JP2618644B2 - 熱可塑性重合体組成物 - Google Patents

熱可塑性重合体組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱可塑性重合体組成物に関し、さらに詳しく
は、有機溶剤、ガソリンなどを取扱う装置における可撓
性部品などを製造するに適した重合体組成物に関する。
(従来の技術) 近年、ガソリンと接触する燃料系ホース等の自動車用
ゴムホースについて、耐久性の向上、軽量化、低コスト
化を目的としてポリアミド樹脂製ホースを使用する検討
が行われている。しかしながら、ポリアミド樹脂製ホー
スはゴムホースに比べて柔軟性に劣るのに加え、ポリア
ミド樹脂が亀裂の伝播に対する抵抗性が非常に乏しく、
延性破壊よりもむしろ脆性破壊の傾向のために広く使用
することは困難である。
従来、この課題を解決するために、ポリアミド樹脂へ
の可塑剤の添加による改良方法、ポリアミドをハードセ
グメントとし、ポリエーテルをソフトセグメントとする
ブロック共重合体にする方法およびポリアミド樹脂への
ゴムのブレンドによる改質方法が行われている。しかし
ながら、可塑剤の添加による改良方法では可塑剤の熱に
よる揮散や油による抽出により柔軟性が損なわれるため
に実用上問題があり、またブロック共重合体にする方法
では軟化点が低下するために高温雰囲気下での使用用途
には望ましくないという問題を有している。
また、ポリアミド樹脂とゴムのブレンドによる改質方
法は、ガソリンと接触する燃料系ホース等の用途を考慮
して、ニトリルゴムの動的加硫によるブレンド(特公昭
55−14096号)、ヒドリンゴムの動的加硫ブレンド(特
開昭57−5753号)、アクリル共重合体ゴムの動的加硫ブ
レンド(米国特許第4,310,638号)およびニトリルゴム
とヒドリンゴムの動的加硫ブレンド(特開昭59−168056
号、特開昭60−96630号、特開昭60−96631号)が提案さ
れているが、いずれも近年問題になっているサワーガソ
リン(ガソリンが酸化劣化し、パーオキサイドを含んだ
ガソリン)、アルコール混合ガソリン(ガソホール)、
サワーアルコール混合ガソリン(サワーガソホール)に
対する耐久性が劣るという欠点を有している。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは前記欠点を解決すべく鋭意研究の結果、
ポリアミド樹脂、アクリルゴムおよびポリフッ化ビニリ
デン樹脂をブレンドすることにより、柔軟性があり、耐
ガソリン性、耐サワーガソリン性、耐アルコール混合ガ
ソリン性、耐アルコール混合サワーガソリン性、耐熱老
化性、耐オゾン性のすぐれた熱可塑性重合体組成物が得
られることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに到った。
(問題点を解決するための手段) かくして本発明によれば、 (A).ポリアミド樹脂25〜60重量%、 (B).アクリルゴム75〜40重量%、および (C).(A)+(B)の総和に対してポリフッ化ビニ
リデン樹脂2〜30重量% を含む重合体組成物において、アクリルゴムが前記組成
物中にポリアミド樹脂および/またはポリフツ化ビニリ
デン樹脂の溶融下に動的加硫方法により加硫した架橋ゴ
ム粒子として分散してなることを特徴とする熱可塑性重
合体組成物が提供される。
本発明で用いられるポリアミド樹脂は、重合体鎖中に
繰返しアミド結合単位を有する単独重合体樹脂、共重合
体樹脂、多元共重合体樹脂を含み、高分子量の結晶性ま
たはガラス状の重合体樹脂である。
ポリアミド樹脂の例としては、ポリカプロラクタム
(ナイロン−6)、ポリラウリルラクタム(ナイロン−
12)、ポリヘキサメチレンアジピン酸アミド(ナイロン
6,6)、ポリヘキサメチレンアゼライン酸アミド(ナイ
ロン−6,9)、ポリヘキサメチレンセバシン酸アミド
(ナイロン−6,10)、ポリヘキサメチレンイソフタルア
ミド(ナイロン−6,IP)、ポリアミノウンデカン酸(ナ
イロン−11)およびカプロラクタム、ヘキサメチレンジ
アミン、アジピン酸の重合体(ナイロン−6,66)などが
挙げられる。好ましくは結晶性ポリアミド樹脂であり、
