JP6395594B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性エラストマー組成物に関する。更に詳しくは、耐熱性、耐油性、耐永久歪性、機械的強度、及び柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー組成物に関する。
近年、ゴム弾性を有する軟質材料であって、加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様の成形加工性やマテリアルリサイクル性を有する熱可塑性エラストマーが、加硫ゴムを代替する材料として、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、履物、及び雑貨等の分野で多用されている。また近年、より厳しい環境で使用される分野への適用が盛んに試みられており、自動車部品の、特に従来加硫ゴムが使用されていた分野では、高温環境下で機械特性が安定していること、及び高度な耐油性を有していることが必要とされる。
ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂、あるいはこれらとポリエーテル繰り返し単位を有するポリアミド系エラストマーやポリエステル系エラストマーは、耐熱性及び耐油性に優れ、ゴム弾性も良好であるが、加硫ゴムを代替する材料としては、柔軟性や弾性回復性が不十分であるという問題があった。
特許文献1には、「(A)熱可塑性コポリエステルエラストマーまたは熱可塑性コポリアミドエラストマー30〜90重量%、および(B)ガラス転移温度が25℃以下の架橋ゴム状弾性体コア層と分子中にエポキシ基およびカルボキシル基の中から選ばれた少なくとも1種の官能基を含有するガラス転移温度が25℃以下の共重合体シェル層からなるコアシェル型のゴム70〜10重量%からなる熱可塑性エラストマー組成物。」が提案されている。しかし、柔軟性や機械特性、特に高温環境下での機械特性は、不十分である。
特許文献2には、「ポリアミド系重合体(A1)又は/及びポリエステル系重合体(A2)に、ゲル分30重量%以上が均一分散したゴム(B)を混合した後、架橋剤を加えて、動的架橋させて成り、前記ゴム(B)が、架橋性基を有し、前記架橋性基が、前記架橋剤の存在下に該架橋剤と反応してゴム(B)を架橋させ得る官能基である熱可塑性エラストマー組成物」が提案されている。しかし、柔軟性や圧縮永久歪特性が不十分である。
特開平8−231770号公報 特許第4765628号公報
本発明の課題は、柔軟性、耐熱性、耐油性、耐永久歪性、機械的強度、及び柔軟性に優れ、加硫ゴムを代替する材料として好適に用いることのできる熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、特定の熱可塑性エラストマー組成物により上記課題を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、
(a)カルボキシル基含有アクリルゴム 100質量部;
(b)ポリアミド系重合体 15〜100質量部;及び
(c)エポキシ基含有重合体 0.01〜25質量部;
を含む熱可塑性エラストマー組成物である。
第2の発明は、上記成分(b)が、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、及びポリアミド系エラストマーからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする第1の発明に記載の熱可塑性エラストマー組成物である。
第3の発明は、上記成分(c)が、スチレン・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・アクリロニトリル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、及びアクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチル・エチレングリコールジメタアクリレート・グリシジルメタアクリレート共重合体からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする第1の発明又は第2の発明に記載の熱可塑性エラストマー組成物である。
第4の発明は、更に(d)エステル系可塑剤を上記成分(a)100質量部に対して1〜80質量部を含むことを特徴とする第1〜3の発明の何れか1に記載の熱可塑性エラストマー組成物である。
第5の発明は、上記成分(d)が、ポリエステル系可塑剤であることを特徴とする第4の発明に記載の熱可塑性エラストマー組成物である。
第6の発明は第1〜5の発明の何れか1に記載の熱可塑性エラストマー組成物を含む物品である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、耐熱性、耐油性、耐永久歪性、機械的強度、及び柔軟性に優れる。そのため従来材料として加硫ゴムが使用されてきた物品、例えば、ラックアンドピニオンブーツなどの自動車サスペンション関連部品;などの材料として、好適に用いることができる。
(a)カルボキシル基含有アクリルゴム:
上記成分(a)は、(メタ)アクリル酸エステルを主たるモノマーとし、カルボキシル基含有モノマーに由来する構造単位を、JIS K0070−1992に準拠して測定した酸価が0.1〜5KOHmg/g、好ましくは0.2〜2KOHmg/gとなる量で含み、ムーニー粘度(ML1+4 150℃)が好ましくは15〜40である重合体である。ここで「主たるモノマー」とは、当該モノマーに由来する構造単位の含有量が、通常50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは65質量%以上であることを意味する。「(メタ)アクリル酸エステル」とは、「アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル」の意味である。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルなどをあげることができる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、炭素数1〜8のアルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましい。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、及び(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどをあげることができる。これらの中でも(メタ)アクリル酸エチル、及び(メタ)アクリル酸n−ブチルがより好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、炭素数2〜8のアルコキシアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましい。例えば、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、及び(メタ)アクリル酸4−メトキシブチルなどをあげることができる。これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、及び(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルがより好ましく、アクリル酸2−エトキシエチル、及びアクリル酸2−メトキシエチルが更に好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、これらの1種以上を用いることができる。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、及びマレイン酸などの有機酸;マレイン酸モノブチルエステル、及びフマル酸モノブチルエステルなどのブテンジオン酸モノアルキルエステル;マレイン酸モノシクロアルキルエステル、及びフマル酸モノシクロアルキルエステルなどのブテンジオン酸モノシクロアルキルエステル;などをあげることができる。カルボキシル基含有モノマーとしては、これらの1種以上を用いることができる。
上記成分(a)は、上記カルボキシル基含有モノマーに由来する構造単位を、JIS K0070−1992に準拠し、電位差滴定法により測定した酸価が0.1〜5KOHmg/g、好ましくは0.2〜2KOHmg/gとなる量で含む。架橋を十分に進行させ、成分(a)の分散を良好にする観点から、酸価は0.1KOHmg/g以上、好ましくは0.2KOHmg/g以上である。また成形加工性の観点から、酸価は5KOHmg/g以下、好ましくは2KOHmg/g以下である。
上記成分(a)は、上記カルボキシル基含有モノマーに由来するカルボキシル基を含むため、上記成分(c)のエポキシ基と反応し、耐熱性、耐油性、耐永久歪性、及び機械的強度を高めることができる。
上記成分(a)の重合には、更にビニル基を2以上有する多官能性モノマーを用いることが好ましい。後述する部分架橋体を容易に得ることができるようになる。
上記ビニル基を2以上有する多官能性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、及び1,3,5−トリビニルベンゼンなどの多官能ビニル化合物;ジアリルフタレート、及びジアリルフマレートなどのジアリル化合物;トリメチロールプロパントリアクリレート、及びエチレングルコールジメタアクリレートなどの多官能アクリレート;などをあげることができる。ビニル基を2以上有する多官能性モノマーとしては、これらの1種以上を用いることができる。
上記成分(a)中の上記ビニル基を2以上有する多官能性モノマーに由来する構造単位の含有量は、後述する部分架橋体中に生成するゲルの含有率を、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下にする観点から、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。また部分架橋体を容易に得るために、通常0.2質量%以上、好ましくは0.3質量%以上である。
上記成分(a)の重合には、上記(メタ)アクリル酸エステル、上記カルボキシル基含有モノマー、及び上記ビニル基を2以上有する多官能性モノマーと共重合可能なその他のモノマーを、当該モノマー由来の構造単位の含有量が、通常49.5質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下となる量で用いることができる。
上記その他のモノマーとしては、例えば、共役ジエン系モノマー、非共役ジエン系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、α,β−エチレン性不飽和ニトリル系モノマー、アミド基含有(メタ)アクリル系モノマー、多官能性ジ(メタ)アクリル系モノマー、及びα−オレフィン系モノマーなどをあげることができる。
上記共役ジエン系モノマーとしては、1,3−ブタジエン、ブタジエン、クロロプレン、及びピペリレンなどをあげることができる。
上記非共役ジエン系モノマーとしては、1,2−ブタジエン、1,4−ペンタジエン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、及びノルボルナジエンなどをあげることができる。
上記芳香族ビニル系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、及びジビニルベンゼンなどをあげることができる。
