JP4612962B2 - 基礎断熱構造の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防蟻機能をもつ基礎断熱構造の施工に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅の断熱化、気密化が進むにつれ、床に断熱材を施工する床断熱工法に代え、基礎の内側や外側に断熱材を施工する基礎断熱工法の採用が活発化されている。
【0003】
その断熱構造の一例を図10に示す。同図において、地盤10にコンクリート基礎12が打設されている。このコンクリート基礎12は、水平方向に延びるフーチング12aの中央から立直部12bが立ち上がる逆T字状の断面形状を有し、前記フーチング12aと立直部12bの下半部が土中に埋められるとともに、立直部12bの上面12cの上に土台14が設置されている。
【0004】
ここで、通常の基礎構造では、前記立直部12bの外側にラス18を介してモルタル等からなる仕上壁20が施工されるのであるが、図示の構造では、前記ラス18と基礎立直部12bの外側面との間に断熱材22が介在しており、この断熱材22の下面が基礎フーチング12aの上面に接触するとともに、断熱材22の上面が立直部12bの上面12cと略同一の高さに位置している。
【0005】
ところが、このように基礎外側に断熱材22を施工した場合、当該断熱材22は一般に発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンといった発泡樹脂からなるものであって、白蟻が容易に食い破ることができるものであるために、この断熱材22をその土中埋設部分から白蟻が食い破っていくことにより、図10に示すように土台14へ至る蟻道21が形成されてしまうおそれがある。
【0006】
そこで、特開平11−350502号公報には、前記のような基礎断熱構造において、前記断熱材22の外側面及び下端面を防蟻シートで覆うとともに、この防蟻シートの下端縁を前記断熱材22の下端面から内側にはみ出させて当該はみ出し部分(すなわちシート下端縁;前記公報では参照符21a)を前記コンクリート基礎12におけるフーチング12aと立直部12bとの境界部分に食い込ませる(すなわち当該境界部分に埋め込む)ことにより、白蟻の経路を遮断するようにした技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報にかかる従来技術では、次のような解決すべき課題がある。
【0008】
1)前記防蟻シートはしわが寄りやすく、当該シートを断熱材全面にわたって確実に密着させることは極めて困難である。この隙間は、例えばその上に施工されるモルタル等の外壁材の剥がれの原因となりやすく、最悪の場合にはモルタル等が割れて内部に雨水が侵入するおそれもある。
【0009】
2)確実な防蟻を行うためには、シート同士の隙間(目地)を埋めるべく防蟻薬液からなるペーストを当該目地に対してかなり入念に塗り込まなければならず、現場作業はさらに繁雑なものとなる。
【0010】
3)一般に、前記防蟻シートは薄肉の樹脂フィルムで構成され、また前記断熱材は発泡材で構成されているので、ともに柔弱で高い強度は望めない。また、その表面にラス等を固定するために固定金具を打ち込んでも当該金具の保持力が弱くて外れやすく、高い固定強度は得られにくい。従って、前記ラス等及びその上に設けられるモルタル等の化粧材が剥がれやすくなる。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑み、簡単な作業で、高い防蟻機能及び強度をもつ基礎断熱構造を施工することができる方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、水平なフーチングの上に立直部を有するコンクリート基礎の当該立直部の側方に断熱材が配された基礎断熱構造を施工するための方法であって、前記コンクリート基礎を完成させる前に現場以外の工場内で予め板状の断熱材の外側面に防蟻薬液を吸収可能な薬液吸収体が貼着されてなる基礎断熱用建材を製造しておく建材製造工程と、前記基礎断熱用建材が前記立直部の側面に沿って並べられた前記コンクリート基礎を前記現場にて施工する工程と、このコンクリート基礎の施工の終了後に前記現場にて前記各薬液吸収体に防蟻薬液を含浸させ、硬化させる含浸工程とを含むものである。
