JP3979479B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性組成物に係わり、特に、湿気の存在しない密封条件下では安定であり、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化してゴム状弾性体を生じる、優れた接着性と優れた貯蔵安定性を有する室温硬化性組成物である硬化性組成物に関する。
【0002】
また、本発明は、特に、比較的低温で硬化し、プライマーを使用することなく金属およびプラスチックなどの基材に接着性を示す接着性ポリオルガノシロキサン組成物である硬化性組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】
硬化性組成物には、水分と接触して室温で硬化するものや、加熱したり、紫外線を照射すると硬化するもの等がある。
【0004】
大気中の湿気と反応してゴム状に硬化する重合体としては、たとえば、特公昭58−41291号公報に記載されているようなポリエーテルが挙げられる。このようなポリエーテルは、末端にエーテル型アリルオレフィン基を有するオキシアルキレン重合体をVIII 族遷移金属の存在下で、加水分解性基を有するヒドロシリコン化合物と反応させることにより得られるポリエーテルである。このようにして得られるポリエーテルは、末端に加水分解性のシリル基を有するポリエーテルであるが、本質的に接着性を有さず、シランカップリング剤やチタンカップリング剤等の接着付与剤が必要である。
【0005】
このような末端に加水分解性シリル基を有するポリエーテルに関しては、シランカップリング剤やチタンカップリング剤等の配合により、アルミ等の金属板に対し、ある程度の接着性を得ることができる。しかしながら、エンジニアリングプラスチックや塩ビ鋼板等の難接着基材に対しては、十分な接着性が得られていない。
【0006】
室温で硬化し、ゴム状弾性体を生成するポリオルガノシロキサン組成物の中で、空気中の水分と接触することにより縮合して硬化反応が生起するタイプのものは、使用直前に本体ベースポリマーや架橋剤、或いは触媒を秤量したり、これらを混合したりする煩雑さが無く、配合上のミスを生じることがない上、接着性に優れているので、電気・電子工業などにおける弾性接着剤やコーティング材として、また建築用シーリング材等として広く用いられている。このような組成物は、一般に、分子末端が水酸基で閉塞されたシラノール基末端ポリジオルガノシロキサンに、分子中に2個を超える加水分解性基を有する架橋剤等を配合したものであり、架橋剤の種類に応じて、硬化の際に酢酸等のカルボン酸、有機アミン、アミド、有機ヒドロキシルアミン、オキシム化合物、アルコール、アセトンなどを放出する。
【0007】
このうち、酢酸を放出するものは、接着性および硬化性は極めて優れているが、その刺激臭のために環境衛生上の配慮が必要であり、また被着体が金属のときは、金属を錆びさせるため、防錆対策が必要であるなどの問題がある。
【0008】
また、長鎖カルボン酸放出型は刺激臭の問題はないが、金属の発錆、特に浸水後の発錆を防ぐことが困難であった。同様に、脱アミン型は発生するアミンの臭気と毒性に問題があり、脱ヒドロキシルアミン型、脱オキシム型および脱アミド型は、金属に錆を生じさせやすいという問題があった。
【0009】
さらに脱アセトン型のものは、硬化が速く腐食性もないが、架橋剤の合成が難しく、また未硬化物の保存中の黄変が甚だしいという問題があった。
【0010】
これらに対して脱アルコール型のものは、架橋剤であるアルコキシシランが安価に入手できるばかりでなく、放出物質がメタノール、エタノールのようなアルコールなので揮散しやすく、臭気の問題がないという利点がある。
【0011】
しかし、その反面、硬化が遅いことおよび保存中に系中に存在する微量の水により架橋剤が加水分解して発生するアルコールがベースポリマーを切断するために保存安定性が悪いという難点があり、その克服が要望されていた。
【0012】
特に、接着剤、コーティング材などの目的で室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を硬化せしめてゴム状弾性体とすることが多く、現在、脱オキシム型、脱アセトン型、脱アルコール型のものが用いられてはいるが、それぞれの有する上述のような難点の改善が望まれていた。
【0013】
一方、末端の珪素原子にアルコキシ基の結合したポリオルガノシロキサン、アルコキシシラン、硬化触媒から成る1包装型の室温硬化性組成物が近頃見出されている。これは末端が水酸基のポリオルガノシロキサンと比較し保存安定性が良好で硬化性も速いなどの特徴を有している。
【0014】
しかし、一般的に脱アルコール型のものは他の脱酢酸型、脱オキシム型のものと比較し、接着性が乏しく、保存安定性が劣るなどの問題を有している。しかし、このような速硬化性の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、接着剤、コーティング材として有用である。
【0015】
一方、加熱により硬化する組成物としては、付加反応型シロキサン組成物がある。これは、通常、アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、ケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンおよび付加反応用触媒から成っている。該組成物は、加熱することにより、アルケニル基をヒドロシリル基との間で付加反応を起こし、その硬化物であるシリコーンゴムになる。この際、該組成物は、硬化時に反応副生成物を生じることなく、かつ内部まで均一に硬化することなどの特徴を有し、しかも耐熱性および電気絶縁性などに優れているため、電気・電子部品のポッティングやコーティングなどを中心に幅広く使用されている。
【0016】
しかしながら、上記のシロキサン組成物により得られたシリコーンゴムは、接着性を有さないために、該組成物を電気・電子部品のポッティングなどに用いた場合、部品とシリコーンゴムの間に生じた間隙から湿気が侵入し、これが原因で部品の腐食や絶縁不良を引き起こすという欠点がある。そこで、従来から上記シロキサン組成物に種々の化合物を添加することにより、得られるシリコーンゴムに接着性を付与する試みが行われている。
【0017】
このような方法として、ビニル基含有ポリオルガノシロキサンとヒドロシリル基含有ポリオルガノシロキサンの間の付加反応により、架橋をもたらし、硬化を行う、いわゆる付加反応型シリコーンゴムに対して、第三成分としてケイ素原子に結合した水素原子とトリアルコキシシリルアルキル基を有するポリシロキサンを添加するもの(特開昭48−16952号公報)、アクリロキシアルキル基を有するシランまたはシロキサンと有機過酸化物を添加するもの(特開昭50−26855号公報)、ケイ素原子にエポキシ基および/またはエステル基ならびにケイ素原子に直結した水素原子を有するポリシロキサンを添加するもの(特開昭50−39345号公報)があるが、いずれも電気・電子部品に用いる各種基材に対して十分な接着性を示すに至っていない。
【0018】
これらの不都合を改善すべく、第三成分としてオキシシラン基、トリアルコキシシリル基およびヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサンを添加する方法(特開昭53−33256号公報)が提案されており、さらに70℃付近の低温加熱で硬化性、接着性を得るべく、第三成分として、アルコキシシリルエステル基含有シロキサン(ハイドロジェンシロキサンに(メタ)アクリロキシアルキルトリアルコキシシラン付加反応物)を添加することにより、70℃という低温加熱においても接着性に優れた組成物が提案されている(特開昭54−48853号公報)。
【0019】