上記α,β−エチレン性不飽和ニトリル系モノマーとしては、アクリロニトリル、及びメタアクリロニトリルなどをあげることができる。
上記アミド基含有(メタ)アクリル系モノマーとしては、アクリルアミド、及びメタクリルアミドなどをあげることができる。
上記α−オレフィン系モノマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンなどをあげることができる。
更に上記その他のモノマーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、及びブチルビニルエーテルなどをあげることができる。
上記その他のモノマーとしては、これらの1種以上を用いることができる。
上記成分(a)は、好ましくは、上述した(メタ)アクリル酸エステルを主たるモノマーとする重合体の部分架橋体である。上記成分(b)との混和性が良好になる。また機械的特性や耐疲労性が向上する。更に上記部分架橋体は、通常、パウダー(微粒子)として得られるため、取扱作業が容易になる。成分(a)は、より好ましくは、上記部分架橋体であって、部分架橋によりゲルが10〜30質量%の含有率で生成している部分架橋体である。更に好ましくは、上記部分架橋体であって、部分架橋によりゲルが10〜30質量%の含有率で生成しており、生成したゲルが均一に分散している部分架橋体である。
上記成分(a)中の上記ゲルの含有率は、柔軟性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。ゲル含有率の下限は、特にないが、通常10質量%以上、好ましくは15質量%以上である。
本明細書において、上記成分(a)中の上記ゲルの含有率は、試料0.2gを、温度23℃のメチルエチルケトン200mlに投入して24時間攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾過したとき、メッシュ上に捕捉される不溶解分の溶媒除去後の質量から算出する。
上記部分架橋体は、通常は、上記成分(b)、上記成分(c)、及び任意成分とともに溶融混練する前に、架橋反応をさせることにより得ることができる。上記成分(b)、上記成分(c)、及び任意成分とともに溶融混練する際に、架橋反応をさせてもよい。なお「部分架橋」とは、架橋反応をさせた後も熱可塑性を保持しているという意味である。
上記成分(a)の上記パウダーの形態は、特に制限されず、任意である。コア・シェル構造をとっていてもよい。パウダーの粒子径は特に制限されないが、レーザー回折・散乱式粒度分析計を使用して測定した粒子径分布曲線において、粒子の小さい方からの累積が50質量%となる平均粒子径は、通常0.2〜2.0mm程度である。
上記成分(a)のJIS K6300−1−2013に従い、L形ロータを使用し、予熱時間1分間、ロータの回転時間4分間、及び試験温度150℃の条件で測定したムーニー粘度(ML1+4 150℃)は、耐熱性、耐油性、耐永久歪性、及び機械的強度の観点から、好ましくは15〜40、より好ましくは20〜35である。
(b)ポリアミド系重合体:
上記成分(b)は、ポリアミド系重合体であり、主鎖中にアミド結合(−CONH−)を有する。なお本明細書において、「ポリアミド系重合体」の用語は、「ポリアミド系エラストマー」をも含む用語として使用する。「ポリアミド系樹脂」の用語は、「ポリアミド系エラストマー以外のポリアミド系重合体」の意味で使用する。
上記成分(b)としては、特に制限されず、公知の方法で得られた任意のポリアミド系重合体を用いることができる。
上記ポリアミド系樹脂は、例えば、ラクタム、アミノカルボン酸、及びジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩などの少なくとも何れか1種以上を原料として、溶融重合、溶液重合、及び固相重合等の公知の方法で縮合重合又は共縮合重合することにより得ることができる。
上記ラクタムとしては、カプロラクタム、エナントラクタム、ウンデカンラクタム、ドデカンラクタム、α−ピロリドン、及びα−ピペリドンなどをあげることができる。ラクタムとしてはこれらの1種以上を用いることができる。
上記アミノカルボン酸としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、及び12−アミノドデカン酸などをあげることができる。アミノカルボン酸としてはこれらの1種以上を用いることができる。
上記ナイロン塩を構成するジアミンとしては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、及び5−メチル−L9−ノナンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジメチルアミン、1,4−シクロヘキサンジメチルアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、5−アミノ−2,2,4−トリメチル−1−シクロペンタンメチルアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン(イソホロンジアミン)、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ビス(アミノエチル)ピペラジン、ノルボルナンジメチルアミン、及びトリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミン;m−キシリレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミン;などをあげることができる。ジアミンとしてはこれらの1種以上を用いることができる。
