JP4761424B2 - L−プシコース結晶、その製造方法および、糖試薬キット - Google Patents

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Description

本発明は、L−プシコースの結晶とその製造方法、並びに、用途(糖試薬キット)に関する。
単糖は、炭素鎖が3以上の炭水化物の総称で、天然界には50以上の数多くの単糖類が、代謝産物や生合成産物として遊離体や誘導体、さらに、複合糖質やオリゴ糖、多糖などさまざまな形態で存在している。単糖類で産業上最も重要なものはD−グルコースで、その製造はアミラーゼなどの酵素で澱粉を加水分解する方法により既に工業的規模で確立されており、食品、化粧品、医薬品など産業上最も広く大量に使用されている。さらに、D−グルコースをイソメラーゼで変換することによって製造されているD−フラクトースも産業上重要な糖質である。その他に、酢酸菌によるD−ソルビトールからのL−ソルボース製造、β−ガラクトシダーゼによるラクトースからのD−ガラクトースの製造、酸加水分解によるキシランからのD−キシロースの製造など、幾つかの単糖の製造は工業的に実施されているが、それ以外の多くの単糖類は、原料や生成反応、収率など工業的且つ経済的の制約のために工業的大量製造が困難で、産業上での利用がほとんど行われていない。
本発明者らは、このような高価で少量しか取り扱えない単糖に注目し、それら糖質を希少糖質と名付け、長年の間、希少糖質の生成反応について鋭意研究を続けている。その研究過程で、先に、本発明者らは、新規なエピ化酵素であるD−ケトヘキソース・3−エピメラーゼ(「D−タガトース・3−エピメラーゼ」とも云う。)を発見し、本酵素がD−タガトースとD−ソルボース間の相互変換反応、D−プシコースとD−フラクトース間の相互変換反応、および全てのケトヘキソース、全てのケトペントースの3位をエピ化し相当するケトースへ変換することを明らかにし、非特許文献1に報告した。本酵素の発見により、本発明者らが目指している希少糖質の生成反応の実用化は大きく前進した。
「希少糖」とは、自然界に微量にしか存在しない単糖と定義づけることができる。自然界に多量に存在する単糖は、D-グルコース、D-フラクトース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-リボース、D-キシロース、L-アラビノースの7種類あり、それ以外の単糖は、自然界における存在量が少なく希少糖に分類することができる。また、糖アルコールは単糖を還元してできるが、自然界にはD-ソルビトールおよびD−マンニトールが比較的多いが、それ以外のものは量的には少ないので、これらも本発明に従う希少糖と定義される。これらの希少糖は、これまで入手が困難であったが、自然界に多量に存在する単糖から希少糖を生産する方法が開発されつつあり、その技術を利用して製造することができる。
以下、これらの単糖の関係を一層容易に理解するために提案されたIzumoringに基づき説明を加える(特許文献1参照)。
図7で示される生産過程と分子構造(D型、L型)により、炭素数4から6の単糖全てをつないだ連携図がイズモリング(Izumoring)の全体図である。すなわち、図7から理解できることは、単糖は、炭素数4、5、6全てがつながっているということである。全体図は、イズモリングC6の中でのつながりと、イズモリングC5の中でのつながりと、イズモリングC4の中でのつながりと、C4、C5、C6が全てつながっていることである。この考え方は重要である。炭素数を減少させるには主に発酵法を用いる。炭素数の異なる単糖全てをつなぐという大きな連携図であることも特徴である。
炭素数が6つの単糖(ヘキソース)のイズモリングは、図7の下段および図8に示すように、炭素数が6つの単糖(ヘキソース)は全部で34種類あり、アルドースが16種類、ケトースが8種類、糖アルコールが10種類ある。これらの糖は、酸化還元酵素の反応、アルドース異性化酵素の反応、アルドース還元酵素の反応で変換できることは、本発明者らの研究を含めた研究で知られている。
しかしながら、これまでの研究では上のグループ、真ん中のグループ、下のグループは酵素反応でつながっていなかった。つまり、上のグループに属しているD-グルコース(ブドウ糖)やD-フラクトースは自然界に多量に存在する糖であり安価であるが、これらから希少糖を合成することができなかった。ところが、本発明者らの研究の過程で、これを結ぶ酵素が発見された。それはガラクチトールからD-タガトースを合成する酵素を持つ菌の培養液中に、全く予期しなかったD-ソルボースが発見されたことに端を発する。その原因を調べた結果、この菌がD-タガトース3エピメラーゼ(DTE)という酵素を産生していることを発見した。
