JP3994307B2 - 建物の防蟻構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建物の断熱基礎に使用される断熱材の内部をシロアリが通過して軸組や床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻構造及び防蟻工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物における従来のシロアリ防除技術としては、例えば、(1) 建物の床下の地盤(土壌)と、地面から1m以内の木部とを薬剤で処理する方法や、(2) シロアリの活動をモニタリングしながら、侵入してきたシロアリに少量の薬剤を含む毒餌を摂食させて根絶するベイト工法(レスケミカル法)等が知られている。
【0003】
しかしながら、上記のような従来例(1) においては、薬剤に起因する化学物質過敏症等の問題があり、即ち、建物内の環境が化学物質によって汚染されるという問題点がある。
【0004】
また、従来例(2) においては、シロアリに毒餌を摂食させ、コロニー全体の活力を衰退させることを目的とするので、その開始から終了までに少なくとも数カ月〜2年程度の長期間を要するという問題点がある。
【0005】
そこで、これらの問題が発生しないように、(3) 薬剤を全く使用しない、ステンレスメッシュや破砕石等の物理的なバリアーを構築する物理的工法(ケミカルフリー法)等が提案されている。この物理的工法に使用されるバリアー材としては、例えば、特許第2652902号公報及び特表平8−506868号公報に開示されているように、シロアリの分泌物に耐性で且つ少なくとも約70のショア硬度を有する耐腐食性材料の編み目シートからなり、この編み目の孔がいずれの方向においても制御すべきシロアリ種の頭部横断面の最大寸法より小径であるシロアリバリアー材等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来例(3) においては、断熱基礎等に使用される断熱材の内部をシロアリが通過するのを防止することについて開示されていない。
【0007】
この発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、断熱基礎に使用される断熱材の内部をシロアリが通過して軸組や床組へ侵入するのを物理的に防止できる建物の防蟻構造及び防蟻工法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の建物の防蟻構造は、建物の外周部分に施工された布基礎の立ち上がり部の外側面に横方向に相隣接して密着した断熱材の内部を、シロアリが通過して軸組及び床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻構造であって、前記断熱材の外側面に、前記シロアリの分泌物に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を上端が地上の所定高さより高い位置になるようにそれぞれ取付け、これら相近接する被覆用のシート材間の隙間を閉塞するようにして更に接合部用のシート材を取付けると共に、前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシート材の下端と、前記布基礎との隙間を閉塞するようにして更に下端部用のシート材を取付け、前記立ち上がり部に設けた床下換気口と連通する換気口を前記断熱材に形成すると共に、前記換気口の内周面を被覆するようにして更に換気口部用のシート材を取付けたものである。
【0009】
請求項2の建物の防蟻構造は、前記断熱材により形成された出隅における前記布基礎と前記下端部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に出隅下端部用のシート材を取付けたものである。
【0010】
請求項3の建物の防蟻構造は、前記断熱材により形成された入隅において前記下端部用のシート材の下方を折り畳むようにして取付けたものである。
【0011】
請求項4の建物の防蟻構造は、前記被覆用のシート材の上端及び前記接合部用のシート材の上端と、前記立ち上がり部との隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシート材を取付けたものである。
【0012】
請求項5の建物の防蟻構造は、建物の少なくとも基礎スラブの外側面及びこの外側面の下端に形成した突出部に横方向に相隣接して密着した断熱材の内部を、シロアリが通過して軸組及び床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻構造であって、前記断熱材の外側面に、前記シロアリの分泌物に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を上端が地上の所定高さより高い位置になるようにそれぞれ取付け、これら相近接する被覆用のシート材間の隙間を閉塞するようにして更に接合部用のシート材を取付けると共に、前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシート材の下端と、前記突出部との隙間を閉塞するようにして更に下端部用のシート材を取付け、前記立ち上がり部に設けた床下換気口と連通する換気口を前記断熱材に形成すると共に、前記換気口の内周面を被覆するようにして更に換気口部用のシート材を取付けたものである。
【0013】
請求項6の建物の防蟻構造は、前記被覆用のシート材の上端及び前記接合部用のシート材の上端と、前記基礎スラブ又はこの基礎スラブの外周部分に立設された立ち上がり部との隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシート材を取付けたものである。
【0014】
請求項7の建物の防蟻構造は、少なくとも前記立ち上がり部の天端に、前記上面部用のシート材の上からならしモルタルを施工したものである。