上記ナイロン塩を構成するジカルボン酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、トリデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ペンタデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、及びエイコサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキサンメタン−4,4’−ジカルボン酸、及びノルボルナンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;などをあげることができる。ジカルボン酸としてはこれらの1種以上を用いることができる。
上記ポリアミド系樹脂としては、例えば、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリウンデカンラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカンラクタム(ポリアミド12)、ポリエチレンアジパミド(ポリアミド26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ポリアミド69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンウンデカミド(ポリアミド611)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド61)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド6T(H))、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンアゼラミド(ポリアミド99)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリノナメチレンテレフタラミド(ポリアミド9T)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミドTMHT)、ポリノナメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド9T(H))、ポリノナメチレンナフタラミド(ポリアミド9N)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンアゼラミド(ポリアミド109)、ポリデカメチレンデカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド10T)、ポリデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド10T(H))、ポリデカメチレンナフタラミド(ポリアミド10N)、ポリドデカメチレンアジパミド(ポリアミド126)、ポリドデカメチレンアゼラミド(ポリアミド129)、ポリドデカメチレンセバカミド(ポリアミド1210)、ポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)、ポリドデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド12T)、ポリドデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド12T(H))、ポリドデカメチレンナフタラミド(ポリアミド12N)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンスベラミド(ポリアミドMXD8)、ポリメタキシリレンアゼラミド(ポリアミドMXD9)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)、ポリメタキシリレンドデカミド(ポリアミドMXD12)、ポリメタキシリレンテレフタラミド(ポリアミドMXDT)、ポリメタキシリレンイソフタラミド(ポリアミドMXDI)、ポリメタキシリレンナフタラミド(ポリアミドMXDN)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンテレフタラミド(ポリアミドPACMT)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンイソフタラミド(ポリアミドPACMI)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリイソホロンアジパミド(ポリアミドIPD6)、及びポリイソホロンテレフタラミド(ポリアミドIPDT)などをあげることができる。これらの中で、耐油性、耐熱性、機械的強度、柔軟性、及び経済性の観点から、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド6/12共重合体、及びポリアミド11が好ましい。
上記ポリアミド系エラストマーは、ハードセグメントであるポリアミドブロックと、ソフトセグメントであるポリオールブロックを有する熱可塑性エラストマーである。
上記ポリアミドブロックは、ラクタム、アミノカルボン酸、及びジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩の少なくとも1種以上を主モノマーとする重合体ブロックである。上記ラクタム、上記アミノカルボン酸、及び上記ジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩については、上記ポリアミド系樹脂の説明において上述した。
