JP5436840B2 - 室温硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水酸基及び加水分解性基から選ばれるケイ素官能性基を少なくとも1個有するケイ素官能性基含有ポリマーを含む、室温硬化性組成物及びその使用に関する。
常温で液状のケイ素官能性基含有ポリマー組成物のうち、空気中の水分(湿分)と接触することにより硬化してゴム状弾性体を生じるものは、ベースポリマー、架橋剤、硬化触媒等を使用直前に秤量したり、混合したりする煩雑さがなく、配合上のミスを生じることがない上に、接着性に優れているため、電気・電子工業における接着剤やコーティング材等として、また建築・土木分野におけるシーリング材等として広く用いられている。
このようなケイ素官能性基含有ポリマー組成物においては、一般に、硬化触媒として、例えば、テトラブチルチタナート等のチタン系エステル類;ジブチルスズジラウラート等の有機スズ化合物類;オクチル酸スズ等のカルボン酸スズ塩類;アルミニウムトリアセチルアセトナートの有機アルミニウム化合物類等の金属系触媒が使用される。
中でも、カルボン酸スズ塩又は有機スズ化合物等のスズ系触媒が特に好ましいとされているが、近年、環境への配慮等から、スズ系触媒の代替となる硬化触媒の開発が期待されており、例えば、ケイ素官能性基含有ポリオルガノシロキサン組成物においては、チタン系触媒やジルコニウム系触媒が用いられるようになっている。しかしながら、これらは、スズ系触媒と比較して、触媒活性の面で劣り、一方、配合量を多くすると着色や経済的面での不具合を生じる場合もある。
また、硬化触媒として、ルイス酸及び/又はその錯体を用いることにより、硬化性を改善する提案がなされており、中でも、ルイス酸として金属塩化物もしくはその錯体として三フッ化ホウ素及び/又はそのアミン錯体が有効であることが示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、組成物の硬化速度、深部硬化性、接着性については改善の余地があった。
特開2005−54174号公報
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、室温で硬化し、十分な硬化速度を有するとともに、良好な深部硬化性及び接着性を示す、ケイ素官能性基含有ポリマーを含む、室温硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(A)水酸基及び加水分解性基から選ばれるケイ素官能性基を少なくとも1個有するケイ素官能性基含有ポリマー 100重量部、並びに(B)白金含有化合物、ロジウム含有化合物、イリジウム含有化合物及びパラジウム含有化合物から選ばれる硬化触媒 金属換算で0.0001〜2重量部を含む、室温硬化性組成物に関し、当該室温硬化性組成物を用いた接着剤、シーリング材、コーティング材に関する。
本発明によれば、室温で硬化し、十分な硬化速度を有するとともに、良好な深部硬化性及び接着性を示す、ケイ素官能性基含有ポリマーを含む、室温硬化性組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(A)成分
(A)成分であるケイ素官能性基含有ポリマーは、水酸基及び加水分解性基から選ばれるケイ素官能性基を少なくとも1個有するポリマーであれば、特に限定されない。水酸基及び加水分解性基から選ばれるケイ素官能性基は、ポリマー中のケイ素原子に結合しており、シロキサン結合の形成により架橋することができる。ポリマーの主骨格としては、ポリエーテル、ポリエステル、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリシロキサン等が挙げられる。得られる硬化物に柔軟性を付与しやすい点から、主骨格がポリエーテル又はポリシロキサンのものが好ましい。
(A)成分は、ケイ素官能性基を、分子中に、2個以上有することが好ましい。ケイ素官能性基に関して、加水分解性基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、メトキシエトキシ等のアルコキシ基;2−メトキシ−エトキシ、2−エトキシ−エトキシのような、アルコキシ基等で置換された置換アルコキシ基;プロペノキシ、イソブテニルオキシ、1−エチル−2−メチルビニルオキシ等のアルケニルオキシ基;ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノオキシム、シクロヘキサノオキシム等のケトオキシム基;アセトキシ、プロピオノキシ、ブチロイロキシ、ベンゾイル等のアシルオキシ基;N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−ブチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、シクロヘキシルアミノ等のアミノ基;N−メチルアセトアミド、N−メチルベンズアミド等のアミド基;N,N−ジメチルアミノキシ、N,N−ジエチルアミノキシ等のアミノキシ基;イソシアナト基、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基、塩素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。中でも、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基が好ましく、特に、メトキシ、エトキシ、ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルブチルケトオキシム、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基が好ましい。