これらの方法により、接着性の優れた付加反応型ポリオルガノシロキサン組成物が得られているが、最近の電気・電子部品への用途では、より短時間で接着性が発現する組成物が求められている。また、電気・電子部品用途に使用されて基材も多様化し、さらに難接着性を示すものが多くなってきている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、難接着性基材に対しても十分な接着性を有し、かつ、環境上の問題もなく、防錆性および保存安定性に優れ、短時間で硬化する硬化性組成物が望まれていた。
【0021】
本発明はかかる従来技術の問題点を解決し、難接着性基材といわれるプラスチックに優れた接着性を短時間で示し、かつ貯蔵安定性に優れる硬化性組成物を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前述の従来技術の問題点を解決すべき検討した結果、β−ジケトネート基を含有する有機化合物と有効量のイソシアネートアルキル基を有する加水分解性シラン化合物を配合することにより、硬化性、保存安定性および接着性に優れた組成物が得られることを見出した。
【0023】
すなわち、本発明は、(A1)反応性珪素基含有有機重合体100重量部、(B)硬化触媒0.5〜15重量部、(C)下記一般式(6)
【化3】
Figure 0003979479
(式中、R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R は置換または非置換の1価の炭化水素基および/または−OR (R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)を表す。)で示されるβ−ジケトネート基含有有機化合物0.05〜20重量部、および(D)イソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物0.2〜25重量部を含有する硬化性組成物を提供する。
【0024】
また、本発明は、(A2)珪素官能性ポリジオルガノシロキサン100重量部、(B)硬化触媒0.5〜15重量部、(C)下記一般式(6)
【化4】
Figure 0003979479
(式中、R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R は置換または非置換の1価の炭化水素基および/または−OR (R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)を表す。)で示されるβ−ジケトネート基含有有機化合物0.05〜20重量部、および(D)イソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物0.2〜25重量部を含有する硬化性組成物を提供する。
【0025】
上述した2種類の硬化性組成物は、湿気の存在しない密封条件下では優れた貯蔵安定性を有するものの、空気中の水分と接触すると、縮合して室温で即時に硬化してゴム状弾性体を生じる室温硬化性組成物である。これらの室温硬化性組成物はプラスチック等の難接着性基材に対しても良好な接着性を示す。
【0026】
さらに、本発明は、(A3)一般式:R1 a 2 b SiO{4-(a+b)}/2 ………(I)(式中、R1 はアルケニル基、R2 は脂肪族不飽和結合を含まない置換または非置換の1価の炭化水素基、aは1および2から選ばれた数、bは0,1および2から選ばれた数で、a+bが1、2および3から選ばれた数を示す)で表わされる単位を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサン100重量部、(A4)一般式:R3 c d SiO{4-(c+d)}/2 ………(II)(式中、R3 は置換または非置換の1価の炭化水素基、cは0、1および2から選ばれた数、dは1および2から選ばれた数で、c+dが1、2および3から選ばれた数を示す)で表される単位を有し、かつケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを(A3)のポリオルガノシロキサンのR1 1個に対してケイ素原子に結合した水素原子に結合した水素原子の量が0.5〜4.0個になるような量、(C)β−ジケトネート基含有有機化合物0.05〜10重量部、(D)イソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物0.2〜20重量部、(F)触媒量の白金系、パラジウム系またはロジウム系化合物(A3)成分と(A4)成分の合計量に対して金属として0.1〜1000ppm を含有する硬化性組成物を提供する。
【0027】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0028】
本発明に使用できる(A1)成分の反応性珪素基含有有機重合体とは、特に限定されるものではないが、代表的なものを示すと、例えば、特開昭50−156599号、同54−6096号、同57−126823号、同59−78223号、同55−137129号、同62−230822号、同63−83131号、特開平3−47825号、同3−72527号、同3−122152号、同5−70531号、米国特許第3,632,557号、同4,345,053号、同4,366,307号、同4,960,844号に開示されているものが例示できる。
【0029】
本発明の(A1)反応性珪素基含有有機重合体は、主鎖が、本質的に、式(1):−R1 −O−(式中、R1 は炭素数2〜4個の2価のアルキレン基)で示される化学的に結合された繰り返し単位を含み、かつ分子末端に反応性珪素基を有するポリオキシアルキレン重合体である。
【0030】
本発明でいう反応性珪素基は特に限定されるものではないが、代表的なものを示すと、例えば、下記一般式(2)で表わされる基が挙げられる。
【0031】
【化1】
Figure 0003979479
式中、R1 およびR2 は、いずれも炭素数1〜20のアラルキル基または(R’)3 SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1 またはR2 が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでR’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1または2をそれぞれ示す。また、m個の基
【化2】
Figure 0003979479
におけるbは基により異なっていてもよい。mは0〜19の整数を示す。ただし、a+Σb≧1を満足するものとする。
【0032】
上記Xで示される加水分解性基は特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシノート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましいが、加水分解性が穏やかで取り扱いやすいという観点からメトキシ基等のアルコキシ基が好ましい。
【0033】
この加水分解性基や水酸基は1個の珪素原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1〜5であるのが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性珪素基中に2個以上存在する場合には、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0034】
反応性珪素基中に、珪素原子は1個あってもよく、2個以上あってもよいが、シロキサン結合等により珪素原子の連結された反応性珪素基の場合には、20個程度あってもよい。
【0035】
なお、下記一般式(3)で表わされる反応性基が、入手の点から好ましい。
【0036】
【化3】
Figure 0003979479
(式中、R2 、X、aは前記と同じ。)
