JP4769393B2 - 床下防蟻構造の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱機能を持つ床下防蟻構造の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、木造建築物の床下構造においては、基礎で囲まれた床下部分の地盤上に防蟻シートを敷設し、この防蟻シートの端部を基礎の際(きわ)に固定して、防蟻材を塗布する等の防蟻処理を施すことにより、白蟻による建築物への食害を防止することが一般的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、住宅の断熱化の観点から、基礎の内側面に発泡樹脂等からなる断熱材を設置する要求が高まってきている。この場合、断熱材による断熱効果を十分に発揮させるためには、断熱材の下端部がフーチング上面に達する深さまで当該断熱材の下部を地盤に埋設することが好ましい。ところが、前記の従来技術のように防蟻シートが基礎の際まで敷き詰められていると、このシートが邪魔になって前記断熱材の下部を埋設出来ないという不都合がある。
【0004】
なお、かかる不具合を解消する手段として、防蟻シートの端部を基礎際まで設置せずに、断熱材の際まで設置する工法が考えられる。しかし、この場合、断熱材の下部は地盤と直接接触することとなり、白蟻が断熱材をその下部を食い破って断熱材上部にまで這い上がり、さらには建築物にも食害をもたらす恐れがあった。
【0005】
そこで、本発明は、地盤に断熱材を埋め込んで高い断熱効果を得るようにしながら、高い防蟻効果をも得ることが可能な床下防蟻構造の施工方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項の発明は、フーチング及びこのフーチングから立直する基礎立直部を有する基礎と、前記基礎立直部の内側面に沿って配設される断熱材とを含む床下防蟻構造を施工するための方法であって、
地盤に掘り下げて形成した溝部に、前記断熱材の下端部における内側面及び外側面が断熱材防蟻シートで覆われるとともに前記断熱材又は前記基礎に前記断熱材防蟻シートの外側端部が固定された状態で前記基礎及び前記断熱材を設置し、かつ前記断熱材の内側面に前記断熱材防蟻シートを沿わせた状態で前記断熱材の内側面に前記断熱材防蟻シートの内側端部を取り外し可能に仮止めする基礎・断熱材設置工程と、
前記基礎・断熱材設置工程の後、前記断熱材防蟻シートの内側端部が前記断熱材の内側面に仮止めされた状態で前記溝部を埋める工程と、
前記基礎で囲まれた地盤の上に、前記断熱材防蟻シートとは別の床下防蟻シートを敷設する床下防蟻シート敷設工程と、
前記断熱材の内側面に仮止めされた前記断熱材防蟻シートの内側端部を前記断熱材の内側面から外し、この内側面から外された前記内側端部を前記地盤の上に敷設された前記床下防蟻シートと前記地盤上において重ね合わせて前記断熱材防蟻シートと前記床下防蟻シートとを連続させるシート接続工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
こうすれば、地中で断熱材の下端部を防蟻シートで覆いながら、このシートと地盤上に敷かれたシートとを連続させて高い防蟻効果を得ることが出来る。しかも、防蟻シート端部の処理は、従来のように防蟻シートの端部と基礎際を隙間が出来ないように密着した後、防蟻処理を行うといった作業を行う必要がなくなるため、施工作業を簡略化することが可能となる。
【0008】
前記の基礎・断熱材設置工程としては請求項のように、地盤に掘り下げて形成した溝部の底部にフーチング及びこのフーチングから立直する立直部を有する基礎を構築する基礎構築工程と、断熱材の下端部を前記断熱材防蟻シートで覆った状態で当該断熱材を前記基礎立直部の内側面に沿って配設する断熱材配設工程とを含むものが有効である。
【0009】
