JP4765628B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及び成形物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及び成形物 Download PDF

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Description

本発明は、ポリアミド系重合体又は/及びポリエステル系重合体及び、ゲルを含有するゴムから成る熱可塑性エラストマー組成物に関し、詳しくは、耐熱性及び耐油性に優れ、さらに機械的特性が改良された熱可塑性エラストマー組成物に関する。
ポリアミド又はポリエステルと、ポリエーテルとを繰り返し単位としてなる多重ブロック共重合体であるポリアミド系エラストマーやポリエステル系エラストマーは、耐熱性に優れ、かつ適度な柔軟性を有する熱可塑性エラストマーである。しかしながら、これらのエラストマーは、ゴム状弾性体として種々の部品に利用するためには、硬度が高く、且つ柔軟性及び歪回復性に劣る。そこで、これを改良するために上記エラストマーにゴムを混合する方法が知られており、種々のゴムブレンド技術が提案されている。
とりわけ近年は、これらのエラストマーにゴムを混合して柔軟化し、伸びや圧縮永久歪み等の機械的特性を改良するために、前記エラストマーマトリクス中にゴム粒子を微細に分散させ、且つ該ゴム粒子を架橋させることが提案されている。
例えば、多官能性モノマーなどの架橋性単量体によって架橋されたゴムであって、ゲル分を20%以上含有する架橋ゴム成分をポリエステルエラストマー成分中に分散混合してなる熱可塑性エラストマー組成物が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1には、具体的には、架橋カルボキシ変性ニトリル−ブタジエンゴムを、ポリエーテルエステルエラストマーにブラベンダーを用いて混合した組成物が開示されている。しかし、エラストマー中に架橋ゴムを単に分散混合させるだけでは機械的特性を十分に改良できるまでには至らない。
一方、エラストマー中に分散させるゴム粒子を、架橋ゴムのコア層と、架橋性官能基を有するゴムのシェル層から成るコア−シェル二層構造にし、架橋剤の存在下で、主にシェル層を架橋させながらエラストマー中に分散混合する方法が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、この方法によっても、引張特性や圧縮永久歪みはある程度改良されるものの、屈曲や一定の伸張に対する耐疲労性等はまだ十分に改良されていない。
特開平5−79256号公報 特開平8−231770号公報
本発明の目的は、耐熱性、耐油性及び機械的特性に優れ、かつ、屈曲や一定の伸張に対する耐疲労性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ゲル分を特定量以上含有し、該ゲル分が、表層から内部に至るまでほぼ同じ濃度で分散してなるゴム粒子を、架橋剤の存在下にさらに動的架橋させながらポリエステル系重合体やポリアミド系重合体に混合分散させることにより、ゴム粒子を前記ポリアミド系重合体やポリエステル系重合体マトリクス中に微分散させられること、さらには、この微分散したゴム粒子が緊密に架橋しているために、得られる熱可塑性エラストマー組成物は耐熱性、耐油性及び機械的特性に加え、屈曲や一定の伸張に対する耐疲労性に優れることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
かくして本発明によれば、以下の発明1〜6が提供される。
1. ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に、ゲル分30重量%以上が均一分散したゴム(B)を混合し、動的架橋させて成る熱可塑性エラストマー組成物。
2. 前記ゴム(B)が、架橋性基を有する上記1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
3. 前記架橋性基が、架橋剤の存在下に該架橋剤と反応してゴム(B)を架橋させ得る官能基である上記2記載の熱可塑性エラストマー組成物。
4. 前記架橋性基が、ハロゲン含有基、エポキシ基及びカルボキシル基から成る群から選ばれる少なくとも一種である上記2又は3記載の熱可塑性エラストマー組成物。
5. 前記ゴム(B)が、アクリルゴム、ニトリル共重合共役ジエンゴム及びポリエーテルゴムから成る群から選ばれる少なくとも一種である上記1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
6. 上記1〜5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形して成る成形物。