また、上記一般式におけるR1 およびR2 の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基、R’がメチル基やフェニル基などである(R’)3 SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基が特に好ましい。
【0037】
上記に例示した反応性基含有有機重合体中でも主鎖が炭素数1〜4のポリオキシアルキレンで加水分解性シリコン官能基がジメトキシメチルシリル基−Si(CH3 )(OCH3 2 −を有する反応性珪素基含有有機重合体であることが特に好ましい。
【0038】
反応性珪素基はオキシプロピレン重合体1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在するのがよい。重合体1分子中に含まれる反応性珪素基の数が、1個未満になると、硬化性が不十分になり、良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。
【0039】
反応性珪素基はオキシプロピレン重合体分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよい。反応性珪素基が分子鎖の末端に存在すると、最終的に形成される硬化物に含まれるオキシプロピレン重合体成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸張で、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
【0040】
本発明の重合体における重合主鎖を構成するオキシプロピレン重合体は、下記一般式(4)
【化4】
Figure 0003979479
で示される繰り返し単位を含有するものである。このオキシプロピレン重合体は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、あるいは、これらの混合物であってもよい。また、他の単量体単位が含まれていてもよいが、一般式(4)に表わされる単量体単位が重合体中に50%以上、好ましくは80%以上存在することが好ましい。
【0041】
本発明の(A1)反応性珪素基含有有機基重合体の平均分子量は、500〜100,000、好ましくは1,000〜50,000である。
【0042】
なお、反応性珪素基を導入すると、分子量分布は、導入前の重合体に比較し広がる傾向にあるので、導入前の重合体の分子量分布はできるだけ狭いことが好ましい。
【0043】
また、本発明の(A1)反応性珪素基含有有機基重合体の粘度は、20〜12000cP、好ましくは50〜100,000cPである。
【0044】
反応性珪素基の導入は公知の方法で行えばよい。すなわち、例えば、以下の方法が挙げられる。
【0045】
(1)末端に水酸基等の官能基を有するオキシプロピレン重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、次いで、得られた反応生成物に加水分解性基を有するハイドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
【0046】
(2)末端に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基(以下、Y官能基という)を有するオキシプロピレン重合体に、このY官能基に対して反応性を示す官能基(以下、Y’官能基という)および反応性珪素基を有する化合物を反応させる。
【0047】
このY’官能基を有する珪素化合物としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のようなアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチリジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等の塩素原子含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類;メチルジメトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン等のハイドロシラン類等が具体的に例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
以上の方法の中でも、末端に水酸基を有する重合体とイソシアネート基および反応性珪素基を有する化合物を反応させる方法が好ましい。
【0049】
また、本発明を構成する(A2)成分は、分子鎖末端に加水分解性基としてアルコキシ基を有するポリオルガノシロキサンであり、
【化5】
Figure 0003979479
(式中、R1 はたがいに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R2 は−OSiR3 3-p p を表し、R3 はたがいに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、Xは加水分解性基であるアルコキシ基を表し、pは1〜8の数であり;nは該(A2)成分の25℃における粘度を20〜1,000,000cPにする数である。)で示される、実質的に直鎖状のポリオルガノシロキサンであり、その末端基R2 は、ケイ素官能基Xを少なくとも1個有するケイ素官能性シロキシ単位である。すなわち、該(A2)成分は、分子の両末端に、上記のケイ素官能性基Xをそれぞれ少なくとも1個有する。
【0050】
1 としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ぺンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルのようなアルキル基;ビニル、アリルのようなアルケニル基;フェニル、トリル、キシリルのようなアリール基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルのようなアラルキル基が例示され;さらにこれらの炭化水素基の水素原子の一部が他の原子または基で置換されたもの、すなわちクロロメチル、3−クロロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピルのようなハロゲン化アルキル基;3−シアノプロピルのようなシアノアルキル基などの置換炭化水素基が例示される。
【0051】
これらのうち、合成が容易で、(A2)成分が分子量の割に低い粘度を有し、硬化前の組成物に良好な押出し性を与えることと、硬化後の組成物に良好な物理的性質を与えることから、全有機基の85%以上がメチル基であることが好ましく、実質的にすべての有機基がメチル基であることが好ましい。
【0052】
一方、特に耐熱性、耐放射線性、耐寒性または透明性を付与する場合は、R1 の一部として必要量のフェニル基を、耐油性、耐溶剤性を付与する場合は、R1 の一部として3,3,3−トリフルオロプロピル基や3−シアノプロピル基を、また塗装適性を有する表面を付与する場合は、R1 の一部として長鎖アルキル基やアラルキル基を、それぞれメチル基と併用するなど、目的に応じて任意に選択できる。
【0053】
末端基R2 のケイ素原子に結合するR3 はたがいに同一でも異なっていてもよく、またR1 と同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基であり、R1 と同様なものが例示される。合成が容易で、Xの反応性が優れていることから、メチル基またはビニル基が好ましい。
【0054】
