JP3377416B2 - 建築物の基礎構造 - Google Patents
建築物の基礎構造Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の基礎構造
に関し、詳しくは、断熱性及び耐蟻牲に優れ、且つ施工
性に優れた建築物の基礎構造に関する。
に関し、詳しくは、断熱性及び耐蟻牲に優れ、且つ施工
性に優れた建築物の基礎構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
木造住宅の基礎構造において、断熱材は壁体内及び床下
の根太間に配設されるのが一般的であり、断熱材を基礎
に配設するケースは、寒冷地や一部の住宅において僅か
に見られる程度である。そして、このように断熱材を基
礎に配設する例としては、基礎の外側又は内側に、発泡
ウレタン等の断熱材を設けたものが知られている。
木造住宅の基礎構造において、断熱材は壁体内及び床下
の根太間に配設されるのが一般的であり、断熱材を基礎
に配設するケースは、寒冷地や一部の住宅において僅か
に見られる程度である。そして、このように断熱材を基
礎に配設する例としては、基礎の外側又は内側に、発泡
ウレタン等の断熱材を設けたものが知られている。
【0003】しかし、従来の基礎構造における発泡ウレ
タン、発泡スチレン等の有機系の断熱材は、耐候性に劣
り、また、害虫、特に白蟻に対する耐性を有しないた
め、外周基礎の外側に一部を土中に埋設させて使用する
と、白蟻の食害等により殆ど断熱効果を期待できない程
度まで劣化してしまうという問題がある。
タン、発泡スチレン等の有機系の断熱材は、耐候性に劣
り、また、害虫、特に白蟻に対する耐性を有しないた
め、外周基礎の外側に一部を土中に埋設させて使用する
と、白蟻の食害等により殆ど断熱効果を期待できない程
度まで劣化してしまうという問題がある。
【0004】住宅等の建築物を、白蟻の被害から保護す
る方法としては、予め地面に防蟻性を有する薬剤を散布
しておく方法が知られている。しかし、この方法による
と、薬剤の選択や散布の方法等によっては、人体に悪影
響を与えたり、付近の井戸水や地下水を汚染するおそれ
がある。また、かかる不都合を回避するべく、地面上に
防蟻性を有するシートを敷設して白蟻の被害を防止する
方法があるが、この方法も、白蟻の被害を長期に渡って
十分に防止するには不十分であった。従って、本発明の
目的は、断熱性及び耐蟻牲に優れ、且つ施工性に優れた
建築物の基礎構造を提供することにある。
る方法としては、予め地面に防蟻性を有する薬剤を散布
しておく方法が知られている。しかし、この方法による
と、薬剤の選択や散布の方法等によっては、人体に悪影
響を与えたり、付近の井戸水や地下水を汚染するおそれ
がある。また、かかる不都合を回避するべく、地面上に
防蟻性を有するシートを敷設して白蟻の被害を防止する
方法があるが、この方法も、白蟻の被害を長期に渡って
十分に防止するには不十分であった。従って、本発明の
目的は、断熱性及び耐蟻牲に優れ、且つ施工性に優れた
建築物の基礎構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
外周基礎の室外側に、気泡が独立気泡である発泡ガラス
からなる断熱層を設けた建築物の基礎構造であって、上
記発泡ガラスは、その嵩密度が80〜150kg/m3
であり、上記断熱層は、上記外周基礎の地中埋設部分及
び埋設されていない部分に亘って設けられていることを
特徴とする建築物の基礎構造を提供することにより、上
記の目的を達成したものである。
外周基礎の室外側に、気泡が独立気泡である発泡ガラス
からなる断熱層を設けた建築物の基礎構造であって、上
記発泡ガラスは、その嵩密度が80〜150kg/m3
であり、上記断熱層は、上記外周基礎の地中埋設部分及
び埋設されていない部分に亘って設けられていることを
特徴とする建築物の基礎構造を提供することにより、上
記の目的を達成したものである。
【0006】請求項2記載の発明は、上記外周基礎の内
側地盤上に、該外周基礎と連続させてコンクリートベタ
基礎を形成したことを特徴とする請求項1記載の建築物
の基礎構造を提供することにより、上記の目的を達成し
たものである。
側地盤上に、該外周基礎と連続させてコンクリートベタ
基礎を形成したことを特徴とする請求項1記載の建築物