本発明によれば、架橋したゴム粒子がポリアミド系重合体やポリエステル系重合体マトリクス中に微分散した熱可塑性エラストマー組成物が提供される。この熱可塑性エラストマー組成物は、耐熱性、耐油性及び、引張伸びや圧縮永久歪み等の特性に優れ、さらに屈曲や定伸張に対する耐疲労性に優れるため、シール、ホース、自動車サスペンション部品等の種々のゴム部品として好適に使用できる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に、ゲル分30重量%以上が均一分散したゴム(B)を混合し、動的架橋させて成ることを特徴とする。
まず、熱可塑性エラストマー組成物に含有されることとなるゴム(B)、ポリアミド系重合体(A1)、ポリエステル系重合体(A2)について説明する。なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ポリアミド系重合体(A1)およびポリエステル系重合体(A2)のうち、一種以上を含有していればよい。
ゴム(B)
本発明に用いるゴム(B)は、ゴム弾性を有し、ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に混合、分散させることができるものであれば特に限定はない。
具体的には、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどの共役ジエンゴム;アクリルゴム;エピハロヒドリンゴム、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合ゴムなどのポリエーテルゴム;クロロプレンゴム;ブチルゴムなどが挙げられる。
これらの中でも、共役ジエンゴム、アクリルゴム、ポリエーテルゴムが好ましく、耐熱性、耐油性等の観点から、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどのニトリル共重合共役ジエンゴム、アクリルゴム、ポリエーテルゴムが特に好ましい。
ニトリル共重合共役ジエンゴムは、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、共役ジエン単量体及び必要に応じてこれらの単量体と共重合可能なその他の単量体とを共重合し、必要に応じて主鎖の炭素−炭素不飽和結合を水素化して成るゴムである。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどが挙げられる。これらの中でも、アクリロニトリルが好ましい。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の、ニトリル共重合共役ジエンゴム中の含有量は、好ましくは30〜80重量%、より好ましくは35〜60重量%である。
共役ジエン単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエンが好ましい。
アクリルゴムは、分子中にアクリル酸エステル単量体又はメタクリル酸エステル単量体〔以下、(メタ)アクリル酸エステルと略記する。〕の単量体単位を、分子中に50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは65重量%以上含有する重合体である。(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体などが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、炭素数1〜8のアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸エチルおよび(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体としては、炭素数2〜8のアルコキシアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エトキシエチルおよび(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルが好ましく、アクリル酸2−エトキシエチルおよびアクリル酸2−メトキシエチルが特に好ましい。
本発明において用いられる(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させることにより得られるアクリル系重合体は、上記主構造単位以外に、これらと共重合可能な単量体単位を含有していてもよい。(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、共役ジエン系単量体、非共役ジエン系単量体、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、アミド基含有(メタ)アクリル単量体、多官能性ジ(メタ)アクリル単量体、その他のオレフィン系単量体などが例示される。