図7の下段および図8に示すように、このDTEはこれまで切れていたD-タガトースとD-ソルボースの間をつなぐ酵素であることがわかる。そしてさらに驚くことに、このDTEは全てのケトースの3位をエピ化する酵素であり、これまで合成接続できなかったD-フラクトースとD-プシコース、L-ソルボースとL-タガトース、D-タガトースとD-ソルボース、L-プシコースとL-フラクトース、に作用するという非常に幅広い基質特異性を有するユニークな酵素であることが分かった。このDTEの発見によって、すべての単糖がリング状につながり、単糖の知識の構造化が完成し、イズモリング(Izumoring)と名付けた。
この図8をよく見てみると、左側にL型、右側にD型、真ん中にDL型があり、しかもリングの中央(星印)を中心としてL型とD型が点対称になっていることもわかる。例えば、D-グルコースとL-グルコースは、中央の点を基準として点対称になっている。しかもイズモリング(Izumoring)の価値は、全ての単糖の生産の設計図にもなっていることである。先の例で、D-グルコースを出発点としてL-グルコースを生産しようと思えば、D-グルコースを異性化→エピ化→還元→酸化→エピ化→異性化するとL-グルコースが作れることを示している。
炭素数が6つの単糖(ヘキソース)のイズモリング(Izumoring)を使って、自然界に多量に存在する糖と微量にしか存在しない希少糖との関係が示されている。D-グルコース、D-フラクトース、D-マンノースと、牛乳中の乳糖から生産できるD-ガラクトースは、自然界に多く存在し、それ以外のものは微量にしか存在しない希少糖と分類される。DTEの発見によって、D-グルコースからD-フラクトース、D-プシコースを製造し、さらにD-アロース、アリトール、D-タリトールを製造することができるようになった。
炭素数が6つの単糖(ヘキソース)のイズモリング(Izumoring)の意義をまとめると、生産過程と分子構造(D型、L型)により、すべての単糖が構造的に整理され(知識の構造化)、単糖の全体像が把握できること、研究の効果的、効率的なアプローチが選択できること、最適な生産経路が設計できること、欠落部分について予見できること、が挙げられる。
イズモリングC6のD-グルコースは、イズモリングC5のD-アラビトールおよびイズモリングC4のエリスリトールとつながっている。この線は、発酵法によってD-グルコースからD-アラビトールおよびエリスリトールを生産できることを示している。すなわち、イズモリングC6,イズモリングC5およびイズモリングC4は連結されている。この連結は、炭素数の減少という主に発酵法による反応であり、このD-アラビトールおよびエリスリトールへの転換反応の二つ以外の発酵法によるイズモリングC6とイズモリングC5,C4との連結は可能である。例えばD-グルコースからD-リボースの生産も可能である。このように、3つのイズモリングにより全ての炭素数4,5,6の単糖(アルドース、ケトース、糖アルコール)が連結されたことで、それぞれの単糖が全単糖の中でその存在場所を明確に確認できる。
最も有名なキシリトールは、未利用資源の木質から生産できるD-キシロースを還元することで容易に生産できることを明確に確認できる。もしも特定の単糖が生物反応によって多量に得られた場合には、それを原料とした新たな単糖への変換の可能性が容易に見いだすことが可能である。すなわち、この全体像から全ての単糖の原料としての位置を確実につかむことができるため、有用な利用法を設計することができる。特に廃棄物や副産物から単糖が得られた場合の利用方法を容易に推定できるのである。希少糖の生産分野ばかりではなく、希少糖の持つ生理活性を探索する研究においても有効性を発揮する。例えば、ある希少糖に生理活性が判明したとき、図7で示される連携図の存在位置を確認する。そして構造の近い希少糖に関しての生理活性との比較、あるいは、構造的に鏡像関係にある希少糖の生理活性を検討することで、生理活性の機構を分子の構造から類推する助けになるであろう。また、希少糖の生理機能を解析し、イズモリング上に性質を集積することにより、これまで単純な羅列的理解から、単糖全体を、「単糖の構造」、「単糖の生産法」、および「単糖の生理機能」を包括的に理解することに大いに利用できると期待される。
