JP4775600B2 - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
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Description
請求項1:
(A)分子鎖両末端がヒドロキシシリル基、アルコキシシリル基又はアルコキシアルコキシシリル基で封鎖された25℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sである下記一般式(1)によって表されるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
で示される基である。nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃の粘度を20〜1,000,000mPa・sとする数である。)
(B)アルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:
0.5〜20質量部、
(C)硬化触媒: 0.001〜20質量部、
(D)1分子中に、下記一般式(3)
−OC(=O)CH2R3 (3)
(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜18の一価の飽和又は不飽和の炭化水素基で、直鎖でも分岐構造を有していてもよい。)
で表される脂肪酸エステル基をα個とヒドロキシル基をβ個持つ有機化合物(αは1〜3の整数で、βは0、1又は2であり、かつα+β=3である。):
0.1〜5質量部
を含んでなることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項2:
(C)成分がチタン化合物である請求項1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項3:
(D)成分が一般式(3)で表される脂肪酸エステル基を有する、一分子中に3個以上のヒドロキシル基を持つ多価アルコールの脂肪酸エステルである請求項1又は2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項4:
(D)成分が一般式(3)で表される脂肪酸エステル基を有する脂肪酸のグリセリンエステルである請求項3記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項5:
(D)成分がトリアセチン、ジアセチン、モノアセチンから選ばれる単独もしくは複数の化合物の混合物からなる請求項4記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項6:
更に、(E)炭酸カルシウムを(A)成分100質量部に対し10〜300質量部含んでなる請求項1〜5のいずれか1項記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項7:
更に、(F)シランカップリング剤を(A)成分100質量部に対し0.1〜20質量部含んでなる請求項1〜6のいずれか1項記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
(A)分子鎖両末端がヒドロキシシリル基、アルコキシシリル基又はアルコキシアルコキシシリル基で封鎖された25℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sである下記一般式(1)によって表されるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
で示される基である。nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃の粘度を20〜1,000,000mPa・sとする数である。)
(B)アルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:
0.5〜20質量部、
(C)硬化触媒: 0.001〜20質量部、
(D)1分子中に、下記一般式(3)
−OC(=O)CH2R3 (3)
(式中、R3は水素原子又は一価の飽和又は不飽和の炭化水素基で、直鎖でも分岐構造を有していてもよい。)
で表される脂肪酸エステル基をα個とヒドロキシル基をβ個持つ有機化合物(αは1以上の正の整数で、βは0、1又は2であり、かつα+β≧3を満たす。):
0.1〜5質量部
を含んでなることを特徴とする。
−OC(=O)CH2R3 (3)
(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜18の一価の飽和又は不飽和の炭化水素基で、直鎖でも分岐構造を有していてもよい。)
で表される脂肪酸エステル基をα個とヒドロキシル基をβ個持つ有機化合物(αは1〜3の整数で、βは0、1又は2であり、かつα+β=3である。)は、本発明のオルガノポリシロキサン組成物の貯蔵安定性を飛躍的に向上させる効果があり、本発明の組成物に特徴的な成分である。
また、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、前記した成分以外に一般に知られている添加剤を使用しても差し支えない。添加剤としては、乾式法シリカ、湿式法シリカ、石英微粉末、二酸化チタン粉末、ケイソウ土粉末、水酸化アルミニウム粉末、微粒子状アルミナ、マグネシア粉末、酸化亜鉛粉末、及びこれらをシラン類、シラザン類、低重合度ポリシロキサン類等で表面処理した微粉末状の無機質充填剤が挙げられる。このような無機質充填剤の添加量は(A)成分100質量部に対して10〜200質量部であり、好ましくは30〜150質量部である。またその他の添加剤としては、硬化後のシリコーンゴムを低モジュラスにするための成分である。ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン類、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、イソパラフィン等、難燃剤としての白金化合物、炭酸亜鉛粉末、必要に応じてチクソ性向上剤としてのポリエーテル、顔料、染料、蛍光増白剤等の着色剤、ベンガラ及び酸化セリウム等の耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、防錆剤、防かび剤、抗菌剤等が挙げられる。また、トルエン、キシレン、溶剤揮発油、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、低沸点イソパラフィン等の溶剤も添加され得る。
本発明の組成物は、通常、大気雰囲気下に放置することにより、大気中の水分の存在によって硬化する。
本発明の組成物は、種々の用途に使用し得るが、特にシーリング材や接着剤の用途に有効である。
粘度50Pa・sのα,ω−ビス(トリメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン100部、粘度100mPa・sのα,ω−ビス(トリメチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン45部、脂肪酸処理沈降炭酸カルシウム「カーレックス300(丸尾カルシウム社製)」130部、無処理沈降炭酸カルシウム「シルバーW(白石カルシウム社製)」45部、ステアリン酸「粉末ステアリン酸300(新日本理化株式会社製)」1.5部を均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン9部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1部、トリアセチン(α=3、β=0)1部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン6部を更に加え、湿気遮断下で均一に混合し、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン1部の替わりにトリブチリン(α=3、β=0)1部を使用した以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン1部の替わりにトリカプリリン(α=3、β=0)1部を使用した以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン1部を添加しないこと以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン1部の替わりにグリセロールトリス(2−エチルヘキサノエート)1部を使用した以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン1部の替わりにグリセロールトリス(2−エチルヘキサノエート)3部を使用した以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン6部の替わりに、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン4部とテトライソプロポキシチタン1.5部を使用した以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