【0015】
請求項8の建物の防蟻構造は、少なくとも前記基礎スラブの上面の外周部分に、前記上面部用のシート材の上からならしモルタルを施工したものである。
【0016】
請求項9の建物の防蟻構造は、前記断熱材により形成された入隅における前記立ち上がり部と前記上面部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に入隅上面部用のシート材を取付けたものである。
【0017】
請求項10の建物の防蟻構造は、前記断熱材により形成された入隅における前記基礎スラブと前記上面部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に入隅上面部用のシート材を取付けたものである。
【0018】
請求項11の建物の防蟻構造は、前記断熱材により形成された出隅において前記上面部用のシート材の上方を折り畳むようにして取付けたものである。
【0020】
請求項12の建物の防蟻構造は、前記被覆用のシート材の前記換気口に面する内周端に突出片を形成すると共に、この突出片を前記床下換気口の内周面に取付けたものである。
【0021】
請求項13の建物の防蟻構造においては、前記シート材が、少なくともいずれかの方向において前記シロアリの頭部横断面の最大寸法の2倍以下の寸法である複数のアンカー孔を有する。
【0022】
請求項14の建物の防蟻構造は、前記シート材の上から繊維配合モルタルを塗布したものである。
【0023】
請求項15の建物の防蟻構造においては、前記繊維配合モルタルに含まれる繊維がポリプロピレンからなる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図13に示すように、第1実施形態に係る建物Aの防蟻構造は、例えば、建物Aの外周部分に施工された布基礎1の立ち上がり部2の外側面2aに横方向に相隣接して密着した断熱材3の内部を、シロアリ4が通過して軸組B及び床組Cへ侵入するのを物理的に防止するものであって、断熱材3の外側面3a全体に、シロアリ4の分泌物に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のステンレスメッシュ(シート材)5をそれぞれ取付け、これら相近接する被覆用のステンレスメッシュ5間の隙間6を閉塞するようにして更に接合部用のステンレスメッシュ(シート材)7を取付けると共に、被覆用のステンレスメッシュ5の下端5d及び接合部用のステンレスメッシュ7の下端7dと、布基礎1のベース部8等との隙間9を閉塞するようにして更に下端部用のステンレスメッシュ(シート材)10を取付けたものである。
【0039】
布基礎1は、図1及び図2に示すように、建物Aの外周部分に施工され、立ち上がり部2とベース部8とから横断面が例えば逆T字状に形成されている。
【0040】
断熱材3は、図5乃至図7に示すように、例えば矩形板状の合成樹脂発泡体等から構成され、立ち上がり部2の外側面2aに横方向に相隣接して密着している。なお、この実施形態においては、断熱材3と立ち上がり部2がほぼ同じ高さに形成されているが、これに限定されるものではなく、断熱材3の高さ寸法や立ち上がり部2への密着高さ等は必要に応じて適宜変更可能である。
【0041】
シロアリ4とは、ゴキブリに近縁の社会生活をする不完全変態の昆虫であって、シロアリ目(等翅類)Isopteraの総称である。このようなシロアリ4としては、例えば、ヤマトシロアリやイエシロアリ等の各種のシロアリが挙げられる。また、このシロアリ4は、図3に示すように、非変形性の堅い頭部4aを有する一方、比較的柔らかくて弱い体部4bを有している。
【0042】
ステンレスメッシュ5,7,10は、図4に示すように、シロアリ4の分泌物に耐性で且つ少なくとも約70のショア硬度を有する耐腐食性材料であるステンレス鋼ワイヤー11等から製織されて複数の編み目(アンカー孔)12を有している。このようなステンレスメッシュ5等としては、例えば、「ターミーメッシュ(TERMI−MESH)」(商品名、ターミーメッシュ・オーストラリア社製)等を好適に使用することができる。
【0043】
なお、シロアリバリアー材として使用されるシート材としては、このようなステンレスメッシュ5等に限定されるものではなく、シロアリ4から放出されるギ酸等の分泌物に耐性で且つシロアリ4が噛み砕くことができない硬さ、好ましくは少なくとも約70のショア硬度を有すると共に、使用環境下で数十年の耐用年数を有する耐腐食性材料で構成されていれば、種々のものを使用することができる。このようなシート材としては、例えば、セラミックス、ガラス、合成樹脂等の繊維、フィラメント、ストランド等から製織又は製編等されたシートや不織布、あるいは金属板、金属シート等が挙げられる。
【0044】
被覆用のステンレスメッシュ5は、図5に示すように、例えば、工場等であらかじめ断熱材3の外側面3aに熱融着により取付けられている。
【0045】
接合部用のステンレスメッシュ7は、図6乃至図9に示すように、相近接する被覆用のステンレスメッシュ5間の隙間6を閉塞するようにして接着モルタル等で取付けられている。図8及び図9に示すように、断熱材3により形成された出隅Dや入隅Eの隙間6においては、接合部用のステンレスメッシュ7をL字形に取付けておくのが望ましい。
【0046】
下端部用のステンレスメッシュ10は、図2、図6、及び図10乃至図13に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5の下端5d及び接合部用のステンレスメッシュ7の下端7dと、布基礎1の例えばベース部8等との隙間9を閉塞するようにしてL字形に接着モルタル等で取付けられている。なお、断熱材3がベース部8に密着しておらず、隙間9が大きい場合でも、この隙間9を閉塞するようにして下端部用のステンレスメッシュ10を適宜の横断面形状でベース部8又は立ち上がり部2に取付けておけばよい。
【0047】