(A)成分は、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sであるものが好ましい。粘度がこの範囲にあると、硬化前の作業性が良好であり、かつ硬化後に十分なゴム弾性を示す傾向にある。23℃における粘度は、より好ましくは100〜100,000mPa・sである。
具体的には、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sであり、式(1):
Figure 0005436840
(式中、
1 及びR2 は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基であるか、あるいは(R’) SiO−(R’は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基である)であり、
Xは、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基であり、
aは、0、1、2又は3であり、bは、0、1又は2であり、aとbとが同時に0になることはなく、
mは、0〜19の整数である)
で示される基を少なくとも1個有し、かつ主骨格が、ポリエーテル、ポリエステル、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー及びポリシロキサンから選ばれる、ケイ素官能性基含有ポリマーが挙げられる。
1 、R2 、R’に関して、炭素数1〜20の炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、これらは、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ等)又はシアノ基等の置換基で置換されていてもよい。
炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、より好ましくは、炭素数1〜8のアルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
炭素数2〜20のアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、より好ましくは、炭素数2〜8のアルケニル基であり、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基が挙げられる。
炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、シクロへキシル基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、トリル基等が挙げられる。
炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。
ハロゲン又はシアノ基で置換された炭化水素基としては、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
1 、R2 、R’としては、メチル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロプロピル基が好ましい。
Xに関して、加水分解性基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、メトキシエトキシ等のアルコキシ基;2−メトキシ−エトキシ、2−エトキシ−エトキシのような、アルコキシ基等で置換された置換アルコキシ基;プロペノキシ、イソブテニルオキシ、1−エチル−2−メチルビニルオキシ等のアルケニルオキシ基;ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノオキシム、シクロヘキサノオキシム等のケトオキシム基;アセトキシ、プロピオノキシ、ブチロイロキシ、ベンゾイル等のアシルオキシ基;N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−ブチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、シクロヘキシルアミノ等のアミノ基;N−メチルアセトアミド、N−メチルベンズアミド等のアミド基;N,N−ジメチルアミノキシ、N,N−ジエチルアミノキシ等のアミノキシ基;イソシアナト基、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基、塩素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。
中でも、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基が好ましく、特に、メトキシ、エトキシ、ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルブチルケトオキシム、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基が好ましい。
aは、2又は3が好ましく、bは、1又は2が好ましく、mは、0〜5が好ましい。
(A)成分としては、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sであり、ポリオキシプロピレンポリオールとγ−イソシアナトプロピルトリアルコキシシランとをウレタン化反応させて得られ、式(2):
Figure 0005436840
(式中、R3は、互いに独立して、炭素数1〜4のアルキル基である)で示される基を少なくとも1個有する、ケイ素官能性基含有ポリマーが挙げられ、このポリマーは、組成物の深部硬化性及び接着性の点から好ましい。R3は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基であり、好ましくはメチル基である。R3は、すべてが同一であることが好ましい。
