JP4757373B2 - 半導体記憶装置及びそのメモリセルアクセス方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びそのメモリセルアクセス方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置に関し、メモリセルトランジスタのゲートに接続されたワード線の制御に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プロセス技術の進展により、半導体記憶装置の集積度が向上し、動作速度が向上している。特に、CPU(中央処理装置)における動作速度の向上に著しいものがある。このため、CPUの動作速度に対応して、データを高速に読み出し、書き込む必要があり、半導体記憶装置のメモリセルに対するアクセス時における動作速度の向上が要求されている。
【0003】
このため、メモリセルトランジスタのゲートに接続されたワード線を高速に立ち上げ、読み出すために、ワード線には、昇圧された電圧がかけられている。
また、読み出しまたは書き込みの処理が終了した時点で、ワード線の電圧を、高速に下げてトランジスタをオフ状態とするために、ワード線の電荷を強制的に引き抜くことが行われている。
【0004】
例えば、図8は、DRAMのメモリバンク内の主ワード線とメモリセル領域との構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、DRAM(Dynamic Random Access Memory)における各メモリバンクがブロックB1,ブロックB2,ブロックB3,ブロックB4に分割されているとする。
ここで、アドレス信号X2〜アドレス信号Xjの上位アドレス信号の値により、XデコーダXDEC1〜XデコーダXDEC4の何れかが、例えば、XデコーダXDEC1が選択される。
【0005】
そして、選択されたXデコーダXDEC1は、アドレス信号X2〜アドレス信号Xjの下位アドレス信号の値により、主ワード線MWL00〜主ワード線MWL0iの中からいずれか1本を活性化(「H(Hi)」レベルとする)する。
また、デコーダRAD1〜デコーダRAD5は、アドレス信号X0及びアドレス信号X1の値により、サブワード線を選択するためのアドレス信号RA00及びアドレス信号RA02,…,アドレス信号RA40及びアドレス信号RA42を出力する。
図示しない他のメモリセル領域に対応するデコーダRADも、上述のデコーダRAD1〜デコーダRAD5と同様な構成である。
【0006】
ここで、RAD1〜デコーダRAD5は、例えば、アドレス信号{X1,X0}={L(Low),L}の場合、アドレス信号RA00,アドレス信号RA20,アドレス信号RA40を「H」レベルで出力し、アドレス信号RA02,アドレス信号RA11,アドレス信号RA13,アドレス信号RA22,アドレス信号RA31,アドレス信号RA33,アドレス信号RA42を「L」レベルで出力する。
【0007】
また、RAD1〜デコーダRAD5は、アドレス信号{X1,X0}={H,L}の場合、アドレス信号RA02,アドレス信号RA22,アドレス信号RA42を「H」レベルで出力し、アドレス信号RA00,アドレス信号RA11,アドレス信号RA13,アドレス信号RA20,アドレス信号RA31,アドレス信号RA33,アドレス信号RA40を「L」レベルで出力する。
【0008】
さらに、RAD1〜デコーダRAD5は、例えば、アドレス信号{X1,X0}={L,H}の場合、アドレス信号RA11,アドレス信号RA31を「H」レベルで出力し、アドレス信号RA00,アドレス信号RA02,アドレス信号RA13,アドレス信号RA20,アドレス信号RA22,アドレス信号RA33,アドレス信号RA40,アドレス信号RA42を「L」レベルで出力する。
【0009】
また、RAD1〜デコーダRAD5は、アドレス信号{X1,X0}={H,H}の場合、アドレス信号RA13,アドレス信号RA33を「H」レベルで出力し、アドレス信号RA00,アドレス信号RA02,アドレス信号RA11,アドレス信号RA20,アドレス信号RA22,アドレス信号RA31,アドレス信号RA40,アドレス信号RA42を「L」レベルで出力する。
【0010】
図8には示していないが、アドレス信号RA00、アドレス信号RA11,…,アドレス信号RA40,アドレス信号RA42は、各々反転信号であるアドレス信号RAB00、アドレス信号RAB11,…,アドレス信号RAB40,アドレス信号RAB42とペアで出力される。
【0011】
図8の( )内に示すデコーダRADは、第1の実施形態のデコーダRAD11〜デコーダRAD15、第2の実施形態のデコーダRAD21〜デコーダRAD25及び第3の実施形態のデコーダRAD31〜デコーダRAD35も各々、上述したアドレス信号{X1,X0}に基づいた、アドレス信号RA00、アドレス信号RA02,…,アドレス信号RA40,アドレス信号RA42の出力を行う。
【0012】
図9は、図8のサブワードデコーダSWD1,サブワードデコーダSWD5,センスアンプSA0,センスアンプSA1及びメモリセル領域CELL0の部分を模式的に示した図である。
さらに、図9に示すように、サブワードデコーダSWD1及びサブワードデコーダSWD5は、主ワード線MWL00が活性化されている場合、アドレス信号RA00,アドレス信号RAB00,アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02,アドレス信号RA01及びアドレス信号RAB01,アドレス信号RA03及びアドレス信号RAB03の値に基づき、メモリセル領域CELL0のメモリセルのアクセス用MOSトランジスタのゲートに接続されているサブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0001,サブワード線SWL0003の何れか1本を活性化する。
【0013】
すなわち、各主ワード線は、サブワードデコーダにより4本のサブワード線に分割されて構成されている。
例えば、主ワード線MWL00は、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0001及びサブワード線SWL0003の4本に分割されている。
【0014】
同様に、主ワード線MWL01は、サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102,サブワード線SWL0101及びサブワード線SWL0103の4本に分割されている。
また、他のサブデコーダ及びメモリセル領域も、上述したメモリセル領域CELL0と、サブワードデコーダSWD1及びサブワードデコーダSWD5との構成と同様な構成である。
【0015】
各サブワード線を活性化するサブワードデコーダSWD1及びサブワードデコーダSWD5等のサブワードデコーダは、複数のサブデコーダブロックから構成されている。
例えば、サブワードデコーダSWD1は、サブデコーダブロックSB0000,サブデコーダブロックSB0002,サブデコーダブロックSB0100,…,サブデコーダブロックSB0i00,サブデコーダブロックSB0i02とから構成されている。
【0016】
同様に、サブワードデコーダSWD5は、サブデコーダブロックSB0001,サブデコーダブロックSB0003,サブデコーダブロックSB0101,…,サブデコーダブロックSB0i01,サブデコーダブロックSB0i03とから構成されている。
また、アドレス信号RA00,RA02は、メモリセル領域CELL0のサブワード線SWL0000,SWL0002を選択する様に構成され、アドレス信号RA01,RA03はメモリセル領域CELL0及びCELL1の2つのメモリセル領域のサブワード線SWL0001,SWL0003を選択する様に構成されている。
【0017】
サブワードデコーダは、メモリセル領域の中間部に配置された場合は、両側のメモリセル領域にサブワード線を供給し、メモリセル領域の端部に配置された場合は、片側のみのメモリセル領域にサブワード線を供給する様に構成されるが、これらのサブワードデコーダの構成,動作は基本的に同一のものである。
ここで、図に示すように、主ワード線MWL00は、サブデコーダブロックSB0000,サブデコーダブロックSB0001,サブデコーダブロックSB0002,サブデコーダブロックSB0003により、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0001,サブワード線SWL0002及びサブワード線SWL0003の4本に分割されている。
【0018】
また、図8における他のサブワードデコーダSWD2〜サブワードデコーダSWD20の構成も、同様に構成されている。
ここで、サブデコーダブロックSB0000は、入力される主ワード線MWL00,アドレス信号RA00及びアドレス信号RAB00の値により、サブワード線SWL0000を活性化するか否かの制御を行う。
【0019】
また、サブワード線SWL0000には、例えば、メモリセルM1及びメモリセルM2が接続されている。
さらに、このメモリセルM1にはビット線BT2が接続され、メモリセルM2にはビット線BT4が接続されている。
そして、これらのメモリセルM1及びメモリセルM2の何れからの出力をデータとして出力するかを、図示しないセンスアンプSA0の出力信号の選択を行うYセレクタにより行う。ここでは、サブワード線SWL0000に2つのメモリセルしか接続させない例を示したが、複数のメモリセルを接続させて、Yセレクタにより、複数のメモリセルの出力信号の選択が可能なようにすることも出来る。
【0020】
Yセレクタは、入力されるアドレス信号において、カラムアドレス信号によりセンスアンプの出力を選択する。
このメモリセルM1及びメモリセルM2は、nチャネル型のMOS(金属-酸化物-半導体)トランジスタとこのMOSトランジスタと直列に接続されたコンデンサとで構成されている。
【0021】
すなわち、メモリセルM1のMOSトランジスタのゲートはサブワード線SWL0000と接続され、このMOSトランジスタのドレインはビット線BT2と接続され、このトランジスタのソースはコンデンサの一方の端子に接続され、コンデンサの他方の端子は所定の電圧(例えば、接地電圧,1/2Vcc(電源電圧の半分)など)の電源配線に接続されている。ここで、Vccは電源電圧である。
【0022】
そして、メモリセルM1及びメモリセルM2等の各メモリセル領域におけるメモリセルにおいては、このコンデンサに蓄えられる電荷の量により、「H」または「L」のいずれかのデータが記憶されている。
ここで、メモリセルのコンデンサへのデータの書き込み処理、及びメモリセルのコンデンサからのデータの読み出し処理は、メモリセルのアクセス用MOSトランジスタのオン/オフ制御により行われる。
【0023】
また、他のメモリセルも、MOSトランジスタのゲートに接続されるサブワード線及びこのMOSトランジスタのドレインに接続されるビット線が各々に対応するものになるのみであり、上述したメモリセルM1及びメモリセルM2と同様な構成をしている。
【0024】
次に、サブデコーダブロックの説明を図10を用いて行う。図10は、サブデコーダブロックSB0000の構成例を示すブロック図である。
図10において、MOSトランジスタT1,T2,T3,T4は、nチャネル型のMOSトランジスタである。
MOSトランジスタT1は、ゲートに図示しない昇圧回路から得られる昇圧電圧が印加されて、常にオン状態に設定されており、セルフブートにより得られた、MOSトランジスタT2のゲート(すなわち、A点)に発生する昇圧された電圧を保持する。
【0025】
また、主ワード信号MWL00,アドレス信号RA00及びアドレス信号RAB00における「H」レベルの電圧は、上記昇圧回路により昇圧された昇圧電圧のレベルにより出力されている。
ここで、アドレス信号RAB00は、アドレス信号RA00の反転信号である。
【0026】
MOSトランジスタT2は、主ワード線MWL00及びアドレス信号RA00が共に「H」レベルであるとき、サブワード線SWL0000を「L」レベルから「H」レベルに遷移させる。
MOSトランジスタT2のソース(すなわち、B点)の電圧が上昇することで、MOSトランジスタT2のゲートとソースとの間のカップリングにより、MOSトランジスタT2のゲート(すなわち、A点)の電圧が押し上げられてセルフブートがかかる。
【0027】
これにより、MOSトランジスタT2のコンダクタンスが上昇し、MOSトランジスタT2は、アドレス信号RA00からより多くの電流をサブワード線SWL0000へ供給し、高速にサブワード線SWL0000の電圧を上昇させて、「H」レベルへの遷移(活性化)を行う。
また、他のサブデコーダブロックSB0002,…,サブデコーダブロックSB0i02も上述したサブデコーダブロックSB0000と同様な構成であるため説明を省略する。
【0028】
すなわち、サブデコーダブロックSB0000は、図11に示すタイミングチャートの様に動作する。図11は、メモリセルM1がアクセスされるときの、サブデコーダブロックSB0000の動作例を示すタイミングチャートである。
時刻t100において、半導体記憶装置の外部から入力されるアドレス信号が、現在アクセスしているメモリセルと異なるメモリセルを選択したとする。
例えば、アドレス信号X0〜アドレス信号Xjは、{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,1,0,1}の値から、{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,0,0,0}の値に遷移される。
このとき、XデコーダXDEC1は、主アドレスMWL00を活性化する。
【0029】
これにより、時刻t101において、XデコーダXDEC1は、例えば、アドレス信号X2〜アドレス信号Xjが、{Xj,…,X2}={0,…,0}であるため、主アドレスMWL00を活性化する。
次に、時刻t102において、XデコーダXDEC1によって、主ワード線MWL00が活性化されることにより、MOSトランジスタT1を介して供給される「H」レベルの電圧により、MOSトランジスタT2がオン状態となる。
【0030】
そして、時刻t103において、図示しない制御回路は、主ワード信号MWL00の立ち上がりから、所定の遅延を受けて制御信号RAEを「H」レベルの所定の幅のパルスとして出力する。
この結果、デコーダRAD1は、入力されているアドレス信号X0及びアドレス信号X1が、{X1,X0}={0,0}であると、制御信号RAEの立ち上がりに同期して、アドレス信号RA00を「L」レベルから「H」レベルに遷移させ、アドレス信号RAB00を「H」レベルから「L」レベルに遷移させる。
【0031】
これにより、MOSトランジスタT4はオフ状態となり、点B、すなわちサブワード線SWL0000の電圧は、MOSトランジスタT2を介して供給される電荷により徐々に上昇を始める。
この結果、MOSトランジスタT2のカップリングによるセルフブートにより、点Aの電圧が上昇することで、MOSトランジスタT2のコンダクタンスが増大し、サブワード線SWL0000の電圧が高速に上昇する。
【0032】
次に、時刻t104において、上記制御回路は、上記制御信号RAEを、「H」レベルから「L」レベルへ立ち下げる。
これにより、デコーダRAD1は、制御信号RAEの立ち上がりに同期して、アドレス信号RA00を「H」レベルから「L」レベルに遷移させ、アドレス信号RAB00を「L」レベルから「H」レベルに遷移させる。
【0033】
次に、時刻t105において、MOSトランジスタT3はオフ状態となり、MOSトランジスタT4はオン状態となり、サブワード線SWL0000は電荷が引き抜かれて、電圧が「H」レベルから「L」レベルに遷移する。
また、点Aの電圧は、サブワード線SWL0000の電圧が「L」レベル、すなわち、点Bの電圧が「L」レベルとなることにより、昇圧された電圧から、内部で使用されている「H」レベルの電圧に戻る。
【0034】
そして、時刻t106において、入力されるアドレス信号X0〜アドレス信号Xjが、{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,0,0,0}から異なった値に遷移するため、XデコーダXDEC1は主ワード線MWL00を非活性化し、主ワード線MWL00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