また、請求項のように、前記の基礎・断熱材設置工程が、地盤に掘り下げて形成した溝部の底部にコンクリートからなるフーチングを構築するフーチング構築工程と、断熱材の下端部を前記断熱材防蟻シートで覆い、この断熱材防蟻シートの外側端部を断熱材の外側面に沿わせ、前記断熱材防蟻シートの内側端部を断熱材の内側面に仮止めする防蟻シート被着工程と、前記フーチングの上に、前記防蟻シートで下端部が覆われた断熱材を型枠として立て、この断熱材に沿ってコンクリートを打設することにより前記フーチングにつながる基礎立直部を構築する基礎立直部構築工程とを含むようにすると、断熱材を基礎立直部の型枠として兼用することができるため、基礎立直部の構築後、型枠のうちの少なくとも断熱材は取り除く必要がなくなる。したがって、敷設作業の省力化を図ることが出来る。
【0010】
この場合、基礎立直部構築工程は、前記フーチング上において前記断熱材よりも外側の位置に当該断熱材と略平行に別の型枠を立て、この型枠と前記断熱材との間にコンクリートを打設して基礎立直部を構築する工程をとることも出来る。
【0011】
請求項の発明は、請求項に記載の床下防蟻構造の施工方法において、前記基礎立直部構築工程は、前記断熱材に沿ってコンクリートを打設する際に当該コンクリートからなる基礎立直部と前記断熱材を覆う断熱材防蟻シートの外側端部とを接着するものである。
【0012】
こうすれば、基礎立直部構築工程で基礎内側面と防蟻シートとの固定作業も行うことができる。したがって、高い防蟻効果を得つつ、敷設作業の省力化が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1及び図2によって説明する。ただし、本発明は以下の実施形態にとらわれることはない。
【0014】
第1実施形態(図1参照)
基礎10は、フーチング10aと、その上に立直する基礎立直部10bとからなり、フーチング10a及び基礎立直部10bの下部は地盤1に埋設されている。
【0015】
断熱材20は、基礎立直部10bの内側面に沿って設置され、この断熱材20の下端がフーチング10aの上面に至る深さまで断熱材20の下部が地盤内に埋設されている。
【0016】
防蟻シート30は、床下部分を覆う床下防蟻シート30aと、断熱材20の下端部を覆う断熱材防蟻シート30bを有する。
【0017】
床下防蟻シート30aは、基礎10で囲まれた地盤1の上に敷設され、その端部は断熱材20から内側に若干離れている。断熱材防蟻シート30bは、その外側端部が断熱材20と基礎立直部10bとの間に挟まれ、かつ基礎立直部10bに接着されている。断熱材防蟻シート30bの外側端部は断熱材20の内側面と地盤1との間から地盤1の上面に導出され、かつ、地盤1の上に敷設された床下防蟻シート30aの端部と重ねられた状態で粘着テープ又は接着剤32により固定されている。これにより、床下防蟻シート30aと断熱材防蟻シート30bが互いに連続するようにして設置されている。
【0018】
こうすれば、断熱材20の下端部がフーチング10aの上面に至るまで埋設されているため、充分な断熱効果を得ることが出来る。しかも、断熱材防蟻シート30bは、断熱材20の下端部を覆い、かつ、断熱材20の内側面と地盤1の間を遮断して、床下部分の地盤上面に敷かれた床下防蟻シート30aと連続するように設置されているため、断熱材20は地盤1と直接接触することはない。したがって、高い断熱効果と防蟻効果を同時に得ることができる。
【0019】
さらに、断熱材防蟻シート30bの外側端部を基礎立直部10bの内側面に粘着テープ、接着剤等で接着することにより、万が一フーチング10aの上面と断熱材防蟻シート30bの間から白蟻が這い上がってきたとしても、接着された部分から上は白蟻が這い上がることが出来ず、確実に上部への侵入を防ぐことが出来る。よって、防蟻効果を高めることが出来る。
【0020】
なお、接着は断熱材防蟻シート30bの外側端部と基礎立直部10bの内側面で行う代わりに、断熱材防蟻シート30bの下端部とフーチング10aの上面10bとで行っても同様の防蟻効果が得られる。また、断熱材20の下端部と当該個所に対応する防蟻シート30bの部分をスペーサーや、ランナー等で覆い、それらの下部とフーチング10aの上面とを接着剤で留めることによっても、同様の防蟻効果を得ることも可能である。
【0021】
さらに、地盤1の上に防蟻シート30を挟んで土間コンクリート40を設置することも可能である。
【0022】
この場合、地盤1の上に敷設された防蟻シート1をより強固に地盤1と密着、固定するため、さらに防蟻効果を向上させることが可能となる。
【0023】
