JP3797908B2 - 防蟻構造及びその施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白蟻等の害虫から住宅等の建物を守る防蟻構造およびその施工方法に関する。
【0002】
【背景技術】
白蟻等の害虫から住宅を守る防蟻方法として、従来、土壌に防蟻剤を散布する方法がある。これは、土壌に薬物を散布し、浸透させる方法で、一般的に用いられている。
しかしながら、この方法は、土壌に直接薬物を浸透させるので、土中での防蟻剤の分散が比較的早く、薬効が持続しない。そのため、短い周期で土壌に防蟻剤を散布しなければならず、手間である。また、建物の施工時に防蟻剤を散布した場合では、土壌が乾燥するのを待たなければならないので、施工時間がかかる。そこで、近年では、防蟻剤を加圧注入させた防蟻シートを床材の下面に貼る方法がとられている。
【0003】
このように防蟻シートを床材の下面に貼る方法としては、特開2000−87363号公報や、特開2001−193181号公報に示されたものなどがある。
特開2000−87363号公報に示された防蟻構造は、防蟻シートを床根太の下面に貼り付けた構造であり、防蟻シートの端部がコンクリート基礎と床材との間に挟持されている。
また、特開2001−193181号公報に示された防蟻構造は、床材だけではなく、布基礎や束石などの構造部材の内側面および上面をも防蟻シートで覆い、この防蟻シートを防蟻剤入りの接着剤で前記構造部材に接合したものである。この構造では、基礎や束石なども防蟻シートで覆うので、白蟻などの害虫が土台や床材などの木材部分に上って来にくくなり、防蟻効果を高めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記各公報記載の防蟻構造によれば、いずれの場合でも、基礎と床材との間には床材側の防蟻シートが隙間なく挟持されているので、施工手順としては、あらかじめ工場等で防蟻シートを床材側に貼り付けておき、この後に床材を建設現場に搬入して基礎上に配置しなければならず、施工手順の自由度が低いという問題がある。
また、経時とともに防蟻シートの薬効が薄れた場合に一般的には、防蟻シートの貼り替えを行うが、基礎と床材との間に防蟻シートが挟持されていると、防蟻シートの貼り替えが困難であり、防蟻層を容易に形成することができないという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、防蟻構造を構築する際の作業手順に自由度を持たせることができ、作業を円滑に実施できる防蟻構造を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、基礎の上方に床材を配置した後でも、確実な防蟻層を容易に形成できる防蟻構造の施工方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明の請求項1に記載の防蟻構造は、後述する実施形態での符号を用いて説明すれば、建物の基礎(1)と、この基礎の上方に配置された床材(14)とを備え、前記基礎の内側表面(1B)と、前記基礎の上面(1A)と、前記床材の下面(14A)とには、前記隙間を残した状態で防蟻層(21)が形成されており、前記床材の下面(14A)に形成された前記防蟻層(21)と、前記基礎の上面(1A)に形成された前記防蟻層(21)との間には、隙間が設けられていることを特徴とする。
この構成の本発明では、基礎の上面と床材の下面との間に隙間があるので、この隙間を利用して作業することにより、建設現場で基礎の上方に床材を配置した後でも、基礎と床材との間に防蟻層が形成される。このため、工場等であらかじめ床材に防蟻層を形成しておくことと、建設現場で床材組み付け後に防蟻層を形成することとを、状況に応じて適宜変えればよく、作業手順の自由度が向上し、作業が円滑に実施されるようになる。以上により、本発明の最初の目的が達成される。
【0007】