【0035】
これにより、点Aの電圧は、主ワード線MWL00が「L」レベルに変化することにより、蓄積されている電荷が主ワード線MWL00へ引き抜かれて、「H」レベルから「L」レベルへ遷移する。
このとき、他のサブデコーダブロックSB0002,サブデコーダブロックSB0100,……,サブデコーダブロックSB0i00,サブデコーダブロックSB0i02は、非選択のままであり”L”レベルとなっている。
【0036】
また、サブワードデコーダSWD1における他のサブデコーダブロックSB0002,サブデコーダブロックSB0100,……,サブデコーダブロックSB0i00,サブデコーダブロックSB0i02も、サブデコーダブロックSB0000と、対応する主ワード線とアドレス信号との値に応じて同様の動作を行う。
【0037】
さらに、他のサブワードデコーダSWD2〜サブワードデコーダSWD20もサブワードデコーダSWD1と同様な構成である。
上述したように、サブワードデコーダSWD1は、主ワード線MWL00,アドレス信号RA00,アドレス信号RAB00,アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02の値に基づき、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,…,サブワード線SWL0i02の活性化の制御を行う。
【0038】
次に、上述したサブワード線の制御において、各サブワード線の電圧レベルを「L」レベル、すなわち接地レベルとするときの、各サブワード線から電荷を引き抜く経路を図を用いて説明する。
図12は、例えば、サブワード線SWL0000が選択動作から非選択動作へ遷移する場合、サブワード線SWL0000の電荷を引き抜く経路の、▲1▼〜▲3▼の3種類を示している概念図である。ここで、MOSトランジスタT1は、常にゲートに昇圧された電圧が印加されており、オン状態となっている。
【0039】
▲1▼の経路は、図13に示すように、主ワード線MWL00が「L」レベルであり、アドレス信号RA00が「L」レベル,アドレス信号RAB00が「H」レベルの場合におけるサブワード線SWL0000の電荷を引き抜く経路を示している。図13は、非選択動作において▲1▼の電荷の引き抜き経路(接地電圧レベルに保持する)となる場合の主ワード線MWL00,アドレス信号RA00,アドレス信号RAB00,サブワード線SWL0000の電圧変化を示すタイミングチャートである。
【0040】
このとき、主ワード線MWL00及びアドレス信号RA00が「L」レベルであるため、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT3はオフ状態にある。
また、アドレス信号RAB00が「H」レベルであるため、トランジスタT4はオン状態にある。
この結果、サブワード線SWL0000は、MOSトランジスタT4を介して接地されている(接地レベルまで電荷が引き抜かれている)。
ここで、このMOSトランジスタT4は、主ワード線MWL00及びアドレス信号RA00が何ら選択されておらず、接地(GND)レベルを保持するのみであるため、電流容量が小さくてもよい(トランジスタサイズが小さくてもよい)。
【0041】
次に、▲2▼の経路は、図14に示すように、主ワード線MWL00が「H」レベルであり、アドレス信号RA00が「L」レベル,アドレス信号RAB00が「H」レベルの場合におけるサブワード線SWL0000の電荷を引き抜く経路を示している。図14は、非選択動作において▲2▼の電荷の引き抜き経路となる場合の主ワード線MWL00,アドレス信号RA00,アドレス信号RAB00,サブワード線SWL0000の電圧変化を示す。
【0042】
例えば、主ワード線MWL00が「H」レベルとされて活性化されており、アドレス信号RA00が「L」レベル,アドレス信号RAB00が「H」レベルで、サブワード線SWL0000が非活性化状態であり、アドレス信号RA02が「H」レベル,アドレス信号RAB02が「L」レベルで、サブワード線SWL0002が活性化されている状態のときが考えられる。
ここで、時刻t200の前の時刻においてと、時刻t201以降も時刻においては、図13に示す▲1▼の経路におけるサブワード線SWL0000の電荷の引き抜きが行われている。
【0043】
そして、時刻t200〜時刻201の間の時間は、主アドレスワード線MWL00が「H」レベルであり、このため、点Aの電圧レベルが「H」レベルとなり、MOSトランジスタT2がオン状態となる。
このとき、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4はオン状態であり、MOSトランジスタT3はアドレス信号RA00が「L」レベルのためオフ状態である。
そして、サブワード線SWL0000は、MOSトランジスタT2及びアドレス信号RA00の信号線を介して、接地される(▲2▼の経路)。
また、サブワード線SWL0000は、MOSトランジスタT4はオン状態であるため、M0Sトランジスタを介しても接地されている(▲1▼の経路)。
【0044】
次に、▲3▼の経路は、図15に示すように、主ワード線MWL00が「L」レベルであり、アドレス信号RA00が「H」レベル,アドレス信号RAB00が「L」レベルの場合におけるサブワード線SWL0000の電荷を引き抜く経路を示している。図15は、非選択動作において▲3▼の電荷の引き抜き経路となる場合の主ワード線MWL00,アドレス信号RA00,サブワード線SWL0000の電圧変化を示す。
【0045】
例えば、主ワード線MWL00が「L」レベルとされて非活性状態であり、アドレス信号RA00が「H」レベルで、アドレス信号RAB00が「L」レベルで、サブワード線SWL0000が非活性化状態で、主ワード線MWL01が活性化されて「H」レベルで、サブワード線SWL0100が活性化されている状態のときが考えられる。
ここで、時刻t202の前の時刻においてと、時刻t203以降も時刻においては、図13に示す▲1▼の経路におけるサブワード線SWL0000の電荷の引き抜きが行われている。
【0046】
そして、時刻t202〜時刻203の間の時間は、主アドレスワード線MWL00が「L」レベルであり、このため、点Aの電圧レベルは「L」レベルとなっている。
このとき、MOSトランジスタT3はオン状態であり、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4はオフ状態である。
【0047】
そして、サブワード線SWL0000は、MOSトランジスタT3及び主ワード線MWL00のドライバBF0のトランジスタTB0(図16参照)を介して接地される(▲3▼の経路)。
すなわち、XDEC1からの入力が「L」レベルであり、トランジスタTB0がオン状態となり、ドライバBF0は、主ワード線MWL00を「L」レベルとしている。
【0048】
次に、このサブワード線の制御において、メモリセルのアクセス時において、デコーダRAD1の動作を含めた各サブワード線の電圧レベルを「L」レベル、すなわち接地レベルとするときの、電荷を引き抜く動作を図を用いて説明する。
図16,図17及び図18を用いて、各サブワード線の選択動作及び非選択動作における、各々のサブワード線の電荷を引き抜きの動作を説明する。図16は、図9から、例えば、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102の関連部分を取り出したブロック図である。
【0049】
この図16において、バッファBF0(及びバッファBF1)は、CMOSのインバータが直列に2段接続されて構成されており、▲3▼の経路での電荷の引き抜き電流が流れる出力段のトランジスタTB0は、nチャネル型のMOSトランジスタである。
図17は、デコーダRAD1の構成を示すブロック図である。図18は、各サブワード線の選択動作及び非選択動作を説明するタイミングチャートである。
【0050】
ここで、全体的な動作の説明の前に、図17を用いてデコーダRAD1の構成を説明する。
デコーダRAD1は、アドレス信号X0及びアドレス信号X1に基づき、アドレス信号RA00及びアドレス信号RAB00を出力するデコーダRAD1Aと、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD1Bとから構成されている。図17は、デコーダRAD1A(デコーダRAD1B)の構成を示すブロック図である。
【0051】
まず、デコーダRAD1Aを図17を用いて説明する。
デコーダ100は、アドレス信号X0及びアドレス信号X1の値により、デコード信号を出力する。例えば、デコーダ100は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}の場合に、「H」レベルのデコード信号を出力する。
ここで、アドレス信号{X1,X0}={L,L}は、アドレス信号X1が「L」レベルであり、アドレス信号X0が「L」レベルであることを示している。
アンド回路101は、デコーダ100の出力するデコード信号の値と、制御信号RAEの値との論理積の演算を行う。
【0052】
インバータ102及びインバータ103は、アンド回路101の出力信号の「L」レベルを昇圧された電圧レベルに値に変換し、アンド回路101の出力信号の「H」レベルを「L」レベルに変換して出力する。ここで、インバータ103の出力は、アドレス信号RAB00として出力される。ここで、デコーダ100,アンド回路101,インバータ102及びインバータ103の接地は、GND線により行われている。
【0053】
pチャネル型のMOSトランジスタ104とnチャンネル型のMOSトランジスタ105とは、CMOS(複合MOS)のインバータを形成し、インバータ102の出力信号の反転信号をアドレス信号RA00として出力している。
そして、このMOSトランジスタ105のソースは、周辺回路用の接地レベルの電源線であるGND線ではなく、メモリ内のワード線接地レベルの電源線であるGNDXDEC線へ接続されている。
また、MOSトランジスタ105は、アドレス信号線RA00の電荷を高速に引き抜く必要性から、電流容量を多くするため、ゲート幅が他のMOSトランジスタと比較して大きく作成されている。
【0054】
この結果、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}が入力された場合、上述のデコーダRAD1Aは、アドレス信号RA00を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「L」レベルで出力する。
一方、このデコーダRAD1Aは、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA00を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「H」レベルで出力する。
【0055】
次に、図17を用いて、デコーダRAD1における、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD1Bを説明する。
このデコーダRAD1Bは、図17に示す「’」が付された( )内の符号による構成要素により、デコーダRAD1Aと同様に構成されている。
このデコーダRAD1Bは、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}が入力された場合、アドレス信号RA02を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「L」レベルで出力する。
【0056】
一方、このデコーダRAD1Bは、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA02を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「H」レベルで出力する。
デコーダRAD1は、上述したようにデコーダRAD1A及びデコーダRAD1Bで構成されている。
また、他のデコーダ、すなわちデコーダRAD2,デコーダRAD3,デコーダRAD4,デコーダRAD5も上記デコーダRAD1と同様の回路構成を有し、夫々のアドレス信号{X1,X0}に対応するように構成されている。
【0057】
また、GND線及びGNDXDEC線は、双方とも同一のGNDパッド(GNDPAD;接地レベルの電源端子)に別々の配線により接続されており、互いの配線の配線抵抗R1及び配線抵抗R2により、各々の配線の電位変動が分離された状態となっており、互いの線の電圧変動が他方へ伝達され難くなる構成となっている。
【0058】
次に、図18において、各サブワード線の選択動作及び非選択動作における、各々のサブワード線の電荷を引き抜きの動作を説明する。
ここで、サブワード線SWL0000が、例えば、非選択状態→選択状態→非選択状態へと状態が遷移していくとして、他のサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102を含めた動作として説明する。
【0059】
初期状態としては、主ワード線MWL00,MWL02が「L」レベルであり、かつアドレス信号RA00,RA02が「L」レベルであり、アドレス信号RAB00,RAB02が「H」レベルであるとする。
このとき、図13で説明したように、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及サブワード線SWL0102からの電荷の引き抜きの経路は、▲1▼の経路となっている。
【0060】
時刻t300において、アドレス信号X0〜アドレス信号Xj(XADD)が、{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,0,0,0}となり、サブワード線SWL0000を選択する値に遷移したとする。
これにより、時刻t301において、主ワード線MWL00は、XデコーダXDEC1により活性化されると、バッファBF0により、「H」レベルの入力が昇圧された電圧レベルで出力されるが、アドレス信号RA00は、まだ「L」レベルのままである。
【0061】
このとき、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102の各サブワード線は、▲1▼の経路から電荷の引き抜きが行われている。
また、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002は、サブデコーダブロックSB0000及びサブデコーダブロックSB0002のMOSトランジスタT2がオン状態となるため、▲2▼の経路においても電荷の引き抜きが行われている。
【0062】
そして、時刻t302において、図示しない制御回路は、ロウアドレスの変化に基づき、所定の遅延時間の経過後に制御信号RAEを「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
これにより、デコーダRAD1は、アドレス信号RA00を「L」レベルから「H」レベルへ遷移させ、アドレス信号RAB00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
【0063】
この結果、時刻t303において、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000により活性化され、昇圧された電圧レベルへ遷移される。
そして、このサブワード線SWL0000がメモリセルM1のアクセス用トランジスタをオン状態とし、メモリセルM1に記憶されているデータがビット線BT2へ出力される。
【0064】
このとき、サブワード線SWL0002は、アドレス信号RA02が非活性のままで、時刻t301のときと状態が変化せずに、▲1▼及び▲2▼の経路により引き続き、電荷の引き抜きが行われている。
また、サブワード線SWL0102も、主ワード線MWL01及びアドレス信号RA02が非活性のままで、時刻t301のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
【0065】