上記ポリオールブロックは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールなどのポリオールの少なくとも1種以上を主モノマーとする重合体ブロックである。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール;ポリエチレンオキサイド、及びポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド;エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体;エチレンオキサイドとテトラヒドロフランとの共重合体;2価フェノール化合物とポリオキシアルキレングリコールとの共重合体;及び2価フェノールと炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、及び1,4−ブチレンオキサイドなど。)の1種以上との共重合体;などをあげることができる。ポリエーテルポリオールとしては、これらの1種以上を用いることができる。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(ネオペンチルアジペート)、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)、ポリ(ブチレンアゼラエート)、ポリ(ブチレンセバケート)、及びポリカプロラクトンなどをあげることができる。ポリエステルポリオールとしては、これらの1種以上を用いることができる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリ(ブタンジオールカーボネート)、ポリ(ヘキサンジオールカーボネート)、及びポリ(ノナンジオールカーボネート)などをあげることができる。ポリカーボネートポリオールとしては、これらの1種以上を用いることができる。
ポリアミドブロックがPA12であるポリアミド系エラストマーは、例えば、ラウロラクタム、ジカルボン酸、及びポリエーテルジオールを、ラクタム開環触媒としての水の存在下に加圧加熱して反応させて得たカルボキシルテレケリックナイロン12オリゴマーを、ポリエーテルジオールと縮合反応させることにより得ることができる。
同様に種々のポリアミド系エラストマーを、ラクタム、アミノカルボン酸、及びジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩の少なくとも1種以上とポリオールの1種以上とを原料として、公知の方法で重合することにより得ることができる。
上記成分(b)としては、これらの1種以上を用いることができる。
上記成分(b)の配合量は、上記成分(a)100質量部に対して、成形加工性、成形物の外観、及び機械的特性の観点から15質量部以上、好ましくは25質量部以上である。また柔軟性やゴム弾性の観点から、100質量部以下、好ましくは40質量部以下である。
(c)エポキシ基含有重合体
上記成分(c)はエポキシ基を含有する重合体である。成分(c)はエポキシ基を含むことにより、上記成分(a)のカルボキシル基と反応し、耐熱性、耐油性、耐永久歪性、及び機械的強度を高める働きをする。
上記成分(c)は、エポキシ基を含有するモノマーを用いて共重合することにより得ることができる。またスチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、及びオレフィン系樹脂などを、エポキシ基を含有する化合物を用いて変性(グラフト重合)することにより得ることができる。
上記成分(c)としては、例えば、スチレン・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・アクリロニトリル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸アルキルエステル・アリルグリシジル共重合体、及びエチレン・酢酸ビニル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体などをあげることができる。これらの中で、耐油性の観点から、スチレン・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・アクリロニトリル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体が好ましい。
上記成分(c)の市販例としては、東亞合成株式会社のスチレン・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体「アルフォンUG−4040(商品名)」、及びカネカ株式会社のエポキシ変性スチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体「カネエースMP−40(商品名)」などをあげることができる。
上記成分(c)としては、これらの1種以上を用いることができる。
上記成分(a)のカルボキシル基と上記成分(c)のエポキシ基は、耐油性と引張伸びの観点から、溶融混練時にその全てが反応し、消費されることが好ましい。そのため成分(c)の配合量は、成分(a)100質量部に対して、通常0.01〜25質量部である。好ましくは成分(a)の酸価と成分(c)のエポキシ指数を勘案して決定される。成分(a)の酸価をαKOHmg/gとし、成分(c)のエポキシ指数をβeq/Kgとして、好ましくは(α/4β)〜(90α/4β)質量部、より好ましくは(5α/4β)〜(40α/4β)質量部である。例えば、成分(a)の酸価が0.8KOHmg/gであり、成分(c)のエポキシ指数が2eq/Kgである場合には、好ましくは0.1〜9.0質量部、より好ましくは0.5〜4.0質量部である。
本明細書において、エポキシ指数は、JIS K7236:2001に従い、電位差滴定装置を使用して測定した値である。