なお、従来の各公報に記載の防蟻構造と同様に、基礎の上面と、床材の下面とに防蟻層が形成されているので、木材部分の防蟻効果が確実になり、また、基礎の内側表面にも防蟻層が形成されているので、白蟻が上って来にくいという作用効果も得られる。
【0008】
次に請求項2に記載の防蟻構造は、請求項1において、前記防蟻層は防蟻シート(26)で形成されていることを特徴とする。
この構成の本発明では、床材や基礎側に防蟻シートを貼付すればよいから、床材や基礎への防蟻剤散布の場合のように、散布後乾燥を待つ必要がなく、施工時間が短縮される。
【0009】
請求項3に記載の防蟻構造は、請求項2において、前記床材の下面に貼られた防蟻シートのうち、少なくとも前記基礎の上面に対向する部分は含浸性のシートで形成されていること特徴とする。
この構成の本発明では、前記基礎と前記床材との間の隙間を利用して、含浸性のシートに防蟻剤を含浸させることにより、防蟻剤の薬効が薄れやすい隙間周りでも再び防蟻層が形成される。
【0010】
請求項4に記載の防蟻構造の施工方法は、基礎と、この基礎の上方に配置された床材とを備えた建物に防蟻構造を構築するための防蟻構造の施工方法であって、前記基礎と前記床材との間に隙間が設けられるように前記床材を前記基礎の上方に配置し、この後に前記基礎の内側から前記隙間に向かって防蟻剤を吹き付けることにより、前記基礎の内側表面と、前記基礎の上面と、床材の下面とに防蟻層をそれぞれ形成するとともに、前記床材の下面に形成された前記防蟻層と、前記基礎の上面に形成された前記防蟻層との間に前記隙間が設けられた状態を維持することを特徴とする。
この構成の本発明では、基礎の上面と床材の下面との間に隙間が設けられているため、基礎の上方に床材を配置した後でも、隙間に向かって防蟻剤を吹き付けることにより防蟻層が確実かつ容易に形成される。
以上により、本発明の他の目的が達成されるようになる。
【0011】
請求項5に記載の防蟻構造の施工方法は、請求項4において、前記防蟻剤を吹き付ける角度(α)は前記床材の下面に対して30度以内であることを特徴とする。
この構成の本発明では、床材と基礎との間の隙間に向かって浅い角度で吹き付けることにより、むらのない防蟻層が形成される。ここで、防蟻剤を吹き付ける角度を0度としたときも、基礎と床材との間の隙間に向かって真横から吹き付けることとなるので、良好な防蟻層が形成される。しかし、防蟻剤を吹き付ける角度が30度以上である場合には、防蟻剤が基礎と床材との間の隙間から奥側まで入り込みにくくなり、防蟻層の形成が不十分になる可能性がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係る防蟻構造の断面図が示されている。
この防蟻構造は、建物の基礎1と、この基礎1の上方に建てられた建物本体11と、基礎1および建物本体11の間に形成された防蟻層21とを備えて構成されている。
【0013】
基礎1は、コンクリートの現場打設や、あらかじめ工場で形成されたプレキャスト基礎を現場で組み合わせる方法などにより形成された一般的な布基礎等である。
建物本体11は、パネル工法により組み立てられ、基礎1の上方に配置された土台15と、基礎1上であって、左右の土台15の間に配置された床パネル16と、この床パネル16の端部および土台15にまたがるように立設された壁パネル13とを備えている。本実施形態では、土台15と床パネル16とで本発明に係る床材14を構成している。
【0014】
基礎1と床材14との間にはスペーサ31が設けられている。スペーサ31は、強化プラスチックや硬質ゴムなどの材料からなり、図2の斜視図に示すように、一辺縁を基礎1の外側に合わせてかつ所定間隔をあけて複数配置されている。このように所定間隔をあけて配置されたスペーサ31により、基礎1と床材14との間には隙間32が形成されている。この隙間32は、後述するように、防蟻層21を形成するのに利用される他、床下の通風口としての役割を果たす。また、スペーサ31は、コンクリート製の基礎1と木材製の床材14との温度差による結露を防ぐという効果もある。
【0015】