しかしながら、サブワード線SWL0100は、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、アドレス信号RA00が「H」レベルとなり、アドレス信号RAB00が「L」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4がオフ状態となり、MOSトランジスタT3がオン状態となるため、▲3▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0066】
次に、時刻t304において、図示しない制御回路が制御信号RAEを「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
これにより、デコーダRAD1は、アドレス信号RA00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させ、アドレス信号RAB00を「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
【0067】
この結果、サブワード線SWL0000は、電荷を引き抜かれることにより、昇圧された電圧レベルから「L」レベルへ遷移する。
このとき、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4がオン状態となり、MOSトランジスタT3がオフ状態となるため、▲1▼及び▲2▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0068】
また、サブワード線SWL0002は、時刻t301のときと状態が変化せずに、▲1▼及び▲2▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
さらに、サブワード線SWL0102も、時刻t301のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
しかしながら、サブワード線SWL0100は、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、アドレス信号RA00が「L」レベルとなり、アドレス信号RAB00が「H」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT3がオフ状態となり、MOSトランジスタT4がオン状態となるため、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0069】
次に、アドレス信号X0〜アドレス信号Xjがサブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102のいずれも選択しない状態に遷移したことにより、時刻t305において、メインワード線MWL00が「H」レベルから「L」レベルに遷移する。
これにより、サブデコードブロックSB0000及びサブデコードブロックSB0100におけるMOSトランジスタT2がオフ状態となり、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002の電荷の引き抜きは、▲1▼の経路のみにより行われる。
【0070】
ここで、各サブデコーダブロックのMOSトランジスタT2には、アクセスタイムを向上させるために、高速にサブワード線を立ち上げる必要から、MOSトランジスタT4に比較して電流容量の大きい(トランジスタサイズがMOSトランジスタT4に比較して大きい)トランジスタが用いられている。
これにより、MOSトランジスタT2を介した▲2▼の経路を用いることにより、サブワード線の電荷の引き抜きも高速に行え、半導体記憶装置のアクセスタイムを向上させることが可能となる。
【0071】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した半導体記憶装置には、上述したように、アクセスタイムを向上させるため、サブワード線の電圧レベルを昇圧電圧レベルから「L(接地電圧)」レベルへ遷移させるとき、電流容量の大きいMOSトランジスタを用いてサブワード線から電荷を引き抜くため、GNDXDEC線に瞬間的に大量の電流が流れ込み、GNDXDEC線の電圧レベルが変動するという欠点がある。
【0072】
このとき、サブワード線の容量だけでなく、このサブワード線に接続されているMOSトランジスタT2,MOSトランジスタT3及びMOSトランジスタT4の拡散層の容量と、アドレス信号RA00の信号線と、この信号線に接続されたMOSトランジスタT2の拡散層及びMOSトランジスタT3のゲートとの容量に蓄積された電荷を引き抜くこととなり、GNDXDE線に流れ込む電流は、大きな電流量となる。
ここで、アドレス信号RA00の信号線は、サブワードデコーダSWD1〜サブワードデコーダSWD4(図8参照)における全てのサブデコーダブロックの上記MOSトランジスタT2の拡散層及びMOSトランジスタT3のゲートに接続されている。
【0073】
すなわち、従来の半導体記憶装置には、図18に示すように、サブワード線SWL0000が昇圧電圧レベルから「L」レベルへ遷移する時刻t304において、GNDXDEC線の電圧レベルは、上述したサブワード線SWL0000からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまう(変動する)という欠点がある。
【0074】
これにより、非選択状態にあり、GNDXDEC線を共有するサブワード線、例えばサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、このGNDXDEC線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する。
そもそも、GNDXDEC線は、周辺回路の駆動電流により、サブワード線の電圧が変動しないように、周辺回路の駆動電流を流すGND線と、接地レベルの電圧の別の電源線として設けているものであるが、GNDXDEC線の電圧が変動することは、GND線を分離した目的を達しないことになる。
【0075】
この結果、従来の半導体記憶装置には、上記サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102に接続されているメモリセルのアクセス用MOSトランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きによるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させてしまい、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動(そのときのビット線の状態に基づく)させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化が起こるという問題がある。
【0076】
さらに、上述の問題点を解決する方法として、サブワード線の電荷を引き抜く際に流れ込む引き抜き電流の影響を低減させる目的で、GNDXDEC線の電流容量を上げるために、GNDXDEC配線の配線幅を広げることが考えられる。
しかしながら、このためには、GNDXDEC線の配線幅を引き抜き電流により浮かない程度に引き上げる必要があり、各メモリブロックに対応して行うとするとチップ面積が増大してしまう。
【0077】
また、チップサイズを増加させずに配線抵抗を下げる方法として、配線幅を広げる代わりに配線材料にシート抵抗の低い材料を用いる事が考えられる。
しかしながら、この方法では、シート抵抗の低い材料を用いるために、半導体記憶装置の製造プロセスを変更しなければならず、プロセス設計の検討,製造装置の変更等のためのコストがかかり、半導体記憶装置の製造コストが上昇してしまう問題がある。
【0078】
上記問題を解決するために、GNDXDEC線の電流容量を増加させるために配線幅を広げること、及びサブワード線の電荷を引き抜くときに、この引き抜き電流を流し出すサブワード線専用のGND(接地)ラインを設けることが考えられるが、GNDXDEC線配線幅を広げても流れ込む電流による電圧レベルの浮きの問題を根本的に解決できる訳ではなく、かつ双方ともに半導体記憶装置のチップサイズを増加させてしまうという問題がある。
【0079】
本発明はこのような背景の下になされたもので、サブワード線からの電荷の引き抜きが高速に行え、かつ、チップサイズを増加させずに、メモリセルのアクセス用MOSトランジスタのしきい値電圧Vt性のリーク状態の発生を防止することが可能な半導体記憶装置を提供する事にある。
【0080】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、半導体記憶装置において、カラムアドレスとロウアドレスとにより選択されるメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、前記メモリセルのアクセス用トランジスタのゲートに接続される複数のワード線と、前記ロウアドレスに基づき、前記複数のワード線のなかから選択された選択ワード線を活性化するデコーダ回路と、前記選択ワード線以外の前記ワード線の電圧レベルを接地電圧に保持する第1の接地線と、前記選択ワード線を非活性化するとき、この選択ワード線から引き抜いた電荷を流し込む第2の接地線と、接地電源パッドと、を具備し、前記第1の接地線及び前記第2の接地線は、互いに独立して前記接地電源パッドに接続されていることを特徴とする。
【0081】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体記憶装置において、前記デコーダ回路が、選択されない前記ワード線を第1の接地線へ電気的に接続する第1のトランジスタと、前記選択ワード線を非活性化するときに前記第2の接地線へ電気的に接続する第2のトランジスタとを具備し、サブワード線の電圧レベルを接地線圧に保持する第1の接地線と、サブワード線からの引き抜き電流を流し込む第2の接地線とを用途により使い分けていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の半導体記憶装置において、前記第2のトランジスタの電流容量を前記第1のトランジスタの電流容量に比較して大きくし、この第1のトランジスタをワード線の接地レベルへの電圧の保持に用い、第2のトランジスタの電圧を高速にサブワード線の電荷を引き抜き接地レベルへ遷移させることを特徴とする。
【0082】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体記憶装置において、前記ワード線が、主ワード線とこの主ワード線を分割したサブワード線とから構成されており、前記第2のトランジスタがこのサブワード線と前記第2の接地線との間に介挿されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の半導体記憶装置において、前記第2のトランジスタがMOSトランジスタであることを特徴とする。
【0083】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5の何れかに記載の半導体記憶装置において、前記選択ワード線を非活性化するとき、昇圧された電圧で前記第2のトランジスタのオン/オフ制御を行うことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし請求項6の何れかに記載の半導体記憶装置において、メモリアクセスのサイクルタイムの短縮、すなわち選択された選択ワード線を高速に接地レベルへ遷移させ、アクセスタイムを高速化させるために、次のアドレスが設定される前に、前記選択ワード線に対する非活性化の処理が行われることを特徴とする。
【0084】
請求項8記載の発明は、半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法において、カラムアドレスとロウアドレスとにより選択されるメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイにおいて、デコーダ回路が前記ロウアドレスに基づき、前記メモリセルのアクセス用トランジスタのゲートに接続されるワード線を選択する第1の過程と、選択されないワード線を第の接地線に電気的に接続し、この選択されないワード線の電圧レベルを接地電圧に保持する第2の過程と、前記デコーダ回路が前記ワード線のなかから選択された選択ワード線を活性化する第3の過程と、活性化された前記選択ワード線の接続されているメモリセルのデータをアクセスする第4の過程と、前記デコーダ回路が前記選択ワード線を非活性化するとき、この選択ワード線から引き抜いた電荷を第2の接地線へ流し込む第5の過程とを有し、前記第1の接地線及び前記第2の接地線は、互いに独立して接地電源パッドに接続されていることを特徴とする。
【0085】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法において、前記デコーダ回路において、第1のトランジスタが選択されない前記ワード線を第1の接地線へ電気的に接続し、第2のトランジスタが前記選択ワード線を非活性化するときに、該選択ワード線を前記第2の接地線へ電気的に接続するとを具備していることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8または請求項9に記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法において、前記ワード線が、主ワード線とこの主ワード線を分割したサブワード線とから構成されており、前記第2のトランジスタがこのサブワード線と前記第2の接地線との間を電気的に接続または非接続することを特徴とする。
【0086】
請求項11記載の発明は、請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法において、前記第2のトランジスタがMOSトランジスタであり、ゲート電圧を制御することにより、オン/オフ制御されることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項8ないし請求項11の何れかに記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法において、前記選択ワード線を非活性化するとき、昇圧された電圧で前記第2のトランジスタのオン/オフ制御を行うことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項8ないし請求項12の何れかに記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法において、次のアドレスが設定される前に、前記選択ワード線に対する非活性化の処理が行われることを特徴とする。
【0087】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の各図において従来例と同様な構成については同一の符号を付し、この説明を省略する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態を図1,図2及び図3に示す。第1の実施形態の全体の構成は、従来例の図8〜図10に示す構成と共通である。
【0088】
図1は、図8から、例えば、サブワードデコーダSWD1とサブワード線SWL0000〜サブワード線SWL0102との部分を取り出したブロック図であり、図2はデコーダRAD11の構成を示し、図3はサブワード線のタイミングチャートである。
また、第1の実施形態のデコーダの構成は、従来例の図16,図17の構成と同様であり、かつ、各サブワード線の電圧レベルの遷移の動作は図18に示す動作と同様である。
【0089】
この第1の実施形態において、従来例と異なる部分は、読み出しまたは書き込みにおけるメモリセルのアクセス時において、活性化されたサブワード線の電圧を、昇圧された電圧レベルから「L」レベルへ遷移させるとき、このサブワード線からの電荷の引き抜き経路を、▲2▼の経路から▲4▼の経路に変更した構成のデコーダRAD11,デコーダRAD12,デコーダRAD13,デコーダRAD14及びデコーダRAD15を用いた点にある。
【0090】