共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、ブタジエン、クロロプレン、ピペリレンなどが挙げられる。非共役ジエン系単量体としては、1,2−ブタジエン、1,4−ペンタジエン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ノルボルナジエンなどが挙げられる。芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが例示される。アミド基含有(メタ)アクリル単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられる。その他のオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステル単量体以外の単量体を共重合する場合は、分子中に50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは35重量%以下で共重合するのが望ましい。
ポリエーテルゴムは、オキシラン単量体を開環重合して得られるオキシアルキレン繰り返し単位を主構造単位とするゴムであれば特に限定されない。
オキシラン単量体の種類も特に限定されないが、本発明に用いるポリエーテルゴムは、エチレンオキシド単量体単位を含有するものが好ましい。エチレンオキシド単量体単位の、ポリエーテルゴム中の含有量は、ポリエーテルゴムの全繰り返し単位中、好ましくは15〜70モル%、より好ましくは20〜65モル%、特に好ましくは25〜60モル%である。
さらにポリエーテルゴムは、エチレンオキシドと共重合可能なオキシラン単量体単位を含有するものが好ましい。エチレンオキシドと共重合可能なオキシラン単量体としては、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシド、アリルグリシジルエーテル、エピクロルヒドリンなどが挙げられる。
本発明に用いるゴム(B)は、ゲル分を30重量%以上含有し、該ゲル分がゴム(B)中に均一に分散していることを特徴とする。
ゲル分とは、ゴム(B)の架橋物のことであり、ゴム(B)をポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に混合して架橋剤の存在下で、動的架橋させる前に、既に架橋している成分である。前記ゴム(B)中のゲル分は、既に架橋しており、そのゴムの良溶媒に不溶な成分であるため、その含有量は以下の方法により測定することができる。すなわち、ゴム(B)を所定量秤量し、ゴム(B)を該ゴムの良溶媒に溶解させて得られた溶液を金網等のフィルターで濾過し、フィルター上に捕捉された溶媒不溶解分を測定することにより測定される。
ゴム(B)中のゲル分の含有量は、30重量%以上、より好ましくは50重量%以上、特に好ましくは60重量以上%である。ゴム(B)中のゲル分の含有量が少なすぎると、動的架橋反応後の架橋効率が十分でなく、結果としてポリアミド系重合体及びポリエステル系重合体マトリクス中に分散するゴムの分散粒子径が大きくなり、機械的特性が低下するなどの弊害が生じる場合がある。なお、ゴム(B)中のゲル分の含有量の上限は、特に限定されないが、通常90重量%程度である。
また、ゴム(B)中に30重量%以上存在する前記ゲル分は、ゴム(B)中に均一に分散していることを特徴とする。
ゲル分がゴム(B)中に「均一に分散している」とは、ゴム(B)を粒子状でポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に混合分散させる場合に、ゴム(B)の粒子の内部においても、表層部においても、ゲル分の含有量がほぼ同じであることを意味する。すなわち、ゲル分がゴム(B)粒子の表層部から内部に至るまで、ほぼ一定の濃度で存在することを意味する。したがって、ゲル分がゴム(B)粒子中に点在していても、表層部から内部に至るまでその含有量がほぼ同じであれば本発明の範囲に含まれ、一方、例えば、内部のコア部分のみにゲルが存在し、表層部はゲルが存在しないようなコア−シェル二層構造のようなものは本発明の範囲には含まれない。
本発明においては、このようにゴム(B)中にゲル分が均一分散していることにより、前記のコア−シェルゴムと比較して、動的架橋する際の架橋効率が高くなる。そのため、結果として、ポリアミド系重合体(A1)又はポリエステル系重合体(A2)マトリクス中におけるゴム(B)の分散粒子径が小さくなり、機械的特性や耐疲労性が向上するなどの効果が得られる。
本発明に用いるゴム(B)は、ゲル分を形成させるための架橋性基を有していることが好ましい。このゲル分形成用の架橋性基は、ゴム(B)のポリマー鎖を架橋させ得る基であれば限定はないが、架橋剤を存在させなくても架橋し得る基であるのがより好ましい。