Xは末端基R2 に少なくとも1個存在するケイ素官能基、すなわち加水分解性基であるアルコキシ基である。このようなXとしては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ基のようなアルコキシ基;2−メトキシエトキシ、2−エトキシエトキシのような置換アルコキシ基;イソプロペノキシ基のようなエノキシ基などの加水分解性基が例示され、たがいに同一でも異なっていてもよい。合成の容易さ、硬化前の組成物の物性、保存中の安定性、硬化性、経済性および広範囲の用途に用いられることから、アルコキシ基が好ましい。
【0055】
末端基R2 におけるケイ素官能基Xの数pは、1〜3である。Xが加水分解性基のものは、たとえば、末端に水酸基を有するポリオルガノシロキサンに、2個以上の任意の加水分解性基を有するシランを縮合させることによって合成できる。この場合、該シランの加水分解性基はこの縮合反応によって1個が消費されるので、反応によって得られたポリオルガノシロサンの末端基R2 におけるXの数pは、用いられた加水分解性基含有シランが有していたXの数よりも1個少ない。 また、硬化前の組成物に適度の押出し性を付与するとともに、硬化後のゴム状弾性体に優れた機械的特性を与えるために、(A2)成分のnは、該(A2)の25℃における粘度が20〜1000,000cPになるように選択される。該粘度が20cP未満では硬化後のゴム状弾性体の伸びが十分でなく、一方、1,000,000cPを超えると均一な組成物が得にくく、押出し作業性も低下する。特に好ましい粘度は、硬化前および硬化後の組成物に要求される性質を調和させることから、500〜200,000cPの範囲である。
【0056】
このような(A2)成分のうち、Xが加水分解性基であり、pが平均1を超える数(すなわち、分子中に平均2を超える数のXを有する)のものをベースポリマーとして用いる場合には、(A2)成分中の該Xが架橋手段となり、架橋剤がなくても架橋反応が進行し、硬化してゴム状弾性体を生ずる。この場合、好ましいXはメトキシのようなアルコキシ基;アセトキシのようなアシロキシ基;およびメチルエチルケトキシマト基である。このようなベースポリマーを用いることは、硬化前の組成物を安定化させるとともに、優れた硬化性を与えるために好ましい。
【0057】
本発明に用いられる(A3)成分のポリオルガノシロキサンは、上記一般式(I)で示される単位を分子中に有するものであり、その構造は、直鎖状もしくは分岐状のいずれでもよく、またこれらの混合物であっても構わない。
【0058】
前記一般式(I)におけるR1 が表すアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、1−ヘキセニル基などが例示されるが、合成の容易さからビニル基が最も有利である。
【0059】
2 の脂肪族不飽和結合を含まない置換または非置換の一価炭化水素基およびR1 、R2 以外にシロキサン単位のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基などのアルキル基;フェニル基のようなアリール基;2−フェニルプロピル基のようなアラルキル基が例示され、さらに、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの置換炭化水素基も例示される。これらのうち、合成が容易であり、しかも硬化後に良好な機械的性質を保有し、かつ硬化前の低い粘度を保持するという点から、メチル基が最も好ましい。
【0060】
また、組成物がポッティング、被覆、含浸などに用いるのに好ましい性質、特に硬化前においては適度な流れ性を有し、硬化後においては優れた機械的性質を得るためには、その25℃における粘度が、20〜100、000cPであり、好ましくは100〜10、000cPである。粘度が50cP未満の場合は硬化後に十分な伸びや弾性が得られず、100、000cPを越える場合には注型やポッティングその他の作業における作業性が著しく低下する。ただし、室温で硬化させる接着剤として用いる場合には、100、000cPを越えるものであっても何ら問題はない。
【0061】
本発明に用いられる(A4)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、上記一般式(II)におけるR3 およびその他のシロキサン単位のケイ素原子に結合した置換または非置換の一価炭化水素基としては、前述の(A3)成分における一般式(I)中のR2 と同様のものが例示されるが、合成が容易であるという点からメチル基が最も好ましい。
【0062】
かかるポリオルガノハイドロジェンシロキサンとしては、その構造は、直鎖状、分岐状もしくは環状のいずれであってもよく、またこれらの混合物であってもよいが、特に下記の化合物が好ましい。
【0063】
(CH3 2 HSiO1/2 単位とSiO2 単位から成り、ケイ素原子に結合した水素原子の含有量が0.3〜1.2重量%の範囲である分岐状ポリオルガノハイドロジェンシロキサン。
【0064】
【化6】
Figure 0003979479
(ただし、pは3〜100、qは0〜100の数を表す)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子の含有量が0.5〜1.6重量%の範囲である直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサン。
【0065】
【化7】
Figure 0003979479
(ただし、pは1〜100、qは0〜100の数を表す)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子の含有量が0.5〜1.6重量%の範囲である直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサン。
【0066】
(A4)成分の配合量は、(A3)成分中のR1 基1個に対し、(A4)成分のケイ素原子に結合した水素原子の数が0.5〜4.0個となる量であり、好ましくは1.0〜3.0個となる量である。(A4)成分の配合量が前記配合量より少なすぎると、組成物の硬化が十分に進行しない。
【0067】
本発明の(B)成分の硬化触媒は、(A1)または(A2)成分自体の架橋手段として含有されるX同士、および/または(A1)または(A2)成分のXと架橋剤のYとを、水分の存在下に反応させて架橋構造を形成させ、ゴム状弾性体を得るための硬化触媒である。
【0068】
このような(B)成分としては、鉄オクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、スズナフテート、スズカプリレート、スズオレートのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレート、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズアセチルアセトナートのような有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ(イソプロポキシ)チタン、1,3−プロポキシチタンビス(エチルアセチルアセテート)のようなアルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、トリエトキシアルミニウムなどの有機アルミニウム;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、テトライソプロポキシジルコニウムテトラブトキシジルコニウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート、トリブトキシジルコニウムステアレートなどの有機ジルコニウム化合物;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウソルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,8−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合物;あるいはこれらアミン系化合物のカルボン酸塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量アミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;7−アミノプロピルトリメトキシシラン、y−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノ基含有シランカップリング剤;などのシラノール縮合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒などの公知のシラノール触媒等が例示される。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。微量の存在で大きな触媒能を持つことより、有機錫化合物およびアルコキシチタン類が好ましい。