WO 03/097820 バイオサイエンス・バイオテクノロジー・アンド・バイオケミストリー(Biosci.Biotech.Biochem.)、第58巻、2168乃至2171頁(1994年)
希少糖の持つ生理活性を探索する研究において、例えば、ある希少糖に生理活性が判明したとき、図7で示される連携図の存在位置を確認し、次いで構造の近い希少糖に関しての生理活性との比較、あるいは、構造的に鏡像関係にある希少糖の生理活性を検討することが行われる。研究の効果的、効率的なアプローチを可能にするためには、たとえば、炭素数が6つの単糖(ヘキソース)の分子構造(D型、L型)のすべての試薬が結晶として入手されなければならない。しかしながら、これまでL−プシコースのみが結晶として得られていなかったため、試薬をすべて結晶として入手することはできなかった。
希少糖を大量に生産することは、本発明者らによる希少糖の研究にとって根幹である。しかし、本発明者らによる、L−プシコースのこれまでの製造法は、結晶化に関して成功するものではなかった。
従って、本発明の目的は、L−プシコースを結晶として分離回収することに関する従来技術の不成功であった点を克服すること、すなわち、L−プシコース結晶を提供すること、かかる結晶の大量生産法を確立すること、並びに、L−プシコース結晶の用途(それを含む試薬キット)を提供することを課題とする。
本発明者らは、L−プシコースの結晶を得ることを目指して鋭意研究を続けた。その結果、濃縮した高濃度シラップ(糖液)を、プラスチックトレー上でミクロスパーテルで引っかくことにより、結晶様物質が生成していることを見出し、更に、この結晶様物質がL−プシコースの新規結晶であることを確認し、加えて、このL−プシコースの結晶の製造方法、並びに、用途を確立して本発明を完成した。すなわち、本発明は、上記の課題を、L−プシコース結晶、および該結晶とL−プシコースとを含有する糖液から、L−プシコースの結晶を大量に生成せしめ、これを採取することを特徴とするL−プシコース結晶の製造方法、並びに、かかるL−プシコース結晶を含む希少糖キット(それを含む試薬キット)により解決するものである。
本発明は、以下の(1)〜(5)のL−プシコースの結晶を要旨とする。
(1)L−プシコースの結晶。
(2)粉末X線回折法で主な回折角(2θ)として15.2°、18.8°および19.5°を示す上記(1)の結晶。
(3)L−プシコースを含有する高濃度の糖液(シラップ)から、L−プシコースの結晶を生成せしめ、これを採取した上記(1)または(2)のL−プシコースの結晶。
(4)結晶を生成させる際の糖液糖液の溶媒が水、又は、水とエタノールとの混合液であることを特徴とする上記(3)のL−プシコースの結晶。
(5)L−プシコースを含有する糖液(シラップ)が、アリトールに酢酸菌を作用させL−プシコースに変換する工程を含む製造方法で得られた糖液であることを特徴とする上記3または4のL−プシコースの結晶。
本発明は、以下の(6)のL−プシコース結晶の製造方法を要旨とする。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれかのL−プシコースの結晶とL−プシコースとを含有する糖液(シラップ)から、L−プシコースの結晶を大量に生成せしめ、これを採取することを特徴とするL−プシコース結晶の製造方法。
本発明は、以下の(7)〜(8)の希少糖試薬キットを要旨とする。
(7)試薬として、少なくともL−プシコースの結晶を含むことを特徴とする希少糖試薬キット。
(8)DおよびL−エリスロース、DおよびL−スレオース、DおよびL−エリスルロース、エイスリトール、DおよびL−スレイトール、DおよびL−リボース、DおよびL−アラビノース、DおよびL−キシロース、DおよびL−リキソース、DおよびL−リブロース、DおよびL−キシルロース、リビトール、DおよびL−アラビトール、キシリトール、DおよびL−アロース、DおよびL−アルトロース、DおよびL−グルコース、DおよびL−マンノース、DおよびL−グロース、DおよびL−イドース、DおよびL−ガラクトース、DおよびL−タロース、DおよびL−フラクトース、D−プシコース、DおよびL−ソルボース、DおよびL−タガトース、アリトール、D−タリトール(D−アルトリトール)、D−グルシトール(L−グリトール)、DおよびL−マンニトール、D−グリトール(L−グルシトール)、DおよびL−イディトール、ガラクチトール及びL−タリトール(L−アルトリトール)からなる群の一以上の試薬と組み合わせることを特徴とする上記(6)の希少糖試薬キット。
L−プシコースを結晶として提供することができる。これまでL−プシコースの結晶は世の中に存在せず、はじめて本発明によって得られた新規物質である。