上記のポリオキシプロピレンポリオールは、複数のオキシプロピレン単位を有するポリオールであり、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sのものが好ましく、より好ましくは、500〜200,000mPa・sのものである。具体的には、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトラオール等のポリオキシプロピレンポリオール類;ポリオキシ(プロピレン・エチレン)共重合型ポリオール等のポリオキシプロピレンと他のアルキレンとの共重合型ポリオールで、オキシプロピレン単位が50モル%を超えるポリオール類;及びポリオキシプロピレンポリオールをジイソシアナト類等でジャンピングさせることにより高分子化した実質的なポリオキシプロピレンポリオール類が挙げられる。なお、ポリオキシプロピレンと他のアルキレンとの共重合型ポリオールにおいては、ブロック型ポリマーであっても、ポリオキシプロピレンポリオールに他のアルキレンオキシドを付加させたものでもよい。
分子末端が水酸基であるポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。速硬化性と保存安定性の点から、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sのポリオキシプロピレンジオールが好ましく、より好ましくは500〜200,000mPa・sのポリオキシプロピレンジオールであり、特に好ましくは1,000〜100,000mPa・sのポリオキシプロピレンジオールである。具体的には、プレミノール4010、プレミノール4019(ともに旭硝子(株)の商品名)等が挙げられる。低分子量のポリオキシプロピレンジオールにジイソシアネートを用いてジャンピング反応させることにより、上記粘度を有するようにしたポリオキシプロピレンジオールも、好適に使用することができる。
γ−イソシアナトプロピルトリアルコキシシランとしては、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシランが好ましい。
ポリオキシプロピレンポリオールとγ−イソシアナトプロピルアルコキシシランの配合割合は特に限定されるものではないが、γ−イソシアネートプロピルトリアルコキシシランのイソシアナト基(NCO)の個数と、ポリオキシプロピレンポリオールの水酸基(OH)の個数との比(以下、NCO/OH比と示す。)が、0.6〜1.2であることが好ましく、より好ましくは0.8〜1.0である。
ウレタン化反応は、ポリオキシプロピレンポリオールとγ−イソシアネートプロピルトリアルコキシシランを混合し、加熱下で(例えば60〜100℃の温度で)数時間撹拌することにより行うことができる。この反応は、窒素ガス等の不活性ガス中で行うことが好ましく、反応の促進のために、微量のジブチルスズジラウリレート等のウレタン重合触媒を添加してもよい。
特に好ましくは、主骨格がポリオキシプロピレンであるポリマーであり、式(10):
Figure 0005436840
(式中、
3は、互いに独立して、炭素数1〜4のアルキル基であり、
pは、1以上の整数であり、好ましくは80〜350である)で示されるケイ素官能性基含有ポリマーである。特に、R3がすべてメチルであるものが好ましい。
また、(A)成分としては、式(11):
Figure 0005436840

(式中、
4 は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基であるか、あるいは(R’) SiO−(R’は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基である)であり、
Yは、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基であり、
cは、0、1、2又は3であり、dは、0、1、2又は3であるが、cとdとが同時に3になることはなく、
nは、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sとなる数である)で示されるケイ素官能性基含有ポリマーが挙げられる。
4に関して、炭素数1〜20の炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、これらは、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)又はシアノ基で置換されていてもよい。
炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、より好ましくは、炭素数1〜8のアルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
炭素数2〜20のアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、より好ましくは、炭素数2〜8のアルケニル基であり、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基が挙げられる。
炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、シクロへキシル基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、トリル基等が挙げられる。
炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。
ハロゲン原子又はシアノ基で置換された炭化水素基としては、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
4としては、メチル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロプロピル基が好ましい。