の基礎構造を提供することにより、上記の目的を達成し
たものである。
【0007】請求項3記載の発明は、上記コンクリート
ベタ基礎の下に防水性を備えた防蟻性シートを敷設した
ことを特徴とする請求項2記載の建築物の基礎構造を提
供することにより、上記の目的を達成したものである。
ベタ基礎の下に防水性を備えた防蟻性シートを敷設した
ことを特徴とする請求項2記載の建築物の基礎構造を提
供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の建築物の基礎構造
の一実施形態について図面を参照しながら説明する。こ
こで、図1は、本発明の建築物の基礎構造の一実施形態
を示す概略断面図である。本形態の建築物の基礎構造
は、外周基礎1の室外側に、気泡が独立気泡である発泡
ガラスからなる断熱層2を設けてなる。
の一実施形態について図面を参照しながら説明する。こ
こで、図1は、本発明の建築物の基礎構造の一実施形態
を示す概略断面図である。本形態の建築物の基礎構造
は、外周基礎1の室外側に、気泡が独立気泡である発泡
ガラスからなる断熱層2を設けてなる。
【0009】上記外周基礎1は、木造住宅の外壁を土台
5を介して支持する鉄筋コンクリート製の基礎であり、
その下端部を地中に埋設された状態とされている。そし
て、該外周基礎1の室外側の面に密着させて上記断熱層
2が設けられている。上記断熱層2は、上記外周基礎1
の外側面と略等しい高さの発泡ガラス板20により形成
されており、該発泡ガラス板20は、各気泡が連通せず
に実質的に透孔のない独立気泡の発泡体である。このよ
うな発泡ガラス板20は、例えば、珪砂、炭酸カルシウ
ム、ドロマイト、長石カリウム、炭酸ナトリウムを主原
料とし、これらの原料を混合・溶融し、発泡成形するこ
とにより製造することができる。尚、発泡ガラスの各種
性能を向上させるべく上記主原料の他に、他の物質を添
加したり、あるいは、上記主原料の単一のもの、あるい
は、複数のものに代えて、ガラスの形成材料として通常
公知の各種の材料を用いても良い。
5を介して支持する鉄筋コンクリート製の基礎であり、
その下端部を地中に埋設された状態とされている。そし
て、該外周基礎1の室外側の面に密着させて上記断熱層
2が設けられている。上記断熱層2は、上記外周基礎1
の外側面と略等しい高さの発泡ガラス板20により形成
されており、該発泡ガラス板20は、各気泡が連通せず
に実質的に透孔のない独立気泡の発泡体である。このよ
うな発泡ガラス板20は、例えば、珪砂、炭酸カルシウ
ム、ドロマイト、長石カリウム、炭酸ナトリウムを主原
料とし、これらの原料を混合・溶融し、発泡成形するこ
とにより製造することができる。尚、発泡ガラスの各種
性能を向上させるべく上記主原料の他に、他の物質を添
加したり、あるいは、上記主原料の単一のもの、あるい
は、複数のものに代えて、ガラスの形成材料として通常
公知の各種の材料を用いても良い。
【0010】上記発泡ガラス板20は、その嵩密度が8
0〜150kg/m3 であり、好ましくは100〜12
5kg/m3 である。この嵩密度が20kg/m3 未満
であると、上記断熱層2の強度が不十分となり易く、6
50kg/m3 を越えると、断熱性能が不十分となった
り、厚みが増大して施工性が低下する等の不都合を生じ
易い。このような条件を満たす発泡ガラス板として、ド
イツのヘラクレス(Heraklith) 社製のコリグラス(商品
名,嵩密度105 kg/m3 ,120kg/m3 )が好ましく用いられ
る。
0〜150kg/m3 であり、好ましくは100〜12
5kg/m3 である。この嵩密度が20kg/m3 未満
であると、上記断熱層2の強度が不十分となり易く、6
50kg/m3 を越えると、断熱性能が不十分となった
り、厚みが増大して施工性が低下する等の不都合を生じ
易い。このような条件を満たす発泡ガラス板として、ド
イツのヘラクレス(Heraklith) 社製のコリグラス(商品
名,嵩密度105 kg/m3 ,120kg/m3 )が好ましく用いられ
る。
【0011】本形態の基礎構造における上記断熱層2
は、矩形状の発泡ガラス板20を、隣接する発泡ガラス
板20の幅方向の側面部同士を突き合わさせた状態に多
数配置して形成してあり、該側面部同士の接合部は、接
着剤により隙間なく密着させてある。この接着に用いる