L−プシコース結晶は、吸湿性が少なく、取り扱いが容易であり、甘味剤、呈味改良剤、品質改良剤、安定化剤、賦形剤などとして食品、化粧品、医薬品、成形物などの各種組成物に有利に利用できる。
得られたL−プシコース結晶を種結晶として用いる大量生産方法を提供することができる。
L−プシコース結晶を含む希少糖キットを提供することができる。研究用試薬としてこれまでL−プシコースの結晶が得られていなかったために純粋なL−プシコースの試薬の供給は不可能であった。また、ケトヘキソースの中でこれまで結晶として得られていない唯一のものが、L−プシコースであった。本発明でL−プシコースが結晶状に得られたため、全てのケトヘキソースが純粋な結晶状にそろえてキットとしての試薬として商品化できるようになった。このことによって単糖の研究において比較研究することが不可能であった、酵素反応のメカニズムの研究、各種生理活性の研究において重要な手段を提供することが可能となり、本発明の価値は非常に高いといえる。
本発明でいうL−プシコース結晶とは、粉末X線回折法で、鏡面構造を持つD−プシコースの結晶とは同一であり、他の希少糖の結晶のいずれとも異なるX線回折パターンを示す、L−プシコースの結晶を意味する。
L−プシコースの結晶は、濃縮した高濃度シラップから結晶化させ、種結晶を添加しL−プシコース結晶を生成させ、結晶混合液から吸引濾過により分蜜し、結晶を水で洗浄後、乾燥することで得られる。原料となる高濃度シラップは、L−プシコースを含むシラップであって、斯かるL−プシコース結晶が製造できるものであればよい。
このようなシラップを製造するには、たとえば特開平9−56390号公報に記載されているように、グルコノバクター属に属する微生物を用いて、アリトールという糖アルコールを原料として生産できる。原料となるアリトールはD−プシコースの還元反応によって容易に得られるので大量のL−プシコースの生産に有利に利用できる。
アリトールからL−プシコースを製造するのに使用される細菌はグルコノバクター属に属し、アリトールからL−プシコース産生能を有する細菌である。その一例としては、グルコノバクター・フラテウリ(Gluconobacter frateurii)IFO3254又は、これの変異株などが有利に利用できる。通常、これら細菌をグリセロ−ル、D−マンニトール、D−フラクトース、L−ソルボースあるいはキシリトール等の炭素源を含有する栄養培地で培養し、望ましくは、振盪、通気撹拌などの好気的条件下で培養し、培養中に、又は得られた細菌(生菌体)を用いて、水溶液中のアリトールをL−プシコースに変換させて、生成するL−プシコースを採取すればよい。
培養方法としては、グルコノバクター属に属する細菌が必要とする栄養源、例えば、炭素源、窒素源、無機塩などを含有する培地、望ましくは、微酸性乃至微アルカリ性の液体培地に、アリトールからL−プシコース産生能を有する細菌を植菌し、温度約20乃至35℃で、1乃至10日間好気的条件下で培養すればよい。炭素源として、例えば、グリセロール、D−マンニトール、D−フラクトース、L−ソルボースあるいはキシリトール等の1種又は2種以上の炭素源とともに他の各種栄養源を含有する液体培地で好気的に培養するのが望ましい。該培養方法によって得られた細菌(生菌体)を、アリトールを含有する水溶液と接触、望ましくは、振盪、通気撹拌、酸素の圧入などの好気的条件下で接触させ、その糖質を、L−プシコースに変換させることができる。
この変換に用いられる細菌は、培養液から分離された生菌体そのままの状態に限る必要はなく、例えば、生菌体を半透膜製のホローファイバーに封入した細菌、寒天、ゼラチン、アルギン酸塩などで包括し、ビーズ状、シート状などの各種形状に固定化した細菌などとして、アリトールからL−プシコースへの変換に、繰返し利用することも好都合である。
各種の方法により生成、蓄積したL−プシコースを含有する水溶液は、適当な分離方法、例えば、遠心分離、濾過などの方法によって細菌と分離され、採取される。
得られたL−プシコース水溶液は、必要により、例えば、硫安塩析、水酸化亜鉛吸着などによる除蛋白、活性炭吸着による脱色、H型、OH型イオン交換樹脂による脱塩などの方法で精製し、濃縮してシラップ状のL−プシコース製品を採取することができる。更にイオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィー、例えば、ダウケミカル社製造の商品名『ダウエックス50WX4』、『ダウエックスWGR』、東京有機化学工業株式会社製造の商品名『アンバーライトXT−1008』、『アンバーライトIRA47』、三菱化成工業株式会社製造の商品名『ダイヤイオンSK106』、『ダイヤイオンWA11』などを用いるカラムクロマトグラフィーで分画、精製、濃縮することにより、99%以上の高純度の標品も容易に得ることができる。