ここで、シート材がステンレスメッシュ5等のように可撓性を有する場合は、建築現場での賦形等が可能であるので、シート材を建築現場で取付ける際の施工が簡単であるという利点がある。また、被覆用のシート材を工場等であらかじめ断熱材3に熱融着等により取付ける際には、ロール状等のものから簡単に且つ連続して取付け可能であるという利点がある。なお、可撓性を有しない場合は、工場生産等により、シート材を取付けようとする箇所の形状に合わせてあらかじめ適宜の形状に製造しておけばよい。
【0048】
また、シート材が編み目12等の複数のアンカー孔を有する場合は、被覆用のシート材を断熱材3に熱融着等により取付ける際、又は、接合部用及び下端部用のシート材を布基礎1等に接着モルタル等で取付ける際に、アンカー効果によってシート材をより強固に一体化又は取付け可能であるという利点がある。なお、複数のアンカー孔を有するシート材としては、ステンレスメッシュ5等の他、例えば各種のラス網やパンチングメタル等が挙げられる。
【0049】
この場合、アンカー孔の寸法が、少なくともいずれかの方向において白アリ4の頭部4aの横断面の最大寸法Hの2倍以下である時には、シロアリ4の頭部4aが通り抜けないか又は頭部4aが通り抜けても柔らかい体部4b等がアンカー孔に接触するような寸法であり、シロアリ4がそれを嫌うので、シロアリ4がシート材を通り抜けるのを阻止することができる。また、アンカー孔の寸法を比較的大きくできるためにシート材の材料コストを低減化できると共に、寸法精度も低くてよいために製造も簡単であるという利点がある。
【0050】
なお、最大寸法Hは、例えばイエシロアリの職蟻で1.1〜1.25mm程度、ヤマトシロアリの職蟻で1.0〜1.2mm程度であるので、ヤマトシロアリが生息する地域では、アンカー孔の寸法を少なくともいずれかの方向において2.0mm程度以下としておくのが望ましい。このアンカー孔の形状は特に限定されるものではなく、矩形状や円状等の適宜の形状とすることができる。要するに、アンカー孔の寸法が、いずれか一方向、あるいは2以上の方向において2H以下であればよい。
【0051】
このように、被覆用のステンレスメッシュ5を断熱材3の外側面3aに取付けておくと共に、接合部用のステンレスメッシュ7及び下端部用のステンレスメッシュ10を上記のように取付けておけば、シロアリ4が地盤13等から断熱材3に侵入できないので、この断熱材3の内部を通過して軸組Bや床組Cへ侵入するのを防止できるという利点がある。
【0052】
なお、出隅Dにおいては、図11に示すように、下端部用のステンレスメッシュ10の下方に縦方向に切込みを入れて直角に折曲した状態で取付けたり、あるいはステンレスメッシュ10の側端の上方同士を直角に突き合わせるようにして取付けたりしておけばよいが、ベース部8等と下端部用のステンレスメッシュ10との隙間14を閉塞するようにして、ステンレスメッシュ5等と同様に構成された出隅下端部用のステンレスメッシュ(シート材)15を接着モルタル等で更に取付けておけば、出隅Dの下端からのシロアリ4の侵入を確実に防止できるという利点がある。
【0053】
出隅下端部用のステンレスメッシュ15の構成としては、図11及び図12に示すように、例えば、平面視がL字状の閉塞片16と、この閉塞片16の内端に立設された少なくとも1つの取付片17とを備えたもの等が挙げられる。取付片17は、例えば、矩形状のステンレスメッシュ15の所定位置に切込みを入れ、上方に折曲等することによって形成できる。
【0054】
また、入隅Eにおいても、下端部用のステンレスメッシュ10の側端の上方同士を直角に突き合わせると共に、側端の下方同士を所定範囲重合するようにして取付けたりしておいてもよいが、図13に示すように、ステンレスメッシュ10の下方を折り畳むようにして接着モルタル等で取付けておけば、ステンレスメッシュ10を入隅Eにおいて連続施工できると共に、入隅Eの下端に隙間が形成されることもないという利点がある。
【0055】
ここで、図1、図2、図6、図10、及び図14乃至図17に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5の上端5c及び接合部用のステンレスメッシュ7の上端7cと、立ち上がり部2との隙間18を閉塞するようにして、ステンレスメッシュ5等と同様に構成された上面部用のステンレスメッシュ(シート材)19を接着モルタル等で更に取付けておけば、シロアリ4が万一、地盤13から断熱材3の外側面3aの上方まで登った場合でも、断熱材3を確実に保護できるという利点がある。
【0056】
上面部用のステンレスメッシュ19は、断熱材3の上面3eを確実に保護できるように、逆L字形に取付けておくのが望ましい。また、出隅Dにおいては、既述の入隅Eの下端部と同様、上面部用のステンレスメッシュ19の側端の下方同士を直角に突き合わせると共に、側端の上方同士を所定範囲重合するようにして取付けたりしておいてもよいが、図14乃至図16に示すように、ステンレスメッシュ19の上方を折り畳むようにして取付けておけば、ステンレスメッシュ19を出隅Dにおいて連続施工できると共に、出隅Dの上端に隙間が形成されることもないという利点がある。
【0057】
更に、入隅Eにおいては、既述の出隅Dの下端部と同様、図17に示すように、上面部用のステンレスメッシュ19の上方に縦方向に切込みを入れて直角に折曲した状態で取付けたり、あるいはステンレスメッシュ19の側端の下方同士を直角に突き合わせるようにして取付けたりしておけばよいが、立ち上がり部2と上面部用のステンレスメッシュ19との隙間20を閉塞するようにして、ステンレスメッシュ5等と同様に構成された入隅上面部用のステンレスメッシュ(シート材)21を接着モルタル等で更に取付けておけば、断熱材3を確実に保護できるという利点がある。入隅上面部用のステンレスメッシュ21の構成としては、例えば、出隅下端部用のステンレスメッシュ15と同様の閉塞片16と少なくとも1つの取付片17とを備えたもの等が挙げられる。
【0058】
