JP2001140369A - 建物の防蟻構造及び防蟻工法 - Google Patents

建物の防蟻構造及び防蟻工法

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JP2001140369A
JP2001140369A JP32870099A JP32870099A JP2001140369A JP 2001140369 A JP2001140369 A JP 2001140369A JP 32870099 A JP32870099 A JP 32870099A JP 32870099 A JP32870099 A JP 32870099A JP 2001140369 A JP2001140369 A JP 2001140369A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱基礎に使用される断熱材の内部をシロア
リが通過して軸組や床組へ侵入するのを物理的に防止で
きる建物の防蟻構造及び防蟻工法を提供する。 【解決手段】 建物Aの外周部分に施工された布基礎1
の立ち上がり部2の外側面2aに横方向に相隣接して密
着した断熱材3の内部を、シロアリ4が通過して軸組B
及び床組Cへ侵入するのを物理的に防止する建物Aの防
蟻構造であって、断熱材3の外側面3aに、被覆用のス
テンレスメッシュ(シート材)5を上端5cが地上の所
定高さLより高い位置になるようにそれぞれ取付け、こ
れら相近接する被覆用のステンレスメッシュ5間の隙間
6を閉塞するようにして更に接合部用のステンレスメッ
シュ(シート材)7を取付けると共に、被覆用のステン
レスメッシュ5の下端5d及び接合部用のステンレスメ
ッシュ7の下端7dと、布基礎1との隙間9を閉塞する
ようにして更に下端部用のステンレスメッシュ(シート
材)10を取付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物の断熱基礎
に使用される断熱材の内部をシロアリが通過して軸組や
床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻構造及
び防蟻工法に関する。
【0002】
【従来の技術】建物における従来のシロアリ防除技術と
しては、例えば、(1) 建物の床下の地盤(土壌)と、地
面から1m以内の木部とを薬剤で処理する方法や、(2)
シロアリの活動をモニタリングしながら、侵入してきた
シロアリに少量の薬剤を含む毒餌を摂食させて根絶する
ベイト工法(レスケミカル法)等が知られている。
【0003】しかしながら、上記のような従来例(1) に
おいては、薬剤に起因する化学物質過敏症等の問題があ
り、即ち、建物内の環境が化学物質によって汚染される
という問題点がある。
【0004】また、従来例(2) においては、シロアリに
毒餌を摂食させ、コロニー全体の活力を衰退させること
を目的とするので、その開始から終了までに少なくとも
数カ月〜2年程度の長期間を要するという問題点があ
る。
【0005】そこで、これらの問題が発生しないよう
に、(3) 薬剤を全く使用しない、ステンレスメッシュや
破砕石等の物理的なバリアーを構築する物理的工法(ケ
ミカルフリー法)等が提案されている。この物理的工法
に使用されるバリアー材としては、例えば、特許第26
52902号公報及び特表平8−506868号公報に
開示されているように、シロアリの分泌物に耐性で且つ
少なくとも約70のショア硬度を有する耐腐食性材料の
編み目シートからなり、この編み目の孔がいずれの方向
においても制御すべきシロアリ種の頭部横断面の最大寸
法より小径であるシロアリバリアー材等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来例(3) においては、断熱基礎等に使用される
断熱材の内部をシロアリが通過するのを防止することに
ついて開示されていない。
【0007】この発明は、以上のような問題点に鑑みて
なされたものであり、断熱基礎に使用される断熱材の内
部をシロアリが通過して軸組や床組へ侵入するのを物理
的に防止できる建物の防蟻構造及び防蟻工法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の建物の防蟻構造は、建物の外周部分に施
工された布基礎の立ち上がり部の外側面に横方向に相隣
接して密着した断熱材の内部を、シロアリが通過して軸
組及び床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻
構造であって、前記断熱材の外側面に、前記シロアリの
分泌物に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のシー
ト材を上端が地上の所定高さより高い位置になるように
それぞれ取付け、これら相近接する被覆用のシート材間
の隙間を閉塞するようにして更に接合部用のシート材を
取付けると共に、前記被覆用のシート材の下端及び前記
接合部用のシート材の下端と、前記布基礎との隙間を閉
塞するようにして更に下端部用のシート材を取付けたも
のである。
【0009】請求項2の建物の防蟻構造は、前記断熱材
により形成された出隅における前記布基礎と前記下端部
用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に出隅下
端部用のシート材を取付けたものである。
【0010】請求項3の建物の防蟻構造は、前記断熱材
により形成された入隅において前記下端部用のシート材
の下方を折り畳むようにして取付けたものである。
【0011】請求項4の建物の防蟻構造は、前記被覆用
のシート材の上端及び前記接合部用のシート材の上端
と、前記立ち上がり部との隙間を閉塞するようにして更
に上面部用のシート材を取付けたものである。
【0012】請求項5の建物の防蟻構造は、建物の少な
くとも基礎スラブの外側面及びこの外側面の下端に形成
した突出部に横方向に相隣接して密着した断熱材の内部
を、シロアリが通過して軸組及び床組へ侵入するのを物
理的に防止する建物の防蟻構造であって、前記断熱材の
外側面に、前記シロアリの分泌物に耐性の耐腐食性材料
で構成された被覆用のシート材を上端が地上の所定高さ
より高い位置になるようにそれぞれ取付け、これら相近
接する被覆用のシート材間の隙間を閉塞するようにして
更に接合部用のシート材を取付けると共に、前記被覆用
のシート材の下端及び前記接合部用のシート材の下端
と、前記突出部との隙間を閉塞するようにして更に下端
部用のシート材を取付けたものである。
【0013】請求項6の建物の防蟻構造は、前記被覆用
のシート材の上端及び前記接合部用のシート材の上端
と、前記基礎スラブ又はこの基礎スラブの外周部分に立
設された立ち上がり部との隙間を閉塞するようにして更
に上面部用のシート材を取付けたものである。
【0014】請求項7の建物の防蟻構造は、少なくとも
前記立ち上がり部の天端に、前記上面部用のシート材の
上からならしモルタルを施工したものである。
【0015】請求項8の建物の防蟻構造は、少なくとも
前記基礎スラブの上面の外周部分に、前記上面部用のシ
ート材の上からならしモルタルを施工したものである。
【0016】請求項9の建物の防蟻構造は、前記断熱材
により形成された入隅における前記立ち上がり部と前記
上面部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に