このようにして製造されるL−プシコースは、通常、原料のアリトールに対し約70w/w%以上の収率で得られる。
L−プシコースを一旦、結晶として得た後は、それを種晶として用いることにより、L−プシコースを含有するシロップからL−プシコース結晶を簡単に生成させることができる。すなわち、本発明は、L−プシコースを含有するシロップから、L−プシコース結晶を生成せしめ、これを採取して、L−プシコース結晶を製造できればよく、その製造方法は、L−プシコースの水溶液を、例えば、助晶缶にとり、これに種晶としてL−プシコース結晶を適量、望ましくは、0.01乃至10%程度を含有せしめ、混合、助晶してマスキットとし、これを粉末化して採取すればよい。この際、L−プシコースを含有する糖液にエタノールなど親水性有機溶媒を加え、L−プシコース結晶の生成を促進させることもできる。
本発明において、マスキットからL−プシコース結晶の粉末を製造するには、例えば、噴霧乾燥方法、流動造粒方法、ブロック粉砕方法など適宜用いることができる。噴霧乾燥方法の場合には、通常、固形分濃度70乃至85%、L−プシコース結晶の晶出率5乃至50%程度のマスキットを高圧ポンプでノズルから噴霧し、結晶が溶融しない温度、例えば、40乃至75℃の温風で乾燥し、次いで25乃至40℃で約1乃至24時間、晶出、熟成すればよい。また、ブロック粉砕方法は、通常、固形分濃度85乃至95%、L−プシコース結晶の晶出率1乃至30%程度のマスキットを約1乃至10日間静置し、全体をブロック状に晶出固化させ、これを粉砕又は切削などの方法によって粉末化し、乾燥すればよい。
L−プシコース結晶を含む糖試薬キットについて説明する。
炭素数4から6の単糖全てをつないだ連携図がイズモリング(Izumoring)の全体図(図7)であり、単糖は、炭素数4、5、6全てがつながっているということが理解できる。全体図は、イズモリングC6の中でのつながりと、イズモリングC5の中でのつながりと、イズモリングC4の中でのつながりと、C4、C5、C6が全てつながっている。たとえば、炭素数が6つの単糖(ヘキソース)のイズモリングは、図7の下段および図8に示すように、炭素数が6つの単糖(ヘキソース)は全部で34種類あり、アルドースが16種類、ケトースが8種類、糖アルコールが10種類ある。
本発明の希少糖試薬キットは、試薬として、少なくともL−プシコースの結晶を含むことを特徴とする。少なくともL−プシコースの結晶を含み、かつ、DおよびL−エリスロース、DおよびL−スレオース、DおよびL−エリスルロース、エイスリトール、DおよびL−スレイトール、DおよびL−リボース、DおよびL−アラビノース、DおよびL−キシロース、DおよびL−リキソース、DおよびL−リブロース、DおよびL−キシルロース、リビトール、DおよびL−アラビトール、キシリトール、DおよびL−アロース、DおよびL−アルトロース、DおよびL−グルコース、DおよびL−マンノース、DおよびL−グロース、DおよびL−イドース、DおよびL−ガラクトース、DおよびL−タロース、DおよびL−フラクトース、D−プシコース、DおよびL−ソルボース、DおよびL−タガトース、アリトール、D−タリトール(D−アルトリトール)、D−グルシトール(L−グリトール)、DおよびL−マンニトール、D−グリトール(L−グルシトール)、DおよびL−イディトール、ガラクチトール及びL−タリトール(L−アルトリトール)からなる群の一以上の試薬と組み合わせてなることを特徴とする。
研究用試薬としてこれまでL−プシコースの結晶が得られていなかったために純粋なL−プシコースの試薬の供給は不可能であった。また、ケトヘキソースの中でこれまで結晶として得られていない唯一のものが、L−プシコースであった。本発明でL−プシコースが結晶状に得られたため、全てのケトヘキソースが純粋な結晶状にそろえてキットとしての試薬として商品化できるようになった。希少糖の持つ生理活性を探索する研究において、ある希少糖に生理活性が判明したとき、構造の近い希少糖に関しての生理活性との比較、あるいは、構造的に鏡像関係にある希少糖の生理活性検討の効果的、効率的なアプローチが可能になる。
本発明の詳細を実施例で説明する。本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