図18に示すように、立ち上がり部2に設けた例えば凹状の床下換気口24においては、この床下換気口24と連通する換気口25を断熱材3に形成し、被覆用のステンレスメッシュ5における換気口25の正面部分を切除等しておくと共に、換気口25の内周面25gを被覆するようにして、ステンレスメッシュ5等と同様に構成された換気口部用のステンレスメッシュ(シート材)27を接着モルタル等で更に取付けておけば、断熱材3の換気口25の部分を確実に保護できるという利点がある。
【0059】
換気口部用のステンレスメッシュ27の構成としては、例えば、床下換気口24の内周面24g及び換気口25の内周面25gに接着モルタル等で取付けられるコ字形の閉塞片28と、この閉塞片28の外端に側方又は下方に突設されて被覆用のステンレスメッシュ5に接着モルタル等で取付けられる3つの取付片29とからなるもの等が挙げられる。
【0060】
換気口25は、被覆用のステンレスメッシュ5を断熱材3に取付ける前又は取付けた後、この断熱材3における床下換気口24の正面部分を切除等することにより形成すればよい。被覆用のステンレスメッシュ5における換気口25の正面部分は、換気口25の形成と同時又は形成した後に切除等すればよい。
【0061】
この場合、図19及び図20に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5の所定位置に切込み30を入れると共に、不要部分31を切除等して、被覆用のステンレスメッシュ5の換気口25に面する内周端5gに例えば3つの突出片32を形成すると共に、これら突出片32を床下換気口24の内周面24gに取付けておけば、換気口部用のステンレスメッシュ27の材料コストを低減化できるという利点がある。なお、突出片32の形状や数は特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更可能である。また、換気口部用のステンレスメッシュ27は、閉塞片28をL字形に形成又は折曲する等、断熱材3の換気口25の内周面25gにおける露出部分の形状に合わせて構成すればよい。
【0062】
被覆用のステンレスメッシュ5、接合部用のステンレスメッシュ7、下端部用のステンレスメッシュ10、出隅下端部用のステンレスメッシュ15、上面部用のステンレスメッシュ19、入隅上面部用のステンレスメッシュ21、換気口部用のステンレスメッシュ27、及び被覆用のステンレスメッシュ5の突出片32等の上からは、図1及び図2に示すように、外装仕上げモルタルとして繊維配合モルタル33を塗布しておくのが望ましい。
【0063】
繊維配合モルタル33は、少なくともセメントと細骨材と適宜の繊維を含有しており、所定量の水を配合、混練した状態で塗布される。繊維としては、例えば、ガラス繊維、セラミックス繊維、金属繊維等の無機繊維、ナイロン繊維、サラン繊維、ビニロン繊維、ビスコース繊維等の合成繊維等が挙げられ、各種の繊維を単独で又は2種以上を混合して使用できる。このうち、ポリプロピレン繊維を使用した場合には、モルタルの混練時や塗布時における作業性が良好であると共に、材料コストを低減化できるという利点がある。
【0064】
なお、繊維のサイズは特に限定されるものではないが、長さ2〜30mm、幅0.1〜2mm、厚さ20〜60μmのやや扁平形状をしたものが施工作業上好適であり、また仕上がり性能も良好である。また、配合については、セメント及び細骨材100重量部に対し、繊維5重量部以下が好適であり、必要に応じて減水剤、混和材、充填材、ポリマー等を添加してもよい。例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)やポリビニル酢酸(PVAc)等の合成ポリマー等をベースとするセメント接着剤を添加してもよいし、あるいはこのセメント接着剤よりセメント含有量が低いポリマーセメントと細骨材との混合物を添加してもよく、この場合には、強度、耐クラック性、接着性、水密性、耐磨耗性等をより向上できるという利点がある。
【0065】
更に、繊維配合モルタル33には、必要に応じてシロアリ忌避剤を添加してもよく、この場合には、シロアリ4により噛み破られる可能性をより低減化できるという利点がある。なお、シロアリ忌避剤としては、例えば、亜鉛、銅、亜鉛化合物、銅化合物等が挙げられる。
【0066】
このように、繊維配合モルタル33を塗布しておけば、通常のモルタルに比べて面強度を向上できるので、ひび割れの発生を防止又は低減化できるという利点がある。また、ひび割れが発生した場合でも、そのひび割れ幅は非常に小さいので、シロアリ4がひび割れに侵入することもない。
【0067】
次に、上記のような防蟻構造を施工するための防蟻工法について説明する。
この防蟻工法においては、図5乃至図7に示すように、例えばまず、施工される立ち上がり部2の外側面2aに、被覆用のステンレスメッシュ5をあらかじめ外側面3a全体に熱融着等により取付けた断熱材3を、横方向に相隣接させた状態で立ち上がり部2の打設と同時に密着させる。
【0068】
次いで、図7乃至図9に示すように、相近接する被覆用のステンレスメッシュ5間の隙間6を閉塞するようにして更に接合部用のステンレスメッシュ7を接着モルタル等で取付けた後、図6及び図10乃至図13に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5の下端5d及び接合部用のステンレスメッシュ7の下端7dと、布基礎1のベース部8等との隙間9を閉塞するようにして更に下端部用のステンレスメッシュ10を接着モルタル等で取付ける。図11及び図12に示すように、出隅下端部用のステンレスメッシュ15も必要に応じて接着モルタル等で取付ける。
【0069】
また、接合部用のステンレスメッシュ7を取付けた後においては、図6、図10、及び図14乃至図17に示すように、必要に応じて、被覆用のステンレスメッシュ5の上端5c及び接合部用のステンレスメッシュ7の上端7cと、立ち上がり部2との隙間18を閉塞するようにして更に上面部用のステンレスメッシュ19を接着モルタル等で取付ける。図17に示すように、入隅上面部用のステンレスメッシュ21も必要に応じて接着モルタル等で取付ける。