次に、図2を用いてデコーダRAD11の構成を説明する。デコーダRAD11は、アドレス信号RA00及びアドレス信号RAB00を出力するデコーダRAD11Aと、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD11Bとから構成されている。図2は、デコーダRAD11A(デコーダRAD11B)の構成を示すブロック図である。
まず、デコーダRAD11Aを図2を用いて説明する。
デコーダ100は、アドレス信号X0及びアドレス信号X1の値により、デコード信号を出力する。例えば、デコーダ100は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}の場合に、「H」レベルのデコード信号を出力する。
【0091】
アンド回路101は、デコーダ100の出力するデコード信号の値と、制御信号RAEの値との論理積の演算を行う。
インバータ102及びインバータ103は、アンド回路101の出力信号の「L」レベルを昇圧された電圧レベルに変換し、アンド回路101の出力信号の「H」レベルを「L」レベルに変換して出力する。ここで、インバータ103の出力は、アドレス信号RAB00として出力される。
【0092】
pチャネル型のMOSトランジスタ104と、nチャンネル型のMOSトランジスタ105と、nチャンネル型のMOSトランジスタ106とは、直列に接続されている。
ここで、MOSトランジスタ106は、制御信号RAEがゲートに入力され、ドレインがMOSトランジスタ105のソースと接続され、ソースがGNDXDEC線に接続されている。
【0093】
このため、MOSトランジスタ104及びMOSトランジスタ105は、CMOS(複合MOS)のインバータとして働き、インバータ102の出力信号の反転信号を出力する。
ここで、MOSトランジスタ104のドレインとMOSトランジスタ105のドレインとの接続点は、アドレス信号RA00を出力する。
【0094】
インバータ107は、入力される制御信号RAEを昇圧された電圧レベルに変換し、反転レベルとして出力している。
nチャネル型のMOSトランジスタ108は、ゲートにインバータ107の出力信号が入力され、ドレインがアドレス信号RA00の信号線に接続され、ソースがGND線に接続されている。
【0095】
このMOSトランジスタ108は、それぞれMOSトランジスタT4とMOSトランジスタ105及びトランジスタ106とに比較して非常に大きな電流容量となるゲート幅(W)で形成されている。
すなわち、MOSトランジスタT4とMOSトランジスタ105及びトランジスタ106は、GNDXDEC線に各サブワード線を電気的に接続して、接地電位を保持するための用途にのみ使用するため、大きな電流容量が必要なく、電圧変動を抑える電流量を流すために必要な(小さな)ゲート幅で形成されている。
【0096】
一方、MOSトランジスタ108は、高速に昇圧レベルの電圧から「L」レベル(接地電位)へ、サブワード線を遷移させるため、各メモリセルへのアクセスの動作において、必要な最小限の時間で十分サブワード線を遷移させる電流容量が得られるゲート幅を有している。
【0097】
また、MOSトランジスタ108は、オン状態とされるとき、ゲートに昇圧された電圧レベルが印加されるため、通常の「H」レベルの電圧が印加される場合に比較して、コンダクタンスが向上することにより電流容量が増加し、高速にアドレス信号RA00の信号線の電荷を引き抜くことが可能となる。
【0098】
すなわち、サブデコーダブロックSB0000のMOSトランジスタT2がオン状態であり、制御信号RAEが「L」レベルでMOSトランジスタ108がオン状態であるとき、アドレス信号RA00の信号線がGND線に電気的に接続されることとなり、▲4▼の経路として、サブワード線SWL0000の電荷の引き抜き経路が構成される。この構成は、他のサブデコーダブロックにおいても同様である。
ここで、デコーダ100,アンド回路101,インバータ102,インバータ103及びインバータ107の接地は、GND線により行われている。
【0099】
この結果、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}が入力された場合、上述のデコーダRAD11Aは、アドレス信号RA00を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「L」レベルで出力する。
一方、このデコーダRAD11Aは、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA00を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「H」レベルで出力する。
【0100】
次に、図2を用いて、デコーダRAD11における、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD11Bを説明する。
このデコーダRAD11Bは、図において「’」が付された( )内の符号による構成要素により、上記デコーダRAD11Aと同様に構成されている。
デコーダRAD11Bは、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}が入力された場合、アドレス信号RA02を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「L」レベルで出力する。
すなわち、デコーダ100’は、アドレス信号{X1,X0}={H,L}が入力された場合、「H」レベルの信号を出力する。
【0101】
一方、デコーダRAD11Bは、制御信号RAEが「H」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA02を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「H」レベルで出力する。
デコーダRAD11は、上述したようにデコーダRAD11A及びデコーダRAD11Bで構成されている。
また、他のデコーダ、すなわちデコーダRAD12,デコーダRAD13,デコーダRAD14,デコーダRAD15も、上記デコーダRAD11と同様に構成され、夫々のアドレス信号{X1,X0}に対応して出力する。
【0102】
ここで、GND線及びGNDXDEC線は、双方とも同一のGNDパッド(接地レベルの電源端子)に別々の配線により接続されており、互いの配線の配線抵抗R1及び配線抵抗R2により、各々の配線の電位変動が分離された状態となっている。
したがって、サブワード線の容量だけでなく、このサブワード線に接続されているMOSトランジスタT2,MOSトランジスタT3及びMOSトランジスタT4の拡散層の容量と、アドレス信号RA00の信号線と、この信号線に接続されたMOSトランジスタT2の拡散層及びMOSトランジスタT3のゲートとの容量に蓄積された電荷を引き抜くこととなり、▲4▼の経路においては、GND線に流れ込む電流は大きな電流量となるが、GNDXDEC線への影響は少なく、GNDXDEC線の電圧レベルは変動することなく安定する。
【0103】
この結果、従来例のように、GNDXDE線の電圧レベルは、上述したサブワード線SWL0000からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまう(変動してしまう)ということがなく、非選択状態にあり、GNDXDEC線を共有するサブワード線、例えばサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、このGNDXDEC線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する状態は起こらない。
【0104】
これにより、本願発明の第1の実施形態によれば、上記サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102に接続されているメモリセルのアクセス用MOSトランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きにより、アクセス用MOSトランジスタのしきい値近傍となるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させてしまい、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化が起こるという従来例の問題を防止することができる。
【0105】
次に、図1、図2および図3を参照し、第1の実施形態の動作例を説明する。
例えば、ここで、サブワード線SWL0000が、非選択状態→選択状態→非選択状態へと状態が遷移していくとして、他のサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102を含めた動作として説明する。
【0106】
初期状態としては、アドレス信号X0〜アドレス信号Xj(XADD)がサブワード線SWL0000を選択する値でなく、主ワード線MWL00及び主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、かつアドレス信号RA00及びアドレス信号RA02が「L」レベルであり、アドレス信号RAB00及びアドレス信号RAB02が「H」であるとする。
このとき、図13で説明したように、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102からの電荷の引き抜きの経路は、▲1▼の経路となっている。
【0107】
時刻t1において、アドレス信号X0〜アドレス信号Xj(XADD)がサブワード線SWL0000を選択する値、すなわち{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,0,0,0}に遷移したとする。
これにより、時刻t2において、XデコーダXDEC1は、主ワード線MWL00を「L」レベルから「H」レベル(ここでは昇圧レベル)に遷移させる。
【0108】
このとき、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102の各サブワード線は、▲1▼の経路から電荷の引き抜きが行われている。
また、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002は、主ワード線MWL00が「H」レベルであり、サブデコーダブロックSB0000及びサブデコーダブロックSB0002のMOSトランジスタT2がオン状態となるため、▲4▼の経路においても電荷の引き抜きが行われている。
【0109】
そして、時刻t3において、図示しない制御回路は、ロウアドレス信号X0〜ロウアドレス信号Xjの値の変化に基づき、所定の遅延時間の経過後に制御信号RAEを「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
これにより、デコーダRAD11は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}で入力されているため、アドレス信号RA00を「L」レベルから「H」レベルへ遷移させ、アドレス信号RAB00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
【0110】
この結果、時刻t4において、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000により活性化され、昇圧された電圧レベルへ遷移される。
そして、このサブワード線SWL0000がメモリセルM1のアクセス用トランジスタをオン状態とし、メモリセルM1に記憶されているデータがビット線BT2へ出力される。
【0111】
このとき、サブワード線SWL0002は、制御信号RAEが「L」レベルから「H」レベルに遷移したため、MOSトランジスタ108’がオフ状態となり、▲4▼の経路が閉じ、MOSトランジスタ106’がオン状態となるため▲1▼及び▲2▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
また、サブワード線SWL0102は、時刻t1のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
【0112】
しかしながら、サブワード線SWL0100は、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、アドレス信号RA00が「H」レベルとなり、アドレス信号RAB00が「L」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4がオフ状態となり、MOSトランジスタT3がオン状態となるため、▲3▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0113】
次に、時刻t5において、図示しない制御回路が、設定された所定の時間経過したことにより、制御信号RAEを「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
これにより、デコーダRAD11は、アドレス信号RA00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させ、アドレス信号RAB00を「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
また、制御信号RAEが「L」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0002におけるMOSトランジスタ106’がオフ状態となり、サブワード線SWL0002の▲2▼電荷の引き抜きの経路は閉じる。
【0114】
この結果、サブワード線SWL0000は、電荷を引き抜かれることにより、昇圧された電圧レベルから「L」レベルへ遷移する。
このとき、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4がオン状態となり、MOSトランジスタT3がオフ状態となり、かつMOSトランジスタ108がオン状態となるため、▲1▼及び▲4▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
これにより、サブワード線SWL0000は、大きな電流容量を有するMOSトランジスタ108により、周辺回路のGND線へ急速に電荷が引き抜かれ、昇圧レベルの電圧から、「L」レベル(接地レベル)に遷移する。
【0115】
ここで、▲1▼及び▲4▼の経路によりサブワード線の電荷の引き抜きが行われるとき、MOSトランジスタT4とMOSトランジスタ108とを介して、GND線とGNDXDEC線とが電気的に接続されるが、MOSトランジスタT4の電流容量が非常に小さいため(コンダクタンスが小さい、すなわちMOSトランジスタ幅Wが狭く作成されている)、GND線の電圧変動(ノイズ)はGNDXDEC線には伝達されない。
【0116】
また、サブワード線SWL0002は、主ワード線MWL00が昇圧レベルの電圧の状態において、制御信号RAEが「H」レベルから「L」レベルに遷移してMOSトランジスタ108’がオン状態となるため、▲4▼の経路が開き、▲1▼及び▲4▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0117】
さらに、サブワード線SWL0102も、時刻t1のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
しかしながら、サブワード線SWL0100は、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、アドレス信号RA00が「L」レベルとなり、アドレス信号RAB00が「H」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT3がオフ状態となり、MOSトランジスタT4がオン状態となるため、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0118】