ゴム(B)にそのようなゲル分形成用の架橋性基を導入するには、該架橋性基を有する単量体をゴム(B)中に共重合させればよい。そのような架橋性基を有する単量体としては、例えば、ビニル基を2以上有する多官能性単量体などが挙げられ、具体的には、ジビニルベンゼン、1,3,5−トリビニルベンゼンなどの多官能ビニル化合物;ジアリルフタレート、ジアリルフマレートなどのジアリル化合物;トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングルコールジメタアクリレートなどの多官能アクリレート;などが挙げられる。ゴム(B)中のゲル分を30重量%以上とするためには、前記架橋性基を有する単量体の使用量は、ゴム(B)の重合に用いる全単量体量に対して、好ましくは0.2〜1.5重量%、より好ましくは0.3〜1.0重量%である。架橋性基を有する単量体使用量を前記範囲にすると、架橋剤が存在しなくても、重合反応により生成するゴム(B)中のゲル量が30重量%以上となる。
本発明のゴム(B)は、後に詳述する動的架橋により効率よく架橋されるように、さらに、動的架橋用の架橋性基を有している。
この動的架橋用の架橋性基は、後に説明する架橋剤の存在下で、該架橋剤と反応してゴム(B)を架橋させ得る官能基であるのが好ましい。そのような架橋性基は、一般的に架橋剤と反応し得るものとして知られている官能基であればよく、また、用いる架橋剤の種類等によって適宜選択すればよい。このような架橋性基としては、ハロゲン含有基、エポキシ基及びカルボキシル基から成る群から選ばれる少なくとも一種であるのが特に好ましい。また、ゴム(B)にこれらの動的架橋用の架橋性基を導入するには、これらの架橋性基を有する単量体を、ゴム(B)の重合時に、重合に用いる前述の単量体に混合して公知の方法で重合すればよい。そのような架橋性基を有する単量体としては、以下のものが挙げられる。
ハロゲン含有基を有する単量体としては、2−クロロエチルビニルエーテルなどのハロゲン含有ビニルエーテル;クロロメチルスチレンなどのハロゲン含有スチレン誘導体;ビニルクロロアセテートなどのハロゲン含有ビニルアセテート;エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリン;などが挙げられる。
エポキシ基含有単量体としては、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタアクリレートなどが挙げられる。
カルボキシル基含有単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などの有機酸;マレイン酸モノブチルエステル、フマル酸モノブチルエステルなどのブテンジオン酸モノアルキルエステル;マレイン酸モノシクロアルキルエステル、フマル酸モノシクロアルキルエステルなどのブテンジオン酸モノシクロアルキルエステル;などが挙げられる。
動的架橋用の架橋性基を有するこれらの単量体の使用量は、ゴム(B)の重合に用いる全単量体中の、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1.0〜5.0重量%である。動的架橋用の架橋性基を有する単量体の使用量が少なすぎると、動的架橋する際、架橋が十分に進行せずにゴムの分散性が損なわれるなどの弊害が生じ、逆に多すぎると、ゴムの製造工程において安定にゴムを製造できないなどの弊害がある。
本発明に用いるゴム(B)は、前述した単量体(ニトリル共重合共役ジエンゴム、アクリルゴム、ポリエーテルゴムなどを形成することとなる単量体)と、好ましくはゲル分形成用の架橋性基を有する単量体又は/及び動的架橋用の架橋性基を有する単量体とを、公知の重合方法で重合して得ることができる。具体的には、ニトリル共重合共役ジエンゴムやアクリルゴムは乳化重合などにより、ポリエーテルゴムは溶液重合や溶媒スラリー重合などにより、それぞれ得ることができる。
なお、ゲル分形成用の架橋性基を有する単量体を使用して、ゴム(B)にゲル分形成用の架橋性基を導入した場合には、このゲル分形成用の架橋性基の少なくとも一部は、動的架橋させる前に、既に架橋しており、ゲル分を形成することとなる。
また、動的架橋用の架橋性基を有する単量体を使用して、ゴム(B)に動的架橋用の架橋性基を導入した場合には、後に詳述する架橋剤を使用することにより、効率的に動的架橋を行うことができる。
本発明においては、好ましくは、ゲル分形成用の架橋性基を有する単量体として上述した単量体を使用し、その含有量を上述した所定範囲内とすることにより、架橋剤を添加しなくても、上記ゲル分形成用の架橋性基の少なくとも一部を架橋反応させることができ、ゲル分を30重量%以上とすることができる。さらに、動的架橋用の架橋性基として、好ましくは、上述した架橋剤を添加することにより反応する架橋性基を導入することにより、ゴム(B)の架橋剤添加による動的架橋を効率良く行うことができる。
ポリアミド系重合体(A1)
本発明に用いるポリアミド系重合体(A1)は、酸アミド結合(−CONH−)を有する重合体であれば限定はないが、本発明においては、ポリアミド樹脂として一般的に使用されているポリアミド重合体を用いるのが好ましい。