防蟻層21は、床材14の床材下面14Aに形成された床下防蟻層22と、基礎1の上部に形成された基礎防蟻層23とを備えている。
床下防蟻層22は、床材14の床材下面14Aの全面に形成されている。基礎防蟻層23は、基礎1の基礎上面1Aを覆う上面防蟻部24と、基礎1の基礎内側表面1Bの上部を覆う内側表面防蟻部25とが連続した一枚の防蟻シート26で一体的に形成されている。
床下防蟻層22および基礎防蟻層23は、不織布などの含浸性を有するシートに防蟻剤を含浸させた防蟻シート26で形成される。防蟻剤としては、フィトンチッド等の植物抽出成分を主とした薬剤など、環境に配慮したものを選出するとよい。
【0016】
防蟻層21を形成するにあたっては、例えば以下のような方法がある。
(1)第一の方法としては、床材14を基礎1上に載置する前に、建設現場において基礎1の基礎上面1Aおよび基礎内側表面1Bに、防蟻剤が含浸された防蟻シート26で基礎防蟻層23を形成しておく。
一方、建設現場もしくは工場では、あらかじめ土台15の下面および床パネル16の下面のそれぞれに防蟻シート26を貼り付けておき、床下防蟻層22を形成しておく。
次いで、基礎1の基礎上面1A(上面防蟻部24)上にスペーサ31を所定間隔で配置し、この上に土台15をアンカーボルトを使用して固定し、さらに床パネル16を配置する。これにより、隙間32を残した状態で防蟻層21を形成する。(図1、図2参照)
【0017】
(2)第二の方法としては、基礎1の上にスペーサ31を介して床材14を設置し、その後に防蟻シート26で防蟻層21を形成する。
すなわち、建設現場において、基礎1の基礎上面1Aにスペーサ31を配置し、その上に床材14(土台15および床パネル16)を配置する。この後に、防蟻シート26を基礎1の上部と、床材14の床材下面14Aとに貼り付け、防蟻層21を形成する。この際、基礎1の基礎上面1Aと、これに対向した床材下面14Aの部分とには、隙間32に防蟻シート26を挿入し、適宜な治具等を用いて貼り付ける。なお、この方法の場合には、スペーサ31の下面と基礎上面1Aとの間、およびスペーサ31の上面と床材下面14Aとの間には、防蟻シート26が貼付されないが、スペーサ31の周囲が確実に防蟻シート26で覆われるので、防蟻効果上特に問題はない。
【0018】
(3)さらに第三の方法としては、含浸性のシートを基礎1と床材14とに貼り付け、その後で防蟻剤を吹き付けることにより防蟻層21を形成する。
すなわち、基礎1の基礎上面1Aおよび基礎内側表面1Bと、床材14の床材下面14Aとに上記(1)もしくは(2)の方法で、前記防蟻シート26の代わりに含浸性のシートを貼り付ける。その後、図3に示すように、基礎1の内側から噴霧器33によって防蟻剤を含浸性のシートに吹き付ける。
このとき、隙間32の部分においては、床材14の床材下面14Aと、噴霧器33の吹き付け方向とがなす角度αが30度以内になるように噴霧器33の角度αを調節し、基礎1と床材14との間の隙間32に向かって吹き付ける。この角度αが0度の場合でも、基礎防蟻層23と床下防蟻層22とに向かって真横から防蟻剤を吹き付けることとなり、防蟻層21の奥まで防蟻剤が含浸する。しかし、防蟻剤を吹き付ける角度αが30度より大きくなった場合は、基礎1の内側が邪魔になるため、噴霧器33が隙間32に向かって良好に吹き付けることができない。このため防蟻層21の奥側には、十分に防蟻剤が吹き付けられず、上面防蟻部24および床下防蟻部22の端部側に確実に防蟻層21を形成できない可能性がある。
【0019】