結晶化度が高い程、耐油性が優れる。ポリアミド樹脂の
軟化点、融点に制限はないが、160〜250℃であるものが
好ましい。
本発明で用いられるアクリルゴムは、(1)アクリル
酸アルキルエステルおよび/またはアクリル酸アルコキ
シ置換アルキルエステル、(2)架橋性単量体および必
要に応じて(3)前記(1),(2)と共重合可能な他
のエチレン性不飽和単量体を重合してなる多元共重合体
ゴムであり、重合体組成に特に制限はない。
上記(1)成分のアクリル酸アルキルエステルは、 下記一般式(i) (式中、R1は炭素数1〜18個のアルキル基を示す。) で表わされるものであり、例えば、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n
−ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、n
−ヘキシルアクリレート、2−メチルペンチルアクリレ
ート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、n−デシルアクリレート、n−ドデシル
アクリレート、n−オクタデシルアクリレートなどが挙
げられ、特に好ましくは、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ペ
ンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレー
トである。
また前記(1)成分のアクリル酸アルコキシ置換アル
キルエステルとしては、下記一般式(ii) (式中R2は炭素数1〜18のアルキレン基、R3は炭素数1
〜18のアルキル基を示す) で表わされるものであり、例えば2−メトキシエチルア
クリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−
(n−プロポキシ)エチルアクリレート、2−(n−ブ
トキシ)エチルアクリレート、3−メトキシプロピルア
クリレート、3−エトキシプロピルアクリレート、2−
(n−プロポキシ)プロピルアクリレート、2−(n−
ブトキシ)プロピルアクリレートなどが挙げられる。
前記の(2)成分である架橋性単量体は、共重合する
ことによって、得られる共重合体を架橋可能とする単量
体であり、例えばジエン系化合物、ジヒドロジシクロペ
ンタジエニル基含有(メタ)アクリル酸エステル、エポ
キシ基含有エチレン性不飽和化合物、活性ハロゲン含有
エチレン性不飽和化合物およびカルボキシル基含有エチ
レン性不飽和化合物等から選ばれる少なくとも1種の化
合物を挙げることができる。
具体的には、ジエン系化合物としてはアルキリデンノ
ルボルネン、アルケニルノルボルネン、ジシクロペンタ
ジエン、メチルシクロペンタジエンおよびそのダイマー
などの非共役ジエン類、ブタジエン、イソプレンなどの
共役ジエン類が、ジヒドロジシクロペンタジエニル基含
有(メタ)アクリル酸エステルとしては、ジヒドロジシ
クロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジヒドロジ
シクロペンタジエニルオキシエチル(メタ)アクリレー
トなどが、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物とし
ては、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリ
レート、グリシジルアクリレートなどが、活性ハロゲン
含有エチレン性不飽和化合物としては、ビニルベンジル
クロリド、ジビニルベンジルブロミド、2−クロルエチ
ルビニルエーテル、ビニルクロルアセテート、ビニルク
ロルプロピオネート、アリルクロロアセテート、アリル
クロルプロピオネート、2−クロルエチルアクリレー
ト、2−クロルエチルメタクリレート、クロルメチルビ
ニルケトン、2−クロルアセトキシメチル−5−ノルボ
ルネンなどが、カルボキシル基含有エチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、2−ペンチン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸などが挙げられる。
前記(1)及び(2)と必要に応じ共重合させる単量
体としてはメチルメタクリレート、オクチルメタクリレ
ートなどのメタクリレート、2−シアノエチルアクリレ
ート、3−シアノプロピルアクリレート、4−シアノブ
チルアクリレートなどのシアノ置換アルキル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノエチルアクリレートのよう
なアミノ置換アルキル(メタ)アクリレート、1,1,1−
トリフルオロエチルアクリレートのような含フッ素系ア
クリレート、ヒドロキシエチルアクリレートのような水
酸基置換アルキル(メタ)アクリレート、メチルビニル
ケトンのようなアルキルビニルケトン、ビニルエチルエ
ーテル、アリルメチルエーテルなどのビニルまたはアリ
ルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、クロロス
チレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物、ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのビニルニ
トリル、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミドなどのビニルアミドおよびエチ
レン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ
化ビニル、フッ化ビニリデン、酢酸ビニル、などが挙げ
られる。
通常、単量体(1)の使用量は全単量体混合物中90〜
99.9重量%、単量体(2)の使用量は0.1〜10重量%、
(3)の使用量は0〜70重量%である。
次に、本発明に使用されるフッ化ビニリデン樹脂は、
ポリフッ化ビニリデンおよびフッ化ビニリデンとヘキサ
フルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、トリフル
オロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフ
ルオロエチレン、ビニルフルオライド、パーフルオロ
(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビ
ニルエーテル)、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、
ブタジエン、スチレンもしくはアクリル酸エステルなど
の1種または2種以上の共重合体であり、そのフッ化ビ
ニリデン含有量は、90モル%以上、好ましくは95モル%
以上である。フッ化ビニリデンの含有量が90モル%未満
のフッ化ビニリデン樹脂では耐ガソリン性、耐ガソホー
ル性、耐サワーガソリン性、耐サワーガソホール性の点
で好ましくない。なお、フッ化ビニリデン樹脂の重合度
は特に制限されないが、好ましくは重合度100〜100,000
のものが用いられる。
本発明の組成物は、(A)ポリアミド樹脂25〜60重量
%、(B)アクリルゴム75〜40重量%および、(C)
(A)+(B)の総和に対してポリフッ化ビニリデン樹
脂2〜30重量%を含み、組成物中にアクリルゴムは架橋
ゴム粒子として分散してなる組成物である。組成物中、
ポリアミド樹脂の割合が25重量%未満、アクリルゴムの
割合が75重量%を越え、ポリフッ化ビニリデン樹脂の割
合が2重量%未満では耐油性、耐ガソリン性、耐ガソホ
ール性、耐サワーガソリン性、耐サワーガソホール性が
劣るとともに、組成物の熱可塑性が低下して成形が困難
になり、本発明の目的から外れる。また、ポリアミド樹
脂の割合が60重量%を越え、アクリルゴムの割合が40重
量%未満、ポリフッ化ビニリデン樹脂の割合が30重量%
を越えた場合には組成物の柔軟性が失われ、本発明の目
的から外れる。本発明の好ましい組成割合は、(A)ポ
リアミド樹脂35〜50重量%、(B)アクリルゴム65〜50
重量%および、(C)(A)+(B)の総和に対してポ
リフッ化ビニリデン樹脂5〜20重量%である。
本発明においては、前記の組成割合とともに、アクリ
ルゴムが組成物中に架橋ゴム粒子として分散しているこ