【0070】
ここで、図10に示すように、接合部用のステンレスメッシュ7、下端部用のステンレスメッシュ10、及び上面部用のステンレスメッシュ19を、例えばピン、釘、ステープル等の止着部材34で断熱材3に仮止めしてから取付ける場合には、これらステンレスメッシュ7等を精度良く取付け可能であるという利点がある。なお、止着部材34は、断熱材3に浅く刺しておいてステンレスメッシュ7等の取付けの際に外してもよいし、あるいは断熱材3に深く刺しておいて接着モルタル等で埋設してもよい。止着部材34を外す場合には、ステンレスメッシュ7等の編み目12等が余り広がらないような止着部材34を使用するのが望ましい。止着部材34を外さないで埋設する場合には、必要に応じてこの止着部材34を例えば銅、亜鉛、黄銅等で構成したり、あるいは含有させたりして、シロアリ忌避効果を発揮させるようにしておいてもよい。また、この実施形態においては、断熱材3にのみ仮止めしているが、これに限定されるものではなく、下端部用のステンレスメッシュ10や上面部用のステンレスメッシュ19は、断熱材3に加えて布基礎1にも仮止めできる。
【0071】
なお、この実施形態においては、被覆用のステンレスメッシュ5を断熱材3の外側面3a全体に取付けているが、これに限定されるものではなく、図21乃至図23に示すように、断熱材3の外側面3aの上端3c付近や下端3d付近が露出していてもよい。この場合、図23に示すように、断熱材3の高さが立ち上がり部2の高さより大きい時には、必要に応じて、断熱材3の上端部を立ち上がり部2の高さに合わせて切除することもできる。
【0072】
また、コストダウンを図るため、図24乃至図26に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5の上端5cが地上の所定高さLより高い位置になるように取付けておくだけでもよい。この場合も、上記と同様、断熱材3の外側面3aの下端3d付近が露出していてもよい。なお、地面13aからの高さLとしては、10cm以上、より好ましくは15cm以上であることが望ましい。また、上面部用のステンレスメッシュ19、入隅上面部用のステンレスメッシュ21、及び換気口部用のステンレスメッシュ27は、取付け不要である。
【0073】
ここで、図1、図2、及び図23に示すように、布基礎1の内方に形成される床下空間35の防湿を図ること等を目的として、布基礎1の内方の地盤面13b上に例えば土間コン36等を設ける場合には、布基礎1と土間コン36の打ち継ぎ部37や、布基礎1の内方に施工された布基礎38と土間コン36の打ち継ぎ部39を閉塞するようにして、ステンレスメッシュ5等と同様に構成された打ち継ぎ部用のステンレスメッシュ40等を接着モルタル等で更にL字形等に取付けておくのが望ましい。
【0074】
図27乃至図29に示すように、第2実施形態に係る建物Aの防蟻構造は、第1実施形態において、断熱材3を、床下空間35を有するべた基礎51の基礎スラブ52の外側面52a、この基礎スラブ52の外周部分に立設された立ち上がり部53の外側面53a、及び基礎スラブ52の外側面52の下端に形成した突出部54に密着させておくと共に、下端部用のステンレスメッシュ10を、被覆用のステンレスメッシュ5の下端5d及び接合部用のステンレスメッシュ7の下端7dと、突出部54との隙間55を閉塞するようにして取付けたものである。接合部用のステンレスメッシュ7や上面部用のステンレスメッシュ19等の取付けは、第1実施形態と同様である。
【0075】
このように、基礎スラブ52の外側面52aに突出部54を形成しておけば、下端部用のステンレスメッシュ10を取付け易いという利点がある。その他の利点は第1実施形態と同様である。また、この実施形態においても、コストダウンを図るため、図30に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5を上端5cが地上の所定高さLより高い位置になるように取付けた場合には、上面部用のステンレスメッシュ19、入隅上面部用のステンレスメッシュ21、及び換気口部用のステンレスメッシュ27の取付けは不要である。
【0076】
次に、上記のような防蟻構造を施工するための防蟻工法について説明する。
この防蟻工法においては、図29に示すように、例えばまず、施工される基礎スラブ52の外側面52a及びこの外側面52aの下端に形成される突出部54に、被覆用のステンレスメッシュ5をあらかじめ外側面3a全体に熱融着等により取付けた断熱材3を、横方向に相隣接させた状態で突出部54を含む基礎スラブ52の打設と同時に密着させる。
【0077】
次いで、立ち上がり部53を打設すればよいが、この立ち上がり部53は、基礎スラブ52と同時に打設してもよい。その後の施工は第1実施形態と同様である。なお、突出部54と断熱材3とは、下端部用のステンレスメッシュ10を取付け易いように、面一となるようにしておくのが望ましい。
【0078】
ここで、図31及び図32に示すように、下端部用のステンレスメッシュ10を断熱材3の周方向に沿って周回するように配設すると共に、このステンレスメッシュ10の側端10h同士を係止するようにすれば、ステンレスメッシュ10の施工性をより向上できるという利点がある。
【0079】
側端10h同士を係止するには、例えば、図32に示すように、側端10h同士を所定長さ重合してから複数回巻込んだり、あるいは所定長さ重合した状態で既述の止着部材34等により断熱材3に止着等したりすればよい。なお、上面部用のステンレスメッシュ19の他、第1実施形態においても同様の施工が可能である。
【0080】
図33及び図34に示すように、第3実施形態に係る建物Aの防蟻構造は、第2実施形態において、断熱材3を、床下空間35のない基礎スラブ52の外側面52及びこの基礎スラブ52の外側面52の下端に形成した突出部54に密着させたものである。
【0081】