粘度50Pa・sのα,ω−ビス(トリメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン100部、粘度100mPa・sのα,ω−ビス(トリメチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン70部、脂肪酸処理沈降炭酸カルシウム「カーレックス300(丸尾カルシウム社製)」130部、無処理沈降炭酸カルシウム「シルバーW(白石カルシウム社製)」35部を均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン10部、トリアセチン2部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン8部を更に加え、湿気遮断下で均一に混合し、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン2部の替わりにジアセチン(α=2、β=1)2部を使用した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン2部の替わりにモノアセチン(α=1、β=2)2部を使用した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン2部の替わりにプロピレングリコールジアセテート(α=2、β=0)2部を使用した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン2部の替わりにエチレングリコールジアセテート(α=2、β=0)2部を使用した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン2部の替わりにエチレングリコール(α=0、β=2)2部を使用した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン2部の替わりに酢酸リナリル(α=1、β=0)2部を使用した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
トリアセチン2部の替わりにグリセリン(α=0、β=3)2部を使用した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
粘度50Pa・sのα,ω−ビス(トリメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン100部の替わりにα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部を使用し、トリアセチン2部を1部に変更した以外は実施例5と同様にして、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
粘度30Pa・sのα,ω−ビス(トリメトキシシリルエチル)ポリジメチルシロキサン100部、粘度100mPa・sのα,ω−ビス(トリメチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン70部、脂肪酸処理沈降炭酸カルシウム「カーレックス300(丸尾カルシウム社製)」165部、無処理沈降炭酸カルシウム「シルバーW(白石カルシウム社製)」35部を均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン10部、トリアセチン1部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.5部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン3.5部、テトライソプロポキシチタン1.5部を更に加え、湿気遮断下で均一に混合し、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
粘度50Pa・sのα,ω−ビス(トリメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン100部、粘度100mPa・sのα,ω−ビス(トリメチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン65部、ジメチルジクロロシランで疎水化処理された煙霧質シリカ「アエロジルR972(日本アエロジル社製)」17部、無処理重質炭酸カルシウム「ホワイトンSSB(白石カルシウム社製)」183部、ステアリン酸「粉末ステアリン酸300(新日本理化株式会社製)」1.7部を均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン10部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.7部、トリアセチン0.8部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン5部を更に加え、湿気遮断下で均一に混合し、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
調製した組成物をポリエチレン製の枠に押出し、温度23℃、相対湿度50%の条件下で7日間放置して硬化させ、厚さ2mmのシートを作製した。このシートの物理的特性をJIS K 6249に準拠して測定した。
調製した組成物について、建築工事標準仕様書・同解説JASS 8 防水工事に示される簡易接着性試験方法に準拠して接着性を評価した。被着体にはフロートガラス、アルマイト、一般的に接着させることが難しいとされている高温焼付型フッ素樹脂塗装に分類される「デュフロンK500(日本ペイント社製)」を塗装したアルミニウム材(以下、フッ素樹脂塗装アルミと記述する)の3種類を使用した。試験の結果、凝集破壊又は薄層凝集破壊で接着性が良好と判断された場合は○、一部界面剥離が確認されたが密着性が良好と判断された場合には△、界面剥離して密着性も不良であった場合には×と判定した。なお、プライマーは使用しなかった。
ポリエチレン製のシーリング材用カートリッジ(容量330ml)に組成物を入れ、内栓をして密封した。このカートリッジを70℃の乾燥機にて7日間保管した後に取り出し、温度23℃、相対湿度50%で1日間放置した。次いで、加熱保管された組成物について、物理的特性の評価を実施した。
Claims (7)
- (A)分子鎖両末端がヒドロキシシリル基、アルコキシシリル基又はアルコキシアルコキシシリル基で封鎖された25℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sである下記一般式(1)によって表されるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
で示される基である。nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃の粘度を20〜1,000,000mPa・sとする数である。)
(B)アルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:
0.5〜20質量部、
(C)硬化触媒: 0.001〜20質量部、
(D)1分子中に、下記一般式(3)
−OC(=O)CH2R3 (3)
(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜18の一価の飽和又は不飽和の炭化水素基で、直鎖でも分岐構造を有していてもよい。)
で表される脂肪酸エステル基をα個とヒドロキシル基をβ個持つ有機化合物(αは1〜3の整数で、βは0、1又は2であり、かつα+β=3である。):
0.1〜5質量部
を含んでなることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - (C)成分がチタン化合物である請求項1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- (D)成分が一般式(3)で表される脂肪酸エステル基を有する、一分子中に3個以上のヒドロキシル基を持つ多価アルコールの脂肪酸エステルである請求項1又は2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- (D)成分が一般式(3)で表される脂肪酸エステル基を有する脂肪酸のグリセリンエステルである請求項3記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- (D)成分がトリアセチン、ジアセチン、モノアセチンから選ばれる単独もしくは複数の化合物の混合物からなる請求項4記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 更に、(E)炭酸カルシウムを(A)成分100質量部に対し10〜300質量部含んでなる請求項1〜5のいずれか1項記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 更に、(F)シランカップリング剤を(A)成分100質量部に対し0.1〜20質量部含んでなる請求項1〜6のいずれか1項記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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