具体的には、ジアミンと二塩基酸との重縮合により得られる重合体、ジホルミルなどのジアミン誘導体と二塩基酸との重縮合により得られる重合体、ジメチルエステルなどの二塩基酸誘導体とジアミンとの重縮合により得られる重合体、ジニトリル又はジアミドとホルムアルデヒドとの反応により得られる重合体、ジイソシアナートと二塩基酸との重付加により得られる重合体、アミノ酸又はその誘導体の自己縮合により得られる重合体、ラクタムの開環重合により得られる重合体、などが挙げられる。またこれらのポリアミド重合体は、ポリエーテル重合体ブロックなどを共重合成分として含んでいてもよい。
これらのポリアミド重合体の具体例としては、ポリカプラミド(6−ナイロン)、ポリヘキサメチレンアジポアミド(6,6−ナイロン)、ポリヘキサメチレンセバカミド(6,10−ナイロン)、ポリウンデカンアミド(11−ナイロン)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(7−ナイロン)、ポリ−ω−アミノノナン酸(9−ナイロン)などのナイロン樹脂が挙げられる。これらの中でも、汎用性及び耐熱性などの観点から、6−ナイロン、6,6−ナイロン、11−ナイロンなどが好ましい。
前記ポリアミド系重合体(A1)としては、融点が、好ましくは215〜265℃、より好ましくは215〜230℃、引張り破断強さが、好ましくは35MPa以上、より好ましくは60MPa以上のものが好適に用いられる。
ポリエステル系重合体(A2)
本発明に用いるポリエステル系重合体(A2)は、多価アルコールと多塩基酸との重縮合により得られ、エステル結合を有する重合体であれば限定はないが、本発明においては、例えば、アルキド樹脂、マレイン酸樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの一般的に知られているポリエステル樹脂を用いることができる。これらのポリエステル樹脂は、多価アルコールと多塩基酸との重縮合により得られる不飽和二重結合を有するポリエステルと、ビニル化合物などとを反応させて得られる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコールなどが用いられる。多塩基酸としては、フタル酸、フマル酸、アジピン酸などが用いられる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度等の観点から、多価アルコールとしてエチレングルコール、ブチレングリコールを、多塩基酸としてフタル酸を使用したポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステル樹脂が特に好ましい。なお、これらのポリエステル重合体はポリエーテル重合体ブロックなどが共重合成分として含まれていてもよい。
前記ポリエステル系重合体(A2)としては、融点が、好ましくは170〜250℃、より好ましくは210〜230℃、引張り破断強さが、好ましくは40MPa以上、より好ましくは50MPa以上のものが好適に用いられる。
熱可塑性エラストマー組成物の製造方法(動的架橋)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上述したポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に、ゴム(B)を混合して、動的架橋させることにより製造される。
動的架橋とは、前記ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)にゴム(B)を混合し、このゴム(B)をポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)中に分散させながら、ゴム(B)を架橋剤の存在下に架橋させることをいう。このような動的架橋としては、具体的には、前記ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)とゴム(B)とを、ブラベンダーやラボプラストミルなどのバッチ式混練機や、二軸押出機などの連続式混練機を用いて剪断を与えつつ混合しながら、ゴム(B)の動的架橋用の架橋性基を架橋させる方法が挙げられる。このように、ゴム(B)を混合分散させながら、ゴム(B)の動的架橋用の架橋性基を架橋させることにより、得られる熱可塑性エラストマー組成物の機械的強度及び、屈曲や定伸張に対する耐疲労性が改良される。
本発明において、ゴム(B)の動的架橋用の架橋性基を動的架橋するための架橋剤としては、ゴムの架橋剤として一般的に用いられている架橋剤を用いることができるが、ゴム(B)の動的架橋用の架橋性基の種類に応じて以下のものを用いるのが好ましい。
すなわち、動的架橋用の架橋性基がビニル基等の炭素−炭素不飽和結合を有する官能基である場合は、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤などが挙げられる。
動的架橋用の架橋性基が前記ハロゲン含有基である場合には、金属石鹸・硫黄系加硫剤、トリアジン系加硫剤などが挙げられる。