入隅上面部用のシート材を取付けたものである。
【0017】請求項10の建物の防蟻構造は、前記断熱
材により形成された入隅における前記基礎スラブと前記
上面部用のシート材との隙間を閉塞するようにして更に
入隅上面部用のシート材を取付けたものである。
【0018】請求項11の建物の防蟻構造は、前記断熱
材により形成された出隅において前記上面部用のシート
材の上方を折り畳むようにして取付けたものである。
【0019】請求項12の建物の防蟻構造は、前記立ち
上がり部に設けた床下換気口と連通する換気口を前記断
熱材に形成すると共に、前記換気口の内周面を被覆する
ようにして更に換気口部用のシート材を取付けたもので
ある。
【0020】請求項13の建物の防蟻構造は、前記被覆
用のシート材の前記換気口に面する内周端に突出片を形
成すると共に、この突出片を前記床下換気口の内周面に
取付けたものである。
【0021】請求項14の建物の防蟻構造においては、
前記シート材が、少なくともいずれかの方向において前
記シロアリの頭部横断面の最大寸法の2倍以下の寸法で
ある複数のアンカー孔を有する。
【0022】請求項15の建物の防蟻構造は、前記シー
ト材の上から繊維配合モルタルを塗布したものである。
【0023】請求項16の建物の防蟻構造においては、
前記繊維配合モルタルに含まれる繊維がポリプロピレン
からなる。
【0024】また、請求項17の建物の防蟻工法は、建
物の外周部分に施工される布基礎の立ち上がり部の外側
面に横方向に相隣接して密着する前又は密着した後の断
熱材の外側面に、シロアリの分泌物に耐性の耐腐食性材
料で構成された被覆用のシート材を上端が地上の所定高
さより高い位置になるようにそれぞれ取付け、相近接す
る前記被覆用のシート材間の隙間を閉塞するようにして
更に接合部用のシート材を取付けた後、前記被覆用のシ
ート材の下端及び前記接合部用のシート材の下端と、前
記布基礎との隙間を閉塞するようにして更に下端部用の
シート材を取付けるものである。
【0025】請求項18の建物の防蟻工法は、前記接合
部用のシート材を取付けた後、前記被覆用のシート材の
上端及び前記接合部用のシート材の上端と、前記立ち上
がり部との隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシ
ート材を取付けるものである。
【0026】請求項19の建物の防蟻工法は、建物の下
方に施工される基礎スラブの外側面及びこの外側面の下
端に形成される突出部に横方向に相隣接して密着する前
又は密着した後の断熱材の外側面に、シロアリの分泌物
に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を
上端が地上の所定高さより高い位置になるようにそれぞ
れ取付け、相近接する前記被覆用のシート材間の隙間を
閉塞するようにして更に接合部用のシート材を取付けた
後、前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシ
ート材の下端と、前記突出部との隙間を閉塞するように
して更に下端部用のシート材を取付けるものである。
【0027】請求項20の建物の防蟻工法は、前記接合
部用のシート材を取付けた後、前記被覆用のシート材の
上端及び前記接合部用のシート材の上端と、前記基礎ス
ラブ又はこの基礎スラブの外周部分に立設された立ち上
がり部との隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシ
ート材を取付けるものである。
【0028】請求項21の建物の防蟻工法は、前記上面
部用のシート材を取付けた後、少なくとも前記立ち上が
り部の天端にならしモルタルを施工するものである。
【0029】請求項22の建物の防蟻工法は、前記上面
部用のシート材を取付けた後、少なくとも前記基礎スラ
ブの上面の外周部分にならしモルタルを施工するもので
ある。
【0030】請求項23の建物の防蟻工法においては、
前記シート材が可撓性を有する。
【0031】請求項24の建物の防蟻工法は、前記断熱
材により形成された入隅において前記下端部用のシート
材の下方を折り畳むようにして取付けるものである。
【0032】請求項25の建物の防蟻工法は、前記断熱
材により形成された出隅において前記上面部用のシート
材の上方を折り畳むようにして取付けるものである。
【0033】請求項26の建物の防蟻工法は、前記接合
部用のシート材及び前記下端部用のシート材を、止着部
材で少なくとも前記断熱材に仮止めしてから取付けるも
のである。
【0034】請求項27の建物の防蟻工法は、前記上面
部用のシート材を、止着部材で少なくとも前記断熱材に
仮止めしてから取付けるものである。
【0035】請求項28の建物の防蟻工法は、前記下端
部用のシート材を前記断熱材の周方向に沿って周回する
ように配設すると共に、この下端部用のシート材の側端
同士を係止するものである。
【0036】請求項29の建物の防蟻工法は、前記上面
部用のシート材を前記断熱材の周方向に沿って周回する
ように配設すると共に、この上面部用のシート材の側端
同士を係止するものである。
【0037】請求項30の建物の防蟻工法は、前記シー
ト材の上から、モルタルにポリプロピレンからなる繊維
を配合した繊維配合モルタルを塗布するものである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図13に示すように、第
1実施形態に係る建物Aの防蟻構造は、例えば、建物A
の外周部分に施工された布基礎1の立ち上がり部2の外
側面2aに横方向に相隣接して密着した断熱材3の内部
を、シロアリ4が通過して軸組B及び床組Cへ侵入する
のを物理的に防止するものであって、断熱材3の外側面
3a全体に、シロアリ4の分泌物に耐性の耐腐食性材料
で構成された被覆用のステンレスメッシュ(シート材)
5をそれぞれ取付け、これら相近接する被覆用のステン
レスメッシュ5間の隙間6を閉塞するようにして更に接
合部用のステンレスメッシュ(シート材)7を取付ける
と共に、被覆用のステンレスメッシュ5の下端5d及び
接合部用のステンレスメッシュ7の下端7dと、布基礎
1のベース部8等との隙間9を閉塞するようにして更に
下端部用のステンレスメッシュ(シート材)10を取付
けたものである。
【0039】布基礎1は、図1及び図2に示すように、
建物Aの外周部分に施工され、立ち上がり部2とベース
部8とから横断面が例えば逆T字状に形成されている。
【0040】断熱材3は、図5乃至図7に示すように、
例えば矩形板状の合成樹脂発泡体等から構成され、立ち
上がり部2の外側面2aに横方向に相隣接して密着して
いる。なお、この実施形態においては、断熱材3と立ち
上がり部2がほぼ同じ高さに形成されているが、これに
限定されるものではなく、断熱材3の高さ寸法や立ち上
がり部2への密着高さ等は必要に応じて適宜変更可能で
ある。
【0041】シロアリ4とは、ゴキブリに近縁の社会生
活をする不完全変態の昆虫であって、シロアリ目(等翅
類)Isopteraの総称である。このようなシロアリ4とし
ては、例えば、ヤマトシロアリやイエシロアリ等の各種
のシロアリが挙げられる。また、このシロアリ4は、図
3に示すように、非変形性の堅い頭部4aを有する一
方、比較的柔らかくて弱い体部4bを有している。
【0042】ステンレスメッシュ5,7,10は、図4
に示すように、シロアリ4の分泌物に耐性で且つ少なく
とも約70のショア硬度を有する耐腐食性材料であるス