次に、アドレス信号X0〜アドレス信号Xjがサブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102のいずれも選択しない状態に遷移したことにより、時刻t6において、メインワード線MWL00が「H」レベルから「L」レベルに遷移する。
これにより、サブデコードブロックSB0000及びサブデコードブロックSB0002におけるMOSトランジスタT2がオフ状態となり、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002の電荷の引き抜きも、▲1▼の経路のみにより行われる。
【0119】
ここで、各サブデコーダブロックのMOSトランジスタT2には、アクセスタイムを向上させるために、高速にサブワード線を立ち上げる必要から、MOSトランジスタT4に比較して電流容量の大きい(トランジスタサイズがMOSトランジスタT4に比較して大きい)トランジスタが用いられている。
これにより、このMOSトランジスタT2を介した▲4▼の経路を用いることにより、サブワード線の電荷の引き抜きも高速に行え、半導体記憶装置のアクセスタイムを向上させることが可能となる。
【0120】
さらに、本発明の第1の実施形態によれば、サブワード線の昇圧レベルから「L」レベルへ遷移させるための、電荷の引き抜きをサブデコーダブロックの電流容量の小さなトランジスタT4でGNDXDEC線に電荷を引き抜くとともに、大きな電流容量を有するトランジスタ108で周辺回路用のGND線に電荷を引き抜く経路が付加され、GND線に引き抜き電流が流れ込み、従来例のように、GNDXDE線の電圧レベルが、上述したサブワード線SWL0000からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまうということがなく、非選択状態にあり、GNDXDEC線を共有するサブワード線、例えばサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、このGNDXDEC線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する状態も起こらない。
【0121】
これにより、本願発明の第1の実施形態によれば、サブワード線の昇圧レベルから「L」レベルへ遷移させるための、サブワード線からの電荷の引き抜き操作によって、上記サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102に接続されているメモリセルのアクセス用MOSトランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きによるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させ、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化が起こるという従来例の問題を解決することができる。
【0122】
<第2の実施形態>
図4は、図1におけるデコーダRAD21の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。第2の実施形態の半導体記憶装置の構成は、第1の実施形態と同様に、従来例の図16,図17の構成と同様であり、かつ、サブワード線の電圧レベルの遷移の動作は図18に示す動作と同様である。
【0123】
この第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、メモリセルのアクセス時において、メインワード線が活性化された後に、サブワード線が活性化されるまでの、サブワード線からの電荷の引き抜き経路を、▲4▼の経路から▲2▼の経路に変更したデコーダRAD21,デコーダRAD22,デコーダRAD23,デコーダRAD24及びデコーダRAD25を用いた点にある。
【0124】
次に、図4を用いてデコーダRAD21の構成を説明する。デコーダRAD21は、アドレス信号RA00及びアドレス信号RAB00を出力するデコーダRAD21Aと、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD21Bとから構成されている。図4は、デコーダRAD21A(デコーダRAD21B)の構成を示すブロック図である。
【0125】
まず、デコーダRAD21Aを図4を用いて説明する。
デコーダ100は、アドレス信号X0及びアドレス信号X1の値により、デコード信号を出力する。例えば、デコーダ100は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}の場合に、「H」レベルのデコード信号を出力する。
【0126】
アンド回路101は、デコーダ100の出力するデコード信号の値と、制御信号RAEの値との論理積の演算を行う。
インバータ102及びインバータ103は、アンド回路101の出力信号の「L」レベルを昇圧された電圧レベルの昇圧レベルに変換し、アンド回路101の出力信号の「H」レベルを「L」レベルに変換して出力する。ここで、インバータ103の出力は、アドレス信号RAB00として出力される。
【0127】
pチャネル型のMOSトランジスタ104及びnチャンネル型のMOSトランジスタ105は、直列に接続されている。
ここで、MOSトランジスタ104は、ゲートにインバータ102の出力が入力されており、ソースが昇圧レベル(昇圧された電圧レベル)の電源線に接続され、ドレインがMOSトランジスタ105のドレインと接続されている。
【0128】
また、MOSトランジスタ105は、ゲートがノア回路(否定的論理和回路)109の出力に接続され、ソースがGNDXDEC線に接続されている。
ノア回路109は、アンド回路101の出力と制御信号RANEとの否定的論理和の演算を行い、演算結果を出力信号として出力する。
【0129】
ここで用いられる制御信号RANEは、制御信号RAEを出力する図示しない制御回路により生成される負論理のパルスであり、ロウアドレス信号X0〜ロウアドレス信号Xjの何れかの変化に同期して、「H」レベルから「L」レベルに遷移し、所定の時間経過後に「L」レベルから「H」レベルに遷移する。上記制御回路は、制御信号RAEを「H」レベルから「L」レベルに遷移させるときに、制御信号RANEも「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
【0130】
MOSトランジスタ104は、pチャネル型でインバータ102の出力をゲート入力としている。
MOSトランジスタ105は、アンド回路101の出力と制御信号RAANEとが双方ともに「L」レベルの場合にオン状態となり、アンド回路101の出力及び制御信号RANEのいずれか一方でも「H」レベルの場合にオフ状態となる。
【0131】
ここで、MOSトランジスタ104のドレインとMOSトランジスタ105のドレインとの接続点は、アドレス信号RA00を出力する。
nチャネル型のMOSトランジスタ108は、ゲートに制御信号RANEが入力され、ドレインがアドレス信号RA00の信号線に接続され、ソースがGND線に接続されている。
【0132】
このMOSトランジスタ108は、それぞれMOSトランジスタT4とMOSトランジスタ105に比較して非常に大きな電流容量となるゲート幅で形成されている。
すなわち、MOSトランジスタT4とMOSトランジスタ105は、GNDXDEC線に各サブワード線を電気的に接続して、接地電位を保持するための用途にのみ使用するため、大きな電流容量が必要なく、電圧変動を抑える電流量を流すために必要な(小さな)ゲート幅で形成されている。
一方、MOSトランジスタ108は、高速に昇圧レベルの電圧から「L」レベル(接地電位)へ、サブワード線を遷移させるため、必要な最小限の時間で十分サブワード線を遷移させる電流容量が得られるゲート幅を有している。
【0133】
すなわち、サブデコーダブロックSB0000のMOSトランジスタT2がオン状態であり、制御信号RAEが「L」レベルでMOSトランジスタ108がオン状態であるとき、アドレス信号RA00の信号線がGND線に電気的に接続されることとなり、▲4▼の経路として、サブワード線SWL0000の電荷の引き抜き経路が構成される。この構成は、他のサブデコーダブロックにおいても同様である。
ここで、デコーダ100,アンド回路101,インバータ102,インバータ103及びノア回路109の接地は、GND線により行われている。
【0134】
この結果、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}が入力された場合、上述のデコーダRAD21Aは、アドレス信号RA00を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「L」レベルで出力する。
一方、このデコーダRAD21Aは、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA00を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「H」レベルで出力する。
【0135】
次に、図4を用いて、デコーダRAD21における、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD21Bを説明する。
また、このデコーダRAD21Bは、図において「’」が付された( )内の符号による構成要素により、上記デコーダRAD21Aと同様に構成されている。
【0136】
このデコーダRAD21Bは、は、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}が入力された場合、アドレス信号RA02を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「L」レベルで出力する。
すなわち、デコーダ100’は、アドレス信号{X1,X0}={H,L}が入力された場合、「H」レベルの信号を出力する。
【0137】
一方、デコーダRAD21Bは、は、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA02を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「H」レベルで出力する。
デコーダRAD21は、上述したようにデコーダRAD21A及びデコーダRAD21Bで構成されている。
また、他のデコーダ、すなわちデコーダRAD22,デコーダRAD23,デコーダRAD24,デコーダRAD25も、上記デコーダRAD21と同様に構成され、夫々のアドレス信号{X1,X0}に対応して出力する。
【0138】
ここで、GND線及びGNDXDEC線は、双方とも同一のGNDパッド(接地レベルの電源端子)に別々の配線により接続されており、互いの配線の配線抵抗R1及び配線抵抗R2により、各々の配線の電位変動が分離された状態となっている。
【0139】
したがって、サブワード線の容量だけでなく、このサブワード線に接続されているMOSトランジスタT2,MOSトランジスタT3及びMOSトランジスタT4の拡散層の容量と、アドレス信号RA00の信号線と、この信号線に接続されたMOSトランジスタT2の拡散層及びMOSトランジスタT3のゲートとの容量に蓄積された電荷を引き抜くこととなり、▲4▼の経路においては、GND線に流れ込む電流は大きな電流量となるが、GNDXDEC線への影響はなく、GNDXDEC線の電圧レベルがは変動することなく安定する。
【0140】
この結果、従来例のように、GNDXDE線の電圧レベルは、上述したサブワード線SWL0000からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまうということがなく、非選択状態にあり、GNDXDEC線を共有するサブワード線、例えばサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、このGNDXDEC線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する状態は起こらない。
【0141】
これにより、本願発明の第2の実施形態によれば、上記サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102に接続されているメモリセルのアクセス用MOSトランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きによるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させてしまい、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化が起こるという従来例の問題を防止することができる。
【0142】
次に、図1、図4および図5を参照し、第2の実施形態の動作例を説明する。図5は、各サブワード線の選択動作及び非選択動作を説明するタイミングチャートである。
例えば、ここで、サブワード線SWL0000が、非選択状態→選択状態→非選択状態へと状態が遷移していくとして、他のサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102を含めた動作として説明する。
【0143】
初期状態としては、ロウアドレス信号X0〜ロウアドレス信号Xj(XADD)がサブワード線SWL0000を選択する値でなく、主ワード線MWL00及び主ワード線MWL01が「L」レベルであり、かつアドレス信号RA00及びアドレス信号RA02が「L」レベルであり、アドレス信号RAB00及びアドレス信号RAB02が「H」であるとする。
このとき、図13で説明したように、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102からの電荷の引き抜きの経路は、▲1▼の経路となっている。
【0144】
また、制御信号RANEが「H」レベルであり、MOSトランジスタ108及びMOSトランジスタ108’がオン状態となっているが、主ワード線MWL00が「L」レベルで、サブデコーダブロックSB0000,サブデコーダブロックSB0100,サブデコーダブロックSB0002,サブデコーダブロックSB0102におけるMOSトランジスタT2がオフ状態のため、▲4▼の経路が閉じており、▲4▼の経路による電荷の引き抜きは行われない状態にある。
したがって、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102からの電荷の引き抜きの経路は、▲1▼の経路のみとなっている。
【0145】
時刻t11において、アドレス信号X0〜アドレス信号Xj(XADD)がサブワード線SWL0000を選択する値、すなわち{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,0,0,0}に遷移したとする。
これにより、図示しない制御回路は、制御信号RANEを「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
そして、時刻t12において、XデコーダXDEC1は、主ワード線MWL00を「L」レベルから「H」レベル(ここでは昇圧レベル)に遷移させる。
【0146】
このとき、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102の各サブワード線は、▲1▼の経路から電荷の引き抜きが行われている。
また、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002は、サブデコーダブロックSB0000及びサブデコーダブロックSB0002のMOSトランジスタT2がオン状態となるため、▲2▼の経路においても電荷の引き抜きが行われている。
【0147】
ここで、アンド回路101の出力が「L」レベルであり、制御信号RANEが「L」レベルとなるため、ノア回路109の出力が「H」レベルとなり、▲2▼の経路における電荷の引き抜きがMOSトランジスタ105を介して行われている。
アンド回路101は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}であり、デコーダ100の出力が「H」レベルとなっているが、制御信号RAEが「L」レベルのため、「L」レベルの出力信号を出力している。