Yが加水分解性基の場合、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、メトキシエトキシ等のアルコキシ基;プロペノキシ、イソブテニルオキシ、1−エチル−2−メチルビニルオキシ等のアルケニルオキシ基;ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノオキシム、シクロヘキサノオキシム等のケトオキシム基;アセトキシ、プロピオノキシ、ブチロイロキシ、ベンゾイル等のアシルオキシ基;N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−ブチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、シクロヘキシルアミノ等のアミノ基;N−メチルアセトアミド、N−メチルベンズアミド等のアミド基;N,N−ジメチルアミノキシ、N,N−ジエチルアミノキシ等のアミノキシ基;イソシアナト基、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基、塩素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。
中でも、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基が好ましく、特に、メトキシ、エトキシ、ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルブチルケトオキシム、α−シリルエステル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基が好ましい。
cは、0又は1が好ましく、dは、0又は1が好ましい。
nは、重合度に相当する数であって、取扱いの容易さ、組成物の流動性、硬化後の物性等から、(A)成分の23℃における粘度を20〜1,000,000mPa・sとするように選ばれ、好ましくは、100〜200,000mPa・sとするように選ばれる。
式(11)で示されるケイ素官能性基含有ポリマーとして、例えば下記構造のものを挙げることができる。
Figure 0005436840
(R及びnは、上記のとおりであり、Yは加水分解性基である。)
好ましくは、下記構造のものである。
Figure 0005436840
(nは、上記のとおりである。)
(A)成分は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
(B)成分
(B)成分である硬化触媒は、白金含有化合物、ロジウム含有化合物、パラジウム含有化合物及びイリジウム含有化合物から選ばれる化合物である。いわゆる白金系触媒は、付加型の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の触媒として知られているが、意外にも、白金系触媒に含まれる金属を含有する化合物が、加水分解性基又は水酸基間の縮合反応により硬化する縮合型の組成物の触媒として有効であり、組成物に十分な硬化速度を付与するとともに、良好な深部硬化性及び接着性をもたらすことがわかった。
白金含有化合物としては、塩化白金(IV)酸 [ヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物]、塩化白金(IV)水和物、酸化白金、塩化白金(II)酸水和物、塩化ジアミン白金(II)、白金アセチルアセテート、白金カルボニルシクロビニルメチルシロキサン錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−アルコール錯体、白金−ベンゾニトリル錯体、ジメチルシクロオクタジエン白金(II)、白金−亜リン酸トリフェニル錯体等が挙げられる。
ロジウム含有化合物としては、塩化ロジウム(III)無水物、酸化ロジウム(III)、ロジウム(III)アセチルアセタート、ロジウム(II)アセタート二量体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)塩化ロジウム、トリス(ジブチルスルフィド)塩化ロジウム、ロジウム−アルコール錯体、ロジウム−亜リン酸トリフェニル錯体が挙げられる。
パラジウム含有化合物としては、塩化パラジウム(II)、ビスエチレンジアミン塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム、酸化パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、パラジウム(II)アセタート、アリル塩化パラジウム(II)二量体、ビス(ベンゾニトリル)塩化パラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、パラジウム−アルコール錯体、パラジウム−亜リン酸トリフェニル錯体等が挙げられる。
イリジウム含有化合物としては、塩化イリジウム、イリジウム−アルコール錯体、イリジウム−亜リン酸トリフェニル錯体等が挙げられる。
硬化触媒の中でも、アルコール錯体又は亜リン酸トリフェニル錯体が好ましい。特に、硬化物の透明性の点から、亜リン酸トリフェニル錯体が好ましい。
中でも、塩化パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)、塩化白金(IV)酸 [ヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物]、塩化白金(IV)水和物、塩化白金(II)酸水和物、塩化ジアミン白金(II)、塩化ロジウム(III)無水物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)塩化ロジウム、トリス(ジブチルスルフィド)塩化ロジウム、塩化パラジウム(II)、アリル塩化パラジウム(II)二量体、ビス(ジベンゾニトリル)塩化パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)、塩化イリジウムのような塩化物、並びに、これらのアルコール錯体(例えば、オクタノール錯体等)及び亜リン酸錯体が特に好ましい。アルコール錯体及び亜リン酸錯体は、公知の方法で調製することができ、例えば以下のとおりである。
