JP2003105881A - 床下防蟻構造及びその施工方法 - Google Patents

床下防蟻構造及びその施工方法

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JP2003105881A JP2001297954A JP2001297954A JP2003105881A JP 2003105881 A JP2003105881 A JP 2003105881A JP 2001297954 A JP2001297954 A JP 2001297954A JP 2001297954 A JP2001297954 A JP 2001297954A JP 2003105881 A JP2003105881 A JP 2003105881A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い防蟻効果を得つつ、敷設作業の省力化を
図る。 【解決手段】 基礎10の内側面に沿って断熱材20が
設けられ、かつ、この断熱材20の下端部が、フーチン
グ10aの上面に至るまで断熱材20の下部が地盤1に
埋設され、基礎10で囲まれた地盤1上に床下防蟻シー
ト30aが敷かれるとともに、断熱材20の少なくとも
下端部が断熱材防蟻シート30bで覆われ、かつ、この
断熱材20の下端部を覆う断熱材防蟻シート30bと床
下防蟻シート30aとが連続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱機能を持つ床
下防蟻構造及びその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木造建築物の床下構造において
は、基礎で囲まれた床下部分の地盤上に防蟻シートを敷
設し、この防蟻シートの端部を基礎の際(きわ)に固定
して、防蟻材を塗布する等の防蟻処理を施すことによ
り、白蟻による建築物への食害を防止することが一般的
に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、住宅の断熱化の
観点から、基礎の内側面に発泡樹脂等からなる断熱材を
設置する要求が高まってきている。この場合、断熱材に
よる断熱効果を十分に発揮させるためには、断熱材の下
端部がフーチング上面に達する深さまで当該断熱材の下
部を地盤に埋設することが好ましい。ところが、前記の
従来技術のように防蟻シートが基礎の際まで敷き詰めら
れていると、このシートが邪魔になって前記断熱材の下
部を埋設出来ないという不都合がある。
【0004】なお、かかる不具合を解消する手段とし
て、防蟻シートの端部を基礎際まで設置せずに、断熱材
の際まで設置する工法が考えられる。しかし、この場
合、断熱材の下部は地盤と直接接触することとなり、白
蟻が断熱材をその下部を食い破って断熱材上部にまで這
い上がり、さらには建築物にも食害をもたらす恐れがあ
った。
【0005】そこで、本発明は、地盤に断熱材を埋め込
んで高い断熱効果を得るようにしながら、高い防蟻効果
をも得ることが可能な床下防蟻構造及びその施工方法を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基礎
内側面に沿って断熱材が設けられ、かつ、この断熱材の
下端部が前記基礎のフーチング上面に至るまで当該断熱
材の下部が地盤内に埋設された床下防蟻構造において、
前記基礎で囲まれた地盤上に防蟻シートが敷かれるとと
もに、断熱材の少なくとも下端部が防蟻シートで覆わ
れ、かつ、この断熱材の下端部を覆う防蟻シートと前記
地盤上に敷かれる防蟻シートとが連続していることを特
徴とする床下防蟻構造である。
【0007】こうすれば、断熱材下端部がフーチング上
面に至るまで埋設されているため、充分な断熱効果を得
ることが出来る。しかも、この断熱材下端部は防蟻シー
トで覆われており、かつ、このシートは床下部分の地盤
上面に敷かれたシートと連続しているため、断熱材は完
全に地盤と遮断される。したがって、高い断熱効果と防
蟻効果を同時に得ることができる。
【0008】なお、「断熱材の下端部を覆う防蟻シート