【0148】
そして、時刻t13において、図示しない制御回路は、ロウアドレス信号X0〜ロウアドレス信号Xjの値の変化に基づいて、所定の遅延時間の経過後に制御信号RAEを「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
すなわち、デコーダ100の出力が「H」レベルであり、制御信号RAEが「H」レベルへ遷移することにより、アンド回路101の出力が「H」レベルとなり、インバータ102の出力が「L」レベルに遷移し、MOSトランジスタ104がオン状態となる。
【0149】
また、制御信号RANEが「L」レベルであり、アンド回路101の出力が「H」レベルであるため、MOSトランジスタ105は、オフ状態となる。
このとき、MOSトランジスタ108は、制御信号RANEが「L」レベルのため、オフ状態となっている。
これにより、デコーダRAD11は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}で入力されているため、アドレス信号RA00を「L」レベルから「H」レベルへ遷移させ、アドレス信号RAB00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
【0150】
この結果、時刻t14において、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000により活性化され、昇圧された電圧レベルへ遷移される。
そして、このサブワード線SWL0000がゲートに接続されたトランジスタがオン状態となり、メモリセルM1に記憶されているデータがビット線BT2へ出力される。
【0151】
このとき、サブワード線SWL0002は、制御信号RA02が「L」レベルであり、状態が変化しないため、▲1▼及び▲2▼の経路において、電荷の引き抜きが行われている。
また、サブワード線SWL0102は、時刻t11のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
【0152】
しかしながら、サブワード線SWL0100は、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、アドレス信号RA00が「H」レベルとなり、アドレス信号RAB00が「L」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4がオフ状態となり、MOSトランジスタT3がオン状態であるため、▲3▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
【0153】
次に、時刻t15において、図示しない制御回路は、設定された所定の時間が経過したことにより、制御信号RAEを「H」レベルから「L」レベルへ遷移させ、同時に、制御信号RANEを「L」レベルから「H」レベルに遷移させる。
これにより、デコーダRAD11は、アドレス信号RA00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させ、アドレス信号RAB00を「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
【0154】
この結果、サブワード線SWL0000は、電荷を引き抜かれることにより、昇圧された電圧レベルから「L」レベルへ遷移する。
このとき、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4がオン状態となり、MOSトランジスタT3がオフ状態となり、かつMOSトランジスタ108がオン状態となるため、▲1▼及び▲4▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0155】
ここで、▲1▼及び▲4▼の経路によりサブワード線の電荷の引き抜きが行われるとき、サブワードブロックSB0000及びサブワードブロックSB0100のMOSトランジスタT4とMOSトランジスタ108とを介して、GND線とGNDXDEC線とが接続されるが、MOSトランジスタT4の電流容量が非常に小さいため(コンダクタンスが小さい、すなわちMOSトランジスタ幅Wが狭く作成されている)、GND線の電圧変動(ノイズ)はGNDXDEC線には伝わらない。
【0156】
また、アンド回路101の出力が「H」レベルであり、制御信号RANEが「H」レベルとなり、ノア回路109の出力が「L」レベルとなることにより、MOSトランジスタ105がオフ状態となり、引き抜きの経路として▲2▼の経路は閉じている。
これにより、サブワード線SWL0000は、MOSトランジスタ108を介した▲4▼の経路により、急速に電荷が引き抜かれ、昇圧レベルの電圧から、「L」レベル(接地レベル)に遷移する。
【0157】
また、サブワード線SWL0002は、主ワード線MWL00が昇圧レベルの電圧の状態であり、サブデコーダブロックSB0002のMOSトランジスタT2がオン状態であり、制御信号RANEが「L」レベルから「H」レベルに遷移してMOSトランジスタ108’がオン状態となるため、▲4▼の経路が開き、▲1▼及び▲4▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
このとき、▲2▼の経路における電荷の引き抜きは、制御信号RANEが「H」レベルであり、ノア回路109の出力が「L」レベルとなるため、MOSトランジスタ105’が閉じているために行われない。
【0158】
さらに、サブワード線SWL0102は、時刻t11のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
しかしながら、サブワード線SWL0100は、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、アドレス信号RA00が「L」レベルとなり、アドレス信号RAB00が「H」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT3がオフ状態となり、MOSトランジスタT4がオン状態となるため、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
【0159】
次に、アドレス信号X0〜アドレス信号Xjがサブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102のいずれも選択しない状態に遷移したことにより、時刻t16において、メインワード線MWL00が「H」レベルから「L」レベルに遷移する。
これにより、サブデコードブロックSB0000及びサブデコードブロックSB0100におけるMOSトランジスタT2がオフ状態となり、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002の電荷の引き抜きも、▲4▼の経路が閉じるため、▲1▼の経路のみにより行われる。
【0160】
ここで、各サブデコーダブロックのMOSトランジスタT2には、アクセスタイムを向上させるために、高速にサブワード線を立ち上げる必要から、MOSトランジスタT4に比較して電流容量の大きい(トランジスタサイズがMOSトランジスタT4に比較して大きい)トランジスタが用いられている。
これにより、本願発明によれば、チップサイズの増加を行わず、かつ第1の接地線の配線抵抗を下げるために製造プロセスを変更することなく、このMOSトランジスタT2を介した▲4▼の経路を用いることにより、サブワード線の電荷の引き抜きも高速に行え、半導体記憶装置のアクセスタイムを向上させることが可能となる。
【0161】
さらに、本発明の第2の実施形態によれば、サブワード線の昇圧レベルから「L」レベルへ遷移させるための、電荷の引き抜きをサブデコーダブロックの電流容量の小さなトランジスタT4でGNDXDEC線に電荷を引き抜くとともに、大きな電流容量を有するトランジスタ108で周辺回路用のGND線に電荷を引き抜く経路が付加され、GND線に引き抜き電流が流れ込み、従来例のように、GNDXDE線の電圧レベルが、上述したサブワード線SWL0000からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまうということがなく、非選択状態にあり、GNDXDEC線を共有するサブワード線、例えばサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、このGNDXDEC線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する状態も起こらない。
【0162】
これにより、本願発明の第2の実施形態によれば、サブワード線の昇圧レベルから「L」レベルへ遷移させるための、サブワード線からの電荷の引き抜き操作によって、上記サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102に接続されているメモリセルのアクセス用MOSトランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きによるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させ、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化が起こるという従来例の問題を解決することができる。
【0163】
<第3の実施形態>
図6は、図1における第3の実施形態によるデコーダ31の構成を示すブロック図である。第3の実施形態の半導体記憶装置の構成は、第1及び第2の実施形態と同様に、従来例の図16,図17の構成と同様であり、かつ、サブワード線の電圧レベルの遷移の動作は図18に示す動作と同様である。
【0164】
この第3の実施形態において、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点は、メモリセルのアクセス時において、活性化されているサブワード線を非活性とするとき、サブワード線からの電荷の引き抜き経路を、▲4▼の経路のみで行うデコーダRAD31,デコーダRAD32,デコーダRAD33,デコーダRAD34及びデコーダRAD35を用いた点にある。
【0165】
次に、図6を用いてデコーダRAD31の構成を説明する。デコーダRAD31は、アドレス信号RA00及びアドレス信号RAB00を出力するデコーダRAD31Aと、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD31Bとから構成されている。図6は、デコーダRAD31A(デコーダRAD31B)の構成を示すブロック図である。
まず、デコーダRAD31Aを図6を用いて説明する。
デコーダ100は、アドレス信号X0及びアドレス信号X1の値により、デコード信号を出力する。例えば、デコーダ100は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}の場合に、「H」レベルのデコード信号を出力する。
【0166】
アンド回路101は、デコーダ100の出力するデコード信号の値と、制御信号RAEの値との論理積の演算を行い、この演算結果として出力信号RAE1を出力する。
アンド回路112は、デコーダ100の出力するデコード信号の値と、制御信号RANEの値との論理積の演算を行い、この演算結果として出力信号RANE1を出力する。
【0167】
論路ゲート110は、出力信号RAEN1の反転信号と、出力信号RAE1との否定的論理積の演算を行い、この演算結果として出力信号Q1を出力する。
【0168】
ノア回路111は、出力信号RAE1と出力信号RANE1との否定的論理和の演算を行い、この演算結果として出力信号Q2を出力する。
インバータ103は、アンド回路101の出力信号の「L」レベルを昇圧された電圧レベルの昇圧レベルに変換し、アンド回路101の出力信号の「H」レベルを「L」レベルに変換し、この変換結果としてアドレス信号RAB00を出力する。
【0169】
pチャネル型のMOSトランジスタ104及びnチャンネル型のMOSトランジスタ105は、直列に接続されている。
ここで、MOSトランジスタ104は、ゲートに出力信号Q1が入力されており、ソースが昇圧レベル(昇圧された電圧レベル)の電源線に接続され、ドレインがMOSトランジスタ105のドレインと接続されている。
また、MOSトランジスタ105は、ゲートに出力信号Q2が入力されており、ソースがGNDXDEC線に接続されている。
【0170】
ここで用いられる制御信号RANEは、制御信号RAEを出力する図示しない制御回路により生成される負論理のパルスであり、ロウアドレス信号X0〜ロウアドレス信号Xjの何れかの変化に同期して、「H」レベルから「L」レベルに遷移し、所定の時間経過後に「L」レベルから「H」レベルに遷移する。上記制御回路は、制御信号RAEを「H」レベルから「L」レベルに遷移させるときに、制御信号RANEも「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
【0171】
すなわち、図示しない制御回路は、主ワード信号MWL00の立ち上がりから、所定の遅延を受けて制御信号RAEを「H」レベルの所定の幅のパルスとして、また制御信号RANEを「L」レベルの所定の幅のパルスとして出力する。
アンド回路112は、デコーダ100の出力と制御信号RANEとの信号レベルの論理積の結果を、制御信号RANE1として出力する。
【0172】
MOSトランジスタ104は、出力信号Q1が「L」レベルのときにオン状態となり、出力信号Q1が「H」レベルのときにオフ状態となる。
MOSトランジスタ105は、出力信号Q2が「H」レベルの場合にオン状態となり、出力信号Q2が「L」レベルの場合にオフ状態となる。
【0173】
ここで、MOSトランジスタ104のドレインとMOSトランジスタ105のドレインとの接続点は、アドレス信号RA00を出力する。
nチャネル型のMOSトランジスタ108は、ゲートに制御信号RANE1が入力され、ドレインがアドレス信号RA00の信号線に接続され、ソースがGND線に接続されている。
【0174】
このMOSトランジスタ108は、それぞれMOSトランジスタT4とMOSトランジスタ105とに比較して非常に大きな電流容量となるゲート幅で形成されている。
すなわち、MOSトランジスタT4とMOSトランジスタ105とは、GNDXDEC線に各サブワード線を電気的に接続して、接地電位を保持するための用途にのみ使用するため、大きな電流容量が必要なく、電圧変動を抑える電流量を流すために必要な(小さな)ゲート幅で形成されている。
【0175】
一方、MOSトランジスタ108は、高速に昇圧レベルの電圧から「L」レベル(接地電位)へ、サブワード線を遷移させるため、メモリセルのアクセスにおいて、必要な最小限の時間で十分サブワード線を遷移させる電流容量が得られるゲート幅に形成されている。
【0176】
すなわち、サブデコーダブロックSB0000のMOSトランジスタT2がオン状態であり、制御信号RANE1が「H」レベルとなりMOSトランジスタ108がオン状態であるとき、アドレス信号RA00の信号線がGND線に電気的に接続されることとなり、▲4▼の経路として、サブワード線SWL0000の電荷の引き抜き経路が構成される。この構成は、他のサブデコーダブロックにおいても同様である。
ここで、デコーダ100,アンド回路101,アンド回路112,インバータ103,論理ゲート110,ノア回路111の接地は、GND線により行われている。
【0177】
この結果、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}が入力された場合、上述のデコーダRAD31Aは、アドレス信号RA00を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「L」レベルで出力する。
一方、このデコーダRAD31Aは、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={L,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA00を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB00を「H」レベルで出力する。