動的架橋用の架橋性基がエポキシ基である場合には、有機アンモニウム系架橋剤、多価酸系架橋剤などが挙げられる。
動的架橋用の架橋性基がカルボキシル基である場合には、多価アミン系架橋剤、ジイソシアナート系架橋剤などが挙げられる。
本発明においては、動的架橋の際の、ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)とゴム(B)との混合比率は、ポリアミド系重合体(A1)及びポリエステル系重合体(A2)の合計重量:ゴム(B)重量で、好ましくは30:70〜80:20、より好ましくは40:60〜70:30である。ゴム(B)の量が少なすぎると圧縮永久歪みが悪くなるなどの弊害が生じ、逆に多すぎると動的架橋時および成形時のゴム(B)の分散が悪化し、結果として加工性が悪くなるなどの弊害が生じるおそれがある。
また、前記架橋剤の使用量は、ポリアミド系重合体(A1)、ポリエステル系重合体(A2)及びゴム(B)の合計100重量部に対して、好ましくは0.1〜2.0重量部、より好ましくは0.5〜1.0重量部である。架橋剤の量が少なすぎると、動的架橋時の架橋が十分進行せず、ポリアミド系重合体(A1)及びまたはポリエステル系重合体(A2)中へのゴム(B)の分散性が悪化し、圧縮永久歪みが増大するなどの弊害が生じ、逆に多すぎると、ポリアミド系重合体(A1)及びポリエステル系重合体(A2)の分解を促進するなどの弊害が生じるおそれがある。
本発明において、動的架橋の方法は一般的な動的架橋法であればよいが、好ましくは以下の方法による。
先ず、ゴム(B)を素練りしておく、次いで、ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)を加熱溶融しつつ、前記素練りしたゴム(B)を、加熱溶融したポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)と混合し、分散させる。ゴム(B)がポリアミド系重合体(A1)又はポリエステル系重合体(A2)のマトリクス中に十分に微分散した時点で、前記架橋剤を添加しさらに混練する。
混練に用いる混練機としては、ブラベンダー、ラボプラストミルなどのバッチ式混練機;単軸押出機、二軸押出機などの連続式混練機;などの、動的架橋に一般的に用いる混練機を用いることができる。また、これらを組み合わせて用いてもよい。混練温度としては、好ましくは220〜270℃、より好ましくは230〜250℃である。混練温度が低すぎるとポリアミド系重合体(A1)及びポリエステル系重合体(A2)が十分に溶融しないなどの弊害が生じ、逆に高すぎるとゴム(B)が熱劣化するなどの弊害が生じるおそれがある。
押出機などの連続式混練機を用いる場合には、架橋剤は、押出機バレル途中に添加孔を設けて添加するのが好ましい。
前記方法により得られた本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、カーボンブラックやシリカなどの充填剤;可塑剤;滑剤;老化防止剤などの、ゴムや樹脂に一般的に配合される配合剤を配合して用いてもよい。
前記方法により得られた本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、任意の形状に成形して成形物とし、ゴム部品に用いることができる。ゴム部品としては、シャフトシール、ベアリングシールなどのシール部品;エアーダクトホース、燃料ホース、オイルホースなどのホース部品;等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどの自動車関連のゴム部品などとして好適である。
本発明をさらに具体的に説明するために、以下に実施例および比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に示さない限り、「部」及び「%」は重量基準である。実施例および比較例における各種物性は、下記の方法により測定した。
(1)ゴム(B)中のゲル分含有量
ゴム(B)中のゲル分含有量は、ゴム(B)を良溶媒に溶解させたときの溶媒不溶解分の割合を測定した。具体的には約0.2gのゴム(B)を秤量し、メチルエチルケトンに溶解させ、得られた溶液を金網等のフィルターで濾過する。フィルター中に捕捉された不溶解分の、溶媒除去後の重量を測定し、溶解させたゴム全重量に対する割合を計算した。
(2)引張強度及び引張伸び(引張破断伸び)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を250℃に予熱したプレス機により2mm厚のシートに成形し所定の形状に打ち抜いた試験片を作成する。この試験片を用いて、JIS K6251の引張試験に従って引張強度及び引張破断伸びを測定した。
(3)耐熱性