と前記地盤上に敷かれる防蟻シートとが連続している」
とは、断熱材の下端部を覆う防蟻シートと前記地盤上に
敷かれる防蟻シートが接着することにより連続している
こと、又は、断熱材の下端部を覆う防蟻シートと前記地
盤上に敷かれる防蟻シートが単一の防蟻シートで出来て
いることによって連続していることである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の床下
防蟻構造において、前記断熱材の下端部を覆う防蟻シー
トの端部が基礎の内側面に接着されたものである。
【0010】こうすれば、防蟻シートの端部は基礎の内
側面に接着されているため、万が一基礎と防蟻シートの
間から白蟻が這い上がってきたとしても、上記接着部に
おいて確実に上部への侵入を防ぐことが出来る。これに
よって、さらに防蟻効果を高めることが出来る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1に記載の床下
防蟻構造において、前記断熱材の下端部を覆う防蟻シー
トの端部が、基礎の上面に密着状態で固定されているも
のである。
【0012】こうすれば、防蟻シートの端部は基礎の上
面に設置される建築物の床下部分と接触して固定され、
別に固定作業を行う必要がなくなるため、敷設作業の軽
減化を行いつつ、請求項2と同様に防蟻効果を高めるこ
とが出来る。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載の床下防蟻構造を施工するための方法であっ
て、地盤に掘り下げて形成した溝部に、フーチング及び
このフーチングから立直する基礎立直部とを有する基礎
と、少なくとも下端部が防蟻シートで覆われた状態で前
記基礎立直部の内側面に沿って配設される断熱材とを施
工する基礎・断熱材設置工程と、前記防蟻シートの内側
端部を断熱材の内側面に沿わせた状態で前記溝部を埋め
る工程と、前記基礎で囲まれた地盤の上に防蟻シートを
敷設する防蟻シート敷設工程と、前記断熱材の少なくと
も下端部を覆う防蟻シートの内側端部を前記地盤の上に
敷設された防蟻シートと重ね合わせて連続させるシート
接続工程とを含むことを特徴とする床下防蟻構造の施工
方法である。
【0014】こうすれば、地中で断熱材の下端部を防蟻
シートで覆いながら、このシートと地盤上に敷かれたシ
ートとを連続させて高い防蟻効果を得ることが出来る。
しかも、防蟻シート端部の処理は、従来のように防蟻シ
ートの端部と基礎際を隙間が出来ないように密着した
後、防蟻処理を行うといった作業を行う必要がなくなる
ため、施工作業を簡略化することが可能となる。
【0015】前記の基礎・断熱材設置工程としては請求
項5のように、地盤に掘り下げて形成した溝部の底部に
フーチング及びこのフーチングから立直する立直部を有
する基礎を構築する基礎構築工程と、断熱材の少なくと
も下端部を防蟻シートで覆った状態で当該断熱材を前記
基礎立直部の内側面に沿って配設する断熱材配設工程と
を含むものが有効である。
【0016】また、請求項6のように、前記の基礎・断
熱材設置工程が、地盤に掘り下げて形成した溝部の底部
にコンクリートからなるフーチングを構築するフーチン
グ構築工程と、断熱材の少なくとも下端部を防蟻シート
で覆い、この防蟻シートの外側端部を断熱材の外側面に
沿わせ、防蟻シートの内側端部を断熱材の内側面に仮止
めする防蟻シート被着工程と、前記フーチングの上に、
前記防蟻シートで少なくとも下端部が覆われた断熱材を
型枠として立て、この断熱材に沿ってコンクリートを打
設することにより前記フーチングにつながる基礎立直部
を構築する基礎立直部構築工程とを含むようにすると、
断熱材を基礎立直部の型枠として兼用することができる
ため、基礎立直部の構築後、型枠のうちの少なくとも断
熱材は取り除く必要がなくなる。したがって、敷設作業
の省力化を図ることが出来る。
【0017】この場合、基礎立直部構築工程は、前記フ
ーチング上において前記断熱材よりも外側の位置に当該
断熱材と略平行に別の型枠を立て、この型枠と前記断熱
材との間にコンクリートを打設して基礎立直部を構築す
る工程をとることも出来る。