アルコール錯体は、窒素で反応容器内を置換した後、アルコール100〜1200重量部に、白金、ロジウム、パラジウム又はイリジウムを含有する塩化物100重量部を加え、攪拌し、40〜60mmHg付近の減圧下において昇温加熱を行い、55〜60℃前後で塩化水素ガスの発生を確認しつつ、減圧度を25〜35mmHgに近づける。その後、液温75〜80℃、減圧度20〜30mmHgにて、反応の経過を残存塩素量で把握しながら加熱減圧攪拌を行った後、冷却して、錯体溶液として得ることができる。
また、亜リン酸トリフェニル錯体は、窒素で反応容器内を置換した後、イソプロパノール200〜400重量部に、白金、ロジウム、パラジウム又はイリジウムを含有する塩化物100重量部を加え撹拌し、次いで、亜リン酸トリフェニル100〜200重量部を添加し、液温80〜90℃にて加熱攪拌を行った後、冷却して、錯体溶液として得ることができる。
また、硬化触媒は、アルコール溶液(例えば、オクタノール溶液)、亜リン酸トリフェニル溶液として使用することもできる。硬化触媒は単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明の組成物において、(B)成分は、(A)成分100重量部に対して、金属換算で、0.0001〜2重量部であり、より好ましくは0.0003〜1重量部である。ここで、金属換算とは、(B)成分に含まれる、白金原子、ロジウム原子、パラジウム原子及びイリジウム原子の重量をいうこととする。
本発明の組成物には、架橋性の向上、接着(密着)性向上、浸水性を含む耐久接着性向上の目的で、(C)シラン化合物をさらに含むことができる。(C)成分としては、式(12):
4-e SiZe ・・・・・・・・・・・・・・・・(12)
(式中、
は、互いに独立して、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基であり、
Zは、加水分解性基であり、
eは、2、3又は4である)で示されるシラン化合物が挙げられる。
4の炭素数1〜20の炭化水素基としては、式(1)のRで例示された炭素数1〜20の炭化水素基が挙げられ、入手のしやすさと、優れた架橋反応速度が得られることから、メチル基又はビニル基が好ましい。これらは、置換又は非置換のアミノ基、エポキシ基、イソシアナト基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
Zの加水分解性基としては、式(1)のXの例示が適用される。式(12)のシラン化合物のうち、eが2のシラン化合物は、eが3及び/又は4のシラン化合物と併用することが好ましい。
具体的には、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン及びそれらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有シラン化合物;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン及びそれらの部分加水分解縮合物のような置換アルコキシ基含有シラン化合物;メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソプロペノキシシラン及びそれらの部分加水分解縮合物のようなエノキシ基含有シラン化合物;テトラ(メチルエチルケトキシマト)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシマト)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシマト)シラン、メチルビニルビス(メチルエチルケトキシマト)シラン及びそれらの部分加水分解縮合物のようなケトオキシム基含有シラン化合物;メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン及びそれらの部分加水分解縮合物のようなアシロキシ基含有シラン化合物等が例示される。これらのうち、eが2であるシラン化合物は、eが3又は4であるシラン化合物と併用されることが好ましい。
中でも、合成が容易で、組成物の保存安定性を損なうことなく、しかも大きな架橋反応速度、硬化速度を与えることを考慮すると、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリス(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリス(イソプロペノキシ)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシマト)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシマト)シラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン及びそれらの部分加水分解縮合物を用いることが好ましい。また、昨今の作業環境の観点から、アルコキシ基含有シラン化合物及びエノキシ基含有シラン化合物が好ましい。
また、Rが置換された炭化水素基の場合、置換又は非置換のアミノ基、エポキシ基、イソシアナト基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基又はハロゲン原子で置換されたアルキル基やフェニル基が例示され、このような置換アルキル基としては、置換メチル、3−置換プロピル、4−置換ブチルが挙げられる。合成が容易なことから、3−置換プロピル基が好ましい。