接着剤としては、該接合部からの白蟻の侵入を効果的に
防止する観点から、無機系の接着剤が好ましく、アスフ
ァルト系の接着剤がより好ましい。
は、矩形状の発泡ガラス板20を、隣接する発泡ガラス
板20の幅方向の側面部同士を突き合わさせた状態に多
数配置して形成してあり、該側面部同士の接合部は、接
着剤により隙間なく密着させてある。この接着に用いる
接着剤としては、該接合部からの白蟻の侵入を効果的に
防止する観点から、無機系の接着剤が好ましく、アスフ
ァルト系の接着剤がより好ましい。
【0012】上記断熱層2の外側には、図1に示すよう
に、仕上げ層6が設けてある。この仕上げ層6は、モル
タル等の仕上げ材を上記発泡ガラス板20の外側面に塗
布して形成したもので、該仕上げ層6により基礎の外観
が向上し、また、上記断熱層2の表面が保護されるよう
になっている。上記外周基礎1には、アンカーボルト7
を介して土台5が緊結されており、該土台5も、耐蟻性
を有している。本形態における土台5には、防蟻剤を含
浸させて耐蟻性を付与した材を用いているが、杉の芯材
や檜等、材自体が優れた耐蟻性を有するものを用いても
良い。
に、仕上げ層6が設けてある。この仕上げ層6は、モル
タル等の仕上げ材を上記発泡ガラス板20の外側面に塗
布して形成したもので、該仕上げ層6により基礎の外観
が向上し、また、上記断熱層2の表面が保護されるよう
になっている。上記外周基礎1には、アンカーボルト7
を介して土台5が緊結されており、該土台5も、耐蟻性
を有している。本形態における土台5には、防蟻剤を含
浸させて耐蟻性を付与した材を用いているが、杉の芯材
や檜等、材自体が優れた耐蟻性を有するものを用いても
良い。
【0013】上記外周基礎1の内側地盤上には、該外周
基礎1と連続させてコンクリートベタ基礎3が形成され
ている。該コンクリートベタ基礎3は、内部に鉄筋9が
配された鉄筋コンクリートからなり、図1に示すよう
に、地面Gを掘り下げ、砂利を敷設して突き固めた地盤
上に、防蟻性シート4を敷設し、鉄筋9を配設した後、
コンクリートを打設して形成してある。上記防蟻性シー
ト4は、上記外周基礎1の下、より詳しくは、上記断熱
層2の下まで延びており、該断熱層2の下端との間に、
隙間が形成されないようになっている。
基礎1と連続させてコンクリートベタ基礎3が形成され
ている。該コンクリートベタ基礎3は、内部に鉄筋9が
配された鉄筋コンクリートからなり、図1に示すよう
に、地面Gを掘り下げ、砂利を敷設して突き固めた地盤
上に、防蟻性シート4を敷設し、鉄筋9を配設した後、
コンクリートを打設して形成してある。上記防蟻性シー
ト4は、上記外周基礎1の下、より詳しくは、上記断熱
層2の下まで延びており、該断熱層2の下端との間に、
隙間が形成されないようになっている。
【0014】上記防蟻性シート4は、合成樹脂に防蟻剤
を練り込み、これをシート状に延伸したもので、単にフ
ィルムに薬剤を塗布したようなものに比べて防蟻性が長
期間維持されるようになっている。また、上記防蟻剤
は、マイクロカプセル化されて練り込まれており、これ
により、防蟻性能がより長期間持続するようになってい
る。尚、上記合成樹脂としては、防湿シートの原料とし
て通常公知の各種のものを用いることができ、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。また、
上記防蟻剤としては、防蟻剤として通常公知の各種のも
のを用いることができ、有機リン系、ピレスロイド系の
薬剤が好ましく用いられる。
を練り込み、これをシート状に延伸したもので、単にフ
ィルムに薬剤を塗布したようなものに比べて防蟻性が長
期間維持されるようになっている。また、上記防蟻剤
は、マイクロカプセル化されて練り込まれており、これ
により、防蟻性能がより長期間持続するようになってい
る。尚、上記合成樹脂としては、防湿シートの原料とし
て通常公知の各種のものを用いることができ、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。また、
上記防蟻剤としては、防蟻剤として通常公知の各種のも
のを用いることができ、有機リン系、ピレスロイド系の
薬剤が好ましく用いられる。
【0015】尚、本基礎構造における上記外周基礎1の
立ち上がり部1bの高さH1(図1参照)は420m