テンレス鋼ワイヤー11等から製織されて複数の編み目
(アンカー孔)12を有している。このようなステンレ
スメッシュ5等としては、例えば、「ターミーメッシュ
(TERMI−MESH)」(商品名、ターミーメッシ
ュ・オーストラリア社製)等を好適に使用することがで
きる。
【0043】なお、シロアリバリアー材として使用され
るシート材としては、このようなステンレスメッシュ5
等に限定されるものではなく、シロアリ4から放出され
るギ酸等の分泌物に耐性で且つシロアリ4が噛み砕くこ
とができない硬さ、好ましくは少なくとも約70のショ
ア硬度を有すると共に、使用環境下で数十年の耐用年数
を有する耐腐食性材料で構成されていれば、種々のもの
を使用することができる。このようなシート材として
は、例えば、セラミックス、ガラス、合成樹脂等の繊
維、フィラメント、ストランド等から製織又は製編等さ
れたシートや不織布、あるいは金属板、金属シート等が
挙げられる。
【0044】被覆用のステンレスメッシュ5は、図5に
示すように、例えば、工場等であらかじめ断熱材3の外
側面3aに熱融着により取付けられている。
【0045】接合部用のステンレスメッシュ7は、図6
乃至図9に示すように、相近接する被覆用のステンレス
メッシュ5間の隙間6を閉塞するようにして接着モルタ
ル等で取付けられている。図8及び図9に示すように、
断熱材3により形成された出隅Dや入隅Eの隙間6にお
いては、接合部用のステンレスメッシュ7をL字形に取
付けておくのが望ましい。
【0046】下端部用のステンレスメッシュ10は、図
2、図6、及び図10乃至図13に示すように、被覆用
のステンレスメッシュ5の下端5d及び接合部用のステ
ンレスメッシュ7の下端7dと、布基礎1の例えばベー
ス部8等との隙間9を閉塞するようにしてL字形に接着
モルタル等で取付けられている。なお、断熱材3がベー
ス部8に密着しておらず、隙間9が大きい場合でも、こ
の隙間9を閉塞するようにして下端部用のステンレスメ
ッシュ10を適宜の横断面形状でベース部8又は立ち上
がり部2に取付けておけばよい。
【0047】ここで、シート材がステンレスメッシュ5
等のように可撓性を有する場合は、建築現場での賦形等
が可能であるので、シート材を建築現場で取付ける際の
施工が簡単であるという利点がある。また、被覆用のシ
ート材を工場等であらかじめ断熱材3に熱融着等により
取付ける際には、ロール状等のものから簡単に且つ連続
して取付け可能であるという利点がある。なお、可撓性
を有しない場合は、工場生産等により、シート材を取付
けようとする箇所の形状に合わせてあらかじめ適宜の形
状に製造しておけばよい。
【0048】また、シート材が編み目12等の複数のア
ンカー孔を有する場合は、被覆用のシート材を断熱材3
に熱融着等により取付ける際、又は、接合部用及び下端
部用のシート材を布基礎1等に接着モルタル等で取付け
る際に、アンカー効果によってシート材をより強固に一
体化又は取付け可能であるという利点がある。なお、複
数のアンカー孔を有するシート材としては、ステンレス
メッシュ5等の他、例えば各種のラス網やパンチングメ
タル等が挙げられる。
【0049】この場合、アンカー孔の寸法が、少なくと
もいずれかの方向において白アリ4の頭部4aの横断面
の最大寸法Hの2倍以下である時には、シロアリ4の頭
部4aが通り抜けないか又は頭部4aが通り抜けても柔
らかい体部4b等がアンカー孔に接触するような寸法で
あり、シロアリ4がそれを嫌うので、シロアリ4がシー
ト材を通り抜けるのを阻止することができる。また、ア
ンカー孔の寸法を比較的大きくできるためにシート材の
材料コストを低減化できると共に、寸法精度も低くてよ
いために製造も簡単であるという利点がある。
【0050】なお、最大寸法Hは、例えばイエシロアリ
の職蟻で1.1〜1.25mm程度、ヤマトシロアリの
職蟻で1.0〜1.2mm程度であるので、ヤマトシロ
アリが生息する地域では、アンカー孔の寸法を少なくと
もいずれかの方向において2.0mm程度以下としてお
くのが望ましい。このアンカー孔の形状は特に限定され
るものではなく、矩形状や円状等の適宜の形状とするこ
とができる。要するに、アンカー孔の寸法が、いずれか
一方向、あるいは2以上の方向において2H以下であれ
ばよい。
【0051】このように、被覆用のステンレスメッシュ
5を断熱材3の外側面3aに取付けておくと共に、接合
部用のステンレスメッシュ7及び下端部用のステンレス
メッシュ10を上記のように取付けておけば、シロアリ
4が地盤13等から断熱材3に侵入できないので、この
断熱材3の内部を通過して軸組Bや床組Cへ侵入するの
を防止できるという利点がある。
【0052】なお、出隅Dにおいては、図11に示すよ
うに、下端部用のステンレスメッシュ10の下方に縦方
向に切込みを入れて直角に折曲した状態で取付けたり、
あるいはステンレスメッシュ10の側端の上方同士を直
角に突き合わせるようにして取付けたりしておけばよい
が、ベース部8等と下端部用のステンレスメッシュ10
との隙間14を閉塞するようにして、ステンレスメッシ
ュ5等と同様に構成された出隅下端部用のステンレスメ
ッシュ(シート材)15を接着モルタル等で更に取付け
ておけば、出隅Dの下端からのシロアリ4の侵入を確実
に防止できるという利点がある。
【0053】出隅下端部用のステンレスメッシュ15の
構成としては、図11及び図12に示すように、例え
ば、平面視がL字状の閉塞片16と、この閉塞片16の
内端に立設された少なくとも1つの取付片17とを備え
たもの等が挙げられる。取付片17は、例えば、矩形状
のステンレスメッシュ15の所定位置に切込みを入れ、
上方に折曲等することによって形成できる。
【0054】また、入隅Eにおいても、下端部用のステ
ンレスメッシュ10の側端の上方同士を直角に突き合わ
せると共に、側端の下方同士を所定範囲重合するように
して取付けたりしておいてもよいが、図13に示すよう
に、ステンレスメッシュ10の下方を折り畳むようにし
て接着モルタル等で取付けておけば、ステンレスメッシ
ュ10を入隅Eにおいて連続施工できると共に、入隅E
の下端に隙間が形成されることもないという利点があ
る。
【0055】ここで、図1、図2、図6、図10、及び
図14乃至図17に示すように、被覆用のステンレスメ
ッシュ5の上端5c及び接合部用のステンレスメッシュ
7の上端7cと、立ち上がり部2との隙間18を閉塞す
るようにして、ステンレスメッシュ5等と同様に構成さ
れた上面部用のステンレスメッシュ(シート材)19を
接着モルタル等で更に取付けておけば、シロアリ4が万
一、地盤13から断熱材3の外側面3aの上方まで登っ
た場合でも、断熱材3を確実に保護できるという利点が
ある。
【0056】上面部用のステンレスメッシュ19は、断
熱材3の上面3eを確実に保護できるように、逆L字形
に取付けておくのが望ましい。また、出隅Dにおいて
は、既述の入隅Eの下端部と同様、上面部用のステンレ
スメッシュ19の側端の下方同士を直角に突き合わせる
と共に、側端の上方同士を所定範囲重合するようにして
取付けたりしておいてもよいが、図14乃至図16に示
すように、ステンレスメッシュ19の上方を折り畳むよ
うにして取付けておけば、ステンレスメッシュ19を出
隅Dにおいて連続施工できると共に、出隅Dの上端に隙
間が形成されることもないという利点がある。
【0057】更に、入隅Eにおいては、既述の出隅Dの
下端部と同様、図17に示すように、上面部用のステン
レスメッシュ19の上方に縦方向に切込みを入れて直角