【0069】
(B)成分の硬化触媒の配合量は、(A1)または(A2)成分100重量部あたり0.05〜25重量部、好ましくは0.1〜l0重量部である。0.05重量部未満では、硬化触媒として十分に作用せず、硬化に長い時間がかかるばかりでなく、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部における硬化が不十分となる。25重量部を超えると、硬化時に局部的に発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られにくくなるばかりか、その配合量に見合う効果がなく、無意味であり、経済的にも不利益である。
【0070】
本発明の(C)成分のβ−ジケトネート基を有する有機化合物は、下記の一般式
【化8】
Figure 0003979479
(式中、R5 はたがいに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R6 はたがいに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基および/または−OR7 ( R7 はたがいに同一でも異なつていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)で示される。R5 、R6 およびR7 としては、有機基R1 と同様な基を例示することができ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ぺンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルのようなアルキル基;ビニル、アリルのようなアルケニル基;フェニル、トリル、キシリルのようなアリール基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルのようなアラルキル基が例示され;さらにこれらの炭化水素基の水素原子の一部が他の原子または基で置換されたもの、すなわちクロロメチル、3−クロロプロピル、3,3,3−トリプルオロプロピルのようなハロゲン化アルキル基;3−シアノプロピルのようなシアノアルキル基などの置換炭化水素基が例示される。これらのうち、接着への効果、組成物の硬化性、安定性および入手のしやすさから、メチル基、エチル基、ブチル基またはオクチル(2−エチルヘキシル基)が好ましい。具体的には、アセチルアセトン、エチルアセチルアセテート、ブチルアセチルアセテート、オクチルアセチルアセテート(2−エチルヘキシルアセチルアセテート)ブチル、ブチロイルアセトン、オクチロイルアセトン等が例示される。 (C)成分のβ−ジケトネート基を有する有機化合物の配合量は、(A1)、(A2)または(A3)および(A4)成分100重量部あたり、0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。0.05重量部未満では十分な接着力が得られず、10重量部を越える場合では、硬化して得られる弾性体の機械的性質が劣るからである。
【0071】
(D)成分のイソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物は、(C)成分と併用することにより、本発明の組成物に優れた保存安定性および接着性を付与する、本発明において特徴的な成分である。このような(D)成分としてはケイ素原子にイソシアネートアルキル基が直接結合した3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシランが例示される。
【0072】
(D)成分のイソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物の配合量は、(A1)、(A2)または(A3)および(A4)成分100重量部あたり、0.2〜25重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。0.2重量部未満では十分な接着力が得られず、20重量部を越える場合、得られる弾性体の機械的性質が劣るとともに、硬化性が低下し、表面に粘着性が残るなどの不具合を生じる。
【0073】
(C)成分のβ−ジケトネート基を有する有機化合物と(D)成分のイソシアネ一トアルキル基含有加水分解性シラン化合物は、本発明のポリオルガノシロキサン組成物を自己接着性にする、本発明の必須成分である。
【0074】
また、(A2)成分が上記以外のとき、すなわち、pが1である場合、架橋手段として(E)架橋剤を配合する。
【0075】
(E)架橋剤としては、水および硬化触媒の存在下に(A1)または(A2)成分中のケイ素官能性基Xと反応し、組成物を硬化させるためのケイ素官能性基を有するケイ素化合物および/またはその部分加水分解縮合物が用いられる。該架橋剤は、一般式:R4 4-q SiYq (式中、R4 はたがいに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、Yは加水分解性基を表し、qは平均2を超え、4以下の数である)で示される。R4 としては、(A1)または(A2)成分のケイ素原子に直接結合した有機基R1 と同様な基を例示することができ、入手のしやすさと、優れた架橋反応速度が得られるとから、メチル基またはビニル基が好ましい。
【0076】
また、加水分解反応性基Yとしては、(A1)または(A2)成分の末端基に存在するXとして挙げられたものと同様のものが例示される。
【0077】
このような(E)架橋剤の例としては、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有化合物;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトシル(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物のような置換アルコキシ基含有化合物;メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソプロペノキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなエノキシ基含有化合物などが例示される。これらのうち、qが2であるシランは、qが3または4であるシランと併用される。
【0078】
これらのうち、合成が容易で、組成物の保存安定性を損なうことなく、しかも大きな架橋反応速度、したがって大きな硬化速度を与えることを考慮すると、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリス(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリス(イソプロペノキシ)シラン、およびそれらの部分加水分解縮合物を用いることが好ましい。