具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリアセトアミドシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランのような置換又は非置換のアミノ基含有シラン化合物;3−グリシドキシトリメトキシシラン、3−グリシドキシメチルジメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシランのようなエポキシ基含有シラン化合物;3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシランのようなイソシアナト基含有シラン化合物;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラン化合物;3−メルカプトプロピルトリメトキシシランのようなメルカプト基含有シラン化合物;及び3−クロロプロピルトリメトキシシランのようなハロゲン原子含有シラン化合物が例示される。このような置換された炭化水素基を含有するシラン化合物や前記のビニル基含有シラン化合物は、炭素官能性シランであって、これらを配合することにより、組成物が硬化する際の各種基材への接着性を向上させることができる。これらのうち、組成物の硬化性及び接着性を向上させる効果や、その発現性の速いことから、置換又は非置換のアミノアルキル基含有シラン化合物を用いることが好ましい。これらの化合物は、速硬化性と同時に、優れた保存安定性を与える利点を有している。
(C)成分は、(A)成分100重量部に対して0.05〜25重量部が好ましい。この範囲であれば、接着性の向上効果が十分で、作業性にも優れ、黄変現象も生じにくい。
本発明の組成物は、接着性、保存安定性の改良等の目的に応じて、適宜、エポキシ樹脂とその硬化剤、充填材、可塑剤、粘性改良剤、その他の添加剤等を含むことができる。
エポキシ樹脂としては、従来から公知のものを広く使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテル等の難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のフタル酸ジグリシジルエステル系エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン等の多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂等の不飽和重合体のエポキシ化物等を挙げることができる。これらのエポキシ樹脂の中でも、分子中にエポキシ基を少なくとも2個含有するものが、硬化に際し反応性が高く、また硬化物が3次元的網目を作り易い等の点から好ましい。さらに好ましいエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂及びフタル酸ジグリシジルエステル系エポキシ樹脂を例示することができる。
エポキシ樹脂は、(A)成分100重量部に対して、1〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは10〜100重量部である。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えば、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミン類、第3級アミン塩類、ポリアミド樹脂類、ケチミン類、アルジミン類、エナミン類等の潜伏性硬化剤、イミダゾール類、ジシアンジアミド類、三フッ化ホウ素錯化合物類、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ドデシニル無水コハク酸、無水ピロメリット酸、無水クロレン酸等の無水カルボン酸類、アルコール類、フェノール類、カルボン酸類等を挙げることができる。エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.2〜20重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5.0重量部である。
充填材としては、従来から公知の充填材を広く使用することができ、具体的にはフュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸及びカーボンブラック等の補強性充填材、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、及びガラスバルーン等の非補強性充填材、石綿、ガラス繊維及びフィラメント等の繊維状充填材等を例示することができる。充填材は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜200重量部であることが好ましく、より好ましくは、1.0〜120重量部である。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル;ペンタエリトリトールエステル等のグリコールエステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤;塩素化パラフィン等を、単独で又は2種以上混合して使用することができる。また、ポリオキシプロピレンモノオール、ポリオキシプロピレンジオール及びその末端変性物等も使用することができる。末端変性物には、例えば、末端水酸基がアルコキシ基、アルケニルオキシ基に変性された化合物や、ウレタン結合、エステル結合、尿素結合又はカーボネート結合を介して炭化水素基で封鎖された化合物等が挙げられる。可塑剤は、(A)成分100重量部に対して、1〜150重量部であることが好ましく、より好ましくは、1〜100重量部である。
粘性改良剤としては、水添ヒマシ油、ジベンジリデンソルビトール、トリベンジリデンソルビトール等のゲル化剤、アマイドワックス等の脂肪酸アミド化物が例示される。粘性改良材は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、より好ましくは、0.2〜10重量部である。
