:6%の濃度のAPS水溶液。Mylarフィルムの移動速度は20cm/分であり、蒸気チャンバの長さは50cmである。
メンブランサンプルがローラ92に達した後、それをMylarフィルムから取り外し、40℃〜50℃の水中で30分間洗浄し、そして65℃で乾燥させる。
現在のところ、より低い酸化電位を有する酸化剤(漂白剤)を利用するメンブラン酸化の第1のサイクルは、高い酸化電位を有する酸化剤(APS)を適用する最終的な酸化サイクルの「前処理」として機能すると考えられる。
実施例10
実施例9に記載されるのと同一の方法でメンブラン酸化実験を行うが、ただし、浴94中の溶液は3%のAPSであり、浴96中の溶液は6%のAPSである。
現在のところ、2回の酸化サイクルの後で得られるメンブランは、1回の酸化サイクルの後で得られるメンブランと比較して、より高い酸化度およびより高い親水性を有するであろうと考えられる。
実施例11
疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランのサンプル(6cm×6cm)を50%のメタノール水溶液中に導入して予め湿潤させ、そして脱イオン水で洗浄し、さらに、95.8%の水と4%のAPSと0.2%の水溶性Cu(II)錯体(酸化触媒)とを含有する水溶液中に浸漬する。
既刊文献中の利用可能なデータに基づいて公知のごとく、遷移金属(たとえば、限定されるものではないが、銅、亜鉛、鉄など)の錯体は水溶性物質であり、酸化反応用の触媒として利用しうるとともに、酸化剤の活性を有意に増大させうる。遷移金属のそのような錯体は、駆動エネルギー障壁を低下させると考えられる。
上述した溶液中、70℃の温度でメンブランを10分間加熱し、次に、メンブランを溶液から取り出し、40℃の温度で脱イオン水により15分間洗浄し、そして70℃で40分間乾燥させる。
上述した触媒および類似の性質を有する任意の他の触媒の存在下で行われるメンブラン酸化プロセスにより、増大された親水性および低減されたタンパク質結合性を有するメンブランが提供されるであろうと考えられる。
以上の状況に鑑みて、要約すると、特定的に上述されるような多くの可能性のある潜在的なプロセスの変形形態が存在すると思われる。たとえば、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
1. 乾燥されたメンブラン(このメンブランは、たとえば、限定されるものではないが、キャスティング、転相、洗浄、乾燥などの製造プロセスの段階をすべて終了したものである)が酸化される、酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化方法。
2. 親水化プロセスを有意により単純にかつより短くするために、決して乾燥されていないゲル・メンブラン(キャスティング段階後、転相段階後、および洗浄段階後の状態にあるが、ただし、乾燥段階前の状態にあるメンブラン)が酸化される、酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化方法。
3. バッチ処理の製造法によりメンブランのロールを用いる、酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化法。
4. メンブランがMylarフィルム間に挟み込まれる、連続プロセスを用いる酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化法。
5. メンブランの乾燥を防ぐために、酸化剤水溶液中への浸漬後の非被覆メンブランが飽和蒸気環境中で加熱される、フィルムを適用せずに連続プロセスを用いる酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化法。
6. 非被覆メンブランが支持されずに蒸気チャンバ内を通り抜けるか、または非被覆メンブランが搬送ベルトで支持されうるか、または非被覆メンブランが回転ドラムもしくはいくつかの逐次的ドラムの表面で搬送されうる、上記の4に記載される酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化方法。
7. メンブラン処理の温度が酸化プロセス時に変更される、上記の1〜5に記載される酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化方法。この方法は、予言的な実施例6により先に例示されている。
8. 2種以上の異なる酸化剤の混合物が利用される、1〜6に記載される酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化方法。酸化剤は、異なる作用温度を有することが可能であり、温度上昇により本開示に係るメンブラン酸化プロセスで望ましい逐次プロセスが提供されるように分類可能である。この方法は、上記の予言的な実施例7により例示されている。
9. 1回ではなく複数回の酸化サイクルが利用される、6〜7に記載される酸化によるポリエーテルスルホン・メンブランの親水化方法。これらの酸化サイクルは、異なる温度、異なる酸化剤、異なる酸化剤濃度で実施可能である。上記の予言的な実施例8には、異なる温度で行われる2回の酸化サイクルの利用法が例示されており、上記の予言的な実施例9には、異なる酸化剤で行われる2回の酸化サイクルの利用法が例示されており、上記の予言的な実施例10には、異なる酸化剤濃度で行われる2回の酸化サイクルの利用法が例示されている。
10. 酸化プロセスの触媒、たとえば、遷移金属(たとえば、限定されるものではないが、鉄、銅、亜鉛など)の酸化物または錯体の存在下でメンブラン酸化が行われる、上記の1〜9に記載されるようなポリエーテルスルホン・メンブランの親水化方法。この方法は、予言的な実施例11により先に例示されている。
本明細書に含まれる物品、本物品を作製するための装置および方法は、現時点で好ましい本発明の実施形態を構成するものであるが、当然のことながら、本開示は、これらの明確な物品、装置、および方法に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に規定される本開示の範囲から逸脱することなく、それらに変更を加えることが可能である。
ポリエーテルスルホン・メンブラン被覆により親水性ポリエーテルスルホン・メンブランを製造するための典型的かつ代表的な先行技術のシステムの概略図である。 本開示に係るポリエーテルスルホン・メンブラン親水化プロセス用の代表的な乾燥メンブランバッチ処理システムの概略図である。 サンドイッチ法を用いてメンブラン酸化を行うための実験的システムの概略図である。 蒸気媒質中における非被覆非支持メンブランの代表的な加熱方法の概略図である。 蒸気媒質中における搬送ベルト上の非被覆メンブランの代表的な加熱方法の概略図である。 蒸気媒質中における回転ドラム上の非被覆メンブランの代表的な加熱方法の概略図である。 非被覆「ゲル」メンブランの代表的な酸化方法の概略図である。 種々のメンブランのタンパク質結合結果を示している。 代表的な二サイクルのポリエーテルスルホン・メンブラン酸化処理の代表的な方法の概略図である。

Claims (3)

  1. 疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、
    十分に低い表面張力を有する十分量の液体中で前記疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを予め湿潤させる操作と、
    湿潤状態の前記疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを十分量の酸化剤水溶液に暴露する操作と、
    前記暴露する操作の後、十分な温度で十分な時間の間前記疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを加熱する操作と、
    を含む、親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法。
  2. ゲル・ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、
    前記ゲル・ポリエーテルスルホン・メンブランを十分量の酸化剤水溶液に暴露する操作と、
    前記暴露する操作の後、十分な温度で十分な時間の間疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを加熱する操作と、
    を含む、親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法。
  3. 疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランを準備する操作と、
    前記疎水性ポリエーテルスルホン・メンブランをイソプロピルアルコール中で予め湿潤させる操作と、
    得られたメンブランを脱イオン水で洗浄する操作と、
    得られたメンブランを十分な継続時間の間十分な過硫酸アンモニウム(NH4228水溶液中に浸漬する操作と、
    を含む、親水性ポリエーテルスルホン・メンブランの製造方法。
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