【0013】
なお、ここでいう断熱材の外側面とは、コンクリート基礎の立直部と反対側の側面を意味するものであり、必ずしも建屋の外側に臨む面を意味するとは限らない。例えば前記断熱材がコンクリート基礎の立直部よりも土間側に施工されるものである場合、当該断熱材の外側面は土間側に臨む面となる。逆に、本明細書において「断熱材の内側面」とは前記立直部側に臨む面となる。
【0014】
この方法によれば、防蟻薬液を吸収可能な薬液吸収体(例えば繊維体)が外側面に貼着された断熱材をもつコンクリート基礎を現場で施工し、その後に前記薬液吸収体に防蟻薬液を含浸させるようにしているので、前記薬液吸収体には従来の防蟻シートよりも厚い繊維体等を用いることが可能であり、当該繊維体等のしわが寄りにくく、また、この薬液吸収体に後から含浸される防蟻薬液の硬化により、当該薬液吸収体と断熱材とを確実に密着状態で接着することができるとともに、薬液吸収体の強度が高まり、従来の防蟻シートよりも衝撃などに強い構造体を得ることができる。
【0015】
また、前記防蟻薬液により薬液吸収体に防蟻機能を付与できるのに加え、当該防蟻薬液が薬液吸収体同士の隙間や薬液吸収体とフーチングとの隙間等に侵入することにより、従来よりも優れた防蟻効果を得ることが可能になる。
【0016】
さらに、本発明では、前記コンクリート基礎完成前に予め工場内で板状の断熱材の外側面に防蟻薬液を吸収可能な薬液吸収体が貼着されてなる基礎断熱用建材を製造しておく建材製造工程を行った後、この基礎断熱用建材を基礎断熱用建材が前記立直部の側面に沿って並べられた前記コンクリート基礎を施工する工程と、このコンクリート基礎の施工の終了後に前記現場にて前記各薬液吸収体に防蟻薬液を含浸させ、硬化させる含浸工程とを現場にて行うので、現場で薬液吸収体を貼着する作業が不要になる。しかも、従来の防蟻シートと異なり前記薬液吸収体には十分な厚さをもつものを使用でき、出荷途中で破れる心配もほとんどない。
【0017】
前記基礎施工工程において、前記薬液吸収体の下端が前記断熱材の下端よりも下方にはみ出すように当該薬液吸収体を当該断熱材に貼着し、かつ、その薬液吸収体のはみ出し部分をフーチング上面に密着させ、前記含浸工程では前記薬液吸収体に含浸させた防蟻薬液の硬化により前記薬液吸収体のはみ出し部分を前記フーチング上面に接着するようにすれば、防蟻薬液の硬化を利用してフーチング上面での防蟻機能をより高めることができる。
【0018】
また、前記基礎施工工程において、前記断熱材及び薬液吸収体の幅寸法を略同一にし、かつ、当該幅方向に位置をずらして薬液吸収体を断熱材に貼着し、この薬液吸収体が前記断熱材から幅方向にはみ出した部分をこれに隣接する基礎断熱用建材の断熱材の外側面に重ねるようにすれば、断熱材同士の合わせ面を前記薬液吸収体のはみ出し部分によって確実に封止することが可能になる。
【0019】
また、本発明にかかる方法では、前記含浸工程後、防蟻薬液が硬化した段階で薬液吸収体は十分な硬さをもつことになるので、その上にラスを重ね、当該ラスの上から前記薬液吸収体に固定金具を打ち込むことにより、当該ラスを十分な強度で薬液吸収体に固定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態において、断熱材22の施工に関する部分以外の構造は基本的に前記図10に示したものと同等であり、同一の要素には同一の参照符を付してその説明を省略する。
【0021】
図1及び図2は、本発明にかかる施工方法により完成された基礎断熱構造を示したものである。同図において、断熱材22とラス18との間には繊維体(薬液吸収体)24が配設され、これに防蟻薬液が含浸され、かつ、その含浸状態で硬化した状態となっている。すなわち、断熱材22の外側に防蟻機能をもった繊維体24が配設され、この繊維体24の上にラス18及び仕上壁20が施工されている。また、土間側の地盤上には、前記繊維体24とは別の防蟻・防湿シート16(図2)が敷設されている。
【0022】
この構造によれば、断熱材22の外側面(特に土中埋設部分)が防蟻薬液を含む繊維体24によって外側から覆われているため、断熱材22がコンクリート基礎12の外側に施工されていても食い破られるおそれがない。従って、この断熱材22を蟻道にして白蟻が土台14側へ這い上がってくるのを未然に防止することが可能である。