【0079】
(E)架橋剤の配合量は、(A1)または(A2)成分100重量部に対して、通常、0.5〜25重量部であり、好ましくは2〜10重量部である。0.5重量部未満では架橋が十分に行われず、硬度の低い硬化物しか得られないばかりでなく、架橋剤を配合した組成物の保存安定性が悪い。一方、25重量部を超えて配合すると、保存中にその一部が系より分離し、硬化の際に著しい収縮を生じ、得られたゴム状弾性体の物性が低下する。
【0080】
なお、前述の、(A2)成分として、Xが加水分解性基で、pが平均1を超えるものを用いる場合は、前述のように、基本的には(E)架橋剤がなくても硬化が可能であるが、このような場合においても、組成物の硬化性と、硬化して得られるゴム状弾性体の機械的性質とをバランスよく具現するために、架橋手段として、上記の(E)架橋剤を併用することが好ましく、加水分解性基YがXと同じである(E)架橋剤を用いることがより好ましい。この場合の(E)架橋剤の配合量は、(A1)または(A2)成分100重量部に対して、通常、0.1〜25重量部であり、好ましくは0.8〜10重量部である。25重量部を超えて配合すると、先に述べたような現象を生ずる。
【0081】
(F)成分の白金系、ロジウム系、パラジウム系化合物は、前記(A3)成分と(A4)成分の付加反応触媒として、本発明の組成物を硬化させるために用いられる触媒である。これには塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とオレフィンとの錯体、白金とケトン類との錯体、白金とビニルシロキサンとの錯体、アルミナまたはシリカなどの担体に白金を保持させたもの、白金黒などで例示される白金系化合物;テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム黒とトリフェニルホスフィンとの混合物などで例示されるパラジウム系化合物;あるいはロジウム系化合物などが使用できる。これらのうち、塩化白金酸または白金とオレフィン類の錯体をアルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶剤などに溶解したものを使用することが好ましい。また、固体状のものは分散をよくするために細かく粉砕する必要があり、使用する担体も粒径が小さく、比表面積の大きいものが好ましい。
【0082】
この(F)成分は触媒としての必要量が用いられるが、この量は(A3)成分に対し、白金、パラジウム、ロジウムの各元素量に換算して0.1〜1000ppm となる範囲であり、好ましくは0.5〜200ppm の範囲である。0.1ppm 未満では触媒濃度が低いため、硬化が不十分となる。他方(F)成分は貴金属を含み一般に高価であるから多量の添加は経済性が悪くなるし、また1000ppm より多くしても意味がなく、さらに耐熱性が悪くなるために、このような範囲が一応画定される。
【0083】
本発明の組成物に、必要に応じて、さらに無機質を添加することにより、例えば、シーリング材、接着剤、現場形成ガスケット等、その用途に適した流れ性、硬化後の硬さ、引張強さ、伸び、モジュラスなどを与えることができる。このような無機質充填剤としては、通常、煙霧質シリカ、焼成シリカ、シリカエアロゲル、沈降シリカ、けいそう土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、カーボンブラックおよびこれらの表面をオルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン類、ヘキサメチルジシラザンなどで疎水化したもの、ならびにけいそう土、粉砕シリカ、アルミノケイ酸、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、有機酸表面処理炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄のような非補強性充填剤が例示され、硬化して得られるゴム状弾性体に必要な物性に応じて選択される。
【0084】
例えば、透明性が要求される場合には、煙霧質シリカを用いることが好ましく、建築用シーリング材として、特に低いモジュラスを有することが要求される場合には、これらのうち非補強性充填剤を用いることが好ましい。また、必要により適当な顔科、染料、接着助剤、防カビ剤、耐熱性向上剤、難燃剤または酸化防止剤を添加することができる。さらに本発明を実施するに際し、用途によっては本発明の組成物をトルエン、キシレンなど適当な有機溶剤に分散ないし溶解させてもよい。上記の補強性充填剤の量が少なすぎると、機械的特性の向上の効果がほとんど現れず、逆に多すぎる場合には、モジュラスが大きくなり、破断時の伸びが小さくなる。従って、これらの充填剤の添加量は、(A1)、(A2)、または(A3)および(A4)100重量部に対して1〜200重量部の範囲が好ましく、5〜100重量部がより好ましい。
【0085】
さらに、本発明の組成物には、目的に応じて、顔料、チクソトロピー性付与剤、押し出し作業性を改良するための粘度調整剤、ジオクチルフタレートのような可塑剤、紫外線吸収剤、防黴剤、耐熱向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加えても良い。
【0086】
本発明の組成物を保存する場合には、(A3)成分の一部および(F)成分と、(A3)成分の残部、(A4)成分、(C)成分および(D)成分を別々に保存することが好ましい。
【0087】
本発明の組成物は、以上の全ての成分および必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は、密閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分に曝すことによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬化性組成物として使用することができる。また、本発明の組成物を、例えば架橋剤と硬化触媒を分けた組成物として調製し、適宜2〜8個の別々の容器に分けて保存し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型室温硬化性組成物として使用することもできる。
【0088】
【発明の実施の形態】
以下において実施例をあげ、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部とあるのはいずれも重量部を表し、粘度などの物性値はすべて25℃、相対湿度(RH)60%での値を示す。
【0089】
[実施例1]
全末端の95%にメチルジメトキシシリル基を含有する平均分子量16000の線状ポリオキシプロピレン(A1)100重量部に、脂肪酸処理軽質炭酸カルシウム50部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン(E)2.0部、アセチルアセトン(C)0.5部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)1.5部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ(B)1.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し組成物1を得た。
【0090】
[比較例1〜3]