【0018】請求項7の発明は、請求項6に記載の床下
防蟻構造の施工方法において、前記基礎立直部構築工程
は、前記断熱材に沿ってコンクリートを打設する際に当
該コンクリートからなる基礎立直部と前記断熱材を覆う
防蟻シートの外側端部とを接着するものであるである。
【0019】こうすれば、基礎立直部構築工程で基礎内
側面と防蟻シートとの固定作業も行うことができる。し
たがって、高い防蟻効果を得つつ、敷設作業の省力化が
図れる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1及び図2
によって説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に
とらわれることはない。
【0021】第1実施形態(図1参照) 基礎10は、フーチング10aと、その上に立直する基
礎立直部10bとからなり、フーチング10a及び基礎
立直部10bの下部は地盤1に埋設されている。
【0022】断熱材20は、基礎立直部10bの内側面
に沿って設置され、この断熱材20の下端がフーチング
10aの上面に至る深さまで断熱材20の下部が地盤内
に埋設されている。
【0023】防蟻シート30は、床下部分を覆う床下防
蟻シート30aと、断熱材20の下端部を覆う断熱材防
蟻シート30bを有する。
【0024】床下防蟻シート30aは、基礎10で囲ま
れた地盤1の上に敷設され、その端部は断熱材20から
内側に若干離れている。断熱材防蟻シート30bは、そ
の外側端部が断熱材20と基礎立直部10bとの間に挟
まれ、かつ基礎立直部10bに接着されている。断熱材
防蟻シート30bの外側端部は断熱材20の内側面と地
盤1との間から地盤1の上面に導出され、かつ、地盤1
の上に敷設された床下防蟻シート30aの端部と重ねら
れた状態で粘着テープ又は接着剤32により固定されて
いる。これにより、床下防蟻シート30aと断熱材防蟻
シート30bが互いに連続するようにして設置されてい
る。
【0025】こうすれば、断熱材20の下端部がフーチ
ング10aの上面に至るまで埋設されているため、充分
な断熱効果を得ることが出来る。しかも、断熱材防蟻シ
ート30bは、断熱材20の下端部を覆い、かつ、断熱
材20の内側面と地盤1の間を遮断して、床下部分の地
盤上面に敷かれた床下防蟻シート30aと連続するよう
に設置されているため、断熱材20は地盤1と直接接触
することはない。したがって、高い断熱効果と防蟻効果
を同時に得ることができる。
【0026】さらに、断熱材防蟻シート30bの外側端
部を基礎立直部10bの内側面に粘着テープ、接着剤等
で接着することにより、万が一フーチング10aの上面
と断熱材防蟻シート30bの間から白蟻が這い上がって
きたとしても、接着された部分から上は白蟻が這い上が
ることが出来ず、確実に上部への侵入を防ぐことが出来
る。よって、防蟻効果を高めることが出来る。
【0027】なお、接着は断熱材防蟻シート30bの外
側端部と基礎立直部10bの内側面で行う代わりに、断
熱材防蟻シート30bの下端部とフーチング10aの上
面10bとで行っても同様の防蟻効果が得られる。ま
た、断熱材20の下端部と当該個所に対応する防蟻シー
ト30bの部分をスペーサーや、ランナー等で覆い、そ
れらの下部とフーチング10aの上面とを接着剤で留め
ることによっても、同様の防蟻効果を得ることも可能で
ある。
【0028】さらに、地盤1の上に防蟻シート30を挟
んで土間コンクリート40を設置することも可能であ
る。
【0029】この場合、地盤1の上に敷設された防蟻シ
ート1をより強固に地盤1と密着、固定するため、さら
に防蟻効果を向上させることが可能となる。
【0030】以下の実施形態において、第1実施形態と
同一部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省
略する。
【0031】第2実施形態(図2参照) 当実施形態においては、第1実施形態の床下防蟻構造に
おいて、断熱材防蟻シート30bの外側端部が基礎10
の上面に至るまで延長され、この基礎10の上に設置さ
れる建造物の例えば土台と10の上面とに挟まれること