上面部用のステンレスメッシュ19は、被覆用のステンレスメッシュ5の上端5c及び接合部用のステンレスメッシュ7の上端7cと、基礎スラブ52との隙間61を閉塞するようにして取付ければよい。また、入隅上面部用のステンレスメッシュ21も、基礎スラブ52と上面部用のステンレスメッシュ19との隙間(図示せず)を閉塞するようにして取付ければよい。
【0082】
この実施形態のように、床下空間35のない基礎スラブ52においては、地面13aから軸組Bや床組Cまでの距離が短いので、上面部用のステンレスメッシュ19や入隅上面部用のステンレスメッシュ21も取付けておくのが望ましい。
【0083】
また、この実施形態においても、既述と同様にして、下端部用のステンレスメッシュ10や上面部用のステンレスメッシュ19を断熱材3の周方向に沿って周回するように配設することもできる。
【0084】
なお、第1及び第2実施形態において、上面部用のステンレスメッシュ19の内端19bを立ち上がり部2(53)に取付ける際には、図35に示すように、あらかじめ天端2c(53c)にならしモルタル71が施工された立ち上がり部2(53)に取付ければよい。この場合、図36に示すように、土台72と立ち上がり部2(53)の間に介在する気密パッキン等のスペーサ73の下方までステンレスメッシュ19の内端19bが達していてもよい。
【0085】
あるいは、図37及び図38に示すように、立ち上がり部2(53)の天端2c(53c)又はこの天端2c(53c)と断熱材3の上面3eに、ステンレスメッシュ19の上からならしモルタル71を塗布等して施工してもよい。この場合には、立ち上がり部2(53)の天端レベルを確実に水平に保持できるという利点がある。
【0086】
同様に、第3実施形態においても、図39に示すように、基礎スラブ52の上面52eの外周部分又はこの外周部分と断熱材3の上面3eに、ステンレスメッシュ19の上からならしモルタル71を施工しておいてもよい。
【0087】
また、第1乃至第3実施形態においては、被覆用のステンレスメッシュ5をあらかじめ取付けた断熱材3を立ち上がり部2又は基礎スラブ52の打設と同時にこれらの外側面2a,52aに密着させているが、これに限定されるものではなく、立ち上がり部2等を施工した後に接着剤等で密着させてもよい。あるいは、被覆用のステンレスメッシュ5を断熱材3に取付けておかないで、立ち上がり部2等の施工と同時又は施工した後にこれらの外側面2a,52aに断熱材3だけを密着させてから、ステンレスメッシュ5を断熱材3の外側面3aに既述の止着部材34や接着モルタル等で取付けてもよい。
【0088】
【発明の効果】
以上のように、請求項1、請求項5の発明によれば、被覆用、接合部用、及び下端部用のシート材を既述のように取付けるので、シロアリが地盤等から断熱材に侵入できず、そのためこの断熱材の内部を通過して軸組や床組へ侵入するのを防止できるという利点がある。さらに、断熱材に形成した換気口の内周面を被覆するようにして更に換気口部用のシート材を取付けているので、断熱材の換気口の部分を確実に保護できるという利点がある。
【0089】
請求項2の発明によれば、出隅における布基礎と下端部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に出隅下端部用のシート材を取付けているので、出隅の下端からのシロアリの侵入を確実に防止できるという利点がある。
【0090】
請求項3の発明によれば、入隅において下端部用のシート材の下方を折り畳むようにして取付けるので、シート材を入隅において連続施工できると共に、入隅の下端に隙間が形成されることもないという利点がある。
【0091】
請求項4、請求項6の発明によれば、被覆用のシート材の上端及び接合部用のシート材の上端と、立ち上がり部又は基礎スラブとの隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシート材を取付けるので、シロアリが万一、地盤から断熱材の外側面の上方まで登った場合でも、断熱材を確実に保護できるという利点がある。
【0092】
請求項7、請求項8の発明によれば、少なくとも立ち上がり部の天端又は基礎スラブの上面の外周部分に、上面部用のシート材の上からならしモルタルを施工するので、立ち上がり部の天端レベル又は基礎スラブの上面レベルを確実に水平に保持できるという利点がある。
【0093】
請求項9及び請求項10の発明によれば、入隅における立ち上がり部又は基礎スラブと上面部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に入隅上面部用のシート材を取付けているので、断熱材を確実に保護できるという利点がある。
【0094】
請求項11の発明によれば、出隅において上面部用のシート材の上方を折り畳むようにして取付けるので、上面部用のシート材を出隅において連続施工できると共に、出隅の上端に隙間が形成されることもないという利点がある。
【0096】
請求項12の発明によれば、被覆用のシート材の換気口に面する内周端に突出片を形成すると共に、この突出片を床下換気口の内周面に取付けているので、換気口部用のシート材の材料コストを低減化できるという利点がある。
【0097】
請求項13の発明によれば、シート材が複数のアンカー孔を有するので、被覆用のシート材を断熱材に熱融着等により取付ける際、又は、接合部用及び下端部用のシート材を布基礎等に接着モルタル等で取付ける際に、アンカー効果によってシート材をより強固に一体化又は取付け可能であるという利点がある。また、アンカー孔の寸法が、少なくともいずれかの方向において白アリの頭部横断面の最大寸法の2倍以下であるので、シロアリの頭部が通り抜けないか又は頭部が通り抜けても柔らかい体部等がアンカー孔に接触するような寸法であり、シロアリがそれを嫌うので、シロアリがシート材を通り抜けるのを阻止することができる。更に、アンカー孔の寸法を比較的大きくできるためにシート材の材料コストを低減化できると共に、寸法精度も低くてよいために製造も簡単であるという利点がある。