に折曲した状態で取付けたり、あるいはステンレスメッ
シュ19の側端の下方同士を直角に突き合わせるように
して取付けたりしておけばよいが、立ち上がり部2と上
面部用のステンレスメッシュ19との隙間20を閉塞す
るようにして、ステンレスメッシュ5等と同様に構成さ
れた入隅上面部用のステンレスメッシュ(シート材)2
1を接着モルタル等で更に取付けておけば、断熱材3を
確実に保護できるという利点がある。入隅上面部用のス
テンレスメッシュ21の構成としては、例えば、出隅下
端部用のステンレスメッシュ15と同様の閉塞片16と
少なくとも1つの取付片17とを備えたもの等が挙げら
れる。
【0058】図18に示すように、立ち上がり部2に設
けた例えば凹状の床下換気口24においては、この床下
換気口24と連通する換気口25を断熱材3に形成し、
被覆用のステンレスメッシュ5における換気口25の正
面部分を切除等しておくと共に、換気口25の内周面2
5gを被覆するようにして、ステンレスメッシュ5等と
同様に構成された換気口部用のステンレスメッシュ(シ
ート材)27を接着モルタル等で更に取付けておけば、
断熱材3の換気口25の部分を確実に保護できるという
利点がある。
【0059】換気口部用のステンレスメッシュ27の構
成としては、例えば、床下換気口24の内周面24g及
び換気口25の内周面25gに接着モルタル等で取付け
られるコ字形の閉塞片28と、この閉塞片28の外端に
側方又は下方に突設されて被覆用のステンレスメッシュ
5に接着モルタル等で取付けられる3つの取付片29と
からなるもの等が挙げられる。
【0060】換気口25は、被覆用のステンレスメッシ
ュ5を断熱材3に取付ける前又は取付けた後、この断熱
材3における床下換気口24の正面部分を切除等するこ
とにより形成すればよい。被覆用のステンレスメッシュ
5における換気口25の正面部分は、換気口25の形成
と同時又は形成した後に切除等すればよい。
【0061】この場合、図19及び図20に示すよう
に、被覆用のステンレスメッシュ5の所定位置に切込み
30を入れると共に、不要部分31を切除等して、被覆
用のステンレスメッシュ5の換気口25に面する内周端
5gに例えば3つの突出片32を形成すると共に、これ
ら突出片32を床下換気口24の内周面24gに取付け
ておけば、換気口部用のステンレスメッシュ27の材料
コストを低減化できるという利点がある。なお、突出片
32の形状や数は特に限定されるものではなく、必要に
応じて適宜変更可能である。また、換気口部用のステン
レスメッシュ27は、閉塞片28をL字形に形成又は折
曲する等、断熱材3の換気口25の内周面25gにおけ
る露出部分の形状に合わせて構成すればよい。
【0062】被覆用のステンレスメッシュ5、接合部用
のステンレスメッシュ7、下端部用のステンレスメッシ
ュ10、出隅下端部用のステンレスメッシュ15、上面
部用のステンレスメッシュ19、入隅上面部用のステン
レスメッシュ21、換気口部用のステンレスメッシュ2
7、及び被覆用のステンレスメッシュ5の突出片32等
の上からは、図1及び図2に示すように、外装仕上げモ
ルタルとして繊維配合モルタル33を塗布しておくのが
望ましい。
【0063】繊維配合モルタル33は、少なくともセメ
ントと細骨材と適宜の繊維を含有しており、所定量の水
を配合、混練した状態で塗布される。繊維としては、例
えば、ガラス繊維、セラミックス繊維、金属繊維等の無
機繊維、ナイロン繊維、サラン繊維、ビニロン繊維、ビ
スコース繊維等の合成繊維等が挙げられ、各種の繊維を
単独で又は2種以上を混合して使用できる。このうち、
ポリプロピレン繊維を使用した場合には、モルタルの混
練時や塗布時における作業性が良好であると共に、材料
コストを低減化できるという利点がある。
【0064】なお、繊維のサイズは特に限定されるもの
ではないが、長さ2〜30mm、幅0.1〜2mm、厚
さ20〜60μmのやや扁平形状をしたものが施工作業
上好適であり、また仕上がり性能も良好である。また、
配合については、セメント及び細骨材100重量部に対
し、繊維5重量部以下が好適であり、必要に応じて減水
剤、混和材、充填材、ポリマー等を添加してもよい。例
えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)やポリビニル
酢酸(PVAc)等の合成ポリマー等をベースとするセ
メント接着剤を添加してもよいし、あるいはこのセメン
ト接着剤よりセメント含有量が低いポリマーセメントと
細骨材との混合物を添加してもよく、この場合には、強
度、耐クラック性、接着性、水密性、耐磨耗性等をより
向上できるという利点がある。
【0065】更に、繊維配合モルタル33には、必要に
応じてシロアリ忌避剤を添加してもよく、この場合に
は、シロアリ4により噛み破られる可能性をより低減化
できるという利点がある。なお、シロアリ忌避剤として
は、例えば、亜鉛、銅、亜鉛化合物、銅化合物等が挙げ
られる。
【0066】このように、繊維配合モルタル33を塗布
しておけば、通常のモルタルに比べて面強度を向上でき
るので、ひび割れの発生を防止又は低減化できるという
利点がある。また、ひび割れが発生した場合でも、その
ひび割れ幅は非常に小さいので、シロアリ4がひび割れ
に侵入することもない。
【0067】次に、上記のような防蟻構造を施工するた
めの防蟻工法について説明する。この防蟻工法において
は、図5乃至図7に示すように、例えばまず、施工され
る立ち上がり部2の外側面2aに、被覆用のステンレス
メッシュ5をあらかじめ外側面3a全体に熱融着等によ
り取付けた断熱材3を、横方向に相隣接させた状態で立
ち上がり部2の打設と同時に密着させる。
【0068】次いで、図7乃至図9に示すように、相近
接する被覆用のステンレスメッシュ5間の隙間6を閉塞
するようにして更に接合部用のステンレスメッシュ7を
接着モルタル等で取付けた後、図6及び図10乃至図1
3に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5の下端
5d及び接合部用のステンレスメッシュ7の下端7d
と、布基礎1のベース部8等との隙間9を閉塞するよう
にして更に下端部用のステンレスメッシュ10を接着モ
ルタル等で取付ける。図11及び図12に示すように、
出隅下端部用のステンレスメッシュ15も必要に応じて
接着モルタル等で取付ける。
【0069】また、接合部用のステンレスメッシュ7を
取付けた後においては、図6、図10、及び図14乃至
図17に示すように、必要に応じて、被覆用のステンレ
スメッシュ5の上端5c及び接合部用のステンレスメッ
シュ7の上端7cと、立ち上がり部2との隙間18を閉
塞するようにして更に上面部用のステンレスメッシュ1
9を接着モルタル等で取付ける。図17に示すように、
入隅上面部用のステンレスメッシュ21も必要に応じて
接着モルタル等で取付ける。
【0070】ここで、図10に示すように、接合部用の
ステンレスメッシュ7、下端部用のステンレスメッシュ
10、及び上面部用のステンレスメッシュ19を、例え
ばピン、釘、ステープル等の止着部材34で断熱材3に
仮止めしてから取付ける場合には、これらステンレスメ
ッシュ7等を精度良く取付け可能であるという利点があ
る。なお、止着部材34は、断熱材3に浅く刺しておい
てステンレスメッシュ7等の取付けの際に外してもよい
し、あるいは断熱材3に深く刺しておいて接着モルタル
等で埋設してもよい。止着部材34を外す場合には、ス