【0178】
次に、図6を用いて、デコーダRAD31における、アドレス信号RA02及びアドレス信号RAB02を出力するデコーダRAD31Bを説明する。
また、このデコーダRAD31Bは、図において「’」が付された( )内の符号による構成要素により、上記デコーダRAD31Aと同様に構成されている。
【0179】
このデコーダRAD31Bは、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}が入力された場合、アドレス信号RA02を「H」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「L」レベルで出力する。
すなわち、デコーダ100’は、アドレス信号{X1,X0}={H,L}が入力された場合、「H」レベルの信号を出力する。
【0180】
一方、このデコーダRAD31Bは、制御信号RAEが「H」レベルで、かつ、制御信号RANEが「L」レベルの状態のとき、アドレス信号{X1,X0}={H,L}以外の値が入力された場合、アドレス信号RA02を「L」レベルで出力し、アドレス信号RAB02を「H」レベルで出力する。
デコーダRAD31は、上述したようにデコーダRAD31A及びデコーダRAD31Bで構成されている。
また、他のデコーダ、すなわちデコーダRAD32,デコーダRAD33,デコーダRAD34,デコーダRAD35も、上記デコーダRAD31と同様に構成され、夫々のアドレス信号{X1,X0}に対応している。
【0181】
ここで、GND線及びGNDXDEC線は、双方とも同一のGNDパッド(接地レベルの電源端子)に別々の配線により接続されており、互いの配線の配線抵抗R1及び配線抵抗R2により、各々の配線の電位変動が分離された状態となっている。
したがって、サブワード線の容量だけでなく、このサブワード線に接続されているMOSトランジスタT2,MOSトランジスタT3及びMOSトランジスタT4の拡散層の容量と、アドレス信号RA00の信号線と、この信号線に接続されたMOSトランジスタT2の拡散層及びMOSトランジスタT3のゲートとの容量に蓄積された電荷を引き抜くこととなり、▲4▼の経路においては、GND線に流れ込む電流は大きな電流量となるが、GNDXDEC線への影響はなく、GNDXDEC線の電圧レベルがは変動することなく安定する。
【0182】
この結果、従来例のように、GNDXDE線の電圧レベルは、上述したサブワード線SWL0000からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまうということがなく、非選択状態にあり、GNDXDEC線を共有するサブワード線、例えばサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、このGNDXDEC線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する状態は起こらない。
【0183】
これにより、本願発明の第3の実施形態によれば、上記サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102に接続されているメモリセルのアクセス用MOSトランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きによるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させてしまい、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化が起こるという従来例の問題を防止することができる。
【0184】
次に、図1、図6および図7を参照し、第3の実施形態の動作例を説明する。図7は、各サブワード線の選択動作及び非選択動作を説明するタイミングチャートである。
例えば、ここで、サブワード線SWL0000が、非選択状態→選択状態→非選択状態へと状態が遷移していくとして、他のサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102を含めた動作として説明する。
【0185】
初期状態としては、ロウアドレス信号X0〜ロウアドレス信号Xj(XADD)がサブワード線SWL0000を選択する値、すなわち{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,0,0,0}でなく、主ワード線MWL00が「L」レベルであり、かつアドレス信号RA00が「L」レベルであり、アドレス信号RAB00が「H」であるとする。
このとき、図13で説明したように、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102からの電荷の引き抜きの経路は、▲1▼の経路となっている。
【0186】
また、制御信号RANEが「H」レベルで、デコーダ100の出力が「L」レベルであるため、制御信号RANE1及び制御信号RANE1’が「L」レベルであり、MOSトランジスタ108及びMOSトランジスタ108’が各々オフ状態となっており、また、主ワード線MWL00が「L」レベルで、サブデコーダブロックSB0000,サブデコーダブロックSB0100,サブデコーダブロックSB0002,サブデコーダブロックSB0102におけるMOSトランジスタT2がオフ状態のため、▲4▼の経路が閉じており、▲4▼の経路による電荷の引き抜きは行われない状態にある。
したがって、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102からの電荷の引き抜きの経路は、▲1▼の経路のみとなっている。
【0187】
時刻t21において、アドレス信号X0〜アドレス信号Xj(XADD)がサブワード線SWL0000を選択する値、すなわち{Xj,…,X2,X1,X0}={0,…,0,0,0}に遷移したとする。
これにより、図示しない制御回路は、制御信号RANEを「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
そして、時刻t22において、XデコーダXDEC1は、主ワード線MWL00を「L」レベルから「H」レベル(ここでは昇圧レベル)に遷移させる。
【0188】
このとき、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102の各サブワード線は、▲1▼の経路から電荷の引き抜きが行われている。
また、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002は、サブデコーダブロックSB0000及びサブデコーダブロックSB0002のMOSトランジスタT2がオン状態となるため、▲2▼の経路においても電荷の引き抜きが行われている。
【0189】
ここで、アンド回路101の出力信号RAE1が「L」レベルであり、アンド回路112の出力信号RANE1が「L」レベルとなるため、ノア回路111の出力が「H」レベルとなり、MOSトランジスタ105がオン状態となり、▲2▼の経路における電荷の引き抜きがMOSトランジスタ105を介して行われている。
【0190】
アンド回路101は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}であり、デコーダ100の出力が「H」レベルとなっているが、制御信号RAEが「L」レベルのため、「L」レベルの出力信号RAE1を出力している。
このとき、デコーダ回路100’は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}のため、「L」レベルの出力信号を出力している。
【0191】
そして、時刻t23において、図示しない制御回路は、ロウアドレス信号X0〜ロウアドレス信号Xjの値の変化に基づいて、所定の遅延時間の経過後に制御信号RAEを「L」レベルから「H」レベルへ遷移させる。
すなわち、デコーダ100の出力が「H」レベルであり、制御信号RAEが「H」レベルへ遷移することにより、アンド回路101の出力信号RAE1が「H」レベルとなり、制御信号RANEが「L」レベルであるため、論理ゲート110の出力信号Q1が「L」レベルに遷移し、MOSトランジスタ104がオン状態となる。
【0192】
また、制御信号RANEが「L」レベルであり、アンド回路101の出力が「H」レベルであるため、ノア回路111の出力信号Q2が「L」レベルとなり、MOSトランジスタ105は、オフ状態となる。
このとき、MOSトランジスタ108は、制御信号RANEが「L」レベルのため、アンド回路112の出力信号RANE1が「L」レベルであり、オフ状態となっている。
これにより、デコーダRAD31は、アドレス信号{X1,X0}={L,L}で入力されているため、アドレス信号RA00を「L」レベルから「H」レベルへ遷移させ、アドレス信号RAB00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
【0193】
この結果、時刻t24において、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000により活性化され、昇圧された電圧レベルへ遷移される。
そして、このサブワード線SWL0000がゲートに接続されたトランジスタがオン状態となり、メモリセルM1に記憶されているデータがビット線BT2へ出力される。
【0194】
このとき、サブワード線SWL0002は、主ワード線MWL00が昇圧された電圧レベルとなっており、制御信号RA02が「L」レベルであり、状態が変化しないため、▲1▼及び▲2▼の経路において、電荷の引き抜きが行われている。
また、サブワード線SWL0102は、時刻t11のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
【0195】
しかしながら、サブワード線SWL0100は、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、アドレス信号RA00が「H」レベルとなり、アドレス信号RAB00が「L」レベルとなることにより、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2及びMOSトランジスタT4がオフ状態となり、MOSトランジスタT3がオン状態であるため、▲3▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
【0196】
次に、時刻t25において、図示しない制御回路が制御信号RANEを「L」レベルから「H」レベルに遷移させる。
これにより、制御信号RANEが「L」レベルから「H」レベルへ遷移するため、出力信号Q1が「H」レベルとなり、出力信号Q2が「L」レベルとなり、出力信号RANE1が「H」レベルとなる。
【0197】
そして、デコーダRAD11は、MOSトランジスタ104及びMOSトランジスタ105がオフ状態となり、MOSトランジスタ108がオン状態となることにより、アドレス信号RA00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
しかしながら、デコーダRAD31は、アンド回路101の出力信号RAE1が「H」レベル状態のままであるため、アドレス信号RAB00を「L」レベルで保持している。
【0198】
この結果、サブワード線SWL0000は、電荷を引き抜かれることにより、昇圧された電圧レベルから「L」レベルへ遷移する。
このとき、サブワード線SWL0000は、サブワードブロックSB0000において、MOSトランジスタT2がオン状態となり、MOSトランジスタT3及びMOSトランジスタT4がオフ状態となり、かつMOSトランジスタ108がオン状態となるため、▲4▼の経路のみにより電荷の引き抜きが行われる。
【0199】
ここで、第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態と異なり、▲1▼及び▲4▼の経路によりサブワード線SWL0000の電荷の引き抜きが行われないため、サブワードブロックSB0000及びサブワードブロックSB0002のMOSトランジスタT4とMOSトランジスタ108とを介して、GND線とGNDXDEC線とが電気的に接続されることがなく、GND線の電圧変動(ノイズ)はGNDXDEC線には伝わらない。
【0200】
また、アンド回路101の出力が「H」レベルであり、制御信号RANEが「H」レベルとなり、ノア回路109の出力が「L」レベルとなることにより、MOSトランジスタ105がオフ状態となり、引き抜きの経路として▲2▼の経路は閉じている。
これにより、サブワード線SWL0000は、MOSトランジスタ108を介した▲4▼の経路のみにより、急速に電荷が引き抜かれ、昇圧レベルの電圧から、「L」レベル(接地レベル)に遷移する。
【0201】
また、サブワード線SWL0002は、主ワード線MWL00が昇圧レベルの電圧の状態であり、サブデコーダブロックSB0002のMOSトランジスタT2がオン状態であり、制御信号RANEが「L」レベルから「H」レベルに遷移しているが、デコーダ100’の出力信号が「L」レベルであるので、アンド回路112’の出力信号RANE1’は「L」レベルのままであり、MOSトランジスタ108’がオフ状態のままであるため、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われる。
ここで、アンド回路101’の出力信号RAE1’は、「L」レベルで出力されている。
【0202】
このとき、サブワード線SWL0002における▲2▼の経路の電荷の引き抜きは、制御信号RANEが「L」レベルから「H」レベルに遷移するが、デコーダ100’の出力が「L」レベルで変化せず、かつ出力信号RAE1’も「L」れべるのまま変化しないため、ノア回路111’の出力信号Q2’が「L」レベルのままであり、MOSトランジスタ105’はオン状態のままである。
したがって、サブワード線SWL0002は、▲1▼及び▲2▼の経路により、電荷の引き抜きが行われる。
【0203】
さらに、サブワード線SWL0102は、時刻t11のときと状態が変化せずに、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われている。
しかしながら、主ワード線MWL01が「L」レベルの非活性状態であり、サブワード線SWL0100は、サブワードブロックSB0100において、MOSトランジスタT2,MOSトランジスタT3及びMOSトランジスタT4がオフ状態となり、MOSトランジスタ104及びMOSトランジスタ105もオフ状態となるため、電荷の供給と電荷の引き抜きとのいずれも行われずに、フローティング状態となる。
【0204】
しかしながら、サブワード線SWL0100は、時刻t25以前に電荷が引き抜かれているため、接地レベルを保持した状態となっており、時刻t25〜時刻t26の間の時間がごく短いため、接地レベルから変動することはない。
これにより、第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態と異なり、GNDXDEC線にはサブワード線SWL0100からの引き抜き電流が全く流れないため、GNDXDEC線の接地レベルの変動をなくすことが出来る。
【0205】
次に、時刻t26において、XデコーダXDEC1が主ワードラインMWL00を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させるとともに、図示しない制御回路は、制御信号RAEを「H」レベルから「L」レベルに遷移させる。
これにより、アンド回路101は、出力信号RAE1を「H」レベルから「L」レベルへ遷移させる。
この結果、バッファ回路103は、「L」レベルの信号が入力されることにより、アドレス信号RAB00を「H」レベルで出力する。
【0206】
また、サブデコーダブロックSB0000及びサブデコーダSB0002のMOSトランジスタT2がオフ状態となり、▲4▼の経路が閉じられ、▲4▼の経路によるサブワードラインSWL0000からの電荷の引き抜きが停止される。