以上、建物を新築する場合について述べたが、次に、建物を新築した後、経時とともに防蟻層21に含浸させた防蟻剤の薬効が薄れた場合について説明する。経時とともに防蟻層21の薬効が薄れた場合、基礎1上には建物本体11がすでに組まれているため、床下空間内において、基礎1の内側から、基礎1と床材14との取り合い部分に防蟻剤を吹き付ける。防蟻剤の吹きつけにあたっては、前記(3)の方法と同様に、基礎1および床材14の間の隙間32に向けて吹き付ける。基礎1と床材14との取り合い部分に吹き付けるのは、この取り合い部分が通風口にもなっているからであり、防蟻剤の薬効の薄れ具合が他の部分に比べて著しいからである。この作業を行うことにより、防蟻剤が基礎防蟻層23と床下防蟻層22とに含浸され、基礎1と床材14との間に再び防蟻層21が形成される。ただし、基礎1と床材14との取り合い部分だけでなく、基礎1の内側から噴霧器33で床材下面14Aの全面に防蟻剤を吹き付けてもよい。また、このような方法では、防蟻剤の含浸により防蟻層21を再生させるため、新築の段階では、含浸性を有するシートであらかじめ防蟻層21を形成しておく必要がある。
【0020】
本実施形態によれば、以下の効果がある。
すなわち、建物の基礎1と、この基礎1の上方に配置された床材14との間に、スペーサ31によって隙間32が形成されているので、建設現場で基礎1の上方に建物本体11を組んだ後でも、この隙間32を利用して作業することにより、基礎1と床材14との間に防蟻層21を形成することができるし、あらかじめ床パネル16の下面に床下防蟻層22を形成しておくことにより、この床パネル16を設置することで、基礎1側の基礎防蟻層23と合わせて、防蟻層21を形成できる。このように、防蟻層21を形成するための作業手順を適宜変更できるので、建設現場での作業手順に自由度を持たせることができ、作業を円滑に実施できる。
【0021】
特に、基礎1と床材14との間に隙間32が設けられていることにより、新築時には、建物本体11の施工を行っている間に並行して防蟻層21の設置作業をすることができる。また、改築の時も床下から隙間32に向かって作業することにより防蟻層を再び形成できる。
【0022】
(3)の防蟻層21の形成方法によれば、防蟻層21は含浸性のシートで形成されているので、シートを基礎1側と床材14側とに貼り付けた後に防蟻剤を吹き付けることにより、防蟻層21を容易に形成できる。
従って、薬効が薄れた場合にも、防蟻シート26の貼り替えを行うことなく、防蟻剤を含浸させることができるので、大がかりな改修工事を必要とせず、防蟻剤の薬効を持続させることができる。この作業を行うことにより、本来防蟻層21の薬効持続期間は通常約10年であるが、さらに薬効を持続させることができ、建物本体11の改装時に有益である。
【0023】
この際、隙間32に向かって防蟻剤を吹き付けることにより、基礎1と床材14との取り合い部分、すなわち、薬効が薄れやすい部分にも、基礎1側と床材14側とに防蟻剤を良好に含浸させることができ、基礎防蟻層23と床下防蟻層22との両方を確実かつ容易に形成することができる。
【0024】
さらに、床材14の床材下面14Aに対して30度以内の角度から隙間32に向かって防蟻剤を吹き付けるので、基礎1側と床材14側とに確実に防蟻剤を吹き付けることができ、防蟻剤を防蟻層21の奥側まで、むらなく効率よく含浸させることができ、防蟻層21を一層良好に形成できる。
【0025】
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、床下防蟻層22は、床材14の床材下面14Aの全面に形成され、基礎防蟻層23の内側表面防蟻部25は、基礎1の上部にのみ形成されたが、本発明では床下防蟻層22を床材14の床材下面14Aのうち、基礎1の基礎上面1Aに対向する部分のみに設けてもよいし、内側表面防蟻部25を基礎内側表面1Bの全面に設けてもよい。
【0026】
前記実施形態では防蟻シート26が含浸性を有していたが、例えば、前記(1)、(2)の防蟻層21の形成方法で用いられる防蟻シート26としては、あらかじめ防蟻剤が加圧注入されたシートのように、含浸性を持たないものでもよい。
また、防蟻シート26や含浸性を有するシートを用いて防蟻層21を形成せず、基礎上面1Aと床材下面14Aとに直に防蟻剤を塗布するようにしてもよい。いずれの場合も、建物を組んだ後でも、基礎1と床材14との間の隙間32を利用してこの隙間32に臨む部分の防蟻層21を形成できるので、本発明の最初の目的を達成できる。