[L−プシコースシラップの調製]
前培養:プトソーヤブイヨン2w/v%、グリセロール1w/v%及び脱イオン水からなる培養液5mlを8本の試験管に添加し120℃20分間オートクレーブし、冷却した後、グルコノバクター・フラテウリ(Gluconobacter frateurii)IFO3254を1白金耳ずつ植菌し、30℃で2日間振盪培養した。
本培養:前培養40mlを、2Lのプトソーヤブイヨン2w/v%、グリセロール1w/v%及び脱イオン水からなる培養液を含むジャーファーメンターに接種し、30℃2日間培養した。遠心分離により菌体を集め、50mM リン酸緩衝液 pH7.0で2回洗浄して菌体を得た。この生菌体をアリトールからL−プシコースへの転換反応に用いた。
転換反応:得られた生菌体約10gをアリトール5w/v%を含有する0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)100mlに加え混合し、この混合液100mlを500ml容振盪フラスコに分注し、30℃で20時間振盪し、アリトールをL−プシコースに変換させた。次いで遠心分離して細菌を除去した。
得られた上清に25w/v%硫酸亜鉛を1/10容加えpH7.6に調整し、遠心分離して上清を採取した。この上清を、常法に従って、活性炭を用いて脱色し、次いで、『ダイヤイオンSK1B』(H型、三菱化成工業株式会社製造の商品名)及び『ダイヤイオンWA30』(OH型、三菱化成工業株式会社製造の商品名)を用いて脱塩し、減圧濃縮して約60%の透明なシラップを得た。さらに、『ダウエックス50WX4』(カルシウム型のカチオン交換樹脂、ダウケミカル社製造の商品名)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製、濃縮し、L−プシコースを純粋なシラップとして採取した。L−プシコースのアリトールに対する収率は、固形物当たり約70%であった。
[L−プシコース結晶の調製]
結晶化:純粋なL−プシコースシラップをプラスティックのトレーに入れ、スパーテルで刺激を与え放置した。数日後結晶が析出した。この結晶を含む糖溶液を吸引ろ過することで結晶と蜜とを分離した。少量の水を用いて結晶を洗浄し、乾燥することでL−プシコースの結晶を得ることができた。
[L−プシコース結晶の同定]
上記により得られたL−プシコースの結晶を乳鉢で粉砕し、『ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(Jounal of the American Chemical Society)』、第78巻、2514頁(1956年)に報告されている方法に準じて、CuKα線を用いた粉末X線回折法で解析したところ、図1に示すX線回折パターンが得られた。対照として分析したD−プシコース結晶粉末のX線回折パターンと得られたL−プシコース結晶粉末のX線回折パターンと対比させて図2に示す。
図1に示す粉末X線回折パターンの結果から明らかなように、上記で得た固状物は、結晶に由来するX線回折パターンを与えた。また、図2から明らかなように、上記の固状物のX線回折パターンはD−プシコース結晶のX線回折パターンとほぼ同一であった。主な回折角(2θ)としては、標準のD−プシコース結晶が15.3°、18.8°および19.5°、上記で得られたL−プシコース結晶が15.2°、18.8°および19.5°であった。この結果は、標準のD−プシコースの結晶との結晶学的比較実験により、本研究で得られた結晶はL−プシコースの結晶であることを意味している。
本結晶の旋光度を測定した。結晶0.2513gを水に溶解し全量を25mlとして測定した。使用した機器は、堀場製作所製高速・高感度旋光計SEPA−300で、測定波長589nm、セル長100mm、測定温度25,0℃で行った。その結果、比旋光度は−4.4°であった。
更に、本結晶のIRスペクトルを測定した。標準のD−プシコースおよび本発明で得られたL−プシコース結晶の測定結果を図4および図3に示した。何れも同一のスペクトルを示した(図5参照)。このことは得られた結晶がL−プシコースであることを確認できたことを意味している。なお、本結晶は、図6(水溶液のL−プシコースの結晶をNikon社製光学顕微鏡を用いて撮影した。倍率は50倍である。)に示すような形状をした結晶であった。また、Bibby SterilinSMP3融点測定装置を用い測定した結果、融点は112-114℃であった。