以下の実施形態において、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0024】
第2実施形態(図2参照)
当実施形態においては、第1実施形態の床下防蟻構造において、断熱材防蟻シート30bの外側端部が基礎10の上面に至るまで延長され、この基礎10の上に設置される建造物の例えば土台と10の上面とに挟まれることにより、基礎10の上面に対して密着状態で固定されているものである。
【0025】
こうすれば、断熱材防蟻シート30bの外側端部は、基礎10の上面に設置される建築物等の床下部分に挟まれて固定されるため、特に固定作業を行わなくても、断熱材防蟻シート30bと、基礎10が接着・固定される。よって、敷設作業の軽減化を行いつつ、第1実施形態で断熱材防蟻シート30bの外側端部を基礎立直部10bの内側面に接着した場合と同様に防蟻効果を高めることが出来る。
【0026】
次に前記各構造を施工するための方法の例を説明する。図3(a)〜(h)は第2実施形態の施工例を示し、図4(a)〜図4(f)は第1実施形態の施工例を示す。
【0027】
施工例1(図3(a)〜(h)参照)
工程1 地盤1に掘り下げて形成した溝部に、フーチング10a及びこのフーチング10aから立直する基礎立直部10bとを有する基礎10と、少なくとも下端部が断熱材防蟻シート30bで覆われた状態で基礎立直部10bの内側面に沿って配設される断熱材20とを施工する。具体的には次の手順で基礎10及び断熱材20の施工を行う。
【0028】
工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した溝部に、フーチング10a及びこのフーチング10aから立直する基礎立直部10bとを有する基礎10を設置する。(図3(a)参照)
工程1−2 断熱材防蟻シート30bを基礎立直部10bの上面並びに内側面、及び、フーチング10aの上面に沿わせる。(図3(b)参照。)
工程1−3 断熱材20を断熱材防蟻シート30bを挟んで基礎立直部10bの内側面及びフーチング10aの上面に設置する(図3(c)参照。)
工程1−4 断熱材20の内側面に断熱材防蟻シート30bの内側端部を粘着テープ34で仮止めする。(図3(d)参照。)
その後、次のような工程を実施する。
【0029】
工程2 地盤1に掘り下げて形成した溝部を埋め戻す。(図3(e)参照。)
工程3 基礎10で囲まれた地盤1の上に床下防蟻シート30aを敷設する。(図3(f)参照。)
工程4 粘着テープ34を剥がし、床下防蟻シート30aと断熱材防蟻シート30bが連続するよう、断熱材防蟻シート30bの内側端部を床下防蟻シート30aと重ね合わせて、粘着テープ又は接着剤32で接着する。(図3(g)参照。)
こうすれば、地中で断熱材20の下端部を断熱材防蟻シート30bで覆いながら、このシート30bと地盤上に敷かれた床下防蟻シート30aとを連続させて高い防蟻効果を得ることが出来る。しかも、断熱材防蟻シート30bの端部の処理は、従来のように防蟻シートの端部と基礎際を隙間が出来ないように密着した後、防蟻剤を塗布する等の防蟻処理を行うといった作業を行う必要がなくなるため、施工作業を簡略化することが可能となる。
【0030】
さらに、基礎・断熱材設置工程について、図3(h)のように予め断熱材防蟻シート30bの内側端部を粘着テープ34で仮止めし、断熱材20の内側面下部、下端部、及び外側面に沿うように被覆し、その後、断熱材20を工程1−1で設置した基礎立直部10bの内側面及びフーチング10aの上面に沿うように設置することにより図3(d)の状態にすることも可能である。
【0031】
なお、工程1−2について、断熱材防蟻シート30bを基礎立直部10bの上面まで設置しているが、上面まで設置せずに図1に示すように内側面の一部までに留めることも可能である。こうすれば、第1実施形態を施工することが出来る。また、この場合、外側端部を断熱材20に粘着テープ、接着剤等で固定すると、設置作業の時に外側端部が自由に動きまわることがなくなるため、作業時の負担が軽減される。
【0032】
施工例2(図4(a)〜(f)参照)
施工例1の工程2〜4は共通で、工程1を次の手順で行う。
【0033】