とが必要である。かかる架橋ゴム粒子の分散粒径、粒子
形状、分散形態および分散粒子の架橋度に特に制限はな
いが、本発明の目的を達成するためには、好ましくは、
分散粒径が5ミクロン(μ)以下であり、分散粒子の架
橋度はゲル含量80%以上である。ここでゴムのゲル含量
はベンゼンに溶出しない不溶分の全ゴムに対する重量%
を意味する。
本発明の組成物は、ポリアミド樹脂および/またはポ
リフッ化ビニリデン樹脂の溶融下にアクリルゴムを動的
加硫する方法によって製造することができる。動的加硫
方法は、ポリアミド樹脂および/またはポリフッ化ビニ
リデン樹脂の溶融下にアクリルゴムを加え、混練しなが
らアクリルゴムの加硫剤によりアクリルゴムを加硫する
方法である。ポリフッ化ビニリデン樹脂は、ポリアミド
樹脂とともに溶融させる方法、あらかじめアクリルゴム
中に溶融下で分散させる方法およびポリアミド樹脂とア
クリルゴムの組成物を作成した後に添加する方法等いず
れの方法によっても実施することができる。本発明の組
成物の製造は、ゴムまたは樹脂の混練りに通常使用する
装置、例えばブラベンダーミキサー、バンバリーミキサ
ー、ニーダーなどの密閉式混練機または混練押出機など
を用いることができる。中でも高せん断力の混練機を使
用することにより、架橋アクリルゴム粒子の分散粒径を
小さくすることが、優れた物性を与える上で好ましい。
動的加硫に使用する加硫剤は特に制限はなく、通常の
アクリルゴムの加硫に使用する加硫剤を使用することが
できる。使用量に関しても同様である。用いる架硫剤
は、アクリルゴム中に導入された架橋に利用しうる官能
基の種類に応じて選択される。炭素−炭素二重結合を架
橋性官能基とした場合には通常のジエン系ゴムの加硫に
使用されるイオウ系加硫剤や有機過酸化物などが、エポ
キシ基を架橋性官能基とした場合には有機(カルボン
酸)アンモニウム塩類、有機ホスホニウム塩類、ジチオ
カルバミン酸塩類、ポリアミンカーバメイト類、及びこ
れらの化合物とポリカルボン酸化合物の組合せ、有機カ
ルボン酸アルカリ金属塩類と硫黄化合物を組合せたのも
のなどが活性ハロゲン基を架橋性官能基とした場合には
有機(カルボン酸)アンモニウム塩類、有機ホスホニウ
ム塩類、ポリアミドカーバメイト類、有機カルボン酸ア
ルカリ金属塩類と硫黄化合物を組合せたものなどが、さ
らにカルボキシル基を架橋性官能基とした場合には金属
酸化物類、ポリエポキシド類、ポリイソシアネート類、
(メチロール)フェノール樹脂類、アジリジン類、カル
ボジイミド類などの加硫剤を使用することができる。驚
ろくべきことに、カルボキシル基含有アクリルゴムをエ
ポキシ基含有共重合体ゴムによる重合体分子間の直接架
橋方式により動的加硫した本発明の組成物は、著しく改
善された引張強さ、伸びを与える。
ここで、カルボキシル基およびエポキシ基の含量は1
×10-2モル当量/100gゴム以上必要であり、上限は特に
制限されない。好ましくは、カルボキシル基およびエポ
キシ基の含量が1.5×10-2〜7×10-2モル当量/100gゴム
である。
本発明の組成物は、ポリアミド樹脂工業およびゴム工
業で通常使われる添加剤を加えることによって組成物の
性質を変えることができる。そのような添加剤の例とし
ては、カーボンブラック、シリカ、クレー、二酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、その他顔料などの充填剤、補強
剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫剤、加硫促進剤、老
化防止剤、安定剤、滑剤、発泡剤、粘着剤、接着剤、可
塑剤、伸展油、カップリング剤およびガラス短繊維、セ
ルロース短繊維、アラミドパルプなどの不連続繊維など
が挙げられる。好ましい添加方法は動的加硫前にポリア
ミド樹脂またはゴムにこれらの添加剤を添加し、マスタ
ーバッチとする方法である。
(発明の効果) かくして本発明によれば、従来技術に比較して熱可塑
成形性、機械的特性ならびに耐油性が改善された熱可塑
性組成物が提供される。
本発明の熱可塑性重合体組成物は耐油性を必要とする
ホース類、シールおよびガスケット類、ベルト類、ブー