L−プシコースの結晶は、種結晶として利用できるほか、これまでシラップ状でしか得られていなかったため用途が限られていたが結晶あるいは粉末状態としての使用が可能となった。クッキーなどの固形の食品、化粧品、医薬品、成形物などの各種組成物に有利に利用できる。
《大量生産》
[菌株の保存]
アリトールからL−プシコースを生産する菌株であるグルコノバクター・フラテウリ(Gluconobacter frateurii)IFO3254の保存培地は、ポテトデキストロース斜面培地を用いて行った。この保存培地上で生育した菌体を次の前培養の種菌として用いた。
[前培養]
500mL容三角フラスコに、1%グリセロールを含む2%TSB液体培養基100mLを入れ前培養用として用いた。保存斜面培地から一白金耳を本前培養フラスコ5本に接種した。30℃にて18時間回転しんとう培養を行い前培養菌体を得た。
[本培養]
本培養の培養基組成は前培養と同じものを用いて行った。15L容ジャーファーメンター5台に培養液12Lを添加して、30℃、通気量8L/min、攪拌速度400rpmで40時間培養した。種菌として各ジャーファーメンター各一台に、前培養の100mLを接種した。
培養終了後遠心分離によって菌体を集め、50mM リン酸緩衝液 pH7.0で2回洗浄して、転換反応用の生菌体を得た。
[転換反応]
転換反応の溶液組成は、5%アリトールを10mMリン酸緩衝液pH7.0に溶解したものを用いた。15Lジャーファーメンター中に転換用反応液10Lを添加した。同じ条件の反応を5台のジャーファーメンターを用いて行った。用いたアリトールの総量は2500gであった。用いる菌体量はA600nmでの濁度の測定で10となるように調整した。30℃で通気量10L/min、攪拌400rpmで20時間反応を行った。その結果全てのアリトールがL−プシコースに転換された。
[L−プシコースの精製]
L−プシコースの精製:菌体を遠心分離によって除去し、活性炭(太閤活性炭SGP)を500mL/50L反応終了後の液に添加して一晩攪拌し、1μmおよび0.45μmのフィルターに通液し、活性炭を除去した。旭化成マイクローザUFラボモジュールSLP1053(分画10,000)を用いた処理を行った後、脱イオンにはオルガノG−5に通液して行った。
[L−プシコースの結晶化]
転換反応液を減圧濃縮し高濃度シラップ状にした後、ステンレストレーにうつした。実施例1で得た結晶を核として添加し室温にて一晩静置した。析出した結晶を吸引ろ過して分蜜し、水で洗浄後乾燥して純粋な結晶1000gを得た。
また、L−プシコースを含有する糖液にエタノールなど親水性有機溶媒を加え、L−プシコース結晶の生成を促進させることもできる。
本発明において、マスキットからL−プシコース結晶の粉末を製造するには、例えば、噴霧乾燥方法、流動造粒方法、ブロック粉砕方法など適宜用いることができる。噴霧乾燥方法の場合には、通常、固形分濃度70乃至85%、L−プシコース結晶の晶出率5乃至50%程度のマスキットを高圧ポンプでノズルから噴霧し、結晶が溶融しない温度、例えば、40乃至75℃の温風で乾燥し、次いで25乃至40℃で約1乃至24時間、晶出、熟成すればよい。また、ブロック粉砕方法は、通常、固形分濃度85乃至95%、L−プシコース結晶の晶出率1乃至30%程度のマスキットを約1乃至10日間静置し、全体をブロック状に晶出固化させ、これを粉砕又は切削などの方法によって粉末化し、乾燥すればよい。
[L−プシコースを含む糖試薬キット]
炭素数が6であるケトヘキソースは全て8種の結晶を含む試薬キットを作成した。DおよびL−フラクトース、DおよびL−プシコース、DおよびL−ソルボース、およびDおよびL−タガトースを、それぞれの1gを5g用試薬瓶にいれ、希少糖ケトースキットを作成した。全てのケトヘキソースは白色の結晶であり、正確に量を測定することができ、イズモリングの配置に従った配列として試薬キットを作成した。イズモリングに沿ってリング状に配置するキットを作成することで、各ケトヘキソースの構造の関係を明確に理解することが可能である。
ケトヘキソースは全部で8種存在する。すなわち、D−およびL−フラクトース、D−およびL−プシコース、D−およびL−ソルボース、D−およびL−タガトースである。これら全てを結晶状態の純粋な試薬キットは、糖科学研究において酵素反応機構を研究する場合には非常に有効に使用できる。例えばヘキソキナーゼの反応機構を研究する場合、D−フラクトース以外に本キットの全ケトヘキソースを用いて反応を行い、基質として作用するかどうかを判定することでその酵素の特性が明確になる。また、反応する場合にはそのKmやVmaxなどを測定することで、酵素の親和性を測定すること、酵素の活性中心の構造等に関しての考察を行うことができる。これまで不可能であった新しい知見を得る可能性を提供できるのである。このように、全てのケトヘキソースを含むキットの場合のように、特定の糖のグループを含むキット、あるいは、全ての希少糖を含むキットを作成することでこれまで不可能であった研究の新しい手段を提供できるのである。