工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した溝部の底部にコンクリートからなるフーチング10aを設置する。その一方、断熱材20の外側面、下端部及び内側面を予め断熱材防蟻シート30bで覆って、この断熱材防蟻シート30bの内側端部を断熱材20の内側面に粘着テープ34で仮止めしておき、この断熱材20をフーチング10aの上に型枠として立てる。このとき、断熱材防蟻シート30bの外側端部は粘着テープ、接着剤等を用いて断熱材20に接着させておくのが好ましい。これにより、断熱材防蟻シート30bを断熱材20の外側面に沿わせて覆う形態を維持しやすくなる。また、フーチング10aの上面には、断熱材20よりも外側の位置に断熱材20と略平行に別の型枠22も立設する。(図4(a)参照。)
工程1−2 断熱材20と型枠22との間にコンクリートを流し込んで乾燥させることにより、基礎立直部10bを構築する。このとき、断熱材防蟻シート30bの外側端部が基礎立直部10bに接着される。(図4(b)参照。)
工程1−3 型枠22を取り外す。(図4(c)参照。)
以降の工程に関しては、以下の通り施工例1の工程2〜工程4と同様に行う。
【0034】
工程2 地盤1に掘り下げて形成した溝部を埋め戻す。(図4(d)参照。)
工程3 基礎10で囲まれた地盤1の上に床下防蟻シート30aを敷設する。(図4(e)参照。)
工程4 粘着テープ34を剥がし、床下防蟻シート30aと断熱材防蟻シート30bが連続するよう、断熱材防蟻シート30bの内側端部を床下防蟻シート30aと重ね合わせて、粘着テープ又は接着剤32で接着する。(図4(f)参照。)
こうすれば、断熱材20を基礎立直部10bの型枠として兼用することができるため、基礎立直部10bの構築後、型枠のうちの少なくとも断熱材20は取り除く必要がなくなる。したがって、敷設作業の省力化を図ることが出来る。
【0035】
なお、工程1−1において、断熱材防蟻シート30bについては、同シート30bが断熱材20の外側面を覆っている部分(外側部分)を延長して断熱材20の上面を覆うようにしてもよい。(図2参照。)この場合、断熱材上面を覆っている部分については、基礎立直部10bの構築後、この基礎立直部10bの上面を覆うことが可能である。
【0036】
また、工程1−2において、コンクリートを流し込んで乾燥させる際、断熱材防蟻シート30bの外側部分を基礎立直部10bの内側面と接着させることが可能であるため、その接着により、別途の作業工程を必要とせずに断熱材防蟻シート30bと基礎立直部10bの内側面との密着状態を確実に保つことが出来る。よって、高い防蟻効果を得つつ、敷設作業の省力化を図ることが可能となる。
【0037】
この場合、断熱材防蟻シート30bの外側端部に織布、不織布、メッシュ等のように、コンクリートと密着性の良い素材を取り付けて、コンクリートを流し込む際にそれらを接触させるようにすると、防蟻シート30bの外側部分と基礎立直部10bの内側面との接着力や接着の耐久性を向上させることが出来るため、好ましい。なお、この効果に関しては、実施例2の場合のみに限定するものではなく、以下に挙げられた実施例3、4等に代表されるように、少なくとも基礎立直部10bの成形の工程と防蟻シート30bの外側部分と基礎立直部10bの内側面とを接着する工程を同時に行う場合において有効である。
実施例3(図5(a)〜(c)参照)
施工例2の工程2〜4は共通で、工程1を次の手順で行う。
【0038】
工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した溝部の底部にコンクリートからなるフーチング10aを設置する。その一方、断熱材20の外側面、下端部及び内側面を予め断熱材防蟻シート30bで覆って、この断熱材防蟻シート30bの内側端部を断熱材20の内側面に粘着テープ34で仮止めしておき、この断熱材20をフーチング10aの上に立てる。このとき、実施例2と同様に断熱材防蟻シート30bの外側端部は粘着テープ、接着剤等を用いて断熱材20に接着させておくのが好ましい。さらに、断熱材20の内側の位置に、断熱材防蟻シート30b及び粘着テープ34を挟むようにして型枠20を立設する。また、フーチング10aの上面には、断熱材20よりも外側の位置に断熱材20と略平行に別の型枠22も立設する。(図5(a)参照。)