(d)エステル系可塑剤:
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、好ましくは、成分(d)エステル系可塑剤を更に含む。成分(d)を含ませることにより、柔軟性を大きく向上させることができる。
上記成分(d)としては、例えば、フタル酸ジ−2−エチルへキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルへキシル、フタル酸ジへプチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ジシクロへキシル、及びフタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル系可塑剤;アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジ−2−エチルへキシルなどのアジピン酸エステル系可塑剤;トリメリット酸トリオクチル、及びトリメリット酸トリイソノニルなどのトリメリット酸エステル系可塑剤;セバシン酸ジブチル、及びセバシン酸ジオクチルなどのセバシン酸エステル系可塑剤;及び、多価アルコールとして、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−へキサンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどを用い、多価カルボン酸として、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピメリン酸、スべリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などを用い、必要により一価アルコール、モノカルボン酸をストッパーに使用したポリエステル系可塑剤などをあげることができる。これらの中で、耐熱性、熱老化性、及び耐油性の観点から、ポリエステル系可塑剤が好ましい。
上記成分(d)としては、これらの1種以上を用いることができる。
上記成分(d)の配合量は、上記成分(a)100質量部に対して、機械的特性の観点から、80質量部以下、好ましくは50質量部以下である。配合量の下限は、任意成分であるから特にないが、成分(d)により柔軟性向上効果を得る観点から、通常1質量部以上、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の目的に反しない限度において、所望により、更に無機充填剤を含ませることができる。無機充填剤を用いることにより、成形加工性、引張強度、及び剛性を向上させることができる。また増量による経済上の利点を有する。無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、水酸化マグネシウム、マイカ、クレー、硫酸バリウム、天然珪酸、合成珪酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン、カーボンブラック、及びこれらを熱可塑性エラストマー組成物との親和性を向上させる目的で表面処理した物などをあげることができる。これらの中で、炭酸カルシウム、及びタルクが好ましい。無機充填剤としてこれらの1種以上を用いることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の目的に反しない限度において、所望により、更にリン系、フェノール系、及び硫黄系など各種の酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤など各種の耐候剤、銅害防止剤、変性シリコンオイル、シリコンオイル、ワックス、酸アミド、脂肪酸、脂肪酸金属塩など各種の滑剤、芳香族リン酸金属塩系及びゲルオール系など各種の造核剤、グリセリン脂肪酸エステル系など各種の帯電防止剤、及び有機系・無機系の各種難燃剤を含ませることができる。なお、これらの添加剤類は、成形品の表面にブリードアウト、ブルームするなどのトラブルを防止するため、本発明の熱可塑性エラストマー組成物との相容性の高いものが好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記成分(a)〜(c)、及び所望により用いる任意成分を、任意の混練機、例えば、単軸押出機、二軸押出機、カレンダーロール、バンバリーミキサー、各種のニーダー、及びこれらを2以上組み合わせた装置、を使用して溶融混練することにより得ることができる。好ましくは、二軸押出機を使用し、樹脂温度230〜280℃の条件で溶融混練することにより得ることができる。
本発明の物品は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を含むことを特徴とし、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を任意の成形方法、例えば、ブロー成形法、押出成形法、射出成形法、プレス成形法、圧縮成形法、及びこれらの2以上を組み合わせる方法により、所望の形状に成形することにより得ることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
使用した原材料
(a)カルボキシル基含有アクリルゴム:
(a−1)OMNOVA社の「サニガムP95(商品名)」。酸価0.8KOHmg/g、ムーニー粘度(ML1+4 150℃)30、分子量140000、ゲル含有率28質量%。
(b)ポリアミド系重合体:
(b−1)宇部興産株式会社のポリアミド6「UBE1013B(商品名)」。
(c)エポキシ基含有重合体:
(c−1)東亞合成株式会社のスチレン・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体「アルフォンUG−4040(商品名)」。エポキシ指数2.10 eq/Kg。