m、該外周基礎1の基礎部分1aを含めた高さH2(図
1参照)は640mmとなっている。また、外周基礎1
の厚みは180mm、断熱層2の厚みは65mm、仕上
げ層6の厚みは10mm、コンクリートベタ基礎3の厚
みH3(図1参照)は180mmとなっている。
立ち上がり部1bの高さH1(図1参照)は420m
m、該外周基礎1の基礎部分1aを含めた高さH2(図
1参照)は640mmとなっている。また、外周基礎1
の厚みは180mm、断熱層2の厚みは65mm、仕上
げ層6の厚みは10mm、コンクリートベタ基礎3の厚
みH3(図1参照)は180mmとなっている。
【0016】次に、本形態の建築物の基礎構造の構築の
手順について、一例を挙げて説明する。まず、地面を掘
削し、玉砂利を敷設して突き固め、上記外周基礎1を形
成するための外周基礎配置面、及び該外周基礎配置面か
ら傾斜面を介して連続する上記コンクリートベタ基礎3
を形成するためのベタ基礎配置面を形成する。
手順について、一例を挙げて説明する。まず、地面を掘
削し、玉砂利を敷設して突き固め、上記外周基礎1を形
成するための外周基礎配置面、及び該外周基礎配置面か
ら傾斜面を介して連続する上記コンクリートベタ基礎3
を形成するためのベタ基礎配置面を形成する。
【0017】そして、上記外周基礎配置面に、捨てコン
クリート8を打設し、該外周基礎配置面及び上記ベタ基
礎配置面の全体が覆われるように、上記防蟻性シート4
を敷く。次いで、上記外周基礎配置面に、隣接する発泡
ガラス板との接合部を上記接着剤で接着しながら、複数
の上記発泡ガラス板20を並べて配置する。建築物の周
囲を囲むように、複数の発泡ガラス板20を配置した
後、その内側に鉄筋9を配設し、コンクリートを打設す
る。これにより、外周基礎の基礎部分1aと上記コンク
リートベタ基礎3が形成される。尚、この状態におい
て、外周基礎の上記基礎部分1aと上記コンクリートベ
タ基礎3の上面とは、略同一平面を形成しており、上記
鉄筋の一部9aが、該平面上に突出した状態となってい
る。
クリート8を打設し、該外周基礎配置面及び上記ベタ基
礎配置面の全体が覆われるように、上記防蟻性シート4
を敷く。次いで、上記外周基礎配置面に、隣接する発泡
ガラス板との接合部を上記接着剤で接着しながら、複数
の上記発泡ガラス板20を並べて配置する。建築物の周
囲を囲むように、複数の発泡ガラス板20を配置した
後、その内側に鉄筋9を配設し、コンクリートを打設す
る。これにより、外周基礎の基礎部分1aと上記コンク
リートベタ基礎3が形成される。尚、この状態におい
て、外周基礎の上記基礎部分1aと上記コンクリートベ
タ基礎3の上面とは、略同一平面を形成しており、上記
鉄筋の一部9aが、該平面上に突出した状態となってい
る。
【0018】次いで、上記発泡ガラス板2との間に、コ
ンクリート充填用の所定の空間が形成されるように、内
側型枠(合板等,図示せず)を設置する。そして、外側
型枠としては、上記発泡ガラス板2を用い、これらの間
にコンクリートを充填して外周基礎1の立ち上がり部1
bを形成する。このとき、充填されるコンクリートによ
りアンカーボルト7が固定されるようにしておく。そし
て、外周基礎1の天場均しを行うと共に、上記発泡ガラ
ス板2の外側面にモルタル等の仕上げ材により基礎仕上
げを行い、該外周基礎1上に土台5を設置する。そし
て、外周基礎1外側の土を埋め戻す。
ンクリート充填用の所定の空間が形成されるように、内
側型枠(合板等,図示せず)を設置する。そして、外側
型枠としては、上記発泡ガラス板2を用い、これらの間
にコンクリートを充填して外周基礎1の立ち上がり部1
bを形成する。このとき、充填されるコンクリートによ
りアンカーボルト7が固定されるようにしておく。そし
て、外周基礎1の天場均しを行うと共に、上記発泡ガラ
ス板2の外側面にモルタル等の仕上げ材により基礎仕上
げを行い、該外周基礎1上に土台5を設置する。そし
て、外周基礎1外側の土を埋め戻す。
【0019】以上のようにして構成された建築物の基礎
構造においては、外周基礎1の室外側に、気泡が独立気
泡である発泡ガラスからなる断熱層2が形成されている
ため、優れた基礎断熱、及び優れた防蟻ないし耐蟻性が
実現されている。従って、本基礎構造を適用することに
より、建築物の断熱性及び耐久性を簡単且つ確実に向上