工程1−2 断熱材20と型枠22との間にコンクリートを流し込んで乾燥させることにより、基礎立直部10bを構築する。このとき、断熱材防蟻シート30bの外側端部が基礎立直部10bに接着される。(図5(b)参照。)
工程1−3 内側及び外側の型枠22、22を取り外す。(図5(c)参照。)
以降の工程に関しては、施工例2の工程2〜工程4と同様に行う。(図4(d)〜(f)参照。)
こうすれば、断熱材20単体では型枠22として機能できない素材を選定した場合においても、コンクリートを流し込んで乾燥させる際、断熱材防蟻シート30bの外側部分を基礎立直部10bの内側面と接着させることが可能である。したがって、断熱材20の種類に限定されずに、別途の作業工程を必要とせずに断熱材防蟻シート30bと基礎立直部10bの内側面との密着状態を確実に保つ工法を取ることが出来る。よって、断熱材20の素材に限定されずに、高い防蟻効果を得つつ、敷設作業の省力化を図ることが可能となる。
【0039】
実施例4(図6(a)〜(c)参照)
施工例2の工程2〜4は共通で、工程1を次の手順で行う。
【0040】
工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した溝部の底部に基礎10を立設するために、フーチング10a及び基礎立直部10bの内外両側面を形成するための型枠22、22を設置する。その一方、断熱材20の外側面、下端部及び内側面を予め断熱材防蟻シート30bで覆って、この断熱材防蟻シート30bの内側端部を断熱材20の内側面に粘着テープ34で仮止めする。さらに、断熱材防蟻シート30bの外側端部は粘着テープ、接着剤等を用いて断熱材20に接着させておく。また、内側に設置された型枠22の基礎立直部10bが形成される部分に、断熱材20の内側面が、粘着テープ、接着剤等によって仮止めされる。(図6(a)参照。)
工程1−2 断熱材20と型枠22との間にコンクリートを流し込んで乾燥させることにより、基礎10を構築する。このとき、断熱材防蟻シート30bの外側端部が基礎立直部10bの内側面に接着される。(図6(b)参照。)
工程1−3 内側及び外側の型枠22、22を取り外す。(図6(c)参照。)
以降の工程に関しては、施工例2の工程2〜工程4と同様に行う。(図4(d)〜(f)参照。)
こうすれば、フーチング10aの成形及び基礎立直部10bの成形を同工程で行うことができるため、さらに敷設作業の省力化を図ることが可能となる。
【0041】
本実施形態の施工方法は、基礎内側面に沿って断熱材が設けられ、かつ、この断熱材の下端部が前記基礎のフーチング上面に至るまで当該断熱材の下部が地盤内に埋設された床下防蟻構造を施工するためのものである。この床下防蟻構造は、前記基礎で囲まれた地盤上に防蟻シートが敷かれるとともに、断熱材の少なくとも下端部が防蟻シートで覆われ、かつ、この断熱材の下端部を覆う防蟻シートと前記地盤上に敷かれる防蟻シートとが連続している。
【0042】
こうすれば、断熱材下端部がフーチング上面に至るまで埋設されているため、充分な断熱効果を得ることが出来る。しかも、この断熱材下端部は防蟻シートで覆われており、かつ、このシートは床下部分の地盤上面に敷かれたシートと連続しているため、断熱材は完全に地盤と遮断される。したがって、高い断熱効果と防蟻効果を同時に得ることができる。
【0043】
なお、「断熱材の下端部を覆う防蟻シートと前記地盤上に敷かれる防蟻シートとが連続している」とは、断熱材の下端部を覆う防蟻シートと前記地盤上に敷かれる防蟻シートが接着することにより連続していることである。
【0044】
また、前記床下防蟻構造において、前記断熱材の下端部を覆う防蟻シートの端部が基礎の内側面に接着されていてもよい。
【0045】
こうすれば、防蟻シートの端部は基礎の内側面に接着されているため、万が一基礎と防蟻シートの間から白蟻が這い上がってきたとしても、上記接着部において確実に上部への侵入を防ぐことが出来る。これによって、さらに防蟻効果を高めることが出来る。
【0046】
また、前記床下防蟻構造において、前記断熱材の下端部を覆う防蟻シートの端部が、基礎の上面に密着状態で固定されていてもよい。
【0047】