実施例1と同様の操作にて、全末端の95%にメチルジメトキシシリル基を含有する平均分子量16000の線状ポリオキシプロピレン100重量部に、脂肪酸処理軽質炭酸カルシウム50部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン2.0部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し比較組成物1を得た。また、メチルトリメトキシシラン2.0部、アセチルアセトン0.5部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し比較組成物2を得た。同様にメチルトリメトキシシラン2.0部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン1.5部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ1.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し比較組成物3を得た。
【0091】
[実施例2]
全末端の98%にメチルジメトキシシリル基を含有する平均分子量7000の線状ポリオキシプロピレン(A1)100重量部に、脂肪酸処理軽質炭酸カルシウム40部、重質炭酸カルシウム10重量部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン(E)2.0部、エチルアセチルアセテート(C)0.8部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)1.5部およびジブチルスズジラウレート(B)0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し組成物2を得た。
【0092】
[実施例3]
全末端の96%にメチルジメトキシシリル基を含有する平均分子量80000の線状ポリオキシプロピレン(A1)100重量部に、脂肪酸処理軽質炭酸カルシウム80部を添加し均一に混合し、さらにジオクチルフタレート30重量部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン(E)2.0部、オクチロイルアセトン(C)2.0部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)2.0部およびテトラ(イソプロポキシ)チタン(B)1.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し組成物を得た。
【0093】
[実施例4]
粘度20,000cPのα,ω−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン(A2)100部に、オクタメチルシクロテトラシロキサンで表面を処理した比表面積200m2 / gの煙霧質シリカ15部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン(E)2.0部、アセチルアセトン(C)0.5部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)l.5部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ(B)0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し組成物4を得た。
【0094】
[比較例4〜6]
実施例1と同様の操作にて、粘度20,000cPのα,ω−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン100部に、オクタメチルシクロテトラシロキサンで表面を処理した比表面積200m2 / gの煙霧質シリカ15部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン2.0部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し比較組成物4を得た。また、メチルトリメトキシシラン2.0部、アセチルアセトン0.5部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し比較組成物5を得た。同様にメチルトリメトキシシラン2.0部、α−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン1.5部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し比較組成物6を得た。
【0095】
[実施例5]
粘度20,000cPのα,ω−ビス(トリメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン(A2)100部に、比表面積200m2 / gの煙霧質シリカ15部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン(E)2.0部、エチルアセチルアセテート(C)0.8部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)1.5部およびジブチルスズジラウレート(B)0.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し組成物5を得た。
【0096】
[実施例6]
粘度20,000cPのα,ω−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン(A2)100部に、オクタメチルシクロテトラシロキサンで表面を処理した比表面積200m2 / gの煙霧質シリカ15部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキシシラン(E)2.0部、オクチロイルアセトン(C)1.8部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)1.8部およびテトラブトキシチタン(B)1.5部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し組成物6を得た。
【0097】
実施例1〜6および比較例1〜6において調製し、密封して保存した組成物について、次のような評価を行った。
【0098】
(a)指触乾燥時間:組成物を20℃、60%RHの雰囲気中に押し出して、指で表面に接触して乾燥状態にあることを確認するに至る時間を測定した。
【0099】
(b)物理的特性:組成物を厚さ2mmのシート状に押し出し、25℃、60%RHで168時間故置し、空気中の湿気により硬化させて、その物理的性質(JIS A硬度、引張り強さおよび伸び)をJIS K 6301-1995 により測定した。
【0100】
(c)保存安定性:湿気を遮断した容器に組成物を入れて、70℃にて5日間加熱した後、指触乾燥時間を20℃、60%RHの雰囲気下で測定した。また、厚さ2mmのシート状に押し出し、25℃、60%RHで168時間放置し、空気中の湿気により硬化させて、その物理的性質をJIS K 6301-1995 により測定した。
【0101】
(d)比重:JIS C 2123により測定した。
【0102】
(e)剪断断接着力:図1に示す剪断接着力試験体を作成し、20℃、60%RHで72時間、その後50℃の加熱容器中で98時間放置し、空気中の湿気により硬化させて、その剪断接着力および凝集破壊率を測定した。
【0103】
これらの結果を表1に示す。
【0104】
【表1】
Figure 0003979479
[実施例7]
粘度3000cPの分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(A3)100部、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖された粘度15cPのポリメチルハイドロジェンシロキサン(A4)2部、粒径2μの粉砕シリカ50部、酸化チタン5部、塩化白金酸イソプロピルアルコール溶液を白金(F)として0.05部を均一に混合し、組成物7を得た。この組成物240部にケイ素原子に結合した水素原子と、エチルアセチルアセテート(C)1.0部、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)2.0部を添加し、十分に混合して、実施例7の組成物を得た。