ツ類、ロール類および特に耐ガソリン性、耐ガソホール
性、耐サワーガソリン性、耐サワーガソホール性を必要
とする上記その他の各種部品等の用途に適している。本
発明の組成物を用いた上記の物品は、押出し成形、射出
成形、ブロー成形、圧縮成形など通常の熱可塑性樹脂、
エラストマーの製造方法によって造ることができる。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例、比較例及び参考例中の部材及び%は
とくに断りのないかぎり重量基準である。
実施例1〜5 ナイロン−11(東レ社製リルサンBMN O)をチャンバ
ー温度190℃、回転数100rpmに設定したブランベンダー
ミキサーに投入し、ナイロン−11の溶融後にアクリルゴ
ム(1)およびポリフッ化ビニリデン樹脂(ソルベー社
製ソレフ1010)を投入し、約10分間混練した後に、オク
タデシルトリメチルアンモニウムブロマイドおよびエイ
コサンジカルボン酸(実施例1)またはアクリルゴム
(2)および酸化亜鉛(実施例2〜5)を投入し、最大
トルクに到ったことを確認し、全混練時間40分で組成物
を該ミキサーより取り出した。
得られた組成物を185℃に設定したロールにより分出
しし、シートの平滑性、ロール粘着性により組成物の熱
可塑性を評価した。次いで、シートを205℃でプレスし
て物性評価用の試料を作成した。
引張試験、熟老化試験及び耐油試験はJIS K 6301に準
じて実施した。サワーガソホール性の評価は、ラウロイ
ルパーオキサイド(LPO)4%、JIS燃料油C/メタノール
=80/20(容量比)溶液(JIS燃料油Cはイソオクタン/
トルエン=1/1容量比の混合溶剤)96%の混合溶液に試
験片を密閉容器中で60℃で浸せきした。浸せき溶液の交
換は2日毎とした。取り出した試験片は体積変化率の測
定と引張試験で評価した。以上の結果を表1に示した。
比較例1〜8 比較例1〜6は実施例1〜5と同様にして組成物を調
整した。比較例7および8は、それぞれナイロン−11お
よびポリフッ化ビニリデン樹脂をプレスシートしたもの
である。これらの特性を評価し、表1に示す結果を得
た。
(注) (*1)メチルアクリレート/エチルアクリレート/グ
リシジルメタアクリレート=15.6/81.2/3.2%組成の共
重合体ゴム。
(*2)エチルアクリレート/メタアクリル酸=96.7/
3.3%組成の共重合体ゴム。
表1において、ナイロンと全アクリルゴムの使用割合
が同じである実施例1と比較例2、実施例3と比較例3,
4と比較することにより、ポリフッ化ビニリデンを更に
ブレンドした本発明の組成物は強度特性と共に耐油試験
の結果が著しく改善されていることがわかる。同様に実
施例2,4と比較例8,9との対比より、ポリフッ化ビニリデ
ンの使用割合が本発明の下限以下となると耐油試験の結
果は著しく劣り、本発明の上限を越えると耐油試験の結
果は改善されるものの引張試験における伸びが極めて小
さくなり実用上支障となることがわかる。また、ポリフ
ッ化ビニリデンの使用割合は本発明範囲内であっても、
ナイロンと全アクリルゴムの使用割合が本発明の下限以
下では耐油試験の結果は著しく劣り、本発明の上限を越
えると耐油試験の結果は著しく改善されるが、引張試験
における永久伸びが著しく大となり実用に供し得ないこ
とがわかる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C08L 33/08 77:00 27:16)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A).ポリアミド樹脂25〜60重量%、 (B).アクリルゴム75〜40重量%、および (C).(A)+(B)の総和に対してポリフツ化ビニ
    リデン樹脂2〜30重量% を含む重合体組成物において、アクリルゴムが前記組成
    物中にポリアミド樹脂および/またはポリフツ化ビニリ
    デン樹脂の溶融下に動的加硫方法により加硫した架橋ゴ
    ム粒子として分散してなることを特徴とする熱可塑性重
    合体組成物。
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