(c−2)住友化学株式会社のエチレン・グリシジルメタクリレート共重合体「ボンドファーストBF−E(商品名)」。エポキシ指数0.84 eq/Kg。
(c’)比較成分:
(c’−1)阪本薬品工業株式会社のエポキシ基含有モノマー(ジエチレングリコ−ルジグリシジルエーテル)「SR−2EG(商品名)」。エポキシ指数 6.71 eq/Kg
(c’−2)三新化学工業株式会社のアミン基含有化合物(ヘキサメチレンジアミンカーバメート)「サンフェル6−MC(商品名)」。
(d)可塑剤:
(d−1)株式会社ADEKAのポリエステル系可塑剤「アデカサイザーRS−735(商品名)」。
測定方法
(1)成形外観の評価:
組成物製造時のストランドの表面を目視で観察したり、手で触ったりし、以下の基準で評価した。
○:ストランドの表面は滑らかである。
△:ストランドの表面にやや肌荒れが生じている。
×:ストランドの表面に鱗状等の著しい外観不良が生じている。
(判定基準) △以上を合格とした。
(2)硬度:
下記で得た組成物を用い、型締め圧力120トンの射出成形機を使用し、成形温度250℃で縦13cm×横13cm、厚み2mmの射出シートを作製した。得られた射出シートを用いて6mm厚のプレスシートを作成した。得られたプレスシートをサンプルとして、ASTM D2240に従い、デュロメータ硬さ(タイプA)の瞬間値を測定した。
(判定基準) 40〜95の範囲を合格とした。
(3)引張試験:
JIS K 6251−2010に準拠し、試験片として上記で得た2mm厚射出シートから打抜いた3号ダンベルを用い、引張速度500mm/分の条件で測定した。
(判定基準) 引張強度4MPa以上、引張伸び85%以上を合格とした。
(4)体積膨潤率(高温における耐油性):
JIS K 6258−2003に準拠し、試験片は上記で得た2mm厚射出シートから打ち抜いたものを用い、IRM#903オイルに温度120℃で22時間浸漬した後の体積膨潤率を測定した。
(判定基準) −5〜13体積%の範囲を合格とした。
(5)圧縮永久歪(高温における圧縮永久歪):
JIS K 6262−2003に準拠し、25%圧縮変形させて、温度120℃、及び22時間の条件で測定した。
(判定基準) 75%未満を合格とした。
実施例1〜23、比較例1〜12、
表1〜5の何れか1に示す量(質量部)の成分を、日本製鋼株式会社の28mm径、L/D=42の二軸押出機と水冷ストランドカット方式の造粒機とを備えた装置を使用し、スクリュウ回転数600rpm、押出機出口温度260℃の条件で溶融混練し、組成物のペレットを得た。上記試験(1)〜(5)を行った。結果を表1〜5の何れか1に示す。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、柔軟性、耐熱性、耐油性、耐永久歪性、機械的強度、及び柔軟性に優れている。

Claims (9)

  1. (a)カルボキシル基含有アクリルゴム 100質量部;
    (b)ポリアミド系重合体 15〜100質量部;及び
    (c)エポキシ基含有重合体 (α/4β)〜(90α/4β)質量部
    を含む熱可塑性エラストマー組成物。
    ここで上記成分(a)カルボキシル基含有アクリルゴムは、酸価が0.1〜5KOHmg/gであり;
    上記αは、上記成分(a)カルボキシル基含有アクリルゴムの酸価(単位KOHmg/g)であり;
    上記βは、上記成分(c)エポキシ基含有重合体のエポキシ指数(単位eq/Kg)である。
  2. 上記成分(b)ポリアミド系重合体の配合量が15〜40質量部である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 上記成分(a)カルボキシル基含有アクリルゴムが部分架橋体である請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 上記成分(a)カルボキシル基含有アクリルゴムのゲル含有率が10〜30質量%である請求項3に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 上記成分(b)が、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、及びポリアミド系エラストマーからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 上記成分(c)が、スチレン・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸アルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・アクリロニトリル・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、及びアクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチル・エチレングリコールジメタアクリレート・グリシジルメタアクリレート共重合体からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 更に(d)エステル系可塑剤を上記成分(a)100質量部に対して1〜80質量部を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 上記成分(d)が、ポリエステル系可塑剤であることを特徴とする請求項7に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を含む物品。
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