これまでL−プシコースは試薬としても市販されておらず、また結晶として得られたという報告はない。そのL−プシコースを結晶として得たことによりこれまでに利用できなかった用途が期待できる。L−プシコース結晶は、吸湿性が少なく、取り扱いが容易であり、甘味剤、呈味改良剤、品質改良剤、安定化剤、賦形剤などとして飲食物、化粧品、医薬品、成形物などの各種組成物に有利に利用できる。この結晶は、吸湿性低く、取扱い容易である。従って、本発明によって得られたL−プシコースの結晶は、L−プシコースの結晶を含有する糖質の商品価値を著しく向上する。これが与える影響は、希少糖質を応用・利用しようとする精糖産業に大きく貢献できることはもちろんのこと、L−プシコースの結晶を利用する食品産業、化粧品産業、医薬品産業、農水畜産業など広範にわたり、その産業的意義は極めて高い。
全てのケトヘキソースが純粋な結晶状にそろえてキットとしての試薬として商品化できるようになった。このことによって単糖の研究において比較研究することが不可能であった、酵素反応のメカニズムの研究、各種生理活性の研究において重要な手段を提供することが可能とる。希少糖の持つ生理活性を探索する研究において、ある希少糖に生理活性が判明したとき、構造の近い希少糖に関しての生理活性との比較、あるいは、構造的に鏡像関係にある希少糖の生理活性検討の効果的、効率的なアプローチが可能になる。
本発明で得られたL−プシコース結晶のエックス線回析図 本発明で得られたL−プシコース結晶および標準のD−プシコース結晶のエックス線回析図 本発明で得られたL−プシコース結晶のIRスペクトルの図 D−プシコースのIRスペクトルの図 D−プシコースと本発明で得られたL−プシコース結晶のIRスペクトルの図 L−プシコース結晶の写真 イズモリング(Izumoring)連携図 イズモリングを用いて示した、L−ラムノースイソメラーゼが触媒するヘキソースの異性化反応である。太い黒線が触媒することが確認された異性化反応である。太い点線が触媒反応が確認されなかった異性化反応である。

Claims (3)

  1. 結晶が粉末X線回折法で主な回折角(2θ)として15.2°、18.8°および19.5°を有するL−プシコース結晶
  2. 請求項1に記載のL−プシコース結晶を種晶として用い、L−プシコースを含有する糖液から、L−プシコースの結晶を生成せしめ、これを採取することを特徴とするL−プシコース結晶の製造方法。
  3. 試薬として粉末X線回折法で主な回折角(2θ)として15.2°、18.8°および19.5°を有するL−プシコース結晶を、 D−エリスロース結晶、L−エリスロース結晶、D−スレオース結晶、L−スレオース結晶、D−エリスルロース結晶、L−エリスルロース結晶、エイスリトール結晶、D−スレイトール結晶、L−スレイトール結晶、D−リボース結晶、L−リボース結晶、D−アラビノース結晶、L−アラビノース結晶、D−キシロース結晶、L−キシロース結晶、D−リキソース結晶、L−リキソース結晶、D−リブロース結晶、L−リブロース結晶、D−キシルロース結晶、L−キシルロース結晶、リビトール結晶、D−アラビトール結晶、L−アラビトール結晶、キシリトール結晶、D−アロース結晶、L−アロース結晶、D−アルトロース結晶、L−アルトロース結晶、D−グルコース結晶、L−グルコース結晶、D−マンノース結晶、L−マンノース結晶、D−グロース結晶、L−グロース結晶、D−イドース結晶、L−イドース結晶、D−ガラクトース結晶、L−ガラクトース結晶、D−タロース結晶、L−タロース結晶、D−フラクトース結晶、L−フラクトース結晶、D−プシコース結晶、D−ソルボース結晶、L−ソルボース結晶、D−タガトース結晶、L−タガトース結晶、アリトール結晶、D−タリトール結晶(D−アルトリトール結晶)、D−グルシトール結晶(L−グリトール結晶)、D−マンニトール結晶、L−マンニトール結晶、D−グリトール結晶(L−グルシトール結晶)、D−イディトール結晶、L−イディトール結晶、ガラクチトール結晶及びL−タリトール結晶(L−アルトリトール結晶)からなる群の一以上の試薬と組み合わせることを特徴とする希少糖試薬キット。
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