テンレスメッシュ7等の編み目12等が余り広がらない
ような止着部材34を使用するのが望ましい。止着部材
34を外さないで埋設する場合には、必要に応じてこの
止着部材34を例えば銅、亜鉛、黄銅等で構成したり、
あるいは含有させたりして、シロアリ忌避効果を発揮さ
せるようにしておいてもよい。また、この実施形態にお
いては、断熱材3にのみ仮止めしているが、これに限定
されるものではなく、下端部用のステンレスメッシュ1
0や上面部用のステンレスメッシュ19は、断熱材3に
加えて布基礎1にも仮止めできる。
【0071】なお、この実施形態においては、被覆用の
ステンレスメッシュ5を断熱材3の外側面3a全体に取
付けているが、これに限定されるものではなく、図21
乃至図23に示すように、断熱材3の外側面3aの上端
3c付近や下端3d付近が露出していてもよい。この場
合、図23に示すように、断熱材3の高さが立ち上がり
部2の高さより大きい時には、必要に応じて、断熱材3
の上端部を立ち上がり部2の高さに合わせて切除するこ
ともできる。
【0072】また、コストダウンを図るため、図24乃
至図26に示すように、被覆用のステンレスメッシュ5
の上端5cが地上の所定高さLより高い位置になるよう
に取付けておくだけでもよい。この場合も、上記と同
様、断熱材3の外側面3aの下端3d付近が露出してい
てもよい。なお、地面13aからの高さLとしては、1
0cm以上、より好ましくは15cm以上であることが
望ましい。また、上面部用のステンレスメッシュ19、
入隅上面部用のステンレスメッシュ21、及び換気口部
用のステンレスメッシュ27は、取付け不要である。
【0073】ここで、図1、図2、及び図23に示すよ
うに、布基礎1の内方に形成される床下空間35の防湿
を図ること等を目的として、布基礎1の内方の地盤面1
3b上に例えば土間コン36等を設ける場合には、布基
礎1と土間コン36の打ち継ぎ部37や、布基礎1の内
方に施工された布基礎38と土間コン36の打ち継ぎ部
39を閉塞するようにして、ステンレスメッシュ5等と
同様に構成された打ち継ぎ部用のステンレスメッシュ4
0等を接着モルタル等で更にL字形等に取付けておくの
が望ましい。
【0074】図27乃至図29に示すように、第2実施
形態に係る建物Aの防蟻構造は、第1実施形態におい
て、断熱材3を、床下空間35を有するべた基礎51の
基礎スラブ52の外側面52a、この基礎スラブ52の
外周部分に立設された立ち上がり部53の外側面53
a、及び基礎スラブ52の外側面52の下端に形成した
突出部54に密着させておくと共に、下端部用のステン
レスメッシュ10を、被覆用のステンレスメッシュ5の
下端5d及び接合部用のステンレスメッシュ7の下端7
dと、突出部54との隙間55を閉塞するようにして取
付けたものである。接合部用のステンレスメッシュ7や
上面部用のステンレスメッシュ19等の取付けは、第1
実施形態と同様である。
【0075】このように、基礎スラブ52の外側面52
aに突出部54を形成しておけば、下端部用のステンレ
スメッシュ10を取付け易いという利点がある。その他
の利点は第1実施形態と同様である。また、この実施形
態においても、コストダウンを図るため、図30に示す
ように、被覆用のステンレスメッシュ5を上端5cが地
上の所定高さLより高い位置になるように取付けた場合
には、上面部用のステンレスメッシュ19、入隅上面部
用のステンレスメッシュ21、及び換気口部用のステン
レスメッシュ27の取付けは不要である。
【0076】次に、上記のような防蟻構造を施工するた
めの防蟻工法について説明する。この防蟻工法において
は、図29に示すように、例えばまず、施工される基礎
スラブ52の外側面52a及びこの外側面52aの下端
に形成される突出部54に、被覆用のステンレスメッシ
ュ5をあらかじめ外側面3a全体に熱融着等により取付
けた断熱材3を、横方向に相隣接させた状態で突出部5
4を含む基礎スラブ52の打設と同時に密着させる。
【0077】次いで、立ち上がり部53を打設すればよ
いが、この立ち上がり部53は、基礎スラブ52と同時
に打設してもよい。その後の施工は第1実施形態と同様
である。なお、突出部54と断熱材3とは、下端部用の
ステンレスメッシュ10を取付け易いように、面一とな
るようにしておくのが望ましい。
【0078】ここで、図31及び図32に示すように、
下端部用のステンレスメッシュ10を断熱材3の周方向
に沿って周回するように配設すると共に、このステンレ
スメッシュ10の側端10h同士を係止するようにすれ
ば、ステンレスメッシュ10の施工性をより向上できる
という利点がある。
【0079】側端10h同士を係止するには、例えば、
図32に示すように、側端10h同士を所定長さ重合し
てから複数回巻込んだり、あるいは所定長さ重合した状
態で既述の止着部材34等により断熱材3に止着等した
りすればよい。なお、上面部用のステンレスメッシュ1
9の他、第1実施形態においても同様の施工が可能であ
る。
【0080】図33及び図34に示すように、第3実施
形態に係る建物Aの防蟻構造は、第2実施形態におい
て、断熱材3を、床下空間35のない基礎スラブ52の
外側面52及びこの基礎スラブ52の外側面52の下端
に形成した突出部54に密着させたものである。
【0081】上面部用のステンレスメッシュ19は、被
覆用のステンレスメッシュ5の上端5c及び接合部用の
ステンレスメッシュ7の上端7cと、基礎スラブ52と
の隙間61を閉塞するようにして取付ければよい。ま
た、入隅上面部用のステンレスメッシュ21も、基礎ス
ラブ52と上面部用のステンレスメッシュ19との隙間
(図示せず)を閉塞するようにして取付ければよい。
【0082】この実施形態のように、床下空間35のな
い基礎スラブ52においては、地面13aから軸組Bや
床組Cまでの距離が短いので、上面部用のステンレスメ
ッシュ19や入隅上面部用のステンレスメッシュ21も
取付けておくのが望ましい。
【0083】また、この実施形態においても、既述と同
様にして、下端部用のステンレスメッシュ10や上面部
用のステンレスメッシュ19を断熱材3の周方向に沿っ
て周回するように配設することもできる。
【0084】なお、第1及び第2実施形態において、上
面部用のステンレスメッシュ19の内端19bを立ち上
がり部2(53)に取付ける際には、図35に示すよう
に、あらかじめ天端2c(53c)にならしモルタル7
1が施工された立ち上がり部2(53)に取付ければよ
い。この場合、図36に示すように、土台72と立ち上
がり部2(53)の間に介在する気密パッキン等のスペ
ーサ73の下方までステンレスメッシュ19の内端19
bが達していてもよい。
【0085】あるいは、図37及び図38に示すよう
に、立ち上がり部2(53)の天端2c(53c)又は
この天端2c(53c)と断熱材3の上面3eに、ステ
ンレスメッシュ19の上からならしモルタル71を塗布
等して施工してもよい。この場合には、立ち上がり部2
(53)の天端レベルを確実に水平に保持できるという
利点がある。
【0086】同様に、第3実施形態においても、図39
に示すように、基礎スラブ52の上面52eの外周部分
又はこの外周部分と断熱材3の上面3eに、ステンレス
メッシュ19の上からならしモルタル71を施工してお
いてもよい。
【0087】また、第1乃至第3実施形態においては、
被覆用のステンレスメッシュ5をあらかじめ取付けた断
熱材3を立ち上がり部2又は基礎スラブ52の打設と同