前記(2)で引張強度及び引張破断伸びを測定した試験片と同一の試験片を、150℃の環境下に168時間静置して空気加熱老化を行い、この老化後の試験片を用いて、再度、前記方法で引張強度及び引張破断伸びを測定し、これら物性の加熱老化前後の変化量(引張強度変化:ΔTB、引張破断伸び変化:ΔEB)を測定した。これらの変化量が0に近いほど耐熱性に優れる。
(4)耐油性
JIS K6258に従い、前記(2)で作成した試験片を、150℃の環境下で70時間、IRM903試験油に浸漬させ体積変化率を測定した。体積変化率が小さいほど耐油性に優れる。
(5)圧縮永久歪み
JIS K6262に従い、圧縮永久歪み測定用の試験片を作製し、20%の圧縮率で120℃、70時間の圧縮条件で圧縮永久歪みを測定した。圧縮永久歪みの値は、小さいほうが好ましい。
(6)耐疲労性
所定形状に打ち抜いた試験片を用い、該試験片を破断伸びの2分の1伸張させ、次いで0%伸張状態に戻す、という操作を300rpmで繰り返し、試験片が破断するまでの回数を測定することで一定の伸張の繰り返しに対する耐疲労性を評価した。破断までの回数が多いほど、耐疲労性に優れる。
実施例1
カルボキシル基含有アクリルゴム(B1)の製造
まず、温度計、攪拌装置、窒素導入管及び減圧装置を備えた重合反応器に、イオン交換水200部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、アクリル酸エチル47部、アクリル酸n−ブチル50部、エチレングリコールジメタアクリレート1部、及びフマル酸モノメチル2部を仕込み、減圧による脱気および窒素置換を繰り返して酸素を十分除去した。そして、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.002部およびクメンハイドロパーオキシド0.005部を加えて、20℃、常圧下で乳化重合反応を開始させ、重合転化率が95%以上に達するまで反応を継続した。得られたラテックスを塩化カルシウム水溶液で凝固させ、水洗乾燥してアクリルゴム(B1)を得た。アクリルゴム(B1)のゲル分の含有量は80%、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は45であった。また、得られたアクリルゴム(B1)は、粒子の表層部から内部に至るまで、架橋反応がほぼ均一に起こっており、ゲル分が、ほぼ一定の濃度で分散していることが確認できた。
ポリアミド系重合体(A1)との動的架橋
東洋精機製ラボプラストミル(内容量600ml)を用い、230℃に予熱したミキサーに前記アクリルゴム(B1)40部を入れて1分間素練りし、次いで、前記ミキサーにポリアミド系重合体(A1:6−ナイロン 宇部興産(株)製 1013B、融点220℃、引張り破断強さ660MPa)60部を投入して5分間混合した。そして、ヘキサメチレンジアミンカーバメート(架橋剤1)を投入してさらに7分間混合し、アクリルゴム(B1)を動的架橋させた。終了後、すみやかに混合物を取り出し、予熱していないプレス機でプレスすることによりシート状のサンプルを作成した。次いで、作成したサンプルを250℃に予熱したプレス機によりプレスすることにより、2mm厚のシートに成形して成形体を得た。そして、得られた成形体を前記方法により評価した。結果を表1に記載する。
実施例2
エポキシ基含有アクリルゴム(B2)の製造
重合に用いる単量体混合物の組成を、アクリル酸エチル47部、アクリル酸n−ブチル50部、エチレングリコールジメタアクリレート1部及びグリシジルメタアクリレート2部に変更した以外はアクリルゴムB1と同様の操作で重合を行いアクリルゴム(B2)を得た。アクリルゴム(B2)のゲル分は75%、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は40であった。また、得られたアクリルゴム(B2)は、粒子の表層部から内部に至るまで、架橋反応がほぼ均一に起こっており、ゲル分が、ほぼ一定の濃度で分散していることが確認できた。
ポリエステル系重合体(A2)との動的架橋
アクリルゴム(B1)をアクリルゴム(B2)に、ポリアミド系重合体(A1)をポリエステル系重合体(A2:ポリブチレンテレフタレート ポリプラスチック(株)製 DURANEX500FP、融点223℃、引張り破断強さ58MPa)に変更し、架橋剤を2−メチルイミダゾール(架橋剤2)に変更したこと以外は、実施例1と同様に混合分散及び動的架橋を行い、その後成形することにより、シート状の成形体を得た。そして、得られた成形体を実施例1と同様に評価した。結果を表1に記載する。
実施例3
カルボキシル基含有水素化ニトリルゴム(B3)の製造