により、基礎10の上面に対して密着状態で固定されて
いるものである。
【0032】こうすれば、断熱材防蟻シート30bの外
側端部は、基礎10の上面に設置される建築物等の床下
部分に挟まれて固定されるため、特に固定作業を行わな
くても、断熱材防蟻シート30bと、基礎10が接着・
固定される。よって、敷設作業の軽減化を行いつつ、第
1実施形態で断熱材防蟻シート30bの外側端部を基礎
立直部10bの内側面に接着した場合と同様に防蟻効果
を高めることが出来る。
【0033】次に前記各構造を施工するための方法の例
を説明する。図3(a)〜(h)は第2実施形態の施工
例を示し、図4(a)〜図4(f)は第1実施形態の施
工例を示す。
【0034】施工例1(図3(a)〜(h)参照) 工程1 地盤1に掘り下げて形成した溝部に、フーチン
グ10a及びこのフーチング10aから立直する基礎立
直部10bとを有する基礎10と、少なくとも下端部が
断熱材防蟻シート30bで覆われた状態で基礎立直部1
0bの内側面に沿って配設される断熱材20とを施工す
る。具体的には次の手順で基礎10及び断熱材20の施
工を行う。
【0035】工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した
溝部に、フーチング10a及びこのフーチング10aか
ら立直する基礎立直部10bとを有する基礎10を設置
する。(図3(a)参照) 工程1−2 断熱材防蟻シート30bを基礎立直部10
bの上面並びに内側面、及び、フーチング10aの上面
に沿わせる。(図3(b)参照。) 工程1−3 断熱材20を断熱材防蟻シート30bを挟
んで基礎立直部10bの内側面及びフーチング10aの
上面に設置する(図3(c)参照。) 工程1−4 断熱材20の内側面に断熱材防蟻シート3
0bの内側端部を粘着テープ34で仮止めする。(図3
(d)参照。) その後、次のような工程を実施する。
【0036】工程2 地盤1に掘り下げて形成した溝部
を埋め戻す。(図3(e)参照。) 工程3 基礎10で囲まれた地盤1の上に床下防蟻シー
ト30aを敷設する。(図3(f)参照。) 工程4 粘着テープ34を剥がし、床下防蟻シート30
aと断熱材防蟻シート30bが連続するよう、断熱材防
蟻シート30bの内側端部を床下防蟻シート30aと重
ね合わせて、粘着テープ又は接着剤32で接着する。
(図3(g)参照。) こうすれば、地中で断熱材20の下端部を断熱材防蟻シ
ート30bで覆いながら、このシート30bと地盤上に
敷かれた床下防蟻シート30aとを連続させて高い防蟻
効果を得ることが出来る。しかも、断熱材防蟻シート3
0bの端部の処理は、従来のように防蟻シートの端部と
基礎際を隙間が出来ないように密着した後、防蟻剤を塗
布する等の防蟻処理を行うといった作業を行う必要がな
くなるため、施工作業を簡略化することが可能となる。
【0037】さらに、基礎・断熱材設置工程について、
図3(h)のように予め断熱材防蟻シート30bの内側
端部を粘着テープ34で仮止めし、断熱材20の内側面
下部、下端部、及び外側面に沿うように被覆し、その
後、断熱材20を工程1−1で設置した基礎立直部10
bの内側面及びフーチング10aの上面に沿うように設
置することにより図3(d)の状態にすることも可能で
ある。
【0038】なお、工程1−2について、断熱材防蟻シ
ート30bを基礎立直部10bの上面まで設置している
が、上面まで設置せずに図1に示すように内側面の一部
までに留めることも可能である。こうすれば、第1実施
形態を施工することが出来る。また、この場合、外側端
部を断熱材20に粘着テープ、接着剤等で固定すると、
設置作業の時に外側端部が自由に動きまわることがなく
なるため、作業時の負担が軽減される。
【0039】施工例2(図4(a)〜(f)参照) 施工例1の工程2〜4は共通で、工程1を次の手順で行
う。
【0040】工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した
溝部の底部にコンクリートからなるフーチング10aを
設置する。その一方、断熱材20の外側面、下端部及び