その他の添加剤としては、例えば顔料、各種の老化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
本発明の組成物は、(A)成分及び(B)成分、並びに場合によって(C)成分をはじめとする任意成分を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は、密閉容器中でそのまま貯蔵し、使用時に空気中の水分にさらすことによって始めて硬化させる、いわゆる1包装型室温硬化性組成物として使用することもできるし、例えば、(C)成分を配合するような場合は、(B)成分を配合した組成物と、(C)成分を配合した組成物として調製し、適宜複数の容器に別々に分けて貯蔵し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型室温硬化性組成物として用いることもできる。
本発明の組成物は、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化するが、その際、十分な硬化速度を有するとともに、良好な深部硬化性及び接着性を示す。これらの特性から、電気・電子工業における弾性接着剤やコーティング材等として、また建築・土木分野におけるシーリング材等として好適である。
以下、実施例により、発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。実施例中、粘度は、23℃、相対湿度(RH)50%で、23℃における回転粘度計(VISMETRON (VDA型):芝浦システム株式会社製)で測定した値である。
表1に示す配合割合で、各成分を自転・公転式スーパーミキサー(株式会社シンキー製)で速やかに混合し、実施例及び比較例の各組成物を得た。
ケイ素官能性基含有ポリマー1:10,500mPa・sであるα,ω−ビス(トリメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン
ケイ素官能性基含有ポリマー2:10,800mPa・sであるα,ω−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン
ケイ素官能性基含有ポリマー3:14,800mPa・sであるα,ω−ビス(トリメトキシシリルプロピルアミド)ポリプロピレンオキシド
硬化触媒1:塩化白金(IV)酸オクタノール錯体
窒素で反応容器内を置換した後、オクタノール300gに塩化白金(IV)酸30gを加え、攪拌し、60mmHg付近の減圧下において昇温加熱を行い、60℃前後で塩化水素ガスの発生を確認しつつ、減圧度を30mmHgに近づける。その後、液温80℃、減圧度25〜30mmHgにて、反応の経過を残存塩素量で把握しながら24時間加熱減圧攪拌を行った後、冷却して、目的の錯体溶液を得た。
硬化触媒2:塩化白金(IV)酸亜リン酸トリフェニル錯体
窒素で反応容器内を置換した後、イソプロパノール75gに塩化白金(IV)酸25gを加え15分間攪拌を行った。次いで、亜リン酸トリフェニル50gを添加し、液温80〜90℃にて加熱攪拌を行った。反応溶液の色が赤橙色から黄色に変化した時点を反応の終点として、所望の錯体溶液を得た。
硬化触媒3:塩化ロジウム(III)亜リン酸トリフェニル錯体
窒素で反応容器内を置換した後、イソプロパノール7.5gに塩化ロジウム1.27gを加え15分間攪拌を行った。次いで、亜リン酸トリフェニル6gを添加し、液温80〜90℃にて加熱攪拌を12時間行い、反応溶液の色が淡色に変化した時点を反応の終点として、所望の錯体溶液を得た。
硬化触媒4:塩化パラジウム(II)亜リン酸トリフェニル錯体
窒素で反応容器内を置換した後、イソプロパノール7.5gに塩化パラジウム1.1gを加え15分間攪拌を行った。次いで、亜リン酸トリフェニル6.2gを添加し、液温80〜90℃にて加熱攪拌を12時間行い、反応溶液の色が淡色に変化した時点を反応の終点として、所望の錯体溶液を得た。
硬化触媒5:塩化イリジウム亜リン酸トリフェニル錯体
窒素で反応容器内を置換した後、イソプロパノール7.5gに塩化イリジウム2.4gを加え15分間攪拌を行った。次いで、亜リン酸トリフェニル9.5gを添加し、液温80〜90℃にて加熱攪拌を12時間行い、反応溶液の色が淡色に変化した時点を反応の終点として、所望の錯体溶液を得た。
スズ系触媒:ジブチルスズジラウラート(日東化成株式会社製 ネオスタンU-100)
チタン系触媒:ジイソプロポキシビス(エチルアセチルアセタート)チタン(マツモトファインケミカル株式会社製 オルガチックスTC-750)
ジルコニウム系触媒:ジブトキシビス(エチルアセチルアセタート)ジルコニウム(マツモトファインケミカル株式会社製 オルガチックスZC-580)
三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体(ステラ ケミファ株式会社製)
三フッ化ホウ素ピペリジン錯体(ステラ ケミファ株式会社製)
シラン化合物1:3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製 A-link35)
シラン化合物2:3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製 A-link25)
シラン化合物3:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製 SILQUEST A-1120)
実施例及び比較例の各組成物について、指触乾燥時間、深部硬化性、接着性、保存安定性を測定した。結果を表2に示す。
(外観):2mm厚のシート状の塗布し、硬化後目視にて評価した。