時にこれらの外側面2a,52aに密着させているが、
これに限定されるものではなく、立ち上がり部2等を施
工した後に接着剤等で密着させてもよい。あるいは、被
覆用のステンレスメッシュ5を断熱材3に取付けておか
ないで、立ち上がり部2等の施工と同時又は施工した後
にこれらの外側面2a,52aに断熱材3だけを密着さ
せてから、ステンレスメッシュ5を断熱材3の外側面3
aに既述の止着部材34や接着モルタル等で取付けても
よい。
【0088】
【発明の効果】以上のように、請求項1、請求項5、請
求項17、及び請求項19の発明によれば、被覆用、接
合部用、及び下端部用のシート材を既述のように取付け
るので、シロアリが地盤等から断熱材に侵入できず、そ
のためこの断熱材の内部を通過して軸組や床組へ侵入す
るのを防止できるという利点がある。
【0089】請求項2の発明によれば、出隅における布
基礎と下端部用のシート材との隙間を閉塞するようにし
て更に出隅下端部用のシート材を取付けているので、出
隅の下端からのシロアリの侵入を確実に防止できるとい
う利点がある。
【0090】請求項3及び請求項24の発明によれば、
入隅において下端部用のシート材の下方を折り畳むよう
にして取付けるので、シート材を入隅において連続施工
できると共に、入隅の下端に隙間が形成されることもな
いという利点がある。
【0091】請求項4、請求項6、請求項18、及び請
求項20の発明によれば、被覆用のシート材の上端及び
接合部用のシート材の上端と、立ち上がり部又は基礎ス
ラブとの隙間を閉塞するようにして更に上面部用のシー
ト材を取付けるので、シロアリが万一、地盤から断熱材
の外側面の上方まで登った場合でも、断熱材を確実に保
護できるという利点がある。
【0092】請求項7、請求項8、請求項21、及び請
求項22の発明によれば、少なくとも立ち上がり部の天
端又は基礎スラブの上面の外周部分に、上面部用のシー
ト材の上からならしモルタルを施工するので、立ち上が
り部の天端レベル又は基礎スラブの上面レベルを確実に
水平に保持できるという利点がある。
【0093】請求項9及び請求項10の発明によれば、
入隅における立ち上がり部又は基礎スラブと上面部用の
シート材との隙間を閉塞するようにして更に入隅上面部
用のシート材を取付けているので、断熱材を確実に保護
できるという利点がある。
【0094】請求項11及び請求項25の発明によれ
ば、出隅において上面部用のシート材の上方を折り畳む
ようにして取付けるので、上面部用のシート材を出隅に
おいて連続施工できると共に、出隅の上端に隙間が形成
されることもないという利点がある。
【0095】請求項12の発明によれば、断熱材に形成
した換気口の内周面を被覆するようにして更に換気口部
用のシート材を取付けているので、断熱材の換気口の部
分を確実に保護できるという利点がある。
【0096】請求項13の発明によれば、被覆用のシー
ト材の換気口に面する内周端に突出片を形成すると共
に、この突出片を床下換気口の内周面に取付けているの
で、換気口部用のシート材の材料コストを低減化できる
という利点がある。
【0097】請求項14の発明によれば、シート材が複
数のアンカー孔を有するので、被覆用のシート材を断熱
材に熱融着等により取付ける際、又は、接合部用及び下
端部用のシート材を布基礎等に接着モルタル等で取付け
る際に、アンカー効果によってシート材をより強固に一
体化又は取付け可能であるという利点がある。また、ア
ンカー孔の寸法が、少なくともいずれかの方向において
白アリの頭部横断面の最大寸法の2倍以下であるので、
シロアリの頭部が通り抜けないか又は頭部が通り抜けて
も柔らかい体部等がアンカー孔に接触するような寸法で
あり、シロアリがそれを嫌うので、シロアリがシート材
を通り抜けるのを阻止することができる。更に、アンカ
ー孔の寸法を比較的大きくできるためにシート材の材料
コストを低減化できると共に、寸法精度も低くてよいた
めに製造も簡単であるという利点がある。
【0098】請求項15及び請求項30の発明によれ
ば、シート材の上から繊維配合モルタルを塗布するの
で、通常のモルタルに比べて面強度が向上し、そのため
ひび割れの発生を防止又は低減化できるという利点があ
る。また、ひび割れが発生した場合でも、そのひび割れ
幅は非常に小さいので、シロアリがひび割れに侵入する
こともない。
【0099】請求項16及び請求項30の発明によれ
ば、繊維配合モルタルに含まれる繊維がポリプロピレン
からなるので、モルタルの混練時や塗布時における作業
性が良好であると共に、材料コストを低減化できるとい
う利点がある。
【0100】請求項23の発明によれば、シート材が可
撓性を有するので、建築現場での賦形等が可能であり、
そのためシート材を建築現場で取付ける際の施工が簡単
であるという利点がある。また、被覆用のシート材を工
場等であらかじめ断熱材に熱融着等により取付ける際に
は、ロール状等のものから簡単に且つ連続して取付け可
能であるという利点がある。
【0101】請求項26及び請求項27の発明によれ
ば、接合部用のシート材、下端部用のシート材、上面部
用のシート材を、止着部材で少なくとも断熱材に仮止め
してから取付けるので、シート材を精度良く取付け可能
であるという利点がある。
【0102】請求項28及び請求項29の発明によれ
ば、下端部用のシート材又は上面部用のシート材を断熱
材の周方向に沿って周回するように配設すると共に、そ
の側端同士を係止するので、シート材の施工性をより向
上できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る建物の防蟻構造を示す縦断
面図。
【図2】図1の要部拡大縦断面図。
【図3】(a)はシロアリの平面図、(b)は(a)のY−Y線
断面図。
【図4】ステンレスメッシュの要部拡大平面図。
【図5】被覆用のステンレスメッシュを外側面に取付け
た断熱材の斜視図。
【図6】接合部用のステンレスメッシュ、下端部用のス
テンレスメッシュ、上面部用のステンレスメッシュ、及
び打ち継ぎ部用のステンレスメッシュを取付ける様子を
示す要部拡大縦断面図。
【図7】接合部用のステンレスメッシュを取付ける様子
を示す要部拡大側面図。
【図8】接合部用のステンレスメッシュを出隅の隙間に
取付ける様子を示す要部拡大断面図。
【図9】接合部用のステンレスメッシュを入隅の隙間に
取付ける様子を示す要部拡大断面図。
【図10】下端部用のステンレスメッシュ及び上面部用
のステンレスメッシュ等を仮止めした状態を示す要部拡
大縦断面図。
【図11】出隅下端部用のステンレスメッシュを取付け
る様子を示す要部拡大斜視図。
【図12】出隅下端部用のステンレスメッシュの他例を
取付ける様子を示す要部拡大斜視図。
【図13】下端部用のステンレスメッシュの下方を折り
畳んで取付けた状態を示す要部拡大斜視図。
【図14】上面部用のステンレスメッシュの上方を折り
畳む前の状態を示す要部拡大斜視図。
【図15】上面部用のステンレスメッシュの上方を折り
畳む様子を示す要部拡大斜視図。
【図16】上面部用のステンレスメッシュの上方を折り
畳んで取付けた状態を示す要部拡大斜視図。
【図17】入隅上面部用のステンレスメッシュを取付け
る様子を示す要部拡大斜視図。
【図18】換気口部用のステンレスメッシュを取付ける
様子を示す要部拡大斜視図。
【図19】被覆用のステンレスメッシュに切込みを入れ
た状態を示す要部拡大側面図。
【図20】被覆用のステンレスメッシュの換気口に面す
る内周端に設けた突出片を床下換気口の内周面に取付け