内側面を予め断熱材防蟻シート30bで覆って、この断
熱材防蟻シート30bの内側端部を断熱材20の内側面
に粘着テープ34で仮止めしておき、この断熱材20を
フーチング10aの上に型枠として立てる。このとき、
断熱材防蟻シート30bの外側端部は粘着テープ、接着
剤等を用いて断熱材20に接着させておくのが好まし
い。これにより、断熱材防蟻シート30bを断熱材20
の外側面に沿わせて覆う形態を維持しやすくなる。ま
た、フーチング10aの上面には、断熱材20よりも外
側の位置に断熱材20と略平行に別の型枠22も立設す
る。(図4(a)参照。) 工程1−2 断熱材20と型枠22との間にコンクリー
トを流し込んで乾燥させることにより、基礎立直部10
bを構築する。このとき、断熱材防蟻シート30bの外
側端部が基礎立直部10bに接着される。(図4(b)
参照。) 工程1−3 型枠22を取り外す。(図4(c)参
照。) 以降の工程に関しては、以下の通り施工例1の工程2〜
工程4と同様に行う。
【0041】工程2 地盤1に掘り下げて形成した溝部
を埋め戻す。(図4(d)参照。) 工程3 基礎10で囲まれた地盤1の上に床下防蟻シー
ト30aを敷設する。(図4(e)参照。) 工程4 粘着テープ34を剥がし、床下防蟻シート30
aと断熱材防蟻シート30bが連続するよう、断熱材防
蟻シート30bの内側端部を床下防蟻シート30aと重
ね合わせて、粘着テープ又は接着剤32で接着する。
(図4(f)参照。) こうすれば、断熱材20を基礎立直部10bの型枠とし
て兼用することができるため、基礎立直部10bの構築
後、型枠のうちの少なくとも断熱材20は取り除く必要
がなくなる。したがって、敷設作業の省力化を図ること
が出来る。
【0042】なお、工程1−1において、断熱材防蟻シ
ート30bについては、同シート30bが断熱材20の
外側面を覆っている部分(外側部分)を延長して断熱材
20の上面を覆うようにしてもよい。(図2参照。)こ
の場合、断熱材上面を覆っている部分については、基礎
立直部10bの構築後、この基礎立直部10bの上面を
覆うことが可能である。
【0043】また、工程1−2において、コンクリート
を流し込んで乾燥させる際、断熱材防蟻シート30bの
外側部分を基礎立直部10bの内側面と接着させること
が可能であるため、その接着により、別途の作業工程を
必要とせずに断熱材防蟻シート30bと基礎立直部10
bの内側面との密着状態を確実に保つことが出来る。よ
って、高い防蟻効果を得つつ、敷設作業の省力化を図る
ことが可能となる。
【0044】この場合、断熱材防蟻シート30bの外側
端部に織布、不織布、メッシュ等のように、コンクリー
トと密着性の良い素材を取り付けて、コンクリートを流
し込む際にそれらを接触させるようにすると、防蟻シー
ト30bの外側部分と基礎立直部10bの内側面との接
着力や接着の耐久性を向上させることが出来るため、好
ましい。なお、この効果に関しては、実施例2の場合の
みに限定するものではなく、以下に挙げられた実施例
3、4等に代表されるように、少なくとも基礎立直部1
0bの成形の工程と防蟻シート30bの外側部分と基礎
立直部10bの内側面とを接着する工程を同時に行う場
合において有効である。実施例3(図5(a)〜(c)
参照) 施工例2の工程2〜4は共通で、工程1を次の手順で行
う。
【0045】工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した
溝部の底部にコンクリートからなるフーチング10aを
設置する。その一方、断熱材20の外側面、下端部及び
内側面を予め断熱材防蟻シート30bで覆って、この断
熱材防蟻シート30bの内側端部を断熱材20の内側面
に粘着テープ34で仮止めしておき、この断熱材20を
フーチング10aの上に立てる。このとき、実施例2と
同様に断熱材防蟻シート30bの外側端部は粘着テー
プ、接着剤等を用いて断熱材20に接着させておくのが
好ましい。さらに、断熱材20の内側の位置に、断熱材
防蟻シート30b及び粘着テープ34を挟むようにして
型枠20を立設する。また、フーチング10aの上面に
は、断熱材20よりも外側の位置に断熱材20と略平行