【0027】
そして、本発明の防蟻構造の施工方法としては、床下において、隙間32に向かって防蟻剤を吹き付ければよく、前記(3)の方法のように、含浸性のシートを用いるか否かは任意である。
【0028】
また、基礎防蟻層23では、上面防蟻部24と内側表面防蟻部25とが連続した一枚の防蟻シート26で形成されていたが、各上面防蟻部24,表面内側防蟻部25を別々の防蟻シート26で形成し、お互いを基礎1の角で密着するように設置してもよい。
【0029】
また、本発明の防蟻構造およびその施工方法を適用する建物としては、前記実施形態のようなパネル工法で建てられた建物に限定されず、在来工法など、その他の建築工法で建てられて建物にも適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
このような本発明の防蟻構造によれば、防蟻層を基礎の上面と、基礎の内側表面と、床材の下面とに隙間を設けて形成したので、この隙間を利用して作業することにより、基礎と床材とを設置後に防蟻層を形成することができ、作業手順に自由度を持たせることができ、作業を円滑に実施できるという効果がある。
【0031】
また、防蟻層を防蟻シートで形成した場合には、防蟻剤散布による施工方法のように乾燥を待つ必要がなく、施工時間が短縮できるという効果がある。
【0032】
そして、防蟻シートを含浸性を有するシートで構成した場合には、防蟻層の薬効が薄れた時にも、防蟻剤を含浸させることにより再び防蟻層を形成することができるという効果がある。
【0033】
また、本発明の防蟻構造の施工方法によれば、基礎と床材との間の隙間に向かって防蟻剤を吹き付けることにより防蟻層を形成することができるので、基礎の上方に床材を配置した後でも確実な防蟻層を容易に形成できるという効果がある。
【0034】
この際、防蟻剤を吹き付ける角度を床材の下面に対して30度以内に調節すれば、基礎と床材との間の隙間に向かって吹き付けることができ、むらのない防蟻層を形成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる防蟻構造の全体を示す断面図である。
【図2】前記実施形態の斜視図である。
【図3】前記実施形態での防蟻剤を吹き付ける作業を示した図1の拡大図である。
【符号の説明】
1…基礎、14…床材、21…防蟻層、22…床下防蟻層、23…基礎防蟻層、31…スペーサ、32…隙間。

Claims (5)

  1. 建物の基礎と、この基礎の上方に配置された床材とを備え、前記基礎の内側表面と、前記基礎の上面と、前記床材の下面とには、防蟻層がそれぞれ形成されており、前記床材の下面に形成された前記防蟻層と、前記基礎の上面に形成された前記防蟻層との間には、隙間が設けられていることを特徴とする防蟻構造。
  2. 請求項1に記載の防蟻構造において、前記防蟻層は防蟻シートで形成されていることを特徴とする防蟻構造。
  3. 請求項2に記載の防蟻構造において、前記床材の下面に貼られた前記防蟻シートのうち、少なくとも前記基礎の上面に対向する部分は含浸性のシートで形成されていること特徴とする防蟻構造。
  4. 基礎と、この基礎の上方に配置された床材とを備えた建物に防蟻構造を構築するための防蟻構造の施工方法であって、
    前記基礎と前記床材との間に隙間が設けられるように前記床材を前記基礎の上方に配置し、この後に前記基礎の内側から前記隙間に向かって防蟻剤を吹き付けることにより、前記基礎の内側表面と、前記基礎の上面と、前記床材の下面とにそれぞれ防蟻層を形成するとともに、前記床材の下面に形成された前記防蟻層と、前記基礎の上面に形成された前記防蟻層との間に前記隙間が設けられた状態を維持することを特徴とする防蟻構造の施工方法。
  5. 請求項4に記載の防蟻構造の施工方法において、前記防蟻剤を吹き付ける角度は前記床材の下面に対して30度以内であることを特徴とする防蟻構造の施工方法。
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