た状態を示す要部拡大斜視図。
【図21】被覆用のステンレスメッシュを断熱材の外側
面全体に取付けない例を示す要部拡大縦断面図。
【図22】図21の被覆用のステンレスメッシュを取付
けた断熱材の斜視図。
【図23】断熱材の上端部を切除すると共に、接合部用
のステンレスメッシュ、下端部用のステンレスメッシ
ュ、上面部用のステンレスメッシュ、及び打ち継ぎ部用
のステンレスメッシュを取付ける様子を示す要部拡大縦
断面図。
【図24】被覆用のステンレスメッシュを断熱材の外側
面全体に取付けない例を示す要部拡大縦断面図。
【図25】図24の被覆用のステンレスメッシュを取付
けた断熱材の斜視図。
【図26】接合部用のステンレスメッシュ、下端部用の
ステンレスメッシュ、及び打ち継ぎ部用のステンレスメ
ッシュを取付ける様子を示す要部拡大縦断面図。
【図27】第2実施形態に係る建物の防蟻構造を示す縦
断面図。
【図28】図27の要部拡大縦断面図。
【図29】接合部用のステンレスメッシュ、下端部用の
ステンレスメッシュ、及び上面部用のステンレスメッシ
ュを取付ける様子を示す要部拡大縦断面図。
【図30】被覆用のステンレスメッシュを断熱材の外側
面全体に取付けない例を示す要部拡大縦断面図。
【図31】下端部用のステンレスメッシュを断熱材の周
方向に周回するように配設し、その側端同士を係止した
状態を示す断面図。
【図32】図31の下端部用のステンレスメッシュの側
端同士を係止した状態を示す要部拡大断面図。
【図33】第3実施形態に係る建物の防蟻構造を示す縦
断面図。
【図34】図33の要部拡大縦断面図。
【図35】図2及び図28の要部拡大詳細図。
【図36】上面部用のステンレスメッシュの内端がスペ
ーサの下方まで達した例を示す要部拡大詳細図。
【図37】立ち上がり部の天端に上面部用のステンレス
メッシュの上からならしモルタルを施工した例を示す要
部拡大詳細図。
【図38】立ち上がり部の天端及び断熱材の上面に上面
部用のステンレスメッシュの上からならしモルタルを施
工した例を示す要部拡大詳細図。
【図39】基礎スラブの上面の外周部分及び断熱材の上
面に上面部用のステンレスメッシュの上からならしモル
タルを施工した例を示す要部拡大詳細図。
【符号の説明】
A 建物 B 軸組 C 床組 D 出隅 E 入隅 1 布基礎 2 立ち上がり部 2a 外側面 2c 天端 3 断熱材 3a 外側面 4 シロアリ 4a 頭部 5 被覆用のステンレスメッシュ(シート材) 5c 上端 5d 下端 5g 内周端 6 隙間 7 接合部用のステンレスメッシュ(シート材) 7c 上端 7d 下端 9 隙間 10 下端部用のステンレスメッシュ(シート材) 10h 側端 12 編み目(アンカー孔) 14 隙間 15 出隅下端部用のステンレスメッシュ(シート材) 18 隙間 19 上面部用のステンレスメッシュ(シート材) 20 隙間 21 入隅上面部用のステンレスメッシュ(シート材) 24 床下換気口 24g 内周面 25 換気口 25g 内周面 27 換気口部用のステンレスメッシュ(シート材) 32 突出片 33 繊維配合モルタル 34 止着部材 52 基礎スラブ 52a 外側面 52e 上面 53 立ち上がり部 53c 天端 54 突出部 55 隙間 61 隙間 71 ならしモルタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DD01 DH14 FA21 GA06 GA24 GA32 HA01 HB03 HB05 HB06 JA22 JA28 JB07 JD02 JD04 JD08 LA04

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の外周部分に施工された布基礎の立
    ち上がり部の外側面に横方向に相隣接して密着した断熱
    材の内部を、シロアリが通過して軸組及び床組へ侵入す
    るのを物理的に防止する建物の防蟻構造であって、 前記断熱材の外側面に、前記シロアリの分泌物に耐性の
    耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を上端が地
    上の所定高さより高い位置になるようにそれぞれ取付
    け、これら相近接する被覆用のシート材間の隙間を閉塞
    するようにして更に接合部用のシート材を取付けると共
    に、前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシ
    ート材の下端と、前記布基礎との隙間を閉塞するように
    して更に下端部用のシート材を取付けたことを特徴とす
    る建物の防蟻構造。
  2. 【請求項2】 前記断熱材により形成された出隅におけ
    る前記布基礎と前記下端部用のシート材との隙間を閉塞
    するようにして更に出隅下端部用のシート材を取付けた
    ことを特徴とする請求項1記載の建物の防蟻構造。
  3. 【請求項3】 前記断熱材により形成された入隅におい
    て前記下端部用のシート材の下方を折り畳むようにして
    取付けたことを特徴とする請求項1記載の建物の防蟻構
    造。
  4. 【請求項4】 前記被覆用のシート材の上端及び前記接
    合部用のシート材の上端と、前記立ち上がり部との隙間
    を閉塞するようにして更に上面部用のシート材を取付け
    たことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の建
    物の防蟻構造。
  5. 【請求項5】 建物の少なくとも基礎スラブの外側面及
    びこの外側面の下端に形成した突出部に横方向に相隣接
    して密着した断熱材の内部を、シロアリが通過して軸組
    及び床組へ侵入するのを物理的に防止する建物の防蟻構
    造であって、 前記断熱材の外側面に、前記シロアリの分泌物に耐性の
    耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を上端が地
    上の所定高さより高い位置になるようにそれぞれ取付
    け、これら相近接する被覆用のシート材間の隙間を閉塞
    するようにして更に接合部用のシート材を取付けると共
    に、前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシ
    ート材の下端と、前記突出部との隙間を閉塞するように
    して更に下端部用のシート材を取付けたことを特徴とす
    る建物の防蟻構造。
  6. 【請求項6】 前記被覆用のシート材の上端及び前記接
    合部用のシート材の上端と、前記基礎スラブ又はこの基
    礎スラブの外周部分に立設された立ち上がり部との隙間
    を閉塞するようにして更に上面部用のシート材を取付け
    たことを特徴とする請求項5記載の建物の防蟻構造。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記立ち上がり部の天端に、
    前記上面部用のシート材の上からならしモルタルを施工
    したことを特徴とする請求項4又は6記載の建物の防蟻
    構造。
  8. 【請求項8】 少なくとも前記基礎スラブの上面の外周
    部分に、前記上面部用のシート材の上からならしモルタ
    ルを施工したことを特徴とする請求項6記載の建物の防
    蟻構造。
  9. 【請求項9】 前記断熱材により形成された入隅におけ