に別の型枠22も立設する。(図5(a)参照。) 工程1−2 断熱材20と型枠22との間にコンクリー
トを流し込んで乾燥させることにより、基礎立直部10
bを構築する。このとき、断熱材防蟻シート30bの外
側端部が基礎立直部10bに接着される。(図5(b)
参照。) 工程1−3 内側及び外側の型枠22、22を取り外
す。(図5(c)参照。) 以降の工程に関しては、施工例2の工程2〜工程4と同
様に行う。(図4(d)〜(f)参照。) こうすれば、断熱材20単体では型枠22として機能で
きない素材を選定した場合においても、コンクリートを
流し込んで乾燥させる際、断熱材防蟻シート30bの外
側部分を基礎立直部10bの内側面と接着させることが
可能である。したがって、断熱材20の種類に限定され
ずに、別途の作業工程を必要とせずに断熱材防蟻シート
30bと基礎立直部10bの内側面との密着状態を確実
に保つ工法を取ることが出来る。よって、断熱材20の
素材に限定されずに、高い防蟻効果を得つつ、敷設作業
の省力化を図ることが可能となる。
【0046】実施例4(図6(a)〜(c)参照) 施工例2の工程2〜4は共通で、工程1を次の手順で行
う。
【0047】工程1−1 地盤1に掘り下げて形成した
溝部の底部に基礎10を立設するために、フーチング1
0a及び基礎立直部10bの内外両側面を形成するため
の型枠22、22を設置する。その一方、断熱材20の
外側面、下端部及び内側面を予め断熱材防蟻シート30
bで覆って、この断熱材防蟻シート30bの内側端部を
断熱材20の内側面に粘着テープ34で仮止めする。さ
らに、断熱材防蟻シート30bの外側端部は粘着テー
プ、接着剤等を用いて断熱材20に接着させておく。ま
た、内側に設置された型枠22の基礎立直部10bが形
成される部分に、断熱材20の内側面が、粘着テープ、
接着剤等によって仮止めされる。(図6(a)参照。) 工程1−2 断熱材20と型枠22との間にコンクリー
トを流し込んで乾燥させることにより、基礎10を構築
する。このとき、断熱材防蟻シート30bの外側端部が
基礎立直部10bの内側面に接着される。(図6(b)
参照。) 工程1−3 内側及び外側の型枠22、22を取り外
す。(図6(c)参照。) 以降の工程に関しては、施工例2の工程2〜工程4と同
様に行う。(図4(d)〜(f)参照。) こうすれば、フーチング10aの成形及び基礎立直部1
0bの成形を同工程で行うことができるため、さらに敷
設作業の省力化を図ることが可能となる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明は、断熱材下端部がフーチング上面に至るまで埋
設されているため、充分な断熱効果を得ることが出来
る。しかも、この断熱材下端部は防蟻シートで覆われて
おり、かつ、このシートは床下部分の地盤上面に敷かれ
たシートと連続しているため、断熱材は地盤と直接接触
することはない。したがって、高い断熱効果と防蟻効果
を同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の断面図である。
【図2】 本発明に係る第2実施形態の断面図である。
【図3】 (a)〜(h)は、本発明に係る防蟻構造の
施工例1の工程図である。
【図4】 (a)〜(f)は、本発明に係る防蟻構造の
施工例2の工程図である。
【図5】 (a)〜(c)は、本発明に係る防蟻構造の
施工例3の工程図である。
【図6】 (a)〜(c)は、本発明に係る防蟻構造の
施工例4の工程図である。
【符号の説明】
1 地盤 10 基礎 10a フーチング 10b 基礎立設部 20 断熱材 22 型枠 30 防蟻シート 30a 床下防蟻シート 30b 断熱材防蟻シート 32 粘着テープ又は接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 俊也 福井県福井市三十八社町33字66番地 フク ビ化学工業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DH14 FA21 GA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎内側面に沿って断熱材が設けられ、