【0023】
次に、この基礎断熱構造の施工要領を説明する。
【0024】
1)建材製造工程(図3)
まず、(現場ではなく)工場内において図3に示すような基礎断熱用建材を予め製造しておく。
【0025】
この建材は、板状の断熱材22の片側面(施工後に外側となる面)に繊維体24を貼着したものである。この繊維体24の材質は、後述の液状防蟻薬液を十分に吸収できるものであればよく、不織布や、その他、吸水性に優れた繊維によりシート状に形成されたものが好適である。また厚みは5mm程度もしくはそれ以上であることが、より好ましい。この繊維体24は、従来の防蟻シートに比べて厚手であり、その出荷途中で破れたりするおそれはほとんどない。しかも、この出荷段階では未だ防蟻薬液が含浸されていないので、繊維体24自体は柔らかく、自由に撓むことが可能である。また、この繊維体24の他、本発明方法で使用する「薬液吸収体」としては合成樹脂連続気泡体等の使用も可能である。
【0026】
前記貼着は、例えば接着剤を用いてもよいし、ステープル等の固定金具で繊維体24を断熱材22に止めるだけでもよい。このような簡易な固定であっても、後述の防蟻薬液の含浸及び硬化によって繊維体24と断熱材22とを強固に接着することが可能である。
【0027】
この実施の形態にかかる建材では、繊維体24の幅寸法が断熱材22の幅寸法と略同一とされ、かつ、幅方向に適当な寸法aだけ位置をずらして繊維体24が断熱材22に貼着されている。従って、建材の一方の端部においては繊維体24が前記寸法aだけ幅方向にはみ出し、逆に他方の端部では断熱材22の外側面が前記寸法aだけ露出した状態となっている。
【0028】
また、繊維体24の縦寸法は断熱材22の縦寸法よりも寸法bだけ大きく設定されており、これら繊維体24と断熱材22の上端を揃えた状態で繊維体24が断熱材22に貼着されている。従って、繊維体24の下端部24aは断熱材22の下端から前記寸法bだけ下方にはみ出した状態となっている。
【0029】
2)基礎垂直部施工工程(図4,図5)
現場において、図4に示すように、地盤上にコンクリート基礎12のフーチング12aを打設した後、その長手方向に沿って多数枚の基礎断熱用建材(建材製造工程で製造した建材)を立直状態で左右2列に並べて設置する。このとき、各基礎断熱用建材の繊維体24は左右両外側に向け、互いに隣接する基礎断熱用建材についてはその断熱材22の幅方向端面同士を突き合わせるようにするが、その突き合わせ面23の位置と繊維体24の突き合わせ面25の位置とは幅方向にずれているため、断熱材22の突き合わせ面23を繊維体24のはみ出し部分(幅方向へのはみ出し部分)によって外側から確実に封止することができる。
【0030】
また、各断熱材22の下端から下方にはみ出した繊維体下端部24aについては、これを外側に撓ませてフーチング12aの上面に接触させておく。
【0031】
次に、図5に示すように、断熱材22の内側面に隣接する領域(左右の断熱材22により挟まれた領域)に、前記フーチング12aから立ち上がる立直部12bを打設する。これにより、当該立直部12bの側方に基礎断熱用建材が配されたコンクリート基礎12が施工されたことになる。
【0032】
3)含浸工程(図6,図7)
外側に露出した繊維体24に防蟻薬液を含浸させた後、これを所定時間放置して硬化させる。この含浸工程では、例えば図6に示すようなスプレーガン30を用いて前記防蟻薬液を繊維体24に吹き付けるようにしてもよいし、あるいは上呂等を用いて防蟻薬液を繊維体24に流し込んだり、刷毛で塗布したりするようにしてもよい。
【0033】
ここで、前記防蟻薬液としては、その含浸工程の段階で適当な流動性を有し、かつ、その含浸後に硬化するものであればよく、種々の防蟻剤及び固形化用の樹脂類を溶媒に溶かして適当な粘度に調節したものが好適である。
【0034】