    る前記立ち上がり部と前記上面部用のシート材との隙間
    を閉塞するようにして更に入隅上面部用のシート材を取
    付けたことを特徴とする請求項4、6、又は7記載の建
    物の防蟻構造。
  10. 【請求項10】 前記断熱材により形成された入隅にお
    ける前記基礎スラブと前記上面部用のシート材との隙間
    を閉塞するようにして更に入隅上面部用のシート材を取
    付けたことを特徴とする請求項6又は8記載の建物の防
    蟻構造。
  11. 【請求項11】 前記断熱材により形成された出隅にお
    いて前記上面部用のシート材の上方を折り畳むようにし
    て取付けたことを特徴とする請求項4、6、7、又は8
    記載の建物の防蟻構造。
  12. 【請求項12】 前記立ち上がり部に設けた床下換気口
    と連通する換気口を前記断熱材に形成すると共に、前記
    換気口の内周面を被覆するようにして更に換気口部用の
    シート材を取付けたことを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7、9、又は11記載の建物の防蟻構
    造。
  13. 【請求項13】 前記被覆用のシート材の前記換気口に
    面する内周端に突出片を形成すると共に、この突出片を
    前記床下換気口の内周面に取付けたことを特徴とする請
    求項12記載の建物の防蟻構造。
  14. 【請求項14】 前記シート材が、少なくともいずれか
    の方向において前記シロアリの頭部横断面の最大寸法の
    2倍以下の寸法である複数のアンカー孔を有することを
    特徴とする請求項1乃至13のいずれか記載の建物の防
    蟻構造。
  15. 【請求項15】 前記シート材の上から繊維配合モルタ
    ルを塗布したことを特徴とする請求項1乃至14のいず
    れか記載の建物の防蟻構造。
  16. 【請求項16】 前記繊維配合モルタルに含まれる繊維
    がポリプロピレンからなることを特徴とする請求項15
    記載の建物の防蟻構造。
  17. 【請求項17】 建物の外周部分に施工される布基礎の
    立ち上がり部の外側面に横方向に相隣接して密着する前
    又は密着した後の断熱材の外側面に、シロアリの分泌物
    に耐性の耐腐食性材料で構成された被覆用のシート材を
    上端が地上の所定高さより高い位置になるようにそれぞ
    れ取付け、 相近接する前記被覆用のシート材間の隙間を閉塞するよ
    うにして更に接合部用のシート材を取付けた後、 前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシート
    材の下端と、前記布基礎との隙間を閉塞するようにして
    更に下端部用のシート材を取付けることを特徴とする建
    物の防蟻工法。
  18. 【請求項18】 前記接合部用のシート材を取付けた
    後、前記被覆用のシート材の上端及び前記接合部用のシ
    ート材の上端と、前記立ち上がり部との隙間を閉塞する
    ようにして更に上面部用のシート材を取付けることを特
    徴とする請求項17記載の建物の防蟻工法。
  19. 【請求項19】 建物の下方に施工される基礎スラブの
    外側面及びこの外側面の下端に形成される突出部に横方
    向に相隣接して密着する前又は密着した後の断熱材の外
    側面に、シロアリの分泌物に耐性の耐腐食性材料で構成
    された被覆用のシート材を上端が地上の所定高さより高
    い位置になるようにそれぞれ取付け、 相近接する前記被覆用のシート材間の隙間を閉塞するよ
    うにして更に接合部用のシート材を取付けた後、 前記被覆用のシート材の下端及び前記接合部用のシート
    材の下端と、前記突出部との隙間を閉塞するようにして
    更に下端部用のシート材を取付けることを特徴とする建
    物の防蟻工法。
  20. 【請求項20】 前記接合部用のシート材を取付けた
    後、前記被覆用のシート材の上端及び前記接合部用のシ
    ート材の上端と、前記基礎スラブ又はこの基礎スラブの
    外周部分に立設された立ち上がり部との隙間を閉塞する
    ようにして更に上面部用のシート材を取付けることを特
    徴とする請求項19記載の建物の防蟻工法。
  21. 【請求項21】 前記上面部用のシート材を取付けた
    後、少なくとも前記立ち上がり部の天端にならしモルタ
    ルを施工することを特徴とする請求項18又は20記載
    の建物の防蟻工法。
  22. 【請求項22】 前記上面部用のシート材を取付けた
    後、少なくとも前記基礎スラブの上面の外周部分になら
    しモルタルを施工することを特徴とする請求項20記載
    の建物の防蟻工法。
  23. 【請求項23】 前記シート材が可撓性を有することを
    特徴とする請求項17乃至22のいずれか記載の建物の
    防蟻工法。
  24. 【請求項24】 前記断熱材により形成された入隅にお
    いて前記下端部用のシート材の下方を折り畳むようにし
    て取付けることを特徴とする請求項23記載の建物の防
    蟻工法。
  25. 【請求項25】 前記断熱材により形成された出隅にお
    いて前記上面部用のシート材の上方を折り畳むようにし
    て取付けることを特徴とする請求項23又は24記載の
    建物の防蟻工法。
  26. 【請求項26】 前記接合部用のシート材及び前記下端
    部用のシート材を、止着部材で少なくとも前記断熱材に
    仮止めしてから取付けることを特徴とする請求項23乃
    至25のいずれか記載の建物の防蟻工法。
  27. 【請求項27】 前記上面部用のシート材を、止着部材
    で少なくとも前記断熱材に仮止めしてから取付けること
    を特徴とする請求項23乃至26のいずれか記載の建物
    の防蟻工法。
  28. 【請求項28】 前記下端部用のシート材を前記断熱材
    の周方向に沿って周回するように配設すると共に、この
    下端部用のシート材の側端同士を係止することを特徴と
    する請求項23乃至27のいずれか記載の建物の防蟻工
    法。
  29. 【請求項29】 前記上面部用のシート材を前記断熱材
    の周方向に沿って周回するように配設すると共に、この
    上面部用のシート材の側端同士を係止することを特徴と
    する請求項23乃至28のいずれか記載の建物の防蟻工
    法。
  30. 【請求項30】 前記シート材の上から、モルタルにポ
    リプロピレンからなる繊維を配合した繊維配合モルタル
    を塗布することを特徴とする請求項17乃至29のいず
    れか記載の建物の防蟻工法。
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JP2010084358A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Tma Corp Pty Ltd 建物の防蟻構造及び建物の基礎防蟻工法
JP2015083758A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 旭化成ホームズ株式会社 断熱基礎構造

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