させることができる。
構造においては、外周基礎1の室外側に、気泡が独立気
泡である発泡ガラスからなる断熱層2が形成されている
ため、優れた基礎断熱、及び優れた防蟻ないし耐蟻性が
実現されている。従って、本基礎構造を適用することに
より、建築物の断熱性及び耐久性を簡単且つ確実に向上
させることができる。
【0020】また、本形態の建築物の基礎構造において
は、上記断熱層2を軽量でサイズも小さい複数の発泡ガ
ラス板20を多数隣接配置して形成してあるため、施工
性にも非常に優れている。また、上記発泡ガラス板20
は、高強度であるにも拘わらずカッターで切断すること
ができるので、隙間のない断熱層2を容易に形成するこ
とができる。従って、白蟻の侵入を効果的に阻止するこ
とができ、断熱欠損のない断熱層を容易に形成すること
ができる。
は、上記断熱層2を軽量でサイズも小さい複数の発泡ガ
ラス板20を多数隣接配置して形成してあるため、施工
性にも非常に優れている。また、上記発泡ガラス板20
は、高強度であるにも拘わらずカッターで切断すること
ができるので、隙間のない断熱層2を容易に形成するこ
とができる。従って、白蟻の侵入を効果的に阻止するこ
とができ、断熱欠損のない断熱層を容易に形成すること
ができる。
【0021】また、上記外周基礎の立ち上がり部1bを
形成するための外側型枠として、上記断熱層2を形成す
るための発泡ガラス板20を利用しているため、作業が
簡素化され、また、発泡ガラス板20がそのまま断熱層
2として利用されるため、廃材の生成を減少させること
ができる。
形成するための外側型枠として、上記断熱層2を形成す
るための発泡ガラス板20を利用しているため、作業が
簡素化され、また、発泡ガラス板20がそのまま断熱層
2として利用されるため、廃材の生成を減少させること
ができる。
【0022】また、上記外周基礎1の内側地盤上に、該
外周基礎1と連続させてコンクリートベタ基礎3を形成
してあるため、外周基礎1の内側地盤上からの白蟻の侵
入も効果的に防止することができる。従って、本形態の
建築物の基礎構造は、総合的な防蟻性ないし耐蟻性に優
れたものとなっている。
外周基礎1と連続させてコンクリートベタ基礎3を形成
してあるため、外周基礎1の内側地盤上からの白蟻の侵
入も効果的に防止することができる。従って、本形態の
建築物の基礎構造は、総合的な防蟻性ないし耐蟻性に優
れたものとなっている。
【0023】また、上記コンクリートベタ基礎3の下に
防水性を備えた防蟻性シート4を敷設してあるため、コ
ンクリートベタ基礎3にクラックが発生した場合であっ
ても、該クラックからの白蟻の侵入を防止することがで
き、白蟻による食害を長期に亘って有効に防止すること
ができる。そして、基礎全体が、防蟻性ないし耐蟻性の
層に保護されているため、建築物全体の耐久性を向上さ
せることができる。また、上記断熱層2の下端と防蟻性
シート4とが接触させてあり、両者間の間に隙間が形成
されないようにしてあるので、白蟻の侵入防止効果がよ
り向上している。更に、上記外周基礎1に載置された土
台5も、耐蟻性を有しているため、更に耐蟻性に優れた
構造となっている。
防水性を備えた防蟻性シート4を敷設してあるため、コ
ンクリートベタ基礎3にクラックが発生した場合であっ
ても、該クラックからの白蟻の侵入を防止することがで
き、白蟻による食害を長期に亘って有効に防止すること
ができる。そして、基礎全体が、防蟻性ないし耐蟻性の
層に保護されているため、建築物全体の耐久性を向上さ
せることができる。また、上記断熱層2の下端と防蟻性
シート4とが接触させてあり、両者間の間に隙間が形成
されないようにしてあるので、白蟻の侵入防止効果がよ
り向上している。更に、上記外周基礎1に載置された土
台5も、耐蟻性を有しているため、更に耐蟻性に優れた
構造となっている。
【0024】本発明は、上述した実施形態に限定される
ことなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可
能である。例えば、上述の実施形態においては、鉄筋コ
ンクリート製の外周基礎1の外側に、該外周基礎1に接
触させて上記断熱層2が設けられているが、該外周基礎
1との間に他の断熱層を介在させてあっても良い。ま
た、上記断熱層2は、本実施形態におけるように一層か