【0105】
[比較例7〜9]
組成物7を用い、実施例7と同様操作にて接着性付与のために何も添加しないもの、
【化9】
Figure 0003979479
およびエチルアセチルアセテート1.0部を各々添加した比較例7〜9の組成物を得た。
【0106】
[実施例8]
粘度3000cPの分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(A3)82部、(CH3 3 SiO1/2 単位37モル%、SiO2 単位56モル%および(CH2 =CH)CH3 SiO単位モル7%からなるポリオルガノシロキサン(A3)18部、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(CH3 3 SiO1/2 単位42モル%、(CH3 )HSiO1/2 単位58モル%の粘度20cPのポリメチルハイドロジェンシロキサン(A4)4部、粒径5μの粉砕シリカ120部、シラザンで表面処理した煙霧質シリカ10部、塩化白金酸イソプロピルアルコール溶液を白金(F)として0.05部を均一に混合し、ベース組成物を得た。このべース組成物240部に、エチルアセチルアセテート(C)1.2部および3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(D)2.2部を添加し、十分に混合して、実施例8の組成物を得た。
【0107】
[実施例9]
同様に、このベース組成物240部にアセチルアセトン(C)0.8部、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(D)2.2部を添加し、十分に混合して、実施例9の組成物を得た。
【0108】
実施例7〜9、比較例7〜9のおいて調製し、密封して保存した組成物について、接着力を試験した。
【0109】
まず、得られた各組成物を、2枚のアルミニウム板またはポリブチレンテレフタレート樹脂板の間に流し込んだ。次いで、循環式硬化炉に入れて、アルミニウム板の場合は120℃で6分間または60分間加熟硬化させたもの、ポリブチレンテレフタレート樹脂板の場合は100℃で10分間または60分間加熱硬化させたものをそれぞれ試験体とした。
【0110】
得られた試験体について、2枚のアルミニウム板またはポリブチレンテレフタレート樹脂板を、それぞれ180°の方向に引っ張り、せん断接着力を測定した。また、凝集破壊率も合わせて試験した。結果を表2に示す。
【0111】
【表2】
Figure 0003979479
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、湿気の存在しない密封条件下では安定であり、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化してゴム状弾性体を生じ、難接着性といわれるプラスチック等の基材に対し優れた接着性を示し、かつ貯蔵安定性に優れる室温硬化性組成物が得られる。
【0113】
また、本発明によれば、比較的低温で硬化し、プライマーを使用することなく金属およびプラスチックなどの基材に接着性を示す接着性ポリオルガノシロキサン組成物である硬化性組成物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 剪断接着試験に供した試験体の斜視図。
【符号の説明】
1…試料、2…被着体。

Claims (9)

  1. (A1)反応性珪素基含有有機重合体100重量部、(B)硬化触媒0.5〜15重量部、(C)下記一般式(6)
    Figure 0003979479
    (式中、R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R は置換または非置換の1価の炭化水素基および/または−OR (R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)を表す。)で示されるβ−ジケトネート基含有有機化合物0.05〜20重量部、および(D)イソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物0.2〜25重量部を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記(A1)反応性珪素基含有有機重合体の主鎖が本質的に、式(1):−R−O−(式中、Rは炭素数2〜4個の2価のアルキレン基)で示される化学的に結合された繰り返し単位を含み、かつ分子末端に反応性珪素基を有するポリオキシアルキレン重合体である請求項記載の硬化性組成物。
  3. 前記(A1)成分の有する反応性珪素基が水酸基および/または加水分解性基である請求項記載の硬化性組成物。
  4. 前記(A1)成分の主鎖が本質的にポリオキシプロピレンである請求項記載の硬化性組成物。
  5. (A2)珪素官能性ポリジオルガノシロキサン100重量部、(B)硬化触媒0.5〜15重量部、(C)下記一般式(6)
    Figure 0003979479
    (式中、R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R は置換または非置換の1価の炭化水素基および/または−OR (R は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)を表す。)で示されるβ−ジケトネート基含有有機化合物0.05〜20重量部、および(D)イソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物0.2〜25重量部を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  6. さらに、(E)架橋剤0.1〜25重量部を含有することを特徴とする請求項1または5記載の硬化性組成物。
  7. 前記(C)成分中に含まれるβ−ジケトネート基1個に対し、前記(D)成分中に含まれるイソシアネート基が1個またはそれ以上である請求項1または5記載の硬化性組成物。
  8. (A3)一般式:
    SiO{4−(a+b)}/2………(I)
    (式中、Rはアルケニル基、Rは脂肪族不飽和結合を含まない置換または非置換の1価の炭化水素基、aは1および2から選ばれた数、bは0、1および2から選ばれた数で、a+bが1、2および3から選ばれた数を示す)で表わされる単位を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサン100重量部、(A4)一般式:R SiO{4−(c+d)}/2………(II)
    (式中、Rは置換または非置換の1価の炭化水素基、cは0、1および2から選ばれた数、dは1および2から選ばれた数で、c+dが1、2および3から選ばれた数を示す)で表される単位を有し、かつケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを(A3)のポリオルガノシロキサンのR1個に対してケイ素原子に結合した水素原子に結合した水素原子の量が0.5〜4.0個になるような量、(C)β−ジケトネート基含有有機化合物0.05〜10重量部、(D)イソシアネートアルキル基含有加水分解性シラン化合物0.2〜20重量部、(F)触媒量の白金系、パラジウム系またはロジウム系化合物(A3)成分と(A4)成分の合計量に対して金属として0.1〜1000ppmを含有することを特徴とする硬化性組成物。
  9. 前記(A3)成分のRがビニル基である請求項記載の硬化性組成物。
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