アクリロニトリル34部、ブタジエン67部、メタアクリル酸2部及びジビニルベンゼン1部から成る単量体混合物を用い、重合反応温度を10℃としたこと以外は、実施例1と同様の操作で乳化重合を行い、カルボキシル基含有アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)のラテックスを得た。得られたカルボキシル基含有NBRを、酢酸パラジウム触媒を用いて水素化し、水素化率95%のカルボキシル基含有水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴム(B3;カルボキシル基含有HNBR)を得た。得られたゴム(B3)のゲル分は85%、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は80であった。また、得られたカルボキシル基含有HNBR(B3)は、粒子の表層部から内部に至るまで、架橋反応がほぼ均一に起こっており、ゲル分が、ほぼ一定の濃度で分散していることが確認できた。
ポリアミド系重合体(A1)との動的架橋
アクリルゴム(B1)を前記カルボキシル基含有HNBR(B3)に変更した以外は、実施例1と同様に混合分散、動的架橋を行い、その後成形することにより、シート状の成形体を得た。そして、得られた成形体を実施例1と同様に評価した。結果を表1に記載する。
比較例1
コア−シェルゴム(B4)の製造
先ず、アクリルゴムB1と同様の操作で、アクリル酸エチル49部、アクリル酸n−ブチル50部及びエチレングリコールジメタアクリレート1部から成る単量体混合物を乳化重合しアクリルゴムをコアとするラテックスを得た。次いで前記コアラテックス127.2部の存在下に、イオン交換水200部、アクリル酸エチル48部、アクリル酸n−ブチル50部及びフマル酸モノメチル2部を仕込み、次いで、減圧による脱気および窒素置換を繰り返して酸素を十分除去した後、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.002部およびクメンハイドロパーオキシド0.005部を加えて常圧、20℃下で乳化重合反応を開始させ、重合転化率が95%以上に達するまで反応を継続し、アクリルゴムのコアの表面にアクリルゴムシェル層を有するコア−シェルゴム(B4)を得た。得られたコア−シェルゴム(B4)は、シェル層が未架橋状態でありコアのゲル分が60%であった。また、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は40であった。
ポリエステル系重合体(A2)との動的架橋
アクリルゴムB2に代えて、前記コア−シェルゴムB4を用いたこと以外は、実施例2と同様に混合分散、動的架橋を行ない、その後成形することにより、シート状の成形体を得た。そして、得られた成形体を実施例1と同様に評価した。結果を表1に記載する。
比較例2
アクリルゴムB1とポリアミド系重合体(A1)との混練を、架橋剤を使用せずに、ラボプラストミルにて230℃で10分行ったこと以外は、実施例1と同様に混合分散を行い、その後成形することにより、シート状の成形体を得た。そして、得られた成形体を実施例1と同様に評価した。結果を表1に記載する。

Figure 0004765628
*1)(A1)+(A2)+(B)合計100部に対する部数
架橋剤1:ヘキサメチレンジアミンカーバメート
架橋剤2:2−メチルイミダゾール
以上、表1からわかるように、ゲル分が均一に分散していないコア−シェル構造のゴムを用いた比較例1、及び動的架橋を行わなかった比較例2においては、耐熱性、圧縮永久歪み、耐疲労性に劣るのに対し、本発明の、ゲル分30%以上が均一に分散したゴムを用いて動的架橋により得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いた場合には、これら全ての特性に優れることがわかる。

Claims (5)

  1. ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に、ゲル分30重量%以上が均一分散したゴム(B)を混合した後、架橋剤を加えて、動的架橋させて成り、
    前記ゴム(B)が、架橋性基を有し、
    前記架橋性基が、前記架橋剤の存在下に該架橋剤と反応してゴム(B)を架橋させ得る官能基である熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 前記架橋性基が、ハロゲン含有基、エポキシ基及びカルボキシル基から成る群から選ばれる少なくとも一種である請求項記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記ゴム(B)が、アクリルゴム、ニトリル共重合共役ジエンゴム及びポリエーテルゴムから成る群から選ばれる少なくとも一種である請求項1または2記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 前記架橋剤の使用量は、ポリアミド系重合体(A1)、ポリエステル系重合体(A2)及びゴム(B)の合計100重量部に対して、0.1〜2.0重量部である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形して成る成形物。
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