さらに、アドレス信号RAB00を「H」レベルとなることにより、サブデコーダブロックSB0000及びサブデコーダSB0002のMOSトランジスタT4がオン状態となり、サブワード線SWL0000及びサブワード線SWL0002は、▲1▼の経路により電荷の引き抜きが行われて、接地レベルの電圧に保持される。
【0207】
これにより、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0002及びサブワード線SWL0102は、全て▲1▼の経路のみによる接地レベルへの保持が行われることとなる。
次に、時刻t27において、外部から入力されるアドレス信号X0〜アドレス信号Xjが、サブワード線SWL0000,サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100及びサブワード線SWL0102のいずれも選択しない状態に遷移する。
【0208】
ここで、各サブデコーダブロックのMOSトランジスタT2には、アクセスタイムを向上させるために、高速にサブワード線を立ち上げる必要から、MOSトランジスタT4に比較して電流容量の大きい(トランジスタサイズがMOSトランジスタT4に比較して大きい)トランジスタが用いられている。
これにより、本願発明によれば、チップサイズの増加を行わず、かつ第1の接地線の配線抵抗を下げるために製造プロセスを変更することなく、このMOSトランジスタT2を介した▲4▼の経路を用いることにより、サブワード線の電荷の引き抜きも高速に行え、半導体記憶装置のアクセスタイムを向上させることが可能となる。
【0209】
さらに、本発明の第3の実施形態によれば、サブワード線の昇圧レベルから「L」レベルへ遷移させるための、電荷の引き抜きを、サブデコーダブロックの電流容量の小さなトランジスタT4でGNDXDEC線に電荷を引き抜くとともに、大きな電流容量を有するトランジスタ108で周辺回路用のGND線に電荷を引き抜く経路が付加され、GND線に引き抜き電流が流れ込み、引き抜き電流が完全にGNDXDE線に流れ込まない構成となっているため、従来例のように、GNDXDE線の電圧レベルが、上述したサブワード線SWL0000からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまうということがなく、非選択状態にあり、GNDXDEC線を共有するサブワード線、例えばサブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、このGNDXDEC線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する状態も起こらない。
【0210】
これにより、本願発明の第3の実施形態によれば、サブワード線の昇圧レベルから「L」レベルへ遷移させるための、サブワード線からの電荷の引き抜き操作によって、上記サブワード線SWL0002,サブワード線SWL0100,サブワード線SWL0102に接続されているメモリセルのアクセス用MOSトランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きによるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させ、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化が起こるという従来例の問題を解決することができる。
【0211】
また、上述の第1の実施形態〜第3の実施形態において、アドレス信号X0〜アドレス信号Xjが変化する前に、選択されたサブワード線の非活性化の処理が行われる。
これは、半導体記憶装置の読み出し/書込処理におけるサイクルタイムを高速化するために、次のアドレス信号X0〜アドレス信号Xjの指し示すサブワード線の活性化を高速に行う必要があり、この前に非活性化するサブワード線が確実に接地電位に落ち着かせるためである。
【0212】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、上述した第1の実施形態〜第3の実施形態において、サブワード線の電荷の引き抜きについて述べてきたが、主ワード線をサブワード線に分割せずに、主ワード線がメモりセルのアクセス用MOSトランジスタに直接接続されている場合には、主ワード線の非活性化において、主ワード線からの電荷の引き抜き処理に対して、GND線に引き抜き電流を流し、GNDXDEC線で非選択時に保持することが可能である。
また、高速化のために、回路の一部には、高圧された電源電圧を使用しているが、高圧されていない電源電圧を用いることも可能である。
【0213】
【発明の効果】
さらに、本発明によれば、サブワード線の昇圧レベルから接地レベルへ遷移させるとき、電荷の引き抜きを行うためサブワード線を第2の接地線へ電気的に接続する第2トランジスタ(MOSトランジスタ108)を、サブワード線の電圧レベルを接地電圧に保持させるため、サブワード線を第1の接地線へ電気的に接続する第1のトランジスタ(MOSトランジスタ105,MOSトランジスタT4,ドライバBF0(BF1)のトランジスタTB0)と別に設け、第2MOSトランジスタを介して第2の接地線(GND線)に引き抜き電流を流し込むため、選択されて昇圧レベルの電圧にあったサブワード線から電流量の多い引き抜き電流が第1の接地線に流れ込み、従来例のように、第1の接地線(GNDXDE線)の電圧レベルが、選択されていたサブワード線からの電荷の引き抜きにより、接地レベルから上昇して浮いてしまうということがなく、非選択状態にあり、第1の接地線を共有するサブワード線の電圧レベルが、通常状態における接地電位から、この第1の接地線に流入する電流量に比例した電圧レベルへと上昇する状態も起こらない。
【0214】
これにより、本願発明によれば、第1の接地線の幅を広げることによるチップサイズの増加を行わず、かつ第1の接地線の配線抵抗を下げるために製造プロセスを変更することなく、従来例の問題点である、サブワード線の昇圧レベルから接地レベルへ遷移させるための、サブワード線からの電荷の引き抜き操作によって、他のサブワード線に接続されているメモリセルのアクセス用トランジスタが準オン状態となり、すなわち、サブワード線の電圧レベルの浮きによるしきい値電圧Vt性のリーク状態を発生させ、メモリセルのコンデンサに蓄積される電荷を変動させ、記憶されているデータを破壊してしまうホールド劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による半導体記憶装置を説明する、図8からサブワードデコーダSWD1とサブワード線SWL0000〜サブワード線SWL0102との部分を取り出したブロック図である。
【図2】 図1の本発明の第1の実施形態によるデコーダRAD11(RAD12,RAD13,RAD14,RAD15)の構成を示すブロック図である。
【図3】 図1及び図2における各サブワード線の選択動作及び非選択動作を説明するタイミングチャートである。
【図4】 図1の本発明の第2の実施形態によるデコーダRAD21(RAD22,RAD23,RAD24,RAD25)の構成を示すブロック図である。
【図5】 図1及び図4における各サブワード線の選択動作及び非選択動作を説明するタイミングチャートである。
【図6】 図1の本発明の第3の実施形態によるデコーダRAD31(RAD32,RAD33,RAD34,RAD35)の構成を示すブロック図である。
【図7】 図1及び図6における各サブワード線の選択動作及び非選択動作を説明するタイミングチャートである。
【図8】 DRAMの主ワード線とメモリセル領域との構成例を示すブロック図である。
【図9】 図8のサブワードデコーダSWD1,サブワードデコーダSWD5,センスアンプSA0,センスアンプSA1及びメモリセル領域CELL0の部分を詳細に示した図である。
【図10】 図9のサブデコーダブロックSB0000の構成を示すブロック図である。
【図11】 サブデコーダブロックSB0000の動作例を示すタイミングチャートである。
【図12】 サブワード線SWL0000が選択動作から非選択動作へ遷移する場合、サブワード線SWL0000の電荷を引き抜く経路を、▲1▼〜▲3▼の3種類示している概念図である。
【図13】 非選択動作において▲1▼の電荷の引き抜き経路(接地電圧レベルに保持する)となる場合の主ワード線MWL00,アドレス信号RA00,サブワード線SWL0000の電圧変化を示すタイミングチャートである。
【図14】 非選択動作において▲2▼の電荷の引き抜き経路(接地電圧レベルに保持する)となる場合の主ワード線MWL00,アドレス信号RA00,サブワード線SWL0000の電圧変化を示すタイミングチャートである。
【図15】 非選択動作において▲3▼の電荷の引き抜き経路(接地電圧レベルに保持する)となる場合の主ワード線MWL00,アドレス信号RA00,サブワード線SWL0000の電圧変化を示すタイミングチャートである。
【図16】 図9から、例えば、サブワード線SWL0000〜サブワード線SWL0102の部分を取り出したブロック図である。
【図17】 図16におけるデコーダRAD1(RAD2,RAD3,RAD4,RAD5)の構成を示すブロック図である。
【図18】 各サブワード線の選択動作及び非選択動作を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
T1,T2,T3,T4, MOSトランジスタ
100,100’ デコーダ
102,102’,103,103’,107,107’ インバータ
109,109’,111,111’ ノア回路
101,101’,112,112’ アンド回路
110,110’ 論理ゲート
104,105,106,108 MOSトランジスタ
104’,105’,106’,108’ MOSトランジスタ
BF0,BF1 バッファ
BT1,BT2,BT3,BT4 ビット線
CELL0,CELL1,CELL2,CELL3,CELL4 メモリセル領域
CELL5,CELL6,CELL7,CELL8,CELL9 メモリセル領域
CELL10,CELL11,CELL12,CELL13 メモリセル領域
CELL14,CELL15 メモリセル領域
RAD1,RAD11,RAD21,RAD31 デコーダ
RAD2,RAD12,RAD22,RAD32 デコーダ
RAD3,RAD13,RAD23,RAD33 デコーダ
RAD4,RAD14,RAD24,RAD34 デコーダ
RAD5,RAD15,RAD25,RAD35 デコーダ
SA0,SA1,SA2,SA3,SA4 センスアンプ
SA5,SA6,SA7,SA8,SA9 センスアンプ
SA10,SA11,SA12,SA13,SA14 センスアンプ
SA15,SA16,SA17,SA18,SA19 センスアンプ
SWD1,SWD2,SWD3,SWD4,SWD5 サブワードデコーダ
SWD6,SWD7,SWD8,SWD9,SWD10 サブワードデコーダ
SWD11,SWD12,SWD13 サブワードデコーダ
SWD14,SWD15,SWD16 サブワードデコーダ
SB0000,SB0002,SB0100,SB0i00,SB0i02 サブデコーダブロック
XDEC1,XDEC2,XDEC3,XDEC4 Xデコーダ

Claims (13)

  1. カラムアドレスとロウアドレスとにより選択されるメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルのアクセス用トランジスタのゲートに接続される複数のワード線と、
    前記ロウアドレスに基づき、前記複数のワード線のなかから選択された選択ワード線を活性化するデコーダ回路と、
    前記選択ワード線以外の前記ワード線の電圧レベルを接地電圧に保持する第1の接地線と、
    前記選択ワード線を非活性化するとき、この選択ワード線から引き抜いた電荷を流し込む第2の接地線と
    接地電源パッドと、を具備し、
    前記第1の接地線及び前記第2の接地線は、互いに独立して前記接地電源パッドに接続されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記デコーダ回路が、選択されない前記ワード線を第1の接地線へ電気的に接続する第1のトランジスタと、前記選択ワード線を非活性化するときに前記第2の接地線へ電気的に接続する第2のトランジスタとを具備していることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第2のトランジスタの電流容量が前記第1のトランジスタの電流容量に比較して大きいことを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記ワード線が、主ワード線とこの主ワード線を分割したサブワード線とから構成されており、
    前記第2のトランジスタがこのサブワード線と前記第2の接地線との間に介挿されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第2のトランジスタがMOSトランジスタであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の半導体記憶装置。
  6. 前記選択ワード線を非活性化するとき、昇圧された電圧で前記第2のトランジスタのオン/オフ制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかに記載の半導体記憶装置。
  7. 次のアドレスが設定される前に、前記選択ワード線に対する非活性化の処理が行われることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の半導体記憶装置。
  8. カラムアドレスとロウアドレスとにより選択されるメモリセルが複数配置されたメモリセルアレイにおいて、デコーダ回路が前記ロウアドレスに基づき、前記メモリセルのアクセス用トランジスタのゲートに接続されるワード線を選択する第1の過程と、
    選択されないワード線を第の接地線に電気的に接続し、この選択されないワード線の電圧レベルを接地電圧に保持する第2の過程と、
    前記デコーダ回路が前記ワード線のなかから選択された選択ワード線を活性化する第3の過程と、
    活性化された前記選択ワード線の接続されているメモリセルのデータをアクセスする第4の過程と、
    前記デコーダ回路が前記選択ワード線を非活性化するとき、この選択ワード線から引き抜いた電荷を第2の接地線へ流し込む第5の過程とを有し、
    前記第1の接地線及び前記第2の接地線は、互いに独立して接地電源パッドに接続されていることを特徴とする半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法。
  9. 前記デコーダ回路において、第1のトランジスタが選択されない前記ワード線を第1の接地線へ電気的に接続し、第2のトランジスタが前記選択ワード線を非活性化するときに、該選択ワード線を前記第2の接地線へ電気的に接続するとを具備していることを特徴とする請求項8記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法。
  10. 前記ワード線が、主ワード線とこの主ワード線を分割したサブワード線とから構成されており、
    前記第2のトランジスタがこのサブワード線と前記第2の接地線との間を電気的に接続または非接続とすることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法。
  11. 前記第2のトランジスタがMOSトランジスタであり、ゲートの電圧を制御することにより、オン/オフ制御されることを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法。
  12. 前記選択ワード線を非活性化するとき、昇圧された電圧で前記第2のトランジスタのオン/オフ制御を行うことを特徴とする請求項8ないし請求項11の何れかに記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法。
  13. 次のアドレスが設定される前に、前記選択ワード線に対する非活性化の処理が行われることを特徴とする請求項8ないし請求項12の何れかに記載の半導体記憶装置のメモリセルアクセス方法。
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