らなるものであっても良く、同種のあるいは異種の発泡
ガラス板を積層させた複数の層からなるものであっても
良い。また、気泡が独立気泡である発泡ガラスからなる
断熱層の厚さは、寒冷地では厚くする等、特に制限され
ず適宜の厚さとすることができる。
ことなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可
能である。例えば、上述の実施形態においては、鉄筋コ
ンクリート製の外周基礎1の外側に、該外周基礎1に接
触させて上記断熱層2が設けられているが、該外周基礎
1との間に他の断熱層を介在させてあっても良い。ま
た、上記断熱層2は、本実施形態におけるように一層か
らなるものであっても良く、同種のあるいは異種の発泡
ガラス板を積層させた複数の層からなるものであっても
良い。また、気泡が独立気泡である発泡ガラスからなる
断熱層の厚さは、寒冷地では厚くする等、特に制限され
ず適宜の厚さとすることができる。
【0025】また、上記防蟻性シートは、防水性及び防
蟻性を備えたものである限り、上記防蟻性シートとは異
なる構成のものであっても良く、例えば、合成樹脂製シ
ートに防蟻性を有する薬剤を塗布したもの等であっても
良い。また、その厚みについても、白蟻の被害が多い地
域であるか否か等の諸条件を勘案して適宜の厚みとする
ことができる。また、施工の手順についても、建築物の
種類、敷地の条件等に応じて、また、施工の簡易のた
め、上述した施工手順とは異なる手順としても良い。
蟻性を備えたものである限り、上記防蟻性シートとは異
なる構成のものであっても良く、例えば、合成樹脂製シ
ートに防蟻性を有する薬剤を塗布したもの等であっても
良い。また、その厚みについても、白蟻の被害が多い地
域であるか否か等の諸条件を勘案して適宜の厚みとする
ことができる。また、施工の手順についても、建築物の
種類、敷地の条件等に応じて、また、施工の簡易のた
め、上述した施工手順とは異なる手順としても良い。
【0026】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の建築物の基礎構造によれば、断熱性及び耐蟻牲に優
れ、且つ施工性に優れた建築物の基礎構造を提供するこ
とができる。
明の建築物の基礎構造によれば、断熱性及び耐蟻牲に優
れ、且つ施工性に優れた建築物の基礎構造を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築物の基礎構造の一実施形態を示す
概略断面図である。
概略断面図である。
1 外周基礎
2 断熱層
20 発泡ガラス板
3 コンクリートベタ基礎
4 防蟻性シート
5 土台
6 仕上げ層
7 アンカーボルト
8 捨てコンクリート
9 鉄筋
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−310329(JP,A)
特開 平3−146337(JP,A)
特開 平8−253941(JP,A)
特開 平8−209713(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】 外周基礎の室外側に、気泡が独立気泡で
ある発泡ガラスからなる断熱層を設けた建築物の基礎構
造であって、上記 発泡ガラスは、その嵩密度が80〜150kg/m
3 であり、上記 断熱層は、上記外周基礎の地中埋設部分及び埋設さ
れていない部分に亘って設けられていることを特徴とす
る建築物の基礎構造。 - 【請求項2】 上記外周基礎の内側地盤上に、該外周基
礎と連続させてコンクリートベタ基礎を形成したことを
特徴とする請求項1記載の建築物の基礎構造。 - 【請求項3】 上記コンクリートベタ基礎の下に防水性
を備えた防蟻性シートを敷設したことを特徴とする請求
項2記載の建築物の基礎構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28688397A JP3377416B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 建築物の基礎構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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