ここで、前記防蟻剤としては、従来から知られているピレスロイド系防蟻剤(シラフルオフェン、エトフェンプロックス、ビフェントリン等)や有機リン系防蟻剤の適用が可能である。前記樹脂類は、前記繊維体24に含浸された後に固形分となり、かつ、適度な接着性を発揮するものであればよく、例えば石油系炭化水素樹脂、ロジン等の天然樹脂、エステルガムやマレイン酸樹脂等の天然樹脂変性物が好適である。また前記溶媒としては、エチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、キシレン、トルエン、酢酸エチル、ノルマルヘキサン等の各種有機溶剤の他、水の適用も可能である。さらに、必要に応じて粘度調整剤を含有させることも有効である。
【0035】
このように、予め断熱材22に貼着しておいた繊維体24に現場で防蟻薬液を含浸させるという方法をとることにより、繊維体24同士の合わせ面25や繊維体24とフーチング12aとの合わせ面にも防蟻薬液を行き渡らせることができ、高い防蟻機能を確保することができる。
【0036】
特に、この実施の形態のように繊維体下端部24aを断熱材22からはみ出させてフーチング12aの上面に接触させるようにしておけば、その接触面を前記防蟻薬液の硬化によって接着することができ、より高い防蟻効果を得ることができる。ただし本発明は、繊維体24同士の隙間(幅方向の隙間)が比較的大きい場合等において、その隙間に図7に示すような防蟻ペースト26を補強的に塗り込むことを否定するものではない。
【0037】
なお、繊維体24への防蟻薬液の供給は、繊維体24の全域にわたって行うことが好ましいが、施工場所によっては必ずしも全域でなくてもよい。例えば、土間側に配されている繊維体24については、地盤から100mm程度の高さより防蟻薬液を流し込めば十分である。
【0038】
4)仕上げ工程
前記含浸工程によって繊維体24に防蟻薬液を含浸させ、これを硬化させた後、この繊維体24の表面に前記図1及び図2に示したラス18を固定し、その上にモルタル等からなる仕上げ壁20を施工する。このとき、繊維体24は前記防蟻薬液の含浸、硬化によって十分な硬さを有しているため、例えばステープルなどの固定金具を繊維体24に打ち込んでラス18を固定する場合に、当該固定金具は前記繊維体24に強固に食い込むことになり、十分な強度でラス18の固定を行うことが可能になる。
【0039】
なお、この第1の実施の形態では、断熱材22の下端からはみ出した繊維体下端部24aを外側に撓ませるようにしているが、これを内側に撓ませてフーチング12aに接触させるようにしてもよいし、第2の実施の形態として図8に示すように、前記繊維体下端部24aを断熱材22の下端面に巻き込んだ状態でこれを上方に開口する形状のランナー17内に差し込むようにしてもよい。
【0040】
図示のランナー17は、底壁17aと、その内側端及び外側端からそれぞれ立ち上がる内側壁17b及び外側壁17cとを一体に有し、コンクリート基礎12に沿って延びており、そのうちの内側壁17bが前記立直部12bに沿う姿勢で当該立直部12bの付け根部分に埋め込まれたものである。このような構造においても、断熱材22の下端部における防蟻処理を比較的簡単な施工で行うことが可能である。
【0041】
また、繊維体下端部24aを断熱材22の下端から下方にはみ出させない場合でも、フーチング12aの上面まで流下する防蟻薬液により断熱材下端部の防蟻を行うことが可能である。ただし、その場合、第3の実施の形態として図9に示すように、前記繊維体24の下端に沿って防蟻ペースト26を塗り込むことにより、さらに高い防蟻効果が得られることはいうまでもない。
【0042】
その他、本発明は例えば次のような実施の形態をとることができる。
【0043】
・前記実施形態では、コンクリート基礎施工工程において、まずフーチング12aを打設し、その上に基礎断熱用建材を立てることによりこれを型枠にして立直部12bを打設するようにしているが、予めフーチング12a及び立直部12bを有するコンクリート基礎12を打設しておき、その立直部12bの側面に基礎断熱用建材を施工するようにしてもよい。あるいは、コンクリート基礎12に断熱材22のみを建て込んでおき、その基礎施工後に前記断熱材22の外側面に繊維体24を貼着するようにしてもよい。
【0044】
要は、立直部12bの外側に基礎断熱用建材が配されたコンクリート基礎12が最終的に得られるようにすればよい。
【0045】