【0098】
請求項14の発明によれば、シート材の上から繊維配合モルタルを塗布するので、通常のモルタルに比べて面強度が向上し、そのためひび割れの発生を防止又は低減化できるという利点がある。また、ひび割れが発生した場合でも、そのひび割れ幅は非常に小さいので、シロアリがひび割れに侵入することもない。
【0099】
請求項15の発明によれば、繊維配合モルタルに含まれる繊維がポリプロピレンからなるので、モルタルの混練時や塗布時における作業性が良好であると共に、材料コストを低減化できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る建物の防蟻構造を示す縦断面図。
【図2】図1の要部拡大縦断面図。
【図3】 (a)はシロアリの平面図、(b)は(a)のY−Y線断面図。
【図4】ステンレスメッシュの要部拡大平面図。
【図5】被覆用のステンレスメッシュを外側面に取付けた断熱材の斜視図。
【図6】接合部用のステンレスメッシュ、下端部用のステンレスメッシュ、上面部用のステンレスメッシュ、及び打ち継ぎ部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大縦断面図。
【図7】接合部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大側面図。
【図8】接合部用のステンレスメッシュを出隅の隙間に取付ける様子を示す要部拡大断面図。
【図9】接合部用のステンレスメッシュを入隅の隙間に取付ける様子を示す要部拡大断面図。
【図10】下端部用のステンレスメッシュ及び上面部用のステンレスメッシュ等を仮止めした状態を示す要部拡大縦断面図。
【図11】出隅下端部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大斜視図。
【図12】出隅下端部用のステンレスメッシュの他例を取付ける様子を示す要部拡大斜視図。
【図13】下端部用のステンレスメッシュの下方を折り畳んで取付けた状態を示す要部拡大斜視図。
【図14】上面部用のステンレスメッシュの上方を折り畳む前の状態を示す要部拡大斜視図。
【図15】上面部用のステンレスメッシュの上方を折り畳む様子を示す要部拡大斜視図。
【図16】上面部用のステンレスメッシュの上方を折り畳んで取付けた状態を示す要部拡大斜視図。
【図17】入隅上面部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大斜視図。
【図18】換気口部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大斜視図。
【図19】被覆用のステンレスメッシュに切込みを入れた状態を示す要部拡大側面図。
【図20】被覆用のステンレスメッシュの換気口に面する内周端に設けた突出片を床下換気口の内周面に取付けた状態を示す要部拡大斜視図。
【図21】被覆用のステンレスメッシュを断熱材の外側面全体に取付けない例を示す要部拡大縦断面図。
【図22】図21の被覆用のステンレスメッシュを取付けた断熱材の斜視図。
【図23】断熱材の上端部を切除すると共に、接合部用のステンレスメッシュ、下端部用のステンレスメッシュ、上面部用のステンレスメッシュ、及び打ち継ぎ部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大縦断面図。
【図24】被覆用のステンレスメッシュを断熱材の外側面全体に取付けない例を示す要部拡大縦断面図。
【図25】図24の被覆用のステンレスメッシュを取付けた断熱材の斜視図。
【図26】接合部用のステンレスメッシュ、下端部用のステンレスメッシュ、及び打ち継ぎ部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大縦断面図。
【図27】第2実施形態に係る建物の防蟻構造を示す縦断面図。
【図28】図27の要部拡大縦断面図。
【図29】接合部用のステンレスメッシュ、下端部用のステンレスメッシュ、及び上面部用のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大縦断面図。
【図30】被覆用のステンレスメッシュを断熱材の外側面全体に取付けない例を示す要部拡大縦断面図。
【図31】下端部用のステンレスメッシュを断熱材の周方向に周回するように配設し、その側端同士を係止した状態を示す断面図。
【図32】図31の下端部用のステンレスメッシュの側端同士を係止した状態を示す要部拡大断面図。
【図33】第3実施形態に係る建物の防蟻構造を示す縦断面図。
【図34】図33の要部拡大縦断面図。
【図35】図2及び図28の要部拡大詳細図。
【図36】上面部用のステンレスメッシュの内端がスペーサの下方まで達した例を示す要部拡大詳細図。
【図37】立ち上がり部の天端に上面部用のステンレスメッシュの上からならしモルタルを施工した例を示す要部拡大詳細図。
【図38】立ち上がり部の天端及び断熱材の上面に上面部用のステンレスメッシュの上からならしモルタルを施工した例を示す要部拡大詳細図。
【図39】基礎スラブの上面の外周部分及び断熱材の上面に上面部用のステンレスメッシュの上からならしモルタルを施工した例を示す要部拡大詳細図。
【符号の説明】
A 建物
B 軸組
C 床組
D 出隅
E 入隅
1 布基礎
2 立ち上がり部
2a 外側面
2c 天端
3 断熱材
3a 外側面
4 シロアリ
4a 頭部
5 被覆用のステンレスメッシュ(シート材)
5c 上端
5d 下端
5g 内周端
6 隙間
7 接合部用のステンレスメッシュ(シート材)
7c 上端
7d 下端
9 隙間
10 下端部用のステンレスメッシュ(シート材)
10h 側端
12 編み目(アンカー孔)
14 隙間
15 出隅下端部用のステンレスメッシュ(シート材)
18 隙間
19 上面部用のステンレスメッシュ(シート材)
20 隙間
21 入隅上面部用のステンレスメッシュ(シート材)
24 床下換気口
24g 内周面