こうすれば、防蟻シートの端部は基礎の上面に設置される建築物の床下部分と接触して固定され、別に固定作業を行う必要がなくなるため、敷設作業の軽減化を行いつつ、上記と同様に防蟻効果を高めることが出来る。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明は、断熱材下端部がフーチング上面に至るまで埋設されているため、充分な断熱効果を得ることが出来る。しかも、この断熱材下端部は防蟻シートで覆われており、かつ、このシートは床下部分の地盤上面に敷かれたシートと連続しているため、断熱材は地盤と直接接触することはない。したがって、高い断熱効果と防蟻効果を同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の断面図である。
【図2】 本発明に係る第2実施形態の断面図である。
【図3】 (a)〜(h)は、本発明に係る防蟻構造の施工例1の工程図である。
【図4】 (a)〜(f)は、本発明に係る防蟻構造の施工例2の工程図である。
【図5】 (a)〜(c)は、本発明に係る防蟻構造の施工例3の工程図である。
【図6】 (a)〜(c)は、本発明に係る防蟻構造の施工例4の工程図である。
【符号の説明】
1 地盤
10 基礎
10a フーチング
10b 基礎立設部
20 断熱材
22 型枠
30 防蟻シート
30a 床下防蟻シート
30b 断熱材防蟻シート
32 粘着テープ又は接着剤

Claims (4)

  1. フーチング及びこのフーチングから立直する基礎立直部を有する基礎と、前記基礎立直部の内側面に沿って配設される断熱材とを含む床下防蟻構造を施工するための方法であって、
    地盤に掘り下げて形成した溝部に、前記断熱材の下端部における内側面及び外側面が断熱材防蟻シートで覆われるとともに前記断熱材又は前記基礎に前記断熱材防蟻シートの外側端部が固定された状態で前記基礎及び前記断熱材を設置し、かつ前記断熱材の内側面に前記断熱材防蟻シートを沿わせた状態で前記断熱材の内側面に前記断熱材防蟻シートの内側端部を取り外し可能に仮止めする基礎・断熱材設置工程と、
    前記基礎・断熱材設置工程の後、前記断熱材防蟻シートの内側端部が前記断熱材の内側面に仮止めされた状態で前記溝部を埋める工程と、
    前記基礎で囲まれた地盤の上に、前記断熱材防蟻シートとは別の床下防蟻シートを敷設する床下防蟻シート敷設工程と、
    前記断熱材の内側面に仮止めされた前記断熱材防蟻シートの内側端部を前記断熱材の内側面から外し、この内側面から外された前記内側端部を前記地盤の上に敷設された前記床下防蟻シートと前記地盤上において重ね合わせて前記断熱材防蟻シートと前記床下防蟻シートとを連続させるシート接続工程と、を含む床下防蟻構造の施工方法。
  2. 請求項に記載の床下防蟻構造施工方法において、前記の基礎・断熱材設置工程が、地盤に掘り下げて形成した溝部の底部にフーチング及びこのフーチングから立直する立直部を有する基礎を構築する基礎構築工程と、断熱材の下端部を前記断熱材防蟻シートで覆った状態で当該断熱材を前記基礎立直部の内側面に沿って配設する断熱材配設工程とを含むことを特徴とする床下防蟻構造の施工方法。
  3. 請求項に記載の床下防蟻構造施工方法において、前記の基礎・断熱材設置工程が、地盤に掘り下げて形成した溝部の底部にコンクリートからなるフーチングを構築するフーチング構築工程と、断熱材の下端部を前記断熱材防蟻シートで覆い、この断熱材防蟻シートの外側端部を断熱材の外側面に沿わせ、前記断熱材防蟻シートの内側端部を断熱材の内側面に仮止めする防蟻シート被着工程と、前記フーチングの上に、前記防蟻シートで下端部が覆われた断熱材を型枠として立て、この断熱材に沿ってコンクリートを打設することにより前記フーチングにつながる基礎立直部を構築する基礎立直部構築工程とを含むことを特徴とする床下防蟻構造の施工方法。
  4. 請求項に記載の床下防蟻構造施工方法において、前記基礎立直部構築工程は、前記断熱材に沿ってコンクリートを打設する際に当該コンクリートからなる基礎立直部と前記断熱材を覆う断熱材防蟻シートの外側端部とを接着するものであることを特徴とする床下防蟻構造の施工方法。
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