    かつ、この断熱材の下端部が前記基礎のフーチング上面
    に至るまで当該断熱材の下部が地盤内に埋設された床下
    防蟻構造において、前記基礎で囲まれた地盤上に防蟻シ
    ートが敷かれるとともに、断熱材の少なくとも下端部が
    防蟻シートで覆われ、かつ、この断熱材の下端部を覆う
    防蟻シートと前記地盤上に敷かれる防蟻シートとが連続
    していることを特徴とする床下防蟻構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の床下防蟻構造におい
    て、前記断熱材の下端部を覆う防蟻シートの端部が基礎
    の内側面に接着されたことを特徴とする床下防蟻構造。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の床下防蟻構造におい
    て、前記断熱材の下端部を覆う防蟻シートの端部が、基
    礎の上面に密着状態で固定されていることを特徴とする
    床下防蟻構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の床下防
    蟻構造を施工するための方法であって、地盤に掘り下げ
    て形成した溝部に、フーチング及びこのフーチングから
    立直する基礎立直部とを有する基礎と、少なくとも下端
    部が防蟻シートで覆われた状態で前記基礎立直部の内側
    面に沿って配設される断熱材とを施工する基礎・断熱材
    設置工程と、前記防蟻シートの内側端部を断熱材の内側
    面に沿わせた状態で前記溝部を埋める工程と、前記基礎
    で囲まれた地盤の上に防蟻シートを敷設する防蟻シート
    敷設工程と、前記断熱材の少なくとも下端部を覆う防蟻
    シートの内側端部を前記地盤の上に敷設された防蟻シー
    トと重ね合わせて連続させるシート接続工程とを含むこ
    とを特徴とする床下防蟻構造の施工方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の床下防蟻構造を施工方
    法において、前記の基礎・断熱材設置工程が、地盤に掘
    り下げて形成した溝部の底部にフーチング及びこのフー
    チングから立直する立直部を有する基礎を構築する基礎
    構築工程と、断熱材の少なくとも下端部を防蟻シートで
    覆った状態で当該断熱材を前記基礎立直部の内側面に沿
    って配設する断熱材配設工程とを含むことを特徴とする
    床下防蟻構造の施工方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の床下防蟻構造を施工方
    法において、前記の基礎・断熱材設置工程が、地盤に掘
    り下げて形成した溝部の底部にコンクリートからなるフ
    ーチングを構築するフーチング構築工程と、断熱材の少
    なくとも下端部を防蟻シートで覆い、この防蟻シートの
    外側端部を断熱材の外側面に沿わせ、防蟻シートの内側
    端部を断熱材の内側面に仮止めする防蟻シート被着工程
    と、前記フーチングの上に、前記防蟻シートで少なくと
    も下端部が覆われた断熱材を型枠として立て、この断熱
    材に沿ってコンクリートを打設することにより前記フー
    チングにつながる基礎立直部を構築する基礎立直部構築
    工程とを含むことを特徴とする床下防蟻構造の施工方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の床下防蟻構造を施工方
    法において、前記基礎立直部構築工程は、前記断熱材に
    沿ってコンクリートを打設する際に当該コンクリートか
    らなる基礎立直部と前記断熱材を覆う防蟻シートの外側
    端部とを接着するものであることを特徴とする床下防蟻
    構造の施工方法。
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