25 換気口
25g 内周面
27 換気口部用のステンレスメッシュ(シート材)
32 突出片
33 繊維配合モルタル
34 止着部材
52 基礎スラブ
52a 外側面
52e 上面
53 立ち上がり部
53c 天端
54 突出部
55 隙間
61 隙間
71 ならしモルタル

Claims (15)

  1. 建物の外周部分に施工された布基礎の立ち上がり部の外側面に横方向に相隣接して密着した断熱材の内部を、シロアリが通過して軸組及び床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻構造であって、前記断熱材の外側面に、前記シロアリの分泌物に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を上端が地上の所定高さより高い位置になるようにそれぞれ取付け、これら相近接する被覆用のシート材間の隙間を閉塞するようにして更に接合部用のシート材を取付けると共に、前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシート材の下端と、前記布基礎との隙間を閉塞するようにして更に下端部用のシート材を取付け、前記立ち上がり部に設けた床下換気口と連通する換気口を前記断熱材に形成すると共に、前記換気口の内周面を被覆するようにして更に換気口部用のシート材を取付けたことを特徴とする建物の防蟻構造。
  2. 前記断熱材により形成された出隅における前記布基礎と前記下端部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に出隅下端部用のシート材を取付けたことを特徴とする請求項1記載の建物の防蟻構造。
  3. 前記断熱材により形成された入隅において前記下端部用のシート材の下方を折り畳むようにして取付けたことを特徴とする請求項1記載の建物の防蟻構造。
  4. 前記被覆用のシート材の上端及び前記接合部用のシート材の上端と、前記立ち上がり部との隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシート材を取付けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の建物の防蟻構造。
  5. 建物の少なくとも基礎スラブの外側面及びこの外側面の下端に形成した突出部に横方向に相隣接して密着した断熱材の内部を、シロアリが通過して軸組及び床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻構造であって、前記断熱材の外側面に、前記シロアリの分泌物に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を上端が地上の所定高さより高い位置になるようにそれぞれ取付け、これら相近接する被覆用のシート材間の隙間を閉塞するようにして更に接合部用のシート材を取付けると共に、前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシート材の下端と、前記突出部との隙間を閉塞するようにして更に下端部用のシート材を取付け、前記立ち上がり部に設けた床下換気口と連通する換気口を前記断熱材に形成すると共に、前記換気口の内周面を被覆するようにして更に換気口部用のシート材を取付けたことを特徴とする建物の防蟻構造。
  6. 前記被覆用のシート材の上端及び前記接合部用のシート材の上端と、前記基礎スラブ又はこの基礎スラブの外周部分に立設された立ち上がり部との隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシート材を取付けたことを特徴とする請求項5記載の建物の防蟻構造。
  7. 少なくとも前記立ち上がり部の天端に、前記上面部用のシート材の上からならしモルタルを施工したことを特徴とする請求項4又は6記載の建物の防蟻構造。
  8. 少なくとも前記基礎スラブの上面の外周部分に、前記上面部用のシート材の上からならしモルタルを施工したことを特徴とする請求項6記載の建物の防蟻構造。
  9. 前記断熱材により形成された入隅における前記立ち上がり部と前記上面部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に入隅上面部用のシート材を取付けたことを特徴とする請求項4、6、又は7記載の建物の防蟻構造。
  10. 前記断熱材により形成された入隅における前記基礎スラブと前記上面部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に入隅上面部用のシート材を取付けたことを特徴とする請求項6又は8記載の建物の防蟻構造。
  11. 前記断熱材により形成された出隅において前記上面部用のシート材の上方を折り畳むようにして取付けたことを特徴とする請求項4、6、7、又は8記載の建物の防蟻構造。
  12. 前記被覆用のシート材の前記換気口に面する内周端に突出片を形成すると共に、この突出片を前記床下換気口の内周面に取付けたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、9、又は11記載の建物の防蟻構造。
  13. 前記シート材が、少なくともいずれかの方向において前記シロアリの頭部横断面の最大寸法の2倍以下の寸法である複数のアンカー孔を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか記載の建物の防蟻構造。
  14. 前記シート材の上から繊維配合モルタルを塗布したことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか記載の建物の防蟻構造。
  15. 前記繊維配合モルタルに含まれる繊維がポリプロピレンからなることを特徴とする請求項14記載の建物の防蟻構造
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