(深部硬化性):50mlのポリスチレン製カップに組成物を注入し、23℃、50%RHの雰囲気下に放置し、所定時間後に空気に触れた上面から内部までの硬化した深さを測定した。
(指触乾燥時間):組成物を23℃,50%RHの雰囲気に曝した後、指で表面に接触して乾燥状態にあることを確認するに至る時間を測定した。
(接着性):組成物を被着体上にビード状に塗布し、23℃、50%RHの雰囲気下に7日間放置後、指で剥離させた際の接着界面の接着状況を観察し、被着体上に残存する組成物が占める割合を%で表示した。
(保存安定性):組成物を100gチューブに充填し密閉状態で、70℃の雰囲気下で10日間加熱促進劣化を行い、その後、組成物の外観、深部硬化性及び指触乾燥時間を上記と同様にして評価した。
Figure 0005436840
Figure 0005436840

Figure 0005436840
実施例1〜12の室温硬化性組成物は、初期及び加熱促進劣化後のいずれにおいても、深部硬化性に優れ、指触乾燥時間も短かった。特に、ポリエーテル系のケイ素官能含有ポリマー3を使用した各例は、接着性に優れ、さらにシラン化合物を配合することにより、一層の接着性の改善が見られた。特に、亜リン酸トリフェニル錯体を使用した各例は、初期及び加熱促進劣化後のいずれにおいても透明で外観に優れていた。一方、比較例1〜11の室温硬化性組成物は、初期の深部硬化性、接着性に劣り、また加熱促進劣化後、深部硬化性の低下がみられた。
本発明の組成物は、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化するが、その際、十分な硬化速度を有するとともに、良好な深部硬化性及び接着性を示す。これらの特性から、電気・電子工業における接着剤やコーティング材等として、また建築・土木分野におけるシーリング材等として好適である。

Claims (8)

  1. (A)水酸基及び加水分解性基から選ばれるケイ素官能性基を少なくとも1個有するケイ素官能性基含有ポリマー 100重量部、並びに
    (B)白金、ロジウム、イリジウム及びパラジウムのいずれかの塩化物のアルコール錯体又は亜リン酸トリフェニル錯体 金属換算で0.0001〜2重量部
    を含む、室温硬化性組成物。
  2. (A)成分が、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sであり、
    式(1):
    Figure 0005436840

    (式中、
    1 及びR2 は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基であるか、あるいは(R’)SiO−(R’は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基である)であり、
    Xは、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基であり、
    aは、0、1、2又は3であり、bは、0、1又は2であり、aとbとが同時に0になることはなく、
    mは、0〜19の整数である)で示される基を少なくとも1個有し、主骨格がポリエーテル、ポリエステル、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー及びポリシロキサンから選ばれる、ケイ素官能性基含有ポリマーである、請求項1記載の室温硬化性組成物。
  3. (A)成分が、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sであり、ポリオキシプロピレンポリオールとγ−イソシアナトプロピルトリアルコキシシランとをウレタン化反応させて得られ、式(2):
    Figure 0005436840

    (式中、R3は、互いに独立して、炭素数1〜4のアルキル基である)で示される基を少なくとも1個有する、ケイ素官能性基含有ポリマーである、請求項1又は2記載の室温硬化性組成物。
  4. (A)成分が、式(11):
    Figure 0005436840

    (式中、
    4 は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基であるか、あるいは(R’)SiO−(R’は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基である)であり、
    Yは、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基であり、
    cは、0、1、2又は3であり、dは、0、1、2又は3であるが、cとdとが同時に3になることはなく、
    nは、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sとなる数である)で示されるケイ素官能性基含有ポリマーである、請求項1〜のいずれか1項記載の室温硬化性組成物。
  5. さらに、(C)R 4-e SiZ ・・・・・・・・・・・・・・・(12)
    (式中、
    は、互いに独立して、置換又は非置換の炭素数1〜20の炭化水素基であり、
    Zは、加水分解性基であり、
    eは、2、3又は4である)で示されるシラン化合物を含む、請求項1〜のいずれか1項記載の室温硬化性組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載の室温硬化性組成物を用いた接着剤。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載の室温硬化性組成物を用いたシーリング材。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の室温硬化性組成物を用いたコーティング材。
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