・前記実施形態では、立直部12bの両外側に基礎断熱用建材を配した例を示したが、基礎構造によってはいずれか一方の側(例えば屋外側)にのみ基礎断熱用建材を施工するようにしてもよい。
【0046】
・本発明ではコンクリート基礎12の具体的な種類を問わず、布基礎、べた基礎等にかかわらず、その側方に断熱材を施工する場合に広く本発明を適用することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明は、繊維体をはじめとする薬液吸収体が断熱材の外側面に貼着された基礎断熱用断熱材が立直部の側方に配されたコンクリート基礎を施工した後に現場にて前記薬液吸収体に防蟻薬液を含浸させるようにしたものであるので、簡単な作業で高い防蟻機能及び強度をもった基礎断熱構造を施工することができる効果がある。また、予め板状の断熱材の外側面に防蟻薬液が吸収可能な繊維体を貼着した基礎断熱用建材を工場内で製造しておくことにより、現場作業を減らして施工効率をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態にかかる基礎断熱構造を示す断面斜視図である。
【図2】 図1にかかる基礎断熱構造の断面正面図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態にかかる基礎断熱用建材を示す斜視図である。
【図4】 前記基礎断熱用建材をフーチング上に立設した工程を示す一部断面斜視図である。
【図5】 前記基礎断熱用建材を型枠として立直部を打設した工程を示す一部断面斜視図である。
【図6】 前記基礎断熱用建材の繊維体に防蟻薬液を吹き付ける工程を示す一部断面斜視図である。
【図7】 繊維体同士の隙間に防蟻ペーストを塗り込んだ状態を示す斜視図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態にかかる基礎断熱構造を示す断面正面図である。
【図9】 本発明の第3の実施の形態にかかる基礎断熱構造を示す断面斜視図である。
【図10】 従来の基礎断熱構造の一例を示す断面斜視図である。
【符号の説明】
10 地盤
12 コンクリート基礎
12a フーチング
12b 立直部
18 ラス
22 断熱材
24 繊維体(薬液吸収体)
24a 繊維体下端部

Claims (4)

  1. 水平なフーチングの上に立直部を有するコンクリート基礎の当該立直部の側方に断熱材が配された基礎断熱構造を施工するための方法であって、前記コンクリート基礎を完成させる前に現場以外の工場内で予め板状の断熱材の外側面に防蟻薬液を吸収可能な薬液吸収体が貼着されてなる基礎断熱用建材を製造しておく建材製造工程と、前記基礎断熱用建材が前記立直部の側面に沿って並べられた前記コンクリート基礎を前記現場にて施工する工程と、このコンクリート基礎の施工の終了後に前記現場にて前記各薬液吸収体に防蟻薬液を含浸させ、硬化させる含浸工程とを含むことを特徴とする基礎断熱構造の施工方法。
  2. 請求項記載の基礎断熱構造の施工方法において、前記コンクリート基礎の施工では、前記薬液吸収体の下端が前記断熱材の下端よりも下方にはみ出すように当該薬液吸収体を当該断熱材に貼着し、かつ、その薬液吸収体のはみ出し部分をフーチング上面に密着させ、前記含浸工程では前記薬液吸収体に含浸させた防蟻薬液の硬化により前記薬液吸収体のはみ出し部分を前記フーチング上面に接着することを特徴とする基礎断熱構造の施工方法。
  3. 請求項1または2記載の基礎断熱構造の施工方法において、前記コンクリート基礎の施工では、前記断熱材及び薬液吸収体の幅寸法を略同一にし、かつ、当該幅方向に位置をずらして薬液吸収体を断熱材に貼着し、この薬液吸収体が前記断熱材から幅方向にはみ出した部分をこれに隣接する基礎断熱用建材の断熱材の外側面に重ねることを特徴とする基礎断熱構造の施工方法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の基礎断熱構造の施工方法において、前記含浸工程後、防蟻薬液が硬化した薬液吸収体の上にラスを重ね、当該ラスの上から前記薬液吸収体に固定金具を打ち込んで当該ラスを当該薬液吸収体に固定するラス固定工程を含むことを特徴とする基礎断熱構造の施工方法。
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